年の瀬の夜、財布からレシートを出して、テーブルに並べてみる。ヘッドセット、看護の参考書、プリンターのインク、スマートフォンの料金の明細。どれも仕事のために買ったつもりなのに、「これは経費になるのかな」と手が止まります。
SNSでは「全部経費にできる」「家賃も経費で落とせる」という強い言葉も目に入ります。そのとおりにして、あとで税務署に聞かれたら答えられるだろうか。反対に、入れてよいものを入れずに、税金を多く払っていないだろうか。どちらの心配も、もっともです。
経費は、決まった一覧表から選ぶものではありません。「その仕事の収入を得るために使ったお金か」で考えるものです。考え方の軸が1本あれば、初めて見るレシートでも迷いが減ります。
在宅の仕事でよく出る経費の候補、私用と分ける考え方、パートなど雇われて働く人との違い、記録の残し方を順に整理しました。細かい基準で迷うものは、税務署で確かめる前提で読んでください。
看護師が確定申告で経費にできるものは?
経費にできるのは、業務委託や副業の報酬を得るために使ったお金です。在宅の仕事なら、ネット回線やスマートフォンの通信費、パソコンやタブレット、ヘッドセット、仕事に使う書籍、受けている仕事に必要な研修の費用などが候補になります。
一方、病院やパート先から受け取る給与には、経費を自分で引く考え方は原則として当てはまりません。給与には、経費のかわりに、給与の額に応じて決まる額を差し引く、給与所得控除という仕組みがあるからです。同じ看護師でも、どの仕事のために使ったお金かで、扱いが変わります。
その支出は、業務委託や副業で受け取る「報酬」の仕事のためですか?
経費の候補です。次の質問に進みます。
病院やパートなど給与の仕事のためなら、自分で経費として引く考え方は原則として当てはまりません。
その支出は、仕事だけに使うものですか?
使った額を、そのまま経費の候補にします。領収書を残しましょう。
私用にも使うなら、仕事に使った分だけを分けて考えます(按分)。
いちばん迷いやすいのは、2つ目の質問で「いいえ」になるものです。スマートフォン、ネット回線、パソコン、電気代。在宅の仕事は暮らしの場で働くので、仕事と私用が混ざる支出がどうしても多くなります。分け方は、このあとの章でくわしく整理します。
経費を引くと、何が変わる?
業務委託の報酬の所得は、収入から必要経費などを引いた額です[1]。経費を正しく記録すると、税金の計算のもとになる所得が、実際に仕事で残ったお金に近づきます。
たとえば、副業の報酬が1年で30万円あり、仕事のために使ったお金が6万円だったとします。経費を記録していなければ、30万円をそのまま所得と考えて、税金を多めに見積もってしまいます。6万円を引けば、所得は24万円です。税金は、この24万円から控除を引いた額をもとに計算されます。
本業の給与を1か所から受けている人は、副業の所得が20万円を超えるかどうかで、確定申告が必要かどうかが決まります[1]。この例なら所得は24万円なので、申告が必要です。経費の記録がないと、所得がいくらなのかも、申告が必要なのかも、はっきりしません。くわしくは看護師が副業すると確定申告は必要?をご覧ください。
ただし、経費を使えば使うほど得になるわけではありません。経費で小さくなるのは所得で、そこにかかる税金が少し軽くなるだけです。使ったお金そのものは戻ってきません。「経費になるから買う」ではなく、「仕事に必要だから買い、記録しておく」と考えましょう。仕事ごとに最後に手元に残る額の考え方は、フリーランス看護師の年収で計算の順番を示しています。
保険料や税金は、経費になる?
在宅で働き始めると、国民健康保険や国民年金の保険料を自分で納める人もいます。これらの保険料は、仕事の経費ではありません。確定申告では、経費とは別に「社会保険料控除」として所得から差し引きます。生命保険料や医療費も同じで、それぞれの控除として扱います。
経費として引くもの
- 仕事の収入を得るために使ったお金
- 例:通信費の仕事の分、資料代、ヘッドセット
- 報酬の仕事ごとに、収入から差し引く
控除として引くもの
- 暮らしや家族の事情に応じて差し引く分
- 例:国民年金・国民健康保険の保険料、生命保険料、医療費
- 所得の合計から差し引く
経費と控除は、引く場所が違うだけで、どちらも税金の計算を軽くする点は同じです。保険料を経費に入れたうえに、控除の欄にも入れてしまう、という二重の入力をしないように気をつけましょう。なお、所得税や住民税そのものは、経費にも控除にもなりません。保険料の考え方は業務委託の看護師は社会保険に入れる?にまとめています。
在宅の仕事でよく出る経費の候補は?
在宅の看護の仕事でよく出る支出を、経費として考えやすい場合と、気をつけたいことに分けて並べました。ここに挙げたのは候補で、実際に経費になるかどうかは、使い方で決まります。
| 項目 | 経費として考えやすい場合 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| ネット回線・スマホ代 | 仕事の連絡や作業に使う | 私用と分けて考える |
| パソコン・タブレット | 仕事のために買った | 高いものは何年かに分ける決まりがある |
| ヘッドセット・Webカメラ | 電話やオンライン面談に使う | 家族と共用なら分ける |
| 書籍・資料 | 仕事のテーマを調べるため | 趣味の本と分ける |
| 研修・セミナー | 受けている仕事に必要な内容 | 資格の取得などは税務署に確認 |
| 文具・印刷・郵送 | 請求書や資料を送るため | レシートを月ごとに保管 |
| 家賃・電気代 | 自宅の一部を仕事に使う | 割合の根拠を説明できるか |
編集部まとめ
どれが多く出るかは、職種によって違います。電話の仕事なら、ヘッドセットや、通話が途切れにくい回線の費用。オンラインの面談や講師なら、Webカメラや照明。医療記事の執筆や監修なら、診療のガイドラインや専門書などの資料代が中心になります。電話の仕事に向く機器の選び方は、在宅ワークのネット回線とヘッドセットで整理しています。
気をつけたいのは、会社から貸与されている機器です。たとえば、オンライン面談の仕事の求人の一例では、パソコンは会社から貸与される一方、自宅のインターネット環境は自分で整える条件でした[2]。この場合、自分で払うのは回線の費用で、貸与されたパソコンの代金は払っていないので、経費にはなりません。自分がお金を払ったものだけが、経費の候補です。
研修やセミナーは、受けている仕事に必要な内容なら候補になります。たとえば、電話相談の仕事をしている人が受ける、相談の受け方の研修などです。一方、新しい資格を取るための費用などは、判断が分かれることがあります。迷うものは、申し込みの領収書と内容がわかる案内を取っておき、税務署で確かめましょう。
仕事と私用の両方に使うものは、どう分ける?
仕事と私用の両方に使うものは、仕事に使った分だけを経費として考えます。これを「按分(あんぶん)」といいます。スマートフォンの料金を全額入れるのでも、まったく入れないのでもなく、使い方に合った割合で分けるのが基本です。
割合は、どのくらいの通信費が経費になるかを大きく左右します。月6,000円の通信費を、仕事に使う割合ごとに1年分で計算すると、次のようになります。
割合に、決まった数字があるわけではありません。大切なのは、「なぜその割合にしたのか」を説明できることです。使う時間、使う日数、使う広さなど、自分の使い方を表す根拠を選びます。
| 根拠 | 向いている支出 | メモに残すこと |
|---|---|---|
| 使う時間 | スマホ代・ネット回線 | 1〜2週間の、仕事と私用の使用時間 |
| 使う日数 | 仕事の日だけ使う機器や回線 | 仕事をした日の記録 |
| 使う広さ | 自宅の一部を仕事場にする場合 | 部屋の広さと、仕事に使う範囲 |
| 使う人 | 家族と共用のパソコン | 誰が、何に、どのくらい使うか |
編集部まとめ
たとえば、1日にネットを使う時間が平均6時間で、そのうち2時間が仕事なら、仕事の割合は3割ほどです。仕事をするのが週3日だけなら、日数で考える方法もあります。1〜2週間、実際の使い方をメモしてみると、根拠のある割合が出せます。決めた割合と、その理由は、記録と一緒に残しておきましょう。
家賃や電気代を分ける考え方もありますが、判断が分かれやすいところです。仕事専用の部屋なのか、リビングの一角なのか。仕事に使う時間はどのくらいか。説明できる根拠がないまま入れるのは避け、自分の場合を税務署で確かめてから決めると安心です。
一度決めた割合は、毎年同じ考え方で使います。ただ、仕事の日数が増えた、在宅の仕事を新しく始めたなど、使い方が変わったときは見直します。割合を変えたら、その理由もメモに書き足しておきましょう。
パソコンなど高い機器を買ったときは?
パソコンのように高くて何年も使う機器は、買った年に全額を経費にするのではなく、使える年数に分けて少しずつ経費にする決まりがあります。これを減価償却といいます。いくら以上の機器が対象になるか、何年に分けるかなどの基準は、この記事では扱いません。買う前に、国税庁の案内や税務署で確かめてください。
家族と共用のパソコンなら、何年かに分けるうえで、さらに仕事に使う分を分けて考えます。仕事専用にするなら、その分、説明はしやすくなります。支出を、金額と仕事に使う割合の2つで分けてみると、確かめることが見えてきます。
パソコンを自分で用意するか、会社から貸与されるかは、働き方と会社の決まりで変わります。費用の負担のルールと確かめ方は、在宅で働くときパソコンは自分で用意する?にまとめています。
パートなど雇われて働く人の経費は?
病院やパート先から受け取る給与には、実際に使った経費のかわりに、給与の額に応じて決まった額を差し引く給与所得控除があります。給与所得控除の最低保障額は、2025年分は65万円[3]、2026年分と2027年分は74万円です[4]。そのため、雇われて働く人が自分で買ったものを、確定申告で経費として引く考え方は、原則として当てはまりません。
雇われて在宅で働く場合、機器や通信費をどちらが負担するかは、会社の決まりで決まります。厚生労働省のガイドラインは、通信費や情報通信機器などの費用負担について、労使で十分に話し合い、会社ごとのルールを就業規則などに定めておくことが望ましいとしています。働く人に負担させる場合は、就業規則に規定しなければなりません[5]。費用のことは、確定申告ではなく、まず勤め先の決まりで確かめましょう。在宅勤務の手当が出るかどうか、機器を貸与してもらえるかどうかも、会社ごとに違います。応募の前や面接で確かめておくと、あとで「自分で払うものだった」と慌てずにすみます。
| 項目 | パート・正社員(給与) | 業務委託(雑所得) | 業務委託(事業所得) |
|---|---|---|---|
| 所得の出し方 | 給与−給与所得控除 | 収入−必要経費 | 収入−必要経費 |
| 自分で使った経費 | 原則として引かない | 仕事に使った分を引く | 仕事に使った分を引く |
| 機器や通信費の負担 | 会社の決まりで確かめる | 契約で確かめる | 契約で確かめる |
| 青色申告特別控除 | なし | 使えるかは税務署に確認 | 要件を満たせば55万・65万円など |
出典:国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」、国税庁「タックスアンサーNo.1500 雑所得」、国税庁「タックスアンサーNo.2072 青色申告特別控除」[4][6][7]
国税庁は、雑所得のうち「業務に係るもの」を、副業に係る収入のうち営利を目的とした継続的なものとし、原稿料などが当たるとしています[6]。事業所得などの事業を営み、決められた帳簿と書類で期限内に申告する青色申告者は、青色申告特別控除を受けられます[7]。業務委託の報酬がどちらに当たるかは、仕事の実態で決まります。
パートと業務委託を掛け持ちしている人は、とくに気をつけてください。たとえば、パソコンを在宅のパートと業務委託の仕事の両方に使っているなら、経費として考えられるのは、業務委託の仕事に使った分だけです。パートの仕事に使う分まで入れないように、使い方を分けて記録しておきましょう。
記録は、どう残す?
経費は、記録があってはじめて説明できます。記録は申告のためだけでなく、所得の区分にも関わります。所得税基本通達では、帳簿書類の保存がない場合、収入金額が300万円を超え、かつ事業所得と認められる事実がある場合を除いて、業務に係る雑所得に当たるとされています[8]。業務に係る雑所得でも、前々年分の収入金額が300万円を超える人は、現金預金取引等関係書類の保存が必要です[6]。
- 1レシートを月ごとに分ける
封筒やクリアファイルを12か月分用意し、その月の分を入れます。
- 21行ずつ表に書く
日付・支払先・金額・何の仕事に使ったかを書きます。
- 3按分の根拠をメモする
割合と、その割合にした理由(時間・日数など)を残します。
- 4明細と照らし合わせる
月末に、カードや口座の明細と表を見比べます。
編集部まとめ
表は、ノートでも表計算のソフトでもかまいません。続けやすい形がいちばんです。レシートがない支払いは、カードや口座の明細、ネットで買った履歴を代わりに残し、何に使ったかのメモを添えます。
レシートは、受け取ったその日にスマートフォンで撮っておくと、なくしたときの手がかりになります。ただし、撮ったあとに原本をどう扱うかには決まりがあるので、捨てる前に国税庁の案内で確かめてください。仕事用の支払いをまとめるカードや口座を1つ決めておくと、明細を見返すだけで記録の漏れに気づけます。
記録やレシートは、申告のあとも捨てずに取っておきます。保存が決まりになるかどうかや、その期間は、所得の区分や申告の種類、収入の額によって違うので、国税庁の案内や税務署で確かめてください。申告の手順そのものは看護師の確定申告のやり方で、帳簿のつけ方や青色申告の基本はフリーランスの看護師が個人事業主になるにはで整理しています。
モデルケース:通信費を仕事と私用に分けて記録したAさん
モデルケース(架空の例)
通信費を「全部か0か」で迷うのをやめ、使い方の記録から割合を決めた
- 0件38件1年で記録した経費
- 全額か0円か迷った4割で計算通信費のうち仕事の分
- 0分15分月末の記録にかける時間
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Aさんは、副業の記事の執筆で使った経費を月ごとに記録し、通信費は仕事と私用に分けて計算しました。割合の根拠のメモも残したので、申告の前に税務署で相談したときも、迷わず説明できました。
Aさん:「全部入れていいのかな」と不安だったのが、根拠があると思うと落ち着きました。
背景
Aさんは病棟で9年働いています。勤め先の許可を得て、夜勤明けの休日に、看護師向けの体験記事を書く副業を始めました。1本ごとの報酬で、年に20本ほど書いています。
困っていたこと
書籍や文具のレシートは、袋にためるだけでした。スマートフォンとネット回線の料金は、仕事と私用が混ざっていて、全額を入れるべきか、まったく入れないべきか迷っていました。SNSで見た「全部経費」という言葉も気になっていました。
選んだ理由
Aさんは、2週間、ネットを使った時間をスマートフォンのメモに記録しました。記事の調べものと執筆にあてた時間は、全体の約4割でした。そこで通信費は4割を仕事の分として計算し、そのメモを根拠として残しました。家族も使う電気代は、割合の根拠を説明しにくかったので、税務署で相談してから決めることにしました。
Aさん:割合を出すために記録したら、自分がどれだけ調べものに時間を使っているかも見えました。
始め方と工夫
レシートは月ごとの封筒に入れ、月末に15分だけ表に書き写しています。表には、日付・支払先・金額のほかに、どの記事のために使ったかも書きました。記録を見返すと、1本の記事に使った資料代と時間がわかり、次の年は書くテーマを、自分の得意な分野に絞ることにしました。
Aさんの工夫は、割合を「なんとなく」ではなく、2週間の記録から出したことでした。根拠のある数字は、自分の安心にもつながります。記録は申告の準備になるだけでなく、仕事の採算を見直す材料にもなりました。本業と両立しながら書く時間のつくり方は、看護師の副業ライターにまとめています。
気をつけたいこと:「経費にすれば得」ではない
経費は、使ったお金を取り戻す仕組みではありません。たとえば、看護師や医療職向けの記事の募集の一例(確かめた時点で募集は終了)では、文字単価2.0円で、1記事1,000〜1,500文字程度とされていました[9]。1,500文字の記事なら1本3,000円です。この仕事のために3,000円の本を1冊買えば、その記事の利益はなくなります。経費として記録しても、本の代金がそのまま戻るわけではありません。
よいところ
- 所得を正しく計算でき、税金を多く払いすぎずにすむ
- 確定申告の準備が、短い時間で終わる
- 仕事ごとに、実際にいくら残っているかがわかる
気をつけたいところ
- 私用の分を入れると、申告が正しくなくなる
- 記録とレシートの保管に、毎月の手間がかかる
- 判断が分かれるものは、税務署での確認が必要になる
SNSや動画で見かける「全部経費にできる」という発信にも、気をつけたいところがあります。その話が、どの所得の区分の人のものか、どの年の制度の話か、どんな使い方を前提にしているかは、書かれていないことが多いからです。自分の働き方に当てはまるかどうかは、国税庁の案内や税務署で確かめてから判断しましょう。
次のような支出は、判断が分かれやすいところです。家賃や電気代、車の費用、打ち合わせの飲食代、仕事でも私用でも着る服などです。自分だけで決めずに、使い方がわかるメモと領収書を持って、税務署で確かめてください。経費が多くなる人や、自宅の一部を仕事場にしている人は、税理士に相談する方法もあります。
今日からできること
経費の記録は、思い立った日から始められます。今月の分から、次の6つを順に進めてみてください。
チェックした数:
在宅の仕事を始める準備の全体は、看護師の在宅ワークの始め方ガイドにまとめています。機器や通信の環境を整える段階で、経費の記録も一緒に始めておくと、年明けの申告がぐっと楽になります。
よくある質問
看護師の仕事で使うものなら、何でも経費になりますか?
経費になるのは、業務委託や副業の報酬を得るために使ったお金です。病院やパート先の給与の仕事のために買ったものは、給与所得控除があるため、自分で経費として引く考え方は原則として当てはまりません。
スマートフォンの料金は、経費にできますか?
報酬の仕事に使っている分は、経費の候補になります。私用と両方に使うなら、使う時間などの根拠で仕事の分を分けて考え、根拠のメモを残しておきましょう。
パソコンは、買った年に全額を経費にできますか?
高い機器は、何年かに分けて経費にする決まり(減価償却)があり、基準は国税庁の案内や税務署で確かめる必要があります。家族と共用なら、仕事に使う分を分けて考えます。
研修やセミナーの費用は、経費になりますか?
受けている仕事に必要な内容なら、経費の候補になります。新しい資格を取るための費用などは判断が分かれることがあるので、内容のわかる案内と領収書を持って、税務署で確かめてください。
国民健康保険や国民年金の保険料は、経費になりますか?
保険料は経費ではなく、社会保険料控除として所得から差し引きます。経費の欄と控除の欄の両方に入れないように気をつけましょう。納めた額がわかる書類や口座の記録を取っておくと、申告のときに困りません。
レシートをなくしたら、どうすればいいですか?
カードや口座の明細、ネットで買った履歴など、支払ったことがわかる記録を代わりに残します。日付・支払先・金額・何に使ったかのメモを添えておくと、説明しやすくなります。
経費の記録は、いつまで取っておけばいいですか?
申告のあとも捨てずに取っておきましょう。保存が決まりになるかどうかや、その期間は、所得の区分や申告の種類、収入の額によって違うので、国税庁の案内や税務署で確かめてください。帳簿書類の保存は、事業所得に当たるかどうかの判定にも関わります[8]。
在宅のパートで使うネット代は、会社に請求できますか?
雇われて働く場合、通信費などの負担は会社のルールで決まります。働く人に負担させる場合は就業規則に定めなければならないとされているので、まず就業規則や労働条件の書面を確かめましょう[5]。くわしくは在宅で働くときパソコンは自分で用意する?をご覧ください。
まとめ
看護師が確定申告で経費にできるのは、業務委託や副業の報酬を得るために使ったお金です。在宅の仕事では、通信費、パソコン、ヘッドセット、書籍、研修費などが候補になり、私用と両方に使うものは、仕事に使った分だけを分けて考えます。
- 給与の仕事には給与所得控除があり、自分で経費を引く考え方は原則として当てはまらない
- 按分の割合は、使う時間や日数など、説明できる根拠で決めてメモを残す
- 高い機器や家賃・電気代など、判断が分かれるものは税務署で確かめる
経費の扱いの個別の判断は税務署で確かめるとして、在宅の仕事の選び方や働き方で迷ったときは、LINEやフォームから気軽に相談してください。