妻(夫)の最期は、ある日突然やってくるというより、眠っている時間が少しずつ長くなり、呼びかけに応える力が弱まり、やがて呼吸の様子が変わっていく、という形で近づくことが多いとされています。ただ、どの変化がいつ現れるかは人によって大きく違い、この順番どおりに進まないこともあります。
この記事では、最期が近づくときに多く見られる変化と、苦痛をやわらげるケア、意識が薄れても声が届く可能性、長年連れ添った夫婦だからこそ伝えたい言葉とその伝え方、子どもたちと最期の時間を分け合う工夫、そして最期の瞬間に立ち会えなかったときの考え方を、夫の立場から順にまとめました。妻の最期を前にした夫の方にも、夫を見送ろうとしている妻の方にも読んでいただけます。
妻の最期を思うと、怖くてたまらない方へ
- 妻の最期がどんなふうになるのか、想像するだけで怖い。苦しむのか、話せなくなるのか。
- そのとき自分が何をすればいいのか、まったく分からない。
- 長年一緒にいたのに、最期のことだけは、どう向き合えばいいのか分からない。
がんの妻の最期は、どんなふうに訪れるのでしょうか。夫として、そばで何ができますか?
多くの場合、眠る時間が長くなり、反応が少しずつ薄れ、最期が近づくと呼吸の様子が変わります。進み方には個人差があります。夫にできるのは、そばにいて触れ、声をかけ、つらそうなときに医療者へすぐ伝えることです。
夫の役割は、医療者の代わりをすることではありません。この時期に夫が担えるのは、「そばにいる人」「気づいたことを伝える人」「言葉を届ける人」の3つです。どれも特別な技術はいりません。毎日顔を見ている夫だからこそ、「今日はいつもより眉間にしわが寄っている」「手を握ると少し落ち着く」といった小さな違いに気づけます。
経過を前もって知っておきたいときは、看護師に「家族向けの説明の冊子はありますか」と尋ねてみてください。厚生労働科学研究のOPTIMという取り組みでは、看取りの時期の家族に向けて『これからの過ごし方について』というパンフレットが作られました。体に起きてくる変化や、苦痛が増えたときの対応、のどのゴロゴロする音、点滴のことなどを、家族の心配に沿って説明する冊子で、医師や看護師が説明のときに使うことを想定しています。
この冊子を使って説明を受けたご遺族への2012年の多施設研究(10施設で遺族325名に送付し、260名が回答)では、81%が「とても役に立った」「役に立った」と答え、「変化の目安になる」を挙げた方は84%でした。著者らは、冊子を渡すだけでなく、医療者と十分に話し合いながら使うことを条件としています。読むときは一人で抱えこまず、看護師に「分からないところを一緒に見てもらえますか」と頼んでください。
最期が近づくと、体にはどんな変化が起きますか?
眠っている時間が増える、食べたり飲んだりする量が減る、呼びかけへの反応が薄くなる、呼吸のリズムや音が変わる、といった変化が多く見られます。現れる順番や時期は一人ひとり違い、すべてが起こるとも限りません。
- 1眠る時間が増える昼も夜も、うとうとしている時間が長くなる
- 2食べる・飲む量が減る飲み込みにくくなり、口にするものが少なくなる
- 3反応が薄くなる呼びかけに目を開けることや、返事が少なくなる
- 4呼吸の様子が変わるリズムが不規則になる、あごを動かす、のどで音がする
米国とブラジルの緩和ケア病棟で、進行がんの患者さん357人を調べた研究(Hui ほか、2014年)では、意識の低下や、液体を飲み込みにくくなることは比較的早く現れる一方で、最期の数日と強く結びついていたのは、下顎呼吸、尿の量が減ること、チェーン・ストークス呼吸、のどのゴロゴロする音などでした。下顎呼吸は、あごを上下に動かすようにして息をする呼吸です。チェーン・ストークス呼吸は、呼吸がだんだん大きくなってはまた小さくなり、しばらく止まることを繰り返す呼吸をいいます。
ただし、この研究は医療者が診察の手がかりにするためのもので、ご家族が一つひとつ当てはめて日数を数えるためのものではありません。気になる変化に気づいたら、自分で判断しようとせず、「さっきから、あごを動かすような息をしています」と、見たままを看護師に伝えてください。
話のつじつまが合わなくなったり、落ち着かずに手を動かしたりすることもあります。せん妄と呼ばれる、一時的に現れる意識の混乱で、ゆっくり進む認知症とは違うものです。亡くなる前の時期には起こりやすくなるとされています。人が変わったように見えても、それは病気による変化で、妻の気持ちそのものが変わったわけではありません。気づいたら、いつから、どんな様子かを看護師に伝えてください。
[gk_cta_mid title=”「看取り前後にやることチェックリスト」をお送りします”]フォームから折り返しのお電話をお申し込みいただければ、看取りの前後にやることをまとめたリストをお送りします。夫の立場で迷いやすいことも、ご希望があればお電話で一緒に整理します。[/gk_cta_mid]妻は苦しむのでしょうか?つらさは和らげてもらえますか?
つらさを和らげる手立てはあります。痛みや息苦しさ、落ち着かなさなどは、緩和ケアの医師や看護師が、薬や体の向き、環境の工夫で和らげることを目指します。苦しそうに見えたら、我慢させずに、その場で医療者に伝えてください。
世界保健機関(WHO)の2002年の定義では、緩和ケアは、命を脅かす病気に向き合う本人と家族について、痛みや体のつらさ、心や気持ちの問題を早めに見つけて対応し、苦痛を予防し和らげることで、生活の質を高めようとする取り組みとされています。最期の時期も、そのための手立ては続きます。
痛み止めとして使う医療用麻薬について、日本緩和医療学会の疼痛のガイドライン(2020年版)は、使うことで命が短くなるという根拠はないと述べています。ほかの方法では和らげられない強い苦痛に対しては、意識を下げる「鎮静」が検討されることもあります。学会の鎮静の手引き(2023年版)は、鎮静が平均して命を縮めるような重い影響はないと想定されるとしています。鎮静を始めるかどうかは、本人の苦痛の様子と希望をもとに、医療者と家族が話し合って決めていくものです。
つらさの出方や和らぎ方には個人差があり、本人が言葉で訴えられなくなった時期には、医療者が気づきにくいつらさもあります。だからこそ、毎日そばにいる夫が見たことを言葉にして伝えることに意味があります。
夫が見て伝えること
- 顔をしかめる、うなる、体をよじるなどの様子
- 息が苦しそう、のどの音が気になる
- 落ち着かない、話のつじつまが合わない
- いつもと違うと感じた時刻と、その前後の出来事
医療者に頼めること
- 痛みや息苦しさを和らげる薬の調整
- 体の向きや枕の位置など、楽な姿勢の工夫
- のどの音や口の渇きへの対応の相談
- 家族が手伝えるケアのやり方を教わること
のどの奥でゴロゴロと音がすると、そばにいる家族はとてもつらく感じます。本人がどう感じていそうか、体の向きを変えるなどの工夫ができるかを、遠慮なく看護師に尋ねてください。
意識がなくなっても、夫の声は妻に届いていますか?
届いている可能性があるといわれています。呼びかけに応えなくなっても、耳は聞こえていることがあると考えられており、名前を呼ぶ、いつもの話をする、手を握りながら語りかけることには意味があります。
カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究(Scientific Reports、2020年)は、ホスピスの患者さんの脳波を調べ、反応がなくなった状態でも、一部の方の脳が音に反応していたと報告しています。反応のない状態で記録できたのは5人と少なく、言葉の意味まで分かっているかどうかは分からないとされています。それでも、声が届いているかもしれないと思えることは、そばにいる夫にとって大きな支えになります。
話しかける内容は、特別なものでなくてかまいません。「庭のバラが咲いたよ」「今日は孫から電話があった」。いつもの声で、いつもの話をします。ベッドのそばで、本人が聞いていない前提の病状の話をするのは避け、必要な話は廊下でします。好きだった歌を小さな音で流したり、髪をなでたりするのも、言葉と同じように届く可能性があります。詳しくは[gk_link to=”post:unresponsive-can-still-hear”]反応がなくても聞こえているのかを扱った記事[/gk_link]も参考になります。
長年連れ添った妻に、何をどう伝えればいいですか?
伝えたいことは「ありがとう」「ごめん」「これからのこと」の3つにまとめると、言葉にしやすくなります。照れくさければ短い一言で十分です。反応があるうちにと焦るより、思い立った日の、二人きりの時間に伝えます。
何十年も一緒にいると、改めて言葉にするのは照れくさいものです。けれど、最期の時期に夫婦が交わしたい言葉は、そう多くありません。感謝、謝罪、約束。この3つに分けて考えると、自分が何を言いたいのかが見えてきます。
| 伝えたいこと | 言葉の例 | 伝えやすい場面 |
|---|---|---|
| 感謝 | 「長いあいだ、ありがとう。毎朝の味噌汁がうまかった」 | 手を握っているとき |
| 謝罪 | 「仕事ばかりで、寂しい思いをさせてごめん」 | 二人きりの夜 |
| 約束 | 「子どもたちのことは任せて。ちゃんと食べるから」 | 落ち着いている昼 |
| 思い出 | 「新婚旅行で雨に降られたの、覚えてる?」 | 写真を一緒に見ながら |
口に出すのがどうしても難しい方は、短い手紙を書いて、それを読み上げる方法もあります。「ありがとう」の一言だけを、毎日、手を握るたびに言う方もいます。もう返事ができない時期に入っていても、伝えるのに遅すぎることはありません。最期に伝える言葉の選び方は、[gk_link to=”post:words-to-convey-at-the-end”]最期に伝える言葉を扱った記事[/gk_link]でも紹介しています。
子どもたちと、妻の最期の時間をどう分け合えばいいですか?
夫が「時間の配り役」になると、子どもたちも母親との時間を持ちやすくなります。一人ずつ二人きりで話せる時間をつくり、まだ幼い孫や未成年の子どもには、目にする変化を前もってやさしい言葉で伝えておきます。
大人になった子どもたちは、仕事や家庭を抱えながら駆けつけます。全員がそろう時間だけでなく、一人ずつ母親と二人きりになれる時間を、夫が意識してつくってあげてください。「少しのあいだ、お母さんと二人で話しておいで」と言って席を外すだけで、子どもが言えずにいた言葉を伝える機会になります。誰がいつ来られるかは一枚の紙にまとめ、病室の外で共有しておくと、ベッドのそばで予定の相談をしなくてすみます。
未成年の子どもや孫が面会するときは、親の病気を子どもに伝える場面についてがん情報サービスが示している考え方が参考になります。周りの大人で方針をそろえ、年齢に合った言葉で、段階を追って話すことです。たとえば「おばあちゃんは、たくさん眠るようになったよ。息の音が大きく聞こえることもあるけれど、それは病気のせいなんだ。そばで手を握ってあげてね」。会うかどうか、どのくらいそばにいるかは子ども自身が選べるようにし、手紙や絵を渡すだけの関わり方があってもかまいません。
そばにいる時間、夫にできることは何ですか?
手や足に触れる、唇を湿らせる、好きだった音楽を小さく流す、光や部屋の温度を整える、といったことです。特別なことをしなくても、いつもの声で話しかけ、隣に座っていること自体がケアの一つになります。
食べられない、飲めないことを無理に補おうとすると、むせてかえって苦しくなることがあります。口の中や唇の乾きが気になるときは、湿らせる方法を看護師に教わります。点滴を続けるかどうかは、医療者と相談して決めることで、日本緩和医療学会にも終末期の輸液についてのガイドラインがあります。「今の状態で、点滴は本人の楽につながりますか」と尋ねてみてください。
何をすればいいか分からなくなったら、黙って隣に座っているだけでかまいません。新聞の見出しを読み上げる、昔の写真を一枚ずつ見せながら話す、窓の外の天気を伝える。夫婦で過ごしてきた日常のかけらを、そのまま病室に持ちこむことが、妻にとってのいつもの時間になります。
- 手や足に触れ、ゆっくりさする
- 名前を呼んでから、いつもの話をする
- 看護師に教わった方法で、唇や口の中を湿らせる
- 好きだった音楽やラジオを、小さな音で流す
- 窓の光、部屋の温度、においを、本人が好きだった形に整える
- 疲れたら交代し、自分も眠る
最期の瞬間に立ち会えなかったら、後悔しますか?
立ち会えなかったことで、それまで一緒に過ごした時間の意味が消えるわけではありません。夜通しそばにいても、少し席を外した間に息を引き取ることもあります。間に合ったかどうかより、それまでに交わした言葉が残ります。
日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団の遺族調査「J-HOPE4」(2018年実施、有効回答9,071名)では、患者さんが亡くなることへのこころの準備が「できていた」と答えた方は29%で、「ある程度できていた」を含めると85%でした。回答者の多くは緩和ケア病棟で家族を見送った方で、すべてのご遺族を代表する数字ではありませんが、すっかり準備ができたと感じて見送る人のほうが少ないことがうかがえます。準備が足りないと感じるのは、夫だけではありません。
付き添いは、ひとりで続けなくてかまいません。看護師に「夜中でも、どんな変化があれば電話をいただけますか」と聞いておけば、家に帰って眠る夜もつくれます。
Q1看護師から「今夜はそばにいてあげてください」と言われましたか
はい泊まる準備をし、交代できる家族にも連絡しておく
いいえ次の問いへ
Q2自分の体は、今夜もう一晩もちそうですか
はい付き添い、朝の交代を家族に頼んでおく
いいえ家で眠り、変化があれば電話をもらう約束をする
Q3伝えたい言葉を、まだ言えていませんか
はい今夜のうちに、短い一言だけでも伝える
いいえいつもどおりの時間を、そばで過ごす
妻の最期を前にした夫は、何を伝えられた?
説明のための例(実在の方の体験談ではありません)
1. 相談のあとに変わったこと
相談の翌日から、この方は手帳に書いた3行を、一日に一つずつ妻に伝えました。1日目は「長いあいだ、ありがとう」、2日目は「仕事ばかりでごめん」、3日目は「娘のことは任せて」。2日目の夜には、妻がわずかに手を握り返したように感じたそうです。付き添いは娘と一晩おきの交代にし、それまで病室の椅子で3晩続けて過ごしていた夫は、家の布団で眠れる夜ができました。「ありがとうなんて、照れくさくて45年言えなかった」と話しています。
2. 相談を考えた背景
45年連れ添った妻は、入院してから眠る時間が増え、話しかけても返事が短くなっていました。看護師から「会わせたい方がいれば、声をかけておいてください」と言われた日、夫は意味をうまく飲み込めず、廊下の長椅子にしばらく座っていました。妻の前では、何を話せばいいのか分からなくなっていました。
3. 相談する前に困っていたこと
夜、「妻 癌 最期 苦しむ」と検索し、下顎呼吸やのどの音の説明を読んでは、怖くなってスマホを伏せる。そばで何をすればいいのか、どこまで付き添えばいいのかも分からず、離れたらその間に何かあるのではと、病室から出られなくなっていました。娘に「お父さんも少し休んで」と言われても、「自分がいないと」と首を振っていたといいます。
4. ここを選んだ理由・決め手
相談先を見つけたのは娘でした。病棟の看護師に聞くことも考えましたが、忙しそうな姿を見ると、自分の気持ちの話までは切り出せなかったといいます。娘が夜にLINEで状況を送り、翌朝に返事が届いたあと、夫が自分で電話をかけました。平日の朝9時半で、担当が名前を名乗って出たことに、少しほっとしたそうです。
5. 相談で話したこと・その後
担当は最初に、ここまでの日々の話を聞きました。そのあとで、看取りの前後にやることのチェックリストを送り、看護師に家族向けの説明の冊子があるか聞いてみること、夜中でも連絡をもらえる変化を確かめておくことを一緒に整理しました。担当は妻の状態の見立てや、時期の予測はしていません。冊子は看護師が一緒にページをめくりながら説明してくれ、のどの音が出たときの対応も、そこで初めて知りました。「奥さまに伝えたいことは、何かありますか」と尋ねられ、夫が口にした3つを、その場で手帳に書いたのが始まりです。「言葉にしたら、何をすればいいかが分かった」とも振り返っています。
※よくある状況を組み合わせて作った例です。登場する方は実在しません。相談の進み方は、状況によって異なります。
医療者に聞く質問例
- 今の妻の様子を、どのように見ていらっしゃいますか。
- 苦しそうに見えるとき、家族はどう伝えればよいですか。どんな対応ができますか。
- 家族向けに、これからの経過を説明した冊子はありますか。
- 夜中でも連絡をいただけるのは、どんな変化のときですか。
- 唇を湿らせるなど、家族がしてよいケアを教えていただけますか。
とはいえ、夫として覚えておいてほしい2つのこと
① 気持ちのこと──お別れの前から悲しいのは、自然なこと
妻がまだ隣にいるのに、涙が止まらない。そんな自分を情けなく思う夫の方もいます。まだ隣にいる人を思って先に湧いてくる悲しみは「予期悲嘆」と呼ばれ、「喪失が現実となる以前に起こる悲嘆」と説明されています。がん情報サービスが紹介しているように、ご家族は「第二の患者」ともいわれます。病室の外で泣いても、帰りの車で泣いてもかまいません。涙は、妻を大事に思ってきた年月の重さです。
② 実務のこと──連絡や手続きの役は、子どもや親族と分けて持つ
親族への連絡、職場への一報、亡くなったあとの届け出。こうしたことを夫が一人で抱えていると、妻のそばにいる時間まで落ち着かなくなります。親族への連絡は長男、職場や役所のことは長女、というように役を分けておけば、夫は妻のそばにいることに気持ちを向けられます。役所への届け出には期限がありますが、死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内とされていて、その夜のうちに済ませるものではありません。急な変化のときは、病院なら看護師に、家で看ているなら訪問看護や在宅医に、まず連絡します。
今日できること
[gk_howto name=”今日できること” description=”妻のそばで過ごす時間のために、今夜から明日にできる3つのこと” heading=”none”][gk_step title=”伝えたい言葉を3行書く”]ありがとう、ごめん、これからのこと。それぞれ一行ずつ、手帳かスマホのメモに書いておきます。[/gk_step][gk_step title=”夜の連絡を約束する”]看護師に「どんな変化のときに、夜中でも電話をもらえますか」と聞き、つながりやすい番号を伝えます。[/gk_step][gk_step title=”付き添いの交代を決める”]子どもや親族と、今夜と明日の夜に誰がそばにいるかを決め、自分が眠る時間を確保します。[/gk_step][/gk_howto]よくある質問
[gk_faq][gk_q q=”がんの最期は、苦しいものなのでしょうか?”]痛みや息苦しさが出る方もいますが、緩和ケアの医師や看護師が、薬や姿勢の工夫などで和らげることを目指します。つらさの出方には個人差があり、言葉で訴えられない時期もあるため、苦しそうな様子に気づいたら、その場で医療者に伝えてください。夫が見たままを言葉にすることが、薬やケアを見直すきっかけになります。[/gk_q][gk_q q=”医療用麻薬や鎮静で、命が縮むことはありませんか?”]日本緩和医療学会の疼痛のガイドラインは、医療用麻薬を使うことで命が短くなるという根拠はないとしています。鎮静についても、学会の手引きは、平均的に命を縮めるような重い影響はないと想定しています。心配なことは、遠慮せずに主治医や看護師に尋ねてください。[/gk_q][gk_q q=”反応がない妻に話しかけても、意味はありますか?”]意味はあると考えられています。反応がなくなっても、耳は聞こえている可能性があるといわれており、ホスピスの患者さんの脳波を調べた研究でも、一部の方の脳が音に反応していました。言葉の意味まで分かっているかは分かりませんが、名前を呼び、いつもの声で話しかけることは、夫にできる大切な関わりです。[/gk_q][gk_q q=”食べられなくなった妻に、点滴をしてもらうべきですか?”]点滴を続けるかどうかは、体の状態によって医療者と相談して決めることで、ご家族だけで判断する必要はありません。日本緩和医療学会には終末期の輸液についてのガイドラインがあり、家族向けの冊子でも点滴のことが扱われています。気になるときは、主治医や看護師に「点滴を続けることと控えることで、本人の楽さはどう変わりますか」と聞いてみてください。[/gk_q][gk_q q=”最期に間に合わなかったら、どう受け止めればいいですか?”]間に合わなかったことで、それまでの時間の意味がなくなるわけではありません。夜通し付き添っていても、席を外した少しの間に息を引き取る方もいます。自分を責める気持ちが続くときは、病院のがん相談支援センターや、看取った病院の看護師に話してみてください。国立がん研究センター中央病院のように、遺族のための外来を設けている病院もあります。[/gk_q][gk_q q=”妻があとどれくらいか、知りたいときはどう聞けばいいですか?”]「あと何日ですか」と一つの数字で聞くより、「今はどの段階と見ていますか」「会わせたい人を呼ぶなら、いつごろが目安ですか」と尋ねるほうが、今夜の行動に結びつけやすくなります。見通しの聞き方は、[gk_link to=”post:spouse-cancer-how-long-together”]配偶者の見通しの聞き方[/gk_link]で詳しく紹介しています。[/gk_q][/gk_faq]次に読むなら
- [gk_link to=”post:signs”]最期が近いとき、体にはどんなサインが出る?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:unresponsive-can-still-hear”]反応がなくても、声は聞こえているの?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:words-to-convey-at-the-end”]最期に、どんな言葉を伝えればいい?[/gk_link]
- [gk_link to=”post:spouse-final-signs-at-home”]家で看ているとき、連絡の目安はどう考える?[/gk_link]
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- [gk_link to=”post:spouse-cancer-how-long-together”]夫・妻のがん、あとどれくらい一緒にいられる?[/gk_link]