夜勤明けの昼すぎ、カーテンを閉めた部屋で、スマートフォンの応募フォームを開く。名前、資格、職歴までは打てた。次の欄は「志望動機」。「本業と両立しながら、看護の経験を生かして」と打ちかけて、指が止まる。掛け持ちだと書いたら、片手間だと思われないだろうか。
病棟の仕事は好きで、辞めるつもりはない。ただ、いつか在宅の仕事に移るときのために、一度試してみたい。少しでも収入を増やしたい気持ちもある。どれも本当の理由なのに、志望動機として書こうとすると、どれを書けばいいのかわからなくなります。
掛け持ちで在宅の仕事に応募することは、隠すことでも、引け目を感じることでもありません。ただ、採用する側には、ダブルワークの応募ならではの心配があります。その心配に先回りして答えるのが、ダブルワークの志望動機の役目です。
ここでは、ダブルワークの志望動機の組み立てと、両立の見通しの書き方、例文、本業の就業規則の確かめ方と伝え方を順にまとめます。
ダブルワークの志望動機は、どう書けばいい?
ダブルワークの志望動機は、なぜその仕事か、本業との両立の見通し、続ける意思の3つで組み立てます。長さは200〜300字が目安です(編集部の目安)。書き始める前に、本業の就業規則で、副業の扱いを確かめておきましょう。
| 部分 | 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
| なぜその仕事か | 本業の経験と、仕事内容のつながり | 退院後の不安に答えてきた経験を生かしたい |
| 両立の見通し | 曜日・時間帯・回数と、本業の了解 | 休みの日の9〜13時に月4回、届出済み |
| 続ける意思 | 期間と、続けたい理由 | 少なくとも1年は、この形で続けたい |
編集部まとめ
ふつうの志望動機と違うのは、2つ目の「両立の見通し」があることです。本業を続けたまま応募する人の志望動機では、ここがいちばんよく読まれます。「シフトは柔軟に調整できます」の一言で済ませず、具体的な曜日と時間帯、回数で書くのがこつです。
3つの部分は、この順番で書くと読みやすくなります。最初に「なぜこの仕事か」で関心を示し、次に「両立の見通し」で心配に答え、最後に「続ける意思」で結ぶ。読む人の気持ちの流れに沿った順番です。
採用する側は、ダブルワークの応募の何を心配している?
志望動機を書く前に、読む側の心配を知っておくと、何を書けばいいかがはっきりします。ダブルワークの応募者に対して、採用する側が気にかけやすいのは、次のようなことです。
採用する側の心配
- 本業のシフトが変わったら、入れなくなるのでは
- 本業で疲れて、仕事の質が落ちるのでは
- 本業の職場の了解は取れているのか
- 研修を終えたら、すぐ辞めてしまうのでは
志望動機で答えること
- 入れる曜日・時間帯と、本業のシフトの決まり方
- 夜勤明けは入らないなど、体を休める段取り
- 就業規則を確かめ、届出や許可を済ませたこと
- 続けたい期間と、その理由
在宅の仕事では、研修や最初のシフトに入る時間が決まっていることもあります。自宅で夜間の電話を受けるある求人では、研修は平日10:00〜15:00の参加が必須で、待機を始めてから1〜2か月は19:00〜22:00のシフトが必須とされていました[1]。本業がある人にとって、平日の日中の研修は、休みを合わせなければ参加できない時間です。志望動機を書く前に、求人票の研修とシフトの欄を読み、入れるかどうかを確かめておきましょう。
心配に答えるといっても、言い訳のように長く書く必要はありません。4つの心配のうち、自分の場合にいちばん気にされそうなものに、1〜2文で答えておけば十分です。残りは、面接で聞かれたときに話します。
「なぜこの仕事か」は、本業の経験とつなげて書く
ダブルワークの理由には、収入を増やしたい、将来の在宅の働き方を試したい、本業ではできない形で看護を続けたい、などがあります。どれも本当の理由なら、隠す必要はありません。ただ、理由だけで終わると、「この仕事でなくてもいいのでは」と受け取られます。
書くときは、本業で使っている経験と、応募先の仕事内容を結びます。本業を続けていることは、ダブルワークの応募の弱みではありません。いまも現場にいるということは、経験が新しいということでもあります。
以前
本業の収入に加えて、空いた時間で収入を得たいと考え、応募しました。
いま
退院調整の担当として、ご家族や施設からの電話の相談に答えてきました。家に帰ったあとの不安に電話で応える仕事に手ごたえを感じ、本業を続けながら、その経験を在宅の電話相談で生かしたいと考えました。
直した例でも、本業を続けることや、働き方を広げたい気持ちは変わっていません。そこに、応募先の仕事を選んだ理由を足しただけです。収入の希望は、志望動機で触れなくても、面接で希望の条件を聞かれたときに話せます。
どんな在宅の仕事が本業と組み合わせやすいかは、看護師が副業でできる在宅ワークで、資格を生かす仕事と生かさない仕事に分けて比べています。
両立の見通しは「曜日・時間帯・回数」で書く
両立の見通しは、ダブルワークの志望動機の中心です。採用する側がシフトを組めるように、曜日・時間帯・回数の3つを数字で書きます。
書く前に、本業の勤務表を手元に用意します。休みの日、夜勤の入り、夜勤明け。在宅の仕事に入れる時間帯は、本業の勤務の形によって変わります。2交代の病棟で働く人の例を、時間の帯で見てみます。
この例では、在宅の仕事は、休みの日の午前だけにしています。日勤のあとの夜や、夜勤明けの日に入れることもできますが、体を休める時間がなくなります。両立の見通しを考えるときは、「入れる時間」だけでなく、「入らない時間」も決めておくと、無理のない計画になります。
志望動機には、次のように書きます。
両立の見通しの書き方の例
「本業の病棟は2交代で、休みは月に8〜9日あります。勤務表は前の月の20日に決まるため、貴社のお仕事には、休みの日の9時〜13時に、月4回入ることができます。夜勤明けの日は入らないと決めています。」
「勤務表が前の月の20日に決まる」のように、本業のシフトの決まり方を書いておくと、採用する側は、シフト希望の締め切りに間に合うかを判断できます。在宅の仕事のシフトの締め切りが、本業の勤務表より早い場合もあります。そのときの動き方(たとえば、毎月第2・第4土曜は本業で休みの希望を出しておく)も、考えておきましょう。
回数は、少なめに書くのが安心です。最初から多く書くと、本業が忙しい月に守れなくなります。「月4回から始め、慣れたら6回まで」のように、増やせる幅を添えておくと、相手にも見通しが伝わります。
続ける意思は、期間と理由で伝える
研修を受けて仕事を覚えるまでには、教える側の時間もかかります。そのため採用する側は、ダブルワークの人が長く続けてくれるかを気にかけます。続ける意思は、「長く続けたいです」の言葉より、期間と理由で伝えます。
- 最初の1か月研修を受ける
本業の休みを、研修の日に合わせて取ります。
- 2〜6か月目月4回で慣れる
休みの日の午前に入り、仕事の流れを覚えます。
- 半年後回数を見直す
本業の忙しさと体調を見て、月6回まで増やすかを決めます。
- 1年後働き方を考える
在宅の仕事を中心にするかを、家族と話し合います。
このような見通しを1〜2文にまとめて書くと、続ける意思が具体的に伝わります。たとえば「少なくとも1年は月4回以上続け、将来は在宅の仕事を中心にした働き方も考えています」。先の見通しまで書くと、「試しにやってみるだけ」ではないことが伝わります。
本業では、異動や、夜勤の回数が変わることもあります。そのときは早めに相談すると書き添えておくのも、誠実さとして伝わります。
例文:本業と仕事の組み合わせ別に3つ
3つの部分を使った例文を、本業と応募先の組み合わせ別に挙げます。どれも架空の人物の例です。形と順番を借りて、曜日や時間、経験は自分のものに置きかえてください。
例文1:2交代の病棟 → 在宅の電話健康相談(休みの日の日中・約260字)
呼吸器内科の病棟で8年、在宅酸素を始める患者さんとご家族に、機器の扱い方や、息苦しいときにどうするかを説明してきました。退院後の暮らしを支える説明を重ねる中で、家で過ごす方の相談に答える仕事に関心を持ち、本業を続けながら、貴社の電話健康相談に応募いたしました。本業は2交代で、勤務表は前の月の20日に決まります。貴社のお仕事には、休みの日の9時〜13時に月4回入ることができ、夜勤明けの日は入りません。本業の病院には、副業の届出を済ませています。少なくとも1年はこの形で続け、将来は在宅の仕事を中心にした働き方も考えています。
例文2:日勤のみのクリニック → 在宅の夜間オンコール代行(平日の夜・約240字)
整形外科のクリニックで6年、その前は脳神経外科の病棟で7年働き、夜間の患者さんの急な変化に、当直の医師と連携して対応してきました。夜間の判断の経験を生かせる仕事を探し、介護施設からの電話を自宅で受ける貴社のお仕事に応募いたしました。本業は平日の9時〜18時の日勤のみで、夜勤はありません。平日の19時〜22時に週2回入ることができ、翌日の勤務に響かないよう、22時以降のシフトは入れない予定です。本業の就業規則を確かめ、院長の許可を得ています。この形で長く続けたいと考えています。
例文3:訪問看護ステーション → 医療系の記事の執筆(業務委託・週末・約250字)
訪問看護ステーションで5年、ご家族向けに、介護のこつや受診の目安をまとめた案内の文書を作ってきました。看護の知識を、読む方の暮らしに合わせた言葉で伝えたいと考え、貴社の記事の執筆の募集に応募いたしました。本業は平日の日勤で、オンコール当番が月4回あります。執筆にあてられるのは、当番のない週末の合わせて6時間ほどで、まずは月2本、1本につき1週間の納期でお引き受けできます。本業の事業所には副業の申請をし、許可を得ています。まず1年続け、書く力を本業の説明にも生かしていきたいと考えています。
3つの例文は、どれも「なぜこの仕事か」で本業の経験に触れ、「両立の見通し」で入れる時間と本業の了解を書き、「続ける意思」で期間を示しています。両立の見通しの部分だけを並べると、本業の勤務の形によって、書き方が変わることがわかります。
| 例文 | 本業の勤務 | 在宅の仕事に入れる時間 | 入らない時間 |
|---|---|---|---|
| 1 電話健康相談 | 2交代の病棟 | 休みの日の9〜13時・月4回 | 夜勤明けの日 |
| 2 夜間オンコール代行 | 平日の日勤のみ | 平日の19〜22時・週2回 | 22時以降 |
| 3 記事の執筆 | 平日の日勤と当番 | 週末に計6時間・月2本 | オンコール当番の日 |
編集部まとめ
例文3のように、シフトのない業務委託の書く仕事なら、週に使える時間、月の本数、1本の納期の3つで、両立の見通しを示します。本業と両立しながら書く仕事をするときの時間の作り方は、看護師の副業ライターにまとめています。
例文2のように夜間の電話の仕事に応募するなら、応募資格も先に確かめます。自宅からのフルリモートで夜間の電話を受けるパートの求人の一例では、応募に正看護師の資格と、看護師の実務経験丸5年以上が必要とされていました(2026年10月8日に確認)[1]。本業で経験を積んでいる最中の人は、年数の条件を満たしているかも見ておきましょう。
職務経歴書には、いまの職場を「在職中」と書き、志望動機と同じ両立の見通しを、備考の欄などに短く添えておくと、書類どうしの話がそろいます。書類全体の書き方は看護師の職務経歴書の書き方が参考になります。
本業の就業規則は、どう確かめて、どう伝える?
ダブルワークの志望動機に「本業の了解を得ています」と書くためには、先に就業規則を確かめる必要があります。
厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」は、「原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である」としています。一方で、企業が副業・兼業を制限できる場合の例として、労務提供上の支障がある場合、業務上の秘密が漏洩する場合、競業により自社の利益が害される場合、自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合を挙げています[2]。ガイドラインは法律ではないので、実際の扱いは、勤め先の就業規則で確かめます。
公立の病院などで働き、地方公務員にあたる人は、一部の非常勤職員を除き、任命権者の許可を受けなければ、報酬を得て事業や事務に従事できないと地方公務員法で定められています[3]。国家公務員にも、承認や許可の仕組みがあります[4]。自分がどちらにあたるかや、許可の基準は勤め先によって違うので、人事の担当に確かめてください。
就業規則に、副業・兼業についての決まりがありますか?
次の質問へ進みましょう。
決まりが見当たらなくても、上司か人事の担当に確かめてから応募しましょう。
届出や許可が必要とされていますか?
申請の書類と時期を確かめ、応募の前か、内定の前に手続きを済ませましょう。
禁止されていないかを確かめ、上司に一言伝えてから応募しましょう。
医療や看護など、同じ種類の仕事での副業に条件がありますか?
応募先の仕事内容を人事の担当に伝え、条件に当てはまらないかを確かめましょう。
届出の内容と、志望動機の両立の見通しが同じになるようにしましょう。
本業の職場への伝え方
上司に伝えるときは、本業に響かないことを、具体的に話します。「休みの日の午前に、月4回だけ、自宅で電話の相談の仕事をしたい」「夜勤明けには入れない」「病院の患者さんの情報は、いっさい扱わない」。本業の勤務表を見ながら話せば、相手も判断しやすくなります。
3つ目の約束は、とくに大切です。看護師には、正当な理由がなく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない義務があり、資格を失った後も同じです[5]。本業の患者さんのことを、在宅の仕事の場で話したり、例に使ったりしないことを、自分の決まりにしておきましょう。
応募先への伝え方
応募先には、志望動機の中で「本業の病院には副業の届出を済ませています」「許可を得ています」と一文で書きます。手続きの途中なら、「現在、届出の手続きを進めており、〇月〇日までに済ませる予定です」と、正直に書きましょう。
就業規則で禁止されているのに、知られないように働くのはやめましょう。届出や許可の手続きを済ませてから応募するのが、本業と在宅の仕事の両方を守る近道です。副業が職場に知られる仕組みは看護師の副業は職場にバレる?に、副業を認めている職場の探し方は副業OKの看護師の職場の探し方にまとめています。
モデルケース:病棟を続けながら、在宅の電話相談に応募したIさん
モデルケース(架空の例)
両立の見通しを曜日・時間帯・回数で書き直し、病棟を続けながら在宅の電話健康相談へ
- 「柔軟に調整できます」の一言曜日・時間帯・回数の3行志望動機の両立の書き方
- 確かめていなかった届出を済ませた本業の副業の手続き
- 0時間16時間在宅の仕事の時間(1か月)
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Iさんは、志望動機の両立の部分を「休みの日の9時〜13時に月4回、夜勤明けは入らない」と書き直し、本業の病院への副業の届出も済ませてから応募しました。面接では両立について2つ質問されましたが、勤務表の決まり方まで説明でき、採用につながりました。いまは病棟の仕事を続けながら、休みの日の午前に月4回、自宅で電話の相談に答えています。
Iさん:「調整できます」と書いていたときは、自分でも何回入れるのかわかっていなかったんです。勤務表を見ながら書いたら、自信を持って話せました。
背景
Iさんは、急性期病院の消化器外科病棟で11年働いてきました。病棟の仕事は好きで、続けるつもりでした。ただ、いずれ子どもを持ったときに、夜勤のない働き方に移れるよう、在宅の仕事が自分に合うかを、今のうちに試したいと考えていました。
困っていたこと
最初に応募した会社では、志望動機に「本業と両立しながら、シフトは柔軟に調整できます」とだけ書きました。面接で「研修は平日の日中ですが、来られますか」「月に何回入れますか」と聞かれ、勤務表を確かめていなかったIさんは、答えに詰まりました。本業の病院が副業を認めているかも、確かめていませんでした。
選んだ理由
Iさんは、まず病院の就業規則を読み、副業は事前の届出が必要で、届出には仕事内容と働く時間を書くと決まっていることを確かめました。そのうえで勤務表を3か月分見返し、休みの日の午前なら、毎月4回は確実に入れると数えました。師長に相談し、届出の書類を出してから、2社目に応募しました。
Iさん:師長に話すときは緊張しましたが、「病棟に響かない形なら」と言ってもらえて、ほっとしました。
始め方と工夫
志望動機は、「なぜこの仕事か」「両立の見通し」「続ける意思」の3つに分けて書き直しました。研修の5日間は、本業の有給休暇と休みを合わせて参加すると書き添えました。夜勤明けの日は入らないと決め、在宅の仕事の日の前の晩は、早めに寝るようにしています。在宅の仕事で、声だけで相手を落ち着かせる話し方を意識するようになり、病棟でご家族と電話で話すときにも生きていると感じています。
Iさんの例で効いたのは、両立の見通しを、勤務表という事実から数えて書いたことでした。数えた回数だからこそ、面接で重ねて聞かれても、迷わずに答えられました。夜勤のない働き方へ移る道すじは、看護師が夜勤を卒業するルートにまとめています。
気をつけたいこと:ダブルワークが難しいとき
ダブルワークは、本業を続けながら在宅の仕事を試せる方法です。ただ、向く時期と向かない時期があります。
よいところ
- 本業の収入を保ったまま、在宅の仕事が合うかを試せる
- 現場の新しい経験を、在宅の仕事に生かせる
- 在宅の仕事で身につけた伝え方が、本業にも生きる
気をつけたいところ
- 休みの日が減り、体を休める時間が少なくなる
- 本業の勤務表の変更に合わせて、調整が要る
- 本業の届出や、税金の手続きが増えることがある
本業が夜勤のある病棟なら、とくに体調に気をつけます。休みの日に在宅の仕事を入れれば、そのぶん休む日は減ります。疲れが抜けない、本業でのうっかりが増えた、と感じたら、回数を減らすか、いったん休むことも選択肢です。
お金の手続きも増えます。在宅の仕事をパートなどで雇われて行うなら、給与を2か所から受けることになります。この場合、年末調整されなかった給与の収入金額と、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です[6]。細かな例外は、国税庁のタックスアンサー「給与所得者で確定申告が必要な人」で確かめられます。本業の給与が1か所で、在宅の仕事を業務委託で受けるなら、給与所得・退職所得以外の所得(収入から経費などを引いた額)の合計が20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です[6]。所得税の確定申告が要らない場合でも、住民税の申告は必要と案内している市もあります(横浜市の例)[7]。住んでいる市区町村で確かめておきましょう。くわしくは看護師が副業すると確定申告は必要?をご覧ください。
体調や手続きのほかにも、ダブルワークが難しいときがあります。本業の就業規則で認められていないとき、公務員として許可が得られないとき、本業の勤務表が直前まで決まらず、在宅の仕事のシフトの締め切りに間に合わないときです。そのときは、無理に掛け持ちをせず、働き方そのものを見直すほうが近道かもしれません。
今日からできること
志望動機は、勤務表と就業規則を手元に置いてから書き始めます。今夜は、就業規則の副業の決まりを読むところまで進めれば十分です。
- 1就業規則を読む
副業・兼業の決まりと、届出や許可の手続きを確かめます。
- 2勤務表から入れる枠を数える
3か月分の勤務表で、毎月確実に入れる曜日と時間帯を数えます。
- 3上司に相談し、手続きをする
本業に響かない形を具体的に話し、届出や申請を出します。
- 43つの部分で書く
なぜこの仕事か・両立の見通し・続ける意思の順に、300字以内で書きます。
- 5面接で話す練習をする
「本業のシフトが変わったら」と聞かれたときの答えも用意します。
面接では、志望動機に書いた両立の見通しについて、重ねて聞かれることがあります。ほかに聞かれやすい質問は看護師の面接でよく聞かれる質問に、応募から働き始めるまでの流れは看護師の在宅ワークの始め方ガイドにまとめています。
よくある質問
ダブルワークであることは、志望動機に書かないといけませんか?
書いておくほうが、入ってからの行き違いを防げます。採用する側は、本業があることを知っていれば、それに合わせたシフトを考えられます。隠して応募し、あとで入れない時間が出てくると、信頼を損ねかねません。
本業の病院に内緒で応募してもいいですか?
まず就業規則で副業の扱いを確かめ、届出や許可が必要なら、その手続きを済ませてから応募しましょう。厚生労働省のガイドラインは副業・兼業を原則認める方向を示していますが、法律ではなく、実際の扱いは勤め先ごとに違います[2]。
公立病院で働いています。ダブルワークはできますか?
地方公務員にあたる場合は、一部の非常勤職員を除き、任命権者の許可を受けなければ、報酬を得て事業や事務に従事できないと定められています[3]。許可の基準は自治体ごとに違うので、まず人事の担当に相談してください。
志望動機に、収入を増やしたいことを書いてもいいですか?
嘘をつく必要はありませんが、それだけで終わらせず、「なぜこの仕事か」を添えましょう。収入の希望は、面接で条件を聞かれたときに伝えれば十分です。
月に何回くらいなら、本業と両立できますか?
公的な目安は見当たらず、本業の勤務の形と体調によって違います。たとえば休みの日の半日を月4回ほどから始め、半年ほどで見直すと、自分に無理のない回数がわかってきます。
夜勤明けの日に、在宅の仕事を入れてもいいですか?
入れることはできても、体を休める時間がなくなります。夜勤明けは入らないと決めておくほうが、本業と在宅の仕事の両方を長く続けやすくなります。志望動機にもその決まりを書いておくと、無理のない計画だと伝わります。
業務委託の在宅の仕事でも、本業への届出は必要ですか?
雇われて働くか業務委託かにかかわらず、本業の就業規則が副業をどう定めているかで決まります。就業規則を確かめ、必要なら届出をしましょう。副業が制限される理由の考え方は、看護師の副業が禁止される理由が参考になります。
まとめ
ダブルワークの志望動機は、なぜその仕事か、本業との両立の見通し、続ける意思の3つで組み立てます。中心になるのは両立の見通しで、曜日・時間帯・回数を数字で書くと、採用する側の心配に先回りして答えられます。
- 書く前に、本業の就業規則で副業の扱いを確かめ、手続きを済ませる
- 勤務表を見て、毎月確実に入れる枠と、入らない時間を決める
- 続ける意思は、期間と理由で伝える
本業との組み合わせ方や、志望動機の書き方に迷ったら、ひとりで抱え込まずに相談してください。LINEでも、下のフォームからでも受け付けています。