在宅の仕事の応募で個人情報を求められたら|出してよい情報・まだ出さない情報

子どもを寝かしつけたあと、布団の中でスマートフォンの応募フォームを送信する。ほっとしたのもつかの間、10分後にメッセージが届きました。「書類選考のため、看護師免許証、顔写真つきの身分証、給与の振込口座がわかる通帳の写しを、本日中に送ってください」。

看護師の仕事なら、免許の確認があるのは当たり前。そう思う一方で、まだ面接もしていないのに、通帳まで? 送らなければ選考が止まるかもしれない。けれど、送ったあとで取り消すことはできない。画面の上で指が止まったまま、時間だけが過ぎていきます。

応募の手続きで個人情報を出すこと自体は、おかしなことではありません。名前も連絡先も書かずに応募はできませんし、看護の資格が条件の仕事なら、どこかで免許の確認があります。迷うのは「どこまで」と「いつ」です。

ここでは、応募から働き始めるまでを4つの段階に分けて、それぞれで出す情報の目安を整理しました。早すぎる段階で求められたら注意したい情報、看護師免許の確認の流れ、角の立たない断り方、送ってしまったときにすることまで、順にまとめています。

応募の段階で、個人情報はどこまで出していい?

応募の段階で出すのは、氏名・連絡先・経歴・資格の種類と取得した年までが目安です。 身分証の画像、口座、マイナンバー、家族の情報は、採用や契約が決まってからの手続きで出せば足ります。それより早く求められたら、理由と扱い方を確かめてから判断します。

出す情報は、段階が進むにつれて少しずつ増えていきます。相手のことがわかる前に、取り返しのつかない情報まで出してしまわないこと。それが線引きの基本です。

考え方の筋道は、患者さんの情報を扱うときと同じで、「必要なときに、必要な分だけ」です。応募したばかりの段階では、会社もまだ、あなたを採用するかどうかを決めていません。給与を振り込むかどうかも決まっていない人の口座を集める理由は、ふつうは見当たらないはずです。「この情報は、いま何に使うのか」と考えると、出す・出さないの判断がしやすくなります。

段階ごとに出す情報の目安
段階出す情報の目安まだ出さない情報
応募氏名・連絡先・経歴・資格の種類身分証の画像・口座・マイナンバー
面接働ける時間・自宅の環境・経験の中身口座・マイナンバー・家族の勤務先
内定免許証の写し・入社や契約の書類目的の説明がない情報
契約・入職振込口座・マイナンバー・緊急連絡先暗証番号・パスワード

編集部まとめ

表は目安で、段階が前後することもあります。募集要項に「応募書類と一緒に免許証の写しを送る」と書いている職場もあります。大切なのは、求められた情報が、その段階で使う理由のあるものかどうかです。理由がはっきりしていれば、段階が少し早くても判断できます。

国民生活センターは、副業のトラブルへの注意として、相手に安易に個人情報を開示しないよう呼びかけています[1]。求人や職業紹介のルールを定める職業安定法でも、令和4年10月1日(一部は同年4月1日)に施行された改正で、求人の情報の的確な表示の義務化とあわせて、個人情報の取扱いに関するルールの整備などが行われました[2]。出す側も受け取る側も、個人情報の扱いに気を配ることが前提だと考えてください。応募から働き始めるまでの全体の流れは、看護師の在宅ワークの始め方ガイドで7つの段階に分けて整理しています。

応募・面接・内定・契約で、出す情報はどう変わる?

応募:経歴と資格の「中身」まで

応募のときに出すのは、履歴書や応募フォームに書く情報です。氏名、連絡先、学歴と職歴、免許や資格の種類と取得年月。職務経歴書があれば、経験した診療科と年数、得意な場面を書きます。連絡先は、仕事探しのために分けたメールアドレスを使うと、あとで整理しやすくなります。

応募の前に、相手の「個人情報の扱いの説明」にも目を通しておきましょう。会社のサイトや応募フォームの近くに、集めた情報を誰が、何のために使い、いつまで持っているのかが書かれていることがあります。説明が見当たらないときは、応募のメールで「応募書類の扱いについて教えてください」と一言添えるだけでも、相手の姿勢がわかります。

面接:働き方と環境の話が中心

面接では、働ける時間帯や日数、仕事をする部屋、回線などの環境を聞かれます。在宅の面談の仕事の求人には、第三者がいない個室で、生活感のない白い背景と雑音のない環境で面談することを条件にした例があります[3]。自宅の環境について聞かれるのは、在宅の仕事では自然なことです。カメラや音の準備はオンライン面接の準備にまとめています。

経験を話すときは、前の職場の患者さんが特定されない形にとどめます。看護師には、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない義務があり、資格を失った後も同じです[4]。出してはいけない個人情報は、自分の情報だけではありません。働き始めてからの情報の扱いは、在宅で働く看護師の個人情報と守秘義務で取り上げています。

内定:免許の確認と、入社や契約の書類

採用が決まると、看護師免許の確認や、入社・契約の書類のやりとりが始まります。免許の確認は、看護師として働く仕事なら必要な手続きです。いつ、どの方法で行うかは会社によって違うので、このあとの章でくわしく整理します。

契約・入職:お金と手続きのための情報

給与や報酬の振込口座、税や社会保険の手続きに使うマイナンバー、緊急連絡先などは、働き始めるための手続きで出す情報です。このとき、受け取る書面もあります。雇われて働く場合は、契約のときに労働条件が明示され、2024年4月からは就業場所・業務の変更の範囲も明示することになりました[5]。業務委託なら、発注する事業者が取引条件を明示します[6]。出すだけでなく、受け取る書面もそろっているかを確かめましょう。

応募から働き始めるまでに出てくる書類と情報
履歴書・職務経歴書
経歴と資格、経験の中身を伝える書類です。応募のときに出します。
免許証の写し
看護師免許を持っていることを確かめるための写しです。出す時期は会社によって違います。
身分証
運転免許証など、本人であることを確かめる書類です。顔写真や住所が載っています。
振込口座
給与や報酬の受け取り先です。働き始めるための手続きで伝えます。
マイナンバー
税や社会保険の手続きに使う番号です。働き始めるための手続きで求められます。
緊急連絡先
勤務中に何かあったときの、家族などの連絡先です。

早すぎる段階で求められたら、注意したい情報は?

応募や面接の前に求められたとき、とくに注意したいのは、悪用されたときに取り返しがつきにくい情報です。注意の度合いを、編集部の目安で並べました。

応募の段階で求められたときの注意の度合い(編集部の目安)
暗証番号・パスワード5段階中5
マイナンバー5段階中5
口座の情報・通帳の写し5段階中5
顔写真つきの身分証の画像5段階中4
家族の勤務先・連絡先5段階中4
病歴などの健康の情報5段階中4
免許証の写し5段階中3

暗証番号やパスワードは、どの段階でも人に教える情報ではありません。仕事の連絡用のアカウントを作るときも、パスワードは自分で決め、自分だけで管理します。

口座の情報と顔写真つきの身分証は、組み合わさると、悪用されたときの被害が大きくなりやすい情報です。とくに「両方を、今日中に」と急がされるときは、送る前に一度止まってください。マイナンバーも、働き始めるための手続きまでは出さなくてかまいません。

健康の情報には、法律上の配慮もあります。個人情報保護法は病歴などを「要配慮個人情報」と定め、個人情報取扱事業者は、法令に基づく場合などの例外を除き、あらかじめ本人の同意を得ないで取得してはならないとしています[7]。健康状態について聞かれたら、仕事の何に関わる質問なのかを確かめ、答える範囲を自分で決めてかまいません。

家族の勤務先や連絡先も、応募の段階では必要ありません。緊急連絡先は、働き始める手続きのときに伝えれば十分です。免許証の写しを目安の中ほどにしたのは、看護師の仕事には必要な情報だからです。ただし、相手の会社が確かめられないうちに送るのは避けましょう。

看護師免許の確認は、いつ・どう行われる?

看護師免許の確認は、看護師として働く仕事なら、どこかの段階である手続きです。時期と方法は会社によって違いますが、安心して進められる流れには共通点があります。会社の情報がわかり、何のために、どの方法で出し、どう保管するのかが説明されていることです。

看護師免許の確認の流れ(安心して進められる例)
  1. 1応募で資格を書く

    履歴書に免許の種類と取得年月を書きます。写しは、求められた時期に出せば足ります。

  2. 2面接で経験を話す

    資格と経験の中身を、言葉で伝えます。

  3. 3採用や契約が決まる

    条件の書面を受け取り、手続きの案内を待ちます。

  4. 4決められた方法で出す

    会社が用意した方法で写しを出すか、画面越しに原本を見せます。

  5. 5保管と処分を確かめる

    写しの保管のしかたと、不要になったときの扱いを聞いておきます。

出す方法は、会社が用意した採用の手続きのページ、書類の郵送、オンラインの面談で原本を画面に映す形など、会社によって違います。気をつけたいのは、個人のSNSのアカウントや、会社の名前が出てこない連絡先に、写真で送るよう求められる場合です。

写しを出すときは、余白に「〇〇株式会社 採用手続き用」と用途と日付を書き添えておくと、ほかの目的に使い回されにくくなります。コピーを郵送するのか、画像で送るのか、画面越しに原本を見せれば足りるのかも、先に確かめておきましょう。

免許証の写しを求められたら

会社名・所在地・電話番号を、募集とは別の画面で確かめられましたか?

はい

次に、求められた理由と送り方を確かめましょう。

いいえ

送る前に、会社の情報を質問しましょう。答えがなければ送りません。

何のために、どの方法で送り、どう保管するかの説明がありますか?

はい

用途を書き添えた写しを、決められた方法で出しましょう。

いいえ

理由と扱い方を文字で質問し、答えを受け取ってから判断しましょう。

口座や身分証の画像も、同じタイミングで求められていますか?

はい

この段階では出さないと伝えましょう。採用が決まってからの手続きで出せば足ります。

いいえ

免許の確認として、落ち着いて進めて大丈夫です。

人材紹介会社を通して応募するときは、その会社が許可や届出をしているかを、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で調べられます[8]。担当者に免許証の写しを渡す前に、確かめておくと安心です。

角を立てずに断るには?

断ったら不採用になるのでは、と心配になるかもしれません。けれど、段階に合わない情報を断るのは、失礼なことではありません。きちんとした会社なら、理由を説明するか、手続きの時期を案内してくれるはずです。

断るときのこつは、「出さない」ではなく「この段階では出さない」「この時期なら出せる」と伝えることです。言い方の例を並べました。

求められた情報と、返し方の例
求められたもの返し方の例
通帳の写し・口座採用が決まりましたら、手続きの際にお知らせします
身分証の画像面接の際に、画面でお見せする形でもよいでしょうか
マイナンバー入職の手続きの際にお伝えいたします
家族の勤務先緊急連絡先は、入職の際にお伝えいたします
免許証の写し送り方と保管のしかたを教えていただけますか

編集部まとめ

返事は、短く、ていねいに、が基本です。たとえば「ご連絡ありがとうございます。恐れ入りますが、口座の情報は採用が決まりましてから、手続きの際にお送りしたいと考えております。選考に必要な書類がほかにあれば、お知らせください」。この1通への返事で、相手の姿勢はかなり見えてきます。

電話で「いまこの場で番号を読み上げてください」と求められたときは、その場で答えなくてかまいません。「手元に資料がないので、確認してから折り返します」と伝えて、いったん電話を切ります。折り返す前に、相手の会社名と電話番号を、募集とは別の画面で確かめておきましょう。

応募のメールの書き方は在宅の仕事の応募メールと書類の送り方に、面接でこちらから条件を確かめる質問は看護師の面接の逆質問にまとめています。

送ってしまったら、どうする?

すでに送ってしまっても、自分を責めるより先にできることがあります。何を、どこに、いつ送ったかを確かめ、できることから順に手を打ちます。

送ってしまったときにすること

チェックした数:

送ったあとの数か月は、身に覚えのない郵便物や請求、知らない会社からの連絡がないかに気をつけておきます。届いたら、その場で応じずに、日付と中身を記録しておきましょう。記録があれば、相談するときに状況を順に伝えられます。

国民生活センターは、副業のトラブルの相談先として、消費者ホットライン「188」と警察相談専用電話「#9110」を案内しています[1]。お金を求められたり、契約の話になったりしたら188へ、脅すような連絡が来るなら#9110へ、と覚えておきましょう。困りごと別の窓口は在宅ワークのトラブルの相談先に、お金を求められたときの対処は在宅ワークで初期費用を求められたらにまとめています。

モデルケース:応募直後に免許証と口座の写しを求められ、確かめてから断ったUさん

モデルケース(架空の例)

理由を3つ質問し、答えのない募集は取り下げ。2週間後、手続きの順番がはっきりした会社から内定

  • 写し3点を求められた履歴書と職務経歴書の2点応募の段階で出す書類
  • 社名だけ所在地・電話・掲載先の3つ応募の前に確かめる会社の情報
  • 半日迷った5分断りの返事を書く時間

このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。

成果

Uさんは、応募した直後に「免許証と通帳の写しを今日中に」と求められた募集に、目的・送り方・保管のしかたの3つを質問し、答えがないことを確かめてから応募を取り下げました。その2週間後、内定のあとに決められた方法で免許証の写しを出す会社から内定を受け、いまは在宅のチャット健康相談の仕事を週3日しています。

Uさん:断ったら損をするかもと思っていました。でも、質問に答えてくれない相手のほうが、ずっと怖いと気づいたんです。

背景

Uさんは小児科病棟で9年働いてきました。保育園に通う2人の子の送り迎えと、月5回の夜勤の両立が苦しくなり、子どもが寝たあとにスマートフォンで在宅の仕事を探していました。SNSで見かけた「在宅ナース募集」の広告から、名前と電話番号、免許の種類を入力するフォームに応募しました。

困っていたこと

応募の10分後、メッセージアプリに「選考のため、看護師免許証、顔写真つきの身分証、給与の振込口座の通帳の写しを本日中に送ってください」と届きました。募集のページには会社の所在地も電話番号もなく、連絡はそのアプリだけでした。それでもUさんは「看護師の免許は確認が要るものだし」と、免許証をスマートフォンで撮影するところまで進めていました。

選んだ理由

写真を送る直前、Uさんは病棟でのことを思い出しました。患者さんの情報を誰かに渡すときは、相手と目的を確かめ、決められた方法で渡してきた。その自分が、自分の情報を確かめもせずに送ろうとしていると気づいたのです。

Uさん:患者さんの情報なら、こんな渡し方はしないのに。自分のことになると、急いでしまうんですね。

始め方と工夫

Uさんは、何に使うのか、どの方法で送るのか、どう保管して処分するのかの3つを、文字で質問しました。返ってきたのは「規定なので送ってください。送らない場合は選考を終了します」の一文だけ。Uさんはその場で応募を取り下げ、断りの文と「段階ごとに出す情報」のメモをスマートフォンに保存しました。次に応募した会社は、求人サイトに所在地と電話番号が載っていて、面接では「免許の確認は内定のあと、採用の手続きのページから」と説明がありました。夫も「それなら安心だね」と言い、面接の時間は子どもたちを公園に連れ出してくれました。

Uさんが変えたのは、送るか送らないかを「相手の答え」で決めるようにしたことでした。質問にていねいに答えてくれるかどうかは、働き始めてからの連絡のしかたを想像する手がかりにもなります。理由を言わずに急がせる相手なら、その時点で離れても、失うものは小さいはずです。

気をつけたいこと:出さなすぎても、選考は進まない

ここまで「出さない情報」を中心に書いてきましたが、何でも断ればよいわけではありません。働き始めるためには、免許の確認も、口座やマイナンバーの手続きも必要です。会社の情報がはっきりしていて、段階に合った求め方なら、むやみに疑わずに応じることも、選考を進めるうえでは大切です。

オンラインの面接で顔を映してほしい、と言われるのも自然なことです。在宅の仕事では、画面越しに話す力や、仕事をする部屋の様子も見られています。見分けたいのは、求められる情報そのものより、求め方です。

自然な求め方と、立ち止まりたい求め方

自然な求め方

  • 会社名・所在地・担当者がわかる
  • 何に使うかの説明がある
  • 会社が用意した方法で送る

立ち止まりたい求め方

  • 連絡がSNSやメッセージアプリだけ
  • 理由を聞いても答えがない
  • 「今日中に」「送らないと終了」と急がせる

もう1つ、求人サイトや紹介会社への登録で、経歴や希望の条件をたくさん入力するのは、仕事を探す手続きの一部です。気になるときは、そのサービスの個人情報の扱いの説明を読み、紹介会社なら許可や届出の状況を確かめれば十分です。

医療ライターなどの仕事を、クラウドソーシングのような仲介のサービスで受ける場合は、報酬の受け取りなどのために、サービスの運営会社が本人確認を求めることがあります。このとき情報を渡す相手は、仕事を頼む人ではなく、サービスの運営会社です。反対に、サービスの外で直接やりとりしようと誘われ、そこで口座や身分証を求められたら、立ち止まりどきです。募集そのものが怪しいかどうかは、在宅ワークが怪しいか見分ける方法の10項目で、応募前・面談中・契約前の段階ごとのチェックは在宅ワーク詐欺の見分け方で確かめられます。SNSの広告から応募するときの注意は、インスタやSNSの在宅ワーク募集は詐欺?にまとめています。

今日からできること

次の応募の前に、15分ほどで準備できることを並べました。一度用意しておけば、急な求めにも落ち着いて答えられます。

応募の前に準備しておくこと
  1. 1仕事探し用のアドレスを作る

    応募用のメールアドレスを1つ作り、ふだんの連絡先と分けます。

  2. 2出す情報を書き出す

    応募・面接・内定・契約の4段階で、出す情報をメモにします。

  3. 3返事の文を保存する

    断るときや質問するときの文を、すぐ貼れるようにしておきます。

  4. 4会社の確かめ方を決める

    所在地・電話番号・求人の掲載先の3つを、応募の前に見ます。

  5. 5相談先を登録する

    188と#9110を、スマートフォンの連絡先に入れておきます。

よくある質問

応募フォームに生年月日を書く欄があります。書いても大丈夫ですか?

生年月日は履歴書にも書く項目の1つで、応募の段階で書いても不自然ではありません。気をつけたいのは、生年月日と身分証の画像、口座の情報が、一度にそろって求められる場合です。

免許証の写しを、応募の時点で求められました。断ったほうがいいですか?

募集要項に書かれていて、会社の情報と送り方、保管のしかたがはっきりしているなら、応募の手続きとして出してよい場合もあります。会社が確かめられない、送り先が個人のアカウントしかない、という場合は送らずに質問しましょう。

面接で家族構成を聞かれました。答えないといけませんか?

在宅の仕事では、働く時間帯や部屋の確保の話として、家族の予定を聞かれることがあります。答えるのは、仕事の時間や環境に関わる範囲で十分です。家族の勤務先など、仕事と関わりのない情報まで話す必要はありません。

「本人確認のため」と、身分証と顔を一緒に写した写真を求められました。

サービスによっては本人確認の手続きで使われる方法ですが、悪用されたときの被害が大きくなりやすい情報でもあります。会社の情報がわからない段階では送らず、面接で画面越しに確かめる形にできないか聞いてみましょう。

健康状態について、どこまで答えればいいですか?

病歴などは、個人情報保護法で「要配慮個人情報」とされ、個人情報取扱事業者が取得するには、例外を除いてあらかじめ本人の同意が必要とされています[7]。夜間の勤務ができるかなど、仕事に関わる範囲を確かめたうえで、答える範囲を自分で決めてかまいません。

不採用になりました。送った書類はどうなりますか?

扱いは会社によって違います。返してほしい、処分してほしいと思ったら、その旨を文字で伝えて、どう扱うのかを確かめましょう。応募の前に扱いを聞いておくと、こうした心配を減らせます。

応募したら、メッセージアプリの友だち追加を求められました。

連絡の手段としてメッセージアプリを使う会社もあります。会社の公式のアカウントかどうか、会社のサイトから同じアカウントにたどれるかを確かめましょう。そのアカウントで身分証や口座の写真を送るよう求められたら、送る前に、会社の所在地と電話番号を質問してください。

紹介会社の担当者に、免許証の写しを渡しても大丈夫ですか?

紹介会社が許可や届出をしているかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で調べられます[8]。確かめたうえで、何のために使い、どこに保管するのかを聞いてから渡すと安心です。

まとめ

応募の手続きで個人情報を出すのは自然なことですが、出す情報には段階があります。応募では氏名・連絡先・経歴・資格の種類まで、身分証や口座、マイナンバーは、採用や契約が決まってからの手続きで出すのが目安です。

  • 早い段階で求められたら、目的・送り方・保管のしかたを文字で質問する
  • 看護師免許の確認は、会社の情報と方法を確かめてから
  • 断るときは「この段階では」「この時期なら」と伝える

求められた情報を出してよいか迷ったら、送る前に、LINEか下のフォームから気軽にご相談ください。

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ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。