申し送りの前、休憩室のテレビから「年収の壁の見直し」「育児・介護休業法の改正」というニュースが流れてくる。気になってスマートフォンで調べかけたところでナースコールが鳴り、そのまま忘れてしまう。家に帰るころには、何のニュースだったかも思い出せません。
2024年から2026年にかけて、働く人に関わる制度は次々に変わりました。ここで取り上げる変化は、看護師だけを対象にしたものではありません。それでも、子育てや介護をしながら働く人、パートで働く人、業務委託で在宅の仕事を受ける人には、関係する変化がいくつもあります。
一方で、「法律が変わったのだから、うちの病院でもテレワークができるはず」と思い込むと、がっかりすることもあります。義務になったこと、努力義務にとどまること、方針が決まっただけで時期が決まっていないことが、ニュースでは同じ調子で伝えられがちだからです。
以下では、2024〜2026年の主な変化を時期の順に並べ、それぞれが誰に関係するのか、どこまで決まっているのかを整理します。最後に、これから予定されていることと、自分で確かめる方法もまとめました。
看護師の働き方、2024〜2026年に何が変わった?
2024〜2026年に看護師の働き方に関わって変わった主な制度は、育児・介護と仕事の両立の制度、フリーランス法、税金と社会保険の「年収の壁」、オンライン診療の届出の義務、最低賃金の5つです。時期の順に並べると、次のようになります。
- 2024年4月医師の働き方改革の新制度
医師の時間外・休日労働の上限規制が始まりました。看護師の上限ではありません。
- 2024年11月1日フリーランス法の施行
業務委託で働く人と、発注する会社との取引のルールができました。
- 2025年4月1日育児・介護休業法の改正(1段階目)
3歳未満の子を育てる人や、要介護状態の家族を介護する人がテレワークを選べるようにすることが、事業主の努力義務になりました。
- 2025年6月13日年金制度改正法の成立
社会保険のいわゆる「106万円の壁」(賃金要件)の撤廃が決まりました。
- 2025年10月1日育児・介護休業法の改正(2段階目)
3歳から小学校に入るまでの子を育てる人への、柔軟な働き方の措置が事業主の義務になりました。
- 2026年3月31日令和8年度税制改正の成立
所得税がかかり始める水準を178万円にする改正が成立しました(施行は原則2026年12月1日)。
- 2026年4月1日オンライン診療の法制化
オンライン診療を行う医療機関に、届出が義務づけられました。
- 2026年10月〜12月最低賃金の改定
全国加重平均1,177円への改定が答申され、都道府県ごとに順次発効します。
出典:厚生労働省「医師の働き方改革」、宮城県「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)が令和6年11月1日に施行されます」、京都労働局 雇用環境・均等室(厚生労働省)「育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法 改正ポイントのご案内」、厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」、財務省 主税局総務課「令和8年度 税制改正(国税)等について(『ファイナンス』2026年4月号)」、国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」、東京都港区「オンライン診療を行う医療機関の皆様へ」、厚生労働省「令和8年度最低賃金額答申(全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました)」[1][2][3][4][5][6][7][8]
医療の分野で「働き方改革」と聞くと、医師の制度を思い浮かべる人もいるでしょう。厚生労働省は、2024年4月から医師の働き方改革の新制度が施行され、医師の時間外・休日労働の上限規制が始まっていると案内しています[1]。これは医師についての制度で、看護師の労働時間の上限を決めたものではありません。
看護師の働き方に関わるのは、むしろ働く人全体のルールの変化です。ただし、どの変化が関係するかは、雇われて働いているか、業務委託で働いているかで変わります。
| 変化 | 雇われて働く人(正社員・パート) | 業務委託で働く人 |
|---|---|---|
| 育児・介護の両立の制度 | ◯あり | ×なし |
| フリーランス法 | ×なし | ◯あり |
| 社会保険の加入の広がり | ◯あり | ×なし |
| 所得税の控除の見直し | ◯あり | ◯あり |
| 最低賃金 | ◯あり | ×なし |
| オンライン診療の届出 | △一部あり 勤め先の手続き | △一部あり 契約先の手続き |
編集部まとめ
病院に勤めながら、週に1日だけ業務委託で在宅の仕事を受けている人なら、両方の列が関係します。自分の働き方がどの形にあたるかは、看護師の働き方の種類で3つの物差しを使って整理できます。
子育て・介護と仕事を両立する制度は、どう変わった?
いちばん身近な変化は、育児・介護休業法の改正です。令和6年の改正は、2025年4月1日と10月1日の2段階で施行されました[3]。
2025年4月1日からは、3歳に満たない子を育てる人がテレワークを選べるように措置を講じることが、事業主の努力義務になりました[3]。要介護状態の家族を介護する人がテレワークを選べるようにすることも、同じく努力義務です[3]。あわせて、介護に直面したと申し出た人への制度の個別の周知と意向の確認、40歳などの早い段階での両立支援制度の情報提供などは、事業主の義務になりました[3]。介護休暇については、勤続6か月未満の人を労使協定で対象外にできる仕組みが廃止されました[3]。
2025年10月1日からは、3歳から小学校に入るまでの子を育てる人について、事業主は「始業時刻等の変更」「テレワーク等(月10日)」「保育施設の設置運営等」「新たな休暇の付与(年10日)」「短時間勤務制度」の中から2つ以上を選んで用意する義務を負いました。働く人は、その中から1つを選んで使えます[3]。
このほか、令和6年の改正では、子の看護休暇が「子の看護等休暇」に名前を変え、対象が小学校3年生修了までの子に延びました。感染症による学級閉鎖や入園・入学式、卒園式も取る理由に加わり、残業免除(所定外労働の制限)の対象も、小学校に入る前の子を育てる人に広がっています[9]。
| 時期 | 対象になる人 | 変わったこと | 決まりの強さ |
|---|---|---|---|
| 2025年4月 | 3歳未満の子を育てる人 | テレワークを選べるようにする | 努力義務 |
| 2025年4月 | 要介護状態の家族を介護する人 | テレワークを選べるようにする | 努力義務 |
| 2025年4月 | 介護に直面した人 | 制度の個別の周知と意向の確認 | 義務 |
| 2025年4月 | 介護休暇を取りたい人 | 勤続6か月未満の人を除く仕組み | 廃止 |
| 2025年10月 | 3歳〜小学校入学前の子を育てる人 | 5つの中から2つ以上の措置 | 義務 |
出典:京都労働局 雇用環境・均等室(厚生労働省)「育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法 改正ポイントのご案内」[3]
具体的な場面に置きかえると、たとえば5歳の子を育てる看護師は、10月からの措置の対象です。勤め先が「始業時刻等の変更」を選んでいれば、始業を遅らせて保育園の送りに間に合わせる、といった使い方が考えられます。親の介護が気になり始めた40代にも関係があります。事業主には、40歳などの早い段階で両立支援制度の情報を提供する義務ができたので[3]、職場から案内が届いたら読み流さずに目を通しておきましょう。
表の右端の「決まりの強さ」が、読むときのいちばんの注意点です。テレワークを選べるようにすることは努力義務で、すべての職場でテレワークができるようになったわけではありません。10月からの措置も、5つの中からどれを用意するかは事業主が決めるので、テレワークが選べるとは限りません[3]。
病棟のように体を使うケアが中心の仕事では、テレワークにできる業務はもともと限られます。それでも、始業時刻の変更や短時間勤務など、ほかの措置が用意されているかもしれません。自分の職場がどの措置を選んだのかを、就業規則や人事の案内で確かめるところから始めましょう。介護との両立の制度の使い方は親の介護で仕事を辞める前に確かめること、子育てと介護の制度と働き方の組み合わせ全体は看護師が介護・子育てと両立する在宅ワークにまとめています。
テレワークが社会全体でどのくらい広がっているのかは、テレワークの数字から見る看護師の在宅勤務で、統計の読み方とあわせて整理しています。
業務委託で在宅の仕事をする人には、何が変わった?
2024年11月1日に、フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)が施行されました。この法律でいうフリーランスは、業務委託を受ける事業者で、従業員を使用しない人のことです[2]。看護師が業務委託で医療記事を書いたり、オンラインの面談を受けたりする場合に関係します。
発注する会社の主な義務は、取引条件の明示、給付を受け取った日から60日以内の報酬の支払期日の設定と支払い、報酬の減額や買いたたきなどの禁止、募集情報のうその表示や誤解を生む表示の禁止、育児・介護などと業務の両立への配慮、ハラスメント対策、継続的な業務委託を途中でやめるときの30日前までの予告などです[10]。ただし、義務によって対象になる発注事業者や委託の期間が違います[10]。
雇われて働く人(正社員・パート)
- 労働基準法や最低賃金法などで守られる
- 育児・介護休業法の制度を使える
- 条件を満たせば勤め先の社会保険に入る
業務委託で働く人
- フリーランス法で取引のルールが守られる
- 両立への配慮は、委託の内容によって義務か努力義務
- 保険や税金の手続きは、基本的に自分でする
フリーランス法は、業務委託で働く人を「雇われている人」と同じように守る法律ではありません。あくまで、会社との取引を公正にするためのルールです。在宅の仕事を業務委託で受けるなら、契約の前に、報酬・納期・支払日が書面やメールで示されているかを確かめましょう。確かめ方は業務委託の看護師が契約で確かめることで、雇用との違いは看護師の業務委託とは?で整理しています。
税金と社会保険の「年収の壁」は、どう動いた?
税金では、2026年3月31日に令和8年度税制改正の法律が成立しました。基礎控除の本則は58万円から62万円に、給与所得控除の最低保障額は65万円から74万円に引き上げられ、所得税がかかり始める水準(課税最低限)は178万円になりました[5]。基礎控除の特例(上乗せ)も37万円から5万円引き上げられ、対象が給与収入約475万円相当まで広がっています[5]。
この改正は原則として2026年12月1日に施行され、令和8年分(2026年分)以後の所得税に使われます。2026年11月までの毎月の給与から引かれる所得税は変わらず、12月の年末調整などで反映されます[6]。毎月の手取りがすぐ増えるわけではない、という点は覚えておきましょう。
社会保険では、2025年6月13日に成立した年金制度改正法で、パートなどの短時間労働者が社会保険に入る要件のうち、賃金要件(月額8.8万円以上、いわゆる「106万円の壁」)を撤廃することが決まりました[4]。撤廃の時期は、法律の公布から3年以内に、全国の最低賃金が1,016円以上となることを見極めて判断するとされています[4]。企業規模の要件も10年かけて段階的に縮小・撤廃され、最終的には週20時間以上働けば、勤め先の企業規模にかかわらず社会保険に入るようになります[4]。
| 項目 | 変わったこと | いつから |
|---|---|---|
| 基礎控除(本則) | 58万円→62万円 | 令和8年分から |
| 給与所得控除の最低保障額 | 65万円→74万円 | 令和8年分から |
| 所得税がかかり始める水準 | 178万円に | 令和8年分から |
| 社会保険の賃金要件(月額8.8万円) | 撤廃が決まった | 公布から3年以内に判断 |
| 社会保険の企業規模要件 | 段階的に縮小・撤廃 | 10年かけて |
出典:財務省 主税局総務課「令和8年度 税制改正(国税)等について(『ファイナンス』2026年4月号)」、国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」、厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」[5][6][4]
いちばん誤解されやすいのは、社会保険の「106万円の壁」です。撤廃は決まりましたが、撤廃される日は、この記事の時点では確かめられていません。「もう106万円の壁はない」と考えて働く時間を増やす前に、勤め先の担当者に確かめてください。
税金の178万円と、社会保険の基準は、まったく別のものです。扶養の範囲で働くか、扶養を外れて働くかの損得は、看護師が扶養内で働くのはもったいない?で自分の数字を入れて計算できます。扶養の範囲で働ける求人の探し方は、看護師が扶養内で働ける求人の探し方で紹介しています。
最低賃金とオンライン診療の変化は、看護師に関係ある?
最低賃金は、令和8年度の地域別最低賃金の改定額が全ての都道府県で答申され、全国加重平均額は1,177円になりました。令和7年度の1,121円から56円の引上げで、最高額は1,280円、最低額は1,085円です[8]。発効は2026年10月1日から12月2日までの間に、都道府県ごとに順次予定されています[8]。この記事の時点では、まだ発効していない都道府県もあります。
出典:厚生労働省「令和8年度最低賃金額答申(全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました)」[8]
これは答申の額で、異議の申出の手続きを経て、都道府県労働局長が決めてから発効します。住んでいる都道府県の額と発効日は、厚生労働省の地域別最低賃金の一覧で確かめてください。最低賃金は雇われて働く人の時給の下限で、業務委託の報酬には当てはまりません。
社会保険の「106万円の壁」の撤廃が、全国の最低賃金1,016円以上を見極めて判断されることは先に書きました[4]。最低賃金の動きは、時給だけでなく、社会保険の加入の時期にもつながっているのです。
オンライン診療については、改正医療法のうちオンライン診療に関する規定が2026年4月1日に施行され、オンライン診療を行う医療機関に届出が義務づけられました。それより前から実施していた医療機関には、2027年3月31日まで届出の猶予があります[7]。この記事で確かめたのは医療機関の届出の義務までで、看護師がオンライン診療でどんな役割を担うかは、確かめた資料には書かれていませんでした。
オンライン診療の補助の仕事が自宅でできるかどうかは、求人ごとに就業場所を確かめる必要があります。制度の変化と看護師に関わる点はオンライン診療の制度は2026年4月からどう変わった?で、仕事の中身と探し方はオンライン診療の補助の看護師求人でまとめています。
これから予定されていることは?
2026年10月の時点で、すでに決まっていて、これから動き出すこともあります。時期がはっきりしているものを並べました。
- 2026年10月〜12月最低賃金の改定が順次発効
発効日は都道府県ごとに違います。
- 2026年12月1日令和8年度税制改正の施行
12月の年末調整などから、新しい控除額で計算されます。
- 2027年3月31日オンライン診療の届出の猶予の期限
2026年4月より前から実施していた医療機関の期限です。
出典:厚生労働省「令和8年度最低賃金額答申(全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました)」、国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」、東京都港区「オンライン診療を行う医療機関の皆様へ」[8][6][7]
時期がまだ決まっていないものもあります。社会保険の「106万円の壁」の撤廃は、公布から3年以内に最低賃金の動きを見て判断され[4]、企業規模の要件は10年かけて段階的に縮小・撤廃されます[4]。こうした変化は、ニュースで「決まった」と伝えられてから実際に始まるまで、時間がかかります。
自分に関係する変化が始まる時期を知りたいときは、ニュースの見出しだけでなく、「いつから」「誰が対象か」が書かれた厚生労働省や国税庁の案内を確かめるのが確実です。在宅でできる仕事の種類と働き方を先に知っておくと、制度の変化を自分の選択に結びつけやすくなります。職種の一覧は看護師が在宅でできる仕事にあります。
モデルケース:制度の変化を知り、職場のテレワークを相談したBさん
モデルケース(架空の例)
2025年10月からの制度を知って職場に相談。月10日のテレワークで、保育園のお迎えに間に合う日が増えた
- 月20日月10日出勤する日
- 往復100分在宅の日は0分通勤の時間(1日)
- 週2日週4日保育園のお迎えに間に合う日
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Bさんは、2025年10月に始まった制度を知り、勤め先が用意した措置のうち「テレワーク等(月10日)」を使う相談をしました。いまは月に10日、自宅でオンラインの保健指導の面談と記録を行い、保育園のお迎えに間に合う日が週4日になりました。
Bさん:制度の名前を知っていたから、遠慮せずに相談を切り出せました。
背景
Bさんは病棟で12年働いたあと、健診機関に移り、保健指導と健診結果の説明を担当してきました。4歳の子を育てながら、往復100分の電車通勤を続けていました。
困っていたこと
夕方の面談が長引くと保育園のお迎えに間に合わず、延長保育が続いていました。新しい制度が始まるころ、職場から案内のメールを受け取っていましたが、忙しさにまぎれて読み流し、在宅勤務は自分の部署には関係ないと思い込んでいました。
選んだ理由
休憩時間にニュースで育児・介護休業法の改正を知ったBさんは、職場の案内を読み直しました。勤め先が用意していたのは「テレワーク等」と「短時間勤務制度」の2つでした。短時間勤務も考えましたが、仕事の量と収入は変えずに、移動の時間を減らしたいと考えてテレワークを選びました。
Bさん:短時間勤務だと面談の枠が減ってしまう。減らしたかったのは仕事ではなく、電車の時間でした。
始め方と工夫
Bさんは上司に相談する前に、自宅でできる業務(オンラインの面談・記録・電話での受診のすすめ)と、出勤が必要な業務(健診当日の対応)を表に書き出しました。在宅の日は2階の空き部屋を仕事場にして、面談の時間は家族に声をかけないよう頼んでいます。夫も「在宅の日の朝は送りを引き受ける」と言ってくれ、朝の慌ただしさも少し減りました。
以前
毎日出勤。往復100分の通勤で、お迎えに間に合うのは週2日
いま
月10日は自宅で面談と記録。お迎えに間に合う日が週4日に
Bさんが動けたのは、制度の中身を「義務か、努力義務か」「勤め先が何を選んだか」まで確かめたからでした。制度があることを知るだけでなく、自分の職場で何が使えるのかまで確かめると、相談の言葉が具体的になります。
気をつけたいこと:制度があっても、そのまま使えるとは限らない
制度の変化を知ると、すぐに自分の働き方が変わるような気持ちになります。けれど、ニュースの言葉と、実際に使えるかどうかの間には距離があります。読み違えやすい言葉を先に押さえておきましょう。
- 成立
- 国会で法律が可決されたことです。成立しても、すぐに始まるとは限りません。
- 施行
- 法律やルールが実際に動き出すことです。成立からしばらくたって施行されることもあります。
- 義務
- 事業主などが、決まりどおりにしなければならないことです。
- 努力義務
- 「そうするよう努める」ことを求める決まりで、必ず実現しなければならない、というところまでは求めていません。
- 答申
- 審議会などが意見をまとめて出すことです。最低賃金は答申のあと、手続きを経て決まり、発効します。
- 猶予期間
- 新しいルールに合わせるまでに認められた期間です。
両立の制度は、雇われて働く人の制度です。業務委託で働く人は、育児・介護休業法の休業や休暇の対象にはなりません。反対に、フリーランス法は業務委託の取引のルールで、パートや正社員には当てはまりません。自分の働き方と制度の対象が合っているかを、まず確かめましょう。
勤め先の事情にも左右されます。努力義務の制度や、事業主が選ぶ措置は、職場によって中身が違います。制度を使いたいと伝えても、すぐに希望どおりになるとは限りません。相談するときは、使いたい制度の名前と、自分の業務のうち何ならできるのかを具体的に示すと、話が進みやすくなります。
税金や社会保険の扱いは、家族の状況や働き方の組み合わせで変わります。個別の判断は、税務署や年金事務所、勤め先の担当者に相談してください。
今日からできること
制度の変化を、自分の働き方に照らして確かめましょう。全部を一度にやる必要はありません。気になるところから1つずつ進めてください。
チェックした数:
収入の見込みは、時給×1日の時間×週の日数×4.3(1か月の週の数)で目安が出ます。たとえば時給1,700円で1日5時間、週3日と仮定すると、1,700×5×3×4.3で約11万円です。税金や社会保険料は含みません。在宅の仕事の時給で比べたいときは、当サイトの月収シミュレーターも使えます。
よくある質問
看護師の働き方改革とは、何のことですか?
医療の分野では、2024年4月から医師の働き方改革の新制度が始まり、医師の時間外・休日労働の上限規制が始まっています[1]。これは医師についての制度です。看護師の働き方に関わる最近の変化は、育児・介護の両立の制度、フリーランス法、年収の壁、最低賃金などです。
2025年の改正で、病院でもテレワークができるようになりましたか?
106万円の壁は、もうなくなりましたか?
撤廃は決まりましたが、時期は公布から3年以内に、最低賃金の動きを見て判断されることになっています[4]。この記事の時点で、撤廃される日は確かめられていません。働く時間を増やす前に、勤め先に確かめましょう。
178万円までは、税金がかからないのですか?
業務委託で在宅の仕事をしています。フリーランス法で何が変わりましたか?
発注する会社に、取引条件の明示や、給付を受け取った日から60日以内の支払期日の設定などが求められるようになりました[10]。契約の前に、報酬・納期・支払日が示されているかを確かめましょう。
最低賃金が上がると、在宅のパートの時給も上がりますか?
最低賃金は、雇われて働く人の時給の下限です。すでに最低賃金より高い時給で働いている場合、時給が上がるかどうかは勤め先しだいです。業務委託の報酬には、最低賃金は当てはまりません。
制度の変化は、どこで確かめればいいですか?
子育て・介護の制度は厚生労働省や労働局、税金は国税庁、社会保険は厚生労働省や日本年金機構の案内で確かめられます。ニュースの見出しだけでなく、「いつから」「誰が対象か」が書かれた案内を読むのが確実です。
まとめ
2024〜2026年には、育児・介護の両立の制度、フリーランス法、年収の壁、オンライン診療、最低賃金と、看護師の働き方に関わる制度がいくつも変わりました。どれも看護師だけの制度ではなく、雇用か業務委託かで、関係するものが違います。
- 義務か、努力義務か、方針だけかを見分ける
- 自分の働き方が、制度の対象に入っているかを確かめる
- 勤め先が何を選んだのかまで確かめてから相談する
制度の変化を自分の働き方にどう生かせるか、一緒に整理したいときは、LINEや下のフォームから無料で相談できます。