夜勤明け、駅のホームのベンチでスマートフォンを開く。急変が重なった夜のこと、明け方に患者さんがかけてくれた「ありがとう」の一言。誰かに聞いてほしくて、投稿の画面に文字を打ち込む。病院の名前は書いていないし、患者さんの名前も出していない。それでも、送信を押す前に、ふと指が止まる。
看護師どうしでつながれるSNSや、経験を書きためるブログは、ひとりで抱えがちな気持ちを支えてくれる場所です。在宅で働き始めると、職場で雑談する相手が減り、発信の場がいっそう大切に感じられるかもしれません。書くことが、ライターの仕事の入口になることもあります。
ただ、看護師の発信には、ほかの職業にはない重さがあります。病室で聞いた話は、患者さんが看護師を信頼して打ち明けたものです。名前を伏せたつもりの投稿でも、読む人の中にその場にいた人がいれば、誰のことかがわかってしまいます。
発信をやめる必要はありません。守秘義務の決まりと、特定されてしまう書き方のしくみを知り、送る前に確かめる手順を持っておけば、安心して書き続けられます。条文は確かめた範囲だけを書き、勤務先ごとに違う決まりは確かめ方を案内します。
看護師がSNS・ブログで発信するとき、何に気をつければいい?
いちばん大切なのは、患者さんや職場が特定される情報を書かないことです。そのうえで、情報の組み合わせ、写真の写り込み、勤務先の決まり、医療の情報の正確さを確かめます。名前を出していなくても、この5つのどこかで、特定や誤解につながることがあります。
| 確かめること | 起こりうること | 投稿の前の確かめ方 |
|---|---|---|
| 患者さんの話 | 本人や家族が読めばわかる | 場面を変え、誰の話かを消す |
| 情報の組み合わせ | 病院や人が絞り込まれる | 年代・時期・地名を外す |
| 写真・動画 | 名札や窓の景色が写る | 背景と位置情報を確かめる |
| 勤務先の決まり | 就業規則などに触れる | SNSの決まりを読む |
| 医療の情報 | 誤った情報が広まる | 根拠を確かめ、言い切らない |
編集部まとめ
5つのうち、上の3つは「誰のことかわかってしまう」危険、下の2つは「職場や読む人に迷惑をかける」危険です。どれも、書いている最中には気づきにくいものです。だからこそ、気持ちが落ち着いてから、決まった順番で見直す習慣が役に立ちます。
迷ったときは、3人の読み手を思い浮かべてみてください。この投稿を、話に出てくる患者さんや家族が読んだらどう感じるか。師長や同僚が読んだらどうか。何年か先の自分が読み返したらどうか。1人でも顔が曇りそうなら、送るのをやめるか、書き方を変える合図です。
看護師の守秘義務は、SNSの投稿にも当てはまる?
当てはまると考えておきましょう。看護師の守秘義務を定めた条文は、漏らす手段を限っておらず、SNSやブログの投稿だから例外になる、という決まりはありません。
保健師助産師看護師法第42条の2は、「保健師、看護師又は准看護師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。」と定めています。看護師でなくなった後も同じです。違反して秘密を漏らした者は、6か月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金に処せられます(第44条の4第1項)[1]。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)「保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第42条の2・第44条の4」[1]
この罪は、告訴がなければ公訴を提起できないとされています(同条第2項)[1]。けれど、罰を受けるかどうかだけで考える話ではありません。投稿を読んだ患者さんや家族が傷つき、看護師に打ち明けたことを後悔する。一度損なわれた信頼は、あとから取り戻すのが難しいものです。
病名や経過だけでなく、家族の事情や、病室でこぼれた本音も、本人にとっては人に知られたくない話です。病歴が含まれる個人情報は、個人情報保護法で「要配慮個人情報」とされ、取扱いに特に配慮を要するものと定められています[2]。法律上の義務を負うのは個人情報取扱事業者ですが、病歴が特別な情報として扱われていることは、個人で発信するときの物差しにもなります。
在宅で働くときの、記録やメモ、通話の扱いは在宅で働く看護師の個人情報と守秘義務にまとめています。ここからは、発信ならではの落とし穴を順に取り上げます。
名前を出さなくても特定される? 情報の組み合わせと写真
名前を出さなくても、特定されることはあります。1つずつなら誰のことかわからない情報も、重なるほど候補が絞られていくからです。しかも投稿を読むのは、見知らぬ人だけではありません。同じ病棟の同僚、患者さん本人や家族、近所の人。その場を知っている人にとっては、ほんの少しの手がかりで十分です。
| 情報 | 特定につながる例 | ぼかし方の例 |
|---|---|---|
| 場所 | 市の名前、病院の建物の特徴 | 地名や建物には触れない |
| 時期 | 「昨夜」「台風の日」 | 日をおき、季節もぼかす |
| 患者さんの属性 | 年代・性別・病名・経過 | 属性を外し、場面だけ書く |
| 珍しい出来事 | 珍しい病気、報道された事故 | 書かない |
| 自分のプロフィール | 勤務先の地域、病棟の名前 | プロフィールから外す |
編集部まとめ
見落としやすいのが、プロフィールと投稿の重なりです。今日の投稿には何も書いていなくても、プロフィールの「〇〇県・急性期病棟5年目」と、過去の投稿の時刻や写真を合わせれば、職場までたどれてしまいます。投稿を見直すときは、一緒に表示されるプロフィールも読み直しましょう。
時刻も手がかりになります。夜勤明けの朝7時に「今日の夜勤は救急が多かった」と書けば、地域の救急病院の夜勤明けの人だと伝わります。出来事は数日おいてから、時期をぼかして書くほうが安全です。
つながりの情報も、見られています。同じ職場の人とフォローし合っていたり、同僚の投稿にたびたび返信していたりすると、投稿の中身とは関係なく、どの病院の人なのかが周りに伝わります。自分が誰かわかれば、勤務先がわかり、そこから患者さんの話にたどりつく人も出てきます。仕事の話を書くアカウントと、職場の人とつながるアカウントを分けておくのも一つの方法です。
写真・動画は、背景と設定まで確かめる
写真は、文章より多くの情報を運びます。自分では料理や空を撮ったつもりでも、窓の外の景色やガラスへの映り込みが、場所を教えてしまうことがあります。載せる前に、写真を拡大して隅々まで見てください。
動画は、音にも気をつけます。院内の呼び出しの放送、ナースコールの音、後ろで話す同僚や患者さんの声。画面には何も映っていなくても、音から場所や人がわかることがあります。職場や通勤の途中で撮った動画は、音を消して見直すのではなく、音を聞いて確かめましょう。
チェックした数:
勤務先の決まりは、どこを確かめる?
確かめたいのは、就業規則と、職場にSNSの使い方の決まりがあればその決まりです。職場によっては、勤務先の名前を出すこと、院内での撮影、勤務中の投稿などについて、独自の決まりを設けていることがあります。入職のときに受け取った書類や、職員向けの掲示も見直してみましょう。
決まりに書かれていなくても、同僚のことは本人の許しなく書かないのが基本です。「今日の日勤リーダーが…」という愚痴は、書いた側には小さな息抜きでも、読んだ同僚には誰のことかすぐにわかります。シフト表や休みの希望、病棟の人数のような職場の内部の情報も、写真に撮ったり書いたりしないようにしましょう。
発信で収入を得るようになると、副業の決まりとしても考える必要が出てきます。厚生労働省の副業・兼業のガイドラインは、副業・兼業を認める方向を原則としながら、会社が制限できる場合も示しています。その例には、業務上の秘密が漏れる場合や、会社の名誉や信用を損なう行為がある場合が含まれます[3]。ガイドラインは法律ではないので、最後は勤め先の規則と手続きで判断します。
公立の病院などに勤め、地方公務員にあたる人は、報酬を得て事業や事務に従事するには任命権者の許可が要ると定められています(一部の非常勤職員を除く)[4]。発信で収入を得る前に、自分が地方公務員にあたるかと許可の手続きを、勤め先の人事の窓口で確かめましょう。
勤務先の名前や、職場の中の様子がわかる内容ですか?
投稿を控えるか、就業規則やSNSの決まりを確かめてから判断しましょう。
次の質問に進みます。
発信で収入を得ていますか(広告・PRの依頼・有料の記事など)?
副業の決まりと許可の手続きを確かめましょう。公務員は許可が要る場合があります。
5つの確認をしてから投稿しましょう。
本業を続けながら書く仕事をするときの、就業規則の読み方や時間の作り方は看護師の副業ライターに、副業が制限される理由は看護師の副業が禁止される理由にまとめています。
医療の情報を発信するとき、正確さをどう守る?
正確さを守るこつは、自分の経験と、一般的な医療の情報を分けて書くことです。そのうえで、一般的な情報として書く部分は、公的な資料などの根拠で確かめます。
「私の病棟では、術後の離床をこう進めていた」は経験です。けれど「術後はこうするのが正しい」と書けば、一般的な情報として読まれます。やり方は施設や患者さんの状態で違うので、経験をそのまま正解のように書くと、読む人を誤らせるおそれがあります。
情報の古さにも気を配ります。数年前に学んだ手順や制度が、いまも同じとは限りません。数字や制度に触れるときは、出典の名前と、いつの時点の情報かを添えて書きます。看護師の投稿は「専門職が言っていること」として読まれ、引用されて広がりやすいからです。
自分の経験として書く
- 「私はこう感じた」と主語をはっきりさせる
- 職場や患者さんが特定されない形に変える
- 経験を広く当てはめすぎない
医療の情報として書く
- 公的な資料やガイドラインで確かめる
- 薬や治療の効き目を言い切らない
- 個別の症状の相談には受診をすすめる
薬や化粧品について書くときは、とくに気をつけます。薬機法第66条は「何人も」として、医薬品や化粧品などの効き目について虚偽や誇大な記事を禁じ、医師その他の者が効き目を保証したと誤解されるおそれのある記事もこれに当たるとしています[5]。看護師の肩書きで「これは効く」と書けば、保証のように受け取られかねません。広告のルールのくわしい中身は、看護師ライターが守る広告のルールで整理しています。
フォロワーから、体調についての相談が届くこともあります。文字のやりとりだけで、相手の体の状態を判断することはできません。個別の相談には答えず、医療機関の受診をすすめるにとどめましょう。
発信を仕事につなげるときは、何が変わる?
発信が収入や仕事につながると、勤務先の副業の決まり、広告のルール、お金の手続きがかかわってきます。書きためた文章は、ライターの仕事に応募するときの見本にもなります。ただし、見本にする文章からも、患者さんや勤務先の情報は外しておきます。見本の作り方は看護師ライターのポートフォリオの作り方を、書く仕事の全体像は看護師の医療ライター・監修の求人をご覧ください。
企業から、商品を紹介する投稿を頼まれることもあります。2023年10月1日から、事業者の広告であることが一般の人に見分けにくい表示(ステルスマーケティング、略してステマ)は、景品表示法違反になりました。規制の対象は広告主の事業者で、依頼を受けて投稿するインフルエンサーなどの第三者は対象とはされていません[6]。ただ、広告主が規制を受ける以上、広告であることをどう示すかは、引き受ける前に確かめておきたい点です。
| 場面 | 確かめること | かかわるルール・窓口 |
|---|---|---|
| 企業から紹介の投稿の依頼 | 広告であることの示し方 | ステマの規制(対象は広告主) |
| 広告や有料記事で収入を得る | 勤務先の副業の決まりと許可 | 副業・兼業のガイドライン |
| ブログを見た執筆の依頼 | 守秘義務と広告のルール | 医療法・薬機法 |
| 「簡単に稼げる」というDM | お金や個人情報を求められないか | 消費者ホットライン188 |
出典:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」、厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン(令和4年7月改定)」、独立行政法人国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!-簡単なタスクを行う副業でお金を払う??詐欺に騙されないで-」[6][3][7]
発信をしていると、知らない相手から「在宅で簡単に稼げる」という誘いが届くこともあります。国民生活センターが2024年9月に公表した資料によると、「スキマ時間に気軽に稼げる」などとうたう副業の相談のうち、SNSがきっかけのものは2023年度に63.4%でした[7]。国民生活センターは、「簡単に稼げる」ことを強調する広告をうのみにしない、相手に安易に個人情報を開示しないよう呼びかけ、相談先として消費者ホットライン「188」を案内しています[7]。見分け方はインスタやSNSの在宅ワーク募集は詐欺?にまとめています。
収入を得たら、税金の手続きも考えます。副業の所得と確定申告の関係は、看護師が副業すると確定申告は必要?で確かめてください。
名前を出して書くか、匿名で書くか
仕事につなげたいと考えると、名前や顔を出すかどうかで迷います。名前を出して書けば、書いた文章と自分が結びつき、依頼の窓口になりやすい面があります。その一方で、勤務先の地域や経歴から、職場がたどられやすくなります。
匿名なら書きやすくなりますが、ここまで見てきたように、匿名でも特定されることはあります。匿名だからと気がゆるみ、職場の話を書きすぎてしまうほうが心配です。どちらを選んでも、送る前に確かめることは同じです。名前を出す場合も、いまの勤務先の話は書かないと決めておく、在宅の仕事に移ってから名前を出す、といった線引きをしておくと安心です。
モデルケース:何気ない投稿で職場が特定されかけ、書く前の手順を決めたLさん
モデルケース(架空の例)
職場を言い当てられかけた投稿をきっかけに、送る前の3分の見直しを習慣に。投稿を消す回数が月2〜3回から0回に
- 0分3分送る前に見直す時間
- 当日3日以上出来事を投稿するまでの間
- 2〜3回0回投稿を消した回数(1か月)
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Lさんは、夜勤明けの投稿から職場を言い当てられかけたことをきっかけに、送る前に確かめる手順を決めました。いまは看護の仕事で感じたことを、場面を変えて週に1回ほど投稿し、ブログにも少しずつまとめています。
Lさん:「名前を出していないから大丈夫」は、思い込みでした。いまは3分の見直しが習慣です。
背景
Lさんは、急性期の病棟で11年働いてきました。看護師どうしでつながれるSNSに励まされることが多く、いずれは書く仕事もしてみたいと考えていました。
困っていたこと
大雪の夜勤のあと、救急の受け入れが続いた夜のことを、休憩室の窓から撮った雪景色の写真と一緒に投稿しました。写真の端には、地元ではよく知られた建物が写っていました。まもなく「もしかして〇〇病院の方ですか」とコメントがつき、Lさんは青ざめて投稿を消しました。それまでも、送ったあとで不安になって消すことが、月に2〜3回ありました。
選んだ理由
発信をやめることも考えましたが、同じ立場の看護師の投稿に、何度も救われてきました。やめるのではなく、送る前に確かめる手順を決めれば続けられる、とLさんは考えました。
始め方と工夫
Lさんは、スマートフォンのメモに「患者さん・組み合わせ・写真・職場の決まり・医療の情報」の5つを書き、送る前に3分かけて見直すことにしました。出来事は3日以上おいてから、場面を変えて書きます。プロフィールからは勤務先の地域を外し、写真は自宅の物や空だけにしました。就業規則も読み直し、職場にSNSの決まりがあることを初めて知りました。同じ病棟の先輩に話すと「私も気をつけるね」と言ってくれ、Lさんは少しほっとしました。
Lさんが見直しを始めてから書いた投稿は、たとえば次のようなものです。特定につながる情報を外しても、伝えたかった気持ちは残っています。
以前
大雪の夜勤。救急車が3台続けて来て、80代のおじいちゃんが「家に帰りたい」って何度も。明け方の休憩室の窓から(写真:雪景色と、遠くに見える建物)
いま
「家に帰りたい」という言葉を、病棟で何度も聞いてきました。帰るための準備を一緒に考える時間が、私はやっぱり好きです。(写真なし・3日以上おいて投稿)
気をつけたいこと:発信を控えたいときと、この記事の限界
次のようなときは、書いても送らずに一晩おくほうが安全です。夜勤明けで疲れ切っているとき、怒りや悲しみが強いとき、医療事故や苦情、職場のもめごとにかかわる話のとき、患者さんの死にかかわる話のときです。一度広がった投稿は、消しても画面の写しなどで残ることがあります。
よいところ
- 同じ立場の看護師とつながり、ひとりで抱えずにすむ
- 経験を言葉にすることで、考えが整理される
- 書きためた文章が、書く仕事の見本になる
気をつけたいところ
- 一度広がった投稿は、消しても残ることがある
- 疲れや怒りのままの投稿は、あとで悔やみやすい
- 勤務先の決まりや副業の手続きにかかわることがある
気持ちを吐き出したいときの行き先は、SNSだけではありません。厚生労働省の「こころの耳」では、働く人やその家族の相談を、電話・SNS・メールで受け付けています(匿名・無料)[8]。在宅で働く人の心の疲れとの付き合い方は電話の仕事の心の疲れとの付き合い方でも紹介しています。
この記事で扱ったのは、守秘義務と、特定されない書き方を中心とした注意です。人を傷つける投稿や、他人の写真・文章の扱いなど、発信にかかわるほかのルールは扱っていません。個別の投稿が問題になるかどうかの判断は、勤務先の担当や、弁護士などの専門家に相談してください。
今日からできること
まずは、次に投稿するときから、送る前の見直しを1回だけやってみてください。慣れれば3分ほどで終わります。
- 1患者さんの話を確かめる
本人や家族が読めば、誰の話かわかる部分がないかを見ます。
- 2組み合わせを外す
地名・時期・年代・病名・珍しい出来事を、1つずつ外します。
- 3写真を拡大して見る
名札や画面、窓の景色、映り込みがないかを確かめます。
- 4決まりと照らす
勤務先の決まりや、副業の手続きにかかわらないかを考えます。
- 5言い切りを見直す
医療の情報は根拠を確かめ、効き目を言い切っていないか読み返します。
今夜のうちにできることもあります。プロフィールに勤務先の地域や病棟の名前が残っていないか確かめ、スマートフォンの写真に撮影場所の情報が付く設定を見直す。就業規則のSNSや副業の項目に目を通す。この3つだけでも、特定される危険はぐっと下がります。書く仕事に興味が出てきたら、看護師が医療ライターを在宅で始めるにはで最初の1本までの手順を確かめてみてください。
よくある質問
名前を出さなければ、患者さんのことを書いてもいいですか?
名前を伏せても、年代や病名、時期、場所の組み合わせで、本人や家族、同僚には誰のことかわかることがあります。看護師には、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない義務があります[1]。書くなら場面を変え、誰の話かわからない形にしましょう。
鍵をかけたアカウントなら、職場の話を書いても大丈夫ですか?
守秘義務の条文は、正当な理由なく秘密を漏らすことを禁じていて、投稿の公開範囲で区別していません[1]。見られる範囲を絞っても、画面の写しで広がることがあります。公開の投稿と同じ基準で書きましょう。
退職したあとなら、昔の病棟の話を書いてもいいですか?
職場を辞めても、看護師の守秘義務は続きます。看護師でなくなった後も同じとされています[1]。時間がたっていても、特定されない形に変えて書きましょう。
職場にSNSの決まりがあるか、わからないときは?
まず就業規則と、入職のときに受け取った書類を読みましょう。見当たらないときは、上司や人事の担当に「SNSの使い方の決まりはありますか」と聞くのが確実です。発信で収入を得ている場合は、副業の決まりも確かめてください。
フォロワーから、体調の相談のメッセージが来たら?
文字のやりとりだけで、相手の体の状態を判断することはできません。個別の相談には答えず、医療機関の受診をすすめましょう。急ぐ様子があれば、ためらわずに受診するよう伝えてください。
ブログに広告を載せて収入を得てもいいですか?
まとめ
看護師がSNSやブログで発信するときに守りたいのは、患者さんや職場が特定される情報を書かないことです。守秘義務は投稿にも及ぶものと考え、看護師でなくなった後も続くことを覚えておきましょう。名前を伏せても、情報の組み合わせや写真から特定されることがあります。
- 出来事は日をおき、地名・時期・年代・病名を外して書く
- 写真は拡大して、名札・画面・景色・映り込みを確かめる
- 就業規則のSNSと副業の決まりを読んでおく
- 医療の情報は根拠を確かめ、効き目を言い切らない
発信を書く仕事につなげたいときや、在宅の働き方で迷ったときは、LINEでも下のフォームからでも、気軽に相談してください。