膵臓がんのステージ4と言われても、あとどれくらいかは、そのステージだけでは決まらず、医師にも正確に言い当てることはできません。薬がどのくらい効くか、体力がどのくらい保たれるかによって、同じステージ4でも、その後の経過は人によって大きく違うからです。
膵臓がんが「進行が早い」と言われるのには、膵臓が体の奥にあるという場所の理由があります。ただ、それは大勢の方をまとめたときの傾向で、あなたの進み方をそのまま表すものではありません。そして、怖さのいちばん大きな理由かもしれない背中やおなかの痛みには、医療用麻薬や、痛みを伝える神経の働きを止める神経ブロックなど、和らげる手段がいくつもあります。
この記事では、「進行が早い」と言われる理由、先生が数字を言わないときの考え方、薬物療法の目標、痛み・黄疸・食事への備え、最期に向かう時期に起きること、そして厳しい数字の中での希望の持ち方を、順にお伝えします。検索の数字を見て画面を閉じたのは、自分の心を守るための自然な反応です。ここでは、あなたのペースで読み進めてください。
検索の数字を見て、画面を閉じた方へ
- 膵臓がんは、見つかったときには進んでいることが多いと聞いていた。それが自分のことになった。
- 背中の痛みが強いのに、先生は「あとどれくらい」を言ってくれない。
- 検索で出てくる数字はどれも厳しくて、途中で画面を閉じてしまった。
膵臓がんのステージ4と言われました。進行が早いと聞きますが、あとどれくらいで、最期はどうなるのですか?
あとどれくらいかはステージだけでは決まらず、薬の効き方や体力で経過は人によって大きく違います。最期に向かう時期には、体力が少しずつ落ちて眠る時間が長くなっていく方が多く、痛みや苦しさは、薬や神経ブロックなどで和らげることを目指します。
多くのがんでは、遠隔転移があるとⅣ期とされ、膵臓がんのステージ4も、肝臓や腹膜など離れた場所への転移がある段階として説明されることが一般的です。けれど、その中身は一人ひとり違います。転移の場所や広がり方、薬への反応、痛みや黄疸の有無、食事がとれているか。そのどれもが、これからの過ごし方にかかわります。
「最期はどうなるのか」という問いにも、正直にお答えします。病状が進むと、食べる量が減り、だるさが増して、眠っている時間が長くなり、やがて呼びかけへの反応がゆっくりになっていく、という変化をたどる方が多くいます。その間、痛みや吐き気、息苦しさなどのつらさは、緩和ケアの手段を重ねて和らげることを目指します。痛みに耐え続けることが最期の姿だと、思い込まなくていいのです。
大切なのは、変えにくいことと、これから自分で選べることを分けて考えることです。がんが見つかった時点の広がりは変えられません。けれど、痛みの和らげ方、治療の目標、誰とどこで過ごすか、数字を聞くかどうかは、あなたが選べます。
変えにくいこと
- がんが見つかった時点での広がり
- 膵臓が体の奥にあるという、場所の性質
これから選べること
- 痛みの和らげ方(薬・神経ブロックなど)
- 治療の目標と、その続け方
- 誰と、どこで過ごすか
- 数字を聞くか、聞かないか
膵臓がんが「進行が早い」と言われるのは、なぜですか?
膵臓は胃の裏側の体の奥にあり、早い時期の症状が出にくいうえ、まわりに太い血管や神経が集まっているため、見つかったときには広がっていることが多いからです。ただし、これは大勢の方の傾向で、一人ひとりの進み方は違います。
膵臓は、胃の裏側、背骨の手前のあたりにある細長い臓器です。体の奥にあるため、がんが小さいうちは症状がほとんど出ず、健康診断でも見つけにくいとされています。症状が出るのは、がんが大きくなって、背中やおなかの痛み、黄疸、体重の減少、糖尿病の発症や悪化といった形で現れてからのことが多いのです。
膵臓のまわりには、肝臓や腸につながる太い血管や、内臓の感覚を伝える神経の束が集まっています。がんがこれらに広がると手術で取りきることが難しくなり、肝臓や腹膜にも転移しやすくなります。こうした理由から、膵臓がんは「進行が早い」「見つかりにくい」と言われてきました。
けれど、同じステージ4でも、薬がよく効いて落ち着いた時期が続く方もいれば、早めに体力が落ちる方もいます。「進行が早い」は、あなたのこれからを言い当てる言葉ではありません。主治医に「私の場合、今はどんな段階と見ていますか」と、あなた自身のことを聞いてみてください。
先生が数字を言わないのは、なぜですか?聞いてもいいのですか?
膵臓がんの経過は人による違いが大きく、数字がひとり歩きしてあなたを縛ることを心配して、言わないことがあります。聞いてかまいませんし、聞かないことを選んでもかまいません。聞くなら「正確でなくていいので、幅で」と頼むと受け止めやすくなります。
検索で目にする生存率は、何年も前に膵臓がんと診断された大勢の方の、診断から一定の期間がたったときに生存していた割合です。数字を公開している国立がん研究センターの閲覧システム自体が、「過去の期間にがんと診断された方の生存率」であり、これから治療を受ける方には当てはまらない可能性があると断っています。膵臓がんの数字が厳しいのは事実です。それでも、それはあなたの余命を示す数字ではありません。
薬の説明で「生存期間中央値」と聞いたら、それは集団のちょうど半数がまだ生存している時点までの期間です。中央値より長く過ごす方が、集団の半分いるという意味でもあります。数字との距離のとり方は、[gk_link to=”post:afraid-of-prognosis-numbers”]余命の数字が怖いときの記事[/gk_link]でも詳しく扱っています。
数字を知りたくなったら、聞いてかまいません。知らないままでいることも、あなたの権利です。どちらにするか迷うときは、下の分かれ道を使ってみてください。
Q1数字を知ることで、決めたいことがありますか(仕事、旅行、会いたい人など)
はい「正確でなくていいので、幅で教えてください」と主治医に頼む
いいえ「今は数字ではなく、治療の目標を聞きたい」と伝える
Q2ひとりで聞くのが怖いですか
はい家族や信頼できる人と一緒に聞く日を決める
いいえ聞いたあとに話す相手を、先に一人決めておく
薬物療法で、経過は変わるのですか?
薬物療法の目標は、がんの進み方を抑え、症状を和らげて、自分らしく過ごせる時間を保つことです。効き方には個人差があり、よく効いて落ち着いた時期が続く方もいます。体力に合わせて薬を選び、効き目を確かめながら続け方を決めていきます。
ステージ4の膵臓がんでは、いくつかの抗がん剤を組み合わせる治療が中心です。診察では、使う薬の頭文字を並べた略語や、薬の名前をつなげた呼び方を聞くことがあります。組み合わせによって、期待できる効果と副作用の出やすさが違うため、体力や年齢、持病に合わせて選ばれます。聞き慣れない名前は、その場でメモしておくと、次の診察で質問しやすくなります。
がん細胞の遺伝子などを調べる検査で、特定の変化や性質が見つかると、使える薬が増えることがあります。当てはまる方は多くありませんが、「遺伝子の検査で、使える薬が見つかる可能性はありますか」と聞いておく価値はあります。
治療が始まると、画像検査や血液検査で効き目を確かめ、続けるか、薬を変えるか、休むかを判断していきます。副作用がつらいときは、量を減らす、間隔をあけるといった調整ができます。緩和ケアは、痛みや気持ちのつらさを和らげるための医療で、診断されたその時から受けられます。薬物療法と同時に進めてかまいません。
[gk_cta_mid title=”画面を閉じたあとに、誰かと話したくなったら”]050-1720-6000へお電話ください。平日9時〜18時は担当が直接出ます。ほかの時間帯にかけた場合は自動音声がご用件を受け付け、翌朝9時までに担当からおかけ直しします。[/gk_cta_mid]背中やおなかの痛みは、どこまで和らげられますか?
膵臓がんの痛みは、医療用麻薬を含む痛み止めの組み合わせで和らげるのが基本で、効きにくいときは、痛みを伝える神経の働きを止める「神経ブロック」も選択肢になります。夜に眠れる、座って食事ができる、といった目標を決めて調整していきます。
膵臓がんの痛みは、がんが膵臓の後ろにある神経の束に広がることで起きやすく、おなかの上のほうから背中にかけて重く響くような痛みになりがちです。あおむけで強まり、前かがみになると少し楽になることもあります。痛む姿勢と楽な姿勢を知っておくと、医療者にも伝えやすくなります。
痛み止めの中心になるのは、医療用麻薬(オピオイド)です。使い始めると命が縮むのでは、と心配する声もあります。日本緩和医療学会が2020年にまとめた痛みの薬のガイドライン(『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2020年版』)では、そうした根拠はないとされています。便秘や吐き気、眠気といった副作用には、予防の薬や量の調整で対応できます。
それでも痛みが強いときに検討されるのが、神経ブロックです。膵臓の痛みを伝える神経の周りに、針を使って薬を入れ、痛みの信号が届きにくくする方法で、腹腔神経叢(ふくくうしんけいそう)ブロックなどがあります。痛みが和らいだり、医療用麻薬の量を減らせたりすることがあります。受けられるかどうかは、がんの広がりや体の状態、病院の体制によるので、「神経ブロックは、私の場合に検討できますか」と主治医や緩和ケアの担当に聞いてみてください。
痛みは、いちばん強い痛みを10として「今はいくつか」と数字で伝えると、薬の調整に役立ちます。いつ、どこが、どんなふうに痛むか、眠れているかも、あわせてメモしておいてください。
- 1痛み止めの飲み薬医療用麻薬以外の痛み止めを、土台として使う
- 2医療用麻薬痛みの強さに合わせて種類と量を調整する
- 3神経ブロック痛みを伝える神経に薬を入れ、信号を届きにくくする
- 4放射線治療がんによる痛みを和らげる目的で検討されることがある
- 5暮らしの工夫楽な姿勢を見つけ、温める・休む時間を作る
黄疸や食事の困りごとには、どんな備えがありますか?
がんで胆汁の通り道がふさがれて起きる黄疸には、内視鏡でステントという筒を入れて流れを良くする方法があります。食べ物の通り道が狭くなったときのステントやバイパス手術、消化を助ける薬、血糖の管理など、食事の困りごとにも手段があります。
膵臓の頭の部分にがんがあると、肝臓から腸へ胆汁を流す管が押されて、白目や肌が黄色くなる、尿が濃い色になる、便が白っぽくなる、かゆくなる、といった黄疸の症状が出ます。内視鏡を使って管の中にステントを入れると、胆汁の流れが戻って黄疸が軽くなることがあります。ステントが詰まると、急な熱や寒気でふるえる症状が出ることがあり、早めの対応が必要です。
食事では、がんが十二指腸を狭くすると、食べたものが先へ進まずに吐きやすくなります。この場合も、ステントや、胃と腸をつなぐバイパス手術が検討されます。膵臓は消化液を出す臓器でもあるため、働きが落ちると脂っこいものが消化しにくくなり、下痢や、脂の浮いた便が出ることがあります。食事と一緒に飲む消化酵素の薬で和らぐことがあります。インスリンを作る働きが落ちて血糖が上がることもあり、体力を保つための血糖の管理が加わります。
| 困りごと | 起きていること | 検討される手段の例 |
|---|---|---|
| 黄疸 | 胆汁の通り道が押されてふさがる | 内視鏡でのステント、管で胆汁を外に出す |
| 吐く、すぐ満腹になる | 十二指腸が狭くなる | ステント、胃と腸をつなぐ手術 |
| 下痢、脂の浮いた便 | 消化液が足りず、脂肪を消化できない | 食事と一緒に飲む消化酵素の薬 |
| 血糖が上がる | インスリンを作る働きが落ちる | 飲み薬やインスリンでの血糖の管理 |
| おなかの張り | 腹膜への広がりで腹水がたまる | 腹水を抜く処置、薬 |
膵臓がんでは血液が固まりやすくなり、足の静脈に血の塊(血栓)ができることがあります。片方の足だけが急にむくむ、痛むときは早めに病院へ。急に息が苦しくなったときは、血栓が肺に流れた可能性もあるので、迷わず119番に電話してください。
- 急な熱や、寒気でふるえる(とくにステントが入っている方)
- 黄疸が急に濃くなった、かゆみが強くなった
- 何度も吐く、水分がとれない
- 片方の足だけが急にむくむ、痛む
- 痛み止めを使っても、眠れないほど痛い
最期が近づくと、どんな変化がありますか?苦しくないですか?
食べる量が減り、眠っている時間が長くなり、呼びかけへの反応がゆっくりになっていく、という変化をたどる方が多くいます。痛みや苦しさは、薬の量の調整や神経ブロック、ほかで和らがないときの鎮静などで、和らげることを目指します。
膵臓がんでは、黄疸が濃くなる、腹水でおなかが張る、だるさが強くなる、といった変化も重なることがあります。最期が近い時期には、尿の量が減る、呼吸のリズムが変わるといった、多くの方に共通する変化も現れてきます。体の変化の全体像は、[gk_link to=”post:signs”]最期が近いサインの記事[/gk_link]にまとめています。ご家族にも読んでもらうと、同じ景色を共有しやすくなります。
どんな手を尽くしても和らがない強い苦しさに対しては、鎮静薬で意識を下げて苦痛を感じにくくする「鎮静」という方法があり、本人や家族と話し合ったうえで検討されます。その考え方をまとめた『がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引き 2023年版』(日本緩和医療学会)では、鎮静によって平均的に生命予後が短くなるような重い影響はないと想定されています。
過ごす場所も選べます。緩和ケア病棟のほか、自宅という選択もあります。自宅の場合、末期のがんの方の訪問看護は、要介護認定を受けていても医療保険の扱いになり、医療保険の訪問看護に通常ある日数の制限もかかりません(主治医の指示が前提で、どちらの保険になるかを本人が選ぶことはできません)。在宅医を探すときは、在宅療養支援診療所かどうかが一つの目安になります。24時間連絡を受ける体制や往診の体制を整えることが施設基準になっていますが、夜にどう動いてくれるかは医療機関ごとに違うため、最初の面談で聞いておくと安心です。
厳しい数字の中で、希望を持ってもいいのですか?
持っていいのです。治療が効くことを願う希望と、今日を穏やかに過ごしたいという希望は、同時に持てます。希望を一つに絞らず、小さな望みをいくつか持っておくと、体調が揺れる日にも支えになります。
「希望を持つと、裏切られたときにつらい」と感じる方もいます。だからこそ、希望を一つの大きな結果だけに預けないことをおすすめします。孫の顔を見に行く、好きな店のコーヒーをもう一度飲む、写真を整理して家族に残す。そうした小さな望みは、体調に合わせて形を変えながら叶えていけます。
望みが見つかったら、主治医に伝えてみてください。「来月、娘の家に行きたいんです。そのために痛みや体調で整えられることはありますか」。治療の時期や痛み止めの使い方を、望みに合わせて考えてもらえることがあります。望む医療やケアについて、家族や医療・ケアチームと前もって繰り返し話し合い、共有しておく取り組みは、「人生会議」の名前で知られています。紙に残すことが目的ではなく、気持ちが変われば何度でも話し直せます。
背中の痛みを「我慢するもの」と思っていた人は、どう変わった?
説明のための例(実在の方の体験談ではありません)
1. 相談のあとに変わったこと
相談の翌週の診察で、男性は「夜の痛みは10のうち8です。2時間ごとに目が覚めます」とメモを見せました。主治医は医療用麻薬の量と飲む時間を見直し、神経ブロックについて話を聞けるよう、緩和ケアの担当につないでくれたそうです。2週間後には、夜に5時間続けて眠れる日が出てきました。見通しの数字は「今は聞かない」と決め、代わりに、妻と紅葉を見に行く、会社の引き継ぎを終える、娘に手紙を書く、の3つをノートの最初のページに書きました。「痛みは我慢比べじゃなかった」。
2. 相談を考えた背景
腰と背中の痛みが続き、整形外科に通っていましたが良くならず、精密検査で膵臓がんと肝臓への転移が分かりました。薬物療法を始めたものの、夜になると背中の痛みが強まり、主治医は見通しの数字を口にしませんでした。職場では部下を抱える立場で、休むタイミングも決められずにいました。
3. 相談する前に困っていたこと
夜中に検索した数字はどれも厳しく、途中で画面を閉じました。痛みはがんなのだから我慢するしかないと思い込み、診察では「大丈夫です」と答えていたといいます。神経ブロックという方法があることも知りませんでした。妻には心配をかけたくなくて、眠れていないことを隠していました。
4. ここを選んだ理由・決め手
病院のがん相談支援センターも知っていましたが、まず病院の外で、気持ちをそのまま話したかった。平日の昼休みに会社の駐車場から電話をかけると、担当が名前を名乗って出たので、少し肩の力が抜けたそうです。最初の20分は、評価も助言もしない「ただ聞く」時間として、怖さを話しました。電話を切るころには、昼休みの残りは10分ほどになっていたそうです。
5. 相談で話したこと・その後
そのあと男性は、神経ブロックとはどんな方法なのかを尋ねました。担当は一般的な仕組みを説明し、受けられるかどうかは医師が判断することを伝えました。男性の病状や残された時間についての判断はしていません。痛みを数字で伝えるメモの作り方を一緒に考え、次の診察で聞く質問を3つ送りました。①痛みの薬の調整、②神経ブロックの可否、③今の治療の目標。男性はその夜、初めて妻に「実は眠れていない」と話したそうです。
※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。
主治医・緩和ケアの担当に聞く質問例
- 今の治療の目標は何ですか。効き目を確かめるのは、いつ、どの検査ですか。
- 背中やおなかの痛みに、神経ブロックや放射線治療は検討できますか。それぞれ、どんな効果と負担がありますか。
- 遺伝子の検査で、使える薬が見つかる可能性はありますか。
- 熱や黄疸、吐き気など、すぐに連絡したほうがいい症状は何ですか。夜間はどこに連絡すればいいですか。
- 見通しを知りたくなったときは、正確でなくていいので、幅で教えていただけますか。
とはいえ、怖さを抱えたままでも、今日を選ぶことはできます
① 気持ちのこと──画面を閉じた夜の自分を、責めなくていい
厳しい数字を見て怖くなるのは、あなたが弱いからではありません。家族の前で平気なふりをしているなら、ここでは泣いていいのです。強い絶望感で眠れない夜が続くときは、一人で耐えないでください。主治医やがん相談支援センターのほか、電話で話せる公的な窓口として、かけた地域の「こころの健康電話相談」などにつながる「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556。曜日や時間は都道府県などで異なり、通話料がかかります)があります。がん専門の窓口ではありませんが、「よりそいホットライン」(0120-279-338)は24時間、無料で受け付けています。その病院に通っていない方も、がん相談支援センターなら無料・匿名で利用でき、相談した人の同意なしに、話した内容が担当医などに伝わることはありません。
② 実務のこと──痛みの相談先と、働き方の相談先を早めに持っておく
痛みや気持ちのつらさは、主治医だけでなく、緩和ケアチームや緩和ケア外来でも相談できます。治療中の今から使えるので、「緩和ケアの担当につないでください」と頼んでかまいません。働いている方は、治療と仕事の両立についても相談先があります。2026年4月1日からは厚生労働省の「治療と就業の両立支援指針」が適用され、2026年度からは、両立支援が事業主の努力義務にもなっています。勤め先に何をどこまで伝えるか、引き継ぎをどう進めるかは、働き方に関係なく、がん相談支援センターで相談できます。両立支援コーディネーターという支援役がいる場合もあります。
今日できること
[gk_howto name=”今日できること” description=”画面を閉じた今夜から、次の診察までにできる3つのこと” heading=”none”][gk_step title=”痛みを数字でメモする”]いちばん強い痛みを10として、朝と夜の痛み、眠れた時間をスマホにメモする。次の診察で、そのまま画面を見せる。[/gk_step][gk_step title=”やりたいことを3つ書く”]体調に合わせて叶えたい小さなことを3つ書き、次の診察で「これを叶えるために、整えられることはありますか」と聞く。[/gk_step][gk_step title=”話したくなったら電話する”]がんと家族の相談室(050-1720-6000)へ。平日9時〜18時以外にかけた場合も自動音声で受け付けており、翌朝9時までに担当から折り返しのお電話をします。[/gk_step][/gk_howto]よくある質問
[gk_faq][gk_q q=”手術ができないと、膵臓がんはもう治らないのですか?”]ステージ4では、手術でがんを取りきることは難しく、薬物療法が治療の中心になります。そのため多くの場合、治療の目標は「治しきること」よりも、「進み方を抑えて、自分らしく過ごせる時間を保つこと」になります。目標は薬の効き方によって見直されることもあるので、「今の治療で目指していることは何ですか」と、ときどき主治医と確かめ合ってください。[/gk_q][gk_q q=”医療用麻薬を使い始めたら、量はどんどん増えていくのですか?”]量は、痛みの強さに合わせて調整されます。痛みが強まれば増やし、神経ブロックなどで痛みが和らげば減らすこともあります。量が増えることは、病気が急に進んだという意味とは限りません。眠気や便秘などの副作用が気になるときも、我慢せずに伝えてください。[/gk_q][gk_q q=”神経ブロックは、誰でも受けられますか?”]受けられるかどうかは、がんの広がり方、血液の固まりやすさ、体の状態、病院の体制などによって決まります。一時的に血圧が下がる、下痢になるといった副作用が出ることもあります。痛みが強いのに話が出ていないときは、主治医や緩和ケアの担当に「神経ブロックは私の場合に検討できますか」と聞いてみてください。[/gk_q][gk_q q=”糖尿病と言われました。膵臓がんと関係がありますか?”]膵臓は、血糖を下げるインスリンを作る臓器でもあるため、膵臓がんによって糖尿病が新しく出たり、悪化したりすることがあります。血糖が高い状態が続くと、だるさや体重の減少につながるため、飲み薬やインスリンで管理します。病状が進んだ時期には、食事の楽しみを優先して、管理の目標をゆるめることもあります。[/gk_q][gk_q q=”遠くに住む家族や友人に、いつ会っておけばいいですか?”]体調には波があるので、会いたい人がいるなら、比較的体調が落ち着いている時期に会っておくことを考えてかまいません。「会いたい」と伝えることは、弱気になったという意味ではありません。主治医に「体調が落ち着きやすいのは、治療のどのタイミングですか」と聞いておくと、予定を立てやすくなります。[/gk_q][/gk_faq]次に読むなら
- [gk_link to=”post:metastatic-cancer-prognosis-by-type”]転移したがんの見通しは、どう読めばいいですか?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:afraid-of-prognosis-numbers”]余命の数字が怖いとき、どう距離をとればいいですか?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:afraid-of-the-end-three-fears”]最期を思うと怖くなるとき、その怖さをどう扱えばいいですか?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:signs”]最期が近いとき、体にはどんな変化がありますか?[/gk_link]
- [gk_link to=”page:talk”]誰かにただ話を聞いてほしいとき、どこで話せますか?[/gk_link]