がんの家族にかける言葉に、決まった正解はありません。言葉選びに迷うのは、本人を傷つけたくないと真剣に思っているからで、その迷いを持っている時点で、相手を大事にする準備はもうできています。「頑張って」についても、言ってはいけない言葉と決めつけるより、どんなときに重く響き、どんなときに支えになるのかを知っておくほうが役に立ちます。
言葉の例は、病室に向かう電車の中でも読み返せるよう、一言ずつ短く載せています。全部を覚える必要はなく、次の面会で使えそうなものを一つ選べば十分です。
言葉が見つからないまま、面会を終えてしまう方へ
- 「頑張って」は言ってはいけないと聞いて、代わりに何を言えばいいのか分からなくなった。
- 沈黙が怖くて、面会のあいだ天気の話ばかりしてしまう。
- 何も言えないまま病室を出て、帰りの電車でひとり落ち込む。
この記事で分かること
- 「頑張って」が重くなるときと、支えになるとき
- 聞く・認める・そばにいる、3種類の言葉の例
- 場面ごとに言いやすい一言と、避けたい返し方
- 沈黙が怖いときの過ごし方と、言い過ぎたときの戻し方
がんの家族にどんな言葉をかければいいですか?「頑張って」と言ってはいけないと聞きましたが、何と言えばいいですか?
決まった正解の言葉はありません。使いやすいのは、本人の話を聞く言葉、気持ちや努力を認める言葉、そばにいることを伝える言葉の3種類です。言葉が出てこない日は、黙ってそばにいる時間そのものが、本人への返事になります。
言葉を選ぶときの手がかりは、「その言葉で、本人が何を受け取るか」です。同じ「頑張って」でも、手術の前夜に本人が「明日、頑張ってくる」と言ったあとなら、背中を押す言葉になります。一方、つらい治療が続いて疲れ切っている日に言われると、「まだ足りないのか」と聞こえることがあります。言葉そのものに良い悪いがあるというより、本人の今の状態と合っているかどうかで、届き方が変わるのです。
だから、言葉の一覧を暗記するより、本人の様子を見て「今日は聞く日か、認める日か、ただそばにいる日か」を選ぶほうが外れにくくなります。迷ったら、まず聞く言葉から入ると安全です。「今日はどんな一日だった?」。答えを聞いてから、認めるか、そばにいるかを選べば間に合います。
Q1本人が、自分から話し始めていますか
はい「そうなんだ」と相づちを打ち、聞く言葉で続ける
いいえ「今日はどんな一日だった?」と、聞く言葉で入口を開ける
Q2「つらい」「しんどい」という言葉が出ましたか
はい励ますより先に「つらいね」と認める言葉を返す
いいえいつもの雑談を、そのまま続けてかまわない
Q3本人が疲れて、話すのがしんどそうですか
はい「話さなくていいよ。ここにいるね」と、そばにいる言葉に切り替える
いいえ話を続け、帰り際は「また来るね」と次の約束で締める
なぜ「頑張って」が負担になることがあるのですか?
すでに十分頑張っている人に、さらに努力を求めるように聞こえたり、病気の行方が本人の努力しだいであるかのように響いたりすることがあるからです。ただ、本人が自分から「頑張る」と言っているときは、支えになることもあります。
「頑張って」が重く響く理由は、大きく三つあります。一つめは、努力の上乗せに聞こえることです。治療や検査に通い、副作用に耐えている人は、すでに毎日を頑張っています。そこに「頑張って」が重なると、「これ以上、何を頑張ればいいのか」と感じることがあります。
二つめは、結果の責任を本人に背負わせてしまうことです。病気の経過は、本人の努力だけで決まるものではありません。それでも「頑張って」と言われ続けると、検査の結果がよくなかったときに「自分の頑張りが足りなかった」と受け取ってしまう人もいます。
三つめは、会話の締めくくりになりやすいことです。帰り際の「じゃあ、頑張ってね」は、言う側にとってはあいさつでも、本人にとっては「つらい」と言い出すきっかけを失う一言になることがあります。
負担になりやすいとき
- 副作用や検査続きで、本人が疲れ切っている
- 本人が「つらい」「しんどい」と話した直後
- 帰り際のあいさつ代わりに、毎回言う
支えになりやすいとき
- 本人が自分から「頑張る」と言ったあと
- 手術や新しい治療など、本人が決めた節目の前
- 「一緒に」「応援してる」と、家族も並ぶ形で言う
本人が「頑張る」と言ったときは、遠慮せず「一緒に頑張ろう」「応援してるよ」と返してかまいません。「頑張って」を一律に避けるより、誰が言い出した「頑張る」なのかに注意を向けるほうが、本人の気持ちに沿いやすくなります。
「頑張って」の代わりに、どんな言葉が使えますか?
「聞く」「認める」「そばにいる」の3種類を覚えておくと、場面に合わせて選べます。どれも短く、正解を言い当てる必要のない言葉なので、口下手な人でも使いやすいのが特徴です。
聞く言葉は、本人に話す番を渡す言葉です。「今日はどんな一日だった?」「いちばんしんどいのは、どのあたり?」「話したいことある? なければ、それでいいよ」。答えを急かさず、返ってきた言葉を「そうなんだ」と受け取るところまでが一組です。
認める言葉は、本人の気持ちや努力を、そのまま認める言葉です。「つらいよね」「よくここまで続けてきたね」「そう思うの、無理もないよ」。励ましとの違いは、本人に何かを求めていないことです。今のままの本人で十分だと伝わることが、何よりの支えになる場合があります。
そばにいる言葉は、離れていても、つながっていることを伝える言葉です。「ここにいるよ」「また来るね、次は木曜」「何かあったら連絡して」。とくに帰り際は、次に会う日を入れた一言にすると、「頑張ってね」で終えるよりも、本人の手元に約束が残ります。
[gk_cta_mid title=”言葉に詰まった場面を、一緒に整理します”]面会で何も言えなかった場面を、フォームにひとことお書きください。担当がお電話でその場面をうかがい、本当は何を伝えたかったのかを、一緒に短い言葉にしていきます。[/gk_cta_mid]場面ごとに、どんな一言が言いやすいですか?
検査の結果を聞いた日、治療がつらいと言われたとき、帰り際など、迷いやすい場面ごとに一言を用意しておくと、とっさに言葉が出やすくなります。下の表は一例なので、本人の口ぐせや家族の関係に合わせて言い換えてかまいません。
| 場面 | 言いやすい一言 | 避けたい返し方 |
|---|---|---|
| 検査の結果がよくなかった日 | 「聞かせてくれてありがとう」 | 「大丈夫、きっと良くなるよ」とすぐ打ち消す |
| 治療がつらいと言われたとき | 「つらいね。どのあたりがいちばんきつい?」 | 「みんな頑張ってるんだから」 |
| 「もうやめたい」と言われたとき | 「そう思うくらい、しんどいんだね」 | 「そんなこと言わないで」 |
| 見た目の変化を気にしているとき | 「気になるよね。話してくれてよかった」 | 「全然変わってないよ」と流す |
| 面会の帰り際 | 「また来るね。次は木曜に」 | 「頑張ってね」だけで終える |
| 電話を切るとき | 「声が聞けてよかった」 | 「早く元気になってね」をくり返す |
表の「避けたい返し方」は、どれも本人を思って出てくる言葉です。共通しているのは、本人のつらさを受け取る前に、家族の願いや安心が先に出てしまう点です。「大丈夫、きっと良くなる」は、家族自身が不安を打ち消したいときにも出てきます。言ってしまったと気づいたら、このあと紹介する戻し方を使えば十分です。
見た目の変化に「全然変わってないよ」と返すのも、優しさから出る言葉です。ただ、毎朝鏡で変化を見ている本人には、話を打ち切られたように感じられることがあります。「気になるよね」といったん認めてから、帽子やスカーフなど、本人が使ってみたいものの話に移るほうが、会話が続きやすくなります。
なお、「どのあたりがいちばんきつい?」と聞いて、痛みや吐き気、息苦しさなど体のつらさが返ってきたときは、我慢させずに看護師や主治医へ伝えてください。体と気持ちのつらさを和らげる緩和ケアは、がんと診断されたときから受けられるものです。
言わないほうがいい言葉はありますか?
どんな場面でも使ってはいけない、という言葉の一覧はありません。ただ、原因を探す言葉、ほかの人と比べる言葉、気持ちを否定する言葉、頼まれていない助言は、本人を傷つけやすい傾向があります。
原因を探す言葉は、「なんでもっと早く病院に行かなかったの」「あのとき、たばこをやめていれば」のように、過去の本人を責める形になりがちです。本人はたいてい、同じことをすでに自分で何度も考えています。
比べる言葉は、「○○さんは治ったって」「もっと大変な人もいるよ」のように、本人の病気をほかの人の物差しで測ってしまいます。励ますつもりでも、本人には「あなたのつらさは大したことない」と聞こえることがあります。
気持ちを否定する言葉は、「弱気になっちゃだめ」「気の持ちようだよ」「前向きにならなきゃ」など。前向きでいたい本人には支えになることもありますが、落ち込んでいる日に言われると、つらい気持ちを家族の前で出せなくなってしまいます。
頼まれていない助言は、「この食事がいいらしい」「あの病院のほうがいいって聞いた」といった情報です。調べた気持ちは本物でも、本人には「今の治療を疑われている」と映ることがあります。伝えたいときは、「調べたことがあるんだけど、聞きたい?」と、受け取るかどうかを本人に選んでもらうと、角が立ちにくくなります。
沈黙が怖いときは、どうすればいいですか?
沈黙は失敗ではありません。同じ部屋で同じ時間を過ごすこと自体が「そばにいる」という返事になります。沈黙を言葉で埋めようとせず、話さなくても一緒にいられる小さな用事を一つ用意しておくと、気持ちが楽になります。
面会中に会話が途切れると、家族は「何か話さなければ」と焦ります。けれど本人の側は、治療の疲れで話すこと自体がしんどい日もあります。そんな日に質問が続くと、答えることが負担になります。天気やテレビの話ばかりになってしまうのも、悪いことではありません。いつもの雑談ができているということは、本人にとっての日常がそこにあるということでもあります。
沈黙が苦手な人は、「話さなくていいよ。少しここにいるね」と先に一言伝えておくと、本人にも家族にも、黙っていてよいという許可が出ます。そのうえで、話さなくても一緒にできることを一つ持っていきます。
- 新聞やニュースの見出しを、一つ二つ読み上げる
- スマホの写真を一緒に眺める
- 本人の好きな音楽を、小さな音で流す
- 窓の外の天気や季節の話を、短く交わす
- 届いた手紙や孫の絵を、一緒に見る
- 本人が眠ったら、隣で静かに本を読む
本人がうとうとし始めたら、安心して眠れているのかもしれません。起こさずに、帰り際にメモを一枚残していく方法もあります。「来たよ。よく眠ってたね。また木曜に」。目が覚めたとき、そのメモが本人のそばに残ります。
言い過ぎてしまったときは、どう戻せばいいですか?
気づいた時点で、短く謝り、理由を一言添え、本人の気持ちを聞き直せば、関係は戻せます。その場でなくても、翌日の面会や、短いメッセージ、手紙でも遅くはありません。
- 1気づく本人の表情が固まった、黙った、話題を変えた、に気づく
- 2短く謝る「さっきはきつい言い方をしてごめん」と一文で伝える
- 3理由を一言「心配で、つい強く言っちゃった」と気持ちを添える
- 4聞き直す「本当はどんな気持ちだったか、聞かせてほしい」と話す番を渡す
- 5次の約束「また木曜に来るね」と、いつもの約束で締める
気をつけたいのは、謝罪を長くしないことです。言い訳や説明が長くなると、本人が「いいよ、気にしてないから」と家族を慰める側に回ってしまいます。謝るのは一文、理由も一文、そのあとは本人に話す番を渡します。
顔を合わせて言いにくいときは、メッセージでもかまいません。「昨日は『弱気になっちゃだめ』なんて言ってごめん。心配で強く言いすぎた。返事はいらないからね」。返事を求めない一文にしておくと、本人の負担になりません。接し方そのものを見直したいときは、[gk_link to=”post:how-to-be-with-patient”]「いつも通り」を3つに分ける考え方[/gk_link]も参考にしてください。
本人に「もうだめかも」と言われたら、何と返せばいいですか?
すぐに打ち消すより、「そう思うくらい、しんどいんだね」と、まず気持ちを受け止める返し方があります。体のつらさが理由なら医療者に伝えて和らげる方法を相談でき、気持ちの落ち込みが強いときも、医療者や相談窓口につなげられます。
「もうだめかも」「いっそ楽になりたい」と言われると、家族は驚いて、反射的に「そんなこと言わないで」と返したくなります。その反応は自然なものです。ただ、すぐに打ち消されると、本人は「この話は家族にはできない」と感じ、次からは口にしなくなることがあります。
受け止めたあとは、「どんなときに、そう思う?」と一つだけ聞いてみてください。痛みで眠れない、息が苦しい、食べられないといった体のつらさが理由なら、看護師や主治医に伝えて、和らげる方法を相談できます。治療が思うように進まない不安や、家族に迷惑をかけているという思いが理由のこともあります。本人が何も話さなくなっているときの関わり方は、[gk_link to=”post:patient-wont-open-up”]本人が弱音を吐かないときの支え方[/gk_link]にまとめています。
気持ちの落ち込みが何日も続く、あるいは自分を傷つけたいような言葉が出てくるときは、家族だけで抱えず、主治医や病棟の看護師に早めに伝えてください。病院のがん相談支援センターでも相談できます。家族の心が揺れて眠れない夜には、24時間・無料のよりそいホットライン(0120-279-338)があります。都道府県などの公的な相談機関につながる、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)もあり、受付の曜日や時間は地域によって異なり、通話料がかかります。命の危険が差し迫っていると感じたときは、119番に電話してください。
面会で言葉が出なかった息子さんは、どう動いた?
説明のための例(実在の方の体験談ではありません)
1. 相談のあとに変わったこと
相談のあと、息子さんは面会に新聞を一部持っていくようになりました。見出しを二つ三つ読み上げ、母が興味を示したらその話をし、黙ったら黙ったまま隣に座る。帰り際は「頑張ってね」ではなく、「また木曜に来るね」で終える。それだけのことですが、面会のあと眠れずに検索を続ける夜は、週に4日ほどから、1日あるかないかに減りました。2週目のある晩、母は「あんたが来ると、よく眠れる」とつぶやいたそうです。
2. 相談を考えた背景
母が入院して1か月がたっていました。息子さんは週に4回、仕事帰りに30分ほど病室に寄っていましたが、ネットで「『頑張って』は禁句」という記事を読んでから、何を言えばいいのか分からなくなりました。話題に困って天気とテレビの話をくり返し、面会の時間が来るのが少し怖くなっていたといいます。
3. 相談する前に困っていたこと
毎晩、「がん 家族 かける言葉」と検索しては、言ってはいけない言葉の一覧を読みました。読むほど、使えない言葉が増えていきました。一度、帰り際に「早く元気になってね」と言ったとき、母がふっと目をそらしたことがあり、その場面を何日も頭の中で再生していたそうです。
4. ここを選んだ理由・決め手
病棟の看護師に相談することも考えましたが、「こんなことで忙しい人の時間を取らせては」とためらいました。がんと家族の相談室は医療機関ではないと書かれていましたが、息子さんがほしかったのは医学の答えではなく、言葉の手がかりでした。フォームなら昼休みの時間帯を指定でき、名前もニックネームでよかったことが、送信の決め手になりました。
5. 相談で話したこと・その後
電話では、担当が「早く元気になってね」と言った晩のことを、最初から最後まで聞きました。そのうえで、その言葉で本当に伝えたかったことを一緒にほどいていくと、出てきたのは「また会いに来たい」「心配している」の二つでした。担当は母の病状や見通しには触れず、「お母さんがつらそうなことを口にしたら、病棟の看護師に伝えていい」とだけ添えました。相談後の最初の面会では沈黙が10分ほど続き、息子さんは焦りましたが、母は穏やかな顔でうとうとしていました。「黙っていても、失敗じゃなかったんだと思えた」と話しています。
※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。
医療者に聞く質問例
- 本人が「もうだめかも」と口にしたとき、家族はどう応じればいいでしょうか。
- 気持ちの落ち込みについて、本人が相談できるスタッフはいますか。
- 治療の副作用で、話すこと自体がつらくなる時期はありますか。
- 話すのがしんどそうな日は、面会をどのくらいで切り上げるのがよいですか。
とはいえ、言葉に迷う人に伝えたい2つのこと
① 気持ちのこと──完璧な一言は、なくていい
ご家族の方へ。どんなに考えても、言ったあとで「別の言い方があった」と思う日はあります。それでも、面会に足を運び、言葉を探し続けていること自体に、本人に届いているものがあります。家族もまた「第二の患者」ともいわれるほど、心に負担を抱える立場です。うまく言えなかった夜は、自分を責める前に、誰かにその場面を話してみてください。
ご本人の方へ。家族の言葉がちぐはぐに聞こえるときは、「頑張れより、来てくれるだけでいい」と一言伝えてみてください。家族はそれだけで、言葉を探す重さから少し自由になれます。
② 実務のこと──言葉で抱えきれない話は、医療者と窓口へ渡す
言葉で受け止めきれない話を、家族が一人で抱え込む必要はありません。体のつらさは看護師や主治医へ、気持ちの落ち込みが続くときも主治医や病院のがん相談支援センターへ。家族自身の心が疲れたときに医療者へ相談してよいことは、がん情報サービスの家族向けページでも紹介されています。言葉にする役と、受け止めてもらう場所を分けておくと、次の面会にまた足を向けやすくなります。
今日できること
[gk_howto name=”今日できること” description=”次の面会までに用意できる3つのこと” heading=”none”][gk_step title=”帰り際の一言を決める”]「また来るね。次は木曜に」のように、次に会う日を入れた一言を決めておきます。「頑張ってね」で終えるより、本人の手元に約束が残ります。[/gk_step][gk_step title=”沈黙のための用事を一つ持っていく”]新聞、写真、好きな音楽など、話さなくても一緒に過ごせるものを一つ鞄に入れておきます。[/gk_step][gk_step title=”言い過ぎたことがあれば一文だけ送る”]「昨日はきつい言い方をしてごめん。返事はいらないよ」と短く送ります。長い説明は書かなくてかまいません。[/gk_step][/gk_howto]よくある質問
[gk_faq][gk_q q=”「頑張って」と何度も言ってしまいました。もう取り返しがつきませんか?”]取り返しがつかないことはありません。「頑張って」には家族の心配や応援の気持ちが込められていて、本人もそれを分かっていることがあります。気になるなら、「頑張ってって言いすぎたかも。もう十分頑張ってるよね」と一言添えるだけで、言葉の意味が「応援」から「ねぎらい」に変わります。[/gk_q][gk_q q=”本人から「頑張るよ」と言われたら、何と返せばいいですか?”]「一緒に頑張ろう」「応援してるよ」と返してかまいません。本人が自分で選んだ「頑張る」に家族が並ぶ形になるので、押しつけにはなりにくい言葉です。疲れが見える日には、「頑張りすぎないでね」と添えると、休んでもいいという合図にもなります。[/gk_q][gk_q q=”LINEやメッセージでは、どんな言葉を送ればいいですか?”]返信を求めない短い一文が、負担になりにくい言葉です。「返事はいらないよ。今日は冷えるから温かくしてね」と送ったり、「庭の柿が色づいてきたよ」と日常の小さな出来事を写真と一緒に送ったりする方法もあります。体調を尋ねる言葉ばかりが続くと、返事を考えること自体が重荷になる場合があります。[/gk_q][gk_q q=”励ますつもりで「前向きにね」と言うのは、よくないですか?”]本人が前向きでいたいと話しているなら、支えになることもあります。ただ、落ち込んでいる日に言われると、「前向きになれない自分はだめだ」と感じさせてしまうことがあります。迷うときは、「前向きな日も、そうじゃない日もあっていいよ」と、どちらの気持ちも認める言い方に置き換えてみてください。[/gk_q][gk_q q=”何を言っても「うん」としか返ってきません。”]疲れや体調のせいで、話す元気がない日もあります。返事が短いことを、拒まれていると受け取らなくて大丈夫です。質問を減らし、「ここにいるね」とだけ伝えて、隣で過ごす時間に切り替えてみてください。何日も続いて様子が気になるときは、看護師に最近の様子を聞いてみると、家族には見えない手がかりが得られることがあります。[/gk_q][gk_q q=”面と向かって言えないことを、手紙に書いてもいいですか?”]手紙は、本人が好きなときに、好きなだけ読み返せるという良さがあります。病気のことより、思い出や感謝、家族の近況など、ふだんの会話の続きのような内容のほうが、本人も受け取りやすくなります。「返事はいらないよ」と一言添えておくと、読むことが負担になりません。特別な一通にしようと構えず、短いものを何度か届けるくらいの気持ちで十分です。[/gk_q][gk_q q=”家族のほうが泣いてしまって、言葉が出ません。”]言葉が出ないまま泣いてしまっても、本人を傷つけたことにはなりません。落ち着いたら「ごめんね、大事だから泣けてきちゃった」と一言添えれば十分です。家族の涙を見て、本人が「自分も泣いていいんだ」と感じることもあります。[/gk_q][/gk_faq]次に読むなら
- [gk_link to=”post:what-to-do”]家族にできることを、どう整理すればいいですか?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:how-to-be-with-patient”]「いつも通り」に接するには、何を変えずにいればいいですか?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:patient-wont-open-up”]本人が弱音を吐かないとき、家族はどうすればいいですか?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:patient-scared-crying”]泣いている本人、怖がっている本人に、どう寄り添えばいいですか?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:last-words-no-special-phrase-needed”]最後にかける言葉も、特別でなくていいのはなぜですか?[/gk_link]
- [gk_link to=”page:talk”]言葉に詰まった夜、誰かに話を聞いてほしいときは?[/gk_link]