「あと何回会えるのか」と数えてしまうのは、親を大切に思う人に自然に起きる心の動きです。無理にやめようとしなくて大丈夫です。数え方を「残りの回数」から「会えた日」に変え、会う日にすることを一つ決めておくと、数えることが、会える時間を大事にするための道具に変わっていきます。
一方で、会える回数そのものは、主治医にも正確には分かりません。病気の進み方には一人ひとり大きな差があり、医師が伝える見通しも幅のある目安だからです。分からない数字を追いかけるより、医療者に「次に帰るなら、いつごろがよいか」を相談しながら、病状に合わせて会う間隔を変えていくほうが、現実の手がかりになります。
この記事では、数えてしまう心の仕組み、数え方の変え方、一回の帰省の組み立て方、会っている最中や会えない日に数えてしまうときの気持ちの扱い方を、帰省や面会の場面に沿ってお伝えします。近くに住んで面会に通っている方にも、同じ考え方が使えます。余命の数字の読み方そのものは、この記事では扱いません。
帰省のたびに、回数を数えてしまう方へ
- 帰省するたびに「あと何回これができるんだろう」と数えてしまい、帰りの新幹線で涙が止まらなくなる。
- 数えるのをやめたら油断して、大事な時間を取りこぼしそうで、それも怖い。
- 仕事や家庭の事情で会いに行く回数を増やせない自分が、情けなくてたまらない。
がんの親と、あと何回会えるのか、あとどれくらい一緒にいられるのか考えてしまいます。どう向き合えばいいですか?
数えることを無理にやめなくて大丈夫です。向き合い方のコツは、数える対象を「残りの回数」から「会えた日」に移し、次に会う日にすることを一つ決めておくこと。回数は誰にも分からなくても、一回ごとの中身は自分で選べます。
「あと何回」と数え始めるきっかけは、たいてい暦の上の行事です。お盆、お正月、親の誕生日。「来年のお正月は、一緒に迎えられるだろうか」と考えた瞬間から、帰省は一回ずつ減っていくものに見え始めます。実家の玄関で靴を履きながら「これが最後かもしれない」と思い、振り返れなくなる。そんな帰り際を、何度も過ごしてきた方もいるでしょう。
数える気持ちそのものは、悪いものではありません。数えるのは、残りの時間を無駄にしたくないからです。困るのは、数えるたびに悲しみだけが積み上がり、目の前の親と過ごす時間まで、別れの予行演習のようになってしまうことです。お伝えしたいのは、数える力を、会える日を形づくる方向に使い直す方法です。
向き合い方は、大きく3つあります。一つ目は、数え方を変えること。二つ目は、会う日を組み立てること。三つ目は、会っている最中や会えない日に数えてしまったときの、気持ちの戻し方を持っておくことです。
「残り」を数えるとき
- 帰省のたびに、頭の中で引き算が始まる
- 会っている最中も、別れの場面を想像してしまう
- 会えなかった週が「失った一回」に見える
「会えた日」を数えるとき
- 会えた日が、一つずつ積み上がっていく
- その日に何をしたかが、記録として残る
- 次に会う日が、待つための目印になる
「あと何回」と数えてしまうのは、おかしなことですか?
おかしなことではありません。大切な人を失う前から悲しみが始まることは「予期悲嘆」と呼ばれ、喪失が現実となる以前に起こる悲嘆と説明されています。数えてしまうのは、その悲しみと、備えたい気持ちの両方の表れです。
予期悲嘆という言葉は、日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団の「Foundation News」(Vol.48、2025年4月)でも取り上げられています。親はまだそばにいて、電話をすれば声も聞けるのに、ふとした瞬間に涙が出る。台所に立つ親の後ろ姿が急に小さく見えて、胸が詰まる。そうした悲しみは、別れが近づいていることを心のどこかで感じ取っているから起きるもので、気持ちが弱いせいではありません。
数える気持ちには、もう一つの面があります。「数えておかないと、油断して大事な時間を逃しそうで怖い」という気持ちです。こちらは、残りの時間を大切に使いたいという前向きな力でもあります。悲しみを打ち消す必要はありませんし、備えたいと思う自分を恥ずかしく感じる必要もありません。
がん情報サービスは、家族は「本人はもっとつらいのだから」と自分の気持ちを我慢しがちで、そのうえ日常生活も保たなければならないため、「第二の患者」ともいわれると説明しています。帰りの電車で泣いてしまうのも、会社の休憩室でつい数えてしまうのも、親の病気と並んで暮らしているご家族に起きる、自然な反応です。ひとりで抱えきれない夜は、誰かに話してかまいません。
あと何回会えるかは、主治医には分かっているのですか?
正確な回数は、主治医にも分かりません。医師の見通しは、同じような状態の方々の経過をもとにした目安で、親御さん一人の時間を言い当てるものではないからです。その代わり「次に帰るなら、いつごろがよいか」は相談できます。
国立がん研究センターの院内がん登録の閲覧システムは、表示している生存率は過去の期間にがんと診断された方々の数字で、これから治療を受ける人には当てはまらない可能性があると注意しています。つまり生存率は集団の数字で、ご本人の余命を示すものではありません。数字の受け止め方は[gk_link to=”post:parent-how-long-numbers-meaning”]親のがんと余命の数字の意味[/gk_link]で詳しく扱っているので、ここでは「会う」ことに話を絞ります。
数字を聞く代わりに、子どもが知りたいことを、医療者が答えやすい形に置き換えてみてください。「あと何回会えますか」は答えようのない問いでも、「遠方に住んでいます。次に帰ってくるなら、いつごろがよいでしょうか」なら、医療者は今の体調をもとに一緒に考えられます。
数字を聞くか聞かないかは、ご家族が決めてよいことです。知っておきたい人もいれば、知らないまま会い続けたい人もいます。聞かないと決めることも、親との時間の過ごし方の一つです。
会う間隔を見直すきっかけも、日数より、親の様子の変化と医療者の言葉です。眠る時間が増えた、電話の声が細くなったと感じたら、看護師さんに「家族が来るなら、どのくらいの間隔がよいでしょうか」と聞いてみてください。頻度の決め方は[gk_link to=”post:how-often-to-visit”]会う頻度と連絡のリズムの決め方[/gk_link]で、「会わせたい方がいれば」と言われたときの判断は[gk_link to=”post:should-i-go-see-them-now”]今、会いに行くべきか迷ったとき[/gk_link]で詳しく扱っています。
| 聞きたくなること | 置き換えた聞き方 | 答えで決められること |
|---|---|---|
| あと何回会えますか | 次に帰るなら、いつごろがよいですか | 次の帰省の日取り |
| あとどれくらい一緒にいられますか | これから、どんな変化が起きやすいですか | 会う間隔を縮める目安 |
| 次に会うとき、話せますか | 一日のうち、調子のよい時間帯はありますか | 面会や電話をする時間 |
| もう長くないのですか | 会わせたい人がいたら、いつ声をかければいいですか | きょうだいや親戚への連絡 |
数えるのをやめられないときは、どう数え方を変えればいいですか?
「あと何回」という引き算を、「今年は何回会えたか」という足し算に変えてみてください。会えた日の日付と、その日にしたことを一行ずつ書き残していくと、数えるたびに減るものではなく、積み上がるものになります。
たとえば、スマホのメモに「会えた日」という欄をつくり、帰るたびに一行だけ書きます。
- 5月3日 庭のつつじを母と見た。「今年はよく咲いた」と言っていた
- 8月14日 父の爪を切った。くすぐったいと笑っていた
- 10月12日 縁側で栗をむいた。母は三つで手を止めて、あとは眺めていた
書くのは、立派な出来事でなくてかまいません。並んで天気予報を見ていた、黙ってお茶を飲んでいた。それも十分な一行です。続けていくと、「残りは少ない」という感覚のそばに、「これだけ会えた」という手応えが並ぶようになります。
もう一つの工夫は、数える先を「次に会う日」に向けることです。「次の連休まで、あと18日」と数えるのは、別れまでの引き算とは違い、会える日を待つ時間になります。親にとっても、カレンダーに書かれた子どもの帰省日は、一日を過ごす目印になります。
このメモをきょうだいと共有すると、誰がいつ会えたかが見えて、「自分だけ会えていない」という思い込みもほどけていきます。
会う日には、何をするかをどう決めればいいですか?
会う前に「一緒にすること」「聞くか伝えること」「次の約束」を一つずつ決めておくと、限られた時間が慌ただしく過ぎにくくなります。親の体調によってはその場で減らしてよく、ただ隣に座るだけの日があってもかまいません。
帰省の時間は、移動や片づけ、親戚へのあいさつで、思った以上に早く過ぎていきます。気がつくと帰りの時間になっていて、「今回も何もできなかった」と、また数えてしまう。そうならないために、行く前に三つの枠だけ決めておきます。
一つ目は、一緒にすること。体力が落ちてきた親でもできる、短い時間のことを選びます。好きな時代劇を並んで見る、手や足の爪を切る、ベランダの鉢植えに一緒に水をやる、アルバムを一冊だけめくる。二つ目は、聞くか伝えることを一つ。昔の話を一つ聞く、孫の近況を一つ伝える、といった小さなもので十分です。三つ目は、次の約束です。帰り際に「次は11月の連休に来るね」と伝え、親のカレンダーに書いてもらいます。
帰り際は、数えてしまう気持ちがいちばん強くなる時間です。玄関や病室の入口で、言葉に詰まって立ち尽くすこともあるでしょう。次の約束を口にしておくと、別れの場面が「また会う日まで」の区切りに変わります。帰りの電車では、「会えた日」のメモに一行書いてから、目を閉じてください。
- 1前日まで看病している家族に、最近の様子と親の調子のよい時間帯を聞いておく
- 2着いたらまず顔を見て「来たよ」と伝え、親の今日の話から聞く
- 3一緒にすることテレビ、爪切り、鉢植えの水やりなど、体力に合うことを一つ
- 4帰る前次に来る日を伝え、親のカレンダーに書いてもらう
- 5帰りの電車で「会えた日」のメモに、その日のことを一行書く
会っている最中に「これが最後かも」と思ってしまったら、どうすればいいですか?
その考えを追い払おうとせず、目の前の親に注意を戻してみてください。手の温かさや声など、今ここにあるものを一つ感じる。涙が出そうなら廊下で一息ついて戻れば十分です。その揺れも、親を大事に思う気持ちの一部です。
数える気持ちは、別れ際だけでなく、会っている最中にも割り込んできます。湯のみを持つ親の手が細くなったと気づいた瞬間、笑っている横顔を見た瞬間に、「来年の今ごろは」と考えが先へ飛んでしまう。そうなると目の前の会話が耳に入らなくなり、会っているのに、もう失ったあとのような気持ちになります。
そんなときは、考えを止めようとするより、注意の向け先を今に戻すほうが楽になることがあります。親の手に触れて温かさを確かめる。いつもの口ぐせに耳を澄ます。実家の台所のにおい、病室の窓から見える空。どれか一つに意識を向けると、頭の中の「先の場面」から、目の前の時間に少しずつ戻ってこられます。
涙がこみ上げてきたら、「ちょっと飲み物を買ってくる」と席を外してかまいません。廊下や玄関先で深呼吸をして、落ち着いてから戻れば十分です。親の前で泣いてしまっても、それは親を思う気持ちがあふれただけで、失敗ではありません。戻ったら「来てよかった」と、今の気持ちを短く口にしてみてください。先のことではなく今日のことを言葉にすると、自分の気持ちも今に戻ってきます。
- 1感じる親の手の温かさや声など、今ここにあるものを一つ確かめる
- 2区切る涙が出そうなら、飲み物を買いに行くなどして廊下で一息つく
- 3口にする戻ったら「来てよかった」と、今日の気持ちを短く伝える
- 4残す帰り道に、その日のことを「会えた日」のメモに一行書く
会えない日に、数える気持ちが強くなったときは?
会えない日に数えてしまうのは、親の様子が見えないぶん、想像がふくらむからです。様子を一行だけ受け取る、「会えた日」のメモを読み返す、次に話したいことをためておく。この3つで、想像の隙間を少しずつ埋められます。
離れて暮らす子どもにとって、数える気持ちが強くなるのは、むしろ会えない日です。親の様子が分からないまま時間が過ぎると想像だけがふくらみ、「今のうちに会わないと」という焦りが募ります。
一つ目は、看病している家族から、様子を一行で受け取ることです。「今日はおかゆを半分。機嫌はよい」くらいの短さで十分です。毎日の報告を頼むと負担になるので、「書ける日だけでいいよ」と添え、こちらの返事も短くします。様子が分かると、根拠のない想像で数えてしまう夜が減っていきます。
二つ目は、「会えた日」のメモを読み返すことです。引き算が始まりそうな夜に、これまで会えた日の一行を上から読んでいくと、減っていくものの代わりに、確かに重ねてきた時間が目に入ります。三つ目は、話の種をためておくことです。次に会ったときに話したいこと、見せたい写真、聞いてみたい昔のことを、メモに少しずつ書きためます。会えない日々が、次に会う日の準備の時間に変わります。電話や声、手紙を使った会えない日の関わり方は、[gk_link to=”post:more-time-together-with-parent”]親と過ごす時間の増やし方[/gk_link]で紹介しています。
Q1親の最近の様子を、聞けていますか
はい「会えた日」のメモを読み返し、次に会う日の予定を確かめる
いいえ看病している家族に、様子を一行だけ聞いてみる
Q2数えてしまって眠れない夜が続いていますか
はい相談窓口やLINEに、気持ちをひとことだけ預ける
いいえ次に会う日に話したいことを、メモに一つ足して眠る
会いに行く回数を増やせない自分を、責めてしまうときは?
会える回数は、距離や仕事、自分の家庭、親の体調で決まる部分が大きく、気持ちの深さで決まるものではありません。自分の回数を数えるより、家族全体で、親のもとに誰かが来る日をならしていく考え方もあります。
遠くに住んでいる、子どもが小さい、仕事を簡単には休めない。会いに行く回数を増やせない理由は、どれも暮らしを支えるためのものです。親の側も、子どもに無理をしてまで来てほしいと思っているとは限りません。
見方を少し変えてみてください。親の一日から見ると、大事なのは「どの子が何回来たか」より、「誰かが来てくれる日があるか」かもしれません。きょうだいや親戚と行ける日をカレンダーで共有し、来る日が一時期に固まらないように並べていくと、自分の回数は少なくても、親のもとに家族が来る日は途切れにくくなります。近くに住むきょうだいが毎週通っているなら、遠くの自分は、そのきょうだいが休める日に合わせて帰るという役割もあります。
それでも自分を責める気持ちが消えないときは、その気持ちを誰かに話してみてください。親の病気のことで眠れない、仕事が手につかないといったときは、がん相談支援センターにも相談できます。全国のがん診療連携拠点病院などにある窓口で、家族だけでも、その病院に通っていなくても、無料・匿名で利用できます。
数えるたびに泣いていた娘さんは、どう動いた?
説明のための例(実在の方の体験談ではありません)
1. 相談のあとに変わったこと
相談から2か月で、「会えた日」のメモは4行になりました。母の爪を切った日、好きな時代劇を並んで見た日、何もせずに縁側に座っていた日。近くに住む弟とはメモを共有し、二人の帰る日が重ならないように予定を並べたことで、母のもとに家族の誰かが来る日が月に2回ほどできました。以前は数えて泣いていた帰りの空港の待合で、今はメモを一行書いています。「数えるのが、怖いだけのことじゃなくなりました」と話しています。
2. 相談を考えた背景
母のがんの治療が一区切りになり、つらさを和らげる治療を中心に実家で過ごすことになったのは、春のことでした。本人は飛行機で帰る距離に住み、会社勤めと中学生の子どもの世話があります。帰れるのはお盆と正月、あとは連休に一度ほど。空港の待合で「このペースなら、あと何回」と計算している自分に気づき、怖くなったといいます。
3. 相談する前に困っていたこと
夜中に「親 がん あと何回会える」と検索すると、余命の数字を扱うページばかりが出てきて、読むほど眠れなくなりました。主治医の説明には父が一人で同席していて、父は電話で「まだ大丈夫」と言うだけです。近くに住む弟は毎週のように顔を出していて、比べるたびに申し訳なさが募っていました。
4. ここを選んだ理由・決め手
がん相談支援センターは、患者本人が使う窓口だと思っていました。子どもが寝たあとの時間にしか動けず、まずLINEに「あと何回会えるか数えてしまう」と一行だけ送ると、翌朝いちばんに返事が届きました。そのあとフォームから、昼休みの時間帯を指定して折り返しの電話を申し込みました。名前はニックネームにしたそうです。
5. 相談で話したこと・その後
担当は最初、数えてしまう気持ちをさえぎらずに聞きました。母の残りの時間については予測を口にせず、「次に帰るなら、いつごろがよいか」を看護師さんに聞いてもらうための、父への文面を一緒に考えました。メモのつけ方と、弟との予定の並べ方も、このとき整理しました。最初の帰省では、決めていた「一緒にすること」の前に母が疲れて眠ってしまい、隣で寝顔を見て帰るだけになりました。それでもメモに「母の寝息を聞いていた」と書けたことで、何もできなかった日とは思わずにすんだそうです。
※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。
看護師さん・医師に聞く質問例
- 遠方に住んでいます。次に帰ってくるなら、いつごろがよいでしょうか。
- 母(父)が疲れにくい面会の時間帯や長さはありますか。
- 会いに来た日に、一緒にしてよいこと、控えたほうがよいことはありますか。
- 会う間隔を縮めたほうがよさそうな変化が出てきたら、家族に教えていただけますか。
- 電話で話すとき、本人の負担にならない長さや時間帯はありますか。
とはいえ、数えてしまう夜に伝えたい2つのこと
① 気持ちのこと──数えて泣いた夜も、親を思っている時間です
数え方を変えても、ふとした夜に「あと何回」が戻ってくることはあります。そのたびに、また数えてしまったと自分を責めなくて大丈夫です。数えて泣いた夜も、親のことを思い、会える時間を大事にしたいと願っている時間です。悲しみが強い日は、メモを閉じて眠るだけでかまいません。眠れない日や食事がのどを通らない日が続くとき、気持ちの落ち込みが強いときは、ひとりで抱え込まないでください。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)に電話すると、かけた地域の公的な相談窓口につながります(受付の曜日や時間は地域で異なり、通話料がかかります)。
② 実務のこと──帰省を「続けられる仕組み」にしておく
会う日を大事にするには、帰省そのものが無理なく続けられる仕組みが要ります。働いている方は、親が要介護状態(2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にあれば、その介護や世話のために介護休暇を使える場合があります。1年に5日(対象家族が2人以上なら10日)まで、時間単位でも取れるので、金曜の午後だけ休んで早めに出発する、といった使い方も考えられます(使える場面は勤め先に確かめてください)。2025年4月からは、介護に直面したことを申し出た社員に、会社が制度を個別に知らせて意向を確かめることが事業主の義務になりました。上司や人事に状況を短く伝えておくと、急に予定を動かす必要が出たときにも相談しやすくなります。家族の側では、きょうだいや親戚と帰省の予定を一つのカレンダーで共有し、急な知らせが入ったとき、誰が誰に連絡するかを決めておきます。夜に知らせを受けたときに最初に電話する先は、相談室の「もしもの夜の備え」で一つ決めておくこともできます(無料・3分。何かを決める必要はありません)。
今日できること
[gk_howto name=”今日できること” description=”次の帰省を「会う日」にするために、今夜から明日にできる3つのこと” heading=”none”][gk_step title=”会えた日を書き出す”]今年会えた日を思い出せる分だけスマホのメモに書き、日付の横にその日のことを一行ずつ添える。[/gk_step][gk_step title=”一緒にすることを一つ選ぶ”]時代劇を見る、爪を切る、鉢植えに水をやるなど、親の体力に合うことを一つ決めておく。[/gk_step][gk_step title=”次に帰る日を伝える”]次に帰れそうな日を一つ決めて電話かメッセージで親に伝え、カレンダーに書いておいてもらう。[/gk_step][/gk_howto]よくある質問
[gk_faq][gk_q q=”癌の親とあとどれくらい一緒にいられるのか、知る方法はありますか?”]ご本人の時間を正確に言い当てる方法はありません。医師が伝える見通しは、同じような状態の方の経過をもとにした幅のある目安で、生存率などの統計も集団の数字です。知りたいときは、主治医に「数字ではなく、これから起きやすい変化を教えてください」と聞くと、会う間隔や帰省の時期を考える手がかりになります。聞かないと決めることも、ご家族の選択として尊重されてよいものです。[/gk_q][gk_q q=”数えるのをやめたほうが、気持ちは楽になりますか?”]やめようとするほど、かえって頭から離れなくなることもあります。無理にやめるより、数える先を「会えた日」や「次に会う日まで」に向けるほうが、気持ちの置き場所をつくりやすくなります。[/gk_q][gk_q q=”親のほうから「あと何回会えるかな」と言われたら、何と返せばいいですか?”]「そんなこと言わないで」と打ち消したくなりますが、まずは「そう思うんだね」と、その気持ちを受け取ってください。親も同じように数えているのかもしれません。そのうえで「次は来月に来るよ。そのとき何しようか」と、次に会う日の話に移すと、数える話が約束の話に変わります。返す言葉に詰まったら、黙って手を握るだけでも十分です。[/gk_q][gk_q q=”きょうだいの中で、自分だけ会う回数が少なくて気まずいです。”]回数の差は、住む場所や仕事、家庭の事情の差で、気持ちの差ではありません。気まずさを抱えたままにせず、「いつも行ってくれてありがとう。自分はこの日なら帰れる」と、予定と感謝を一緒に伝えてみてください。帰省の予定を共有すると、親のもとに家族が来る日をならしやすくなり、近くのきょうだいが休める日もつくれます。[/gk_q][gk_q q=”会いに行けないうちに、もしものことがあったらと思うと怖いです。”]その怖さは、離れて暮らしている子どもなら誰でも抱えうるものです。前もってできるのは、夜に知らせを受けたときの動き方を決めておくことです。誰から連絡が来るのか、そのとき誰に知らせるのか、すぐに動けないときはどうするのかを、きょうだいや看病している家族と話しておきます。間に合うかどうかは距離や時間帯にも左右され、気持ちの深さで決まるものではありません。それまでに重ねた「会えた日」は、どんな形でも消えません。[/gk_q][gk_q q=”夜中に数えてしまって眠れないとき、話せる場所はありますか?”]今すぐ声で話したいときは、よりそいホットライン(0120-279-338)に電話できます。24時間・無料で受け付けている相談窓口で、がん専門ではありません。相談室のLINEは無料・匿名で使え、夜に届いたものは翌朝いちばんに読んで返事します。日中なら、がん相談支援センターで家族として相談できます。相談室への電話(050-1720-6000)は、平日の9:00〜18:00なら担当が直接受け、それ以外の時間は自動音声で受け付けたうえで、翌朝9時までに担当から折り返しのお電話をします。[/gk_q][/gk_faq]次に読むなら
- [gk_link to=”post:how-often-to-visit”]会う頻度や連絡のリズムは、どう決めればいいですか?[/gk_link]
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