在宅勤務で体調を崩さない工夫|姿勢・目・運動不足・区切り

在宅の仕事に移って3か月。満員電車も、夜勤明けのふらつきもなくなりました。それなのに、夕方になると腰が重く、肩は板のように固まり、画面の文字がにじんで見える。気づけば今日は、一歩も玄関を出ていません。

病棟では、1日に何度も廊下を往復し、しゃがんだり、患者さんの体を支えたりしていました。体はきつかったけれど、同じ姿勢のまま何時間も座り続けることはありませんでした。在宅勤務では、その反対のことが起きます。

在宅勤務の体の不調は、気のゆるみやがんばりの不足から起きるのではありません。家が、長い時間働くための場所として作られていないことが大きな理由です。ダイニングの椅子、低いノートパソコンの画面、仕事と暮らしの境目のない部屋。原因がわかれば、工夫もはっきりします。

ここでは、在宅勤務で起きやすい体の不調を、まず整理します。そのうえで、作業環境の整え方、休憩と運動の入れ方、仕事の始まりと終わりの区切り方、雇われて働く場合の会社の役割を順にまとめます。

在宅勤務で体調を崩さないための工夫は?

土台になるのは、姿勢・目・動くこと・区切ることの4つです。椅子と机と画面の高さを体に合わせる。目を休める明るさと時間をつくる。通勤や院内の移動で動いていた分を、意識して取り戻す。そして、仕事の始まりと終わりをはっきりさせる。この4つがそろうと、在宅勤務で起きやすい不調の多くに手が届きます。

在宅勤務で起きやすい不調を5つに分け、それぞれ在宅で起きやすい理由と、最初にする工夫を表にしました。どれから手をつけるか迷ったら、いちばんつらい不調の行から始めてください。

在宅勤務で起きやすい5つの不調と、最初にする工夫
不調在宅で起きやすい理由最初にする工夫
肩こり低い画面をのぞきこむ・肩をすくめる画面を目の高さに近づける
腰痛合わない椅子に長く座り続ける椅子と机の高さを体に合わせる
目の疲れ画面を見続ける・部屋が暗い照明を整え、遠くを見る時間をとる
運動不足通勤や院内の移動がなくなる歩く予定を1日の中に入れる
生活のリズムの乱れ始まりと終わりの区切りがない始業と終業の合図を決める

編集部まとめ

ここで紹介するのは、作業環境と習慣の工夫です。痛みやしびれが続く、見え方が急に変わった、眠れない日が続くといったときは、工夫で様子を見続けずに医療機関を受診してください。看護師だからこそ、自分の体のことは後回しにしがちです。

在宅勤務のデメリットは、健康のどこに出る?

在宅勤務のデメリットとして体に出やすいのは、「座りすぎ」「動かなさすぎ」「区切りのなさ」の3つです。病棟の仕事の体の負担が、在宅では消えるのではなく、種類を変えてあらわれます。

病棟の1日と、在宅勤務の1日の体の使い方

病棟の1日

  • 廊下の往復や移乗で、立って動く時間が長い
  • 前かがみや中腰で腰に負担がかかる
  • 勤務の始まりと終わりがはっきりしている

在宅勤務の1日

  • 座ったまま画面と電話に向かう時間が長い
  • 同じ姿勢が続き、肩・腰・目が固まりやすい
  • 仕事と暮らしの境目があいまいになりやすい

座りすぎは、肩こりや腰痛のもとになります。とくに電話やチャットの仕事は、1件ごとに区切りがあるようで、実際には画面の前から離れないまま次の件に移りがちです。動かなさすぎは、通勤がなくなることで起きます。たとえば片道15分を歩いて通っていた人なら、在宅に移った日から、毎日30分の歩きがまるごと消えることになります。

区切りのなさは、体にも心にも響きます。寝室の隅で働いていると、ふとんに入っても仕事の画面が頭に浮かぶ。夕食の支度の途中で、仕事のチャットが気になってのぞいてしまう。在宅勤務のほかのデメリット(相談相手が近くにいない、収入の上限など)は看護師の在宅ワークのデメリットで7つに分けて整理しています。

腰痛がつらくて病棟を離れ、在宅の仕事を考えている方もいるでしょう。在宅のデスクワークは移乗や前かがみがない一方で、座り方しだいで腰に負担がかかります。腰の負担で職場を比べる考え方は、腰痛で病棟がつらい看護師にできる仕事にまとめています。

机と椅子・画面の高さは、どう合わせる?

作業環境は、椅子から順に合わせていくのがこつです。机や画面から合わせると、最後に椅子の高さが合わなくなり、やり直しになります。

作業環境を体に合わせる5つの手順
  1. 1椅子の高さを決める

    深く座って、足の裏が床にぺたりとつく高さにします。届かなければ足台を置きます。

  2. 2腰の後ろを支える

    背もたれと腰の間にすき間があれば、クッションや丸めたタオルで埋めます。

  3. 3机の高さを確かめる

    肩の力を抜いて肘を軽く曲げたとき、手が自然にキーボードに乗る高さが目安です。

  4. 4画面を目の高さに近づける

    ノートパソコンは台に載せ、外付けのキーボードとマウスを使います。

  5. 5電話の道具を見直す

    受話器を肩にはさまず、ヘッドセットで首と両手を自由にします。

いちばん効果が出やすいのは、4つ目の画面の高さです。ノートパソコンを机にそのまま置くと、画面が低く、首を前に突き出す姿勢になります。厚めの本を2〜3冊重ねて台にするだけでも、首の角度は変わります。その場合、キーボードが高くなりすぎるので、外付けのキーボードを手元に置きます。

電話の仕事は、肩に来やすい

電話やビデオ通話の多い仕事では、肩こりが先に出ることがあります。受話器を耳と肩ではさんだまま記録を打つ、マウスが体から遠くて腕が伸びっぱなしになる、画面に集中して肩がすくむ。どれも、気づかないうちに肩の筋肉を縮めたままにする姿勢です。

マウスはキーボードのすぐ横に置き、肘が体の近くにある状態で動かせるようにします。肘掛けのある椅子なら、肘を軽く乗せると肩の力が抜けやすくなります。ヘッドセットを使えば、首を傾けたまま話すこともなくなります。

ダイニングやソファで働くときは

ダイニングテーブルで働く家も多いでしょう。ダイニングの椅子は食事の時間に合わせて作られているので、長く座ると腰が丸まりやすくなります。背中にクッションを入れる、足元に足台を置くといった小さな工夫で、座り心地はかなり変わります。ソファやベッドの上での仕事は、短い時間でも姿勢が崩れやすいので避けましょう。

椅子や机は、誰が用意する?

椅子や机を誰が用意するかは、働き方によって違います。雇われて働く場合、通信費や機器、作業用品などの費用の負担は、労使で十分に話し合い、会社ごとのルールを就業規則などに定めておくことが望ましいとされています。働く人に作業用品などを負担させる場合は、就業規則に定めなければなりません[1]。必要なものがあるときは、遠慮せずに会社に相談してみましょう。業務委託で働く場合は自分で用意するのが基本で、費用の扱いは看護師が確定申告で経費にできるもので取り上げています。

目の疲れを減らすには?

目の疲れには、画面を見る時間の長さだけでなく、画面と部屋の明るさの差も関わります。昼間は窓の光、夜は部屋の照明と、時間によって条件が変わるので、置き方と明かりの両方を見直します。

机の置き方と明かりで変わる見え方(編集部の目安)
置き方起きやすいこと工夫
窓に向かって座るまぶしくて画面が暗く見えるカーテンで光を和らげる
窓を背にして座る画面に窓の光が映り込む机の向きを横に変える
窓を横にして座る映り込みもまぶしさも少ない夕方は手元の明かりを足す
夜に部屋を暗くして働く画面だけが明るく浮き上がる部屋の照明もつけておく

編集部まとめ

画面との距離は、腕を軽く伸ばして指先が届くくらいを目安に、近づきすぎないようにします。文字が小さくて読みにくいときは、顔を近づけるのではなく、画面の表示を大きくします。画面の明るさは、部屋の明るさに合わせて昼と夜で変えると、目の負担が減ります。

夜に働く仕事では、家族を起こさないように部屋を暗くして、画面の明かりだけで記録を打ちたくなります。けれども、暗い部屋で明るい画面を見続けるのは、目にとって負担の大きい組み合わせです。手元を照らす小さな照明を1つ置き、画面の明るさを下げるだけでも、目の疲れ方は変わります。仕事を終えてすぐ眠りたい夜は、スマートフォンの画面ものぞかずに明かりを落とすと、眠る前の切り替えがしやすくなります。

画面に集中していると、まばたきの回数は自然と減りがちです。電話が1件終わるごと、記録を1つ保存するごとに、窓の外の遠くを見る。たったそれだけでも、目を休める小さな区切りになります。40代を過ぎて手元の文字が見えにくくなってきたら、画面との距離に合った眼鏡について、眼科で相談してみるのも1つの方法です。

休憩と運動は、どう入れる?

在宅勤務の休憩は、「思い出したらとる」では、ほとんどとれません。病棟ではナースコールや申し送りが自然な区切りになっていましたが、家では誰も声をかけてくれないからです。休憩も運動も、最初から1日の予定に書き込んでおきます。

休憩と動く時間を入れた1日の例(日中に働く場合)
始業前の散歩8:30〜9:00(通勤のかわり)
仕事9:00〜12:00・13:00〜18:00
立ち上がる小休止1時間ごとに数分
昼休みに外へ出る12:00〜13:00(食後に10分歩く)
終わりの合図18:00〜18:15(片づけと明日のメモ)

小休止は、長くなくてかまいません。タイマーが鳴ったら立ち上がり、肩を大きく回す、胸を開いて深呼吸する、窓の外を見る。数分でも、同じ姿勢をいったん解くことに意味があります。電話の仕事なら、1件終わるごとに立つ、と決めてもよいでしょう。会社の決まりの範囲で、立ったまま話せる電話があれば、座る時間そのものを減らせます。

運動は、通勤のかわりを作るつもりで考えます。朝に家の周りを1周してから机に向かう、昼休みに買い物を兼ねて歩く、夕方に子どもの迎えを歩いて行く。運動の時間を新しく作ろうとすると続きにくいので、もともとある用事に歩きを足すのがこつです。

座ったまま、立ってできる小さな動き

小休止のときに試しやすい動きを挙げておきます。どれも道具がいらず、ヘッドセットを外せばすぐにできます。痛みが出る動きは無理に続けず、持病のある人は主治医に相談してから行ってください。

  • 肩をぐっと耳に近づけてから、力を抜いてすとんと落とす
  • 両手を後ろで組み、胸を開いて深く息を吸う
  • 立ち上がって両手を上に伸ばし、背中をゆっくり伸ばす
  • 座ったまま、足首を回したり、つま先を上げ下げしたりする

もう1つの小さな工夫は、飲み物を手の届かない場所に置くことです。お茶を入れに台所へ立ち、こまめに水分をとれば、自然と席を立つ回数も増えます。病棟では忙しさで水分をとり損ねていた人ほど、在宅では意識して取り入れたい習慣です。

散歩や通院で抜ける時間の扱いは、会社に確かめる

雇われて働く場合、仕事の途中で家の用事のために抜ける「中抜け」の扱いは、会社のルールで決まります。厚生労働省のテレワークのガイドラインは、この中抜けの時間にもふれています。中抜け時間を把握しない場合は、始業から終業までの時間を、休憩時間を除いて労働時間として扱うことなどが考えられるとしています[1]。散歩や通院のために抜けたいときは、どう扱われるかを事前に確かめておきましょう。

仕事の始まりと終わりを、どう区切る?

在宅勤務でいちばん崩れやすいのが、生活のリズムです。通勤という区切りがなくなると、起きる時間が少しずつ遅くなり、終わる時間が少しずつ延びていきます。始まりと終わりに、自分なりの合図を決めておきましょう。

始まりの合図は、「家の人」から「働く人」に切り替わる動きです。パジャマから着替える、散歩から帰ったら机に向かう、仕事用の照明をつける。終わりの合図は、その反対です。パソコンを閉じて棚にしまう、ヘッドセットを決まった場所に掛ける、明日の最初にすることを1行メモする。仕事の道具が目に入らないようにするだけで、頭の切り替えはずっと楽になります。

起きる時間も、区切りの1つです。通勤がないと、始業の10分前まで寝ていられます。けれども、起きてすぐ画面に向かう日が続くと、頭も体も目覚めないまま午前が過ぎていきます。始業の30分前には起きて、カーテンを開け、朝の光を浴びてから机に向かう。休みの日も起きる時間を大きくずらさないようにすると、夜勤のあった頃に乱れたリズムも少しずつ整っていきます。

家族と暮らしている場合は、終わりの時間を家族にも伝えておくと、区切りを守りやすくなります。仕事中の合図や家事の分担の決め方は、在宅で働くことを家族にわかってもらうで紹介しています。

区切りを守る仕組みは、雇われて働くか、業務委託で働くかで大きく違います。雇われて働く場合は、テレワークでも労働基準法や労働安全衛生法などの労働基準関係法令が適用されるとされています[1]。長時間労働の対策としては、時間外のメールの送付を控えることが挙げられています。所定外の深夜・休日には、事前の許可がない限りシステムにアクセスできないよう会社が設定することなども示されています[1]。

区切りを守る仕組みの違い

雇われて働く(パート・正社員)

  • テレワークにも労働基準関係法令が適用される
  • 会社が労働時間を把握する
  • 時間外のメールを控えるなどの対策が挙げられている

業務委託で働く

  • テレワークのガイドラインは雇われて働く人向け
  • 働く時間と量を、自分で決めて守る
  • 受ける仕事の量が、休む時間を左右する

業務委託で働く場合は、会社が時間を区切ってくれるわけではありません。週に受ける件数の上限を決める、夜の何時以降は通知を切る、といった自分のルールが、体を守る仕組みになります。

モデルケース:椅子と画面の高さを直し、1時間ごとに立つようにしたLさん

モデルケース(架空の例)

在宅に移って腰痛が出たLさん。作業環境と休憩を見直し、腰の重さが気になる日が週5日から週1日に

  • 5日1日腰の重さが気になる日(1週間)
  • 約3時間約1時間続けて座っている時間(いちばん長いとき)
  • ほぼ0分約30分1日に外を歩く時間

このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。

成果

Lさんは、在宅の仕事に移って半年ほどで腰痛に悩むようになりました。整形外科を受診したうえで、椅子と画面の高さを直し、1時間ごとに立つ習慣をつけました。いまは腰の重さが気になる日が週1日ほどになり、同じ仕事を週4日続けています。

Lさん:病棟より楽なはずなのに、と思っていました。体の使い方が変わっただけで、負担がなくなったわけではなかったんですね。

背景

Lさんは、内科病棟と外来で合わせて21年働いてきました。親の通院の付き添いが増え、時間の融通がきく在宅の仕事を選びました。仕事は、文字で寄せられる健康の相談にチャットやメールで答えるものです。

困っていたこと

働く場所は、ダイニングテーブルの端でした。ノートパソコンをそのまま置き、相談の返事を打ち続けるうちに、気づくと3時間同じ姿勢のままです。夕方には腰が重くなり、朝は起き上がるときに腰をかばうようになりました。休みの日は横になって過ごすことが増え、家から出ない日が続いていました。

Lさん:立ち上がるときに「よいしょ」と声が出るんです。夫に笑われて、これはまずいなと。

選んだ理由

Lさんは、仕事を辞める前に、自分の体の使い方を変えてみることにしました。病棟では、患者さんが同じ姿勢を続けないように体の向きを変える援助をしてきたのに、自分の体には同じことをしていなかったと気づいたからです。仕事そのものは好きで、相談者から「わかりやすかった」と返事が来るのが励みでした。

始め方と工夫

まず整形外科を受診し、医師に働く姿勢と座る時間を伝えて相談しました。そのうえで、足元に段ボールで作った足台を置き、背中にはクッションを入れました。ノートパソコンは本を重ねた台に載せ、外付けのキーボードを買い足しています。会社には作業環境のことを相談し、在宅勤務の手当の使い道を確かめました。1時間ごとに鳴るタイマーをかけ、鳴ったら立って窓の外を見て、肩を回します。昼休みには近所を20分ほど歩き、親の通院の帰りも一駅分を歩くようにしました。夕方6時にパソコンを閉じて棚にしまうのが、終わりの合図です。中学生の娘が「お母さん、立つ時間だよ」と声をかけてくれる日もあります。

Lさんの作業環境の変化(モデルケース)

以前

ダイニングの椅子にそのまま座り、机に置いたノートパソコンを見下ろす。3時間座りっぱなしの日もある

いま

足台とクッションで座り方を整え、画面は台に載せて目の高さへ。1時間ごとに立ち、昼は外を歩く

Lさんの工夫は、どれも高い道具を使うものではありませんでした。効いたのは、受診して体の状態を確かめたうえで、座り方と休み方を「仕組み」に変えたことです。タイマー、足台、終わりの合図。意志の力に頼らない形にしたから、続いています。

気をつけたいこと:工夫だけで抱え込まない

作業環境や習慣の工夫は、体を守る土台です。ただ、工夫だけで何とかしようとして、受診や相談が遅れてしまっては本末転倒です。

痛みやしびれが続くとき、見え方の変化があるとき、眠れない日が続くときは、医療機関を受診してください。この記事で紹介した工夫は、一般的な作業環境の整え方で、個別の症状への助言ではありません。気分が沈む日が続くときは、働く人のための相談窓口も使えます。厚生労働省の「こころの耳」では、働く人やその家族からの相談を、電話・SNS・メールで受け付けています[2]。一人で働く孤独とのつき合い方は、在宅ワークの孤独の乗り越え方にまとめました。

困ったときの相談先の目安
困りごと相談する先の例伝えるとよいこと
痛み・しびれが続く整形外科などの医療機関働く姿勢と座っている時間
目の疲れ・見え方の変化眼科画面との距離と見ている時間
椅子や机が合わない会社の担当者(雇用の場合)困っている姿勢と必要な物
気分が沈む・眠れない医療機関・こころの耳などいつから、どんなときか
働く時間が延びてしまう上司・会社の窓口仕事の量と時間の実際

編集部まとめ

在宅勤務ならではの落とし穴もあります。熱っぽい日や腰が痛む日でも、「家にいるのだから働ける」と無理をしてしまうことです。病棟なら顔色を見た同僚が止めてくれたかもしれませんが、在宅では誰も気づいてくれません。体調が悪い日の連絡のしかたと、代わりの人の手配のしかたを、働き始めの時期に会社と確かめておきましょう。

また、在宅勤務がどうしても体に合わない人もいます。座り続ける仕事で腰や首の症状が強くなる場合は、立って動く時間のある対面の仕事のほうが合っていることもあります。在宅にこだわりすぎず、体の声を聞きながら働き方を選んでください。

今日からできること

全部を一度に変える必要はありません。今日の仕事の前と後に、5つのうちできるものから試してみましょう。

今日の仕事の前と後にできること

チェックした数:

椅子や机に加えて、パソコンや回線、ヘッドセットの準備も働きやすさを左右します。在宅で働く環境がそろっているかは、在宅ワークに必要なパソコンとネット環境のセルフチェックで確かめられます。電話の仕事で使うヘッドセットの選び方は、在宅ワークのネット回線とヘッドセットをご覧ください。

よくある質問

在宅勤務で腰痛が出ました。仕事を変えたほうがいいですか?

まずは医療機関を受診し、椅子と机と画面の高さ、座り続ける時間を見直してみてください。工夫を続けても症状が強くなる場合は、立って動く時間のある仕事も選択肢になります。職場の選び方は腰痛で病棟がつらい看護師にできる仕事でも紹介しています。

椅子や机は、会社に用意してもらえますか?

会社によって違います。雇われて働く場合、費用の負担は労使で話し合い、就業規則などにルールを定めておくことが望ましいとされています。働く人に作業用品などを負担させるなら、就業規則に定める必要があります[1]。困っていることを具体的に伝えて相談してみましょう。

休憩は、どのくらいの間隔でとればいいですか?

会社に決まりがあれば、それに従います。そのうえで、1時間に一度や電話1件ごとなど、自分で区切りを決めて立ち上がると、同じ姿勢が続くのを防げます。タイマーを使うと忘れにくくなります。

仕事の途中で家事をはさむのは、休憩になりますか?

雇われて働く場合、中抜けの扱いは会社のルールで決まります。中抜け時間を把握しない場合は、始業から終業までの時間を、休憩時間を除いて労働時間として扱うことなどが考えられるとされています[1]。事前に会社に確かめておきましょう。

在宅で働いている時間にけがをしたら、労災になりますか?

雇われて働く場合、仕事が原因のテレワーク中の災害は労災保険給付の対象になり、私的な行為などが原因のものは対象外とされています[1]。企業などから業務委託を受けて働く人は、特別加入団体を通じて、任意で労災保険に特別加入できる仕組みがあります[3]。

一人で働いていて、気分が沈む日が続くときはどうすればいいですか?

つらさが続くときは、医療機関や相談窓口に相談してください。厚生労働省の「こころの耳」では、働く人やその家族からの相談を電話・SNS・メールで受け付けています[2]。人と話す予定を週に1回入れるだけでも、気持ちの区切りになります。

運動が苦手でも、続けられることはありますか?

新しく運動を始めるより、もともとある用事に歩きを足すほうが続きます。買い物や子どもの迎えを歩いて行く、電話のあとに立って肩を回す。小さな動きでも、座りっぱなしを減らす意味があります。

まとめ

在宅勤務の体の不調は、家が長く働くための場所として作られていないことから起きやすくなります。姿勢・目・動くこと・区切ることの4つを整えれば、多くの不調に手が届きます。

  • 椅子から順に高さを合わせ、ノートパソコンの画面は台で目の高さへ
  • 窓と明かりの向きを見直し、1件ごとに遠くを見る
  • 休憩と歩く時間は、最初から1日の予定に書き込む
  • 始まりと終わりの合図を決め、雇用か業務委託かで区切りの守り方を考える

在宅の働き方や、体に合う仕事の選び方で迷ったら、LINEやフォームから気軽に相談してください。

zaitakuwork

ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。