平日の夕方、小学校の近くを通りかかると、学童保育の窓から子どもたちのにぎやかな声が聞こえてくる。「子どもと関わる仕事は、やっぱり好きだな」と思う。けれど、保育園に戻ることを考えると、朝7時の受け入れ、連絡帳の山、発表会前の衣装づくりが頭に浮かび、気持ちがしぼんでしまう。保育士の資格はあるのに、戻る場所は保育園しかないのだろうか。
保育士の資格を活かせる職場は、保育園だけではありません。学童保育、児童発達支援、放課後等デイサービス、病児保育、企業主導型保育、こども誰でも通園制度を行う施設など、子どもの年齢も時間帯も違う職場がいくつもあります。働き方も、正職員やパートとして直接雇用されるほかに、派遣という選び方があります。
この記事では、保育士が保育園以外で復職するときの職場の種類と特徴、資格や配置のルール、派遣で復職する仕組みと注意点、自分に合う復職先の選び方をまとめました。
この記事でわかること
- 保育士の資格を活かせる、保育園以外の主な復職先
- 職場ごとの対象年齢、時間帯、資格や配置のルールの違い
- 派遣で復職する仕組みと、パートとの違い、注意点
- 自分に合う復職先を選ぶための考え方
結論
保育士の復職先は保育園だけではありません。学童保育(放課後児童クラブ)、児童発達支援や放課後等デイサービス、病児保育、企業主導型保育、こども誰でも通園制度を行う施設など、保育士の資格を活かせる職場は多くあります。放課後児童支援員は保育士などの資格に加えて都道府県知事等の研修の修了が必要で[1]、児童発達支援や放課後等デイサービスでは児童指導員又は保育士の配置が決められています[2]。職場ごとに子どもの年齢と時間帯が違うので、「働ける時間」と「関わりたい子どもの年齢」から選ぶと決めやすくなります。派遣は勤務期間や時間の希望を伝えて探してもらえる一方、契約期間で区切られるため、長く同じ職場で働きたい人は条件をよく確かめて選びます。
01保育士の資格を活かせる、保育園以外の復職先
要点:保育士の資格を活かせる職場は、対象となる子どもの年齢と、主に働く時間帯で大きく分けられます。保育園と比べてどこが違い、どこが同じかを知っておくと、自分に合う職場を探しやすくなります。
図1
| 職場 | 主な対象 | 主な時間帯 | 資格・配置のルール |
|---|---|---|---|
| 学童保育(放課後児童クラブ) | 小学生 | 放課後〜夕方。長期休みは朝から | 支援員は保育士などで研修を修了した人。支援の単位ごとに2人以上[1] |
| 児童発達支援 | 障害のある未就学の子ども | 日中 | 児童指導員又は保育士を、障害児10人までは2人以上[2] |
| 放課後等デイサービス | 障害のある就学中の子ども | 放課後〜夕方。長期休みは日中 | 児童発達支援と同じく、児童指導員又は保育士を配置[2] |
| 病児保育 | 病気や回復期の子ども | 施設の型によって違う | 病児対応型・病後児対応型・体調不良児対応型・非施設型の4つ[3] |
| 企業主導型保育 | 乳幼児 | 施設によって違う | 助成決定施設の99.1%が、保育従事者をすべて保育士とする区分[4] |
| こども誰でも通園制度(一般型) | 0歳6か月〜満3歳未満で保育所等に通っていない子 | 日中の時間単位 | 従事者の半数以上は保育士、2人を下回らない[5][6] |
| 認可外保育施設 | 施設によって違う | 施設によって違う | 1日6人以上を保育する施設は、従事者のおおむね3分の1以上が保育士又は看護師[7] |
保育園以外の職場で働く保育士は、決して少なくありません。たとえば、認可外保育施設に勤務する保育士は64,873人(令和6年地域児童福祉事業等調査)とされています[8]。保育士の資格は、保育園で担任をするためだけのものではなく、子どもと関わるさまざまな場で求められている資格です。
保育園と「同じところ」も知っておく
保育園以外の職場を選ぶときは、違いだけでなく、同じところにも目を向けておくと、入ってからのギャップが小さくなります。どの職場でも、子どもの安全を守ること、保護者とのやりとり、記録を残すことは仕事の一部です。企業主導型保育や認可外保育施設は、保育園と同じように乳幼児の生活全体を支える場なので、日誌や連絡帳、行事がある施設もあります。「保育園でなければ書類がない」と思い込まず、仕事の中身を見学や面接で確かめることが欠かせません。保育園以外の職場の全体像は保育園以外で保育士が働ける職場でも紹介しています。
02職場ごとの働き方を、もう少し詳しく
要点:同じ「保育園以外」でも、職場によって子どもとの関わり方は大きく違います。学童は小学生の放課後、児童発達支援や放課後等デイサービスは一人ひとりの発達に合わせた支援、病児保育は体調への気配り、こども誰でも通園制度は短い時間の受け入れが中心です。
学童保育(放課後児童クラブ)
学童保育は、小学生が放課後や長期休みを過ごす場所です。支援の単位はおおむね40人以下で、単位ごとに放課後児童支援員を2人以上置き、そのうち1人を除いて補助員に代えることができます[1]。放課後児童支援員になるには、保育士や社会福祉士、教員免許状を持つ人などが、都道府県知事等の行う研修を修了する必要があります[1]。
学期中は午後からの勤務が中心になることが多く、午前中に家事や自分の時間をとりたい人には合いやすい職場です。一方で、夏休みなどの長期休みは朝から子どもを受け入れるため、勤務時間が長くなります。宿題を見守ったり、子ども同士のけんかを仲裁したりと、乳幼児の保育とは違う関わり方も求められます。学童保育への転職について詳しく知りたい人は学童保育で働く保育士の仕事も参考にしてください。
児童発達支援・放課後等デイサービス
児童発達支援は障害のある未就学の子ども、放課後等デイサービスは就学中の子どもが通う場所です。支援の単位ごとに、児童指導員又は保育士を、障害児10人までは2人以上、10人を超えると5人又はその端数ごとに1人を加えて配置し、児童発達支援管理責任者も1人以上置くことになっています[2]。
一人ひとりの発達や特性に合わせて、遊びや生活の支援を行うのが仕事の中心です。保育園での経験の中で、「気になる子」とじっくり関わる時間が足りないと感じていた人には、やりがいを感じやすい職場かもしれません。一方で、障害や発達について学び続ける姿勢が求められます。児童発達支援への転職については児童発達支援で働く保育士の仕事でも詳しく紹介しています。
病児保育
病児保育事業には、病気の子を預かる病児対応型、回復期の子を預かる病後児対応型、保育中に体調が悪くなった子に対応する体調不良児対応型、自宅に出向く非施設型(訪問型)があります[3]。2023年度の実施か所数は4,342か所、延べ利用児童数は1,348,088人でした[3]。
体調が万全でない子どもを預かるため、熱や呼吸の変化に気を配り続ける緊張感があります。その一方で、施設によっては一度に受け入れる人数が少なく、一人ひとりにゆっくり関われるという面もあります。施設の型によって働き方が大きく違うので、求人では「どの型の施設か」「一日に何人くらいを受け入れているか」を確かめておきます。
企業主導型保育
企業主導型保育は、企業が従業員などのために設ける保育施設です。令和5年度の助成決定は4,423施設、定員は104,888人でした[4]。助成決定施設のうち4,383施設(99.1%)が、保育従事者をすべて保育士とする区分です[4]。保育士として働く場面が多い職場といえます。施設の規模や開所時間、行事の有無は施設ごとに違うので、見学で一日の流れを確かめておきます。
こども誰でも通園制度
こども誰でも通園制度は、2026年4月から全国で本格実施されている新しい仕組みです[9]。0歳6か月から満3歳未満で保育所等に通っていない子どもが、親の就労を問わず、月10時間を上限に利用できます[5]。一般型の職員配置は、乳児おおむね3人に1人、1〜2歳児おおむね6人に1人以上で、従事者の半数以上は保育士です[6]。
利用する子どもは、毎日通う保育園の子どもと違い、月に数回、短い時間だけ来ることが多くなります。慣れない場所で泣く子に寄り添い、保護者に安心して預けてもらう関わりが中心になるので、乳児クラスで慣らし保育を担当した経験のある人は、その経験を活かしやすいでしょう。
認可外保育施設・ベビーシッターなど
認可を受けていない保育施設は、事業開始から1か月以内に都道府県知事への届出が必要とされています[10]。1日に保育する乳幼児が6人以上の施設では、保育に従事する人のおおむね3分の1以上が保育士又は看護師の資格を持つことが基準になっています[7]。施設によって規模や保育の内容が大きく違うので、見学で職員の人数や一日の流れを確かめてから決めます。
03派遣で復職するという選び方
要点:派遣は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の保育施設で働く働き方です。勤務期間や時間の希望を派遣会社に伝えて仕事を探してもらえるため、ブランク明けに「まず働いてみる」入口として選ぶ人もいます。一方で、契約期間で区切られる働き方であることは理解しておく必要があります。
派遣で働く場合、給与を払い、雇用契約を結ぶのは派遣会社です。実際に働く場所と、日々の仕事の指示を出すのは派遣先の保育施設です。働く場所と雇い主が分かれているのが、パートや正職員として直接雇用される働き方との大きな違いです。
図2
| 項目 | 派遣 | パート(直接雇用) |
|---|---|---|
| 雇用契約を結ぶ相手 | 派遣会社 | 働く園・法人 |
| 仕事の探し方 | 派遣会社が希望に合う派遣先を紹介する | 自分で求人を探して応募する |
| 給与の支払い | 派遣会社から | 園・法人から |
| 働く期間 | 契約期間ごとに更新を確かめる | 契約の定め方は園によって違う |
| 困ったときの相談先 | まず派遣会社の担当者 | 園長・主任など |
| 担任や行事の担当 | 契約によるが、補助的な役割から入ることが多い | 園によって担当を任されることもある |
派遣のよいところ
- 勤務期間や時間、曜日の希望を伝えて、合う派遣先を探してもらえる
- 園と直接やりとりしにくい条件の確認を、担当者に任せられる
- 合わなかった場合に、契約期間の区切りで別の職場を考えやすい
- いくつかの職場を経験して、自分に合う施設の種類を知ることができる
派遣で気をつけたいこと
- 契約期間ごとに更新を確かめる働き方なので、同じ職場で長く働けるとは限らない。有期契約では、締結や更新のときに更新上限の有無と内容を明示することになっている[11]
- 派遣先の職員とは立場が違うため、会議の内容や行事の変更が伝わりにくいことがある
- 社会保険は、2026年10月から賃金の要件がなくなり、週20時間以上で2か月を超える雇用の見込みがあるなどの条件を満たすと加入の対象になる[12][13]。企業規模などの要件もあるため、雇い主である派遣会社に確かめる
- 年次有給休暇は、雇い主のもとで6か月続けて働くなどの条件で付与されるのが法律の基本[14]。派遣先が変わったときの扱いも含めて、派遣会社に確かめておく
図3
- 派遣会社に登録するブランクの期間、保育の経験、働ける曜日・時間を伝えます
- 希望を相談する職場の種類、通勤範囲、契約期間の希望を担当者と整理します
- 仕事の紹介を受ける条件に合う派遣先の案内を受け、仕事内容や時間を確かめます
- 就業条件を確かめる契約期間、時給、勤務時間、更新の考え方などを書面で確かめます
- 働き始める困ったことは、まず派遣会社の担当者に相談します
- 更新を考える契約の終わりが近づいたら、続けるか、別の職場にするかを考えます
派遣の仕組みや、派遣で働く保育士の一日については派遣で働く保育士の働き方でも詳しく紹介しています。
04相談事例:保育園に戻るのが怖かった人が、派遣で選んだ復職
要点:持ち帰り仕事がなくなり、週4日の勤務で保育の現場に戻れたモデルケースです。保育園以外の職場と派遣を組み合わせ、「保育園に戻るか、保育をやめるか」の二択から抜け出したことが転機でした。
二択だと思っていた道に、三つ目があった
相談事例(モデルケース)
- お名前
- めいさん(仮名)・29歳
- 保育士歴
- 私立認可保育園で5年(3〜5歳児クラスの担任)、ブランク1年半
- ブランク中
- 雑貨店で販売のアルバイト
- 復職先
- 派遣で企業主導型保育施設(定員12名)へ、週4日・9時〜16時
- 変化
- 持ち帰り仕事 週3日 → なし、勤務 週5日 → 週4日
編集部保育園を辞めたときは、どんな状態でしたか。
5年目で年長の担任をしていて、発表会の衣装づくりと連絡帳、指導計画で、家に持ち帰る日が週3日はありました。子どもはかわいいのに、朝になると体が重くて。最後は「もう保育はいいや」って思って辞めたんです。
編集部復職を考え始めたきっかけは何でしたか。
雑貨店で、子ども連れのお客さんが来ると、つい目で追っちゃうんですよね。手遊びをしてあげたら泣きやんで、お母さんにすごく感謝されて。やっぱり子どもと関わりたいんだって気づきました。でも、保育園に戻るのは正直まだ怖くて。調べてみたら、学童や児童発達支援、企業主導型みたいに、保育園以外にも資格を活かせる場所があるって知ったんです。
編集部なぜ派遣を選んだのでしょう。
いきなり直接雇用で「長く働きます」と約束するのが怖かったんです。派遣会社の担当の方に「持ち帰りがない職場で、週4日がいい」と伝えたら、小さな企業主導型の施設を紹介してもらえました。そのとき、「時給で働くので、保育園の正職員のときより年収は下がるかもしれません」とはっきり言われたんです。いいことばかりじゃないと分かったうえで選べたのは、よかったと思っています。
編集部実際に働いてみて、どうでしたか。
子どもは0〜2歳の12人で、記録は勤務時間の中で書く決まりになっていました。持ち帰りはゼロです。2か月くらいたったころ、帰り道に「今日、楽しかったな」って思えて。そんなふうに思えたのは、何年ぶりだったか分からないくらいでした。
「保育園に戻る」か「保育をやめる」かの二択じゃなかったんだって、やっと気づけました。
めいさん(仮名)
めいさんは派遣で1年働いたあと、施設から直接雇用の打診を受け、同じ施設でパートとして働き続けることを選びました。今は、いずれ幼児クラスの保育にもう一度関わるために、どんな職場が合うかを少しずつ考えているそうです。
めいさんは、保育園以外の職場と派遣という二つの選択肢を、「保育に戻る練習」として使いました。いきなり元の働き方に戻るのではなく、負担の少ない形で現場に戻り、自分の体と気持ちの反応を確かめてから次を考えています。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図4
持ち帰り仕事
勤務日数
受け持つ子どもの人数
05自分に合う復職先を選ぶための4つの問い
要点:保育園以外の復職先は、「関わりたい子どもの年齢」「働ける時間帯」「どんな関わり方をしたいか」「雇用の形」の4つの問いで絞り込めます。4つの答えを並べると、候補になる職場が自然に見えてきます。
図5
関わりたい子どもの年齢は?
乳幼児なら企業主導型やこども誰でも通園制度の施設、小学生なら学童保育や放課後等デイサービス
年齢で絞る
働ける時間帯は?
午前から働けるなら日中の職場、午後からなら放課後の職場が合いやすい
時間で絞る
どんな関わり方をしたい?
集団で遊びを広げたいか、一人ひとりとじっくり関わりたいか、体調に寄り添いたいか
関わり方で絞る
雇用の形はどうしたい?
長く同じ職場で働きたいなら直接雇用、まず試したいなら派遣も選択肢
働き方で絞る
たとえば「子どもが小学生で、午前中は家のことをしたい。一人ひとりとじっくり関わりたい」という人なら、放課後等デイサービスが候補になります。「乳児が好きで、日中の短い時間で働きたい。まずは試してみたい」という人なら、こども誰でも通園制度の施設や、派遣での企業主導型保育が候補になるでしょう。
図6
- 対象の子どもの年齢と人数一度に関わる人数で、仕事の進め方と負担が変わります
- 長期休みや土曜の勤務学童や放課後等デイサービスは、長期休みに勤務時間が長くなります
- 必要な資格や研修学童の支援員のように、資格に加えて研修の修了が必要な職種もあります[1]
- 保育士として配置されるのか、補助として働くのか役割によって、仕事内容や時給が変わることがあります
- 記録や書類の量と、書く時間保育園以外でも記録はあります。勤務時間内に書けるかを確かめます
- 一緒に働く職種児童指導員など、保育士以外の職種と組んで働く職場もあります
- 社会保険と有給休暇の条件週の勤務時間や雇用の見込みによって、加入の対象かどうかが変わります[12]
06保育園以外に応募するとき、面接でどう伝えるか
要点:保育園以外の職場の面接では、「なぜ保育園ではなく、この職場なのか」をほぼ必ず聞かれます。保育園を離れた理由を否定的に話すより、その職場でしかできない関わりに惹かれた理由を、保育園での経験と結びつけて話すと伝わりやすくなります。
たとえば学童保育に応募するなら、「保育園で年長クラスを担任し、卒園していく子どもたちが小学校でどう過ごしているのかを、ずっと見てみたいと思っていました」のように、保育園での経験が今の志望につながっていることを話します。児童発達支援なら、「保育園で発達がゆっくりな子と関わる中で、もっと一人ひとりに時間をかけられる環境で学びたいと思った」という話し方ができます。
保育園を辞めた理由が、持ち帰りや人間関係のつらさだった場合も、それを隠す必要はありません。ただ、「保育園が嫌だったから」だけで終わらせると、面接官は「ここでも同じ理由で辞めてしまうのでは」と心配します。「持ち帰りの多い働き方では続けられなかったので、勤務時間内に記録まで終えられる職場で、長く子どもと関わりたい」のように、何を大切にしたいかまで言葉にしておくと、前向きな選択として受け取ってもらえます。
派遣で働く場合は、派遣会社の担当者との面談がこの役割を果たします。希望する職場の種類や、避けたい働き方を具体的に伝えるほど、合う派遣先を紹介してもらいやすくなります。
07保育園以外を選ぶ前に、知っておきたい現実
要点:保育園以外の職場にも、その職場ならではの大変さがあります。また、職場によって積み上がる経験が変わるので、将来どんな働き方をしたいかも少しだけ考えておくと、あとで迷いにくくなります。
1. 「保育園より楽」とは限らない
保育園以外の職場は、保育園の大変さから離れられる面がある一方で、その職場ならではの大変さがあります。学童保育では長期休みに朝から夕方まで子どもと過ごし、小学生同士のトラブルにも向き合います。児童発達支援や放課後等デイサービスでは、障害や発達について学び続けることが欠かせません。病児保育では、子どもの体調の変化に気を配り続ける緊張感があります。「楽そうだから」ではなく、「この大変さなら向き合えそうか」で選ぶと、入ってからのギャップが小さくなります。
2. どんな経験を積みたいかも、少しだけ考えておく
保育園以外で働く期間は、保育園の担任として指導計画を立てたり、行事をまとめたりする経験からは少し離れることになります。将来、保育園に戻る可能性があるなら、今の職場で身につけたことを日々メモしておくと、次の面接で説明しやすくなります。派遣で働く場合も、どの施設でどんな子どもと関わったかを記録しておくと、自分の経験を言葉にしやすくなります。
ブランクからの復職全体の不安についてはブランク復職の不安を整理する方法にまとめています。保育園に戻るか、保育園以外を選ぶか、まだ決められないときは、ほいくの相談室に話してみてください。転職や復職を決めていない段階でも、関わりたい子どもの年齢や働ける時間から、一緒に選択肢を広げていけます。
よくある質問
保育園以外で働いた経験は、あとで保育園に戻るときに不利になりますか?
不利になるとは限りません。学童保育や児童発達支援などで子どもと関わった経験は、保育園でも活かせる場面があります。面接では、その職場で何を学び、保育園でどう活かしたいかを具体的に話せるようにしておくと、経験として評価されやすくなります。
学童保育で働くのに、保育士の資格だけで大丈夫ですか?
放課後児童支援員として働くには、保育士などの資格に加えて、都道府県知事等が行う研修の修了が必要です[1]。研修をいつ、どのように受けるかは自治体やクラブによって違うので、応募の前に求人の運営先に確かめてください。
派遣から直接雇用になることはできますか?
派遣先の施設から直接雇用の打診を受けることもありますが、必ずそうなるとは限りません。将来は直接雇用で働きたいと考えているなら、派遣会社に登録するときにその希望を伝え、直接雇用につながりやすい職場かどうかを相談しておくと安心です。
保育園以外の職場の時給は、どのくらいですか?
職場の種類や地域、資格の扱いによって大きく違うため、求人ごとに確かめる必要があります。参考として、厚生労働省の職業情報提供サイトでは、保育士の短時間労働者の1時間当たり賃金は1,419円とされています[15]。時給だけでなく、交通費や社会保険、有給休暇の条件もあわせて比べてみてください。
保育園以外の求人は、どこで探せますか?
ハローワークや保育士・保育所支援センター、保育士向けの転職支援サービス、派遣会社などで探せます。学童保育や放課後等デイサービスは、市区町村や運営法人のホームページで募集していることもあります。気になる職場があれば、見学ができるかを問い合わせてみると、仕事の中身を確かめやすくなります。
参考にした資料
- 放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準 第10条
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第5条・第66条
- こども家庭庁「多様なニーズに対応した保育の充実②(病児保育・延長保育・一時預かり等)」令和8年3月版
- こども家庭庁「企業主導型保育事業の実施状況について【速報版】」
- こども家庭庁「こども誰でも通園制度の実施に関する手引」(2026年3月改訂版)
- こども家庭庁「こども誰でも通園制度の実施に関する手引」(2026年3月改訂版)
- こども家庭庁通知「認可外保育施設に対する指導監督の実施について」(2024年3月29日 こ成保第206号)
- こども家庭庁「保育人材の確保のための総合的な対策」令和8年3月版
- こども家庭庁「こども誰でも通園制度の実施に関する手引」(2026年3月改訂版)
- 児童福祉法 第59条の2
- 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
- 日本年金機構「2026(令和8)年10月に…賃金要件が撤廃されました」
- 厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト「社会保険加入の要件」
- 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」
- 厚労省 職業情報提供サイト(job tag)「保育士」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。