大腸がんの最期のサイン|腸閉塞・腹水への備えと家族の見守り方

大腸がんの最期が近い時期には、腸閉塞(腸の通り道が詰まること)や腹水でおなかが張る、吐き気や嘔吐が出る、食べる量と尿の量が減る、だるさが強くなる、眠っている時間が長くなる、といった変化が見られることがあります。

どれも、見ているご家族にはつらい変化です。けれど、吐き気止めなどの薬、胃や腸にたまったものを外に出す管、腹水を抜く処置、点滴の量の調整など、苦しさを和らげる手段はいくつもあります。変化が出る順番や時期は人によって違い、日数を言い当てることは医療者にもできません。

この記事では、腸が詰まりかけているときに体の中で起きていること、食べられないのに点滴を減らす理由、腹水への対処、眠る時間が増えたときの接し方、家族を呼ぶ・泊まるの決め方、そして「見ているだけ」と自分を責めてしまう気持ちの置き場所を、順にお伝えします。

おなかの張りに苦しむ母のそばで、迷っている方へ

  • 母のおなかが張って、少し食べただけで吐いてしまう。「腸が詰まりかけている」と言われた。
  • 食べられないのに点滴まで減らすと聞いて、本当にこのままでいいのか不安でたまらない。
  • ベッドの横で見ているだけの自分が、情けなく思えてしまう。

母が大腸がんの末期です。大腸がんの最期にはどんなサインがあり、家族は何に備えればいいですか?

おなかの張りや吐き気が強くなる、食べる量と尿が減る、眠る時間が長くなり反応がゆっくりになる、呼吸のリズムが変わる、といった変化が見られることがあります。家族は、和らげる手段があることと、医療者に伝えることを知っておくと備えになります。

大腸がんが進むと、がんそのものや、おなかの中の膜(腹膜)への広がりによって、腸の通り道が狭くなったり、腹水がたまったりしやすくなります。そのため終末期には、おなかの張り、吐き気、便やガスが出にくいといった、おなかの症状が目立つことがあります。体全体の変化としては、食事の量が落ちる、うとうとする時間が増える、声をかけてから返事までに間があく、といったことも出てきます。

亡くなる前の数日に近づいたことを示す変化については、医療者向けの研究があります。米国とブラジルの緩和ケア病棟で進行がんの患者さん357人を調べた研究(Hui Dほか、2014年)では、下顎呼吸やのどのゴロゴロ音、尿の量の減少などが、残された時間が短いことを強く示す変化として挙げられました。Hui Dほかの2015年の論文は、52の徴候を調べ、瞳孔の対光反射(光を当てたときに瞳孔が縮む反応)がなくなることなど8つを挙げています。

ただ、どれも医療者が全体を見て判断するための手がかりで、家族が数えて日にちを読むためのものではありません。順番どおりに進まないことも、落ち着いた日が続くこともあります。「今はどの段階と見ていますか」と、担当の医師や看護師に尋ねるのがいちばん確かです。最期が近い時期の変化の全体像は、[gk_link to=”post:signs”]最期が近いサインの記事[/gk_link]にもまとめています。

大腸がんで目立ちやすい変化

  • おなかの張り、吐き気・嘔吐
  • 便やガスが出にくい
  • 腹水によるおなかのふくらみ

最期が近い時期に多くの方に見られる変化

  • 食べる量・飲む量が減る
  • 眠る時間が長くなる
  • 声かけへの反応がゆっくりになる
  • 尿の量が減る
大腸がんの終末期に目立ちやすい変化と、多くの方に共通する変化の分け方

腸が詰まりかけていると言われました。何が起きているのですか?

腸閉塞は、がんや腹膜への広がりで腸の通り道が狭くなり、食べ物やガス、腸液が先へ進めなくなった状態です。たまったものが逆流して吐いたり、おなかが張って痛んだりします。

腸の中には、食べたものだけでなく、胃液や腸液といった消化液が毎日たくさん流れ込んでいます。通り道が狭くなると、それらが行き場を失って上へ戻り、吐き気や嘔吐になります。何も食べていなくても吐くことがあるのは、このためです。

和らげ方には、いくつかの選択肢があります。吐き気止めや、腸液の量を減らす薬を使う。鼻から胃や腸に細い管を入れて、たまったものを外に出す。詰まっている場所によっては、ステントという筒を入れて通り道を広げる。体力があり、詰まっている場所が限られていれば、手術で通り道を作り直したり、人工肛門(ストーマ)を作ったりすることもあります。病状が進んだ時期には、腹膜への広がりで腸が何か所も狭くなっていることがあり、体への負担も考えて、薬や管で症状を和らげることが中心になる場合もあります。

どの方法が合うかは、詰まっている場所や数、体力、ご本人の希望を合わせて医師が判断します。家族として確かめたいのは、「その方法で、何がどのくらい楽になりそうか」「本人にとっての負担は何か」の2つです。管を入れることにも、楽になる面と、鼻やのどの違和感という負担の面があり、どちらを重く見るかは、ご本人の気持ちによっても変わります。

おなかのつらさ起きていること和らげる手段の例
吐き気・嘔吐腸の中身や消化液が先へ進まず、逆流する吐き気止め、腸液を減らす薬、鼻からの管
おなかの張りガスや液、腹水がたまる管で外に出す、腹水を抜く処置
おなかの痛み腸が強く動こうとする、張りによる痛み医療用麻薬を含む痛み止め
食べられない通り道が狭く、体も受けつけにくい医療者と相談して、好きな味を少し口に含む
強いだるさ病気の進行、栄養や水分の変化休む時間を優先し、面会の予定を詰めない
おなかのつらさと、起きていること・和らげる手段の例

食べられないのに点滴を減らすのは、なぜですか?

終末期には体が水分をうまく使えなくなり、点滴が多いと、むくみや腹水、痰、吐き気がかえって増えることがあるためです。点滴を減らすのは見捨てることではなく、ご本人の体に合わせた調整です。

元気なときなら、点滴は体を支えてくれます。けれど病気が進んだ時期には、入れた水分が血管の中にとどまりにくくなり、手足のむくみや腹水、胸水、痰になってたまりやすくなると考えられています。腸閉塞があると、点滴の水分が腸液を増やし、吐き気につながることもあります。そのため医療者は、むくみや腹水の具合、吐き気、のどの音などを見ながら、点滴の量を調整していきます。

日本緩和医療学会は、終末期の点滴について『終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン 2013年版』をまとめています。点滴をどのくらい続けるかに全員共通の正解はなく、ご本人の状態と希望、家族の気持ちも含めて話し合って決めていくものです。看取りの時期の家族向けに作られた冊子『これからの過ごし方について』(緩和ケア普及のための地域プロジェクト〈OPTIM〉)も、輸液についての家族の心配を取り上げています。病棟に、こうした説明の資料があるか尋ねてみてください。

のどの渇きは、点滴よりも、口の中を湿らせるケアのほうが和らぎやすいといわれます。食べられない、飲めないことへの不安は、ご家族にとっていちばん大きいかもしれません。「何もしないで見ている」のではなく、「口から楽にする」ケアに切り替える、と考えてみてください。点滴を減らす提案に納得できないときは、遠慮せず「減らす理由と、減らしたあとに見ていく様子を教えてください」と聞いてかまいません。

点滴を減らすことで、軽くなることがあるもの

  • 手足のむくみ
  • 腹水によるおなかの張り
  • 痰やのどのゴロゴロ
  • 腸閉塞による吐き気

点滴を減らしても、続いていくケア

  • 口を湿らせ、唇を潤すケア
  • 痛みや吐き気を和らげる薬
  • 体の向きや枕の調整
  • そばで声をかけ、手に触れること
点滴を減らすことで軽くなることがあるものと、減らしても続いていくケア
[gk_cta_mid title=”点滴や管のことで迷ったら、聞く質問を一緒に整えます”]看護師さんや先生に言われた言葉を、そのまま書いて送ってください。一般的な意味を添えて、次の面会で確かめる質問を3つにまとめ、看取り前後にやることチェックリストもお送りします。[/gk_cta_mid]

腹水でおなかが張って苦しそうなとき、何ができますか?

腹水は、おなかに針を刺して抜く処置や、薬で和らげる方法があります。抜くかどうかは、体への負担と楽になる時間を比べて医療者が判断するので、まずは「おなかの張りが苦しそうです」と見たままを伝えてください。

腹水を抜くと、おなかの張りや、張りに押されて起きる息苦しさが和らぐことがあります。ただ、腹水はまたたまりやすく、抜くたびに体力を使う面もあるため、回数や量はご本人の状態を見ながら決められます。利尿薬などの薬で、たまる速さを抑える方法がとられることもあります。

そばでできることもあります。おなかを締めつけない、ゆったりした寝間着やタオルケットにする。上半身を少し起こし、膝の下にクッションを入れると楽になることがあるので、体勢を変えてよいかを看護師に聞いてみる。吐いたときのために、受け皿とタオル、口をすすぐ水を手の届くところに置いておく。吐いたあとに口をすすぐのを手伝うと、においや不快感が和らぎます。

  • ゆったりした寝間着やタオルケットで、おなかを締めつけない
  • 上半身を起こし、膝の下にクッションを入れてよいか看護師に聞く
  • 受け皿とタオル、口をすすぐ水を手の届く所に置く
  • 吐いたあとは、口をすすぐのを手伝う
  • 張りや痛みが強そうなら、ナースコールで伝える
おなかが張っているときに、ベッドのそばでできること

眠っている時間が長くなり、話しかけても反応が少なくなりました。どう接すればいいですか?

眠る時間が長くなるのは、最期が近づく時期によく見られる変化の一つです。反応が少なくても、耳には届いている可能性があるといわれるので、いつもの声で話しかけ、手に触れてください。

無理に起こして食べさせたり、話をさせたりしなくてかまいません。そばにいる人ができるのは、名前を呼ぶ、今日あったことを話す、好きだった音楽を小さく流す、手や足をそっとさする、といったことです。カナダの大学がホスピスで行った脳波の研究(2020年)は、反応がなくなった一部の方でも、脳が音に反応していたと報告しています。言葉の意味まで届いているかは分かっていませんが、声をかけ続けることには、試してみる価値があります。

反対に、急に落ち着かなくなったり、つじつまの合わないことを言ったり、いないはずの人が見えると言ったりすることもあります。これは「せん妄」と呼ばれる一時的な意識の混乱で、病状が進んだ時期や看取りの時期には起こりやすくなるとされ、少しずつ進む認知症とは違うものです。否定せず「そうなんだね」と受け止め、気になる様子は看護師に伝えてください。原因によっては和らげられることもあります。眠る時間が長くなったときの過ごし方は、[gk_link to=”post:sleeping-more-near-end”]眠ってばかりのときの過ごし方[/gk_link]でも詳しく紹介しています。

遠方の家族を呼ぶ、今夜泊まる。何を目安に決めればいいですか?

日数の予測を待つより、「夜間に病棟から連絡をもらう基準」と「お母さまが会いたい人に会えているか」の2つで考えるほうが決めやすくなります。迷うときは、今の見立てを看護師に聞いたうえで、早めに声をかけておくと動く側も準備ができます。

「もう少し様子を見てから」と思っているうちに、呼ぶ時期を逃すのではと不安になるかもしれません。けれど、変化がいつ来るかは医療者にも言い切れません。だからこそ、看護師に「今はどの段階と見ていますか」「会わせたい家族がいるなら、いつごろが目安ですか」と、今の見立てを聞いてみてください。

遠方のきょうだいや親戚への連絡は、状況と頼みたいことを短く伝えるだけで十分です。「母のおなかの張りが強くなって、眠る時間も増えてきた。看護師さんとも相談しているけれど、今週末に顔を見に来られそう?無理はしないで」。急かす言い方をしなくても、事実が伝われば、相手は自分で動き方を決められます。

泊まるかどうかは、病院のきまりとご自身の体調も含めて決めてかまいません。泊まる夜と家で休む夜を家族で交代にし、家にいる夜は、病棟から電話が来たらすぐ動けるよう、上着と鍵、タクシー会社の番号を玄関にまとめておく。看病が長くなっても続けられる形にしておくことも、お母さまを支える準備です。

  1. Q1看護師から、夜間に連絡をもらう基準を聞いていますか

    はい基準に合わせて、泊まる夜と家で休む夜を家族で分ける

    いいえまず今日、連絡の基準と今の見立てを看護師に聞く

  2. Q2お母さまが会いたがっている人で、まだ会えていない人はいますか

    はい日数の予測を待たず、今週のうちに声をかける

    いいえ付き添いの順番を決め、休む人を必ず作る

今夜泊まるか、遠方の家族を呼ぶかで迷ったときの分かれ道

「見ているだけ」の自分を責めてしまいます。何かできることはありますか?

そばにいて声をかけ、口を湿らせ、医療者に様子を伝える。それは「見ているだけ」ではなく、家族だからこそできるケアです。何もできない日があっても、お母さまとの時間が損なわれるわけではありません。

口のケアは、ご家族が手伝いやすいケアの一つです。湿らせたスポンジブラシやガーゼで口の中をそっとぬぐう、唇に保湿剤を塗る。お母さまが好きだったお茶や果汁を、ほんの少しスポンジに含ませて、味だけを楽しんでもらう方法もあります。飲み込む力や吐き気の具合によっては控えたほうがよい場合もあるので、使う物と量は、先に看護師に確かめてください。口のケアの詳しいやり方は、[gk_link to=”post:final-days-not-eating-mouth-care”]食べられないときの口のケア[/gk_link]にまとめています。

まだ一緒にいるのに、もう失ったような悲しさが込み上げてくることがあります。まだ失っていない段階で始まるこの悲しみには「予期悲嘆」という名前があり、「喪失が現実となる以前に起こる悲嘆」と説明されています。悲しむのは、冷たいからでも、あきらめたからでもありません。看病している人の心と体も、ケアを受けてよい対象です。がん情報サービスの家族向けの解説でも、ご家族は「第二の患者」ともいわれると書かれています。

泣きたくなったら、廊下に出て泣いてかまいません。看護師に「見ているのがつらい」と話してもいいのです。がん相談支援センターは家族も無料・匿名で使えますし、がんと家族の相談室の「ただ聞く」20分の電話のように、病室の外に気持ちを置ける場所もあります。母を思う涙との付き合い方は、[gk_link to=”post:crying-over-mothers-cancer”]母ががんで泣いてしまうときの記事[/gk_link]でも扱っています。

「点滴を減らす」と聞いて揺れた娘は、どう動いた?

説明のための例(実在の方の体験談ではありません)

どなたの例か
40代・娘の立場(70代の母が大腸がんの末期で入院中。腸閉塞のため食事が止まっている)
相談のあとに変わったこと
点滴を減らす理由を看護師から直接聞けた。口のケアを教わり、面会の時間に母のためにできることが3つになった。

1. 相談のあとに変わったこと

相談の翌日の面会で、女性は看護師に「点滴を減らす理由と、減らしたあとに見ていく様子を教えてください」と頼みました。看護師は、むくみや腹水、吐き気の様子を見ながら量を決めていることを説明し、口の中を湿らせるケアのやり方を一緒にやって見せてくれたそうです。それから女性は、面会のたびに①口を湿らせる、②唇に保湿剤を塗る、③母の好きだったラジオ番組を小さく流す、の3つをするようになりました。「ただ座っているだけだった1時間が、母のための1時間に変わった」。

2. 相談を考えた背景

母は数年前に大腸がんの手術を受け、その後の再発で腹膜にも広がっていました。この1か月でおなかの張りが強くなり、食べると吐くことが増えて入院。医師からは「腸が詰まりかけているので、食事はいったん止めます。点滴も、むくみを見ながら減らしていきます」と説明を受けました。

3. 相談する前に困っていたこと

食べられないうえに点滴まで減らすのは、母を見放すことではないかと思い、夜になるとネットで「点滴 減らす 末期」と検索していました。兄は遠方に住んでいて、相談しても「医者に任せるしかない」と言うばかり。病室では母の吐き気が心配で、声をかけることもできずに、ただ座っていたそうです。家に帰ると、母に教わった煮物のレシピのメモを、台所でぼんやり眺めてしまう夜もあったといいます。

4. ここを選んだ理由・決め手

看護師に聞きたいことはあったものの、「家族がわがままを言っていると思われたら」と言い出せずにいました。病院の外で、医療の判断をしない立場の人に、まず気持ちを話したかった。夜中にこのサイトのフォームを開き、ニックネームで「母の点滴が減らされるのが怖い」とだけ書いて、翌日の昼の時間帯を選んで送りました。

5. 相談で話したこと・その後

電話で担当は、点滴を減らすことが一般的にどんな理由で検討されるのかを説明し、日本緩和医療学会に終末期の輸液についてのガイドラインがあることも伝えました。お母さまの点滴をどうするべきかや、残された時間についての判断はしていません。そのうえで、看護師に聞く質問を3つにまとめ、看取り前後にやることチェックリストとあわせて送りました。女性はその週のうちに、兄に「母の様子が変わってきているから、週末に来られないか」と自分から連絡し、兄は土曜日に病室に来ました。

※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。

医師・看護師に聞く質問例

  • 点滴を減らす理由と、減らしたあとに見ていく様子を教えてください。
  • 吐き気やおなかの張りを和らげるために、今できることには何がありますか(薬、管、処置など)。
  • 口から少しでも味わわせてあげたいのですが、何なら、どのくらいなら大丈夫ですか。
  • 今はどの段階と見ていらっしゃいますか。夜間はどんな変化のときに連絡をいただけますか。
  • 家族が手伝える口のケアや、体の向きの整え方を教えてもらえますか。

とはいえ、「食べさせてあげたい」気持ちは消さなくていい

① 気持ちのこと──食べさせたい思いを、別の形で届ける

食べることは、多くの家族にとって愛情そのものです。母の好きなものを作って持っていけないことは、想像以上につらいはずです。その気持ちを無理に消す必要はありません。好きだった料理の話をする、いつか一緒に行った店の思い出を語る、好きな味をスポンジでほんの少し届ける。形を変えても、「食べさせてあげたい」という思いは、ちゃんとお母さまに向いています。

② 実務のこと──最期を過ごす場所を、早めに話し合っておく

病院で過ごすか、自宅に戻るか。こうした話し合いは、以前より身近なものになっています。国立がん研究センターの「遺族調査報告書 2023年度調査」(2025年公表、2021年にがんで亡くなった方のご遺族1,226名が回答)では、医師と最期の療養場所を話し合っていたという回答は53%で、前回の36%から増えていました。療養の場を移すことについては、病院に医療ソーシャルワーカーがいれば相談に乗ってもらえます(相談の窓口の名前は病院ごとに違います)。自宅を選ぶ場合、末期の悪性腫瘍の方の訪問看護は医療保険で受けられ、医療保険の訪問看護にある日数の制限もかかりません(主治医の指示が前提です)。在宅療養支援診療所には、24時間連絡を受ける体制や往診の体制などを整えることが施設基準として求められていますが、実際の対応は医療機関ごとに違うので、契約の前に確かめてください。がんと家族の相談室の「もしもの夜の備え」は、夜に電話する先をひとつだけ先に決めておく無料の登録で、3分ほどで済み、ほかに何かを決める必要はありません。

今日できること

[gk_howto name=”今日できること” description=”次の面会までに、ご家族ができる3つのこと” heading=”none”][gk_step title=”点滴のことを1つだけ聞く”]次の面会で、看護師に「点滴を減らす理由と、そのあと見ていく様子」を聞き、答えをその場でメモに残す。[/gk_step][gk_step title=”口のケアの道具をそろえる”]唇の保湿剤や口を湿らせるスポンジなど、使ってよい物を看護師に確かめ、面会のバッグに入れておく。[/gk_step][gk_step title=”気持ちをひとことだけ外に出す”]がんと家族の相談室のLINEに「母の点滴が減らされて不安」とだけ送る。返事は、夜のうちに届いたものも翌朝いちばんに読んでからお送りします。[/gk_step][/gk_howto]

よくある質問

[gk_faq][gk_q q=”鼻から管を入れるのは、本人にとってつらくありませんか?”]鼻やのどに違和感が出ることはあります。一方で、胃や腸にたまったものを外に出せるため、吐き気やおなかの張りが和らぐことも期待できます。楽になる面と負担の面のどちらを重く見るかは、ご本人の気持ちによって変わるので、「入れたら何が楽になりそうですか」「つらければ外せますか」と聞いたうえで決めてください。薬で吐き気を抑えるなど、管を使わない方法が選ばれることもあります。[/gk_q][gk_q q=”食べられないままで、おなかがすいて苦しくないのですか?”]最期が近い時期には、体が食べ物を必要としにくくなり、空腹を強く感じにくくなるといわれています。食べないから弱ったのではなく、病気が進んで食べられなくなっている、と考えられる時期です。気になるのは空腹よりも口の渇きであることが多いので、口を湿らせるケアを続けてください。ご本人が何かを欲しがったときは、何をどのくらいなら口にしてよいか、看護師に確かめてから応えてあげてください。[/gk_q][gk_q q=”ストーマ(人工肛門)がある母の世話で、家族ができることはありますか?”]袋の交換などは看護師が行うことが多く、家族が無理に担う必要はありません。家族にできるのは、袋のまわりの漏れや皮膚の赤み、においなど、気づいたことを看護師に伝えることです。お母さまが見られることを気にしているようなら、交換のときは席を外すといった気づかいも、ケアの一つになります。ストーマのケアを専門にする看護師がいる病院なら、困りごとを相談できます。[/gk_q][gk_q q=”痛み止めの医療用麻薬が増えてから、眠ってばかりいます。薬のせいですか?”]医療用麻薬は、使い始めや量を増やしたときに眠気が出ることがあります。ただ、病気が進んだことで眠る時間が長くなっている場合もあり、どちらの影響が大きいかは医療者が見きわめます。「眠気と痛みのバランスを、どう見ていますか」と聞いてみてください。日本緩和医療学会の痛みの治療のガイドライン(2020年版)は、オピオイドの使用で命が縮むという根拠はないとしており、量の調整は、つらさを和らげるために行われています。[/gk_q][gk_q q=”母が亡くなったあと、気持ちがもたない気がします。”]そう感じるのは、それだけお母さまを大切に思っているからです。大切な人を亡くした家族の悲しみに寄り添う取り組みはグリーフケアと呼ばれ、国立がん研究センター中央病院には、がんで大切な人を亡くした方のための遺族ケア外来もあります。がん相談支援センターでも、家族自身のつらさを相談できます。今のうちから、話せる相手や場所をひとつ持っておくと、その後の支えにもなります。[/gk_q][gk_q q=”最期のサインが出てから、どのくらいで亡くなるのですか?”]日数を予測することはできません。この記事で紹介した変化は、最期が近い時期に見られることがあるものですが、同じ変化が出ても、数時間の方も、数日以上続く方もいます。一時的に落ち着いて、会話ができる日が来ることもあります。「今はどの段階と見ていますか」と担当の医師や看護師に尋ね、伝えたい言葉があれば、日にちを待たずに伝えてください。[/gk_q][/gk_faq]

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おなかの張りや点滴のことで迷う日に、段取りを一緒に整えます

[gk_form_cta]お母さまの今の様子と、医師や看護師さんに言われた言葉をひとことお書きください。お名前はニックネームでかまいません。受付確認のメールはフォームの送信後すぐに届き、担当がご希望の時間帯にお電話して、点滴や管について確かめる質問と、呼ぶ・泊まるの段取りを一緒に整えます。[/gk_form_cta]

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ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。