先週まで自分の足でトイレに行っていた人が、今週は起き上がれない。頬がこけ、腕が細くなった。看取りの時期のこうした急な衰えは、がんそのものが体のエネルギーの使い方を変えてしまうことで起こるもので、食事の工夫や付き添いが足りなかったせいではありません。
衰えの速さは人によって違います。ゆるやかな坂を下るように弱っていく方もいれば、ある週を境に、階段を一段降りたように目に見えて弱る方もいます。どちらの場合も、家族が何かを怠ったから速まったわけではありません。
この記事では、急に痩せて動けなくなる理由、「もっと早く何かしていれば」と自分を責めてしまうときの考え方、増えた痛みは和らげてもらえるのかという疑問、動けなくなった体のそばで家族にできること、そして周りの言葉に傷ついたときの返し方をお伝えします。
急に弱った父の姿に、自分を責めている方へ
- 先週まで歩いてトイレに行けた父が、今週はベッドから起き上がれない。頬がこけて、腕も細くなった。
- もっと食べさせていれば、もっと早く病院に言っていれば、と自分を責めてしまう。
- 痛み止めが増えたと聞いた。最期は痛みに苦しむのではないかと思うと、怖くて眠れない。
父が急に痩せて動けなくなり、痛みも増えました。最期は痛いのですか?家族にできることはありますか?
最期に必ず強い痛みが来るわけではなく、増えた痛みも、多くの場合は薬の調整などで和らげる手立てがあります。急に痩せて動けなくなったのは病気そのものの影響で、看病の不足ではありません。家族にできるのは、気づいた様子を伝え、心地よさを一緒に整えることです。
この質問には、3つの心配が重なっています。痩せて動けなくなったのは自分たちのせいではないか。痛みはこれからもっと強くなるのか。そして、家族にまだできることは残っているのか。順番にお答えすると、1つ目は「いいえ」、2つ目は「和らげる手立てがある」、3つ目は「ある」です。
痛みの出方はがんの種類や広がり方によって違い、強い痛みが出る方もいれば、あまり出ない方もいます。痛みが増えたときには、薬を変える、量を合わせ直す、飲み薬から貼り薬や注射に切り替える、といった方法で和らげていきます。こうした緩和ケアは最期の時期だけのものではなく、がんと診断されたときから受けられるものとされています(国立がん研究センター がん情報サービス)。この記事では、和らげ方の医療的な中身よりも、急な衰えを前にした家族が抱えやすい「自分のせいでは」という思いを中心にお伝えします。
急に痩せたのは、食べさせ方や看病が足りなかったからですか?
そうではありません。がんが進むと、がんそのものが体の代謝を変え、食べても筋肉や脂肪を保ちにくくなることがあります。医療者が「悪液質(あくえきしつ)」と呼ぶ状態で、家族の食事の工夫や付き添いが足りないために起こるものではありません。
悪液質では、がんがあることで体の中に炎症に似た状態が続き、食欲が落ちるだけでなく、取り込んだ栄養をうまく使えなくなり、筋肉が分解されやすくなると考えられています。栄養を足すだけでは元に戻しにくいとされ、口から食べる量を増やしても、体重や筋肉がなかなか戻らないのはそのためです。頬やこめかみがくぼみ、腕や太ももが細くなる一方で、足がむくんだり、おなかが張ったりして、体重計の数字ほどには痩せて見えないこともあります。
食べられない人を前にすると、家族はどうしても「食べてもらうこと」に力を注ぎます。好物を作り、一口でもと勧め、残されると落ち込む。けれど、この時期に食べられないのは、作ったものが悪いからでも、勧め方が足りないからでもありません。体のほうが、もう多くを受け入れられなくなっているのです。無理に食べてもらわなくてよい理由と、口を潤すケアについては、[gk_link to=”post:final-days-not-eating-mouth-care”]食べられない時期の口のケア[/gk_link]で詳しく紹介しています。
[gk_cta_mid title=”「自分のせいでは」と思ってしまう気持ちを、聞かせてください”]フォームに今の様子をひとことお書きください。担当がお電話でお話を伺い、ご希望があれば、看護師さんや医師に確かめたいことを3つの質問にまとめてお送りします。[/gk_cta_mid]先週まで歩いていたのに、なぜこんなに急に弱るのですか?
がんの場合、体の働きが比較的保たれたまま過ごせる時期が続いたあと、最期の時期に入ると、短いあいだに体の力が大きく落ちていくことが多いと説明されています。「急に」と感じるのはその落ち方の特徴によるもので、何かを見落としたからではありません。
体には、病気があっても日常を保とうとする余力があります。余力が残っているあいだは、多少食べる量が減っても、歩いたり話したりできます。けれど余力を使い切ると、体はそれまでの働きを保てなくなり、歩く、起き上がる、座っている、ということが、短い間に次々とできなくなっていきます。家族からは、昨日までできていたことが今日はできない、という形で見えるため、「急に」と感じるのです。
一方で、感染や脱水、血液の成分の乱れ、薬の影響など、別の原因が重なって急に弱って見えることもあります。手当てで楽になる原因が隠れている場合もあるので、変化に気づいたら医療者に伝えてください。まだ通院中で、次の診察まで待ってよいか迷うような変化については、[gk_link to=”post:sudden-decline-when-to-call”]急に悪化したときに連絡していい変化[/gk_link]にまとめています。
- 1保たれている時期治療や療養を続けながら、身の回りのことを自分でこなせる
- 2少しずつ落ちる時期疲れやすくなり、横になる時間や食べられない日が増える
- 3短いあいだに落ちる時期歩く、起き上がる、座ることが、日ごとにできなくなっていく
- 4横になって過ごす時期眠る時間が長くなり、身の回りのほとんどに手助けが要る
「あのとき、ああしていれば」と考えてしまうのは、なぜですか?
大切な人の衰えを前にすると、人は「何かできたはずだ」と理由を探し、自分の行動に原因を見つけようとします。どうにもならない出来事を、自分の力の及ぶ話に置き換えたくなる心の動きで、それだけ強く守りたかったという気持ちの表れでもあります。
「もっと食べさせていれば」「歩かせておけば筋肉が落ちなかったのでは」「仕事を休んででも毎日行けばよかった」「痛み止めを増やしてほしいと頼んだから弱ったのでは」。看取りの時期の家族からは、こうした言葉がよく聞かれます。どれも、その時々に精いっぱい考えて選んできたことです。
自分を責める考えが浮かんだら、それが「事実」なのか「後から見た仮定」なのかを分けてみてください。下の図の左は家族が抱えやすい言葉、右はこの時期について一般に考えられていることです。左の言葉が浮かぶのは、看病をいい加減にしてきたからではなく、真剣に向き合ってきたからです。
家族が抱えやすい言葉
- もっと食べさせていれば、痩せなかった
- 歩かせていれば、寝たきりにならなかった
- もっと早く病院に言えばよかった
- 痛み止めを頼んだから弱ったのでは
一般に考えられていること
- 痩せるのは、がんが体の代謝を変えるため
- 余力が尽きると、短いあいだに動けなくなる
- 衰えの流れは、病気の進み方による部分が大きい
- 医療用麻薬の使用で命が縮むという根拠はないとされる
増えた痛みは、和らげてもらえるのですか?
多くの場合、和らげる手立てがあります。痛みが増えたら、薬の種類や量、使い方を見直すのが緩和ケアの進め方です。痛み止めを増やしてもらうのはあきらめではありませんし、医療用麻薬で命が縮むという根拠はないとされています。
痛み止めの量が増えたと聞くと、「それだけ悪くなったのだ」「薬に頼るしかなくなった」と受け止め、看病が足りなかった証のように感じる方もいます。けれど量が増えたのは、増えた痛みに、薬の側が追いついたということです。日本緩和医療学会の『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2020年版』は、医療用麻薬(オピオイド)の使用で命が縮むという根拠はないとしています。
家族にできるのは、痛みを我慢させないことです。ご本人が「痛い」と言えなくなってきたら、顔をしかめる、体を動かすとうめく、触れると身を固くする、といった様子を、気づいた時刻と一緒に看護師さんに伝えてください。体の向きを変えるときやおむつを替えるときに痛がる場合は、「動かす前に痛み止めを使うことはできますか」と尋ねてみるのもひとつです。伝え方や和らげ方の詳しいことは、[gk_link to=”post:is-the-end-painful-palliative-care”]苦しさを和らげる方法[/gk_link]を参考にしてください。
動けなくなった体のそばで、家族にできることは何ですか?
体の向きを整える、枕やクッションで支える、唇や口を潤す、手足をそっとさする、そばで声をかける、といった心地よさの手助けができます。体を動かす介助は、やり方とタイミングを看護師さんに教わってから一緒に行ってください。
動けなくなると、同じ姿勢が続いて腰やかかとが痛くなったり、皮膚が赤くなって床ずれ(褥瘡)ができやすくなったりします。体の向きを変える間隔やクッションを当てる場所はご本人の状態で変わるので、看護師さんの指示に合わせます。家族が見ておけるのは、かかと、腰の骨の出っぱったところ、肩甲骨のあたりが赤くなっていないか、という点です。赤みに気づいたら、そのまま伝えてください。
手足をさするときは、手のひら全体で、ゆっくり軽くなでるくらいで十分です。こうした小さな手助けは、体重を戻すことはできなくても、今日のご本人を少し楽にすることはできます。看取りの時期の看病は、その「少し楽に」を積み重ねていく仕事です。
- 体の向きを変える間隔と、クッションを当てる場所を教わる
- かかと・腰・肩甲骨のあたりに赤みがないかを見る
- 唇と口の中を、湿らせたガーゼで潤す
- 動かす前に痛み止めを使えるかを尋ねる
- 手足をそっとさする。むくみのある所は強くもまない
- 姿勢がつらそうなら、枕の位置を一緒に直してもらう
看病してきた日々は、意味がなかったのですか?
意味がなかったことはありません。看取りの時期の看病が届けているのは、体重や体力を取り戻すことではなく、心地よさと、ひとりではないという安心です。食べられなくなっても、動けなくなっても、その役目は続いています。
家族が看病に込めてきたのは、「元気になってほしい」という願いです。体が衰えていくと、その願いが届かなかったように感じて、これまでの努力まで否定したくなることがあります。けれど、毎日作った食事、通い続けた面会、夜中のトイレの付き添いは、その日その日のご本人の暮らしを確かに支えていました。願った結果にならなかったことと、看病に意味がなかったことは、同じではありません。
これからの看病は、目指すものが少し変わります。食べてもらう、歩いてもらう、から、楽な姿勢で休んでもらう、口が渇かないようにする、そばで声をかける、へ。目標を変えることは負けではなく、今のご本人に合わせて看病の形を変えていくことです。
| 観点 | これまで目指してきたこと | これから大事にしたいこと |
|---|---|---|
| 食事 | 一口でも多く食べてもらう | 食べたいものを、食べたい分だけ。口を潤す |
| 体 | 歩いて、筋力を保ってもらう | 楽な姿勢で休めるよう、向きや枕を整える |
| 痛み | なるべく薬に頼らずに過ごしてもらう | 痛みを我慢させず、早めに医療者へ伝える |
| 会話 | 励まして、気持ちを前に向けてもらう | 励ますより、そばにいて話を聞く |
| 家族 | 自分が頑張って支える | 交代し、頼り、自分も休む |
親戚に「もっと食べさせないと」と言われたら、どう返せばいいですか?
相手も心配から言っていることが多いので、言い返すより、看護師さんと相談して決めていることを短く伝えると角が立ちにくくなります。そのうえで、手を握る、声をかけるなど、相手にできることを渡すと、心配の行き場ができます。
看取りの時期には、久しぶりに会った親戚や知人が、痩せた姿に驚いて「点滴はしないの?」「もっと栄養のあるものを」と口にすることがあります。毎日そばにいる家族には、その一言が「看病が足りない」と責められたように響きます。言われた側が傷つくのは当然です。
返し方の例を、いくつか用意しておくと楽になります。「心配してくれてありがとう。看護師さんと相談して、本人が食べたい分だけにしているの」「今は食べることより、楽に過ごせることを大事にしてるんだ」「よかったら、手を握って声をかけてあげて。それがいちばん喜ぶと思う」。言い争いになりそうなときは、「詳しいことは看護師さんから聞いてもらえる?」と、医療者に説明を任せてもかまいません。
「食べさせられなかった自分のせい」と思い込んでいたご家族は、どう動いた?
説明のための例(実在の方の体験談ではありません)
1. 相談のあとに変わったこと
相談から1週間ほどで、Dさんの介護は形を変えました。夕食どきに父の口元へスプーンを運び続けていたのをやめ、父が欲しがったときにだけ、すりおろしたりんごを少し出すようにしました。訪問看護師さんに教わって、おむつを替える前に頓服の痛み止めを使うようにすると、替えるたびに顔をしかめていた父が、5回に1回ほどしか痛がらなくなりました。母とは、平日の夜はDさん、週末は母が付き添う当番を決めました。「父の顔を見て、心の中でごめんねと言う回数が減った」とDさんは言います。
2. 相談を考えた背景
父は先月まで、近所を散歩していました。ところが2週間ほどのあいだに食事がほとんど入らなくなり、頬がこけ、ある朝ベッドから起き上がれなくなりました。訪問診療の医師からは、痛み止めの量を増やすと説明されました。
3. 相談する前に困っていたこと
Dさんは、仕事で忙しく、父の食事を十分に作れなかった自分のせいだと考えていました。夜中に「急に痩せた 最期」「寝たきり 原因 家族」と検索しては栄養の記事を読みあさり、栄養補助の飲み物を箱で買い込みました。父が一口で首を振るたびに「もう少し」と勧め、父の表情が曇るのを見て、また自分を責めていました。親戚からは「点滴はしないの」と電話が来ていました。
4. ここを選んだ理由・決め手
訪問看護師さんに聞くことも考えましたが、「私の作る食事が悪かったんでしょうか」とは、恥ずかしくて口にできませんでした。母が寝たあとにフォームを開き、ニックネームで「父が急に痩せたのは私のせいでしょうか」と書いて送りました。医療機関ではない相手になら、責められずに話せそうだと思えたことが決め手でした。
5. 相談で話したこと・その後
翌日の昼休みに、担当から電話がありました。担当はまず、Dさんが自分を責めてきた話を、さえぎらずに聞きました。そのうえで、父の状態を判断したり、これからの時間を予測したりはせず、一般にこの時期の体重減少はがんそのものの影響によることが多いとされている、と伝えました。訪問看護師さんに聞く質問も3つにまとめました。「急に動けなくなったのは、どんな変化と考えられますか」「体の向きを変える前に、痛み止めを使えますか」「今の父にとって、食事はどう考えればいいですか」。次の訪問で看護師さんは、食べられないのは病気によるもので、ご家族のせいではありませんよ、と答えてくれたそうです。親戚への返事の文面も、担当と一緒に作りました。
※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。
医療者に聞く質問例
- 急に痩せて動けなくなったのは、病気のどんな変化と考えられますか。
- 痛みが増えたのは、新しい原因があるからでしょうか。和らげる方法はありますか。
- 体の向きを変えたり、おむつを替えたりする前に、痛み止めを使うことはできますか。
- 今の本人にとって、食事や水分はどう考えればいいですか。
- 家族が手伝ってよい介助と、控えたほうがよい介助を教えてください。
とはいえ、自分を責めてしまう夜に伝えたい2つのこと
① 気持ちのこと──責める気持ちは、守りたかった気持ちの裏返しです
「病気のせい」と頭で分かっても、自分を責める言葉はすぐには消えないものです。無理に消そうとしなくてかまいません。看病は、体も心も削る仕事です。国立がん研究センターが2022年に公表した遺族調査の報告(2017・2018年の死亡が対象、有効回答54,167名)では、がんで亡くなった方のご遺族のうち38.9%が、介護の負担感が大きかったと答えています。重く感じているのは、あなただけではありません。看病する家族は自分のことを後回しにしがちで、ご家族は「第二の患者」ともいわれます(国立がん研究センター がん情報サービス)。責める気持ちが強く、眠れない日が続くときは、がん相談支援センター(家族も無料・匿名で利用でき、相談した人の同意なく担当医に話が伝わることはありません)や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556。受付時間は地域で異なり、通話料がかかります)に話してみてください。
② 実務のこと──看病の目標を家族で言葉にし、役割を分ける
衰えが急に進む時期は、家族の中でも受け止め方がずれやすくなります。「まだ食べさせたい」人と「もう楽にさせたい」人が、同じ病室で別々の方向を向いてしまうのです。看護師さんや医師から今の見立てを一緒に聞き、「今は楽に過ごしてもらうことを大事にする」という目標を家族で言葉にしておくと、迷ったときに戻る場所ができます。そのうえで、医療者とのやりとりをする人、親戚に様子を伝える人、夜の付き添いを交代する人、と役割を分けます。入院中なら緩和ケアチーム、自宅なら訪問看護と在宅医が、痛みや介助についての相談先です。療養の場所や制度のことは、病院の医療ソーシャルワーカーに相談できる場合もあります。
今日できること
[gk_howto name=”今日できること” description=”急な衰えを前に、自分を責めてしまう日にできる3つのこと” heading=”none”][gk_step title=”責める言葉を1つ書いて分ける”]浮かんだ言葉を1つメモし、その横に「事実か、後から見た仮定か」を書き添えます。書いた一行を、そのままLINEで送ってくださってもかまいません。[/gk_step][gk_step title=”次の訪問で聞くことを1つ決める”]「体を動かす前に痛み止めを使えますか」「急に動けなくなったのは、どんな変化と考えられますか」のどちらか1つを、スマホのメモに書いておきます。[/gk_step][gk_step title=”今夜の目標を「楽に休む」にする”]食事は本人が欲しがったときだけにして、代わりに唇を潤す、枕の位置を整える、手をさする、のどれか1つをしてみます。[/gk_step][/gk_howto]よくある質問
[gk_faq][gk_q q=”栄養ドリンクや点滴で、体重を戻すことはできませんか?”]この時期の体重減少は、がんが体の代謝を変えることで起こり、栄養を足すだけでは戻りにくいとされています。無理に飲んでもらうと、むせたり、おなかが張ったりして、かえって負担になることもあります。点滴をするかどうか、どのくらいの量にするかはご本人の状態を見て医師が判断することなので、「今の父にとって、点滴はどんな意味がありますか」と尋ねてみてください。[/gk_q][gk_q q=”寝たきりになったのは、ベッドで休ませてばかりいたからですか?”]そうではありません。この時期に動けなくなるのは、体の余力が尽きて、筋肉を動かす力そのものが落ちていくためです。歩く練習を続けていれば防げた、と考える必要はありません。今は無理に起こすより、楽な姿勢で休めるよう整えることが、ご本人の助けになります。[/gk_q][gk_q q=”痛み止めで眠ってばかりになりました。弱ったのは薬のせいですか?”]眠る時間が増えるのは病気の進行そのものでも起こり、薬の影響と重なっていることもあります。家族が見分けるのは難しいので、「今の眠気に、薬はどのくらい関係していますか」と医療者に尋ねてください。眠気が強すぎるときは、薬の種類や量を調整できる場合があります。なお、医療用麻薬の使用で命が縮むという根拠はないとされています(日本緩和医療学会のガイドライン、2020年版)。[/gk_q][gk_q q=”体をさすってあげたいのですが、気をつけることはありますか?”]手のひら全体で、ゆっくり軽くなでるくらいで十分です。むくんでいる所、皮膚が赤くなっている所、痛みのある場所は強くもまないようにします。骨への転移があるときなど、触れ方に注意が要ることもあるので、さすってよい場所を看護師さんに一度確かめてください。ご本人の表情がゆるむなら、それがいちばんの目安です。[/gk_q][gk_q q=”自宅で介護していて、急に動けなくなりました。何から頼めばいいですか?”]まず、訪問看護師さんか在宅医に今の様子を伝えてください。末期の悪性腫瘍の方の訪問看護は、要介護認定を受けていても医療保険で受けられ、原則週3日以内という日数の制限もかかりません(主治医の指示が前提です)。介護用のベッドなどは、介護保険で借りられることがあります。65歳以上の方は原因を問わず、40〜64歳の方は、医師が回復の見込みがない状態に至ったと判断したがんなどの特定疾病が原因の場合に、要介護認定を受けて使えます。申請はお住まいの市区町村の窓口で、結果の通知は原則30日以内です。急ぐときは、ケアマネジャーや病院の医療ソーシャルワーカーにも相談してみてください。[/gk_q][gk_q q=”自分を責める気持ちを、誰かに聞いてもらってもいいですか?”]もちろんです。看病している家族自身のつらさも、相談してよいことです。がん相談支援センターなら、かかっている病院でなくても、家族が無料・匿名で相談できます。がんと家族の相談室では、評価も助言もしない20分、ただお話を聞くこともできます。無料・匿名のLINEに夜のうちに送っておけば、翌朝いちばんに読んで返事をします。[/gk_q][/gk_faq]次に読むなら
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- [gk_link to=”page:for-family”]看病する家族自身の心配も、相談していいのですか?[/gk_link]