看護師の副業ライター|本業と両立する時間の作り方と注意点

夜勤明けの昼過ぎ。体は重いのに目がさえて、カーテンを閉めた部屋でスマートフォンを開くと、「看護師の経験を生かして記事を書きませんか」という募集が目に入ります。病棟で覚えたことが、誰かの役に立つかもしれない。そう思う一方で、「今の勤務表で、いつ書くの?」という声も頭のどこかで聞こえます。

ライターの仕事は、家で、自分の決めた時間に進めやすい副業です。そのぶん、時間の線を自分で引かないと、本業の疲れの上に締め切りが重なり、どちらも苦しくなってしまいます。

もう一つ気になるのは、決まりごとです。勤めている病院は副業を認めているのか。確定申告はいるのか。病棟での経験を、どこまで書いてよいのか。はっきりしないまま始めると、書くたびに小さな不安がつきまといます。

本業を続けながら副業でライターをするための順番と、書く時間の作り方を整理しました。疲れすぎないための上限の決め方や、就業規則・守秘義務・税金の注意点もまとめています。

看護師が副業でライターを始めるには、何から?

副業でライターを始めるなら、「就業規則を確かめる→書ける時間を決める→書くテーマを決める→短い記事を1本受ける→記録をつける」の順番で進めるのが安心です。書く技術を磨くより先に、本業との線引きを決めておく。これが、副業ならではの順番です。

就業規則を最初に置くのには理由があります。書き始めてから「副業は許可制だった」と分かると、受けた仕事を途中でやめることになりかねず、発注者にも迷惑がかかります。手続きが必要かどうかを先に確かめておけば、そのあとの準備に安心して時間を使えます。

本業を続けながら副業でライターを始める順番
  1. 1就業規則を確かめる

    副業が禁止・許可制・届出制のどれかを読み、必要なら申請します。

  2. 2書ける時間を決める

    勤務表を見て、週に何時間、どの日に書くかを先に決めます。

  3. 3書くテーマを決める

    勤務先の患者さんに触れずに書ける、一般向けのテーマを選びます。

  4. 4短い記事を1本受ける

    締め切りに余裕のある短めの記事から受け、かかった時間を測ります。

  5. 5記録をつける

    報酬・使った費用・作業の時間を記録し、確定申告の要否を確かめます。

書くテーマは、勤務先と切り離せるものから選びます。たとえば、新人のころの勉強のしかた、夜勤の前後の過ごし方、看護学生のころに知りたかったこと、家族の介護で役立つ基本的な知識などです。どれも、特定の患者さんに触れなくても、自分の経験と公的な資料で書けます。

見本の記事の作り方や、募集への応募のしかたなど、ライターとしての始め方そのものは、看護師が医療ライターを在宅で始めるにはで手順を追ってまとめています。ライターや監修の仕事の種類と報酬の決まり方は、看護師の医療ライター・監修の求人で全体を見渡せます。ここでは、本業を続けながら進めるときに気をつけたいことに絞ります。

本業のシフトの中で、書く時間をどう作る?

病棟勤務の1週間は、同じ形ではくり返されません。日勤、夜勤入り、夜勤明け、休日。書く時間を作るこつは、「シフトの種類ごとに、する作業を決めておく」ことです。毎回「今日は書けるかな」と考えなくてよくなり、迷う時間そのものが減ります。

書く時間の置き方の例(2交代の病棟勤務の場合)
日勤の日20:30〜21:00 メモと見出しの見直し
夜勤明けの日仮眠のあと14:00〜14:30 返信だけ
休日9:00〜12:00 調べ物・構成・執筆

いちばん長い作業である調べ物と執筆は、休日の午前にまとめます。日勤の日の夜は30分だけ、見出しの並びを見直したり、思いついたことを足したりする時間です。夜勤明けの日は、発注者からのメールに返信するだけにして、書く作業はしません。

シフト別に向いている作業・避けたい作業の例
シフト向いている作業避けたい作業
日勤の日の夜メモの整理・見出しの見直し新しい調べ物
夜勤入りの日の朝短い見直し締め切り前の仕上げ
夜勤明けの日発注者への返信だけ執筆・数字の確かめ
休日調べ物・構成・執筆2日続けての長時間作業
通勤や休憩のすき間テーマを1行だけメモ患者さんの話のメモ

編集部まとめ

夜勤明けの頭は、自分で思う以上に疲れています。数字や制度を資料で確かめる作業は、読み違いが起きやすいので、休日に回すと安心です。「夜勤明けは書かない」と決めてしまうほうが、結果として長く続けられます。

すき間の時間も、使い方しだいで材料になります。通勤の電車や休憩の終わりに、書きたいテーマを1行だけスマートフォンにメモしておきます。「新人のころ、夜勤の前に何を食べていたか」「実習生によく聞かれること」。この1行の積み重ねが、休日にすぐ書き始められる材料になります。ただし、勤務中は本業に集中し、患者さんにかかわることはメモしないと決めておきましょう。

1か月単位でも、書く日を先に決めておくと楽になります。たとえば、ある月の休日が9日あるとします。そのうち書く日は4日の午前だけ、残りの5日は書かない日と決めて、勤務表に印をつけておきます。家族の予定や職場の勉強会の日もこのときに書き込んでおくと、締め切りを約束するときに迷いません。数字は一つの例です。

1本書くのに何時間かかる? 無理のない本数の決め方

副業で続けられる本数は、「書ける時間」を「1本にかかる時間」で割ると見当がつきます。ところが、始めたばかりのころは、この「1本にかかる時間」を短く見積もりがちです。書く時間だけでなく、調べる時間、見直す時間、修正に応える時間も入れて考えます。

1本3,000字の記事にかかる時間の計算例(始めたばかりのころ)
  • テーマ決めと構成1時間
  • 調べる・出典を確かめる2.5時間
  • 書く2時間
  • 見直す1時間
  • 修正に応える1時間

この例では、1本に合計7.5時間かかります。休日に3時間ずつ書けるとすると、1本を仕上げるのに休日がおよそ2〜3日分必要です。月の休日が8〜9日の勤務なら、休む日も残して、受けられるのは月2〜3本ほどと見当がつきます。数字は説明のための例で、慣れやテーマで変わります。

修正の依頼は、こちらの勤務表とは関係なく届きます。締め切りの前に予備の日を1日残しておくと、夜勤明けに慌てて直さずにすみます。

最初の1本は、短めの記事を選ぶとかかる時間を測りやすくなります。確かめた募集の例では、看護師・医療職向けの体験記事で、1記事1,000〜1,500文字程度、文字単価2.0円とされていました[1]。1件の例で相場ではありませんが、このくらいの長さなら、休日1日で仕上げられるかを試せます。

慣れてくると、調べる時間は少しずつ短くなります。得意な分野に絞れば、同じ資料を何度も使えるからです。単価と時間の関係を自分の数字で計算する方法は、看護師ライターの文字単価と収入の目安の考え方で紹介しています。

副業に向く案件、向かない案件

募集を選ぶときも、本業との重なりを先に見ます。副業に向くのは、締め切りまで1〜2週間ある記事、自分の経験に近いテーマの体験記事、修正の回数が決まっている案件です。

反対に、毎日の更新や当日中の納品を求める案件、平日の日中にオンライン会議への参加が何度もある案件は、病棟の勤務と重なりやすくなります。募集文の読み方や、募集が出る場所の違いは看護師のライター求人の探し方にまとめています。

疲れすぎないための上限の決め方

副業ライターがつまずきやすいのは、仕事が順調に来はじめたころです。「せっかく声をかけてもらったから」と引き受けるうちに、休日がすべて締め切りで埋まり、夜勤明けにもパソコンを開くようになります。そうなる前に、上限を数字で決めておきます。

上限の決め方の例

  • 書く時間は週6時間まで、と時間で決める
  • 受ける本数も決める(始めたばかりなら月2〜3本までなど)
  • 夜勤明けの日と、夜勤入りの前の晩は書かない
  • 締め切りは、その月の勤務表が出てから約束する
  • 休日のうち少なくとも1日は、パソコンを開かない

新しい依頼が来たときは、次の2つの質問で受けるかどうかを決めます。その場で返事をせず、勤務表を開いてから考えるのがこつです。

新しい依頼を受けるか決めるときの質問

締め切りまでの勤務表は、もう出ていますか?

はい

休日の数を数え、1本にかかる時間が足りるかを確かめます。

いいえ

勤務表が出てから返事をしてよいか、発注者に聞いてみましょう。

受けると、月の上限の本数や時間を超えますか?

はい

締め切りを延ばせるか相談するか、今回は見送ります。

いいえ

引き受けて、実際にかかった時間を記録します。

断るのは勇気がいりますが、「今月は予定がいっぱいのため、来月10日以降なら受けられます」と代わりの日程を添えれば、関係を保ったまま断れます。眠れない日や頭痛が続くなど、体調の変化が続くときは副業の量を減らし、必要なら医療機関を受診してください。

上限を下げる合図も、先に決めておきます。勤務中にあくびが増えた、申し送りの前にメモを見返す回数が増えた、休日も締め切りのことが頭から離れない。こうした変化が2週間続いたら翌月の本数を1本減らす、というように自分との約束にしておくと、迷わずに手を打てます。

家族と暮らしている場合は、書く時間を家族にも伝えておきます。「休日の午前は書く時間、午後は書かない」と決めて共有すると、声をかけてよい時間が分かり、家族も自分も気をつかわずにすみます。

本業の就業規則で、何を確かめる?

副業を始める前に、勤め先の就業規則で副業の扱いを確かめます。厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」は、原則として副業・兼業を認める方向とすることが適当としています[2]。一方で、会社が副業を制限できる場合の例として、労務提供上の支障がある場合や、業務上の秘密が漏れる場合などを挙げています[2]。

ガイドラインは法律ではありません。最後に確かめるべきなのは、自分の職場の決まりです。就業規則は、職場の共有フォルダや掲示、総務や人事の窓口で見られる場合があります。読み方と許可の申請のしかたは、看護師の副業が禁止される理由|就業規則の確かめ方と例外にまとめています。

地方公務員として働いている場合は、報酬を得て事業や事務に従事するには、任命権者の許可が必要とされています[3]。国家公務員にも、許可などの仕組みがあります[4]。自分がどちらに当たるのか分からないときは、勤め先の人事の担当に確かめてください。

就業規則で確かめること

チェックした数:

申請するときは、内容・場所・量・時間を具体的に書くと、判断してもらいやすくなります。書き方の例を挙げます。

  • 副業の内容:看護師向けウェブメディアの記事の執筆(業務委託)
  • 作業の場所:自宅
  • 作業の量と時間:月2〜3本、本業の勤務時間外(主に休日の午前)
  • 本業への配慮:勤務先や患者さんの情報は書かない、勤務先の名前は出さない

最後の「本業への配慮」は、ガイドラインが制限できる例に挙げている「業務上の秘密が漏れる場合」などへの答えにもなります。知られたくないからと黙って始めると、あとで知られたときに信頼を失うのは自分です。職場に知られる仕組みと先にできることは、看護師の副業は職場にバレる?で取り上げています。

勤務先の患者さんのことは、なぜ書かない?

看護師ライターにとって、いちばん大事な線引きです。保健師助産師看護師法は、看護師が正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らすことを禁じ、看護師でなくなった後も同じとしています[5]。違反すると、6か月以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金とされています[5]。

名前を伏せれば大丈夫、とは限りません。「春ごろ、地方の病院の脳外科病棟で、30代の男性が」のように、時期・場所・年齢・病名が重なると、本人や周りの人には誰の話か分かってしまうことがあります。体験記事を書くときは、特定の患者さんの話ではなく、「よくある場面」や「自分の工夫」に置きかえて書きます。

書いてよいことと、書かないことの例

書いてよいこと

  • 夜勤前の食事や仮眠など、自分の工夫
  • 新人のころに困ったことと、乗り越え方
  • 公的な資料で確かめた、病気や制度の一般的な説明

書かないこと

  • 特定の患者さんの病状・言葉・家族のこと
  • 勤務先の名前や、内部の決まり・人間関係
  • 時期や場所が分かる、具体的すぎる出来事

体験を書くときは、特定の誰かとの出来事ではなく、何度も出会った場面として書くと、読み手の役にも立ちやすくなります。「夜勤の巡視で眠れない患者さんに声をかけるとき、私が気をつけていたこと」のように、主語を自分の工夫に置くのがこつです。

記事に写真を添えるときも同じです。病棟の中や、名札・ホワイトボード・書類が写り込んだ写真は使いません。職場での撮影そのものを決まりで禁じている病院もあります。

迷ったら、「この文章を、その患者さんや同僚が読んだらどう感じるか」を考えてみてください。少しでも引っかかるなら、書かない側に入れます。SNSやブログでの発信も同じ考え方です。組み合わせで特定される書き方の例は、看護師がSNS・ブログで発信するときの注意にまとめています。

副業ライターの確定申告と住民税は?

副業でライターの報酬を受け取ったら、税金のことも頭に入れておきます。本業の給与を1か所から受けている人は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です[6]。ここでいう20万円は収入ではなく、収入から経費などを引いた所得の額です[6]。

20万円以下なら何もしなくてよい、というわけではありません。たとえば横浜市は、副業などの所得の合計が20万円以下で確定申告が不要な場合も、市民税・県民税の申告は必要と案内しています[7]。扱いは、住んでいる市区町村で確かめてください。

ライターの原稿料は、国税庁が「業務に係る雑所得」の例として挙げています[8]。ただし、事業所得に当たるかどうかは、その活動が社会通念上「事業」と呼べる程度かどうかで判定されるので、迷うときは税務署で確かめてください[9]。所得を計算するには、報酬の記録と、仕事のために使った費用の記録が欠かせません。

1年分そろえておきたい記録
記録するもの書いておくこと
報酬発注者・記事名・金額・入金日
差し引かれた額源泉徴収や手数料の額
使った費用日付・内容・金額(領収書も保管)
作業の時間1本ごとにかかった時間(自分用)

編集部まとめ

作業の時間は税金には使いませんが、次の依頼を受けるかどうかを決めるときに役立ちます。申告が必要かどうかの考え方は看護師が副業すると確定申告は必要?、契約から請求までの流れは看護師がライターを業務委託で受ける流れにまとめています。

モデルケース:病棟勤務を続けながら週末に2本ずつ書くFさん

モデルケース(架空の例)

夜勤明けに書くのをやめ、週末に2本ずつ。締め切り前の徹夜がなくなった

  • 4日0日夜勤明けに書いた日(月)
  • 2回0回締め切り前の徹夜(月)
  • 決めていない休日の午前で計6時間書く時間(週)

このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。

成果

Fさんは病棟の仕事を続けながら、看護師向けメディアの体験記事を週末に2本ずつ書いています。夜勤明けには書かないと決めてから、締め切り前の徹夜はなくなりました。書き始めて1年半、休日の午前だけで1週間分の執筆を終え、午後は家族と過ごしています。

Fさん:書く日を決めたら、病棟の仕事にも落ち着いて向き合えるようになりました。

背景

消化器内科病棟で働いて9年。後輩の指導を任されるようになったころ、Fさんは自分の経験を文章で残したいと考えるようになりました。病院が副業を許可制にしていることを就業規則で確かめ、看護部に申請してから、業務委託の記事の仕事を受け始めました。

困っていたこと

はじめの3か月は、依頼が来るたびに引き受けていました。夜勤明けの昼にもパソコンを開き、ぼんやりした頭で同じ資料を何度も読み直していました。締め切り前の晩に徹夜をした翌日、日勤で小さな確認漏れをしかけ、Fさんは働き方を見直すことにしました。

選んだ理由

Fさんは、本数を減らすより先に、書く日を固定することにしました。勤務表を見て、週末に休みが入る週は2本、入らない週は休みの日に1本と上限を決めました。発注者に事情を話すと、締め切りを勤務表が出たあとに決める形に変えてくれました。

Fさん:「夜勤明けは書きません」と伝えたら、担当の方が「そのほうが安心です」と言ってくれて、気が楽になりました。

始め方と工夫

平日のすき間時間は、思いついたテーマをスマートフォンに1行メモするだけにしています。休日の1日目の午前に調べ物と構成、2日目の午前に執筆と見直しをして、2本を仕上げます。患者さんの話は書かず、新人のころの夜勤の工夫や勉強のしかたなど、自分の経験だけを題材にしています。調べ物の少ない体験記事なので、慣れたいまは1本3時間ほどで仕上がります。報酬と使った費用は、月末に表へまとめています。

Fさんの例で効いたのは、本数を増やしたことではなく、書かない日を先に決めたことでした。書かない日が決まると、書く日に集中できます。上限があるから、依頼を受けるときも迷わずにすみます。

副業ライターが合わない時期・人もいる

本業を続けながらの副業ライターには、よいところと気をつけたいところがあります。始める前に、両方を並べて見ておきましょう。

本業を続けながら副業でライターをするよいところ・気をつけたいところ

よいところ

  • 本業の収入を保ったまま、書く仕事を試せる
  • 看護の経験を整理し直すきっかけになる
  • 量を自分で調整しやすく、やめどきも選べる

気をつけたいところ

  • 休日が締め切りで埋まり、休む時間が減りやすい
  • 本業の忙しい時期や勤務の変更に左右される
  • 慣れるまでは、かけた時間に対して報酬が少なめになりやすい

次のような時期は、始めるのを少し待つほうがよいかもしれません。異動や昇格の直後で本業に慣れていない時期、夜勤の回数が増えている時期、家族の介護や子どもの行事が重なっている時期です。副業は、本業と生活に余白があってこそ続きます。

始めたあとも、3か月に1回はふり返りの日を作ります。見るのは、1本にかかった時間、1時間あたりの報酬、本業の疲れの3つです。続ける、本数を減らす、いったん休む。どれを選んでもかまいません。やめどきを自分で選べることも、副業のよいところの一つです。

また、看護の資格を生かした副業は、書く仕事だけではありません。電話相談やオンコールなど、ほかの在宅の副業と比べてから決めたい方は、看護師が副業でできる在宅ワークを読んでみてください。

今日からできること

今日のうちにできることを並べました。全部がそろってから応募しても、遅くはありません。1つ終えたら、次の休日にもう1つ進めるくらいの速さで十分です。

副業ライターを始める前に、今日できること

チェックした数:

よくある質問

看護師の副業ライターは、月にどのくらいの収入になりますか?

本数と単価、1本にかかる時間で大きく変わるので、決まった額は言えません。確かめた募集の例では、体験記事で文字単価2.0円、1記事1,000〜1,500文字程度でした[1]。これは1件の例で、相場ではありません。時間あたりで考える方法は看護師ライターの文字単価と収入の目安の考え方をご覧ください。

夜勤のある病棟勤務でも続けられますか?

書く日を休日に固定し、夜勤明けは書かないと決めておくと、続けやすくなります。月の本数の上限を先に決め、締め切りは勤務表が出てから約束するのがこつです。

職場に言わずに副業ライターをしてもいいですか?

おすすめしません。就業規則で副業が許可制や届出制になっている場合は、手続きをしてから始めましょう。厚生労働省のガイドラインは原則として副業を認める方向を示していますが、法律ではなく、職場ごとの決まりがあります[2]。

病棟での経験を記事に書いてもいいですか?

自分の工夫や学んだことは書けますが、特定の患者さんの情報や、勤務先の内部のことは書きません。看護師には、業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない義務があり、看護師でなくなった後も同じです[5]。

副業の所得が年20万円以下なら、何もしなくていいですか?

所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告が必要とされる場合があります[7]。20万円は収入ではなく所得の額です[6]。住んでいる市区町村の案内で確かめてください。

公立の病院に勤めていますが、副業でライターはできますか?

地方公務員として働いている場合は、報酬を得て事業や事務に従事するには任命権者の許可が必要とされています[3]。一切できないというわけではなく、許可の仕組みがあるということです。自分が公務員に当たるかどうかや許可の基準は、勤め先の人事の担当に確かめてください。

文章を書いた経験がほとんどありません。

看護記録で身につけた「事実を正確に、短く書く」力は、記事でも役に立ちます。練習のしかたは未経験の看護師でも医療ライターになれる?を参考にしてください。

契約や請求のしかたが分かりません。

応募から契約、納品、請求、入金までの流れは看護師がライターを業務委託で受ける流れにまとめています。最初の請求の前に読んでおくと安心です。

まとめ

本業を続けながらの副業ライターは、書く力より先に「線を引く力」が問われる働き方です。就業規則を確かめ、書く時間と上限を数字で決め、患者さんのことは書かない。この3つが決まれば、書く仕事は本業の疲れを増やすものではなく、自分の経験を見つめ直す時間になっていきます。

  • 就業規則で副業の扱いを確かめ、必要なら申請する
  • シフトごとに作業を決め、夜勤明けは書かない
  • 月の本数と時間の上限を決め、勤務表が出てから締め切りを約束する
  • 報酬と費用を記録し、確定申告と住民税の扱いを確かめる

本業との両立や、副業の選び方で迷ったときは、ひとりで抱え込まずに、LINEかフォームから気軽にご相談ください。

zaitakuwork

ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。