夜、子どもが寝たあとにSNSを開くと、「フリーランスの看護師になって収入が増えた」という投稿が流れてくる。自分の時間で働けて、人間関係にも振り回されない。病棟の申し送りの重い空気を思い出すと、うらやましさが胸に広がります。
業務委託の募集を見ると、1件あたりや1時間あたりの報酬は、パートの時給より高く見えることがあります。けれど同時に、頭の片隅で引っかかる。国民健康保険は?年金は?確定申告は?会社が代わりにしてくれていたことを、全部自分でするとしたら、最後に手元にいくら残るのだろう。
その引っかかりは、とても大事な感覚です。フリーランスの収入は、入ってきた額と、自由に使える額が大きく違うからです。
ここでは、フリーランス(業務委託)で働く看護師の収入の考え方を、売上から手取りまでの順番で整理します。雇われて働く場合との比べ方と、収入が不安定になる理由、今からできる備えもまとめました。計算に使う数字は、説明のための仮の数字です。
フリーランス看護師の年収は、どれくらい?
フリーランス看護師の年収には、決まった相場がありません。年収は、1件や1時間あたりの単価と、受ける仕事の量で決まり、どちらも人によって大きく違うからです。フリーランスの看護師の年収を示す公的な統計も、今回は見当たりませんでした。
もう1つ大事なのは、「年収」という言葉が何を指しているかです。SNSの投稿や募集の文に出てくる額が、受け取った報酬の合計、つまり売上なのか、手取りなのかは、たいてい書かれていません。売上なら、そこから仕事の経費、国民健康保険と国民年金の保険料、所得税と住民税を自分で払うので、自由に使える手取りは、売上よりかなり少なくなります。
- 1売上をまとめる
1年間に受け取った報酬を、取引先ごとに合計します。
- 2経費を引いて所得を出す
仕事のために使ったお金を引いた額が、所得になります。
- 3保険料を出す
国民年金と国民健康保険の、1年分の保険料を確かめます。
- 4税金を出す
所得から控除を引いた額をもとに、所得税と住民税を出します。
- 5手取りを出す
売上から、経費・保険料・税金を引いた額が手取りです。
自分の年収の見込みを出すなら、まず売上から考えます。受けたい仕事の単価×1か月にこなせる件数×12か月が、1年の売上の見込みです。件数は「受けたい数」ではなく、準備や記録の時間も含めて、無理なくこなせる数で数えます。
この5つの段階のうち、自分で決められるのは「売上」と「経費」の使い方です。保険料と税金は、住んでいる市区町村や所得の額、受けられる控除によって決まります。次の章からは、フリーランスという働き方の中身を確かめたうえで、段階ごとに計算のしかたを見ていきます。
そもそも「フリーランス看護師」とは、どんな働き方?
ここでいうフリーランスは、会社に雇われず、仕事ごとに業務委託の契約を結んで働く人のことです。受け取るお金は給与ではなく「報酬」で、会社の社会保険には入らないのが基本です。雇われ方の違いの全体は、看護師の業務委託とは?でくわしく比べています。
看護師が業務委託で受ける仕事の例には、オンラインでの面談や相談、医療や健康の記事の執筆、研修の講師などがあります。たとえば、看護師や医療職の体験記事の募集で、文字単価2.0円、1記事1,000〜1,500文字程度とされていた例がありました[1]。20代の看護師・医療職を対象にした、確かめた時点で募集が終わっていた1件の例です。
こうした仕事は、クラウドソーシングのサイトや、仕事を発注する会社の募集ページで見つかります。記事の執筆の探し方は看護師のライター求人の探し方で、在宅で業務委託の仕事を受け始める準備は看護師がフリーランスで在宅の仕事をするにはで紹介しています。
気をつけたいのは、「単発で働く=フリーランス」とは限らないことです。健診やイベントの救護などの単発の仕事でも、雇われて働くアルバイトの形で募集されているものがあります。どちらの形かは、契約書が雇用契約か業務委託契約かで確かめます。形が違えば、税金や保険の扱いもまったく変わります。
| 項目 | 雇われて働く(パートなど) | 業務委託(フリーランス) |
|---|---|---|
| 受け取るお金 | 給与 | 報酬 |
| 税金の手続き | 勤め先の源泉徴収と年末調整 | 自分で確定申告 |
| 健康保険と年金 | 条件を満たせば勤め先の社会保険 | 国民健康保険と国民年金が基本 |
| 仕事中のけが | 労災保険の対象 | 労災保険の特別加入の制度 |
| 休んだ日の収入 | 有給休暇などの制度がある場合も | 休めばその分の報酬はない |
| 働き方のルール | 労働基準法などが適用 | フリーランス法などで取引を守る |
出典:厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」、厚生労働省「令和6年11月1日から「フリーランス」が労災保険の「特別加入」の対象となりました」[2][3]
雇われて働く人は、在宅勤務でも、労働基準法や最低賃金法、労働者災害補償保険法などが適用されます[2]。業務委託の人は、こうした法律の外で働くかわりに、企業などから業務委託を受けている場合は、労災保険の特別加入を自分で申し込めるようになっています[3]。
売上から手取りは、どう計算する?
実際に、仮の数字で計算してみましょう。業務委託の仕事で、月に25万円、1年で300万円の売上があったとします。仕事に使ったパソコンや通信費、書籍、研修の費用などの経費は、1年で24万円と仮定します。
| 段階 | 計算のしかた | 金額の例 |
|---|---|---|
| ①売上 | 1年間の報酬の合計 | 300万円 |
| ②経費 | 仕事のために使ったお金 | 24万円 |
| ③所得 | ①−② | 276万円 |
| ④国民年金 | 月17,920円×12か月 | 21万5,040円 |
| ⑤国民健康保険 | 市区町村の計算で決まる | 市区町村で試算 |
| ⑥所得税・住民税 | 所得から控除を引いて計算 | 確定申告の計算で決まる |
| ⑦手取り | ③−④−⑤−⑥ | ⑤と⑥が決まると出る |
出典:日本年金機構「国民年金保険料」[4]
国民年金の保険料は、令和8年度(2026年4月〜2027年3月)は月額17,920円です[4]。1年分では21万5,040円になります。ここまでで、売上300万円のうち、経費と国民年金だけで45万5,040円が出ていく計算です。
国民健康保険の保険料は、住んでいる市区町村によって計算のしかたが違うため、ここでは額を書きません。市区町村のホームページに、保険料の計算方法や試算のしかたが載っていることもあります。わからなければ、市区町村の国民健康保険の窓口で、見込みの所得を伝えて聞くのが確実です。保険の考え方は業務委託の看護師は社会保険に入れる?にまとめました。
所得税と住民税は、所得から基礎控除や社会保険料控除などを引いた額をもとに計算します。控除の額は税制改正で変わることがあり、2026年分も基礎控除などが改正されています[5]。国税庁のホームページにある確定申告書等作成コーナーに見込みの数字を入れると、所得税の目安を出せます。申告の手順は看護師の確定申告のやり方で順番に説明しています。
出典:日本年金機構「国民年金保険料」、厚生労働省 雇用環境・均等局「特定受託事業者の就業環境の整備に関する検討会 第1回 資料」、内閣官房・公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省「フリーランス・事業者間取引適正化等法 パンフレット(パンフレットNo.7)」[4][6][7]
計算表の⑤と⑥が埋まったら、手取りを売上で割って「手取りの割合」を出しておきましょう。来年の目標の手取りをこの割合で割り戻すと、必要な売上の目安になります。たとえば手取りの割合が7割で、手取りを240万円にしたいなら、必要な売上はおよそ343万円です(仮の数字です)。
雇われて働く場合と、どう比べればいい?
業務委託の報酬と、パートの時給をそのまま並べると、業務委託のほうが高く見えることがあります。けれど、比べるなら、同じ条件にそろえてからです。業務委託の報酬からは、雇われて働く場合には会社が担っていた分を、自分で出す必要があるからです。
雇われて働く場合に含まれていること
- 会社も保険料を負担する社会保険(条件を満たす場合)
- 研修の時間にも時給が出る求人がある
- 仕事に使う機器を貸与する求人がある
- 税金の計算は勤め先の年末調整
業務委託で自分で出すもの
- 国民健康保険と国民年金の保険料の全額
- 準備や記録、移動など報酬の出ない時間
- パソコンや通信など仕事の経費
- 確定申告の手間と、仕事がない月の収入
比べるときは、報酬を「実際にかかった時間」で割って、時間あたりの額にします。たとえば先ほどの文字単価2.0円の例で、1,500文字の記事を書くと1本3,000円です[1]。調べものや修正を含めて3時間かかるなら、時間あたりは1,000円です。同じ記事に2時間で書けるようになれば、1,500円に上がります。
オンラインの面談の仕事でも、面談そのものの時間だけでなく、事前の資料の確認や、面談後の記録の時間を足して割ります。たとえば面談の時間で割ると1時間あたり2,400円に見える仕事でも、準備と記録で実際の時間が1.5倍かかれば、時間あたりは1,600円です(仮の数字です)。ここから、さらに保険料と経費の分を差し引いて考えると、雇われて働くパートの時給と同じ物差しになります。
保険料を時間あたりに直すと、差がつかみやすくなります。国民年金の保険料は月17,920円なので、月に80時間働く人なら、1時間あたり224円分を国民年金に回している計算です[4]。ここに国民健康保険の保険料と経費の分が加わります。業務委託の時間あたりの額から、こうした分を引いた残りを、パートの時給と比べてみてください。ライターの単価の考え方は看護師ライターの文字単価と収入の目安の考え方で、在宅の仕事の時給の幅は看護師の在宅ワークの時給の相場は?で整理しています。
雇われて働く在宅の仕事にも、目を向けておく価値があります。在宅で看護師を雇う会社の時給や研修、勤務日数は、看護師を在宅で雇う企業の比較で並べて確かめられます。業務委託と雇用の両方を同じ物差しで比べてから決めると、あとで後悔しにくくなります。
申告のしかたで、手取りは変わる?
変わることがあります。業務委託の報酬が「事業所得」に当たるか、「業務に係る雑所得」に当たるかで、使える制度が違うからです。どちらに当たるかは、その仕事が社会通念上、事業と言える程度で行われているかどうかで判定されます[8]。
帳簿書類の保存がない場合は、その所得の収入金額が300万円を超え、かつ事業所得と認められる事実がある場合を除いて、業務に係る雑所得に当たるとされています[8]。逆に、帳簿をつけていれば必ず事業所得になる、というわけでもありません。
- 売上
- 仕事の報酬として受け取ったお金の合計です。
- 経費
- 仕事のために使ったお金です。私用と分けて記録します。
- 所得
- 売上から経費を引いた額です。税金の計算のもとになります。
- 事業所得
- 事業と言える程度に行っている仕事から生まれる所得です。
- 業務に係る雑所得
- 副業に係る収入のうち、営利を目的とした継続的なものによる所得です。原稿料などが当たります。
- 青色申告特別控除
- 事業所得などで、決められた帳簿と期限内の申告をした人の控除です。
出典:国税庁「タックスアンサーNo.1500 雑所得」、国税庁「所得税基本通達新旧対照表(「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正)」、国税庁「タックスアンサーNo.2072 青色申告特別控除」[9][8][10]
事業所得などの事業を営み、正規の簿記の原則で記帳して、決められた書類をつけて期限内に申告すると、青色申告特別控除は55万円です。さらに電子帳簿の要件を満たすか、e-Taxで申告すると65万円になります。これらに当たらない青色申告者は10万円です[10]。控除が大きくなれば所得が小さくなり、所得をもとに計算する税金も小さくなります。
ただし、青色申告特別控除の55万円・65万円は、事業所得などの事業を営む人が対象です。自分の仕事が事業所得に当たるか、どの申告が向いているかは、税務署や税理士に相談して決めてください。
どちらの区分になっても、売上と経費の記録は欠かせません。入金の日、取引先、金額と、経費の領収書を月ごとにまとめておくだけで、確定申告の準備はずっと軽くなります。記録が月ごとにそろっていれば、毎月の手取りの計算にもそのまま使えます。開業届や青色申告の手続きはフリーランスの看護師が個人事業主になるにはにまとめています。
収入が不安定になるのはなぜ?どう備える?
フリーランスの収入は、雇われて働く場合より波が大きくなりやすい働き方です。波が生まれる理由を知っておくと、備え方も見えてきます。
| 理由 | 起きること | 備え方 |
|---|---|---|
| 仕事の量の波 | 月によって依頼が増減する | 取引先を2つ以上にする |
| 契約の終了 | 更新されずに仕事がなくなる | 期間と予告の決まりを確かめる |
| 入金のずれ | 働いた月と入金の月がずれる | 支払期日を契約で確かめる |
| 体調不良 | 休んだ分の報酬が出ない | 生活費の貯えを別に持つ |
| 制度の期限 | 仕事の前提の制度が変わる | 期限のある仕事に頼りすぎない |
出典:厚生労働省 雇用環境・均等局「特定受託事業者の就業環境の整備に関する検討会 第1回 資料」、内閣官房・公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省「フリーランス・事業者間取引適正化等法 パンフレット(パンフレットNo.7)」、厚生労働省「令和5年厚生労働省告示第146号(特定健康診査・特定保健指導の委託基準告示の一部改正、令和6年4月1日適用)」[6][7][11]
契約の面では、フリーランス法が支えになります。発注する事業者は、取引条件を明示し、給付を受け取った日から60日以内の支払期日を決めて払うことなどが求められています[6]。6か月以上の業務委託を途中で解除したり更新しなかったりするときは、30日前までに予告することになっています[7]。ただし、6か月未満の委託には予告の決まりが当てはまらないので、短い契約ほど、終わり方を事前に確かめておく必要があります。
体調を崩したときの備えは、雇われて働く場合より手厚くしておきたいところです。仕事が数か月途切れても暮らしが回る額を、生活費の口座とは別に置いておくと、体調が悪いのに無理をして仕事を受ける、という事態を避けられます。いきなり全部をフリーランスにせず、雇われて働く仕事を少し残しておくのも、波をならす方法の1つです。
制度の期限も、看護師ならではの注意点です。たとえば特定保健指導の初回面接での行動計画の策定などを看護師が行えるのは、保健指導に関する一定の実務の経験がある場合に、令和12年3月31日までとする経過措置によるものです[11]。こうした仕事を収入の柱にするなら、期限のあとの働き方も考えておきましょう。
取引の中でトラブルが起きたときは、「フリーランス・トラブル110番」で、弁護士に無料で相談できます。電話は0120-532-110で、受付は9:30〜16:30(土日祝日を除く)です[12]。受付時間は変わることがあるので、公式サイトで確かめてから連絡してください。相談先の全体は在宅ワークのトラブルの相談先で整理しています。
モデルケース:毎月手取りを計算し、税金の分を別の口座に分けるDさん
モデルケース(架空の例)
入金のたびに決まった割合を別の口座へ。2年目の税金と保険料の支払いに慌てなくなった
- なし入金の25%を毎月移す税金と保険料のための口座
- 3日半日確定申告の準備にかかった時間
- 1社3社取引先の数
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Dさんは業務委託で、オンラインの保健指導の面談と、医療記事の執筆を受けています。毎月の終わりに売上と経費を計算し、入金のたびに決まった割合を、税金と保険料のための口座へ移しています。2年目の確定申告と、住民税や国民健康保険の支払いを、慌てずに迎えられました。
Dさん:入ってきたお金を、そのまま使えるお金だと思わない。それだけで、気持ちがずいぶん楽になりました。
背景
健診センターで保健指導を10年担当したあと、保健師の資格を生かして、自分のペースで働きたいと独立しました。高校生の子どもがいて、学費のかかる時期に入っていました。
困っていたこと
1年目は、入金をそのまま生活費に回していました。翌年、住民税と国民健康保険の通知が届き、まとまった額を前に慌てました。取引先が1社だけだったため、その会社の依頼が減った月は、売上が前の月の半分ほどに落ちたこともありました。
選んだ理由
Dさんは、1年目の所得をもとに決まった税金と保険料の合計を、1年目の売上で割ってみました。結果はおよそ2割5分です。そこで入金のたびに25%を別の口座へ移すと決めました。この割合はDさんの売上と住む市の場合の数字で、人によって違います。取引先は、契約の期間と支払日を書面で確かめたうえで、3社に増やしました。
始め方と工夫
毎月の最終日に30分だけ時間をとり、売上と経費を表に入力しています。経費のレシートは月ごとの封筒に入れ、確定申告はe-Taxで済ませるようになりました。保険料の支払いは口座振替にして、払い忘れを防いでいます。
Dさん:月末の30分で、来月どのくらい仕事を受ければいいかまで見えるようになりました。
- 入金を確かめる
- 決めた割合を別の口座へ移す
- 売上と経費を記録する
- 月末に手取りを計算する
- 翌月に受ける仕事の量を決める
Dさんの工夫の中心は、「入ってきたお金」と「使えるお金」を、口座の段階で分けたことです。割合の決め方は人によって違いますが、毎月同じ手順でお金を動かすだけで、年に一度の支払いに振り回されにくくなります。
気をつけたいこと:フリーランスが向かない場合
フリーランスには、時間や仕事を自分で選べるよさがある一方で、収入と手続きの責任をすべて自分で負います。よいところと気をつけたいところを、同じ数だけ並べてみます。
よいところ
- 受ける仕事と働く時間を、自分で選びやすい
- 複数の取引先と組み合わせて働ける
- 経験や専門性を、単価に反映させやすい
気をつけたいところ
- 保険料と税金を自分で計算して払う
- 休んだ日や仕事がない月は、収入が出ない
- 契約や入金のトラブルに、自分で向き合う
毎月決まった額の収入が欠かせない家計の人や、確定申告などの手続きを負担に感じる人は、いきなりフリーランスだけで働くより、雇われて働く仕事を土台に残すほうが安心です。在宅のパートで働きながら、業務委託の仕事を少しずつ足して、収入の波を確かめる方法もあります。
副業として業務委託を受ける場合は、本業の就業規則で副業の決まりを確かめてから始めます。フリーランスとして在宅で仕事を始める準備は、看護師がフリーランスで在宅の仕事をするにはにまとめました。
今日からできること
フリーランスを考え始めたら、契約の前に数字と書面をそろえておきます。
チェックした数:
数字をそろえたら、「売上がいくらあれば、いまの手取りと同じになるか」を逆から計算してみてください。目標の手取りに、保険料と税金、経費の見込みを足した額が、必要な売上の目安です。
よくある質問
フリーランス看護師で、年収500万円は目指せますか?
目指せるかどうかを示す統計は見当たりませんでした。目標の売上を12で割り、1件あたりの単価で割ると、毎月必要な件数がわかります。その件数を、準備や記録の時間も含めて無理なくこなせるかで考えてみてください。
業務委託でも、社会保険に入れますか?
業務委託で働く場合は、会社の社会保険ではなく、国民健康保険と国民年金に入るのが基本です。国民年金の保険料は、令和8年度は月額17,920円です[4]。くわしくは業務委託の看護師は社会保険に入れる?をご覧ください。
病院で働きながら副業で業務委託を受けると、確定申告は必要ですか?
給与を1か所から受けていて、その全部が源泉徴収の対象になる人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると所得税の確定申告が必要です[13]。20万円は売上ではなく、経費を引いたあとの所得です。住民税の申告の扱いは、住んでいる市区町村で確かめてください。くわしくは看護師が副業すると確定申告は必要?をご覧ください。
1年目の売上がどのくらいになるか、見当がつきません。
最初から業務委託だけで働かず、雇われて働く仕事を続けながら、副業として少しずつ受けてみる方法があります。半年ほど続けると、月の売上の波と、1件にかかる本当の時間がわかってきます。副業を始める前に、勤め先の就業規則で副業の決まりを確かめておきましょう。
報酬の支払いが約束より遅れたら、どうすればいいですか?
業務委託の仕事中にけがをしたら、補償はありますか?
企業などから業務委託を受けているフリーランスは、2024年11月1日から労災保険の特別加入の対象になりました。ただし、自分で特別加入団体に申し込む任意の制度で、業務委託を受けると自動で入るわけではありません[3]。
配偶者の扶養に入ったまま、業務委託で働けますか?
扶養の基準は、税金と社会保険とで別々に決まっています。社会保険の扶養で業務委託の収入をどう数えるかは、配偶者が加入している健康保険によって確かめ方が違うので、加入先に問い合わせてください。基準の金額と扶養の損得は看護師が扶養内で働くのはもったいない?で整理しています。
経費には、何を入れていいですか?
仕事のために使ったお金が経費の考え方の基本で、私用と分けて記録します。在宅の仕事でよく出る候補や、仕事と私用で分ける考え方は看護師が確定申告で経費にできるものにまとめました。判断に迷うものは、税務署で確かめると安心です。
まとめ
フリーランス看護師の年収には決まった相場がなく、単価と仕事の量で決まります。大切なのは売上ではなく手取りで、売上から経費、国民健康保険と国民年金、所得税と住民税を引いて考えます。
- 報酬は準備や記録の時間も含めて、時間あたりの額に直して比べる
- 国民健康保険は市区町村で、税金は確定申告書等作成コーナーで見込みを出す
- 契約の期間・支払期日・解除の決まりを書面で確かめ、税金の分は口座を分けておく
雇われて働くか、業務委託で働くか、自分に合う形を一緒に考えたいときは、気軽に相談してください。LINEでも下のフォームからでも、無料で受け付けています。