オンライン診療の補助に必要な機器と、画面越しの観察のコツ

病棟で働いていたころは、ベッドサイドに立つだけで、いくつものことがわかりました。布団から出た足のむくみ、肩で息をしていないか、手を握ったときの冷たさ。声をかける前の数秒で、聞くべきことの順番が頭に浮かんでいたはずです。

画面越しになると、その数秒がなくなります。窓を背にした患者さんの顔は暗く沈み、「足を見せていただけますか」とお願いしても、スマートフォンの画面がゆれて何も見えない。見えているはずなのに、見えていない。オンライン診療の補助を始めたばかりの看護師が、まずぶつかるもどかしさです。

けれど、観察の力そのものが落ちたわけではありません。変わったのは、観察の「道具」と「条件」です。機器を整え、患者さん側の明るさや角度を整え、見えない部分を質問で補う。この3つを身につけると、画面越しでも医師に伝えられることは、ぐっと増えます。

機器の準備から、観察のコツ、つながらないときの手順、個人情報への配慮まで、順に整理しました。仕事の全体像を先に知りたい方は、オンライン診療の補助の看護師求人から読んでみてください。

オンライン診療の補助には、どんな機器が必要?

カメラとマイクのあるパソコン、ヘッドセット、安定したインターネット回線、静かに話せる個室。オンライン診療の補助で整えたいのは、この4つです。医療機関や会社がパソコンやスマートフォンを貸してくれる場合は、自宅の回線と部屋を整えることが、主に自分の準備になります。

オンライン診療では、映像と音声がとぎれずに届くことが土台です。港区の医療機関向けの案内でも、可能な限りリアルタイムの視覚・聴覚の情報を含む手段を使うことが、注意すべき点の一つに挙げられています[1]。機器の準備は、看護師の観察を支える足場だと考えてください。

オンライン診療の補助で使う機器と、準備で確かめること
機器・環境役割準備で確かめること
パソコン診療のシステム・記録貸与か自前か、更新の設定
カメラ自分の顔を映す目の高さに置けるか
ヘッドセット声を聞き取る・届ける雑音を拾わないか
インターネット回線映像と音声を届ける有線でつなげるか
個室話の内容を守る家族の声が入らないか
予備の連絡手段つながらないときの連絡医療機関の電話・チャット

編集部まとめ

回線は、つなげるなら有線(LANケーブル)のほうが安定しやすくなります。Wi-Fiしか使えないときは、ルーターの近くで働く、家族の動画の視聴と時間をずらす、といった工夫ができます。ヘッドセットは、耳をふさぎすぎない片耳型か、雑音を減らす機能のある両耳型かを、働く時間の長さで選ぶとよいでしょう。

回線とヘッドセットの選び方は在宅ワークのネット回線とヘッドセットで、パソコンとネット環境の全体は在宅ワークに必要なパソコンとネット環境でセルフチェックできます。

機器は自分で用意する? 働く前に確かめること

機器をどこまで自分で用意するかは、医療機関や会社によって違います。パソコンは貸し出し、回線は自分で整える、という分け方もあります。たとえば、オンラインで面談をする別の職種(特定保健指導)のある求人では、パソコンは会社から貸与される一方、自宅のインターネット環境は自分で整える(ポケットWi-Fiは不可)とされていました[2]。オンライン診療の補助でも、似た条件がついていないかを確かめておくと安心です。

雇われて働く場合、通信費や機器の費用の負担は労使で話し合い、企業ごとのルールを就業規則などに定めておくことが望ましいとされています。働く人に機器などを負担させるときは、就業規則に定めなければなりません[3]。費用の扱いがわからないときは、面接で遠慮なく聞いて大丈夫です。

貸与されたパソコンには、私用のソフトを入れない、家族と共用しない、といった決まりがついていることがあります。自分のパソコンを使う場合も、診療の情報を保存してよいか、どのフォルダに置くかを、最初に確かめておきましょう。

働き始める前に確かめる機器のこと

チェックした数:

そもそも在宅で働けるかどうかも、求人によって違います。就業場所の欄の読み方は、オンライン診療の補助は在宅でできる?にまとめています。

診療が始まる前に、何を準備しておく?

準備は「機器」「自分」「患者さん側」の3つに分けると、抜けが少なくなります。病棟で、受け持ちの患者さんの記録を読んでから訪室していたのと同じ流れです。

診療が始まる前の準備の例(開始15分前から)
  1. 15分前機器を立ち上げる

    パソコンを再起動し、診療のシステムに入れるかを確かめます。

  2. 12分前音と映像を試す

    ヘッドセットの音量とマイク、カメラの映りをテストします。

  3. 10分前自分の映り方を整える

    背景に私物や書類が映らないか、顔が暗くないかを見ます。

  4. 7分前前回の記録を読む

    前回の症状・薬・医師の指示を読み、今日聞くことを3つメモします。

  5. 開始患者さん側の準備を確かめる

    体温計や血圧計、お薬手帳が手元にあるかを最初に確認します。

最後の「患者さん側の準備」は、予約の確認や事前の案内の段階で伝えておくと、診療の時間を使わずにすみます。つなぎ方の案内や、診療の前・中・後に看護師が担う役割は、オンライン診療で看護師がする仕事で整理しています。どこまでを看護師が担うかは医療機関によって違うので、働き始めるときに確かめておきましょう。

画面越しの観察で、見えにくくなるものは?

画面越しでも、表情、話し方、声の調子、体の動かし方は、かなりの部分が伝わります。一方で、顔色や皮膚の色の微妙な違い、呼吸の深さ、においや触れてわかることは、伝わりにくくなります。何が見えて何が見えないかを先に知っておくと、質問で補う場所がはっきりします。

ベッドサイドと画面越しで、わかりやすいこと

ベッドサイドでわかりやすいこと

  • 顔色・皮膚の色の微妙な違い
  • 触れてわかるむくみや冷たさ
  • 呼吸の音、においの変化
  • 体を起こすときの動きの全体

画面越しでもわかりやすいこと

  • 表情と目の動き、話す速さ
  • 声のかすれや、話の途中の息つぎ
  • 部屋の様子や、そばにいる家族
  • 薬や体温計など、手元にある物

画面越しの観察には、病院では見えなかったものが見える、というよい面もあります。部屋の明るさや散らかり具合、ベッドからトイレまでの距離、台所に置かれた薬の袋。生活の場がそのまま映るからこそ、気づけることもあるのです。

画面越しで伝わりやすいこと(編集部の目安)
表情・視線5段階中4
話し方・声の調子5段階中4
顔色・皮膚の色5段階中2
呼吸の深さ・速さ5段階中2
むくみ・冷たさ5段階中1

この目安は、カメラの性能や部屋の明るさで大きく変わります。「2」や「1」の項目こそ、次に紹介する声かけと質問で補う場所です。

明るさ・角度・音は、どう整える?

画面越しの観察の質は、患者さん側の環境で大きく変わります。看護師にできるのは、声かけで環境を整えてもらうことです。コツは、指示ではなくお願いの形で、一度に1つずつ伝えることです。

明るさ:光は顔の正面から

窓を背にすると、顔は暗く映ります。顔色を見たいときは、窓のほうを向いて座ってもらうか、部屋の照明をつけてもらいます。電球の色によって、肌は実際より黄色っぽく見えることもあります。顔色は画面の色だけで判断せず、「いつもと比べて、顔色はどうですか」と本人や家族に聞いて補います。

角度:カメラは目の高さ、見たい場所は近くに

スマートフォンを手に持ったままだと、画面がゆれ、下から見上げる角度になりがちです。机の上に立てかける、本を積んで高さを合わせるなど、置き方を一緒に考えます。皮膚の様子や足のむくみを見たいときは、カメラをその場所にゆっくり近づけてもらい、数秒止めてもらいます。

音:雑音を減らし、聞き取りやすく

テレビやエアコン、換気扇の音は、思った以上にマイクに入ります。聞き取りにくいときは、テレビを消す、イヤホンを使ってもらうなどをお願いします。こちらの声も、ヘッドセットのマイクの位置を口元に合わせるだけで、ずいぶん届きやすくなります。

画面越しの観察を助ける声かけの例
困る場面起きていること声かけの例
顔が暗い窓を背にしている窓のほうを向いて座っていただけますか
画面がゆれる手で持っている机に立てかけていただけると助かります
患部が見えないカメラが遠いゆっくり近づけて、そこで止めてください
薬の字が読めない袋が光を反射している少し斜めにして、近づけていただけますか
声が聞き取れないテレビや換気扇の音テレビの音を少し小さくしていただけますか

編集部まとめ

声かけの言葉は、その場で考えるより、あらかじめ5つほど決めておくほうが落ち着いて使えます。患者さんへの話しかけ方や、うなずき・沈黙の受け止め方など、会話そのもののこつはここでは深入りせず、まずは「見るための環境づくり」に絞って準備しておきましょう。

見えない部分は、どう補う?

見えない部分は、質問と、患者さんの手元にある道具で補います。触れられない代わりに、患者さん自身に「触れて、教えてもらう」のです。

  • 体温計や血圧計があれば、診療の前に測っておいてもらう
  • むくみは「すねを指で押して、へこみが残りますか」と聞き、その場所を映してもらう
  • 痛みは「いちばん痛いところを、指でさしてください」と画面で示してもらう
  • 薬は、お薬手帳や薬の袋をカメラに映してもらう
  • 食事や睡眠は「昨日の夜は、何時ごろ寝ましたか」と具体的に聞く

ここで集めた情報は、看護師が自分で結論を出すためというより、医師が判断するための材料です。港区の医療機関向けの案内では、オンライン診療を行うたびに医師が実施できるかを判断し、適切でない場合は中止して対面の診療につなぐことが挙げられています[1]。「画面だけではわかりにくい」と感じたことは、それ自体が大事な情報です。

画面だけではわかりにくいと感じたとき

質問と患者さんの測定で、医師に伝える情報はそろいましたか?

はい

測った値と様子を、短くまとめて医師に伝えます。

いいえ

「画面では足のむくみが確かめられません」のように、足りない点をそのまま医師に伝えます。

急いで対面の診療が必要かもしれない様子がありますか?

はい

すぐに医師に伝え、医療機関の手順に沿って対応します。

いいえ

医師の指示を受けて、説明や次の予約に進みます。

伝えるときは、「見えたこと」「本人の言葉」「測った値」「見えなかったこと」の4つに分けると、医師が聞き返さずにすみます。観察の土台になる経験の生かし方は、オンライン診療の補助に向く看護師の経験でまとめています。

表情と、部屋の様子も観察の材料になる

表情は、画面越しでも伝わりやすい情報です。返事までの間が長くなる、目線が画面からそれる、話しながら胸に手を当てる。こうした小さなサインに気づいたら、「いま、つらさを0から10で言うと、いくつくらいですか」と数字で聞くと、医師に伝えやすくなります。

部屋の様子も、生活を知る手がかりになります。床に物が多くて歩きにくそうではないか、暖房器具は近くにあるか、薬はどこに置かれているか。ただし、部屋を映してもらうのは、本人の許可を得てからです。「差し支えなければ、お薬を置いている場所を少し映していただけますか」と、目的を添えてお願いしましょう。映ったものについて、暮らし方を責めるような言い方をしないことも大切です。

つながらない・聞こえないときは、どうする?

オンライン診療では、診療の途中で画面が固まる、声が届かなくなる、といったことが起こります。慌てないためには、「何分待つか」「次に何をするか」を前もって決めておくことです。医療機関ごとに決まりがあるので、働き始めたら最初に確かめておきましょう。

診療の途中でつながらなくなったときの手順(例)
  1. 1まず状況を伝える

    声が届いていれば「画面が止まっています。少しお待ちください」と伝えます。

  2. 2自分の側を確かめる

    回線、ヘッドセットの接続、ミュートの順に確かめます。

  3. 3患者さん側に1つずつ頼む

    音量、カメラの許可、アプリの開き直しを、一度に1つずつお願いします。

  4. 4決めた時間で切り替える

    決めた時間(例:5分)でつながらなければ、医療機関の決まりに沿って医師に報告し、次の対応を確かめます。

  5. 5記録に残す

    起きたこと、試したこと、その後の対応を記録します。

患者さんに操作をお願いするときは、「マイクの許可」のような言葉を避け、画面に見えている形や色で伝えます。高齢の患者さんなら、そばにいる家族に代わりに操作をお願いするのも一つの方法です。

電話に切り替えれば話はできますが、映像の情報はなくなります。映像のないまま診療を続けるかどうかを決めるのは医師です。看護師が自分の判断で切り替えず、必ず報告してから動きましょう。トラブルが続く患者さんには、次の予約の前に、つなぎ方の練習の時間をとってもらえないか相談するのも一つの手です。

個人情報と「画面の向こうの第三者」に気をつける

オンライン診療の補助では、診療の内容が自宅のパソコンを通ります。看護師には、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない守秘義務があり、資格を失った後も同じです[4]。病歴は、個人情報保護法で取扱いに特に配慮が必要な「要配慮個人情報」に含まれます[5]。

港区の医療機関向けの案内には、意図しない第三者との通信を防ぐため、医療機関の側から接続し、通信の管理者の権限を患者に渡さないことも挙げられています[1]。これは医療機関が守る基準ですが、補助をする看護師も、この考え方を知っておくと動きやすくなります。たとえば、医療機関が決めた方法以外で患者さんとつながろうとしない、接続の案内を別の人に転送しない、といった行動です。

自宅で働く看護師の側にも、「第三者」はいます。家族の声が患者さんに聞こえる、画面が家族の目に入る、といったことです。患者さん側に家族が同席している場合も、本人に同席でよいかを確かめてから話を進めます。

画面の前に座る前の、個人情報の確認

チェックした数:

自宅で働くときの個人情報の扱いは、在宅で働く看護師の個人情報と守秘義務でくわしくまとめています。

モデルケース:照明と質問の工夫で、画面越しの観察のもどかしさを減らしたDさん

モデルケース(架空の例)

見えない部分を声かけで補い、医師から聞き返される回数が1日5回から1回に

  • 5回1回医師から聞き返される回数(1日)
  • 約15分約10分1件の確認にかかる時間
  • 0日2日自宅で働く日(週)

このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。

成果

Dさんは、オンライン診療を行う内科クリニックで、補助の仕事をしています。週4日のうち2日は自宅で働き、心不全や高血圧で通う患者さんの再診を中心に担当しています。声かけの言葉を決めてからは、医師に聞き返されることがほとんどなくなりました。

Dさん:病棟なら触ればわかったことが画面ではわからなくて、最初は焦りました。光と角度を一緒に整えるだけで、こんなに変わるんですね。

背景

循環器内科の病棟で19年。足のむくみや息づかいの変化に気づくのが得意でした。夜勤の疲れが抜けにくくなり、日中に働ける仕事を探して、オンライン診療を始めたばかりのクリニックに移りました。

困っていたこと

始めたころは、窓を背にした患者さんの顔が暗く、むくみを見たくても画面がゆれて見えませんでした。医師から「顔色はどう?」「足は見た?」と聞き返されるたびにうまく答えられず、病棟に戻ったほうがいいのではと考えた日もありました。

選んだ理由

Dさんは、見えない理由を「明るさ・角度・音」の3つに分けて考えることにしました。病棟ではベッドサイドで自然に見ていたものを、画面越しでは患者さんに協力してもらって見る。そう考え直すと、するべきことがはっきりしました。

Dさん:見えないのは私の観察力のせいじゃなくて、条件の問題なんだと思えたら、気持ちが楽になりました。

始め方と工夫

声かけの言葉を5つ決めて、パソコンの横に貼りました。予約の確認の電話で「当日は窓のほうを向いて座り、体重計と血圧計を近くに置いてください」と伝えるようにし、つながらないときの手順も医師と一緒に紙1枚にまとめました。夫も「在宅の日は夕方の買い物を頼める」と、新しい働き方を喜んでくれています。

Dさんの例で効いたのは、観察の力を鍛え直したことではなく、観察の「条件」を整えたことでした。画面越しの観察は、患者さんとの共同作業です。条件を整える声かけを先に用意しておくと、病棟や外来で積み上げた経験が、そのまま生きてきます。

気をつけたいこと:画面越しの観察には限界がある

画面越しの観察には、どれだけ工夫しても越えられない限界があります。聴診や触診はできず、においや皮膚の細かな変化もわかりません。急な変化が疑われるときに、画面だけで様子を見るのは危険です。迷ったら、自分で抱えずに医師へ伝える。この線を守ることが、何よりの安全策です。

看護師がどこまでを担うかも、医療機関の決まりや医師の指示によって違います。港区の案内では、オンライン診療の基準は「最低限遵守する事項」を基本として定められていると説明されています[1]。働く医療機関がそのうえでどんな手順を決めているかを、最初に確かめておきましょう。

画面越しで補助をするよいところ・気をつけたいところ

よいところ

  • 患者さんの生活の場が見え、暮らしに合わせた説明がしやすい
  • 通院が難しい人とも、顔を見て話せる
  • 自宅で働ける日をつくれる場合がある

気をつけたいところ

  • 聴診や触診ができず、わかることに限りがある
  • 機器や回線の不具合で、診療が止まることがある
  • 患者さん側の環境で、観察のしやすさが左右される

パソコンの操作に強い苦手意識がある人や、自宅に静かな個室を用意しにくい人には、負担の大きい仕事になるかもしれません。その場合は、まず医療機関の中でオンライン診療の補助に慣れてから、在宅の日を増やす順番も考えられます。

制度の面では、オンライン診療を行う医療機関に、2026年4月1日から届出が義務づけられました。それより前から行っていた医療機関には、2027年3月31日までの猶予があります[1]。制度の動きはオンライン診療の制度は2026年4月からどう変わった?にまとめています。

今日からできること

全部を一度にそろえる必要はありません。今夜は、自分の映り方を確かめるところまでで十分です。

今日から始める、画面越しの観察の準備
  1. 1家の回線を試す

    働く部屋でビデオ通話をつなぎ、途切れないかを家族と試します。

  2. 2自分の映り方を見る

    カメラを目の高さにして、顔が暗くないか、背景に私物がないかを確かめます。

  3. 3声かけの言葉を5つ書く

    明るさ・角度・音・患部・薬について、お願いの言葉を作ります。

  4. 4伝え方の型を決める

    見えたこと・本人の言葉・測った値・見えなかったことの4つで、メモの型を作ります。

  5. 5つながらないときの手順を書く

    自分の側・患者さん側・切り替えの3段階で、紙1枚にまとめます。

よくある質問

オンライン診療の補助に、特別な機器は必要ですか?

特別な医療機器より、カメラとマイクのあるパソコン、ヘッドセット、安定した回線、静かな個室が基本です。使うシステムや機器の条件は医療機関や会社によって違うので、働き始める前に確かめてください。回線とヘッドセットの選び方は在宅ワークのネット回線とヘッドセットにまとめています。

スマートフォンだけで補助の仕事はできますか?

医療機関や会社の決まりによります。記録の入力や、患者さんの情報を見ながら話す作業を考えると、パソコンのほうが作業しやすい場面があります。どの機器を使うかは、指定に従ってください。

自宅のWi-Fiでも大丈夫ですか?

回線の条件は求人によって違います。オンラインで面談をする仕事の求人では、ポケットWi-Fiは不可とした例もありました[2]。家のWi-Fiを使うなら、ルーターの近くで働く、混む時間帯を避けるなどの工夫をし、可能なら有線でつなぎましょう。

画面越しに顔色を見るときのコツは?

患者さんに窓や照明のほうを向いてもらい、逆光を避けます。照明の色で肌の色は違って見えるので、「いつもと比べてどうですか」と本人や家族に聞いて補いましょう。わかりにくいときは、わかりにくかったこと自体を医師に伝えます。

患者さんが操作に慣れていないときは、どうしますか?

専門の言葉を避け、画面に見えている形や色で、一度に1つずつお願いします。予約の確認のときに当日の準備を伝えておくと、診療の時間を使わずにすみます。つなぎ方の案内はオンライン診療で看護師がする仕事でも取り上げています。

診療の様子を録画してもいいですか?

録音や録画は、医療機関の決まりの範囲でしか行いません。病歴は要配慮個人情報に含まれるので[5]、扱いには特に注意が要ります。迷ったときは、自分で判断せず医療機関に確かめましょう。

機器の費用は、自分で払うのですか?

医療機関や会社によって違います。雇われて働く場合、働く人に機器などを負担させるときは就業規則に定める必要があるとされています[3]。費用の扱いは、面接や契約の前に確かめておきましょう。

まとめ

オンライン診療の補助でも、観察の力そのものは病院と同じです。違うのは、画面越しという条件です。その条件を整えれば、病棟や外来で積み上げた経験は、画面の向こうでもちゃんと生きます。

  • 機器は、カメラとマイクのあるパソコン、ヘッドセット、安定した回線、静かな個室を整える
  • 明るさ・角度・音を声かけで整え、見えない部分は質問と患者さんの測定で補う
  • つながらないときの手順と個人情報の扱いを、働き始める前に医療機関と確かめる

画面越しの仕事が自分に合うか、どんな求人から探せばよいか迷ったら、気軽に相談してください。LINEでも、下のフォームからでも受け付けています。

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ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。