がんで最後にしたいこと|会いたい人・行きたい場所を叶える段取り

会いたい人や行きたい場所があるなら、その願いは、言葉にして家族と医療者に渡したときから動き始めます。紙に書き出して1つを選び、「いつ、どこで、誰と、何をしたいか」まで形にしてから、主治医と看護師に相談する。それが、叶えるための最初の段取りです。

どこまで出かけられるか、どのくらいの時間なら体がもつかは、病状や治療、その日の体調によって一人ひとり違います。医療的にできるかどうかの判断は、主治医と一緒に行うものです。そのうえでこの記事では、願いの芯の見つけ方、外出や外泊の相談の仕方、「わがまま」と思わずに家族へ伝える言い方、そして行くのが難しいときにも願いの中身に近づく工夫を、順に紹介します。

叶えたいことがあるのに、言い出せずにいる方へ

  • 故郷の海を、もう一度だけ見たい。昔の友人にも会っておきたい。
  • でも体力がもつのか、家族に負担をかけないか、先生が許してくれるのか分からない。
  • わがままだと思われそうで言い出せないまま、日にちだけが過ぎていく。

がんで余命を告げられました。最後に会いたい人や行きたい場所があります。どう叶えればいいですか?

願いを書き出して1つを選び、「いつ、どこで、誰と、何をしたいか」まで具体的にしてから、主治医と看護師に相談するのが近道です。行けるかどうかは医療者と一緒に判断し、難しいと言われても、願いの中身に近づく別の叶え方が残っています。

「海に行きたい」だけでは、主治医も答えようがありません。「来月の日曜に、家族の運転で故郷の浜まで行き、少しの間、海を眺めたい」と伝えれば、移動にかかる時間、座っていられる長さ、薬を飲むタイミング、休める場所といった、考えるべきことが見えてきます。具体的にするほど、医療者は「それならこうしましょう」と答えやすくなります。

「どうせ無理だろう」と自分で先に決めてしまうと、相談の機会そのものがなくなります。時期を選ぶ、時間を短くする、行き先を近くにするなど、医療者と話してはじめて見つかる形もあります。言ってみることは、願いを守るための一歩です。

  1. 1書き出す会いたい人、行きたい場所、食べたいものを、思いつくまま紙に
  2. 2中身をほどく願いの横に「なぜそれをしたいのか」を一行添える
  3. 31つ選ぶ書きながら、いちばん胸が詰まった願いを、まず1つ
  4. 4医療者に相談する「この日に、こうしたい」と主治医と看護師に具体的に伝える
  5. 5家族に頼む手伝ってほしいことを絞って、家族に渡す
  6. 6当日に備える薬・休む場所・連絡先・帰りの手段を、前日までに確かめる
「したいこと」を叶えるまでの流れ

願いを口にする前に、「なぜそれをしたいか」を考えておくと何が変わりますか?

願いの芯が分かると、家族や主治医に「全部でなくていい、ここだけは」と伝えられるようになり、体調で叶わないときにも、芯に近づく別の形を一緒に探しやすくなります。理由がうまく言葉にならない願いも、そのまま伝えてかまいません。

書き出してみると、故郷の海、昔の同僚、母の墓参り、学生時代に通った店のラーメンと、願いは思いがけずたくさん並ぶことがあります。どれから動かすかの決め方は、[gk_link to=”post:months-or-year-left-plans”]やりたいことの決め方[/gk_link]で詳しく紹介しています。ここでは、どの願いにも使える「なぜ」を一行添えるやり方を紹介します。

「海が見たい」の横に「若いころ、毎朝あの浜を走っていたから」と書くと、本当に会いたいのは、あのころの自分や潮の匂いなのだと気づくことがあります。「同僚に会いたい」の横に「あのときの礼を言えていないから」と書けば、会えない日が来ても、手紙や電話で芯には届きます。芯が言葉になっていると、聞く側の家族や医療者も、どこを手伝えばいいのかが分かります。

  1. 1表に出ている願い「故郷の海が見たい」「同僚に会いたい」など、最初に浮かんだ言葉
  2. 2願いの理由「毎朝あの浜を走っていた」「あのときの礼を言えていない」
  3. 3願いの芯「あのころの自分に会いたい」「感謝を届けたい」。ここが叶えば、形は変わってもいい
願いをほどく3つの層(下の層ほど、叶え方の幅が広がる)

芯を探すのは、願いを小さくするためではありません。「どうしても浜に立ちたい」という芯なら、それを主治医にそのまま伝えればいいのです。芯がはっきりしているほど、医療者も家族も、その一点を守るための工夫を考えやすくなります。

外出や外泊は、主治医にどう相談すればいいですか?

「行ってもいいですか」と許可を求めるより、「この日に、こうしたい。そのために何に気をつければいいですか」と計画を見せて相談するほうが、具体的な答えを得やすくなります。同じ内容を看護師にも伝えておきます。

相談の言い方の例です。「来月、故郷の海を見に行きたいと思っています。車で片道2時間ほどです。出かけるなら、体調の面でいつごろ、どの時間帯がよいでしょうか。薬の飲み方で気をつけることも教えてください」。計画の紙を一枚持っていけば、短い診察の時間でも話が進みます。

入院中の外出や外泊には、病院ごとの決まりや手続きがあります。病棟の看護師に「外出の相談をしたいのですが、誰に、いつまでに伝えればいいですか」と聞くのが早道です。通院中なら、次の診察を待たずに外来の看護師へ電話で相談できる病院もあります。

痛みや息苦しさなど、出かける日のつらさを和らげる工夫は、緩和ケアとして相談できます。緩和ケアは終末期だけのものではなく、がんと診断されたときから受けられるもので、病院によっては緩和ケアチームや緩和ケア外来があります(国立がん研究センター がん情報サービス)。

  • 行きたい場所と、そこで何をしたいか
  • 行きたい日と、ずらせる幅
  • 移動の手段と、片道にかかる時間
  • 一緒に行く人と、運転や付き添いの役割
  • 出先で休める場所(車の中、宿、親戚の家など)
  • 薬の時間と、持っていく薬
  • 具合が悪くなったときの連絡先と、帰りの手段
主治医・看護師に相談する前に、書き出しておくこと
[gk_cta_mid title=”外出の相談で主治医に聞くことを、3つにまとめます”]行きたい場所と今の様子を、フォームにひとことお書きください。担当がお電話で計画をうかがい、次の診察で聞く質問を3つにまとめてお送りします。行けるかどうかの判断はせず、相談の準備を一緒に整えます。[/gk_cta_mid]

家族に「わがまま」と思われずに伝えるには、どう言えばいいですか?

願いと一緒に「叶わなくてもいい」「手伝ってほしいのはここだけ」を添えると、家族は受け取りやすくなります。打ち明けた願いは、家族にとって、あなたのために動ける手がかりにもなります。

迷惑をかけたくない気持ちが強いほど、願いは口に出しにくくなります。けれど家族の側も、「何かしてあげたいのに、何をすればいいか分からない」ともどかしく思っていることがあります。はっきりした頼みごとは、そのもどかしさに出口をつくります。

  • 「ひとつだけ、聞いてほしいことがあるの。叶わなくてもいいから」
  • 「海が見たい。運転だけ頼めたら、すごくうれしい」
  • 「先生にも聞いてみるから、行けそうなら一緒に来てくれる?」

誰に最初に話すかも選べます。段取りを組むのが得意な家族、何でも笑って受け止めてくれる家族。最初の一人が味方になってくれると、ほかの家族にも話しやすくなります。

ご家族の方へ──願いを聞いたら、すぐに「無理」と返さないでください

体力や病状を心配するあまり、「無理だよ」「元気になってからにしよう」と返したくなるのは自然なことです。けれど、できるかどうかを決めるのは、主治医に相談したあとでも遅くありません。まずは「話してくれてありがとう」と受け取り、「先生に一緒に聞いてみよう」と返す。叶え方を一緒に探してくれる人がいること自体が、ご本人の支えになります。家族の側で段取りを組むときの流れは、[gk_link to=”post:things-to-do-before-passing”]会う・行くの準備のリスト[/gk_link]にまとめています。

会いたい人には、病気のことをどこまで伝えればいいですか?

どこまで伝えるかは、あなたが決めてかまいません。病気のことには触れず「久しぶりに顔が見たくて」と誘うのも一つの方法です。会う場所と時間を体調に合わせて決めておくと、当日の負担が軽くなります。

病気のことをすべて話す人もいれば、病名だけ伝える人、何も言わずに会う人もいます。すべて話せば相手は気づかいやすくなり、何も言わなければ、昔のままの空気で会えます。どれが正しいということはありません。ただ、体調しだいで当日に予定を変えるかもしれないことだけは、「最近、疲れやすくて」と軽く伝えておくと、お互いに気が楽です。

会う場所は、自宅や病室、近所の喫茶店など、移動が少なく、疲れたら横になれる場所が向いています。大勢と一度に会うより、一人か二人ずつ。最初に「今日は少し疲れやすいから、早めに切り上げるかも」と言っておけば、途中で休むことに気兼ねがいりません。遠くに住む人とは、ビデオ通話で顔を見ながら話す方法もあります。

体力的に難しいと言われたら、どんな叶え方がありますか?

行けない場所には家族に代わりに行ってもらい、写真や動画、ビデオ通話で届けてもらう。会いに行けない人には来てもらうか、声や手紙で会う。店の味は持ち帰りや取り寄せで。願いの芯に近づく形は一つではありません。

ここで役に立つのが、先に書いた「なぜ」です。芯が「あの浜の空気」なら、家族が浜からビデオ通話をつなぎ、波の音を聞かせてくれるだけで、思った以上に近づけることがあります。貝殻や砂をひとつかみ持ち帰ってもらい、枕元に置く人もいます。見る、聞く、匂う、触れる、味わう。五感のどれかに届けば、願いはかたちを変えて叶います。

願い行けるとき行くのが難しいとき
故郷の海を見る体調のよい日に、休憩をはさんで日帰りで家族が浜からビデオ通話をつなぎ、波の音を聞く
昔の友人に会う自宅や病室に来てもらい、短い時間で声の録音や手紙を交わし、画面越しに顔を見る
思い出の店の味すいている時間に、短く立ち寄る持ち帰りや取り寄せ。家族が店に事情を話してみる
故郷の町並み家族の運転で、車の窓から眺める家族が今の町並みを撮ってきて、一緒に見る
行けるときの叶え方と、行くのが難しいときの叶え方の例

行くか、別の形にするかで迷ったら、次の分かれ道で考えてみてください。どちらを選んでも、願いを手放したことにはなりません。

  1. Q1行き先と移動の手段を、主治医に具体的に伝えて相談しましたか

    はい主治医の説明をもとに、日にちと出かける時間の長さを決める

    いいえまず計画を一枚に書き、次の診察か看護師への電話で相談する

  2. Q2片道の移動が、今の体で座っていられる時間におさまりそうですか

    はい休む場所と帰りの手段を決めて、日帰りから考える

    いいえ行き先を近くに変えるか、家族に代わりに行ってもらう

  3. Q3会いたい人は、こちらまで来てもらえる人ですか

    はい自宅や病室で、体調のよい時間帯に短く会う

    いいえビデオ通話や声の録音、手紙で「会う」形を考える

行くか、別の形で叶えるか迷ったときの分かれ道

叶わなかった願いも、口にしたことは消えません。あなたが何を大事にしてきたかを家族が知っていることは、それ自体が家族にとって大切な記憶になります。伝えたい言葉の選び方は、[gk_link to=”post:words-to-convey-at-the-end”]最期に伝える言葉の選び方[/gk_link]にもまとめています。

最後に食べたいものがあるけれど、食べられるか不安なときは?

量よりも、ひと口の味や香り、見た目で楽しむ方法があります。飲み込みにくさや食事の制限があるときは、食べ方の工夫を看護師や主治医に確かめてから。食べたい気持ちを口にすること自体が、願いを叶える第一歩です。

食べたいものが浮かぶのは、その味に思い出がついているからかもしれません。母が作ってくれた煮物、部活の帰りに食べた店の焼きそば、夫婦で毎年食べに行った季節の料理。全部を食べきれなくても、ひと口を味わう、台所から漂う匂いをかぐ、器に盛られた姿を眺める。それだけで、その味にまつわる時間を思い出すことができます。

食べてよいもの、飲み込みやすい形(やわらかさ、とろみなど)は、病状や治療によって違います。自己判断で無理をせず、「家族に作ってもらって、ひと口食べたいものがあるのですが、気をつけることはありますか」と看護師に聞いてみてください。作る家族にとっても、レシピを聞きながら台所に立つ時間が、あなたと過ごす大事な時間になります。

「海が見たい」と言い出せずにいた方は、どう動いた?

説明のための例(実在の方の体験談ではありません)

どなたの例か
60代・本人の立場(通院で緩和ケアを受けながら自宅で療養中。妻と二人暮らし、娘は隣の県に住む)
相談のあとに変わったこと
胸にしまっていた「故郷の海」と「昔の同僚」の2つの願いを、計画にして主治医に相談できた。海へは娘の運転で日帰りで行けた。同僚とはビデオ通話で話し、次は自宅に来てもらう約束をした。

1. 相談のあとに変わったこと

相談から4週間後の日曜、娘の運転する車で故郷の浜へ向かいました。片道2時間、途中で2回休み、浜では車いすで波打ち際の近くまで進んで、20分ほど海を眺めたそうです。「潮の匂いが、思っていたより強かった」。帰りの車ではほとんど眠っていましたが、翌日、妻に「行ってよかった」と3回言ったといいます。昔の同僚とは、娘がつないだビデオ通話で40分話し、来月、自宅に来てもらう約束をしました。

2. 相談を考えた背景

主治医から「これからの時間は月単位で考えておいてください」と言われたのは、夏の終わりでした。それから毎晩のように、生まれ育った港町の海を思い出すようになりました。けれど、妻は毎日の付き添いで疲れているように見え、隣の県に住む娘にも、これ以上心配をかけたくない。「海に行きたい」とは言えないままでした。

3. 相談する前に困っていたこと

夜中に「最後に行っておきたい場所」と検索すると、旅行の体験談はたくさん出てきました。それでも、自分の体で行けるのか、主治医が許すのかは、どこにも書いてありません。一度だけ妻に「昔、あの浜をよく走ったな」と言ってみたものの、妻が「そうね」と言ったきり台所に立ったので、それ以上は話せませんでした。診察室では「何かありますか」と聞かれても、「特にありません」と答えてしまっていたそうです。

4. ここを選んだ理由・決め手

妻に知られずに、まず誰かに話してみたかったといいます。LINEなら名前を出さずに送れると知り、夜中の2時に「海が見たい。でも誰にも言えていない」とだけ送りました。翌朝いちばんに返事が届き、そこからフォームで、妻が買い物に出ている時間帯の電話を申し込みました。

5. 相談で話したこと・その後

電話の最初の20分ほど、担当は助言をせずに、港町の話を聞きました。そのあと、行き先、日にち、移動の手段、休める場所を一緒に書き出し、次の診察で主治医に聞く質問を3つにまとめて送りました。行けるかどうかについて、担当は判断していません。診察では、主治医から出かける時間帯や薬の飲み方について説明がありました。最初は心配していた妻も、計画の紙を見て「それなら一緒に行こう」と言ったそうです。ただ、最初に決めた日は前の晩から体がだるく、延期することになりました。「やっぱり無理か」と落ち込んだ夜にもう一度LINEを送ると、翌朝「延ばしたのは、行くための判断です」と返事が届きました。主治医と相談して日を改め、あらためて決めた日曜に浜へ行けたといいます。

※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。

医療者に聞く質問例

  • 行きたい場所があります。出かけるなら、体調の面でいつごろ、どの時間帯がよいですか。
  • 移動中や出先で痛みや息苦しさが出たとき、薬はどう使えばよいですか。
  • 入院中の外出や外泊は、誰に、いつまでに相談すればよいですか。
  • 出先で具合が悪くなったときの連絡先と、持っていくとよい書類を教えてください。
  • 会いたい人に来てもらうとき、時間や人数で気をつけることはありますか。

とはいえ、願いを口にするあなたに伝えたい2つのこと

① 気持ちのこと──願いを持つのは、わがままではありません

したいことがあるのは、これからの時間を大事にしたいからです。それはわがままではなく、あなたらしく過ごそうとする力です。家族の前では平気なふりをして、夜中にひとりでこのページを開いた方もいるでしょう。眠れずに検索してしまう自分を、責めなくて大丈夫です。ここでは、泣いてもかまいません。願いが叶わない日があっても、口にした願いは、あなたが何を大事にしてきたかを周りに伝えています。気分の落ち込みや眠れない日が続くときは、主治医やがん相談支援センターに伝えてください。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)は、電話をかけた場所の都道府県・政令指定都市などが行う公的な相談窓口につながる番号です。受け付けの曜日と時間は都道府県ごとに決まっていて、通話料もかかります。

② 実務のこと──体調のよい時間帯を知り、役割を分けて、相談先を使う

願いを叶える準備は、一人で背負わなくてかまいません。まず、一日のうちで体調のよい時間帯を、数日分メモしておくと、出かける時間や人と会う時間を決めやすくなります。家族に手伝いを頼むときは、運転、会いたい人への連絡、写真と、頼みごとを分けて別々の人に伝えると、一人に負担が偏らず、あなたも頼みやすくなります。療養中の過ごし方や外出の不安は、病院のがん相談支援センターで、患者さん本人も家族も無料・匿名で相談できます。病院に医療ソーシャルワーカーがいれば、使える制度や療養の場所のことも相談できます。もしものときに望む医療やケアを前もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合う「人生会議」の場で、したいことを話題にしてみるのもひとつの方法です。

今日できること

[gk_howto name=”今日できること” description=”願いを1つ動かすために、今夜から明日にできる3つ” heading=”none”][gk_step title=”願いを3つ書き出す”]会いたい人、行きたい場所、食べたいもの。思いついた順でいいので、紙かスマホのメモに3つ書く。[/gk_step][gk_step title=”1つに「なぜ」を添える”]いちばん胸が詰まった願いの横に、それをしたい理由を一行だけ書く。芯が見えると、伝える言葉が決まる。[/gk_step][gk_step title=”誰か1人に打ち明ける”]家族、看護師、相談室のLINEなど、話しやすい相手に「実はね」と1つだけ伝えてみる。[/gk_step][/gk_howto]

よくある質問

[gk_faq][gk_q q=”余命を告げられていても、旅行に行っていいのでしょうか?”]行けるかどうかは、病状や治療、体力によって一人ひとり違うので、主治医と一緒に判断するものです。「もう行ってはいけない」と決めつけず、行きたい場所、移動の手段、日程を具体的にして相談してみてください。「日帰りなら」「時間を短くすれば」という形で、道が見つかることもあります。遠出が難しいときは、行き先を近くに変える、家族に代わりに行ってもらうといった叶え方もあります。[/gk_q][gk_q q=”痛み止めを増やしてまで出かけると、体に悪くないですか?”]出かける日の痛み止めの使い方は、主治医や看護師に相談できます。医療用麻薬については、日本緩和医療学会の疼痛のガイドライン(2020年版)で、使うことで命が縮むという根拠はないとされています。痛みを我慢しすぎずに和らげておくことは、したいことを叶えるための準備のひとつです。薬の量やタイミングは自己判断で変えず、医療者と決めてください。[/gk_q][gk_q q=”出先で具合が悪くなったら、どうすればいいですか?”]出かける前に、主治医や病棟、訪問看護など、具合が悪くなったときの連絡先を確かめ、同行する家族の携帯にも登録しておきます。救急車を呼ぶか迷ったときに医師や看護師などに電話で相談できる救急安心センター事業(#7119)がある地域もありますが、実施していない地域もあるので、行き先の地域で使えるかを前もって調べておくと安心です。命に関わると感じたら、迷わず119番に電話してください。[/gk_q][gk_q q=”行きたい場所が「自分の家」のときは、どうすればいいですか?”]入院中に「家に帰りたい」と思ったら、一時的に帰る外泊のほかに、退院して家で療養するという道もあります。家での療養を支える仕組みには、訪問診療をする在宅医や訪問看護があります。在宅療養支援診療所には、24時間連絡を受ける体制や往診の体制を確保することが国の基準で求められていますが、実際の対応は医療機関ごとに違います。どちらが合うかは、主治医や病棟の看護師、医療ソーシャルワーカーに「家に帰りたい気持ちがある」と伝えるところから相談できます。[/gk_q][gk_q q=”家族に反対されたときは、どうすればいいですか?”]反対の裏には、「出先で何かあったら」という心配があるのかもしれません。主治医に相談した内容、移動や休憩の計画、具合が悪くなったときの連絡先を見せると、心配が具体的な備えに変わり、話し合いやすくなります。主治医の説明の場に家族にも同席してもらい、一緒に話を聞く方法もあります。[/gk_q][gk_q q=”会いたい人に、病気のことを知られたくありません。”]伝えるかどうか、どこまで伝えるかは、あなたが決めてかまいません。「近くまで来たから」「久しぶりに顔が見たくて」と誘っても、会う意味は変わりません。会う時間を短めにしたいときは、「このあと用事があって」と区切りを先に伝えておく方法もあります。[/gk_q][gk_q q=”したいことが思い浮かびません。おかしいでしょうか?”]おかしくありません。告げられたばかりのころや、体調がすぐれない日には、何も浮かばないこともあります。無理に大きな願いを探さず、「今日、何なら少し楽しいか」から始めてみてください。好きな音楽を聴く、窓から外を眺める、誰かと昔の話をする。そうした小さな「したい」が、あとで大きな願いの手がかりになることもあります。頭が止まったように感じるときは、[gk_link to=”post:after-prognosis-three-tasks”]告げられた日から始める3つの整理[/gk_link]も参考にしてください。[/gk_q][/gk_faq]

次に読むなら

  • [gk_link to=”post:months-or-year-left-plans”]やりたいことがいくつもあるとき、どう順番を決めればいいですか?[/gk_link]
  • [gk_link to=”post:things-to-do-before-passing”]家族の側で、会う・行くの段取りを組むには?[/gk_link]
  • [gk_link to=”post:after-prognosis-three-tasks”]余命を告げられた日から、何を整理すればいいですか?[/gk_link]
  • [gk_link to=”post:words-to-convey-at-the-end”]会いたい人に伝えたい言葉は、どう選べばいいですか?[/gk_link]
  • [gk_link to=”post:is-the-end-painful-palliative-care”]つらさを和らげる緩和ケアでは、何ができますか?[/gk_link]
  • [gk_link to=”page:for-patient”]ご本人が使える相談先を、まとめて知りたいときは?[/gk_link]

叶えたい願いを、1つ動かしてみませんか

[gk_form_cta]フォームに、したいことをひとことと、電話に出やすい時間帯をお書きください。送信するとその場で受付確認のメールが届き、書いていただいた時間帯に担当から電話がかかります。願いを叶えるための段取りと、主治医に相談するときの質問を、一緒に整えます。[/gk_form_cta]

zaitakuwork

ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。