在宅ワークで初期費用を求められたら|業務提供誘引販売取引とクーリング・オフ

夜10時。オンラインの説明会が終わると、担当者からメッセージが届きました。「看護師さんの経験は大歓迎です。認定研修を受けていただければ、来月から在宅の健康相談の案件をお回しします」。添えられていたのは、数十万円の受講料と分割払いの表。そして「今週中のお申し込みなら割引になります」という一文。

スマートフォンを伏せても、頭から離れない。資格を生かして家で働けるなら、先に払うのも自分への投資かもしれない。でも、どこかが引っかかる。その引っかかりは、大事なサインです。

在宅で働ける看護の仕事は、たしかにあります。だからこそ「看護師の資格を生かせる」「研修のあとに案件を紹介」という言葉は、本物の求人と見分けにくいのです。夜勤明けで頭が回らない日なら、なおさらでしょう。

ここでは、仕事を口実にお金を払わせる取引のしくみと法律の決まり、クーリング・オフの期限の数え方、払ってしまったときに今日できることを、順番に整理します。払う前の方も、払ってしまった方も、いまの自分に近いところから読んでください。

在宅ワークで初期費用を求められたら、払ってもいい?

仕事を始める前に、仕事をくれる相手からお金を求められたら、その場では払わずに、書面を受け取って持ち帰ってください。 雇われて働く仕事でも、業務委託で受ける仕事でも、働く人が受け取るのは給料や報酬です。仕事を紹介してもらうために、その相手へ代金を払う形は、ふつうの働き方ではありません。

見分けるときは、名目や金額より、2つのことを見ます。お金の行き先が、仕事をくれる相手なのか。払うことが、仕事を始める条件になっているのか。この2つを組み合わせると、求められたお金は次の4つに分けられます。

お金の行き先と、仕事との結びつきで分ける(考え方の例)
払わないと仕事が始まらないお金の行き先が、仕事をくれる相手
求人の条件の回線やスマホを自分で整える(負担の決まりを確かめる)
研修費や教材費を払わないと案件を紹介しない(払わずに相談する)
自分で選ぶ参考書や文具(自分の判断でよい)
希望者だけが受ける有料の講座(中身とやめる条件を確かめる)

右上に当てはまるときは、次に書く「業務提供誘引販売取引」にあたる可能性があります。左上のように、求人の条件に合わせて回線やスマートフォンを整えるのは、仕事のための出費です。夜間オンコールの求人の例でも、スマートフォンとWi-Fiなどのネット環境が必要とされていました[1]。この場合、お金を払う先は通信会社やお店で、仕事をくれる会社ではありません。

右下の「希望者だけの有料講座」は、それだけで問題とはいえません。ただ、「受けた人にだけ仕事を回す」と言われたら、払うことが仕事の条件に近づき、右上に寄っていきます。名目が「研修費」でも「サポート費」でも、行き先と条件の2つで考えると迷いにくくなります。在宅で働くまでの本来の順番は、看護師の在宅ワークの始め方ガイドで7つの段階に分けて整理しています。

払う前に、文字で聞いておきたい3つの質問

その場で返事を求められたら、「書面をいただいてから検討します」とだけ伝えて、いったん画面を閉じましょう。そのうえで、次の3つをメールやメッセージで質問します。

  1. 講座や研修を受けなくても、仕事を始めることはできますか。
  2. 紹介される仕事の中身と、報酬の決まり方を教えてください。
  3. 契約の前に、会社の所在地と電話番号、取引の内容がわかる書面をいただけますか。

3つ目には理由があります。業務提供誘引販売取引では、契約の前に概要書面を渡すことが、売る側の義務とされているからです[2]。書面を求めて渋られる、話をそらされる、「今日中に決めないと枠がなくなる」とだけ返ってくる。そうした反応そのものが、判断の材料になります。

「業務提供誘引販売取引」とは?仕事を口実にした取引のしくみ

業務提供誘引販売取引は、特定商取引法という法律で決められた取引の1つです。「仕事を提供するので収入が得られる」という口実で誘い、その仕事に必要だとして商品などを売り、お金の負担を負わせる取引をいいます[2]。

業務提供誘引販売取引の3つの段階
  1. 1仕事があると誘う

    「仕事を提供するので収入が得られる」と持ちかけます。

  2. 2仕事に必要だと言う

    研修・教材・機材などが、その仕事に必要だと説明します。

  3. 3お金を負担させる

    商品や講座を売り、代金を払わせます。

出典:消費者庁「特定商取引法ガイド「業務提供誘引販売取引」」[2]

消費者庁は例として、販売されるパソコンとソフトを使って行うホームページ作成の在宅ワークなどを挙げています[2]。仕事の中身は違っても、「仕事をするには、まずこれを買って」という順番は同じです。

看護師向けの募集に置きかえると、たとえば次のような誘い方が考えられます。「健康相談の案件を紹介するので、まず認定講座を受けてほしい」「医療記事の仕事を回すので、添削つきの講座に申し込んでほしい」「健康アドバイザーとして働くには、専用システムの月額利用料が必要」。看護や資格の言葉が使われると、仕事の中身まで本物らしく聞こえてしまいます。

説明会や面談の様子にも、手がかりがあります。誰から、どんな相談を、どんな体制で受けるのかという仕事の中身の説明が少なく、研修の価値や「月にいくら稼げるか」の話ばかりが続くときは、立ち止まりどきです。本物の求人なら、応募資格や勤務時間、困ったときの相談の流れといった、働く側が知りたいことを質問すれば答えが返ってきます。

講座の代金が、仕事を紹介してもらうための費用なのか、自分のための学びの費用なのか。業務提供誘引販売取引かどうかを考えるときの分かれ目は、ここにあります。勧誘のよくある型や、副業の相談の件数・金額の推移は、在宅ワーク詐欺の手口で紹介しています。

法律では、どんな決まりがある?

業務提供誘引販売取引には、売る側が守らなければならない決まりがあります。広告での表示義務(法第53条)、不実告知(事実と違うことを告げること)や威迫による困惑などの禁止(法第52条)、契約の前の概要書面と契約のあとの契約書面の交付義務(法第55条)です[2]。

そして、契約した側を守るしくみとして、クーリング・オフと取消しのルールがあります。法律で定める書面を受け取った日から数えて20日以内であればクーリング・オフ(契約の解除)ができ、誤認して契約した場合の取消し(法第58条の2)などの民事ルールもあります[2]。

業務提供誘引販売取引の主な決まりと、覚えておくこと
決まり中身覚えておくこと
広告の表示(第53条)広告での表示義務がある広告の画面を保存しておく
勧誘の禁止事項(第52条)不実告知や威迫による困惑など言われたことをメモに残す
書面の交付(第55条)契約前に概要書面、契約後に契約書面書面は捨てずに保管する
クーリング・オフ書面を受け取った日から20日以内受け取った日をメモする
取消し(第58条の2)誤認して契約した場合など期限を過ぎても相談する

出典:消費者庁「特定商取引法ガイド「業務提供誘引販売取引」」[2]

ここで知っておきたいのは、書面が「ただの紙」ではないことです。いつ受け取ったかで期限が決まり、何が書かれているかは、相談するときの大事な材料になります。契約のあとで「やっぱりやめたい」と思ったときに備えて、受け取った書面は封筒ごと、1つのファイルにまとめておきましょう。

書面を求めても出てこない相手には、とくに注意が要ります。業務提供誘引販売取引にあたる取引なら、書面を渡すのは売る側の義務だからです[2]。「あとで送ります」と言われたまま支払いだけを急がされるなら、払う理由はありません。書面が届くまで待ち、届いたら中身を読んでから決めれば十分です。

勧誘の場面で言われたことも、同じくらい大切です。「今週中なら割引」「研修を受ければ毎月案件がある」。そうした言葉は、思い出せるうちに日付と一緒に書き残しておきます。オンラインの説明会なら、画面に出た資料をスクリーンショットで残しておくと、あとで話がかみ合わなくなったときの手がかりになります。

法律の言葉は、ふだん使わないものばかりです。相談の電話で出てきても慌てないよう、意味をやさしく並べておきます。

この記事に出てくる法律の言葉
概要書面
契約の前に、売る側が渡すことになっている書面です。
契約書面
契約のあとに、売る側が渡すことになっている書面です。
クーリング・オフ
法律で定める書面を受け取った日から数えて20日以内にできる、契約の解除です。
不実告知
事実と違うことを告げることです。勧誘で禁じられています。
威迫による困惑
脅すような言動で相手を困らせることです。勧誘で禁じられています。
取消し
誤認して契約した場合などに使える、契約を取り消すルールです。

出典:消費者庁「特定商取引法ガイド「業務提供誘引販売取引」」[2]

クーリング・オフの期限は、どう数える?

クーリング・オフの期限は、法律で定める書面を受け取った日から数えて20日以内です[2]。受け取った日を1日目として数えると、たとえば10月3日に受け取った場合、20日目は10月22日になります。

20日の数え方の例(10月3日に書面を受け取った場合)
  1. 10月3日(1日目)書面を受け取る

    受け取った日を、書面の余白とスマートフォンのメモに残します。

  2. 10月4日(2日目)188に電話する

    書面を手元に置き、契約の中身と払った額を伝えます。

  3. 10月5日〜相談員と手続きを進める

    方法と書き方を確かめてから動き、出したものの控えを残します。

  4. 10月22日(20日目)期限の日

    書面を受け取った日から数えて20日目です。

図の2日目からあとは、動き方の一例です。期限まで日にちがあっても、早く相談するほど、落ち着いて手続きを考えられます。

注意したいのは、自分の契約がクーリング・オフの対象になるかどうかは、取引の内容で変わることです。どの書面が「法律で定める書面」にあたるのか、受け取ったのはいつなのか。ここを自分だけで決めつけると、期限を読み違えるおそれがあります。手続きの方法や書き方も含めて、消費生活センターの相談員と確かめながら進めてください。

払ったお金のことで、どう動く?

仕事の紹介と引きかえに、講座や商品などの契約をしましたか?

はい

業務提供誘引販売取引にあたる可能性があります。書面と、受け取った日を確かめましょう。

いいえ

ほかの名目のお金でも、おかしいと感じたら消費生活センターに相談できます。

書面を受け取った日から数えて、20日以内ですか?

はい

期限があるので、今日のうちに188へ電話し、手続きの進め方を聞きましょう。

いいえ

誤認して契約した場合の取消しなど、別のルールもあります。あきらめずに188へ。

脅されたり、追加の振り込みを求められたりしていますか?

はい

振り込まずに、警察相談専用電話「#9110」にも相談しましょう。

いいえ

記録を集めながら、相談員の助言に沿って進めましょう。

出典:独立行政法人国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!-簡単なタスクを行う副業でお金を払う??詐欺に騙されないで-」、消費者庁「特定商取引法ガイド「業務提供誘引販売取引」」[3][2]

期限の日が近いときほど、自己流で動かないことが大切です。「まだ間に合うはず」と思いながら手続きの方法を調べているうちに、日にちは過ぎていきます。20日目が近いと気づいたら、その日のうちに188に電話し、期限が迫っていることを最初に伝えましょう。

払ってしまったら、今日なにをする?

払ってしまっても、自分を責めるより先にできることがあります。今日のうちに進めたいことを、順番に並べました。

払ってしまったときに、今日すること
  1. 1次の支払いを止める

    「残りの受講料」「解約の手数料」などを求められても、相談するまでは払いません。

  2. 2書面をそろえる

    概要書面、契約書面、申込みの控えを探し、届いた封筒と一緒にまとめます。

  3. 3期限を確かめる

    書面を受け取った日をメモし、20日目の日付をカレンダーに入れます。

  4. 4188に電話する

    消費者ホットラインから、消費生活センターなどの相談窓口につながります。

  5. 5家族に話す

    一人で抱えず、手続きの日程や相手からの連絡を一緒に見てもらいます。

国民生活センターは、お金を稼ぐはずが振り込みを求められたら、消費生活センター等に相談するよう呼びかけています。相談先として案内されているのは、消費者ホットライン「188(いやや!)」と、警察相談専用電話「#9110」です[3]。契約やお金のことはまず188へ。脅すような連絡が続くときや、だまされたと感じるときは#9110にも、と覚えておくと迷いません。

相談の電話では、何を聞かれるか不安になるかもしれません。いつ、どこで募集を知り、どんな書面を受け取り、誰に、いくら、どの方法で払ったか。手元の記録を見ながら答えれば十分です。集めておきたいものは、次のとおりです。

  • 概要書面と契約書面(届いた封筒も)
  • 申込みの画面や申込書の控え
  • 広告や募集の画面のスクリーンショット
  • 説明会や面談の日時と、言われたことのメモ
  • 振込やカード払いの控え
  • 相手の会社名・住所・電話番号・担当者の名前

電話の前に、これらを時間の順に並べ、1枚の紙に「いつ・何があったか」を箇条書きにしておくと、話しながら迷いません。夜勤の申し送りと同じで、事実を順番に伝えることが、相手に状況を正しく受け取ってもらう近道です。

相手に「クーリング・オフはできません」「もう研修を始めたので無理です」と言われても、その場で受け入れる必要はありません。対象になるかどうかは取引の内容で変わるので[2]、相手の言葉ではなく、書面を見ながら相談員と確かめます。困りごと別の相談先は在宅ワークのトラブルの相談先で整理しています。

モデルケース:研修費の契約のあと、書面の日付から期限を数えて相談したOさん

モデルケース(架空の例)

書面の日付から20日を数え、期限のうちに手続きへ。毎月の利用料は1回も払わずにすんだ

  • 月1万円0円毎月払う予定だった利用料
  • 時給の1つ5つ応募の前に確かめる項目

このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。

成果

Oさんは、在宅の「健康アドバイザー」の研修の契約をした翌日、書面に記された日付から期限を数え、消費者ホットライン188に電話しました。相談員の助言を受けながら、契約の書面を受け取った日から数えて20日の期限のうちに、クーリング・オフの手続きを進めました。毎月払う予定だった月1万円の利用料は、1回も払っていません。

Oさん:恥ずかしくて、最初は誰にも言えませんでした。電話で話を最後まで聞いてもらえて、やっと息ができた気がしました。

背景

Oさんは病棟で10年、診療所の外来で18年働いてきました。50代に入って、立ち仕事のあとの膝の痛みが続くようになり、母の通院の付き添いも増えました。家で働ける看護の仕事を探していたとき、SNSで「看護師の経験を生かせる在宅の健康アドバイザー」という募集を見つけ、オンラインの説明会に申し込みました。

困っていたこと

説明会の最後に示されたのは、研修の受講料と入会金、毎月のシステム利用料でした。「研修を終えたら、健康相談の案件を毎月紹介します」「今週中なら受講料を割り引きます」と言われ、Oさんはその夜のうちに入会金を振り込み、送られてきた書面に署名して返しました。翌朝、書面を読み返して、紹介される案件の数や報酬がどこにも書かれていないことに気づきました。

選んだ理由

Oさんは、相手に直接「やめたい」と伝えることも考えました。けれど、説明会のときのように言いくるめられるのが怖く、先に第三者に相談すると決めました。外来で患者さんに「迷ったら、早めに相談してくださいね」と伝えてきたのは、自分だったからです。

Oさん:一人で相手と話していたら、また押し切られていたと思います。

始め方と工夫

Oさんは、書面、説明会の画面のスクリーンショット、メッセージ、振込の控えを1つのファイルにまとめ、表紙に書面を受け取った日を書きました。手続きの方法と書き方は相談員に確かめてから進め、出したものの控えも残しています。夫は「一人で決めずに話してくれてよかった」と言い、相談員とのやりとりの予定を一緒に手帳に書き込んでくれました。いまは外来のパートを続けながら、会社の所在地、応募資格、研修の形、お金の流れ、書面の5つを確かめてから求人に応募しています。

Oさんの例で大きかったのは、気づいてすぐに動いたことと、書面を手放さなかったことです。早く動いても、すべてが元どおりになるとは限りません。それでも期限のある手続きでは、気づいた日に相談することが、選べる道を残すことにつながります。

気をつけたいこと:クーリング・オフにも限りがある

クーリング・オフは、契約した側を守る大事なしくみです。けれど、払ってしまったあとの手立てには、限りもあります。頼りにする前に、よいところと気をつけたいところを並べておきます。

クーリング・オフを頼りにするときのよいところ・気をつけたいところ

よいところ

  • 期限のうちなら、契約の解除という道がある
  • 期限を過ぎても、取消しなどの別のルールがある
  • 消費生活センターで、手続きの進め方を相談できる

気をつけたいところ

  • 対象になるかどうかは、取引の内容で変わる
  • 書面の日付がわからないと、期限を読み違えやすい
  • 手続きをしても、話がすぐにまとまるとは限らない

出典:消費者庁「特定商取引法ガイド「業務提供誘引販売取引」」[2]

だからこそ、いちばん確かな守り方は、払う前に止まることです。手続きを始めたあとに、相手から「いまやめるのはもったいない」「特別に受講料を下げる」と連絡が来ることもあります。その場で返事をせず、言われたことを記録して、相談員に伝えてください。一度決めた手続きを、電話1本の引き止めで変える必要はありません。

反対に、仕事のためにお金がかかる話を、すべて疑う必要もありません。求人の条件に合わせて回線を整える、自分で選んだ参考書を買う、といった出費は、ふつうの準備です。立ち止まるのは、仕事をくれる相手に払うことが、仕事の条件になっているときです。

SNSで知った募集なら、なおさら慎重に見てください。「気軽に稼げる」とうたう副業の相談のうち、SNSがきっかけのものは、2024年度(7月31日まで)で70.1%でした[3]。SNSの募集で確かめることはインスタやSNSの在宅ワーク募集は詐欺?に、応募の前・面談中・契約の前の段階ごとのチェックは在宅ワーク詐欺の見分け方にまとめています。

今日からできること

申し込みを迫られたときに慌てないよう、書面で確かめることを先に決めておきましょう。次に説明会の案内を開くとき、このリストを横に置いてみてください。

申し込む前に、書面で確かめること

チェックした数:

もう1つの準備は、スマートフォンに「書面を受け取ったら、その日の日付と20日目の日付をカレンダーに入れる」というメモを作っておくことです。契約してしまったあとでも、期限が目に見えていれば、気持ちが揺れている間に日にちが過ぎてしまうのを防げます。あわせて、188と#9110も連絡先に入れておきましょう。

募集そのものの見分け方は在宅ワークが怪しいか見分ける方法の10項目で、応募のときにどこまで情報を渡すかは在宅の仕事の応募で個人情報を求められたらで確かめられます。

よくある質問

研修費がかかる在宅の仕事は、すべて詐欺ですか?

すべてではありません。考えたいのは、講座や研修の代金を払うことが、仕事を紹介してもらう条件になっているかどうかです。仕事の紹介と引きかえに講座や商品を買わせる取引は、業務提供誘引販売取引にあたることがあります[2]。「研修を受けなくても仕事は始められますか」と質問してみると、形が見えてきます。

「受講料は報酬から少しずつ差し引くので、先払いはいりません」と言われました。

払い方が違うだけで、仕事のためにお金を負担することに変わりはありません。何の代金を、いくら、どう差し引くのかが書面に書かれているかを確かめ、迷ったら契約の前に188へ相談してください[3]。

書面をもらっていません。期限はいつから数えればいいですか?

業務提供誘引販売取引では、契約の前に概要書面、契約のあとに契約書面を渡すことが、売る側の義務とされています[2]。受け取っていない、どれがその書面かわからない、というときは、自分で期限を決めつけずに188へ相談してください。

クーリング・オフは、どうやって伝えればいいですか?

期限は、法律で定める書面を受け取った日から数えて20日以内です[2]。伝え方や送り方は契約の中身によって確かめておきたい点があるので、自己流で進めず、消費生活センターの相談員に方法を聞いてから動くのが確実です。出したものの控えは残しておきましょう。

20日を過ぎてしまいました。もう何もできませんか?

クーリング・オフとは別に、誤認して契約した場合の取消しなどの民事ルールもあります[2]。使えるかどうかは契約の中身で変わるので、あきらめずに188へ相談してください。

「もう研修を受け始めたから、やめられない」と言われました。

相手の言葉だけで判断しないでください。対象になるかどうかは取引の内容で変わるので[2]、言われたことをメモに残し、書面を手元に置いて188で相談しましょう。

パソコンを自分で用意するよう言われました。これも初期費用にあたりますか?

自分で選んでお店で買うなら、仕事のための出費です。ただし「この会社から、この機種を買って」と指定され、買わないと仕事を回さないと言われたら立ち止まりましょう。費用の負担の考え方は在宅で働くときパソコンは自分で用意する?で整理しています。

まとめ

仕事を始める前に、仕事をくれる相手にお金を払う話が出たら、それは立ち止まるサインです。仕事の提供を口実に商品や講座を買わせる取引は業務提供誘引販売取引にあたることがあり、法律で定める書面を受け取った日から数えて20日以内なら、クーリング・オフができる場合があります。

  • お金の行き先と、払うことが仕事の条件になっているかを見る
  • 書面は捨てずに保管し、受け取った日をメモしておく
  • 払ってしまったら、次の支払いを止め、書面をそろえて188へ

その募集に応募してよいのか、求人の見方で迷ったときは、LINEか下のフォームから気軽にご相談ください。

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ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。