「がん カウンセリング 電話」と検索したとき、探しているものは、実は3つに分かれます。話を聞いてもらう無料の電話相談、病院の中で受ける心のケア、そして民間の有料カウンセリングです。このうち、今日すぐに電話で使えて相談料がかからないのは無料の電話相談で、ご家族も対象になっている窓口があります。
友人に「カウンセリングを受けてみたら」と勧められても、何をされるのか、いくらかかるのか、看病している家族の自分が使ってよいのかが分からなければ、番号を押す手前で止まってしまいます。この記事では、3つの支えの違いを、費用と時間の見通しも含めて並べ、今の自分に合う段階を選ぶ手がかりをお伝えします。
がんと家族の相談室は、カウンセリング(心理療法)を行う場所ではなく、無料で話せる相談窓口です。その違いと、相談室にできることの範囲も、正直に書いておきます。
こんな気持ちで、このページを開いた方へ
- 友人に「カウンセリングを受けてみたら」と言われたけれど、何をされるのか、いくらかかるのか、見当がつかない。
- 病院の精神腫瘍科は、がんになった本人だけが受けられる場所だと思っていた。
- 母のほうがずっとつらいのに、家族の私が専門家を頼るのは大げさな気がする。
がんの不安でカウンセリングを電話で受けたいのですが、家族でも受けられますか?費用はかかりますか?
受けられる窓口があります。がん相談支援センターは、患者さん本人だけでなく家族も、無料・匿名で、電話でも相談できます。費用がかかるのは、病院の心のケアを診療として受ける場合と、民間のカウンセリングに申し込む場合です。
国立がん研究センターのがん情報サービスは、がん相談支援センターを、全国のがん診療連携拠点病院などに置かれたがんの相談窓口として紹介しています。家族や、その病院に通っていない人も、相談料を払わずに、名前を伏せたまま使えます。相談の方法は主に面談と電話です。話した内容が、相談した人の同意なしに担当医などへ伝わることもありません。
「家族の私が、自分の不安を持ち込んでいいのか」と迷う方もいるでしょう。がん情報サービスの「家族のがんが進行・再発したとき」というページには、ご家族が自分のつらさや困りごとを担当医や看護師に相談してかまわないこと、相談しにくいときは看護師やがん相談支援センターに相談できることが書かれています。お母さまの治療の話をしに行く場所と思われがちな窓口ですが、看病しているあなた自身の眠れなさや落ち込みも、そのまま相談の中身になります。
ひとつ気をつけたいのは、「無料」がどこまでを指すかです。国立がん研究センターの「がん情報サービスサポートセンター」(0570-02-3410、ナビダイヤル)は、相談は無料でも通話料はかけた人の負担です。24時間対応の「よりそいホットライン」(0120-279-338)はフリーダイヤルなので、通話料もかかりません。窓口ごとの使い分けは、[gk_link to=”post:free-phone-help-public-private”]公的窓口と民間窓口の使い分け[/gk_link]でも紹介しています。
「カウンセリング」と呼ばれるものには、どんな種類がありますか?
大きく分けて、無料の電話相談、病院の中で受ける心のケア、民間の有料カウンセリングの3つです。誰が担当し、どこで、どんな間隔で話すかがそれぞれ違うので、先に違いを知っておくと選ぶときに迷いません。
1つ目の無料の電話相談は、話したくなったときに、その場で聞いてもらう形です。がん相談支援センター、がん情報サービスサポートセンター、よりそいホットライン、都道府県などの心の相談につながる「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556。通話料がかかります)、そして民間の無料窓口があります。毎回同じ人が出るとは限りませんが、予約をしなくても、思い立った日に使えます。
2つ目の病院の心のケアは、通院や入院の中で受けるものです。がんにともなう心のつらさを専門に診る「精神腫瘍科」を置く病院、公認心理師や臨床心理士などの心理の専門職が面接を担当する病院、緩和ケアチームに心の専門家が加わっている病院があります。名前や体制は病院ごとに違い、すべての病院にそろっているわけではありません。
3つ目の民間のカウンセリングは、カウンセリングルームなどに申し込み、決まった日時に話す形です。電話やビデオ通話で受けられるところもあります。医療機関で受ける診療ではないので健康保険は使えず、料金・1回の時間・担当する人の資格は、相談先ごとに決められています。
| 観点 | 無料の電話相談 | 病院の心のケア | 民間のカウンセリング |
|---|---|---|---|
| 費用 | 相談料は無料(通話料は番号による) | 診療として受けると医療費の自己負担 | 相談先が決めた料金。健康保険は使えない |
| 家族の利用 | がん相談支援センターは家族も無料・匿名 | 家族が受けられるかは病院ごとに違う | 本人も家族も申し込める |
| 電話での利用 | できる | 通院・入院の中で受けるのが基本 | 電話やビデオ通話の相談先もある |
| 担当する人 | 窓口の相談員や担当 | 心の専門の医師、心理の専門職など | 相談先が決めたカウンセラー |
| 向いていること | 今の気持ちを話す、相談先を知る | 眠れない・食べられないなど心身の不調 | 同じ相手と続けて、じっくり話す |
病院の精神腫瘍科や心理の専門職には、家族もかかれますか?
病院によって違います。家族の相談や診察を受けている精神腫瘍科もあれば、通院・入院中の患者さんを主な対象にしているところもあります。本人が通う病院の看護師か、がん相談支援センターに「家族も受けられますか」と聞くのが確実です。
「精神腫瘍科は本人のための場所」と思い込んだまま、聞かずにあきらめてしまうのは、もったいないことです。緩和ケアの考え方は、もともと家族も支える相手に含めています。世界保健機関(WHO)が2002年に示した緩和ケアの定義(日本緩和医療学会の定訳)は、対象を「患者とその家族」とし、身体の問題だけでなく、心理社会的な問題やスピリチュアルな問題にも早くから対応するものとしています。
聞き方は、短くてかまいません。母の付き添いで病棟に行った日に、ナースステーションで「母がこちらで治療を受けています。家族の私も、気持ちのつらさを相談できる外来やチームはありますか」と一言。病棟で聞きにくければ、病院のがん相談支援センターに電話で同じことを尋ねられます。
その病院で家族が受けられないと分かったら、あなた自身のかかりつけ医や、心療内科・精神科に、自分の不調として相談する道があります。受付や問診票に「家族ががんで、看病を続けています」と書いておくと、事情を分かったうえで診てもらえます。
本人を見送ったあとの心のケアにも、専門の場があります。がんで大切な人を亡くした人のために、国立がん研究センター中央病院は遺族ケア外来を設けています。日本サイコオンコロジー学会と日本がんサポーティブケア学会は『遺族ケアガイドライン 2022年版』をまとめていて、遺族の心のケアは、がんの心のケアの専門家が取り組む分野のひとつです。
[gk_cta_mid title=”どの段階の支えが合うか、一緒に整理します”]専門のカウンセリングが必要なのか迷っているなら、フォームかLINEに今の様子をひとことどうぞ。担当があなたの話を聞いたうえで、公的な窓口・病院・民間のどこから当たるかを一緒に考えます。[/gk_cta_mid]無料の電話相談とカウンセリングは、何が違いますか?
電話相談は、そのときのつらさを話して少し軽くし、次にどこへ行けばいいかを知るための場です。カウンセリングは、決まった専門家と回数を重ねながら、つらさとの付き合い方を一緒に探る場です。どちらが上ということはなく、目的が違います。
面会の帰り、病院の駐車場に停めた車の中で、15分だけ誰かに話したい。そんな夜に向いているのは電話相談です。予約もいらず、名前を伏せたままでも話せます。その一方で、出る人が毎回変わることがあり、時間にも決まりがあります。がん情報サービスサポートセンターなら、相談は原則として1日1回、20分以内です。
カウンセリングが力を発揮するのは、同じ不安が何度も戻ってきて、毎日の暮らしに響いているときです。同じ相手が前回までの話を覚えていてくれるので、「先週より少し眠れた」「母の前で泣いてしまった」といった小さな変化を、一緒にたどれます。そのかわり、日時を決めて通い続ける時間と、費用の見通しが必要になります。
無料の電話相談が向いているとき
- 今夜のうちに、誰かに話して落ち着きたい
- どこに相談すればいいのか、まず知りたい
- 名前を伏せたまま話したい
- 予定を決めず、話したいときに話したい
続けるカウンセリングが向いているとき
- 同じ不安が何度も戻ってきて、毎日に響いている
- 経過を知っている同じ相手に、聞いてほしい
- 気持ちの整理に、時間をかけて取り組みたい
- 決まった曜日と時間を、自分のために確保できる
がんと家族の相談室は、カウンセリングとどう違いますか?
相談室は、心理療法としてのカウンセリングを行う場所ではなく、無料で話せる民間の相談窓口です。評価も助言もしない20分、先生の言葉をわかる言葉にすること、今夜の判断の整理、その先の相談先への橋渡しの4つをしています。
「ただ聞く」20分の電話では、励ましも、こうすべきという助言も、良い悪いの判断もせずに、あなたの話を聞きます。ご希望があれば、話した内容の記録も残しません。続けて専門家と話す必要がありそうかどうか、あなたが迷っているときは、その迷いを一緒に整理し、主治医やがん相談支援センターに何をどう聞けばいいかを質問の形にまとめます。
医療機関ではないので、診断や、病気の見通しの予測はしません。眠れない理由が病気なのかどうかを判断するのも、医師の役目です。そのかわり、先生や看護師さんの言葉の一般的な意味をお伝えし、次の診察で聞く質問を3つにまとめてお送りできます。ご家族には、介護をはじめとする専門サービスへの橋渡しもしていますが、ご希望とご同意のある分だけです。ご紹介した専門サービスの提携事業者から紹介手数料を受け取ることがあり、そのことは運営者情報に載せています。医療機関や士業からは紹介料を受け取らず、お断りになっても費用はかかりません。
電話(050-1720-6000)は、平日9時〜18時は担当が名前を名乗って直接お受けし、それ以外の時間は自動音声で受け付けて、翌朝9時までに担当から折り返します。2026年9月の実績(運営者集計)で見ると、電話相談・問い合わせは1,200件あり、そのうち800件がご家族から、400件がご本人からのものでした。看病している側が電話をかけてくるのは、特別なことではありません。
自分にはどの段階の支えが合うのか、どう見分ければいいですか?
「消えてしまいたい気持ちがあるか」「眠る・食べる・働くといった毎日に響いているか」「同じ相手と続けて話したいか」の3つを、上から順に確かめます。決めきれない間は、無料の電話相談から始めてかまいません。
最初の問いだけは、順番を飛ばさないでください。消えてしまいたい、自分を傷つけたいという気持ちがあるときは、カウンセリングの予約を待つ段階ではありません。今夜のうちに、24時間対応のよりそいホットライン(0120-279-338)へ電話してください。050で始まるIP電話からは050-3655-0279、福島県内からは0120-279-226です。危険が差し迫っていると感じたら、119番です。
2つ目の問いで「はい」なら、心身の不調として医師に相談してよい段階です。朝起きられない、食事の味がしない、仕事のミスが増えた。こうした変化が重なってきたら、あなた自身のかかりつけ医や心療内科・精神科、本人が通う病院の心のケアの窓口に伝えてください。
どちらにも当てはまらず、それでも気持ちが重いなら、3つ目の問いで行き先を選びます。家族の看病が長く続きそうで、同じ相手に経過を見てほしいなら、続けるカウンセリングが選択肢に入ります。
Q1消えてしまいたい気持ちや、自分を傷つけたい気持ちがありますか
はい今夜のうちに、よりそいホットライン(24時間)へ。危険が差し迫っていれば119番
いいえ次の問いへ進む
Q2眠れない、食べられない、仕事や家事が手につかない日が続いていますか
はいかかりつけ医、心療内科・精神科、病院の心のケアの窓口に、心身の不調として相談する
いいえ次の問いへ進む
Q3同じ専門家と、続けて話したいですか
はい病院の心のケアか、民間のカウンセリングを検討する
いいえ無料の電話相談を、話したいときに使う
民間の有料カウンセリングを選ぶとき、何を確かめればいいですか?
料金と支払い方法、1回の時間とキャンセルの決まり、担当する人の資格、がんの患者さんや家族の相談を受けた経験、話した内容の扱い、つらさが強まったときのつなぎ先。この6つを申し込む前に確かめます。
「カウンセラー」という呼び名だけでは、その人がどんな資格や経験を持っているかまでは分かりません。公認心理師や臨床心理士といった資格を持っているかどうかは、相談先のページで確かめられることがあります。書かれていなければ、問い合わせの段階で聞いてかまいません。
がんの看病ならではの事情に慣れているかどうかも、確かめておきたい点です。「抗がん剤の副作用で母の様子が変わった」「余命の話を聞いて眠れない」と話したとき、説明を一から求められるより、事情を分かって聞いてもらえるほうが、限られた時間を気持ちの話に使えます。
もうひとつ知っておきたいのは、カウンセリングでは病気の診断や薬の処方はしない、ということです。眠れない状態が続いているなら、医療機関への受診とカウンセリングを並行して考えます。つらさが強まったときに、相談先が医療機関などへどうつないでくれるのかも、最初に聞いておくと安心です。初回の面談で、回数券やまとめての支払いをその場で決めるよう強く勧められたら、いったん持ち帰ってかまいません。
- 1回あたりの料金と、支払いの方法
- 1回の時間と、予約の変更・キャンセルの決まり
- 担当する人の資格(公認心理師・臨床心理士など)
- がんの患者さんや家族の相談を受けた経験があるか
- 話した内容の記録と、個人情報の扱い
- つらさが強まったとき、医療機関などにどうつないでくれるか
- まとめての支払いを、その場で決めなくてよいか
お金と時間の見通しは、どう立てればいいですか?
無料の電話相談は「1回分の時間」、病院の心のケアは「通院の時間と医療費」、民間のカウンセリングは「1回の料金と回数」で考えます。申し込むときに、どのくらいの間隔で、何回くらい話すことになりそうかを聞いておくと、見通しが立ちます。
看病している家族にとって、いちばん足りないのは時間かもしれません。無料の電話相談なら、昼休みや面会帰りの20分で使えます。がん相談支援センターは受付の曜日と時間がセンターごとに決まっているので、近くのセンターの案内を先に確かめておきます。がん情報サービスサポートセンターは平日10時〜15時、こころの健康相談統一ダイヤルは地域によって曜日と時間が違い、通話料がかかります。
病院の心のケアは、受診のたびに医療費の自己負担がかかります。本人の通院日に合わせて同じ病院で受けられれば、付き添いと移動を一度にすませられます。自分のかかりつけ医なら、通い慣れた場所で相談できます。
民間のカウンセリングは、1回の料金に回数をかけた額が、全体の費用の目安になります。最初の面談で、「どのくらいの間隔で、何回くらい続けることが多いですか」と聞いてみてください。
意外と見落とされやすいのが、勤め先や加入している健康保険の窓口です。勤め先や健康保険組合によっては、加入者やその家族が使える電話相談を用意していることがあります。会社の福利厚生の案内や、健康保険組合のお知らせを一度見ておくと、費用をかけずに使える先が見つかるかもしれません。
「カウンセリング」で迷っていた娘さんは、どう動いた?
説明のための例(実在の方の体験談ではありません)
1. 相談のあとに変わったこと
相談のあと、最初に変わったのは「探し方」でした。それまで毎晩1時間ほど、カウンセリングルームのサイトを開いては料金表を見比べていたのが、その週の木曜日、母が通う病院のがん相談支援センターに昼休みの電話をかけられました。家族も相談できると分かり、母の次の通院日に、緩和ケアチームの看護師と15分ほど話す約束ができました。眠れない夜が続いていることは、2週間後にかかりつけ医に伝えたといいます。
2. 相談を考えた背景
母の抗がん剤治療が始まって3か月。隔週の通院に車で付き添い、待合室で仕事のメールを返す日が続いていました。母の前では明るくふるまっていましたが、夜中の2時、3時に目が覚めて、そのまま朝を迎える日が増えていきました。顔色を見た友人に「カウンセリングを受けてみたら」と言われたのが、探し始めたきっかけです。
3. 相談する前に困っていたこと
調べるほど、分からなくなりました。民間のカウンセリングは料金も資格も相談先ごとにまちまちで、どこが自分に合うのか見当がつかない。病院の精神腫瘍科は、がんの本人が受ける場所だと思い込んでいました。「母が治療を頑張っているのに、私がお金と時間を自分のために使っていいのか」という後ろめたさもありました。
4. ここを選んだ理由・決め手
相談室を選んだのは、カウンセリングではなく「話せる場所」だとはっきり書かれていたからでした。いきなり専門家に会う前に、まず自分に何が合うのかを聞きたかった。相談が無料で、フォームのお名前はニックネームでよいことも、背中を押しました。指定したのは、平日の12時15分からの時間帯です。
5. 相談で話したこと・その後
電話では、担当が名前を名乗ったあと、しばらくは彼女の話を聞くことに徹しました。そのうえで、「カウンセリング」を3つの支えに分けて一緒に眺め、眠れない日が続いていることは医師に相談してよい話だと確かめました。担当は眠れない理由を診断することはせず、母の病院のがん相談支援センターで聞くことを3つ、一緒にメモにしました。「家族の私も、相談していいんですね」。電話の終わりに出たその一言が、翌々日の電話につながったそうです。
※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。
医療者に聞く質問例
- この病院に、がんの患者さんや家族の心のつらさを相談できる診療科やチームはありますか。
- 家族の私が、自分の不安や眠れなさを相談することはできますか。申し込み方を教えてください。
- 心のケアを診療として受ける場合、費用はどのようにかかりますか。
- 母の診察に付き添ったとき、家族の気持ちのことも少し話してかまいませんか。
- 院内で、心理の専門職と話せる機会はありますか。
とはいえ、家族のあなたに伝えたい2つのこと
① 気持ちのこと──専門家を頼るのは、看病を続けるための手段です
家族は「本人はもっとつらいのだから」と自分の気持ちを後回しにしやすく、そのうえ自分の暮らしも回し続けなければなりません。がん情報サービスは、そうした家族の立場を「ご家族は、『第二の患者』ともいわれます」と紹介しています。母の前で笑っている自分も、夜中に台所で泣いている自分も、どちらも本当のあなたです。
専門家に話を聞いてもらうのは、限界まで我慢した人だけに許されることではありません。遠くを見るのに眼鏡をかけるように、重い荷物を運ぶのに台車を使うように、看病という長い道のりを歩き続けるための道具のひとつです。道具を使ったからといって、あなたの気持ちが弱いということにはなりません。
② 実務のこと──支えを「いつでも」「決まった日」「もしものとき」の3つに分けて持つ
支えは1か所に絞らず、使う場面で分けておくと、迷う時間が減ります。「いつでも」は、話したくなったときに使う無料の電話相談やLINE。「決まった日」は、病院の心のケアや続けるカウンセリング、本人の通院日に合わせたがん相談支援センターの面談。「もしものとき」は、本人の体の急な変化に備えた病棟や在宅医の連絡先と、119番です。
家の中の段取りも、あわせて決めておきます。カウンセリングの日は夫に子どもの送り迎えを頼む、面談の日は母の通院の付き添いをきょうだいと交代する。自分のための時間を、家族の予定表に書き込んでおくことも、続けるための大事な準備です。
今日できること
[gk_howto name=”今日できること” description=”カウンセリングを探す前に、今夜と明日できる3つのこと” heading=”none”][gk_step title=”今の段階を3つの問いで確かめる”]「消えてしまいたい気持ちはないか」「眠る・食べる・働くに響いていないか」「同じ相手と続けて話したいか」を紙に書き、当てはまるものに丸をつけます。[/gk_step][gk_step title=”病院に聞く一言をメモする”]「家族の私も、気持ちのつらさを相談できる外来やチームはありますか」と書き、本人の通院先のがん相談支援センターの受付時間を調べておきます。[/gk_step][gk_step title=”迷いをそのまま預ける”]どこが合うか決めきれないときは、フォームかLINEに「カウンセリングで迷っています」とだけ送ってください。夜に届いたLINEは、翌朝いちばんに読んで返事をします。[/gk_step][/gk_howto]よくある質問
[gk_faq][gk_q q=”本人に内緒で、家族の私だけがカウンセリングを受けてもいいですか?”]かまいません。あなた自身のつらさを相談するのに、本人の許可はいりません。がん相談支援センターで話した内容は、相談した人の同意なしに担当医などへ伝わることはありません。本人の病状をくわしく聞きたいときは、本人がどこまで家族に伝えてよいと考えているかを確かめておくと安心です。[/gk_q][gk_q q=”電話のカウンセリングと、会って受けるカウンセリングは、どちらがいいですか?”]どちらにも良さがあります。電話は移動がいらず、車の中や昼休みの短い時間でも使え、顔が見えないぶん、かえって話しやすいと感じることもあります。会って話す形は、表情や間合いが伝わり、時間をかけて取り組むのに向いています。看病で家を空けにくい時期は電話、少し落ち着いたら対面、と途中で変えることもできます。[/gk_q][gk_q q=”精神腫瘍科を受診するには、紹介状が必要ですか?”]受診の手順は病院ごとに違います。本人が治療を受けている病院なら、主治医や看護師に相談すると、院内での受け方を教えてもらえます。家族が受けられるかどうかも含めて、病院のがん相談支援センターに電話で確かめるのが近道です。[/gk_q][gk_q q=”がんと家族の相談室で、カウンセリングを受けられますか?”]相談室は、心理療法としてのカウンセリングは行っていません。できるのは、評価も助言もしない20分の「ただ聞く」電話、先生の言葉の一般的な意味をお伝えして質問を3つにまとめること、今夜の判断の整理、ご希望に応じた相談先への橋渡しです。相談は無料で、専門のカウンセリングが合いそうかどうか迷っている段階から話していただけます。[/gk_q][gk_q q=”お金をかけずに、続けて話を聞いてもらう方法はありますか?”]無料の電話相談を、時間帯ごとに組み合わせる方法があります。平日の日中はがん相談支援センターやがん情報サービスサポートセンター、夜はよりそいホットライン、朝まで待てるときは相談室のLINEや折り返しの電話、という形です。勤め先や健康保険組合が、加入者や家族向けの電話相談を用意している場合もあります。[/gk_q][gk_q q=”夜中に、今すぐ誰かと話したいときはどうすればいいですか?”]よりそいホットライン(0120-279-338)が、24時間・フリーダイヤルで受け付けています。がん専門の窓口ではありませんが、眠れないほどのつらさや、消えてしまいたい気持ちを話せます。本人の体に急な変化があるときは、病棟や訪問看護、在宅医の連絡先へ。命に関わると感じたら119番です。[/gk_q][gk_q q=”家族を亡くしたあとでも、心のケアを受けられますか?”]受けられる場があります。たとえば国立がん研究センター中央病院の遺族ケア外来は、がんで大切な人を亡くした遺族のための外来です。かかりつけ医や心療内科、こころの健康相談統一ダイヤルなどの公的な相談窓口も、見送ったあとに使えます。[/gk_q][/gk_faq]次に読むなら
- [gk_link to=”post:free-phone-help-public-private”]公的な電話相談と民間の電話相談は、どう使い分ける?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:family-can-call-too”]家族が電話相談をする前に、何を準備すればいい?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:listening-only-phone-line”]評価も助言もしない「ただ聞く」電話では、何が起きる?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:family-caregiver-exhausted-second-patient”]看病でしんどいとき、家族が自分を守るには?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:cancer-support-directory-japan”]がんの相談先を、本人・家族・時間帯で選ぶには?[/gk_link]