最後の時間に守りたいこと|親を、子を見送るがんの家族へ

がんの家族との最後の時間は、多くの場合、眠る時間が少しずつ長くなり、呼びかけへの反応が薄れ、やがて呼吸の様子が変わっていく、という静かな流れの中で過ぎていきます。進み方には大きな個人差があり、日数を言い当てることは誰にもできません。体に起きる変化の詳しい中身は別の記事に譲り、この記事では、見送る立場による違いに目を向けます。

親を見送るのか、子どもを見送るのか。体の経過そのものより大きく違ってくるのは、周りからの支えられ方、きょうだいとの関わり、そして見送る人自身が失うものの形です。違いを前もって知っておくと、その時に起きる自分の気持ちを「おかしなもの」と思わずにすみます。

この記事では、立場ごとに起きやすい気持ちの違いと、どちらの立場でも最後の時間に守りたい3つのこと(本人のそば・自分の体・連絡)を、病室や家の場面に沿ってお伝えします。お子さんを見送る立場の方には、とくにつらい内容が含まれます。読むのがつらくなったら、途中で閉じてかまいません。

その時を、何も知らないまま迎えたくない方へ

  • 最後の時間がどんなふうに過ぎていくのか、想像がつかなくて怖い。
  • 親を見送るのと、もし子どもだったら、何が違うのかを知っておきたい。
  • 前もって知っておけば、その時に少しは落ち着いていられる気がする。

がんの家族との最後の時間は、どんなふうに過ぎていくのですか?親の場合と子どもの場合で違いますか?

多くの場合、眠る時間が長くなり、反応が薄れ、呼吸の様子が変わるという流れを、ゆるやかにたどるとされます。親か子どもかで大きく違うのは、体の経過よりも、周りの支え、きょうだいとの関わり、見送る人自身の喪失の形です。

体の変化の順番や速さは、がんの種類や体力によって一人ひとり違います。お子さんの場合も、病気の種類や体の状態によって、変化の現れ方や順番はさまざまです。体に起きる変化とその意味は[gk_link to=”post:what-final-days-are-like-cancer”]がんの最期の経過[/gk_link]で、お子さんの場合の変化とそばでできることは[gk_link to=”post:child-end-of-life-changes”]最期が近い子どものそばで[/gk_link]で詳しく扱っています。

前もって知っておくことには、意味があります。看取りの時期の家族向けの説明用冊子について尋ねた研究(Palliative Care Research、2012年)では、10施設で冊子を使った説明を受けた遺族325名に調査票を送ったところ260名から回答があり、81%が「とても役に立った」「役に立った」と答えています。協力した施設での結果で、著者らは冊子を渡すだけでなく十分に話し合いながら使うことを前提にしていますが、変化の意味を知っていることが家族の支えになりうることを示しています。

ただ、知っていても、悲しみまで消えるわけではありません。そして同じ流れの中にいても、親を見送る人と子どもを見送る人とでは、胸に起きることが違います。その違いを、3つの観点で見ていきます。

観点親を見送る子ども子どもを見送る親
周りの支え「順番だから」と受け止められ、つらさが軽く見られることがある周りが言葉を失い、距離を置かれたように感じることがある
きょうだい自分のきょうだいと、付き添いの分担や受け止め方の差でぶつかりやすい病気の子のきょうだいを、どう支え、どう関わらせるかに迷う
見送る人自身の喪失自分の親を失いながら、残る親の喪失にも寄り添うことになる子どもと、その子と描いていた先の時間を、親自身が失う
親を見送る立場と、子どもを見送る立場で違いやすいこと(一人ひとり違い、当てはまらないこともあります)

親を見送る子どもの立場では、どんな気持ちが起きやすいですか?

看病と、仕事や自分の家庭とのあいだで引き裂かれる感覚、きょうだいとの温度差、そして親が親でなくなっていくような寂しさ。年の順だと頭では分かっていても、子どもの側の揺れは小さくありません。

周りの支えは、意外に届きにくいことがあります。親を見送ることは「いつか来ること」として受け止められやすく、職場や友人から「お年だから」と言われることもあります。悪気のない言葉でも、毎日病院に通っている子どもには、自分のつらさが軽く扱われたように響くことがあります。

きょうだいとのあいだでは、付き添いの回数、医療者の説明の受け止め方、親の望みの読み取り方で、温度差が生まれやすくなります。昔からの家族の関係が、この時期に表に出てくることもあります。どちらが正しいかを決めるより、「今夜は誰がそばにいるか」という目の前の段取りから話すほうが、ぶつかりにくくなります。

もう一つ見落とされやすいのが、残る親の喪失です。父を見送るとき、母は長年連れ添った夫を失おうとしています。子どもは自分の親を失いながら、もう一人の親の悲しみにも寄り添うことになります。母が枕元を離れようとしない、反対に病室に入れなくなる。どちらも、夫婦として過ごしてきた時間の重さの表れです。子どもにできるのは、残る親がいちばん近くにいられるように、夜の付き添いや雑用を引き受けることかもしれません。

子どもを見送る親の立場では、どんな気持ちが起きやすいですか?

「順番が逆だ」という思い、守れなかったという自責、残されるきょうだいへの気がかり。言葉にしにくい気持ちが幾重にも重なる立場です。見通しや数字より先に、その気持ちを置ける相談先を手元に持っておいてください。

まず、頼れる先を挙げておきます。小児がん拠点病院は、地域の小児がん医療と支援の中心として厚生労働大臣が指定した病院で、そのがん相談支援センターは、その病院にかかっていなくても無料で、電話でも相談できます。小児がんを専門にするソーシャルワーカーに話を聞いてもらえる場として、公益財団法人がんの子どもを守る会の相談もあります(東京03-5825-6312/大阪06-6263-2666、平日10時〜17時、年末年始を除く)。全国のがん相談支援センターも、家族だけで、無料・匿名で利用できます。

周りの支えについては、親を見送るときとは逆のことが起きやすくなります。周りの人が何と声をかければいいか分からず、連絡が途絶えたように感じることがあります。同じ立場の人に出会いにくく、気持ちを分かち合える相手が見つからない。それは、あなたが孤立させられているのではなく、周りもまた言葉を失っているからかもしれません。

きょうだいへの気がかりも、この立場に特有のものです。病気の子に付き添うほど、家で待つ子と過ごす時間が減り、申し訳なさが募ります。きょうだいにも、不安や寂しさ、ときには言葉にしにくい複雑な気持ちが起きることがあります。短い時間でも一対一で話す時間をつくり、病気の子のそばに来るかどうかは、きょうだい自身に選んでもらう。そのことが、その子なりのお別れにつながります。

そして、親自身の喪失があります。失うのは子どもだけでなく、その子と迎えるはずだった入学式や成人の日、一緒に年を重ねていく先の時間です。夫婦で悲しみ方が違うこともあります。一方は泣き、一方は仕事に没頭する。それは愛情の量の違いではなく、悲しみの出方の違いです。お子さんが思春期から30歳代の、いわゆるAYA世代の場合は、配偶者やパートナーが看病の中心にいることもあり、親として自分の居場所に迷うこともあります。その迷いも、相談してよいことです。

立場が違っても、最後の時間に守りたいことは何ですか?

どちらの立場でも、守りたいのは「本人のそば」「自分の体」「連絡」の3つです。本人のそばにいる時間を家族でつなぎ、見送る人が倒れないように体を守り、夜に慌てないよう連絡の筋道を決めておきます。

最後の時間には、やりたいことより先に、崩れてはいけないものがあります。本人のそばに誰もいない時間が長く続くこと。付き添う人が倒れてしまうこと。変化があった夜に、誰に知らせればいいか分からなくなること。3つの守りたいことは、この3つの崩れ方の裏返しです。

どれも、一人で守ろうとすると続きません。家族の顔ぶれと立場に合わせて、誰が何を受け持つかを決めておくことが、守り方の中心になります。

  1. 1本人のそば誰かがそばにいる時間を、家族で交代しながらつなぐ
  2. 2自分の体眠る・食べる・自分の薬を飲むことを、付き添いの予定に組み込む
  3. 3連絡医療者との窓口と、夜に誰が誰に知らせるかの順番を決めておく
どちらの立場でも、最後の時間に守りたい3つのこと
[gk_cta_mid title=”付き添いの交代と夜の連絡の順番を、一緒に決めます”]今の様子と、付き添っている家族の顔ぶれをフォームにひとことお書きください。担当がお電話で、交代の組み方と夜の連絡の順番を、ご家族の立場に合わせて一緒に整理します。[/gk_cta_mid]

「本人のそば」は、立場によってどう守ればいいですか?

親を見送るときは、残る親がいちばん近くにいられるよう、子どもが交代や雑用を引き受けることが守り方になります。子どもを見送るときは、両親がそれぞれ二人きりになれる時間をつくり、その子の好きなものや、きょうだいの声をそばに置くことが守り方になります。

そばにいるといっても、一瞬も離れずにいる必要はありません。誰かがそばにいる時間を、家族で交代しながらつないでいけば十分です。ホスピスの患者さんの脳波を調べたカナダの研究(Scientific Reports、2020年)では、呼びかけに応えなくなった方の一部でも脳が音に反応しており、耳は聞こえている可能性があるといわれています(反応がない状態で記録できたのは5人で、言葉の意味まで分かっているかは分かっていません)。病室に入ったら名前を名乗り、いつもの呼び方で話しかけてください。反応が見えにくい時期の関わり方は、[gk_link to=”post:unresponsive-can-still-hear”]反応がなくても届いているもの[/gk_link]で詳しく扱っています。

親を見送るときは、そばの「いちばん近い席」を誰に譲るかを考えてみてください。それは、長年連れ添った残る親かもしれません。子どもが夜の付き添いを代わる、洗濯や買い物を受け持つ、親戚からの電話に出る。そうした役回りが、残る親を枕元にいさせることにつながります。

子どもを見送るときは、父と母がそれぞれ、二人きりで過ごせる時間をつくることも大事にしたいところです。好きなぬいぐるみやタオル、いつも聴いていた音楽、きょうだいの声の録音を、そばに置く。添い寝や泊まり込みができるかは病棟によって違うので、看護師さんに相談してみてください。

親を見送るとき

  • 残る親が枕元にいられるよう、夜の付き添いを代わる
  • 洗濯や買い物、親戚への応対を受け持つ
  • 親のきょうだいや古い友人に、会える時期を相談して伝える

子どもを見送るとき

  • 父と母が、それぞれ二人きりで過ごす時間をつくる
  • 好きなぬいぐるみや音楽、きょうだいの声をそばに置く
  • 添い寝や泊まり込みができるか、病棟に相談する
立場による「そば」の守り方の違い

「自分の体」を守ることが、最後の時間になぜ必要なのですか?

最後の時間がどのくらい続くかは誰にも分からず、眠らず食べずに付き添い続けると、いちばんそばにいたい場面で体が動かなくなるからです。見送ったあとも、見送った人の暮らしは続いていきます。

がん情報サービスは、家族は「本人はもっとつらいのだから」と気持ちを我慢しがちで、自分の日常生活も保たなければならないことから、「第二の患者」ともいわれると説明しています。国立がん研究センターが2022年3月に公表した遺族調査の報告(2017・2018年のがんによる死亡、有効回答54,167名)では、死別から1〜2年たった時点で、抑うつ症状がみられた遺族が19.3%、強い悲嘆がみられた遺族が30.9%でした。どちらも質問票による推計で、診断ではありません。最後の時間に自分の体を守ることは、そのあとに続く日々の自分を守ることにもつながります。

立場によって、体を後回しにしやすい理由は違います。親を見送る子どもは、仕事や自分の子どもの世話を抱えたまま、病院と家を往復しがちです。子どもを見送る親は、「親なのに休むなんて」という思いから、自分の眠りや食事を削りがちです。持病の薬を飲み忘れていた、気づけば丸一日何も食べていなかった、ということも起きやすくなります。

  • 最後に食事をしたのはいつか
  • 横になって眠れた時間はあるか
  • 自分の持病の薬を飲み忘れていないか
  • 今日、誰かと言葉を交わしたか
  • 交代を頼める人の名前を、一人言えるか
付き添いの合間に、自分に確かめたいこと

「連絡」は、最後の時間に向けて何を決めておけばいいですか?

決めておきたいのは、医療者との窓口になる家族を一人、夜に変化があったときに誰が誰に知らせるかの順番、そしてすぐに相談できる先の3つです。決まっていれば、その夜に考えることが減ります。

知らせる相手は、立場によって変わります。親を見送るときは、きょうだい、残る親、親のきょうだいや古い友人。残る親を夜の連絡の受け手にすると、負担が一人に集まりやすいので、窓口役は子どもの誰かが担うと決めておくと安心です。子どもを見送るときは、祖父母、きょうだいの学校や保育園、自分の職場。祖父母は、孫を失おうとしているうえに、わが子の苦しみも見ている立場で、知らせ方にも配慮が要ります。

自宅で過ごしている場合は、在宅医や訪問看護と「夜に変化があったら、どこに電話するか」を決めておきます。在宅療養支援診療所には24時間連絡を受ける体制が求められていますが、どのくらいで来てもらえるかは医療機関ごとに違うので、前もって確かめておきます。予想されていた変化なら取り決めに沿って連絡し、命に関わると感じて迷うときは119番に電話してください。夜に最初に電話する先を一つ決めておくには、[gk_link to=”page:night-number”]もしもの夜の備え[/gk_link]も使えます(無料・3分で、何かを決める必要はありません)。

窓口役の家族(一人)

  • 病棟・在宅医・訪問看護夜の連絡の約束と、どんな変化のときに知らせてもらえるかを確かめる
  • きょうだい・残る親決めた文面で、同じ内容を一度に知らせる
  • 祖父母・おじ・おば会いたい気持ちを受け止め、会える時期を医療者と相談して伝える
  • 学校・保育園・職場急に休む可能性を、先に短く伝えておく
  • 相談先迷う夜に、判断を一緒に整理してもらう
最後の時間の連絡を受け持つ窓口役と、知らせる先

息子のそばで、母はどう動いた?

説明のための例(実在の方の体験談ではありません)

どなたの例か
60代・母の立場(30代の息子が緩和ケア病棟に入院中。息子には妻と小学生の子どもがいる。夫は数年前に他界し、近くに娘が住んでいる)
相談のあとに変わったこと
息子の妻と付き添いの時間帯を分け、夜の連絡は息子の妻から母へ一本と決めた。母自身も週に二晩は自宅で眠るようになり、飲み忘れていた血圧の薬も再び飲み始めた。

1. 相談のあとに変わったこと

相談から2週間、付き添いは「昼は母、夜は息子の妻」という形で続いています。母は週に二晩、自宅で眠るようになりました。気づけば飲み忘れていた血圧の薬も、朝食のあとに飲むようにしています。親戚への連絡は、近くに住む娘が受け持つことになりました。病室では、息子が学生時代に好きだったバンドの曲を小さく流しながら、手をさすっているそうです。「母親だからと全部背負わなくていいと、やっと思えました」と話しています。

2. 相談を考えた背景

息子のがんが進み、緩和ケア病棟に移ったのは、秋の初めでした。付き添いの中心は息子の妻で、小学生の孫の世話もあります。母は毎日病室に通いながら、自分がどこまで関わっていいのか分からずにいました。

3. 相談する前に困っていたこと

夜に「子供 がん 最後の時間」と検索すると、出てくるのは小さな子どもと親の話がほとんどで、大人になった息子を見送る自分には当てはまらない気がしました。夜も付き添おうとして息子の妻と気まずくなり、家に帰っても眠れず、食事もおろそかになっていました。娘に相談しても「お母さんが倒れたら困る」と言われるばかりで、どう休めばいいのかは分からないままでした。

4. ここを選んだ理由・決め手

病院のがん相談支援センターは、患者の妻が相談する場所だと思い込んでいました。息子の妻に知られずに、自分の気持ちを話せる場所を探していたといいます。夜にフォームを開き、ニックネームで送り、平日の朝、病院へ向かう前の時間帯を指定しました。受付確認のメールが届いて、少し落ち着いて眠れたそうです。

5. 相談で話したこと・その後

担当は最初の20分、ただ話を聞きました。そのあと、本人のそば・母自身の体・連絡の3つに分けて整理し、付き添いの時間帯を分ける案と、夜の連絡の順番を一緒に書き出しました。息子の状態や残りの時間については何も予測せず、がん相談支援センターは家族なら誰でも無料で使えることも伝えました。母は、時間帯を分ける話を切り出せば息子の妻を傷つけるのではと心配していました。思い切って話すと、息子の妻からは「お義母さんに休んでとは、言い出せなかったんです」と返ってきたそうです。

※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。

看護師さん・医師に聞く質問例

  • これから起こりうる変化について、家族向けの説明の資料を使って話していただけますか。
  • 付き添う家族が交代で休めるように、病棟で使える場所や決まりはありますか。
  • 夜に変化があったとき、どの家族に、どんな変化のときに連絡をいただけますか。
  • (子どもの場合)添い寝や、きょうだいの面会について相談できますか。
  • (親の場合)付き添っている母(父)も疲れています。家族の体調について相談できる人はいますか。

とはいえ、最後の時間を迎えるあなたに伝えたい2つのこと

① 気持ちのこと──知っていても、悲しみは消えなくていい

流れを知り、守りたいことを決めておいても、その時が来れば、胸は揺れます。知っていたはずの変化に、やはり驚くこともあるでしょう。それは準備が足りなかったからではなく、目の前の人を大切に思っているからです。親を見送る人も、子どもを見送る人も、取り乱した自分を責めなくてかまいません。大切な人を失う前から始まる悲しみは「予期悲嘆」と呼ばれ、喪失が現実となる以前に起こる悲嘆と説明されています。見送ったあとに悲しみが重く残り続けるときは、国立がん研究センター中央病院の遺族ケア外来のように、がんで大切な人を亡くした家族のための窓口もあります。気持ちのつらさが強いときは、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)から、電話をかけた場所の都道府県などの公的な相談窓口につながります(受付時間は都道府県によって異なり、通話料がかかります)。

② 実務のこと──付き添いの体制を、立場ごとの事情に合わせて組む

付き添いの体制は、見送る立場によって組み方が変わります。親を見送る子どもが働いている場合は、介護休暇を1年に5日(対象家族が2人以上なら10日)まで、時間単位でも取れることがあります。2025年4月からは、社員から介護に直面したと申し出があれば、会社は使える制度を個別に知らせ、本人の意向を確かめることになっています。子どもを見送る親の場合は、病院での付き添いと、家で待つきょうだいの世話を、祖父母や親戚とどう分けるかが要になります。自宅で過ごす場合、末期の悪性腫瘍と判断された方の訪問看護は、主治医の指示のもとで医療保険から受けられ、週の日数の制限もかかりません。入退院や療養の場の変化、使える制度に迷うときは、病院の医療ソーシャルワーカーやがん相談支援センターに相談できます。

今日できること

[gk_howto name=”今日できること” description=”最後の時間に備えて、今夜から明日にできる3つのこと” heading=”none”][gk_step title=”窓口役を一人決める”]医療者からの説明と夜の連絡を受ける人を家族で一人決め、病棟か訪問看護に伝える。[/gk_step][gk_step title=”今夜と明日の交代を決める”]誰が何時までそばにいて、誰が家で眠るかを決め、家族のグループに送る。[/gk_step][gk_step title=”立場に合う相談先を一つ控える”]親のことならがん相談支援センター、子どものことなら小児がん拠点病院の相談窓口など、電話番号を一つスマホに登録する。[/gk_step][/gk_howto]

よくある質問

[gk_faq][gk_q q=”最後の時間は、どのくらい続くのですか?”]日数を言い当てることはできません。同じような変化でも、数日のうちに進む方もいれば、落ち着いた状態がしばらく続く方もいます。家族が知っておきたいのは日数より、「次にどんな変化が起きやすいか」と「どんな変化のときに連絡をもらえるか」です。この2つを看護師さんや在宅医に聞いておくと、付き添いの交代も組みやすくなります。[/gk_q][gk_q q=”子どもの場合も、大人と同じような経過をたどりますか?”]眠る時間が増える、食べたり飲んだりする量が減るといった変化がみられることはありますが、現れ方も順番も、病気の種類や体の状態によって一人ひとり違います。お子さんの今の様子については、毎日見ている主治医や看護師さんに尋ねるのが確かです。小児がん拠点病院のがん相談支援センターでは、その病院にかかっていなくても電話で相談できます。[/gk_q][gk_q q=”夫や妻、きょうだいを見送る場合も、守りたいことは同じですか?”]同じです。本人のそば・自分の体・連絡の3つは、どの立場にも当てはまります。配偶者を見送る場合は、毎日の暮らしをともにしてきた相手を失うぶん、付き添いと家のことが一人に集まりやすくなります。子どもや親族に、連絡の窓口や夜の交代を早めに頼んでおいてください。[/gk_q][gk_q q=”その時が来たら、取り乱してしまいそうで怖いです。”]取り乱しても大丈夫です。泣き崩れても、言葉が出なくても、それは本人を大切に思う気持ちがそのまま表れただけです。病棟なら看護師さんを呼べますし、自宅なら、取り決めてある訪問看護や在宅医に電話で相談できます。どうしても怖いときは、その夜に一緒にいてくれる家族か友人を一人決めておくと、ひとりで受け止めずにすみます。[/gk_q][gk_q q=”残る親(配偶者)が付き添いを代わろうとせず、倒れそうです。”]そばを離れたくない気持ちは、長年連れ添った時間の重さの表れです。「休んで」と説得するより、「一時間だけ代わるから、隣の部屋で横になって」と、具体的な短い交代を申し出るほうが受け入れられやすくなります。看護師さんから休むように声をかけてもらうのも一つの方法です。[/gk_q][gk_q q=”病気の子のきょうだいを、最後の時間に会わせてもいいですか?”]会わせるかどうかに、決まった正解はありません。会う前に「眠っている時間が長いよ」「話しかけたら、聞こえているかもしれないよ」と、見るものとできることを短く伝えておくと、怖さが和らぎます。会うかどうかは、きょうだい本人に選んでもらってください。面会の決まりは病棟によって違うので、看護師さんに相談できます。[/gk_q][gk_q q=”見送ったあとの悲しみが心配です。どこに相談できますか?”]がんで大切な人を亡くした家族を診る外来として、国立がん研究センター中央病院の遺族ケア外来があります。近くで話を聞いてもらうなら、かかりつけ医やがん相談支援センターも相談先になります。お子さんを亡くされた場合は、がんの子どもを守る会のソーシャルワーカーに相談する道もあります。眠れない夜や食事がのどを通らない日が重なるときは、その状態をそのまま相談先に伝えてください。[/gk_q][/gk_faq]

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最後の時間の段取りを、立場に合わせて一緒に

[gk_form_cta]どなたを見送ろうとしているのか(親御さん・お子さん・配偶者など)と、今の様子をひとこと、折り返しのお電話番号と一緒にお送りください。送ってすぐに受付確認のメールが届き、書いていただいた時間帯に担当がお電話をおかけします。付き添いの交代や夜の連絡の順番を、ご家族の立場に合わせて一緒に整理します。[/gk_form_cta]

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ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。