看護師以外の仕事がしたいとき|経験を生かせる仕事と、生かさない選び方

夜勤明けの朝、更衣室でユニフォームを脱ぎながら「もうこの服を着たくない」と思ってしまう。患者さんが嫌いになったわけではないのに、休みの日までナースコールの音が耳に残っている。そんな自分に気づいて、「看護師 以外の仕事がしたい」と検索した方もいるかもしれません。

長く看護師として働いてきた人ほど、「看護しか知らない自分に、ほかの仕事ができるのだろうか」という不安を抱えがちです。求人サイトを開いても、並ぶのは病院やクリニックの求人ばかり。医療の外の求人を、どこから見ればよいのかも分かりません。

それでも、看護の現場で身につけた力は、形を変えればほかの仕事でも使えます。看護以外の仕事を選ぶ道も1つではありません。看護の経験を生かす道と、あえて生かさない道があり、免許を手放さずに少しだけ看護を続けるという選び方もあります。

ここでは、離れたい気持ちの整理から、経験を生かせる5つの分野、まったく別の仕事の選び方、離れる前に確かめたいことまでを順番にまとめました。読み終えるころには、次に開く求人の種類が決まっているはずです。

看護師以外の仕事がしたいとき、何から考えればいい?

看護師以外の仕事は、看護の経験を生かせる仕事(医療事務・医療系企業・福祉・教育・人材)と、経験を生かさない別の仕事に分けて考えると選びやすくなります。どちらに進むかは、看護の何から離れたいのかで決まります。最初にそれを言葉にすると、見る求人がぐっと絞れます。

「看護師以外」と一口に言っても、離れたいものは人によって違います。夜勤や不規則な生活なのか。命を預かる緊張なのか。体を使う重労働なのか。職場の人間関係なのか。患者さんやご家族の気持ちを受け止め続けることに、心が疲れてしまったのか。

離れたいものが夜勤や体力なら、看護の仕事のまま働き方を変えるだけで楽になることがあります。反対に、病気や命に向き合うこと自体から距離を置きたいなら、看護以外の仕事を選ぶ意味がはっきりします。紙に3つほど書き出してみると、自分でも気づかなかった本音が見えてきます。

離れたいものから、進む方向を考える

患者さんの命や体調に、直接責任を持つこと自体から離れたいですか?

はい

看護以外の仕事を考える段階です。医療の知識を生かす仕事か、まったく別の仕事かを次に考えます。

いいえ

つらいのは夜勤・体力・人間関係などの「働き方」かもしれません。病院以外の看護の仕事や在宅の仕事も比べてみましょう。

医療や健康の話題には、これからも関わっていたいですか?

はい

医療事務・医療系企業・福祉・教育・人材など、経験を生かせる仕事が候補になります。

いいえ

経験を生かさない仕事も立派な選択肢です。看護で身についた「持ち運べる力」を手がかりに選びます。

書き出すときは、離れたいものと一緒に「残したいもの」も3つ書いておきます。人の役に立っている実感、医療の知識、いまの収入の水準、決まった時間に帰れる生活。残したいものが分かると、次の仕事を選ぶ物差しになります。

「看護がいや」なのか「今の職場がつらい」のかを分けてみる

看護以外の仕事を探す前に、一度だけ確かめておきたいことがあります。つらいのは看護という仕事そのものなのか、それとも今の職場の条件なのか、という点です。

職場を離れる看護師は、決して珍しくありません。日本看護協会の調査(労働政策研究・研修機構の紹介による)では、2024年度の病院の正規雇用看護職員の離職率は11.0%でした[1]。ただし、これは病院を辞めた人の割合で、看護の仕事そのものをやめた人の割合ではありません。「辞めたい」と思うことと、「看護をやめたい」と思うことは、分けて考えてよいのです。

職場がつらいときと、看護そのものから離れたいときのサイン

今の職場の条件がつらい

  • 夜勤のない週は気持ちが軽い
  • ほかの病棟や職場の話を聞くとうらやましい
  • 患者さんと話す時間は嫌いではない

看護そのものから離れたい

  • 休みの日に病気の話を聞くだけで疲れる
  • どの職場でも同じ気持ちになると思う
  • 医療と関係のない仕事の話に心が動く

左の欄に多く当てはまるなら、病院以外の看護の仕事で楽になる可能性があります。クリニック、健診、企業、在宅の仕事などの違いは病院以外で働ける看護師の仕事で比べています。資格を生かしたまま病院を離れる道は看護師を辞めたいけど資格は活かしたいにまとめました。

右の欄に多く当てはまるなら、看護以外の仕事を考えるのは自然な流れです。どちらとも言えないときは、5つの軸で働き方を比べる働き方に悩む看護師の決め方を先に試すと、気持ちの整理がつきやすくなります。

看護の経験を生かせる、看護以外の仕事は?

看護の経験を生かしやすい看護以外の仕事は、大きく5つの分野に分けられます。医療事務、医療系企業の仕事、福祉の仕事、教育・研修の仕事、人材(転職の支援)の仕事です。どの分野でも、体や病気の知識と、医療の現場の流れが分かることが強みになります。

看護の経験を生かせる、看護以外の仕事の5つの分野
分野仕事の例生きる経験在宅の度合い(目安)
医療事務受付・会計・請求の事務診療の流れ、医療の言葉△一部あり 職場による
医療系企業営業事務・問い合わせ対応現場の困りごとが分かる△一部あり 職種による
福祉相談・支援・介護の仕事体調の観察、家族との対話×なし 通う仕事が中心
教育・研修講座の講師・教材づくり指導と説明の経験△一部あり オンラインもある
人材転職の相談にのる仕事職場の実情が分かる△一部あり 会社による

編集部まとめ

分野を選ぶときは、さきほど書き出した「残したいもの」と照らし合わせます。医療の知識は使いたいけれど、患者さんへの責任からは離れたいなら、医療事務や医療系企業が近い候補です。人と向き合う仕事が好きなら、福祉や人材の仕事が合うかもしれません。後輩の指導にやりがいを感じてきた人は、教育・研修の仕事を見てみる価値があります。

求人を探すときは、看護師向けの求人サイトだけでなく、総合の求人サイトや求人検索エンジンも使います。「医療事務 未経験」「医療機器 営業事務」「医療 カスタマーサポート」「看護師経験 活かせる 事務」のように、職種名と医療に関わる言葉を組み合わせます。看護の経験を評価してくれる求人が見つかりやすくなります。

医療の知識を使う度合いと、人と向き合う度合いで分ける
医療・健康の知識を使う度合い人と直接向き合う度合い
医療系企業の事務・ITの仕事
医療事務、福祉、教育・研修、人材
一般事務・ものづくりなど
接客・販売など

図の上半分が「経験を生かす仕事」、下半分が「経験を生かさない仕事」です。右へ行くほど、人と直接向き合う場面が増えます。人と話すことで元気が出る人は右側、一人で集中できる時間がほしい人は左側が合いやすいでしょう。自分がどのあたりに行きたいのか、指で差してみてください。

5つの分野で、看護の経験はどう生きる?

医療事務:診療の流れが分かる人として

病院やクリニックの受付、会計、診療報酬の請求などを担う仕事です。患者さんと接する場面はありますが、診療や処置の責任は持ちません。検査や薬の名前、診療科の違いが最初から分かることは、慣れるまでの時間を短くしてくれます。

民間の資格もありますが、資格を条件にしない求人もあります。給与は求人によって大きく違うので、応募の前に今の手取りと並べて比べておきましょう。

医療系企業:現場の言葉が通じる人として

医療機器のメーカー、医療や介護のITサービスの会社、治験に関わる会社などには、看護師の資格を条件にしない仕事もあります。たとえば営業事務、問い合わせに答えるカスタマーサポート、導入した顧客を支えるカスタマーサクセスです。忙しい時間帯の病棟の空気や、看護師が何に困っているかを想像できる人は、顧客の気持ちを先回りして考えられます。

職種ごとの中身は、看護師が在宅でできるカスタマーサポートと看護師経験を生かせるカスタマーサクセスでくわしく紹介しています。治験の仕事が気になる人は治験の仕事は在宅でできる?も参考になります。会議やメールの文化に戸惑わないための準備は、病院から企業へ転職する看護師の注意点にまとめました。

福祉:体と暮らしの両方を見る人として

介護施設や障害福祉の事業所での相談や支援、介護の仕事にも、看護の経験が生きます。食事の量や表情の小さな変化に気づく観察の力、ご家族と落ち着いて話す力は、福祉の現場でも頼りにされます。

ただし、施設や事業所に通って働く仕事が中心で、在宅で働ける形は限られます。相談の仕事には、資格や実務経験を条件にするものもあります。条件は自治体や施設によって違うので、募集の要件を一つずつ確かめてください。

教育・研修:教えてきた経験を形にする

新人への指導、患者さんへの説明、ご家族への退院前の指導。看護師は毎日のように「教える」仕事をしています。その経験は、介護の資格を取る人向けの講座の講師、医療系の学校での教材づくり、企業の健康教育などに生かせます。オンラインで行う研修もあります。講師の条件は講座ごとに決まっているので、募集の要件を先に読みましょう。

人材:看護師の転職を支える側へ

看護師の転職を手伝うキャリアアドバイザーは、看護の現場を知っていることがそのまま強みになる仕事です。夜勤の重さや病棟の忙しさを自分の言葉で分かる人は、相談する看護師にとって心強い存在になります。仕事の中身と向く人は看護師からキャリアアドバイザーへ転職するにはで、在宅でできる働き方は看護師のキャリアアドバイザー求人で紹介しています。

まったく別の仕事を選ぶなら、どう考える?

医療と関係のない仕事を選ぶのも、立派な選択です。花屋、パン屋、事務、物流、ITなど、ずっと気になっていた仕事があるなら、それを候補に入れてかまいません。経験を「生かさない」と決めても、看護の現場で身につけた力まで手放す必要はありません。

手がかりになるのは、職種が変わっても持ち運べる力です。看護の言葉のままでは伝わりにくいので、ほかの仕事で使われる言葉に置き換えてみます。

看護で身についた力を、ほかの仕事の言葉に置き換える
看護での経験ほかの仕事での呼び方生かせる場面の例
観察とアセスメント状況を見て判断する力接客、店の運営
看護記録正確に文書を残す力事務、品質の管理
申し送り報告と引き継ぎの力どの職場でも
優先順位をつける段取りを組む力事務、物流、飲食
多職種との連携立場の違う人との調整営業事務、企画
患者さんへの説明分かりやすく伝える力販売、窓口、講師

編集部まとめ

職務経歴書や面接では、この表の右側の言葉で話すと伝わりやすくなります。「急変時に優先順位をつけて動いた」は、「予定外のことが起きても、順番を決めて落ち着いて対応できる」と言い換えられます。ほかの仕事の経験がないことへの不安には、看護しか知らなくてもできる在宅ワークも参考になります。

条件の面では、給与の水準、働く時間、体の負担、仕事を覚える期間の4つを比べます。新しい仕事では、最初の数か月は覚えることが多く、看護師として頼られてきた人ほど「できない自分」に戸惑います。その期間をどう乗り切るかまで考えておくと、移ったあとに慌てません。

給与を比べるときは、今の給与明細を手元に置きます。夜勤手当と資格手当(ついていれば)の欄を足した額が、看護以外の仕事に移ったときに減りやすい部分の目安です。月の額に12をかけると、1年でどれくらい変わるかが見えてきます。賞与の計算のもとになる額が変わるかどうかは、勤め先の規程で確かめましょう。給与明細を使った計算の進め方は、夜勤なしにすると看護師の年収はどれくらい下がる?が参考になります。

いきなり辞めずに、休みの日の短時間の仕事や副業で、職場の空気を試す方法もあります。厚生労働省のガイドラインは、副業・兼業を原則として認める方向が適当としつつ、会社が制限できる場合も挙げています[2]。勤め先の就業規則を確かめ、必要なら許可を得てから試しましょう。確かめ方は看護師の副業が禁止される理由で紹介しています。

40代・50代から看護以外に移るとき、年齢は不利?

40代・50代で未経験の仕事に移ると考えると、不安になるのは自然なことです。法律の面では、事業主が募集・採用で年齢を理由とした制限を設けることは禁止されています。ただし、定年の年齢を下回ることを条件とする場合など、いくつかの例外があります[3]。

一方で、選考では経験や準備の度合いを見られます。未経験の職種では、医療の外の言葉、パソコンの基本操作、会社の進め方に慣れているかを確かめられることがあります。年齢そのものより、「新しいことを覚える準備ができているか」が伝わるかどうかが分かれ目になります。

年齢を強みに変える3つの準備

  • 看護の経験を、ほかの仕事の言葉で3行にまとめておく
  • 文書作成や表計算など、パソコンの基本操作を練習しておく
  • 給与の希望は「最低限ほしい額」と「理由」をセットで伝える

年代ごとの転職の進め方は、40代の看護師の転職は難しい?と50代の看護師の転職が難しいと言われる理由でくわしくまとめています。

免許を手放さない選び方:看護を少しだけ続ける

看護以外の仕事に移っても、看護との糸を1本だけ残しておく選び方があります。たとえば、本業とは別に在宅の看護の仕事を週に数時間だけ続ける方法です。電話の健康相談、夜間のオンコール、医療の記事を書く仕事など、在宅でできる仕事の種類は看護師が在宅でできる6つの仕事で比べています。

働いていない期間の支えになる仕組みもあります。平成27年10月から、免許を持ちながら看護の仕事をしていない人の届出制度が始まり、病院などを離れた場合は、住んでいる都道府県のナースセンターに届け出るよう努めることとされています。届出は「とどけるん」というサイトからでき、届け出なくても罰則はありません[4]。都道府県ナースセンターは、無料の職業紹介のほか、研修、情報の提供、相談も行っています[4]。

免許を生かす仕事を少し続けるよいところ・気をつけたいところ

よいところ

  • 看護の勘や知識が鈍りにくい
  • 看護に戻りたくなったときの足場になる
  • 収入の柱が2本になる

気をつけたいところ

  • 本業の就業規則で認められているか確かめが要る
  • 休みの時間が減り、疲れがたまりやすい
  • 収入の申告など、手続きが増えることがある

続けるなら、時間を先に決めておくのがこつです。「週1回、夜2時間まで」のように上限を決めると、本業の疲れと重なりにくくなります。給与を2か所以上から受けると、確定申告が必要になる場合があります。条件は国税庁のタックスアンサーで確かめてください[5]。

モデルケース:医療系企業の事務に移り、在宅の電話相談を少し続けるOさん

モデルケース(架空の例)

病棟を離れて医療系企業の事務へ。週1回の在宅の電話相談で、看護とのつながりも保った

  • 月6回0回夜勤の回数
  • 月3〜4日月0〜1日日曜の夜に眠れない日
  • 約40時間2時間看護の仕事をする時間(週)

このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。

成果

Oさんは20年勤めた外科病棟を離れ、医療機器の会社で営業事務として働き始めて1年になります。平日の日中だけの勤務で、週に1回、夜2時間だけ在宅の電話健康相談を続けています。看護から完全に離れず、細い糸を1本残したことで、「辞めたら終わり」という怖さが消えました。

Oさん:看護が嫌いになったわけじゃなかったんです。全部を背負う働き方から、少し離れたかっただけでした。

背景

急変の多い外科病棟で、リーダーと後輩の指導を任されてきました。40代半ばから夜勤明けの体の重さが抜けなくなり、休みの日にも病棟の電話が鳴る夢を見るようになりました。

困っていたこと

「看護師以外の仕事がしたい」と思っても、自分に何ができるのか分かりませんでした。転職サイトで目に入るのは病院の求人ばかり。医療と関係のない求人を開くと、仕事内容の言葉の意味から分からず、すぐに閉じていました。看護しか知らない自分には無理だと、決めつけかけていました。

選んだ理由

離れたいもの・残したいものを書き出すと、離れたいのは命を預かる重さと夜勤で、医療の話題そのものは好きだと分かりました。そこで、医療の知識が生きる医療系企業の事務に絞りました。面接では、手術室との連絡や物品の管理の経験を「立場の違う人との調整と段取りの力」と言い換えて伝え、医療機器の名前を知っている点も評価されました。

Oさん:看護の言葉を使わずに自分の経験を話す練習をしたのが、いちばん効きました。

始め方と工夫

入社前に就業規則を確かめ、副業の届け出をしてから、在宅の電話健康相談を週1回だけ始めました。夫は「両方やって大丈夫?」と心配しましたが、時間を夜2時間までと決めたことで「それなら」と納得してくれました。免許は、病棟に戻るためというより、自分の仕事の幅を残しておくために持ち続けています。

Oさんの平日の時間の使い方(モデルケース)
営業事務(平日)9:00〜18:00
在宅の電話相談(週1回)20:00〜22:00

Oさんの例で大きかったのは、看護を「やめるか続けるか」の二択にしなかったことです。本業は看護以外の仕事にして、看護は細く残す。この形なら、新しい仕事で戸惑う時期にも「自分には看護がある」と思えて、気持ちの支えになります。

看護以外の仕事に移る前に、知っておきたいこと

看護以外の仕事には、移ってから気づくことも少なくありません。勢いで辞めてから後悔しないように、先に知っておきたいことを挙げておきます。

1つ目は収入です。給与明細の手当の欄から移ったあとに減りやすい額を出し、応募先の給与と手取りで比べておきましょう。収入が下がっても暮らしが回るかを、家族とも話しておくと安心です。2つ目は、仕事を覚える時間です。新しい言葉、パソコン、会議の進め方など、最初の半年は覚えることが続きます。

3つ目は、看護に戻るときの準備です。離れる期間が長くなるほど、手技や新しい薬の知識に不安が出やすくなります。戻る可能性が少しでもあるなら、研修や在宅の仕事で接点を残しておくと安心です。学び方は看護師のオンライン研修で、戻るときの準備は在宅から臨床に戻るときの準備で紹介しています。

退職後の健康保険の手続きも、先に確かめておきたいことの1つです。協会けんぽに加入していた人が任意継続を選ぶ場合は、退職日の翌日から20日以内に手続きをする必要があります。健康保険組合に加入している人は、その組合で確かめてください[6]。

辞める時期も、急がずに選びます。退職を申し出る時期の決まりは就業規則で確かめ、賞与の支給日や有給休暇の残りも見てから日にちを決めると、損をしにくくなります。次の職場が決まる前に辞めるなら、収入のない期間を何か月まで支えられるかも計算しておきましょう。

看護以外の仕事に応募する前の確認

チェックした数:

なお、気持ちの落ち込みや眠れない日が続いているときは、大きな決断を急がないでください。まず医療機関に相談し、体と心を整えてから選ぶほうが、合う仕事に出会いやすくなります。

今日からできること

全部を一度に進める必要はありません。今夜は1つ目だけでも十分です。書き出したメモは、1週間後にもう一度読み返してみてください。気持ちが変わっていないものが、本当の答えに近いはずです。

今日から始める、看護以外の仕事の探し方
  1. 1離れたいものを書き出す

    夜勤・責任・体力・人間関係など、つらいものを3つ書きます。

  2. 2残したいものを書き出す

    医療の話題、人の役に立つ実感、収入の水準などを3つ書きます。

  3. 3方向を決める

    経験を生かす5つの分野か、まったく別の仕事かを選びます。

  4. 4経験を言い換える

    看護の経験を、ほかの仕事の言葉で3行にまとめます。

  5. 5小さく試す

    説明会や短時間の仕事で、職場の空気を確かめます。

よくある質問

看護師以外の仕事で、看護の資格を生かせるものはありますか?

資格を条件にしない仕事でも、医療事務、医療系企業、福祉、教育・研修、人材の分野では看護の知識と経験が強みになります。看護師の資格そのものを条件にする企業の仕事を探すなら、企業で働く看護師の求人の探し方を参考にしてください。

看護の仕事を辞めたら、免許はどうなりますか?

看護の仕事を離れても、免許を持ったまま別の仕事に就けます。病院などを離れた場合は、都道府県ナースセンターに届け出るよう努めることとされていますが、届け出なくても罰則はありません[4]。

40代・50代でも、未経験の仕事に移れますか?

事業主が募集・採用で年齢を理由とした制限を設けることは、例外を除いて禁止されています[3]。ただし選考では準備の度合いを見られるので、看護の経験をほかの仕事の言葉に言い換え、パソコンの基本操作を練習しておくと話が進みやすくなります。

看護以外の仕事に移ると、給料は下がりますか?

仕事や職場によって違うため、一概には言えません。夜勤手当や資格手当がなくなる分、給与明細の手当の欄を確かめ、応募先の給与と手取りで比べておきましょう。

在宅でできる看護以外の仕事はありますか?

医療系企業の問い合わせ対応やカスタマーサクセスなど、在宅勤務のある職種もあります。在宅の度合いは会社と職種で違うので、企業で働く看護師はテレワークできる?で職種ごとの目安を確かめてください。

一度看護を離れたら、もう戻れませんか?

戻ることはできます。ブランクの不安を小さくするために、在宅の看護の仕事を少し続けたり、研修に参加したりする方法があります。都道府県ナースセンターでも研修や相談を行っています[4]。

気持ちが沈んで、何も決められません。

体や心の不調が続くときは、仕事を決める前に医療機関に相談してください。働く人の相談窓口として、厚生労働省の「こころの耳」が電話・SNS・メールで相談を受け付けています[7]。

まとめ

看護師以外の仕事を考えるときは、まず看護の何から離れたいのかを言葉にすることから始めます。そのうえで、経験を生かす5つの分野か、まったく別の仕事かを選ぶと、見る求人がはっきりします。

  • 離れたいもの・残したいものを3つずつ書き出す
  • 経験を生かすなら、医療事務・医療系企業・福祉・教育・人材から選ぶ
  • 生かさないなら、看護で身についた力をほかの仕事の言葉で伝える
  • 免許を生かす道を1本残すと、離れる怖さが小さくなる

どちらの道を選んでも、看護師として重ねてきた年月が無駄になることはありません。自分に合う方向がまだ見えないときは、LINEでも下のフォームからでも、気軽に相談してください。

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ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。