がんになった家族にかける言葉に、これを言えば正解、というものはありません。それよりも届きやすいのは、相手の話を途中で変えずに聞く姿勢と、病気になる前と変わらない態度です。言葉はその上に乗るもので、たとえ言い間違えても、関係はあとから立て直せます。
どの言葉がうれしく、どの言葉がつらいかは、人によっても、その日の体調や気分によっても変わります。この記事では、「頑張って」「大丈夫」「きっと治る」が重く響くことがある理由、代わりに言える言葉の例、言葉より届く接し方、そして黙り込んでしまったあとの立て直し方を、場面ごとに紹介します。例はどれも選択肢のひとつです。使えそうなものだけ、持ち帰ってください。
言葉に迷って、会話が減ってしまった方へ
- 「頑張って」と言ったら、夫が黙ってしまった。
- 何を言っても間違っている気がして、会話が減っていく。
- 正しい言葉を知りたいのに、どこにも書いていない。
がんになった家族にどう接し、どんな言葉をかければいいですか?避けたほうがいい言葉もありますか?
決まった正解の言葉はありません。避けたいのは、相手の気持ちより先に結論を渡してしまう言葉で、代わりに届きやすいのは「聞かせて」「そばにいるよ」のように、相手に話す場所を渡す言葉です。
「頑張って」「大丈夫」「きっと治る」「気にしすぎだよ」「前向きにね」。どれも、相手を思って出てくる言葉です。ただ、本人が不安やつらさを話そうとしている場面では、「だから、その話はもうおしまい」という結論として届いてしまうことがあります。病気になった人は、治療のこと、体の変化、仕事やお金のこと、家族への申し訳なさと、たくさんの気持ちを同時に抱えています。そこに結論を渡されると、残りの気持ちを出す場所がなくなってしまうのです。
一方、「今日はどうだった?」「聞かせて」「何がいい?」のような言葉は、話すかどうか、何を話すかを本人に任せます。答えを出さない言葉のほうが、かえって本人の気持ちを引き出しやすいのは、そのためです。
ただし、どの言葉が重く響くかは人と関係によって違います。「頑張って」と言われて力が出る人もいますし、同じ人でも、元気な日と、治療の翌日のつらい日とでは受け取り方が変わります。言葉そのものより、言ったあとの相手の表情を見て、次の一言を選ぶほうが確かです。
| 言葉 | 重く響きやすい場面 | 代わりの言い方の例 |
|---|---|---|
| 「頑張って」 | すでに精いっぱいのとき、治療の翌日 | 「よくやってるね」「無理しないでね」 |
| 「大丈夫だよ」 | 本人が不安を口にした直後 | 「そうだよね、心配だよね」 |
| 「きっと治る」 | 見通しが分からず、本人が怖がっているとき | 「治ってほしいって、願ってるよ」 |
| 「気にしすぎだよ」 | 小さな体の変化を気にしているとき | 「気になるよね。先生に聞いてみようか」 |
「頑張って」は、なぜ重く響くことがあるのですか?
すでに精いっぱい頑張っている人には、「まだ足りない」「もっと頑張れ」と聞こえることがあるからです。言う側は励ましのつもりでも、本人が「つらい」と言いにくくなる壁になる場合があります。
治療が始まると、本人は検査、通院、副作用、仕事の調整と、毎日を何とかこなしています。点滴の翌日に寝込んでいるとき、家族から「頑張ってね」と言われると、「これ以上、何を頑張ればいいのか」と感じることもあります。しかも、親戚、友人、職場の人と、いろいろな人から同じ言葉を受け取っているかもしれません。一つひとつは善意でも、重なると重荷になります。
代わりに、頑張っていることそのものを認める言葉があります。「よくやってるね」「今日もお疲れさま」「無理しないでね」。本人が自分から「頑張るよ」と言ったときは、「うん、応援してる」と返せば十分です。頑張るかどうかを決めるのは、本人です。「頑張って」の言い換えは、[gk_link to=”post:words-instead-of-ganbatte”]「頑張って」の代わりに言えること[/gk_link]でも、場面別に紹介しています。
「大丈夫」「きっと治る」と言ってはいけないのですか?
言ってはいけない言葉ではありません。ただ、本人が不安を口にした直後に言うと、「その話はもうしないで」という合図に聞こえることがあります。先に不安を受け止めてから、自分の願いとして伝えると、届き方が変わります。
たとえば、本人が「再発したらどうしよう」とつぶやいたとします。すぐに「大丈夫だよ、きっと治るって」と返すと、本人はそれ以上の不安を話せなくなります。まずは「そうだよね、怖いよね」と受け止め、本人が話し終えるのを待ちます。そのあとで、「治ってほしいって、私は思ってるよ」と、自分の願いとして伝える。「きっと治る」は誰にも約束できない言葉ですが、「治ってほしい」はあなたの本当の気持ちなので、正直に届きます。
家族が「大丈夫」と言ってしまうのは、実は自分を落ち着かせたいからでもあります。不安なのは家族も同じです。だからこそ、家族自身の不安を出す場所を別に持っておくと、本人の前で慌てて「大丈夫」を重ねずにすみます。
[gk_cta_mid title=”言葉に迷って疲れた気持ちを、そのまま話してください”]言ってしまった一言や、返事がなかった場面を、フォームにひとこと書いてください。折り返しの電話では、担当が評価も助言もはさまずに、20分ほどじっくりお話を伺います。[/gk_cta_mid]代わりに、どんな言葉なら言えますか?
「聞かせて」「何がいい?」「そばにいるよ」「今日はどうだった?」のように、相手に選んでもらう言葉や、いつもの会話の言葉です。決まり文句を探すより、相手の言葉をそのまま繰り返すだけでも、気持ちは伝わります。
言葉は、大きく2つに分けて考えると選びやすくなります。ひとつは、本人の気持ちを受け止める言葉。「そうだよね」「怖いよね」「話してくれてありがとう」。もうひとつは、本人に選んでもらう言葉。「今日は何がいい?」「話したい?それとも、そっとしておく?」「手伝えることがあったら言ってね」。どちらも、答えを家族が決めない点が共通しています。
病室で何を話せばいいか分からないときは、病気以外の話題で十分です。好きな野球の結果、孫の写真、近所の店が新しくなったこと。帰宅した本人が疲れて見える日は、「おかえり」のあとに何も足さず、お茶を出すだけでもいいのです。
どうしても言葉が見つからないときは、「なんて言ったらいいか分からないけど、そばにいるよ」と、そのまま言ってかまいません。うまく言えないことを正直に伝える言葉は、整った励ましよりも、相手の心に残ることがあります。
離れて暮らしていて、気持ちをメッセージで送ることが多い方は、返事を求めない一文にしておくと、本人の負担になりにくくなります。「返事はいらないよ。顔が思い浮かんだから送っただけ」「今日は暖かいね」。体調の悪い日に、返信しなければと思わせないことも、思いやりのひとつです。
気持ちを受け止める言葉
- 「そうだよね」「怖いよね」
- 「話してくれてありがとう」
- 「よくやってるね」
本人に選んでもらう言葉
- 「今日は何がいい?」
- 「話したい?それとも、そっとしておく?」
- 「手伝えることがあったら言ってね」
言葉より届くのは、どんな接し方ですか?
隣に座る、話を途中で変えずに最後まで聞く、頼まれていないことを先回りしすぎない、いつもの役割や冗談を残す、といった態度です。病気になっても「いつもの家族」として扱われることが、安心につながりやすいからです。
聞くときは、手を止めて、体を相手のほうに向けます。スマホを置き、テレビの音を小さくするだけで、「ちゃんと聞いている」は伝わります。途中で「それはね」と説明を始めたり、「でもさ」と話を変えたりせず、相手が話し終えるまで待ちます。沈黙が続いても、相手が言葉を探している時間かもしれません。
先回りしすぎないことも、接し方のひとつです。体調を気づかうあまり、家事も決めごとも全部引き受けてしまうと、本人は「自分はもう役に立たない」と感じることがあります。体調が許す範囲で、本人の役割を残してください。家計の相談、料理の味見、孫への電話。「これ、どうしたらいいと思う?」と頼られることが、本人の支えになることもあります。
そして、いつもの冗談や口ぐせも、できるだけ残しておきます。病気になったとたんに家族の口調がていねいになり、腫れ物にさわるような空気になると、本人はかえって孤独を感じやすくなります。
- 1いつもどおりの態度口調や冗談、家での役割を、病気の前と大きく変えない
- 2最後まで聞く手を止め、体を向け、話し終えるまで待つ
- 3先回りしすぎない手伝う前に「やってもいい?」と聞き、本人の役割を残す
- 4必要なときの一言気持ちを受け止める言葉と、本人に選んでもらう言葉
本人が黙ってしまったら、どうすればいいですか?
沈黙を無理に埋めず、「話したくなったら聞くね」と伝えて、その場を少し離れても大丈夫です。気まずくなった言葉は、あとから「さっきはごめん、言い方が違った」と言い直せば、関係は立て直せます。
本人が黙り込むのには、いろいろな理由があります。体がつらくて話す元気がない、言われた言葉を考えている、腹が立っている、ただ今は話したくない。家族には、どれなのか分からないことがほとんどです。分からないまま言葉を重ねるより、いったん離れて、時間を置くほうが、お互いに落ち着けます。
時間を置いたら、言い直します。「この前『頑張って』って言ったけど、もう十分頑張ってるよね。ごめんね」。謝るのは、負けではありません。言葉を選び直そうとしている姿は、それ自体が本人への思いやりとして届きます。言い直したあとは、相手の返事を待ち、無理に会話を続けようとせず、普段の話題に戻してかまいません。言葉で言い直すのが難しいときは、好きな果物を買ってくる、温かいお茶を入れてそっと置いておくなど、行動で「気にかけている」を伝える方法もあります。
- 1時間を置くその場で言葉を重ねず、いったん離れて落ち着く
- 2言い直す「さっきはごめん、言い方が違った」と短く伝える
- 3相手に任せる返事を待ち、話すかどうかは本人に選んでもらう
- 4いつもの話題に戻る天気や食事など、普段の会話で空気をほどく
病気の話は、こちらから切り出したほうがいいですか?
本人のペースに合わせるのが基本です。「話したくなったら、いつでも聞くよ」と一度伝えておけば、あとは本人が話し始めたときに手を止めて聞くだけで十分で、無理に病気の話題を作る必要はありません。
ただ、治療の選び方やお金のこと、もしものときの希望など、いつかは話しておきたいこともあります。そういう話は、「今度、これからのことを少し話してもいい?」と、先に本人の了承をとってから始めると、本人が身構えずにすみます。食事のあとや車の中など、向かい合わずにすむ場面のほうが、話しやすいこともあります。
本人のほうから「もしものときは」と切り出してきたときは、「縁起でもない」と話をそらさず、最後まで聞いてください。もしものときに望む医療やケアについて、前もって考え、家族や医療・ケアのチームと繰り返し話し合っておく取り組みは「人生会議」と呼ばれ、11月30日は「人生会議の日」とされています。決まった書類を作ることより、気持ちが変わるたびに話し直せる関係でいることのほうに意味があります。本人に何をどんな順番で聞けばいいかは、[gk_link to=”post:what-to-ask-patient”]本人に何を聞けばいいか[/gk_link]も参考にしてください。
接し方に悩み疲れた家族は、誰に相談すればいいですか?
病院のがん相談支援センターは、家族の悩みも無料・匿名で受け付けています。家族は「第二の患者」ともいわれ、接し方に悩むこと自体が大きな負担になるため、ひとりで抱えず、話せる場所を持っておいてかまいません。
国立がん研究センターのがん情報サービスは、家族は「本人はもっとつらいのだから」と気持ちを我慢しがちで、自分の日常生活も維持しなければならないことから、「第二の患者」ともいわれると紹介しています。言葉を選び続ける毎日は、それだけで心をすり減らします。同じサイトの「家族のがんが進行・再発したとき」のページも、家族が自分のつらさを医療者に相談してよいことに触れています。
がん相談支援センターは、全国のがん診療連携拠点病院などにある相談窓口で、本人が通っている病院でなくても使え、相談した内容が相談した人の同意なく担当医などに伝わることはありません。電話なら、国立がん研究センターの「がん情報サービスサポートセンター」(0570-02-3410、平日10時〜15時、通話料は自己負担)もあります。がんと家族の相談室では、評価も助言もしない20分の「ただ聞く」電話をお受けしています。言葉に迷った出来事を誰かに話してみると、自分が本当は何を伝えたかったのかが見えてくることがあります。
言葉に迷い続けている家族
- がん相談支援センター家族も無料・匿名。本人の病院でなくても使える
- 病棟や外来の看護師本人の今の様子と、家族の接し方を相談できる
- がん情報サービスサポートセンター平日10時〜15時の電話。チャット相談もある
- よりそいホットライン24時間・無料。がん専門ではないが、夜に話したいときに
- がんと家族の相談室評価も助言もしない20分の「ただ聞く」電話
「頑張って」のあと会話が減った妻は、どう動いた?
説明のための例(実在の方の体験談ではありません)
1. 相談のあとに変わったこと
相談の翌日、彼女は夫に「この前『頑張って』って言ったけど、もう十分頑張ってるよね。ごめんね」と伝えました。夫は少し驚いた顔をしてから、「点滴の次の日は、正直しんどいんだ」と話し始めたそうです。それから、夕食のあとにテレビを消して10分ほど話す日が、週に3〜4日になりました。何も話さず、お茶を飲むだけの日もあります。ほぼ毎晩だった「正しい言葉」の検索は、ほとんどしなくなりました。
2. 相談を考えた背景
夫の治療が始まって2か月ほどたったころです。もともと口数の少ない人でしたが、それでも夕食のときには、昔の職場の話や野球の結果を話してくれていました。点滴の翌日に寝込んでいる夫に、彼女は何気なく「頑張ってね」と声をかけました。夫は返事をせず、そのまま目を閉じました。その日から、何を言っても夫を傷つける気がして、会話は一日に数えるほどに減っていきました。
3. 相談する前に困っていたこと
「がん 家族 言ってはいけない言葉」と検索すると、避けるべき言葉のリストがいくつも見つかりました。読めば読むほど、これまで自分が言ってきた言葉が全部間違いだったように思えて、ますます口が重くなります。県外の子どもたちに電話しても「気にしすぎだよ」と言われるだけで、「私の気持ちを、誰かに最後まで聞いてほしかった」と振り返ります。
4. ここを選んだ理由・決め手
病院のがん相談支援センターは、夫の治療の相談をする場所だと思い込んでいて、自分のことで行っていいとは考えていませんでした。このサイトで、評価も助言もしない「ただ聞く」電話があると知ったのが決め手です。夜、夫が寝たあとにフォームを送り、翌日の午後の時間帯を指定しました。夫が通院で家にいない時間を選べたので、聞かれる心配をせずに話せると思えたそうです。
5. 相談で話したこと・その後
電話の担当は名前を名乗ってから、20分ほど、彼女の話を聞き続けました。「その言葉は間違いでした」とも「正しかったですよ」とも言っていません。病状や治療の見通しにも触れていません。話し終えたとき、彼女は自分で「謝ればいいのかもしれない」と気づいたといいます。後日、がん相談支援センターが家族の相談も受けていると知り、夫の通院の日に立ち寄るようにもなりました。「正しい言葉を探すのをやめたら、夫の言葉が聞こえるようになりました」。
※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。
医師・看護師に聞く質問例
- 最近口数が減って、元気がないように見えます。体調や薬の影響も考えられますか。
- 本人が気持ちを話せる相手や窓口は、病院の中にありますか。
- 今の時期の接し方で、家族が気をつけたほうがいいことはありますか。
- 家族の私も、接し方について相談できる場所はありますか。
とはいえ、言葉に迷い続けているあなたへ伝えたい2つのこと
① 気持ちのこと──言い間違えても、関係は壊れない
「頑張って」と言ってしまったことを、何日も悔やんでいる方がいます。けれど、長く一緒に暮らしてきた家族の関係は、ひとつの言葉で壊れるほど弱くはありません。言葉に迷うのは、相手を傷つけたくないと真剣に思っているからです。完璧な言葉を探して黙り込むより、不器用でも話しかけ、まずかったと思えば言い直す。その繰り返しの中で、二人に合った言葉が少しずつ見つかっていきます。
② 実務のこと──会話が生まれやすい「場」と、聞き役の分担を整える
話は、改まった場より、毎日の決まった時間に生まれやすいものです。食事、通院の行き帰りの車、夕方の散歩など、二人で並んで過ごす時間を、治療が始まっても生活の中に残しておいてください。また、聞き役を家族の中のひとりに集めないことも、長く支えるための仕組みです。配偶者には言いにくいことも、子どもや古い友人になら話せる、ということはよくあります。本人がいろいろな相手に話せる状態を保つことが、結果として、いちばん近くにいる家族の負担も軽くします。
今日できること
[gk_howto name=”今日できること” description=”今夜の会話から試せる3つ” heading=”none”][gk_step title=”言い直しの一言を用意する”]気になっている一言があれば、「この前はごめん、言い方が違った」と短い言い直しを、メモに書いておきます。言うのは、相手の調子がよさそうなときでかまいません。[/gk_step][gk_step title=”今夜は「聞かせて」だけを使う”]励ましや助言の言葉はいったん置いて、「今日はどうだった?」「聞かせて」だけで会話をしてみます。相手の返事を、途中で変えずに最後まで聞きます。[/gk_step][gk_step title=”自分の気持ちも外に出す”]言葉に迷って疲れた気持ちを、がん相談支援センターや相談室のフォームなど、どこか1か所に書いたり話したりします。[/gk_step][/gk_howto]よくある質問
[gk_faq][gk_q q=”病気の話を避けて、普段どおりにしていてもいいですか?”]かまいません。普段どおりの会話や冗談は、本人にとって「病人ではなく、いつもの自分でいられる時間」になります。ただ、本人がふと黙り込む、検査の話を出すなど、病気の話をしたそうな様子のときは、手を止めて聞いてください。話題を避けることと、話したいときに聞く準備があることは、両立できます。[/gk_q][gk_q q=”本人に八つ当たりされて、つらいです。”]病気や治療のつらさが、いちばん近い家族に向かってしまうことがあります。本人の苦しさの表れではあっても、家族がすべてを受け止め続ける必要はありません。「今は少し休むね」と、いったん部屋を離れてかまいません。つらさが続くときは、主治医や看護師に本人の様子を伝えるとともに、家族自身の相談として、がん相談支援センターなどを使ってください。[/gk_q][gk_q q=”本人の前で泣いてしまってもいいですか?”]泣いてしまうこと自体は、悪いことではありません。本人が「自分のせいで悲しませている」と気にしているようなら、「心配で泣いちゃった。でも、そばにいるからね」と一言添えれば十分です。泣くまいと気を張り続けるより、ときどき気持ちを出せるほうが、長く一緒にいられます。[/gk_q][gk_q q=”本人が「もう治療をやめたい」と言ったら、どう返せばいいですか?”]すぐに「そんなこと言わないで」と止めず、「そう思うくらい、つらいんだね」と、まず気持ちを受け止めてください。副作用がつらいのか、先が見えなくて疲れたのか、理由によって話し合えることは変わります。治療をどうするかは、本人が主治医と相談して決めることで、「一緒に先生に話してみようか」と相談の場につなぐ役目なら、家族にもできます。痛みや気持ちのつらさを和らげる緩和ケアは、がんと診断されたときから受けられるもので、治療と並行して利用できます。[/gk_q][gk_q q=”子どもに、親の病気のことをどう話せばいいですか?”]国立がん研究センターのがん情報サービスは、子どもと病気について話すかどうかに正解はなく、周りの大人が方針を共有しておくことが大切だとしています。伝えるときは、子どものせいで病気になったのではないこと、うつらないこと、生活で変わることと変わらないことを、発達に合った言葉で段階的に話すよう勧めています。親ががんになった子どもに向けた情報は、NPO法人ホープツリーのサイトにもまとめられています。[/gk_q][gk_q q=”お見舞いに来る親戚の言葉に、本人が疲れているようです。”]本人と相談したうえで、家族から親戚に「励ましより、いつもの話をしてもらえるとうれしい」「短い時間で来てもらえると助かる」と伝えておく方法があります。本人が直接言いにくいことを家族が代わりに伝えるのも、接し方のひとつです。誰に、どこまで病状を伝えるかも、本人と一緒に決めておくと安心です。[/gk_q][gk_q q=”反応がなくなっても、声をかける意味はありますか?”]呼びかけに応えなくなったあとも、耳には声が届いている可能性があるといわれています。ホスピスで過ごす患者さんに音を聞かせて脳波を記録した、カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究(Scientific Reports、2020年)では、呼びかけに反応しなくなってからも、一部の方の脳が音に反応していたことが報告されています。ただ、反応がない状態で記録できたのは5人で、内容を理解しているかどうかまでは分からないとされています。名前を呼ぶ、いつもの話をする、手を握る。それだけでも、そばにいることは伝わるかもしれません。[/gk_q][/gk_faq]次に読むなら
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