夜11時すぎ、机の上のスマートフォンが震えます。画面には契約している施設の名前。出たとたん、「すみません、〇〇さんがベッドの横で座り込んでいて」と、息の上がった声が飛び込んできます。こちらが名乗る前に、相手はもう話し始めています。
病棟なら、ナースコールで駆けつけて、自分の目で見て、手で触れて確かめられました。電話だけで、しかも一人で判断するとなると、何をどの順番で考えればよいのか不安になるのは自然なことです。
オンコール対応には、決まった流れがあります。流れが頭に入っていれば、慌てた声を聞いても、次にすることが見えてきます。ここでは、電話を受けてから記録を送るまでを7つの段階に分け、判断の考え方と記録の書き方を順に整理します。
なお、ここで書くのは考え方の一般論です。具体的な判断の基準は、勤め先の手順書と研修、医師の指示に従ってください。
看護師のオンコール対応は、どんな流れで進む?
オンコール対応は、受ける→名乗る→状況を聞く→緊急度を判断する→指示を出す→必要なら医師に相談する→記録して報告する、の7つの段階で進みます。
自宅で受ける夜間オンコール代行について、ある会社の採用ページは次のように説明しています。契約している介護施設から、夜間の緊急コール(急変・負傷・体調不良など)を看護師が自宅で受ける。緊急性を判断して指示を出し、電話と並行してPCでレポートを作成・送信する[1]。下の7つの段階は、この説明をもとに、電話対応の一般的な順番として編集部が細かく分けたものです。医師に相談する流れがあるか、どんな形かは、会社や契約によって違います。
- 1受ける
着信に出ながら、メモと記録の画面を開きます。
- 2名乗る
自分の名前と役割を伝え、相手の施設名と名前を確かめます。
- 3状況を聞く
だれに、いつから、何が起きているかを順に聞きます。
- 4緊急度を判断する
命に関わるサインがないかを先に確かめ、手順書に沿って考えます。
- 5指示を出す
いましてほしいこと、見る点、受診や救急要請の要否を伝えます。
- 6医師に相談する
迷うときや手順書で決まっているときに、決められた流れで相談します。
- 7記録して報告する
聞いたこと・判断と理由・指示を残し、決められた先へ送ります。
段階は一方通行ではありません。話を聞いているうちに緊急度が高いとわかれば、すぐ指示に移ります。指示のあとで施設から再び電話が来れば、もう一度状況を聞くところから始めます。1件の電話を時刻で追うと、たとえば次のような流れになります。
- 23:10着信・名乗り
施設名と相手の名前を確かめ、記録の画面を開きます。
- 23:11状況を聞く
だれに、いつから、何が起きているかを聞き、数値を測ってもらいます。
- 23:16判断と指示
命に関わるサインがないことを確かめ、見る点と再び電話する条件を伝えます。
- 23:19復唱と終話
指示を言い直してもらい、次の連絡の約束を決めて電話を切ります。
- 23:22記録を送る
判断の理由を確かめて見直し、決められた先へ送ります。
- 23:50約束の電話
施設から様子の報告を受け、もう一度状況を聞くところから始めます。
時刻はあくまで説明のための例で、相談の中身によって大きく変わります。仕事の全体像(シフト・時給・応募の条件)は在宅の夜間オンコール代行の看護師求人にまとめています。
- オンコール
- 職場の外で待機し、呼ばれたらすぐ応じる働き方です。
- 緊急度
- どのくらい急いで対応する必要があるかの度合いです。
- 手順書
- 相談の受け方や判断の進め方を会社がまとめた文書です。マニュアルやプロトコルとも呼ばれます。
- 申し送り
- 次に対応する人へ、経過や注意点を引き継ぐことです。
- 復唱
- 伝えた内容を相手に言い直してもらい、食い違いがないか確かめることです。
受けてから状況を聞くまで:最初の数分ですること
受ける:鳴る前に準備を終えておく
電話が鳴る前の準備が、最初の数十秒の落ち着きにつながります。記録の画面、メモ、施設ごとの情報、手順書を、すぐ開ける状態にしておきます。待機中の机の整え方や家での過ごし方は、オンコール待機中の過ごし方で整理しています。
名乗る:決まった言い方で、相手の呼吸を整える
出たらまず、自分の名前と役割をはっきり名乗ります。「夜間の看護師の〇〇です。施設名とお名前を教えてください」。慌てている相手も、決まった名乗りを聞くと、少し落ち着いて話す順番を思い出せることがあります。名乗りの言い方を会社が決めている場合もあるので、研修で確かめておきましょう。
冒頭の場面のように、相手が名乗る前に話し始めることもあります。そのときは話を遮らず、まずいちばん伝えたいことを言ってもらいます。そのうえで「わかりました。確かめのため、施設名とお名前を教えてください」と、ひと呼吸おいて名乗りに戻ります。命に関わりそうな内容なら、名乗りの確認より先に、次の段階へ進みます。
状況を聞く:「だれに・いつから・何が」から
次に、状況を聞きます。最初に押さえたいのは、だれに(入居者の名前や部屋)、いつから、何が起きているか、の3つです。電話の相手は、看護師がいない時間帯に入居者を見ている介護職員であることもあります。専門用語を使わずに、見たことをそのまま話してもらうのがこつです。
聞く順番の型や言い換えの言葉は、介護施設の職員とオンコール代行の看護師の連携で詳しく紹介しています。ここでは、聞いた内容をどう判断につなげるかを考えます。
緊急度はどう判断する?判断の考え方の基本
緊急度の判断は、会社の手順書に沿って行うのが前提です。そのうえで、どの手順書にも通じる考え方として、次の4つの問いを順に確かめると整理しやすくなります。
| 問い | 確かめること | 考え方 |
|---|---|---|
| 1. いま命に関わるか | 手順書で「すぐ対応」とされるサイン | あれば、ほかの質問より先に動く |
| 2. いつもと違うか | その方のふだんの様子との差 | 物差しは「その方のいつも」 |
| 3. 悪くなっているか | 時間の経過での変化 | 変化が速いほど急いで考える |
| 4. 施設で対応できるか | 職員ができること・あるもの | 難しければ受診や救急を考える |
編集部まとめ
1つ目の「命に関わるか」は、意識や呼吸の様子など、すぐ動かなければならないサインがないかを、最初に確かめる問いです。どのサインを「すぐ」とするかは、会社の手順書や研修で決められています。ほかの情報を集めるのは、この問いに答えてからです。
2つ目の「いつもと違うか」は、介護施設の入居者ならではの問いです。ふだんから歩けない方、ふだんから口数の少ない方もいます。変化をはかる物差しは、一般的な数字ではなく、その方のいつもの様子です。ふだんの様子をいちばんよく知っているのは、電話をかけてきた職員でもあります。
3つ目の「悪くなっているか」は、時間の流れで見る問いです。「30分前と比べてどうですか」「夕食のときはどうでしたか」と、時点を区切って聞くと、変化がつかみやすくなります。
4つ目の「施設で対応できるか」は、夜の施設でできることの範囲を考える問いです。同じ状態でも、職員の人数や設備によっては、受診や救急要請の判断を早めに考える必要が出てきます。
手順書で「すぐ対応」とされるサインがありますか?
手順書に沿って、救急要請を含めた対応をすぐ伝えます。記録はそのあとで整えます。
いつもとの違いと、時間の経過での変化を聞きます。
いつもと違い、悪くなっている様子がありますか?
手順書に沿って、医師への相談や受診の検討に進みます。
様子を見る点と、もう一度電話してもらう条件を決めて伝えます。
4つの問いで答えが出ないとき、迷いをそのままにしないことも判断の一部です。「迷ったら医師に相談する」「迷ったら安全な側を選ぶ」といった原則を会社がどう定めているか、研修のうちに確かめておきましょう。
電話での判断には、ぶれやすい落とし穴もあります。知っておくだけで、立ち止まるきっかけになります。
- 最初の言葉に引っぱられる:「転んだ」と聞くと、転んだ理由(めまい・急な体調の変化など)を聞き忘れやすい
- 「いつものこと」で片づける:同じ訴えが続く方ほど、今回だけの違いを聞き漏らしやすい
- 声の強さに左右される:落ち着いた声でも重い変化はあり、慌てた声でも急ぎでない場合がある
迷ったら、4つの問いの1つ目に戻って聞き直します。決めた順番に戻ることが、思い込みを外す助けになります。
指示を出すとき:受診や救急要請の伝え方と、職員とのやりとり
指示は「3つの部品」に分けて伝える
判断がついたら、施設の職員に指示を出します。伝える中身は、いましてほしいこと、様子を見る点、もう一度電話してほしい条件、の3つに分けると伝わりやすくなります。
| 部品 | 伝える中身 | 言い方の例 |
|---|---|---|
| いましてほしいこと | すぐ行う対応 | 「まず、そばを離れずにいてください」 |
| 様子を見る点 | 何を、いつ見るか | 「30分後に、顔色と返事を見てください」 |
| 再び電話する条件 | どうなったら連絡か | 「返事が鈍くなったら、すぐ電話を」 |
編集部まとめ
受診や救急要請が必要と判断したときは、理由も短く添えます。理由がわかると、職員は救急隊や家族に状況を説明しやすくなります。また、施設には、家族や主治医への連絡など、施設として決めている手順があります。「施設の決まりでは、このあとどなたに連絡しますか」と確かめ、看護師の指示と施設の手順が食い違わないようにします。伝えた指示は、最後に相手に言い直してもらって確かめます。
施設の職員とのやりとりで気をつけること
判断の質は、施設の職員とのやりとりの質に支えられています。電話の相手は、夜の施設で入居者の変化に気づき、不安を抱えながら電話をかけてきた人です。
- 責めない:「もっと早く電話してほしかった」と言わず、まず電話をくれたことを受け止める
- 相手ができることを確かめる:頼む前に「それはできますか」と聞く
- 施設の決まりを尊重する:家族や主治医への連絡は、施設の手順に沿ってもらう
職員が夜に抱えている不安や、言い直してもらう聞き方のこつは、介護施設の職員との連携の記事にまとめています。
医師に相談するのはどんなとき?一人で抱えない仕組み
電話だけで判断する仕事では、看護師が一人で判断を抱え込まない仕組みがあるかどうかが、働きやすさを大きく左右します。医師に相談する流れがあるか、だれに(施設の主治医か、会社が用意している相談先か)、どんな方法で相談するかは、会社や施設との取り決めによって違います。求人票や面接で、必ず確かめておきましょう。
相談するときは、聞いた状況、自分の判断、迷っている点を短くまとめて伝えます。病棟で医師に報告していた型が、そのまま生きます。よく使われる型の一つに、状況・背景・判断・提案の順に伝えるSBAR(エスバー)があります。
| 順番 | 伝えること | 言い方の例 |
|---|---|---|
| 状況 | いま起きていること | 「入居者の方が夜10時に転倒しました」 |
| 背景 | ふだんの様子と経過 | 「ふだんは歩行器で歩ける方です」 |
| 判断 | 自分の見立て | 「頭を打ったかどうかがはっきりしません」 |
| 提案 | お願いしたいこと | 「受診が必要か、指示をいただけますか」 |
編集部まとめ
医師から指示を受けたら、その場で復唱して確かめ、記録には「医師の指示」として自分の判断と分けて残します。施設に伝え直すときも、医師の言葉と自分の補足を混ぜないようにすると、あとで経過をたどる人が迷いません。
一人で緊急度を判断する仕事なので、求人では臨床経験の年数が条件になることがあります。確かめた求人の例では、正看護師の資格と看護師の実務経験丸5年以上が応募の条件でした(2026年10月8日に確認)[1]。経験の年数が求められる理由と準備は、在宅オンコールの看護師に必要な経験年数で整理しています。
記録と報告はどう書く?判断の理由が伝わる書き方
記録は、電話を切ってからまとめて書くより、話しながら書き進めるほうが抜けが出にくくなります。例に挙げた会社の業務でも、電話と並行してPCでレポートを作成・送信すると説明されています[1]。項目ごとに書き進め、切ったあとで見直す形に慣れておくと、1件にかかる時間も短くなります。
| 項目 | 書くことの例 |
|---|---|
| 受けた時刻・相手 | 23時10分、施設名、夜勤の職員の名前 |
| だれのことか | 入居者の名前と部屋 |
| 起きたこと | 職員の言葉をそのまま短く |
| 確かめたこと | 聞き取った様子と、測ってもらった数値 |
| 判断と理由 | どう判断し、なぜそう考えたか |
| 伝えた指示 | いますること・見る点・再び電話する条件 |
| 相談と結果 | 医師などへの相談の有無と、受けた指示 |
| 次の約束 | 次に連絡をもらう時刻や条件 |
編集部まとめ
書くときは、事実と自分の考えを分けます。「転倒した」は職員から聞いた事実、「頭を打った可能性がある」は自分の考えです。混ぜずに書くと、あとで読む人が経過を追いやすくなります。
判断には、理由を一言添えます。「受診は朝まで待つ」だけでなく、「呼びかけへの返事がいつもどおりのため」と理由があれば、次に同じ方の電話を受けた人も判断をつなげられます。送る前には、名前・時刻・数値の打ち間違いと、送り先を見直しましょう。
記録は、会社が決めた送り先へ送ります。読み手は、施設の職員や、次の時間帯を受け持つ看護師かもしれません。見直すときは「夜のうちに何が起き、何を判断し、何を頼んだかを、読み手が1分でつかめるか」を物差しにします。長く書くことより、読み手が次に動けることが大切です。
記録には、入居者の病歴や体の状態が含まれます。病歴は、個人情報保護法で「要配慮個人情報」として定められている情報です[2]。看護師には、業務上知り得た人の秘密を守る義務もあります[3]。記録は会社が決めたシステムの中だけで扱い、手元のメモは決められた方法で処分します。
訪問看護や病棟の経験を、電話の判断に置き換えるには
経験が長い人ほど、目で見れば一瞬でわかることを、言葉で確かめる手間にもどかしさを感じます。けれど、置き換えのしかたを決めておけば、これまでの経験はそのまま判断の力になります。
| 訪問や病棟でしていたこと | 電話だけで判断するときのやり方 |
|---|---|
| 自分の目で顔色を見る | 「いつもと比べて、顔の色はどうですか」と聞く |
| 自分で体温や血圧を測る | 職員に測ってもらい、一つずつ読み上げてもらう |
| その場で処置をする | 手順を一つずつ伝え、終わったら報告をもらう |
| 経過を自分で見守る | 見る点と、再び電話する条件を決めて任せる |
| 訪問のあとで記録を書く | 電話と並行して書き、切ったら見直す |
編集部まとめ
置き換えるときのこつは、「自分が見たら何に気づくか」を先に言葉にしておくことです。気づきの中身が言葉になっていれば、それを職員にたずねる質問に変えられます。
病棟の経験が長い人は、医師への報告や急変のときの初めの動きに慣れているぶん、電話の判断にも強みがあります。ただ、病棟では医師や検査がすぐそばにありましたが、夜の介護施設でできることは限られます。「この施設で、いまできることは何ですか」と先に聞く習慣をつけると、病棟の感覚との差を埋めやすくなります。訪問看護のオンコールと在宅の代行の働き方そのものの違いは、訪問看護のオンコールと在宅のオンコール代行の違いで比べています。
モデルケース:訪問看護の経験を、電話だけの判断に置き換えたAさん
モデルケース(架空の例)
「見て確かめる」を「聞いて確かめる」に置き換え、施設へのかけ直しが月4回から1回に
- 0個25個電話で聞くために置き換えた言葉
- 4回1回聞き漏らしで施設にかけ直した回数(月)
- 3日0日膝の痛みで仕事を休んだ日(月)
このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。
成果
Aさんは、訪問看護で身につけた観察を「電話で聞く言葉」に置き換える練習をして、在宅の夜間オンコール代行で落ち着いて判断できるようになりました。聞き漏らしで施設にかけ直すことも、月4回ほどから1回ほどに減っています。
Aさん:見に行けないぶん、聞くことを決めておけばいい。そう思えたら、電話が怖くなくなりました。
背景
Aさんは病棟で15年、訪問看護で12年働いてきました。入浴の介助や、階段のある家への訪問を重ねるうちに膝を痛め、50代半ばで訪問を続けるのが難しくなりました。利用者や家族の話から状態を読み取る力は生かしたいと考え、出向かずに判断する在宅の夜間オンコール代行を選びました。
困っていたこと
働き始めたころのAさんは、電話の途中で「見に行けたらわかるのに」ともどかしさを感じていました。聞きたいことを思いつくままに尋ねてしまい、電話を切ってから確かめ忘れに気づいて、施設にかけ直すこともありました。記録も電話のあとにまとめて書いていたため、書きながら聞き漏らしに気づく夜が続きました。
選んだ理由
Aさんは研修の担当者に相談し、訪問でしていた観察を一つずつ書き出して、電話で聞く言葉に置き換える方法を選びました。顔色を見る代わりに「いつもと比べて顔の色は」と聞く。自分で測る代わりに、職員に測って読み上げてもらう。経験を手放すのではなく、形を変えて使うと考えたからです。
始め方と工夫
置き換えた言葉は、1か月で25個になりました。Aさんはそれを1枚の紙にまとめ、パソコンの横に貼りました。記録は電話と並行して項目ごとに書き進め、切ったあとは名前・時刻・数値だけを見直します。迷ったときは手順書の流れで相談する、と決めてからは、一人で抱え込む感じも薄れました。電話の最後に職員から「助かりました」と言われるたび、Aさんは「やっぱり看護の仕事が好きだ」と感じています。
Aさん:27年分の「見る目」は、聞く言葉に変えても使える。そこに気づけたのが大きかったです。
Aさんが変えたのは、知識ではなく確かめ方の形でした。見る・触るを「聞く・測ってもらう・読み上げてもらう」に置き換え、記録を話しながら書く形にそろえる。この2つで、聞き漏らしが減り、一人で判断するときの迷いも小さくなっています。
電話だけで判断する仕事の限界と、向かない人
電話だけの判断には、限界もあります。見えない・触れないため、職員の観察と言葉が判断の材料のすべてです。入居者のふだんの様子を、自分では知らないまま判断することもあります。そして夜中に一人で判断を下す重さは、電話を切ったあとも気持ちに残りやすいものです。
よいところ
- 出向かずに、これまでの経験を判断の力として生かせる
- 手順書と記録の型があり、判断の流れをそろえやすい
- 相談の仕組みがあれば、一人で抱え込まずにすむ
気をつけたいところ
- 見て触って確かめられず、職員の言葉に頼る
- 入居者のふだんの様子を知らないまま判断することがある
- 夜中に一人で判断する重さが、眠りや気持ちに残りやすい
手順よりも自分の勘で動きたい人や、判断のあとに気持ちを切り替えるのがとても苦手な人には、負担が大きく感じられるかもしれません。一方、話しながら入力することは、練習で慣れていける部分です。それだけで向いていないと決める必要はありません。大変だと感じやすい場面と続けるコツは、夜間オンコール代行の仕事はきつい?にまとめました。
今日からできる練習
オンコールの仕事を始める前でも、判断の流れに慣れる練習はできます。1日10分ほど、次の順に試してみてください。
- 1観察を書き出す
ふだん目や手で確かめていることを、10個ほど紙に書き出します。
- 2聞く言葉に置き換える
1つずつ「電話ならどう聞くか」を、専門用語を使わずに書きます。
- 3報告の型で話す
状況・背景・判断・提案の順に、1分で話す練習をします。
- 4話しながら書く
ニュースを聞きながら、項目ごとにメモを取る練習をします。
- 5相談の仕組みを確かめる
応募先に、手順書と医師への相談の流れがあるかを質問します。
よくある質問
オンコール対応で、最初に聞くことは何ですか?
名乗ったあと、だれに・いつから・何が起きているかを聞きます。そのうえで、命に関わるサインがないかを、手順書に沿って先に確かめます。聞く順番の型は介護施設の職員との連携で紹介しています。
緊急度の判断に、決まった基準はありますか?
具体的な基準は、会社の手順書や研修で決められています。この記事の4つの問い(命に関わるか・いつもと違うか・悪くなっているか・施設で対応できるか)は、どの手順書にも通じる考え方の例です。
判断に迷ったときは、どうすればいいですか?
迷いを一人で抱えず、会社が決めている流れで医師や先輩などに相談します。相談の仕組みがあるかどうかは会社によって違うので、応募の前に確かめておきましょう。
記録は、電話を切ったあとに書いてもいいですか?
会社の決まりに従います。電話と並行してPCでレポートを作成・送信すると説明している会社もあります[1]。話しながら項目ごとに書き、切ったあとで見直す形に慣れると、1件にかかる時間が短くなります。
救急車を呼ぶかどうかは、看護師が決めるのですか?
ある会社の採用ページでは、電話を受けた看護師が緊急性を判断して指示を出す仕事と説明されています[1]。ただ、救急要請までの進め方や、施設が決めている連絡の手順は、会社や施設との取り決めによって違います。研修で確かめてください。
病棟の経験しかなくても、オンコール対応はできますか?
病棟で急変に対応したり、医師に報告したりした経験は、電話の判断にも生かせます。求人によって経験の年数や中身の条件が違うので、必要な経験年数の記事も確かめてみてください。
1件の電話には、どのくらい時間がかかりますか?
相談の中身によって違い、目安を示す公的な統計は見当たりません。面接で、1回のシフトで受ける件数の目安や、1件にかける時間の目安を聞いてみると、働き方を想像しやすくなります。
電話の途中でパソコンが動かなくなったら、どうしますか?
電話を優先し、手元のメモに切り替えて聞き取りと指示を続けます。電話を終えたら、会社が決めている不調時の連絡先に知らせ、記録はあとで入力します。メモ用紙とペンを、いつも机に置いておくと慌てません。
まとめ
オンコール対応は、受ける・名乗る・状況を聞く・緊急度を判断する・指示を出す・医師に相談する・記録して報告する、の7つの段階で進みます。判断の具体的な基準は会社の手順書に沿い、命に関わるサインを先に、いつもとの違いと変化を次に確かめるのが考え方の基本です。
- 迷いを一人で抱えず、決められた流れで相談する
- 記録には事実と考えを分けて書き、判断の理由を一言添える
- 見て触ってきた経験は、「聞いて確かめる言葉」に置き換えて生かす
オンコールの仕事が自分に向いているか、相談の仕組みが整った職場をどう見分けるかで迷ったら、LINEやフォームから気軽に相談してください。