下の子が中学生になって、平日の昼間に家で一人になる時間が増えた。洗濯物をたたんでいると、近くの保育園から子どもたちの笑い声が聞こえてくる。もう一度、あの場所で働きたい。そう思った次の瞬間に、「でも、もう40代だし」という声が頭の中で聞こえてきます。
40代のブランク復帰には、20代や30代のころとは違う心配がつきまといます。体力は前と同じではないし、職場には自分より若い先輩がいるはずです。新しいやり方を覚え直せるのか、あと何年働けるのか。家では子どもの受験や親の体調のことも気にかかります。どれも、年齢を重ねたからこそ出てくる、まっとうな心配です。
この記事では、40代でブランクから保育の現場に戻るときに知っておきたいことを、採用する側の見方、戻り方の選択肢、体力と人間関係への備え、準備の順番に分けてまとめました。40代の経験を、ハンデではなく強みとして使う方法も紹介します。
この記事でわかること
- 40代のブランク復帰が、保育の現場でどう受け止められるか
- 40代が採用で期待されることと、心配されることへの答え方
- 正社員・パート・保育補助・保育園以外の、4つの戻り方の選び方
- 体力と年下の先輩という、40代ならではの壁への備え方と準備の順番
結論
40代での保育士のブランク復帰は、遅すぎることはありません。保育士全体の平均年齢は40.3歳で[1]、40代は現場のちょうど中心にあたる年代です。採用する側は、子育てや社会経験からくる落ち着きや保護者への対応力を期待する一方で、体力や新しいやり方への慣れを気にします。だからこそ、勤務時間や担当する年齢を選んで体力の心配を減らし、ブランク中に変わったことを先に調べておくことが、40代の復帰をうまく進める鍵になります。正社員で戻る道も、パートで慣らしてから切り替える道も選べます。
0140代のブランク復帰は、現場の「真ん中」に戻ること
要点:保育士の平均年齢は40.3歳で[1]、40代は現場の中心にあたる年代です。求人も多い状態が続いており、年齢だけを理由に復帰をあきらめる必要はありません。
「40代で戻っても、周りは20代ばかりなのでは」と想像する人は多いのですが、数字は少し違う姿を見せています。国の職業情報提供サイトでは、保育士の平均年齢は40.3歳とされています[1]。もちろん園によって職員の年齢構成は違い、20代が中心の園もあれば、40〜50代のベテランが多い園もあります。それでも、40代が現場で珍しい存在ではないことは確かです。
求人の面でも、保育士は人手を求められています。保育士の有効求人倍率は2026年7月時点で2.80倍と、全職種の平均1.15倍を大きく上回っています[2]。採用する側にとって、保育の経験がある40代は、育てる手間が少なく、長く働いてくれる可能性のある人材です。
40代は、まだ長く働ける年代でもある
40代で戻ると、定年までまだ15年から20年ほどある人が多いはずです。これは、採用する側から見ても大きな意味を持ちます。数年で辞めてしまうかもしれない若手より、腰を据えて働いてくれる人を求めている園は少なくありません。自分のことを「今さら戻る人」ではなく「これから長く働く人」として捉え直すと、面接での話し方も自然と前向きになります。
40代が戻るときに抱きやすい4つの不安
40代の復帰の不安は、だいたい次の4つに集まります。自分がどれをいちばん重く感じているかを確かめておくと、職場選びや面接で何を確認すればいいかがはっきりします。
図1
体力
早番・遅番、抱っこ、外遊びに体がついていくか。腰や膝に不安がある
勤務時間と担当年齢で調整できる
年下の先輩
自分より若い担任やリーダーに教わる立場になることへの気まずさ
最初のひと言で関係が決まりやすい
覚え直し
ICTや記録の様式、安全のルールなど、新しいやり方に慣れられるか
調べれば分かることが多い
家族の事情
子どもの受験や部活、親の通院や介護で休みが必要になる
入職前に家族と園に伝えておく
この4つのうち、「覚え直し」は調べれば輪郭が見えますし、「体力」と「家族の事情」は働き方の条件で小さくできます。いちばん準備が効きにくいのは「年下の先輩」との関係ですが、これも入職直後の数週間の振る舞いで大きく変わります。それぞれの備え方は、後の見出しで詳しく紹介します。
02採用で期待されること、心配されること
要点:40代の応募者に採用側が期待するのは、落ち着きと保護者への対応力、長く安定して働いてくれることです。心配されるのは、前のやり方へのこだわり、体力、新しい仕事への慣れの3つで、面接ではこの心配に先回りして答えると伝わりやすくなります。
面接官は、年齢そのものよりも「この人は今の現場になじめるか」を見ています。40代の応募者は経験があるぶん、期待と心配が両方とも大きくなりやすいのが特徴です。下の表で、期待と心配を並べてみます。
図2
| 観点 | 期待されること | 心配されること | 面接での伝え方の例 |
|---|---|---|---|
| 人柄と経験 | 落ち着きや、子育て・社会経験からくる視野の広さ | 前の園のやり方にこだわらないか | 「まずはこの園のやり方を一から覚えたい」と伝える |
| 保護者への対応 | 保護者の気持ちを想像できる力 | 年の近い保護者との距離の取り方 | 子育てで感じたことを一つ、具体的に話す |
| 体力 | 長く安定して勤務してくれること | 早番・遅番や外遊びに体がもつか | 勤務できる時間帯と、体力づくりの習慣を伝える |
| 新しいやり方 | 書類や段取りを丁寧にこなす力 | ICTや新しいルールに慣れられるか | 見学や準備で調べたことを一つ話す |
| 働ける時間 | 子どもの手が離れ、勤務が安定しやすい | 子どもの行事や家族の通院で休みが増えないか | 家族と分担を決めていることを伝える |
表のいちばん右の列は、どれも「心配されることに先回りして答える」形になっています。たとえば体力については、「体力には自信があります」と言い切るより、「最初の3か月は1日6時間で、慣れたら延ばしたいと考えています。毎朝30分歩くようにしています」と具体的に話すほうが、面接官は働く姿を想像しやすくなります。
ブランクの理由を長々と説明する必要はありません。子育てなら子育て、介護なら介護と短く伝え、今は働ける状態であること、その間に感じたことを一つ添えれば十分です。面接での具体的な伝え方は復職の面接でブランクを伝えるコツにまとめています。
0340代の戻り方は4つ。今の生活から選ぶ
要点:40代のブランク復帰には、正社員で戻る、パートで慣らしてから正社員に切り替える、保育補助から始める、保育園以外で資格を活かすの4つの道があります。家計と体力、家族の事情の3つから、自分に合う道を選びます。
図3
- 1
正社員で戻る
収入と社会保険が安定し、担任やリーダーとして経験を活かしやすい
- 2
パートで慣らしてから正社員へ
最初の半年〜1年で体と生活を慣らし、条件が整ったら切り替える
- 3
保育補助から始める
担任の先生を手伝いながら、今の保育の流れを横で覚えられる
- 4
保育園以外で資格を活かす
学童保育や児童発達支援など、子どもの年齢や関わり方が違う職場を選ぶ
正社員で戻るなら、最初の担当を相談する
家計の事情や、これから10年以上働きたいという思いがあるなら、正社員で戻る道は十分に考えられます。その場合も、入職直後から担任を一人で持つのか、副担任や複数担任から入るのかは、面接で相談しておきたいところです。ブランクのある人に最初の数か月は複数担任を任せる園もあれば、すぐに担任を求める園もあります。
パートで慣らすなら、切り替えの条件を確かめる
パートで始めて、慣れたら正社員を目指すという進め方は、40代の復帰でよく選ばれます。ここで大事なのは、「いずれ正社員に」という話を、時期や条件まで具体的に確かめておくことです。口約束のままだと、1年たっても話が進まないことがあります。パートと正社員の違いや、給料と扶養の考え方は復職はパートか正社員か、働き方と給料の考え方で詳しく比べています。
保育補助と、保育園以外という選択肢
ブランクが10年を超えている人や、体力に不安がある人は、保育補助から始めるのも一つの方法です。また、保育園以外にも資格を活かせる職場はあります。たとえば学童保育の放課後児童支援員は保育士などの資格を持ち、研修を修了した人が担い[3]、児童発達支援や放課後等デイサービスでは児童指導員または保育士を配置することが定められています[4]。子どもの年齢や関わり方を変えたい人は、保育園以外で保育士の資格を活かす復職先も参考にしてください。
04体力と年下の先輩、40代ならではの2つの壁への備え
要点:体力は、気合いではなく勤務時間と担当年齢で調整します。年下の先輩との関係は、入職直後に「教わる側」として自分から声をかけることで、ほとんどの場合うまく回り始めます。
体力は、担当年齢と勤務時間で負担が変わる
同じ保育園でも、担当する年齢によって体の使い方はまったく違います。0・1歳児クラスは、抱っこやおむつ替えでかがむ動きが多く、腰に負担がかかりやすくなります。4・5歳児クラスは、抱っこは減る代わりに、園庭での鬼ごっこや散歩で歩く距離が増えます。自分の体のどこに不安があるかを考え、面接で希望の年齢を伝えておくと、無理のない配属につながります。
勤務時間も大きな要素です。早番7時からの勤務と遅番19時までの勤務が交互にある園では、生活リズムが崩れやすく、40代の体には思った以上にこたえます。最初は固定の時間帯で働ける求人を選ぶ、あるいは早番・遅番の回数を面接で確かめておくと安心です。40代の体力と仕事の折り合いのつけ方は40代保育士が体力的にきついと感じたときの対処でも詳しく紹介しています。
年下の先輩には、最初のひと言で関係が決まる
入職すると、担任やリーダーが自分より10歳以上若いことは珍しくありません。このとき気まずさを感じているのは、実は相手のほうも同じです。年上の新人に何をどこまで頼んでいいのか、注意していいのか、若い先輩も迷っています。
だからこそ、最初の週に自分から「ブランクが長いので、分からないことは遠慮なく教えてください」と伝えておくと、お互いの遠慮がほどけます。教わったことにはその日のうちにお礼を言い、メモを取る姿を見せる。それだけで、「この人には教えやすい」と思ってもらえます。
経験を活かした提案は、3か月ほどたって園のやり方を一通り覚えてからにしましょう。最初から「前の園ではこうでした」と口にすると、内容が正しくても受け入れられにくくなります。逆に、園のやり方を覚えたあとの提案は、年上の経験者の意見として素直に聞いてもらえることが多いものです。
05相談事例:営業職から11年ぶりに保育の現場へ戻った
要点:保育の現場を離れて異業種で働いていた40代の男性が、正社員で復帰したモデルケースです。年下の先輩に教わることを怖がっていた気持ちが、どう変わったかに注目してください。
教わる側に戻ることを、怖がらなくてよかった
相談事例(モデルケース)
- お名前
- しょうたさん(仮名)・43歳
- 保育士歴
- 私立の認可保育園で6年(4・5歳児クラス担任)、その後、住宅設備の営業職として11年
- 家族
- 妻、小学5年生の子ども
- 復職先
- 社会福祉法人の認可保育園(定員約120名)、正社員、5歳児クラスの副担任から
- 変化
- 平日の帰宅 21時ごろ → 18時半ごろ/家族と夕食をとる日 週1日 → 週4日
編集部11年たって、保育の仕事に戻ろうと思ったきっかけは何ですか。
営業は数字に追われる毎日で、子どもの運動会にも半分くらいしか行けていませんでした。ある日、息子を学童に迎えに行ったら、若い先生が子どもたちと本気で鬼ごっこをしていて。ああ、自分もあっち側にいたんだよなって。そこから、夜に保育の求人を見るようになりました。
編集部40代で、しかも11年のブランク。どんなことが不安でしたか。
一番は、年下の女性の先輩ばかりの中で、自分が浮かないかでした。ピアノもすっかり弾けなくなっていましたし、営業で座っている時間が長かったので体力も落ちていて。正直、面接で笑われるんじゃないかとまで思っていました。
編集部実際には、どう進めたのでしょう。
3つの園を見学して、男性の職員がいるかと、ピアノをどのくらい使うかを聞きました。面接では、営業で身につけた「相手に分かるように説明する力」は保護者とのやりとりで活かせると思います、と話したんです。そうしたら園長が、それはうちに足りないところだと言ってくれて。家計のことを考えて正社員にしましたが、最初の半年は副担任から、とお願いしました。
編集部働き始めて、年下の先輩との関係はどうでしたか。
担任は28歳の先生でした。最初の日に「11年ぶりなので、何でも教えてください」と言ったら、少しほっとした顔をされて。営業時代に叩き込まれた報告・連絡・相談を徹底していたら、すぐに仕事を任せてもらえるようになりました。最初の1か月は膝と腰がきつくて、湿布が手放せませんでしたけど。
教わる側に戻るのが怖かった。でも、教わる側に戻れたことが、いちばんの収穫でした。
しょうたさん(仮名)
しょうたさんは入職から1年後、5歳児クラスの担任を任されました。年収は営業職のころより下がりましたが、平日は18時半ごろに帰宅できるようになり、家族と夕食をとる日が週1日から週4日に増えたそうです。ピアノは休日に少しずつ練習し、発表会の伴奏は担任の先生と分担しています。
このケースから持ち帰れるのは、異業種や子育ての経験を「ブランク」ではなく「持ち込める経験」として話したことです。40代の復帰では、離れていた時間に何をしていたかが、そのまま自分の強みになります。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図4
平日の帰宅時間
家族と夕食をとる日(週)
休日の仕事の連絡(月)
しょうたさんのように、40代の復帰では「収入」と「暮らし」のどちらを優先するかで、選ぶ働き方が変わります。どちらが正解ということはありません。家族と話し合い、何を優先するかを決めてから求人を見ると、条件の比べ方がぶれにくくなります。
0640代の復帰を、3か月で進める段取り
要点:40代のブランク復帰は、経験の棚卸し、家族との相談、見学、応募の順に、3か月ほどかけて進めると無理がありません。家族の予定が多い年代なので、先に家族と話すことが後の迷いを減らします。
40代は、自分の仕事のことだけを考えて動ける時期ではありません。子どもの進学、親の通院、配偶者の仕事など、家族の予定が重なりやすい年代です。だからこそ、勢いで応募するより、段取りを決めて進めるほうが、入職してから「こんなはずではなかった」となりにくくなります。
図5
- 1〜2週目経験の棚卸し。担当したクラス、行事、ブランク中の経験を紙に書き出す
- 3〜4週目家族と相談。働ける曜日と時間、送迎や急な休みの分担を決める
- 5〜6週目資格の確認と情報集め。登録証の氏名、ブランク中の変化、求人の相場を調べる
- 7〜9週目2〜3園を見学。担当年齢、早番・遅番の回数、職員の年齢構成を見る
- 10〜12週目応募と面接。期待と心配に先回りした話し方を準備して臨む
見学の段階では、40代ならではの確認ポイントがあります。若いころの転職では気にしなかったことも、今の自分には大きな意味を持つかもしれません。
図6
- 職員の年齢構成40代以上の職員がいると、体力や家庭の事情への理解が得やすくなります
- 早番・遅番の回数と時間帯生活リズムの崩れは、40代の体に疲れとして残りやすいためです
- 担当になりそうな年齢抱っこが多い乳児か、走り回る幼児かで体の負担が変わります
- ブランクのある職員の受け入れ経験最初の数か月の教え方が、園としてある程度決まっているかが分かります
- 休みの取り方子どもの行事や家族の通院で休むとき、どう調整しているかを聞きます
- 経験年数の給料への反映前の経験をどう数えるかは園ごとに違うため、早めに確かめます
経験の棚卸しで、40代の強みを言葉にする
棚卸しでは、保育士として働いていたころの経験だけでなく、ブランク中の経験も書き出します。PTAの役員として行事を回した、パートの仕事で新人に仕事を教えた、親の通院に付き添いながら家のことを切り盛りした。どれも保育の現場で活きる力です。書き出したものの中から、面接で話したいことを2つ選んでおくと、「40代でブランクがある自分」ではなく「経験のある自分」として話せるようになります。
家族との相談は、具体的な場面で決める
「働くことになったら協力してね」という頼み方では、実際に困ったときに誰も動けません。「子どもが熱を出した日のお迎えはどうするか」「土曜保育の出勤がある月は、誰が昼ごはんを用意するか」と、場面ごとに決めておきます。親の介護が始まっている人は、通院の付き添いの頻度も書き出しておくと、勤務日数の希望を出すときに役立ちます。思春期の子どもがいる家庭では、「お母さん(お父さん)が働き始めると、自分の生活がどう変わるのか」を子ども自身も気にしています。夕食の時間や、帰宅したときに家に誰がいるかなど、子どもに関わる変化は本人にも先に話しておくと、家の中の協力が得やすくなります。
0740代の復帰で、正直に伝えておきたいこと
要点:40代のブランク復帰には、経験年数がそのまま給料に反映されないことがある、体力の衰えはゼロにはならない、という2つの現実もあります。知ったうえで選べば、入職後のがっかりを減らせます。
1. 前の経験年数が、どう給料に反映されるかは園しだい
保育所の運営費には、職員の平均経験年数に応じて加算率が決まる仕組みがあります[5]。ただし、一人ひとりの給料をどう決めるかは、法人ごとの給与規程によります。ブランク前の経験年数をすべて数えてくれる園もあれば、一部だけ数える園もあります。前と同じくらいの給料を期待して入ると、がっかりすることもあるため、面接や内定の段階で「前の経験年数はどのように反映されますか」と確かめておきましょう。
2. 体力の衰えは、働き方で受け止める
20代のころと同じように動けないのは、40代なら当たり前のことです。それを気合いで埋めようとすると、腰や膝を痛めて長く休むことになりかねません。担当年齢、勤務時間、早番・遅番の回数を選ぶことは、甘えではなく、長く働くための工夫です。休日に一日寝ていないと疲れが抜けない状態が続くなら、それは働き方を見直す合図だと受け止めてください。体の痛みが続くときは、我慢せずに整形外科などを受診してください。
年齢のことで踏み出せずにいる気持ちは、保育士の転職で年齢が不安なときの考え方でも取り上げています。一人で考えていると、年齢の数字ばかりが大きく見えてくるものです。ほいくの相談室では、40代で戻るかどうかを迷っている段階の相談も受けています。家族の事情も含めて話しながら、どの戻り方が合いそうかを一緒に整理することもできます。40代に限らない復職の不安の整理の仕方は、ブランク復職の不安を5つに分けて小さくする方法で紹介しています。
よくある質問
40代で、経験のない園種(小規模保育や企業内保育など)に挑戦しても大丈夫ですか?
挑戦する人は少なくありません。園種が変わると一日の流れや子どもの年齢が変わるため、見学で一日の流れを見せてもらい、最初の数か月は補助的な立場から入れるかを確かめておくと安心です。子どもの人数が少ない園は、ブランク明けでも子ども一人ひとりと向き合いやすいという利点があります。
ピアノがすっかり弾けなくなっています。40代からでも間に合いますか?
ピアノをどのくらい使うかは園によって大きく違います。見学のときに、朝の会や行事でどの程度弾くのか、伴奏は分担しているのかを聞いておきましょう。簡単な伴奏なら、毎日15分の練習を2〜3か月続けることで戻ってくる人も多いです。
40代後半でも、正社員として採用されますか?
採用される可能性はあります。そのうえで、定年の年齢やその後の再雇用の有無は法人ごとの就業規則で決まっているため、応募の前に確かめておくと、何年働けるかの見通しが立ちます。
子どもの受験や部活の行事で、休みが必要になりそうです。
入職前に、年間で休みが必要になりそうな時期を書き出し、面接で伝えておくと、シフトを組む側も準備ができます。有給休暇の取りやすさや、同じように子育て中の職員がどのくらいいるかも、見学のときに確かめておきたいポイントです。
親の介護が始まりそうです。復帰はもう少し先にしたほうがいいでしょうか?
介護がいつ、どのくらい必要になるかが読めないうちは、勤務日数を少なめにして始め、様子を見ながら増やす方法があります。復帰を先延ばしにするほどブランクは長くなるため、週2〜3日でも現場に戻っておくと、後で働く時間を増やしやすくなります。面接では、介護の可能性があることを正直に伝え、休みの取り方を確かめておきましょう。
男性でブランクから復帰する人はいますか?
保育士登録者のうち男性は、2026年4月1日時点で105,933人います[6]。人数は女性より少ないものの、男性の保育士は決して珍しい存在ではありません。見学のときに男性職員の有無や更衣室の環境を確かめておくと、働き始めてからの細かな困りごとを減らせます。
参考にした資料
- 厚労省 職業情報提供サイト(job tag)「保育士」
- こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
- 放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準 第10条
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第5条・第66条
- こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
- こども家庭庁「保育士登録者数等(男女別)」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。