親の通院の付き添いから戻って、ようやく腰を下ろした台所のテーブル。スマートフォンで在宅の仕事を探していると、「医療系の文字起こしスタッフ募集」という文字が目に入ります。電話の相談は緊張するけれど、聞いて書く仕事なら、自分のペースでできるかもしれない。
テープ起こしは、録音された話し言葉を文章にする仕事です。カセットテープの時代の呼び名がいまも残っていて、「文字起こし」ともいいます。講演や座談会、会議など、医療の分野にも、録音を文字にしたい場面があります。
ただ、看護師の資格を使う仕事ではありません。医療の言葉が分かることは強みになりますが、それだけで続けられるとは限りません。同じ箇所を何度も聞き直す根気や、入力の速さ、聞いた内容を外に出さない気配りも求められます。
この先では、仕事の中身、看護師の知識が生きるところ、報酬の形、個人情報の扱い、探し方、向き不向きを順に整理しました。始めるかどうかを決める材料にしてください。
医療のテープ起こしは、看護師の在宅ワークになる?
医療のテープ起こしは、看護師の在宅ワークになります。音声のファイルを受け取り、家のパソコンで文字にして、データで納める仕事なので、応募から納品まで家で完結しやすい仕事です。看護師資格は必須ではありませんが、専門用語や略語を聞き分けられる看護師の知識は、早く正確に書くための強みになります。
一方で、電話相談や夜間オンコールのように、看護の判断をする場面はほとんどありません。資格を生かすことを第一に考えるなら、ほかの在宅の仕事と比べてから決めるのがよいでしょう。資格を生かす副業と生かさない副業の違いは、看護師が副業でできる在宅ワークで比べています。在宅でできる看護の仕事の全体は、看護師が在宅でできる仕事で6つの職種に分けて紹介しています。
一般の文字起こし
- 会議・講演・対談などの音声
- ふだんの言葉が中心で、変換で迷いにくい
- 聞き取れない言葉も、前後の流れで補いやすい
医療の文字起こし
- 医療者向けの講演・座談会・研究会などの音声
- 専門用語・略語・薬の名前が続けて出てくる
- 聞き違えると、意味が大きく変わる言葉がある
医療の音声は、知らない人には外国語のように聞こえる場面があります。そこで、医療の言葉に慣れた人を探す発注者がいて、看護師の経験が選ばれる理由になります。医療系の記事を作る会社は、座談会を文字にした原稿をもとに記事を組み立てます。原稿が正確なほどその後の作業が早く進むので、医療の言葉に強い人は頼りにされることがあります。医療ライターや監修など、書く仕事全体の中での位置づけは、看護師の医療ライター・監修の求人で見渡せます。
どんな音声を、どう文字にする仕事?
文字にする音声は、たとえば医療者向けの講演や勉強会、医師や看護師の座談会・対談、医療職への聞き取り(ヒアリング)、研究会の発表などです。発注者は、記事や冊子、報告書を作る会社や団体などです。
仕事は、おおむね次の順に進みます。
- 募集を見て、音声の長さ・内容・納期・報酬を確かめて応募する
- 音声のファイルを受け取り、まず止めずに全体を聞く
- 聞きながら入力し、聞き取れない箇所には時間の印を残す
- 固有名詞や専門用語を資料で確かめ、全体を見直す
- 決められた形式で納品し、修正の依頼があれば直す
納品は、文書作成ソフトのファイルやテキストファイルで行う形があり、話者名の書き方、改行の位置、タイムスタンプの入れ方まで指定されることもあります。
起こし方にはいくつかの種類があり、どれで書くかは発注者が決めます。応募の前に、どの起こし方を求められているかを確かめておくと、作業の時間を見積もりやすくなります。
- 素起こし
- 「えー」「あの」なども含め、話したとおりに書く起こし方です。
- ケバ取り
- 意味のない言葉や言い直しを取り除いて書く起こし方です。
- 整文
- 話し言葉を、読みやすい書き言葉に整えて書く起こし方です。
- タイムスタンプ
- 聞き取れない箇所などに、音声の時間を書き添える印です。
- 話者名
- 誰が話したかを、行の頭に書き分ける表示です。
座談会の音声では、話す人が何人もいて、声が重なることもあります。誰の発言かを聞き分けて話者名をつける作業は、慣れるまで時間がかかるところです。
看護師の知識が生きるところは?
いちばん生きるのは、聞き慣れない人が迷う言葉を、迷わずに書けることです。医療の話には、同じ音で意味の違う言葉や、略語、カタカナの用語が次々に出てきます。看護師なら、話の流れから正しい言葉を選べます。
| 聞こえた音 | 迷いやすい点 | 看護師なら |
|---|---|---|
| かんどうみゃく | 冠動脈と肝動脈の取り違え | 心臓か肝臓かの流れで書き分ける |
| ごえん | 漢字が浮かばない | 誤嚥と書き、嚥下の話と分かる |
| じょくそう | 変換で出にくい | 褥瘡と書き、表記のゆれも確かめる |
| せんもう | 漢字にするか迷う | 「せん妄」と書くのが一般的と分かる |
| ピーシーアイ | 略語の意味が分からない | カテーテル治療の話と分かる |
| サチュレーション | SpO2と同じものと気づかない | 表記を発注者の決まりにそろえる |
編集部まとめ
座談会では、医療者どうしの話し言葉も出てきます。「ルートを取る」「サチュが下がる」のような現場の言い方を、そのまま書くか、書き言葉に直すかは起こし方しだいです。素起こしならそのまま、整文なら読み手に合わせて言いかえる。この判断にも、看護の経験が生きます。
数字にも気をつけます。「いち」と「しち」は聞き違えやすく、薬の量や検査値なら意味が変わってしまいます。病棟で「なな」と言い直してきた理由を思い出し、前後の流れで確かめて、迷ったら印を残します。
反対に、苦労するのは医療以外の言葉です。会社名や地名、人の名前、新しいサービスの名前は、看護師の知識では補えません。講演の資料や発表者の名前を発注者から受け取れるかを確かめておくと、調べる時間が短くなります。
もう一つ気をつけたいのは、自分の得意な分野の外の音声です。循環器の経験が長い人にとって、精神科や小児科の座談会は、知っているつもりの言葉の使い方が違うこともあります。最初は経験のある分野の音声から受けると、知識の強みを生かしやすくなります。
表記の決まりを先にそろえる
医療の文字起こしでは、同じ言葉をどう書くかも問われます。「患者」と書くか「患者さん」と書くか、薬の名前を一般名で書くか製品名で書くか、検査値の数字を全角にするか半角にするか。発注者ごとに決まりが違うので、受ける前に表記の決まりをもらい、なければ自分の書き方を最初に伝えておきます。
看護記録で、略語や単位を決まった書き方でそろえてきた経験は、ここで生きます。1本の原稿の中で表記がそろっているだけで、受け取る側の直す手間は大きく減ります。
報酬はどう決まる?
医療のテープ起こしの報酬には、いくつかの決まり方があります。ここでは金額は挙げず、形と確かめる点だけを整理します。報酬の額は、募集によって大きく違うためです。
| 報酬の形 | 計算のしかた | 受ける前に確かめること |
|---|---|---|
| 音声の長さあたり | 音声1分あたりの額 | 聞き取りにくい音声の扱い |
| 作業時間あたり | 1時間あたりの額 | 作業時間の記録のしかた |
| 文字数あたり | 1文字あたりの額 | 数える文字の範囲 |
| 1件ごと | 音声1本あたりの額 | 音声の長さと納期 |
編集部まとめ
大事なのは、報酬の形を自分の作業時間に置きかえて考えることです。音声の長さで報酬が決まる場合、同じ60分の音声でも、話す人が多い座談会や、雑音の多い録音は、ずっと長く時間がかかることがあります。たとえば音声60分の仕事に自分が6時間かかるなら、報酬を6で割った額が1時間あたりの収入です。
最初の1件は、かかった時間を必ず記録しておきましょう。2件目以降、受けるかどうかを決めるときの物差しになります。起こし方が整文の場合は、文字にしたあとに文章を整える時間も加わります。
見積もりの前に、音声の最初の数分を聞かせてもらえるかを相談するのも一つの方法です。録音の音質、話す人の数、専門用語の多さが分かれば、作業時間の見当がつきます。雑音が多い音声や、マイクから遠い声が多い音声は、受ける前に扱いを相談しておくと、あとで困りません。
本業の給与を1か所から受けていて、文字起こしを業務委託で受ける場合は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると所得税の確定申告が必要です[1]。20万円は収入ではなく、経費などを引いた所得の額です。
業務委託で受ける場合の契約や請求の流れは、看護師がライターを業務委託で受ける流れが参考になります。記事の仕事と同じく、条件を文面で確かめてから受けるのが基本です。
時間あたりの収入を上げる工夫
報酬の額を変えられなくても、1本にかかる時間は工夫で縮められます。よく出る用語を入力ソフトの辞書に登録する、再生を止める・少し戻すといった操作をキーボードで行えるようにする、得意な分野の音声に絞って同じ言葉を何度も使う。どれも、続けるほど効いてくる工夫です。
個人情報と秘密は、どう守る?
医療の音声には、個人の情報が入ることがあります。座談会の中で、出席者が経験した場面として患者さんの話をすることもあるでしょう。病歴などは、個人情報保護法で「要配慮個人情報」とされ、取り扱いに特に配慮が必要な情報です[2]。
看護師の守秘義務は、看護師が業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならないという決まりで、看護師でなくなった後も同じです[3]。文字起こしの仕事で聞いた内容がこの決まりの対象になるかどうかとは別に、仕事として聞いた話を外に出さないのは前提です。発注者から、秘密を守る約束の書面を求められることもあります。
家で個人の情報を扱う仕事では、作業の環境にも条件がつくことがあります。在宅で面談をする仕事の求人の例(特定保健指導のオンライン面談)では、重要書類を施錠して保管できる場所があることや、第三者がいない個室で面談することが条件とされていました[4]。文字起こしでも、家族が画面をのぞける場所や、共用のパソコンでの作業は避けましょう。
発注者から、個人の情報の書き方の決まりを示されていますか?
決まりに沿って書きます。名前を記号にするなど、迷う箇所は印をつけて確かめます。
作業を進める前に、名前や病名などをどう扱うかを発注者に確かめます。
音声や原稿を、自分だけが使う機器に保存していますか?
そのまま進め、納品後の削除の決まりも確かめておきます。
家族と共用の機器は避け、自分だけが使う機器とフォルダに移します。
作業のしかたでも、守れることがあります。席を立つときは画面をロックする、画面が窓や通路から見えない向きに机を置く、手書きのメモは作業が終わったら細かく裁断して捨てる、納品したらファイルを削除してごみ箱も空にする。どれも小さなことですが、毎回同じ手順で行うと、うっかりを防げます。
自宅で働くときの守秘の工夫は、在宅で働く看護師の個人情報と守秘義務でくわしく紹介しています。
医療の文字起こしの仕事は、どこで探す?
医療のテープ起こしの募集は、いくつかの場所に出ます。クラウドソーシング、文字起こしを請け負う会社の在宅スタッフの募集、医療系の記事や冊子を作る制作会社の外部スタッフの募集などです。「文字起こし 医療」「テープ起こし 在宅 医療」のように、言葉を組み合わせて検索すると見つけやすくなります。
選考として、数分の音声を試しに起こすトライアルを行う募集もあります。トライアルは、自分の速さと、発注者が求める起こし方を知るよい機会です。1件目を丁寧に仕上げると、同じ発注者から続けて依頼が来ることもあります。表記の決まりや用語集をそのまま使えるので、2件目からは作業がぐっと楽になります。
応募文には、看護師として経験のある分野、対応できる起こし方、作業できる曜日と時間、作業する環境(自分だけが使うパソコン、ヘッドホンなど)を書き添えます。医療の音声を探している発注者にとって、どの分野の言葉に強いかは、選ぶときの大きな手がかりになります。募集の出る場所ごとの特徴や、募集文の読み方は、看護師のライター求人の探し方にまとめています。
気をつけたいのは、仕事の紹介と引きかえに、講座や機材を買わせる勧誘です。特定商取引法では、「仕事を提供するので収入が得られる」と誘い、仕事に必要だとして商品などを売ってお金の負担を負わせる取引を「業務提供誘引販売取引」といいます[5]。こうした勧誘は、この取引に当たることがあります。この取引には、法律で定める書面を受け取った日から数えて20日以内のクーリング・オフなどの決まりがありますが、使えるかどうかは取引の内容で変わります[5]。
迷ったときは、消費者ホットライン「188」で相談できます[6]。初期費用を求められたときの考え方は、在宅ワークで初期費用を求められたらをご覧ください。
チェックした数:
モデルケース:専門用語の強さを生かして、座談会の文字起こしを受けるGさん
モデルケース(架空の例)
音声60分に8時間かかっていた作業が5時間に。専門用語の強さが継続の依頼につながった
- 8時間5時間音声60分あたりの作業時間
- 15か所3か所聞き取れず印をつけた箇所(60分あたり)
- 1件3〜4件受ける件数(月)
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Gさんは、医療系の制作会社から、医師や看護師の座談会、医療者向けの講演の文字起こしを業務委託で受けています。始めたころは音声60分に8時間かかっていましたが、自分用の用語集を作ってからは、5時間ほどで仕上がるようになりました。
Gさん:循環器で覚えた言葉が、こんな形で役に立つとは思っていませんでした。
背景
循環器内科の病棟で長く働いてきたGさんは、50代に入って夜勤を続けるのがつらくなり、クリニックの外来パートに移りました。空いた平日に、家でできる仕事を探しました。電話の相談は緊張するので、人と話さずに集中できる仕事を選びたいと考えていました。
困っていたこと
最初に受けたのは、一般の会議の文字起こしでした。医療の言葉はほとんど出てこず、入力の速さだけが問われる仕事で、音声60分に8時間かかりました。会社名や地名を調べる時間も長く、時間あたりで考えると、思っていたよりずっと少ない収入でした。
選んだ理由
そこでGさんは、医療の音声に絞って募集を探しました。ある制作会社の選考で、5分の音声を起こすトライアルを受け、カテーテル治療の略語や薬の分類を正しく書けたことから、継続の依頼につながりました。
Gさん:「この略語を正しく書いてくれる人を探していたんです」と言われて、うれしかったです。
始め方と工夫
表計算ソフトで、読み方・書き方・表記の決まりを並べた自分用の用語集を作り、音声を受けるたびに言葉を足しています。1回目は止めずに全体を聞き、2回目で入力して、聞き取れない箇所は時間の印を残して先へ進みます。最後にまとめて聞き直すと、印をつける箇所は60分あたり3か所ほどに減りました。音声は自分だけが使うパソコンで扱い、納品後は発注者の決まりどおりに削除しています。
Gさんの作業時間が減ったのは、入力が速くなったからだけではありません。用語集で調べる時間が減り、聞く回数を2回に分けたことで、聞き直しが減ったからです。始めたばかりの人がまねしやすいのも、この2つです。
体の負担にも気を配っています。50分ほど作業したら10分休み、目と耳と肩を休ませます。ヘッドホンの音量も上げすぎないようにし、1日の作業は5時間ほどまで、外来の日の前の晩には入れないと決めています。
医療のテープ起こしが向かない人と、気をつけたいこと
医療のテープ起こしは、人と話さずに集中できる一方で、合う人と合わない人がはっきり分かれる仕事です。人と話さない仕事を選んだつもりでも、発注者とのメールのやりとりや、締め切りの相談は欠かせません。始める前に、次のセルフチェックで確かめてみてください。
チェックした数:
当てはまる数が少なくても、だめというわけではありません。ただ、聞き直しや調べ物が苦痛に感じる人には、続けにくい仕事です。
よいところ
- 人と話さず、自分のペースで集中できる
- 専門用語や略語の知識が、そのまま生きる
- 家で完結しやすく、作業の時間帯を選びやすい
気をつけたいところ
- 看護師の資格や判断を生かす場面は少ない
- 慣れるまでは時間がかかり、時間あたりの収入が下がりやすい
- 目・耳・肩に負担がかかりやすい
音声を自動で文字にする道具も使われるようになっていて、人の仕事が「一から書く」ことから「自動で書かれた文字を聞き直して直す」ことに変わる場合もあります。その場合も、専門用語を正しく直せる力は生きますが、作業の中身と報酬の形は募集ごとに確かめてください。
テープ起こしは、作業の時間がそのまま収入に結びつく仕事です。Gさんのように、外来のパートなどほかの仕事と組み合わせて、空いた時間に入れる形のほうが続けやすい人もいます。
長時間の作業で、目の疲れや肩こり、耳の違和感が続くときは、作業の量を減らし、必要なら医療機関を受診してください。体調を崩さない作業の工夫は在宅勤務で体調を崩さない工夫、一人で進める仕事の向き不向きは看護師が一人でできる仕事にまとめています。
今日からできること
募集に応募する前に、家でできる準備があります。特に1つ目の「自分の速さを測る」は、報酬を見積もるための土台になります。
- 1自分の速さを測る
公開されている医療の講演の動画などから5分を選び、文字にする時間を測ります(練習用で、公開はしません)。
- 2用語集を作り始める
得意な分野の略語・検査・薬の分類を、読み方と書き方の組で20語書き出します。
- 3作業の場所と道具を整える
家族が通らない場所、ヘッドホン、自分だけが使うパソコンを用意します。
- 4募集を3件読み比べる
報酬の形、音声の内容、納期、起こし方を並べて比べます。
- 5お金を求める募集を外す
講座や機材の購入が条件の募集は、応募の候補から外します。
練習の音声に思ったより時間がかかっても、心配はいりません。2回目、3回目と測っていくと、用語集が育つほど時間が短くなっていくのが分かります。
よくある質問
看護師資格がなくても、医療のテープ起こしはできますか?
できます。資格を条件にしない募集もあります。ただ、医療の言葉を聞き分けられることは強みになるので、応募するときは看護師としての経験の分野を書き添えるとよいでしょう。
未経験でも始められますか?
始められます。まずは練習で自分の速さを測り、経験のある分野の、短めの音声から受けると安心です。トライアルのある募集なら、求められる起こし方も確かめられます。
報酬はどのくらいですか?
報酬の額は募集によって大きく違うため、ここでは挙げていません。音声の長さあたり、作業時間あたり、文字数あたりなどの形があるので、自分の作業時間に置きかえて、1時間あたりの額で比べてください。
パソコンのほかに必要な道具はありますか?
音をはっきり聞けるヘッドホンやイヤホンがあると作業がはかどります。再生の速さを変えたり、少し戻したりできるソフトも役に立ちます。道具を選ぶときの考え方は在宅ワークのネット回線とヘッドセットも参考になります。
患者さんの話が入った音声を頼まれたら、どうすればいいですか?
作業を始める前に、名前や病名などの書き方と、音声の扱いの決まりを発注者に確かめてください。病歴などは、個人情報保護法で取り扱いに特に配慮が必要な「要配慮個人情報」とされています[2]。
本業を続けながら、副業としてできますか?
締め切りまで自分のペースで進められるので、副業にも組み込みやすい仕事です。ただし、本業の就業規則で副業の扱いを確かめてから始めましょう。確かめ方は看護師の副業が禁止される理由にまとめています。
聞き取れない箇所が多いときは、どうすればいいですか?
何度も聞き直して時間をかけすぎるより、時間の印を残して先へ進み、最後にまとめて聞き直します。それでも分からない箇所を、印を残したまま納品してよいかは、受ける前に発注者に確かめておくと安心です。
文字起こしから、医療ライターの仕事に進めますか?
医療の話を正確に文字にする経験は、記事を書くときにも役立ちます。書く仕事に広げたい方は、看護師が医療ライターを在宅で始めるにはで手順を確かめてください。
まとめ
医療のテープ起こしは、看護師資格がなくてもできる在宅の仕事ですが、専門用語に強い看護師の知識がはっきり生きる仕事でもあります。人と話さずに集中できる反面、聞き直しの根気がいり、慣れるまでは時間あたりの収入が下がりやすい仕事です。
- 音声の内容と起こし方を確かめ、経験のある分野から受ける
- 報酬は、自分の作業時間に置きかえて1時間あたりで考える
- 個人の情報の扱いを発注者に確かめ、自分だけが使う機器で作業する
- 講座や機材の購入が条件の募集には応募しない
文字起こしも含めて、自分に合う在宅の仕事を一緒に考えたいときは、LINEやフォームからいつでもご相談ください。