夕方4時を過ぎると、画面の文字が少しにじんで見える。ヘッドセットの向こうの声を、もう一度聞き返してしまう。自宅で電話の仕事を始めて数年、仕事そのものは好きなのに、「あと何年、この仕事を続けられるだろう」と考える時間が増えてきた。
これから在宅の仕事を始めようとしている50代、60代の方にとっても、気になる問いです。始めても、すぐに年齢で続けられなくなるなら、準備の手間に見合わないのではないか。そう迷う気持ちもあるかもしれません。
看護の仕事は、年齢を重ねても続ける人の多い仕事です。令和6年末の時点で、准看護師では65歳以上が19.0%と、年齢階級別にみていちばん多くなっています[1]。在宅の仕事でも、続けられるかどうかを決めるのは、生まれた年より、毎日の働き方の中にある条件です。
ここでは、在宅の仕事を続けられる年齢が一律ではない理由と、続けるための4つの条件、そして長く続けるための工夫を順に紹介します。条件ごとに、今日からできる手立ても添えました。
看護師の在宅ワークは何歳まで続けられる?
在宅ワークを何歳まで続けられるかに、すべての仕事に共通する上限の年齢はありません。何歳まで働けるかは、働き方の形(雇われて働くか、業務委託か)と、勤め先や契約ごとの決まり、そして自分自身の状態によって変わります。
| 働き方 | 何歳まで働けるかを決めるもの | 確かめる場所 |
|---|---|---|
| パート・アルバイト | 勤め先の定年と、契約の更新 | 就業規則・労働条件の書面 |
| 正社員 | 勤め先の定年 | 就業規則 |
| 業務委託 | 契約の期間と、更新するかの判断 | 契約書 |
| どの働き方でも | 自分の体・操作・判断 | 日々のふり返り |
編集部まとめ
雇われて働く場合は、勤め先が決める定年や、期間の決まった契約が更新されるかどうかが区切りになります。業務委託の場合は雇用ではないので、定年という区切りはなく、契約が続くかどうかが区切りです。
ただ、どちらの場合も、決まりより先に問題になりやすいのが、自分の側の条件です。夕方になると目が疲れる、聞き返しが増える、新しい仕組みに戸惑う。こうした変化は、年齢と一緒にゆっくりやってきます。だからこそ、年齢の数字ではなく、条件ごとに備えることが、長く続けるいちばんの近道です。
続けられるかを左右する4つの条件
在宅の看護の仕事を長く続けられるかどうかは、主に次の4つの条件に左右されます。
- 目や耳の疲れ(画面を見る・声を聞く負担)
- パソコンの操作(新しい仕組みに慣れる力)
- 判断の確かさ(一人で判断し、記録する力)
- 契約の更新(勤め先や発注元との約束)
| 条件 | 気づきのサイン | 最初の手立て |
|---|---|---|
| 目の疲れ | 夕方に画面の文字がかすむ | 文字を大きくし、休む時刻を決める |
| 耳の疲れ | 聞き返しが増える | ヘッドセットの見直しと受診 |
| パソコンの操作 | 新しい画面に戸惑う | 手順を自分の言葉でメモする |
| 判断の確かさ | 同じ確認漏れが続く | 記録を見直し、上司に相談する |
| 契約の更新 | 次の更新日を知らない | 契約書で期間と更新の条件を見る |
編集部まとめ
サインに早く気づくほど、打てる手は多くなります。4つの条件のうち、目と耳とパソコンは「工夫で補える」もの、判断は「仕組みで支える」もの、契約は「前もって確かめる」ものです。条件ごとの付き合い方を、このあと1つずつ紹介します。
目や耳の疲れと、どう付き合う?
在宅の看護の仕事は、画面を見る時間と、声を聞く時間が長くなりがちです。電話の仕事でも、電話と並行してパソコンで報告書を作る業務があります[2]。目と耳は、毎日使い続ける仕事道具だと考えて、早めに手入れをしておきましょう。
目の疲れには、まず画面の側でできる工夫があります。文字の大きさを一段上げる、画面の明るさを部屋の明るさに合わせる、画面を目の高さより少し下に置く。小さなことですが、夕方の疲れ方が変わってきます。窓の光が画面に映り込まないよう、机の向きを変えるのも1つの方法です。
耳の疲れには、ヘッドセットの見直しが役立ちます。片耳だけで長く聞いていると、聞き取りにくさを音量で補いがちです。両耳で聞けるもの、軽くて締めつけの少ないものを選ぶと、同じ音量でも楽に聞けることがあります。選び方は在宅ワークのネット回線とヘッドセットにまとめました。
見えにくさや聞こえにくさが続くときは、工夫だけで乗り切ろうとせず、眼科や耳鼻科で相談してください。体の変化を早めに確かめておくことも、長く続けるための大切な手入れの1つです。在宅勤務の姿勢や休憩の取り方は、在宅勤務で体調を崩さない工夫でくわしく紹介しています。
勤務時間の組み方でも、疲れは変わります。夕方に疲れが出やすい人は、同じ時間数でも午前を中心にした勤務に移すだけで、ずいぶん楽になることがあります。勤め先に相談するときは、「夕方に目が疲れやすいので、午前中心のシフトにできますか」と、理由と希望をセットで伝えると話が進みやすくなります。
夜の仕事では、シフトの長さにも気をつけます。夜間オンコールの求人の例では、17:00〜22:00、22:00〜翌3:00などのシフトで、休憩はないとされていました[2]。休憩のないシフトで働くなら、短い時間帯から始めて、体が慣れてから長いシフトを考えるほうが安心です。
自宅で働いていると、仕事の終わりがあいまいになりがちです。記録の続きを夜に少しだけ、と画面を開き直す日が続くと、目を休める時間がどんどん削られていきます。終わりの時刻を決めたら、仕事の画面は閉じ、ヘッドセットも片づける。区切りを形にしておくことが、目と耳を守ることにつながります。
パソコンの操作は、年齢とともに難しくなる?
在宅の仕事で戸惑いやすいのは、毎日の操作そのものより、仕組みが変わるときです。記録のシステムの入れ替え、新しい連絡の道具、ログインの方法の変更。在宅の仕事では、こうした変化がときどきやってきます。慣れた操作を続けているうちは困らなくても、変化のたびに不安になるのは自然なことです。
変化に強くなるこつは、覚え方を決めておくことです。新しい操作を覚える手順を自分の中で決めておけば、変化が来ても「いつものやり方で覚えればいい」と落ち着いて構えられます。
- 1説明を受ける時間を選ぶ
新しい仕組みの説明は、疲れの少ない時間帯に受けます。
- 2手順を自分の言葉で書く
画面の名前とボタンの順番を、ノートに書き写します。
- 3空き時間に練習する
相談のない時間に、練習用の画面や記録の例で試します。
- 4分からない点はその日に聞く
ためずに、チャットで1つずつ聞きます。
- 51週間後に見直す
迷わずにできたか、メモを直す必要があるかを確かめます。
安全に使うための基本も、年齢に関係なく大切です。パスワードを使い回さない、知らない送り主からの添付ファイルは開かない、仕事の画面を家族に見られる場所に置かない。在宅の仕事では、こうした基本を守れることも、続けるための条件の1つです。
もう1つ確かめておきたいのが、操作で困ったときに聞ける窓口です。勤め先の担当者、操作を教えてくれる部署、同じ仕事の先輩。だれに、どの方法で聞けばよいかを紙に書いて机の横に貼っておくと、画面が動かなくなったときにも慌てずにすみます。在宅の仕事でよく使う操作は、看護師の在宅の仕事に必要なパソコンスキルで一覧にしています。
判断の確かさは、どう保てばいい?
在宅の看護の仕事では、電話の向こうの状況を、言葉だけを手がかりに判断します。周りに同僚がいないぶん、判断の確かさは、仕事を続けられるかどうかを左右する大事な条件です。
長い経験は、判断の大きな支えです。その一方で、経験が長いほど「いつものパターン」で早く決めてしまう危うさもあります。疲れている日ほど、その傾向は強くなりがちです。在宅の仕事では、経験だけに頼らず、手順と仲間に支えてもらう働き方に切り替えると、判断の確かさを保ちやすくなります。
たとえば、相談の途中で「いつもと少し違う」と感じたのに、うまく言葉にできないまま電話を終えてしまう。病棟なら隣の同僚に「ちょっと気になるんだけど」と話せた場面です。在宅では、その一言を上司へのチャットで送れるかどうかが、判断の確かさを分けます。迷ったらつなぐ、を自分の決まりにしておきましょう。
経験だけに頼るとき
- 「いつものパターン」で早く決めてしまう
- 疲れた日も同じペースで電話を受ける
- 迷っても一人で抱えこむ
手順と仲間に支えてもらうとき
- 手順書の順番どおりに聞き取る
- 疲れやすい時間帯は件数を調整する
- 迷ったら上司にすぐつなぐ
働きすぎも、判断を鈍らせる原因になります。雇われて在宅で働く場合について、厚生労働省のテレワークのガイドラインでは、情報通信機器の使用時間の記録などで労働時間を把握することが挙げられています[3]。長時間労働を防ぐために、時間外のメールの送付を控えることや、深夜・休日のシステムへのアクセスを制限することも示されています[3]。勤め先にこうした仕組みがあるかを確かめ、疲れた状態で判断を重ねない働き方を選びましょう。
判断の力を保つには、学び続けることも欠かせません。オンラインの研修や勉強会で新しい知識に触れておくと、判断の拠りどころが古くなるのを防げます。自分の記録を月に1回読み返し、迷った場面を上司や先輩と話し合う時間をつくるのも効果があります。学び方は看護師のオンライン研修で紹介しています。
契約の更新は、どう確かめる?求人票と契約書の読み方
最後の条件は、契約の更新です。自分の体や判断に問題がなくても、契約が更新されなければ、仕事は続けられません。働き方の形によって、確かめる場所が違います。
| 欄 | 書き方の例 | 確かめること |
|---|---|---|
| 雇用期間 | 6か月ごとに更新 | 更新するかの判断の基準 |
| 更新の有無 | 更新する場合あり | 何をもとに判断されるか |
| 定年 | 65歳 | 定年のあとの再雇用の有無 |
| 応募の年齢 | 64歳まで | 採用後に何歳まで働けるか |
| 契約期間(業務委託) | 1年・自動更新 | 解除のときの予告の時期 |
編集部まとめ
雇われて働く場合は、働く条件を書面で受け取り、契約の期間、更新の有無、更新するかどうかの判断の基準を確かめましょう。2024年4月からは、有期労働契約を結ぶときと更新するときに、更新上限の有無と内容(通算の契約期間や更新回数の上限)を明示することになりました[4]。「更新は3回まで」のような上限があるかどうかは、何歳まで続けられるかを考えるうえで大切な手がかりです。定年がある職場なら、定年の年齢と、そのあとに再雇用の制度があるかも確かめておきましょう。
業務委託で働く場合は、2024年11月1日に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)が関係します[5]。発注する事業者には、取引の条件を明示することなどが求められています[6]。さらに、6か月以上の業務委託を途中で解除するときや、更新しないときは、30日前までに予告することが求められます[7]。自分の契約の期間がどれだけ続いているかは、契約書で確かめておきましょう。業務委託の契約で確かめることは、業務委託の看護師が契約で確かめることにまとめています。
求人票に、応募できる年齢の上限が書かれていることもあります。「応募は64歳まで」のような書き方は応募のときの条件で、採用されたあと何歳まで働けるかとは別のことがあります。採用後の扱いは、定年や契約の更新の欄で確かめましょう。60代で応募しやすい求人の読み方は、60代の看護師が応募できる求人で整理しています。
年齢の上限がどこにも書かれていない求人では、面接で次のように聞いてみると、長く働けるかの手がかりが得られます。「この仕事で長く働いている方は、どのくらいの年代の方が多いですか」「契約の更新は、どのような点で判断されますか」。答えにくい質問ではないので、遠慮せずに確かめましょう。
長く続けるために、働く量や仕事の種類をどう変える?
条件に変化が出てきたときに、選べるのは「続ける」か「辞める」かだけではありません。働く量や時間帯、仕事の形を少しずつ変えていけば、同じ仕事を長く続けられることもあります。経験を生かせる別の在宅の仕事に移る道もあります。
| 変えるもの | 変え方の例 | こんなサインが出たら |
|---|---|---|
| 1日の時間 | 8時間を5時間に | 夕方に疲れが出る |
| 時間帯 | 夜から午前へ | 夜の眠気がつらくなった |
| 日数 | 週4日を週3日に | 休みの日も疲れが抜けない |
| 相談の形 | 電話から文字の相談へ | 聞き取りがつらくなった |
| 仕事の種類 | 相談から執筆へ | その場の判断が重くなった |
編集部まとめ
時間や日数を減らすときは、収入がどれだけ変わるかも一緒に考えます。時給×1日の時間×週の日数×4.3(1か月の週の数)で月の目安が出るので、減らす前と後の両方を計算しておくと、家族とも話しやすくなります。
相談の形を変える選択肢もあります。電話で声を聞き続けるのがつらくなってきたら、文字で相談に応じるチャット相談が候補になります。言葉を選ぶ時間があり、記録も残る一方で、表情や声の調子が分からない難しさもあります。くわしくは看護師のチャット相談の仕事をご覧ください。その場で判断する重さから離れたいなら、経験を文章で生かす医療ライターという道もあります。始め方は看護師の医療ライター・監修の求人で紹介しています。
- 約束:契約の期間と更新の条件を確かめる
- 仕組み:手順書と、迷ったときの相談相手を持つ
- 道具:画面・ヘッドセット・椅子を自分に合わせる
- 体:目・耳・睡眠を手入れし、変化は受診で確かめる
土台の順番には意味があります。体の手入れができていないと、道具を整えても疲れは残ります。道具が合っていないと、仕組みがあっても判断に集中できません。下の段から1つずつ整えていくと、年齢を重ねても崩れにくい働き方になります。
モデルケース:勤務時間を組み直し、在宅の電話相談を続けているRさん
モデルケース(架空の例)
勤務を午前中心の1日5時間に組み直し、在宅の電話相談を5年目も無理なく
- 8時間5時間1日の勤務時間
- 6日1日目の疲れで早めに切り上げる日(月)
- 2時間以上50分まで続けて画面を見る時間
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Rさんは、自宅で電話健康相談の仕事を始めて5年目になります。勤務を午前中心の1日5時間に組み直し、50分ごとに画面から目を離す習慣をつけたことで、目の疲れで仕事を早めに切り上げる日は月に1日ほどになりました。
Rさん:年齢で辞めどきを決めるより、続け方を変えるほうが、私には合っていました。
背景
Rさんは病院の外来と健診センターで長く働き、50代後半から自宅で電話健康相談の仕事をしています。60代に入ってからも、相談の電話に応じる仕事にやりがいを感じていました。
困っていたこと
夕方になると画面の文字がにじみ、記録に時間がかかるようになりました。聞き返しが増えて、相手に申し訳なく思う日もありました。同じころに記録の仕組みが新しくなり、操作にも戸惑いました。「そろそろ潮時かもしれない」と考えるようになっていました。
選んだ理由
Rさんは、辞めると決める前に、困りごとを条件ごとに分けて手を打つことにしました。眼科と耳鼻科で状態を確かめてもらったうえで上司に勤務時間を相談すると、午前中心のシフトに移ることを提案されました。相談の最後にかけられる言葉が、続ける理由になりました。
Rさん:電話の最後に「安心しました」と言ってもらえると、やっぱりこの仕事が好きだと思うんです。
始め方と工夫
画面の文字を一段大きくし、机の向きを変えて、窓の光が映り込まないようにしました。ヘッドセットは軽い両耳のものに替え、新しい記録の仕組みは、画面の順番を自分の言葉でノートに書いて覚えました。契約の更新日は手帳に書き、更新の1か月前に上司と働き方を話す時間をとっています。勤務を終えた午後は散歩に出るなど、画面から離れて目を休める時間にしています。
Rさんの例で大切なのは、「続けるか、辞めるか」の二択にしなかったことです。困りごとを条件に分けて1つずつ手を打てば、続け方はいくつも見つかります。
気をつけたいこと:在宅だからこそ見落としやすいこと
在宅の仕事を長く続けるうえで、正直にお伝えしておきたい注意点もあります。
1つ目は、体や判断の変化に、周りが気づきにくいことです。病棟なら同僚が「顔色が悪いよ」と声をかけてくれますが、自宅では一人です。月に1回、自分で状態をふり返る日を決めておくと、変化を見逃しにくくなります。上司との面談で「最近の私の記録で、気になる点はありますか」と聞いてみるのも1つの方法です。
2つ目は、自宅でのけがです。雇われて働く場合、労働契約にもとづいて事業主の支配下にあることで生じたテレワーク中の災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象になります。ただし、私的な行為など、業務以外が原因のものは対象外です[3]。業務委託で働く場合は、2024年11月1日から、企業等から業務委託を受けているフリーランスが労災保険の「特別加入」の対象になりました。自動的に入るのではなく、特別加入団体を通じて自分で申し込む任意の制度です[8]。働き方にかかわらず、机のまわりのコードや段差など、つまずきやすいところは片づけておきましょう。
3つ目は、やめどきの考え方です。続けることだけが正解ではありません。判断に不安が続く、体調が戻らないと感じたときは、時間を減らす、判断の負担の少ない仕事に移る、いったん休む、という選択もあります。60代の働き方の組み合わせ方は60代の看護師に合う働き方で、これから定年を迎える方の準備は看護師は定年後にどう働く?50代からできる準備で紹介しています。
よいところ
- 通勤がなく、体を動かす負担が小さい
- 時間帯や日数を相談しやすい求人もある
- 長い経験を生かして働き続けられる
気をつけたいところ
- 体や判断の変化に、周りが気づきにくい
- 画面と音に向き合う時間が長くなる
- 契約の更新の時期を見落としやすい
今日からできること
続けるための手入れは、月に1回のふり返りから始められます。カレンダーに「ふり返りの日」を書きこみ、次のチェックを順に確かめてみてください。
チェックした数:
チェックがつかない項目があっても、落ちこむ必要はありません。つかなかった項目が、次の1か月に手を打つ場所です。1つずつ手を打っていけば、年齢を重ねても続けられる形が少しずつ整っていきます。
よくある質問
在宅ワークにも定年はありますか?
雇われて働く場合は、勤め先の定年の決まりが当てはまります。業務委託の場合は雇用ではないので定年という区切りはありませんが、契約の期間と更新の判断が区切りになります。どちらも、就業規則や契約書で確かめてください。
70代でも在宅の看護の仕事はできますか?
一律に「何歳まで」と決まってはいないので、できる可能性はあります。ただし、求人や契約ごとに条件が違うため、応募の条件と、定年や契約の更新の欄を確かめることが欠かせません。年齢よりも、目や耳、パソコンの操作、判断の確かさの状態を、自分でふり返っておきましょう。
50代、60代から在宅の仕事を始めても遅くありませんか?
始める年齢より、続けるための条件を整えられるかが大切です。パソコンの操作や自宅の環境は、始める前から準備できます。定年前からの準備の進め方は看護師は定年後にどう働く?50代からできる準備をご覧ください。
目が疲れやすいのですが、電話の仕事なら大丈夫ですか?
電話の仕事でも、電話と並行してパソコンで報告書を作る業務があります[2]。画面を見る時間はゼロにはならないので、文字の大きさや休憩の取り方を工夫し、見えにくさが続くときは眼科で相談してください。
契約を更新してもらえなかったときは、どうすればいいですか?
まず理由を聞き、次の仕事を探すための手がかりにしましょう。雇われて働く場合は、各都道府県労働局や労働基準監督署内などにある総合労働相談コーナーで、雇止めなどの相談を予約不要・無料で受け付けています[9]。開設時間は場所によって違うので、事前に電話で確かめてください。業務委託の場合の相談先は在宅ワークのトラブルの相談先で整理しています。
業務委託の契約は、いきなり打ち切られることがありますか?
フリーランス法では、6か月以上の業務委託を途中で解除するときや更新しないときに、30日前までに予告することが発注する事業者に求められています[7]。6か月未満の契約はこの予告の対象ではないので、契約の期間を契約書で確かめておきましょう。
定年のない業務委託のほうが、長く働けますか?
業務委託には定年という区切りはありませんが、契約が更新されなければ仕事は続きません。また、雇用ではないため、働き方のルールも雇用とは違い、フリーランス法などのもとで働くことになります[5]。長く働けるかどうかは、契約の期間や更新の条件と、自分の状態で考えましょう。
判断に自信がなくなってきたら、どうすればいいですか?
迷った電話はすぐ上司につなぐ、件数の多い時間帯を避ける、記録を見直す時間をとるなど、仕組みで支える方法があります。それでも不安が続くときは、判断の負担の少ない仕事に移ることも考えましょう。続けるかどうかを決めるのは、年齢ではなく、そのときの自分の状態です。
まとめ
看護師の在宅ワークに、すべての仕事に共通する年齢の上限はありません。続けられるかどうかを左右するのは、年齢そのものより、目や耳の疲れ、パソコンの操作、判断の確かさ、契約の更新という4つの条件です。
- 目や耳の疲れは、画面・ヘッドセット・勤務時間の組み方で減らす
- パソコンの操作は、覚え方を決めておくと変化に強くなる
- 判断の確かさは、手順と仲間、働きすぎない仕組みで支える
- 契約は、期間・更新・定年の欄を確かめ、更新日を手帳に書く
年齢を重ねても在宅で働き続けるための考え方は、40代・50代からの看護師の在宅ワークでも整理しています。続け方に迷ったら、ひとりで抱えずに、LINEか下のフォームから相談してください。