求人票の「仕事内容」の欄に書かれているのは、「契約企業の従業員からの電話健康相談、相談内容の記録」の1行だけ。何度読み返しても、家の机の前で、自分の手と頭が何をしているのかが浮かんでこない。
病棟の仕事なら、説明されなくてもわかります。朝の申し送り、検温、点滴の準備、記録。体が先に動くほど、毎日くり返してきたからです。在宅の仕事は同じ看護の仕事なのに、その「くり返し」の中身が見えません。
見えないものは、分ければ見えてきます。在宅の看護の仕事を「作業」の単位まで分けてみると、多くは病棟や外来ですでにしてきたことの組み合わせだとわかります。慣れが要るのは、その一部です。
ここでは、在宅の看護の仕事でする作業を8つに分け、職種ごとの組み合わせ、電話・面談・記事の1件の流れ、病棟の仕事との違いを順に整理しました。職種そのものの一覧と比べ方は、看護師が在宅でできる仕事にまとめています。
看護師の在宅ワークでは、実際に何をする?
在宅の看護の仕事でする作業は、聞き取る、手順書に沿って判断する、システムに記録する、チャットで報告・相談する、の4つが中心です。 これに職種によって、電話を受ける、資料を読む、面談する、文章を書く、が加わります。合わせて8つの作業に分けると、仕事の中身が具体的に見えてきます。
| 作業 | すること | 使う道具 | 病棟で近い場面 |
|---|---|---|---|
| 電話を受ける | 名乗り、相手と用件を確かめる | ヘッドセット・電話 | ナースコールに出る |
| 聞き取る | いつから・どこが・どのくらい | 声と言葉だけ | 入院時の問診 |
| 手順に沿って判断する | 手順書で緊急度や目安を考える | 手順書・画面 | 急変時の初めの動き |
| 記録する | 決まった項目をシステムに入力 | パソコン | 看護記録 |
| チャットで報告・相談 | 迷いや申し送りを文字で伝える | チャット・メール | リーダーへの報告 |
| 資料を読む | 手順書や相手の情報を読む | 画面・資料 | 指示やカルテの確認 |
| 面談する | 画面越しに話し、目標を決める | ビデオ通話 | 退院前の指導 |
| 文章を書く | 読む人に向けて文章を書く | パソコン | 患者向けの説明書き |
編集部まとめ
表の右の列を見ると、多くは看護師として毎日してきたことです。違うのは、相手が目の前にいないこと。そして道具が、聴診器や体温計から、ヘッドセットとパソコンに変わることです。
求人票の仕事内容は、職種の名前と1〜2行の説明だけのことがよくあります。8つの作業を物差しにして、「この仕事では、どの作業をどのくらいしますか」と面接で質問すると、働く姿をぐっと具体的に描けます。
求人票の言葉も、作業に読みかえると中身が見えてきます。よく出てくる言い回しを、8つの作業に当てはめてみました。
- 相談内容の入力・報告書の作成
- 「記録する」作業です。電話の途中か、切ったあとに入力します。
- マニュアルに沿った対応
- 「手順に沿って判断する」作業です。手順書の読み込みも含まれます。
- 関係部署・医師への連携
- 「チャットで報告・相談」の作業です。電話で相談する場合もあります。
- 受診勧奨・助言
- 「聞き取る」と「判断する」のあとに、目安や相談先を伝える作業です。
- 初回面談・継続支援
- 「面談する」作業です。前後の資料の確認と記録がつきます。
- 原稿作成・リライト
- 「文章を書く」作業です。資料を読む作業と、修正への対応がつきます。
職種ごとに、作業の組み合わせはどう違う?
職種によって、8つの作業のどれを多く使うかが変わります。電話の2つの仕事は「受ける・聞き取る・判断する・記録する」が中心で、保健指導は「面談する」、医療ライターは「資料を読む・書く」が中心です。
| 作業 | 電話健康相談 | 夜間オンコール代行 | 保健指導 | 医療ライター |
|---|---|---|---|---|
| 電話を受ける | ◯あり | ◯あり | △一部あり 電話の支援も | ×なし |
| 聞き取る | ◯あり | ◯あり | ◯あり | △一部あり 経験談を聞く |
| 手順に沿って判断する | ◯あり | ◯あり | △一部あり | ×なし |
| 記録する | ◯あり | ◯あり | ◯あり | ×なし |
| チャットで報告・相談 | ◯あり | △一部あり | △一部あり | ◯あり 編集者と |
| 資料を読む | △一部あり | △一部あり | ◯あり | ◯あり |
| 面談する | ×なし | ×なし | ◯あり | ×なし |
| 文章を書く | △一部あり メールも | △一部あり レポート | △一部あり | ◯あり |
編集部まとめ
電話健康相談の求人の一例は、一般企業の従業員とその家族からの電話健康相談(一部メール)に対応する仕事でした[1]。この例はコールセンターに通う求人で在宅勤務の記載はありませんが、電話が中心の仕事でも、メールで文章を書く作業が入ることがあるとわかります。
夜間オンコール代行は、介護施設からの夜間の緊急コールを看護師が自宅で受け、緊急性を判断して指示を出し、電話と並行してPCでレポートを作成・送信する業務と説明されている例があります[2]。聞き取り・判断・記録を、1本の電話の中でまとめて進める仕事です。
保健指導は面談が中心ですが、支援の形は面談だけではありません。第4期の特定保健指導の見直しに関する検討会の資料では、個別支援(ICT含む)とグループ支援(ICT含む)に加えて、電話や電子メール・チャット等による支援も、評価の対象として整理されています[3]。
職種によって、1件の長さも違います。電話の仕事は、1本の電話ごとに区切りがあり、1日の中で何件もの「1件」をくり返します。保健指導は、1回の面談に時間をかけ、その前後に準備と記録がつきます。医療ライターは、1本の記事に数日かけることもあります。同じ8つの作業でも、どのくらいの長さで1件が終わるかで、働いた手ごたえはかなり変わります。
表にない2つの職種:オンライン診療の補助とキャリアアドバイザー
オンライン診療の補助とキャリアアドバイザーは、求人によって作業の中身が大きく違うため、表に入れていません。オンライン診療の補助では、予約や問診の確認、機器の使い方の案内、診察の前後の説明などが考えられます。医療機関に出勤する求人もあるので、在宅でする作業がどこまでかを求人ごとに確かめます。くわしくはオンライン診療で看護師がする仕事へ。
キャリアアドバイザーは、転職を考える看護師との面談、求人の提案、医療機関とのやりとり、面談の記録が中心の仕事です。8つの作業でいえば、聞き取る・面談する・記録する・チャットで報告する、の組み合わせに近くなります。仕事の中身は看護師からキャリアアドバイザーへ転職するにはで確かめてください。
電話の仕事の1件:耳と口・手・目は何をしている?
電話健康相談と夜間オンコール代行は、1件の電話の中で、いくつもの作業を同時に進める仕事です。病棟では体全体で動いていたものが、在宅では「耳と口」「手」「目」の3つに集まる、と考えるとわかりやすくなります。電話健康相談の1件を例に、同時に動かしていることを並べました。
| 場面 | 耳と口 | 手 | 目 |
|---|---|---|---|
| 受ける | 名乗り、相手と用件を確かめる | 相談の画面を開く | 相談者の登録情報 |
| 聞き取る | いつから・どこが・どのくらい | 要点を打ち込む | 手順書の質問の順 |
| 判断する | 様子を言い換えて確かめる | 当てはまる項目を選ぶ | 緊急度の目安 |
| 伝える | 受診の目安や相談先を話す | 伝えた内容を残す | 伝え漏れがないか |
| 締める | 相手に言い直してもらう | 記録を仕上げる | 次の着信の表示 |
編集部まとめ
慣れが要るのは、表の「手」の列です。相手の話を聞きながら、要点を打ち込む。最初は、聞くことに集中すると手が止まり、打つことに集中すると聞き漏らします。研修の中身は会社によって違いますが、この作業は、働き始める前から練習できます。ラジオの健康番組を聞きながら要点をメモする、といったところから始められます。
時間を追った1件の流れは、電話健康相談なら電話健康相談の看護師の1日で、夜間オンコール代行ならオンコール対応の流れと判断の考え方で、それぞれくわしくたどっています。ここでは、2つの仕事の作業の違いだけを比べておきます。
電話健康相談
- 相手は一般の人やその家族
- 受診の目安や相談先を伝える
- 電話を切ってから記録を仕上げる形もある
夜間オンコール代行
- 相手は介護施設の職員
- 緊急性を判断して指示を出す
- 電話と並行してレポートを作り、送る
出典:ドクターメイト株式会社(HERP上の採用ページ)「1PM802_オンコールナース|パート(採用ページ)」[2]
夜間オンコール代行には、電話がかかってこない「待機」の時間もあります。求人の例では、17:00〜22:00、22:00〜翌3:00などのシフトに分かれていて休憩はなく、スマートフォンとWi-Fiなどのネット環境が必要とされていました[2]。待機中は、すぐに電話に出られる状態を保ちながら過ごします。作業の量は、その夜にかかってくる電話の数で大きく変わります。
オンラインの保健指導:1回の面談の前と後にする作業
オンラインの保健指導は、画面越しの面談が仕事の中心です。ただ、面談の前には資料を読み、面談のあとには記録と次の連絡の準備があります。前後の作業まで含めて1件と考えると、仕事の全体が見えてきます。
- 1予約と資料を確かめる
健診の結果や前回の記録を読み、聞きたいことを絞ります。
- 2部屋と接続を整える
個室・背景・音を確かめ、約束の時刻の前に入室します。
- 3話を聞く
食事や運動、仕事の様子を聞き、本人の言葉で困りごとを確かめます。
- 4目標を一緒に決める
続けられそうな行動を、本人と一緒に1〜2つ決めます。
- 5記録して次につなぐ
要点を入力し、次の連絡の予定を残します。
面談の中でいちばん大切なのは、「教える」より「本人が決めるのを手伝う」作業です。病棟の退院指導では、伝えるべきことを順に説明する場面が多かったかもしれません。保健指導の面談では、相手の暮らしを聞き、本人が「これならできそう」と思える行動を一緒に探します。話す時間より、聞く時間のほうが長くなる仕事です。
第4期の特定保健指導の見直しでは、ICTを活用した遠隔面接を、在宅勤務や遠隔地勤務の人への対応として推進することとされ、評価の水準や時間の設定は対面と同等とされています[3]。画面越しでも、面談の重みは対面と変わらないということです。ただし、これは保健指導を受ける人に向けた見直しです。保健指導をする側が在宅で働けるかどうかは、求人ごとに確かめます。
在宅で面談をする求人の例では、第三者がいない個室で、生活感のない白い背景と雑音のない環境で面談すること、重要書類を施錠して保管できる場所があることが条件でした[4]。面談という作業には、部屋を整える作業もついてくると考えておきましょう。
応募できるかどうかにも注意が要ります。特定保健指導の初回面接での行動計画の策定や、支援計画の作成、実績評価は医師・保健師・管理栄養士が行うものとされ、保健指導に関する一定の実務の経験がある看護師は、令和12年3月31日まで行える経過措置があります[5]。オンライン面談の求人には、保健師か管理栄養士に限り、看護師は不可とする例もありました[4]。くわしくはオンラインの保健指導の求人は在宅でできる?で確かめてください。
医療ライター:1本の記事ができるまでの作業
医療ライターは、8つの作業のうち「資料を読む」と「文章を書く」が中心の仕事です。電話も面談もなく、やりとりの相手は画面の向こうの編集者、そして記事を読む人です。
- 1日目依頼を読む
読む人、文字数、締め切り、書いてはいけないことを確かめます。
- 2日目資料を読む
公的な資料や自分の経験のメモから、使う材料を集めます。
- 3日目構成を作る
見出しを並べ、編集者にチャットで確かめます。
- 4日目書く
まとまった時間をとり、構成に沿って書き上げます。
- 5日目見直して納品する
声に出して読み、数字と言葉を確かめて送ります。修正の依頼にも応えます。
確かめた募集の一例は、20代の看護師・医療職向けメディアの体験記事(夜勤明けの過ごし方など)で、文字単価2.0円、1記事1,000〜1,500文字程度でした(募集は終了)[6]。体験記事なら、資料を読む作業は少なく、自分の経験を思い出して整理する作業が中心になります。病気や治療を説明する記事なら、公的な資料を読み、言葉を確かめる作業が増えます。
言葉を確かめる作業には、守るべき決まりもあります。医薬品医療機器等法は、何人も、医薬品などの効能や効果について、虚偽または誇大な記事を広告し、記述し、または流布してはならないとしています[7]。看護師が書くと、内容を保証しているように受け取られやすいので、「効く」「治る」と言い切っていないかを見直すのも、ライターの大事な作業です。
書く作業のほかに、編集者とのやりとり、修正への対応、請求書づくりも仕事のうちです。最初の1本までの手順は看護師が医療ライターを在宅で始めるにはに、広告のルールは看護師ライターが守る広告のルールにまとめています。
リモートで看護師がする仕事は、病棟と何が違う?
作業の名前だけを見ると、在宅の仕事は病棟の仕事とよく似ています。違いが出るのは、作業の「やり方」です。見えない、触れない、隣に誰もいない。その分、言葉で確かめ、文字で残し、決められた流れで相談する比重が大きくなります。
経験がそのまま生きやすいのは、聞き取りと判断です。問診や急変の初めの動きで身につけた「何を、どの順で聞くか」は、電話でも画面でも使えます。
慣れが要るのは、記録と文字のやりとりです。病棟では、同じ場にいる人どうしなら短い言葉でも通じました。在宅の仕事では読む人が離れた場所にいるので、短くても、その場にいなかった人に伝わる文で書く力が求められます。記録には病歴など、個人情報保護法で「要配慮個人情報」とされる情報も含まれます[8]。自宅で記録する作業には、家族に画面を見せない工夫もついてきます。
道具の並び方も変わります。在宅の机の上には、ヘッドセット、記録のシステムを開いたパソコン、手順書を開いた画面、メモ用紙とペン。病棟でワゴンの上に物の置き場所を決めていたように、どこに何を置くかを決めておくと、電話の途中で手が迷いません。道具の選び方は在宅ワークのネット回線とヘッドセットにまとめています。
もう1つの違いは、一人で判断する時間の長さです。迷ったときにすぐ横の先輩に聞けない代わりに、チャットや電話で相談する流れが決められています。在宅の仕事の「報告・相談」は、病棟より意識して使う作業だと考えておきましょう。パソコンの操作に不安がある方は、在宅の仕事に必要なパソコンスキルで、できれば十分な操作を確かめられます。
モデルケース:電話相談の1件を書き出して、自分にもできると確かめたCさん
モデルケース(架空の例)
1件の電話相談を10の動きに分けて書き出し、9つは外来でしてきたことだと確かめて応募へ
- 10のうち2つ10のうち9つできると思えた動き
- 20字ほど60字ほど聞きながら打てる文字(1分)
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Cさんは、在宅の電話健康相談の1件の流れを10の動きに分けて書き出し、そのうち9つは外来でしてきたことだと確かめました。残る1つの「聞きながら打つ」動きを3週間練習してから応募し、いまは週4日、自宅で相談の電話を受けています。
Cさん:「何をするかわからない」が怖かっただけで、分けてみたら、ほとんど毎日していたことでした。
背景
Cさんは病棟で8年、整形外科の外来で10年働いてきました。外来では、予約の変更や術後の痛みの相談など、電話を受ける場面が1日に何度もありました。中学生の子の部活の送迎と、往復90分の通勤との両立に疲れ、在宅の仕事を調べ始めました。
困っていたこと
求人票を開いても、仕事内容の欄は1〜2行だけ。「電話健康相談」と書かれていても、自分の手と頭が何をするのかが想像できず、応募の手前で止まっていました。会社の説明動画を見ても、画面の中の人がとても慣れて見えて、かえって不安が大きくなりました。
選んだ理由
Cさんは、外来で新人に業務を教えるとき、1つの業務を動きに分けて紙に書き出していたことを思い出しました。同じやり方で、電話相談の1件を「着信に出る」「名乗る」「症状を聞く」「手順書を開く」などの10の動きに分け、それぞれ外来のどの場面に近いかを横に書いていきました。
Cさん:新人さんに教えるときと同じように分けたら、どこを練習すればいいかがはっきりしました。
始め方と工夫
外来の場面と結びつかなかったのは、「話を聞きながら、画面に要点を打ち込む」だけでした。Cさんは夕食のあとの15分、ラジオの健康番組を聞きながら要点をパソコンに打ち込む練習を続け、3週間で1分に打てる文字が20字ほどから60字ほどに増えました。面接では書き出した紙を見ながら「記録は、電話の途中と切ったあとのどちらで仕上げますか」と質問し、答えを聞いて応募を決めました。夫も「それなら夕方の送迎は分担しよう」と言ってくれました。
Cさんの例で効いたのは、仕事を「知らない仕事」のまま眺めるのではなく、動きに分けて、自分の経験と並べたことでした。分けてみると、練習が要るところは1つか2つに絞れます。全部を一度に身につけようとしなくてよいとわかると、応募の一歩は軽くなります。
気をつけたいこと:作業の中身が合わない人もいる
8つの作業に分けると、在宅の仕事に合いにくい面も見えてきます。患者さんのそばで体を動かすケアや、触れて確かめる看護が好きな人には、物足りなく感じることがあります。
よいところ
- 聞き取りや判断など、経験してきた作業を生かせる
- 1件ごとに区切りがあり、仕事の範囲がはっきりしている
- 体を動かす負担が少ない
気をつけたいところ
- 見て触って確かめる看護はできない
- 座ったままで、文字の入力が多い
- 一人で判断する時間が長く、迷いを抱えやすい
作業の中身とは別に、働く場所も確かめておきましょう。求人によっては、研修や機器の受け取りで出社が入ることがあり、電話健康相談の求人の例にも、コールセンターに通う形のものがありました[1]。出社なしで完結しやすい仕事の見分け方は、看護師が完全在宅でできる仕事にまとめています。
同じ作業でも、1日の中でどの作業にどれだけ時間を使うかは、職種でかなり違います。職種ごとの1日の時間の使い方は、在宅で働く看護師の1日で時間の図にしています。作業が自分に合いそうでも、時間帯が暮らしと合わなければ続けにくいので、両方を見比べてください。
今日からできること
まずは、8つの作業のうち、いまの自分にできそうなものに印をつけてみてください。病棟や外来での場面を1つ思い浮かべられたら、それは「できる作業」です。
チェックした数:
印がつかなかった作業が、そのまま「練習すること」です。全部に印がつかなくても、職種を選べば使わない作業もあります。印の多い作業が中心になる職種から、求人を読んでみてください。
求人を読むときは、次の3つを順に試してみてください。気になる求人を1件選び、仕事内容の欄の言葉を8つの作業に読みかえる。読みかえられなかった部分を、面接で聞く質問として書き出す。練習が要る作業を1つだけ選び、1日10分の練習を始める。1件の求人を作業に分けるだけでも、「なんとなく不安」が「ここを確かめればいい」に変わります。
よくある質問
看護師の在宅ワークでは、1日に何件くらい対応しますか?
件数は職種や窓口、時間帯で大きく違い、公的な数字は見当たりません。面接で「1日に受ける件数の目安」と「1件にかける時間の目安」を質問すると、作業の量を具体的に想像できます。
パソコンが苦手でも、作業についていけますか?
在宅の仕事でも、看護の処置をすることはありますか?
電話や画面で働く仕事なので、相手の体に触れる処置はしません。することは、聞き取り、手順書に沿った判断と案内、記録が中心です。どこまで案内するかは、会社の手順書で決められています。
記録は、病棟の看護記録と同じように書きますか?
記録の項目や書き方は、会社のシステムと決まりに沿います。読む人が離れた場所にいるので、事実と自分の考えを分け、短くても伝わる文で書くことが求められます。電話と並行して書く仕事もあります[2]。
自宅で記録をつけるとき、家族に見られないか心配です。
看護師には、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない義務があります[9]。画面が家族の目に入らない机の向き、席を離れるときの画面のロック、メモの処分のしかたを、働き始める前に決めておきましょう。
リモートワークと在宅ワークで、仕事の中身は違いますか?
どちらも、自宅などで働く意味で使われています。仕事の中身は言葉ではなく、仕事内容の欄と面接で確かめましょう。ただし「在宅看護」は訪問看護を指すことがあるので、在宅看護師と在宅勤務の違いもあわせて読んでおくと安心です。
経験のない作業がある職種には、応募しないほうがいいですか?
すべての作業に慣れている必要はありません。研修があり、迷ったときに相談できる仕事を選べば、働きながら覚えていけます。働き始めの1か月に起きやすいつまずきは在宅ワーク、最初の1か月で起きることにまとめています。
まとめ
看護師の在宅ワークの仕事内容は、聞き取る、手順書に沿って判断する、記録する、チャットで報告・相談する、の4つの作業が中心です。職種によって、電話を受ける、資料を読む、面談する、文章を書く、が加わり、その組み合わせが仕事の形を決めています。
- 求人の仕事内容は、8つの作業を物差しにして読む
- 経験が生きるのは聞き取りと判断、慣れが要るのは文字の記録とやりとり
- できない作業は、そのまま「練習すること」になる
自分の経験がどの作業に生きるのか、ひとりで整理しきれないときは、LINEか下のフォームからこれまでの経験をそのまま送ってください。