在宅勤務のメリットとデメリット|病院勤務と比べて判断する

保育園のお迎えの時刻をにらみながら、記録を打つ夕方。夜勤の週は、子どもを実家に預ける段取りから始まる。そんな毎日のなかで「在宅勤務」という働き方を知ると、気持ちが大きく動きます。

一方で、手放すものもあるはずだと感じていませんか。夜勤手当のぶんの収入、病棟で積み上げてきた手技、いつかまた病院で働けるかどうか。調べれば調べるほど、よい面ばかりを書いた記事と、悪い面ばかりを書いた記事が並び、かえって迷いが深くなります。

判断を誤りやすいのは、よい面だけ、あるいは悪い面だけを見て決めるときです。大切なのは、在宅勤務と病院勤務を同じ物差しで並べ、今の自分にとってどの面がいちばん大事かを決めることです。

ここでは、在宅勤務と病院勤務を、時間・お金・体・心・成長・家族の6つの面で比べます。そのうえで、自分に合うかを判断する手順と、比べるときの落とし穴まで順に整理します。

在宅勤務には、どんなメリットとデメリットがある?

在宅勤務のおもなメリットは、夜勤や通勤がなくなり、時間と体の負担を減らしやすいことです。デメリットは、収入が時給と時間で決まりやすいこと、相談相手や手技に触れる機会が減ることです。下の表では、6つの面ごとに、よいところと気がかりなところを同じ数だけ並べました。

在宅勤務のメリットとデメリットを6つの面で比べる
面在宅勤務のメリット在宅勤務のデメリット
時間通勤がなく、夜勤のない仕事も選べる一日の区切りを自分で作る必要がある
お金通勤や身支度の出費が減る夜勤手当がなく、時給×時間で決まりやすい
体立ち仕事・移乗・夜勤の負担が減る座りすぎ・運動不足・目の疲れが出やすい
心職場の人と距離を保ちやすい雑談や相談の相手が近くにいない
成長話から見立てる力や文章の力が伸びる手技や新しい機器に触れる機会が減る
家族子どもの帰宅や家族の通院に合わせやすい家にいるなら頼めると思われやすい

編集部まとめ

表を横に読むと、メリットとデメリットが裏表になっていることに気づきます。通勤がなくなるから、歩かなくなる。職場の人と距離を保てるから、相談の相手も遠くなる。片方だけを手に入れることはできないので、「どちらの面が、今の自分にとって重いか」で考えることになります。

比べる相手の「病院勤務」も、1つではありません。令和6年末の時点で、就業している看護師の働く場所は、病院が65.7%で最も多くなっています[1]。その病院の中にも、夜勤のある病棟、日勤だけの外来、短時間の正職員など、いろいろな働き方があります。この記事では、夜勤のある病棟勤務と、自宅で電話や画面の仕事をする在宅勤務(利用者の家を訪ねる訪問看護ではない働き方)を比べます。

在宅勤務の側も、仕事の種類によって答えが変わります。日中の電話健康相談なら時間の面のメリットが大きく、夜間のオンコールなら夜に働く点は病棟に近くなります。文章を書く仕事なら、心の面では人との距離が最も遠くなります。どの仕事を思い浮かべて比べるかを、先に1つ決めておきましょう。仕事の種類ごとの違いは看護師が在宅でできる6つの仕事で確かめられます。

時間:夜勤と通勤がなくなると、何が変わる?

時間の面のいちばんのメリットは、通勤がなくなることです。往復1時間かけて通っていた人なら、月に20日の勤務で20時間が、まるごと自分の時間に戻ります。夜勤のない日中の仕事を選べば、生活のリズムも整えやすくなります。

病棟の日勤の日と、在宅で日中に働く日の時間の使い方(例)
病棟の日・通勤7:30〜8:30・17:30〜18:30
病棟の日・勤務8:30〜17:30(休憩を含む)
在宅の日・仕事9:00〜12:00・13:00〜16:00
在宅の日・浮いた時間朝の家事と散歩・夕方の家族の時間

夜勤のある病棟では、勤務の時間だけでなく、前後に休む時間も暮らしの時間を使います。島根県の資料によると、日本看護協会編のガイドライン(2013年)は、勤務編成の基準を示しています。その中には、夜勤後の休息を1回の夜勤後は24時間以上、2回連続の夜勤後は48時間以上とすることなども含まれます[2]。法律上の義務ではなく、実際の勤務を表す数字でもありません。それでも、夜勤が休む時間まで含めて暮らしに影響する働き方であることは見えてきます。

デメリットは、時間が「自由」になるとは限らないことです。在宅の仕事でも、会社が決めたシフトの枠の中で働くことがあります。2026年10月8日に確認した夜間オンコールの求人の一例では、待機を始めてから1〜2か月は19:00〜22:00のシフトが必須でした。研修も、平日の10:00〜15:00に参加する必要があるとされていました[3]。夜の仕事を選べば、夜勤のある生活に近い時間の使い方になります。

もう1つのデメリットは、一日の区切りがあいまいになることです。病棟には申し送りという終わりの合図がありましたが、家では自分で区切りを作らないと、終わりの時刻が少しずつ延びていきます。区切りが崩れやすい入り口と防ぎ方は、看護師の在宅ワークのデメリットで整理しています。

お金:収入はどう変わる?

お金の面では、減る出費と、減る収入の両方を見ておく必要があります。どちらか片方だけを見ると、在宅勤務は実際より得にも損にも見えてしまいます。

お金の面で、在宅勤務に移ると変わること

楽になること

  • 通勤の時間と、その間の出費がなくなる
  • 職場での昼食や身支度の出費が減る
  • 疲れて外食やできあいの食事に頼る日が減りやすい

気をつけたいこと

  • 夜勤手当がなくなる
  • 時給×働いた時間で、収入の上限が決まりやすい
  • 自宅の光熱費や通信費が増えることがある

在宅の仕事の時給は、求人によって違います。2026年10月8日に確認した夜間オンコールの求人の一例では、時給は1,600円〜2,700円の幅で、独自のラダー制度によって変わるとされていました。この額には時間外手当と深夜手当が含まれ、働く場所は自宅からのフルリモートです[3]。これは1件の例で、相場ではありません。

自分の場合を知るには、今の給与明細で夜勤手当がいくらかを確かめるのが近道です。例えば夜勤手当が1回1万円で月4回と仮定すると、夜勤をやめるだけで月4万円が減る計算になります。在宅の仕事でそれを補うなら、時給1,700円として月に約24時間、週に5〜6時間ぶん多く働く必要があります。夜勤をやめたときの年収の変わり方は夜勤なしにすると看護師の年収はどれくらい下がる?、掲載企業の時給での計算は月収シミュレーターで確かめられます。

家で働くと、光熱費や通信費が増えることもあります。雇われて働く場合、通信費や機器などの費用の負担は、労使で十分に話し合い、会社ごとのルールを就業規則などに定めておくことが望ましいとされています。働く人に機器や作業用品などを負担させる場合は、就業規則に定めなければなりません[4]。在宅勤務の手当があるか、費用をどう扱うかは、面接で確かめておきましょう。

お金の面の中身は、雇用の形によっても変わります。正社員として雇われる在宅勤務なら、賞与や手当は会社の規程で決まります。パートなら、時給で働いた時間の分が支払われます。業務委託なら、件数や時間などで報酬が決まり、国民健康保険や国民年金、確定申告などの手続きを自分で考える場面が増えます。雇用と業務委託の違いは看護師の業務委託とは?で、正社員の在宅勤務については看護師のフルリモート正社員はある?で取り上げています。

体と心:楽になること、新しく出てくることは?

体の面では、夜勤による生活リズムの乱れ、長い時間の立ち仕事、移乗や体位変換での腰の負担が減ります。その代わり、座りすぎ・運動不足・目の疲れという別の負担が出てきます。体の負担は「なくなる」のではなく「種類が変わる」と考えておくと、在宅に移ってから慌てずにすみます。体調を崩さない工夫は在宅勤務で体調を崩さない工夫で紹介しています。

心の面では、毎日顔を合わせる人間関係の緊張や、ナースコールに追われる張りつめた感じから離れられます。一方で、雑談がない、迷っても隣に聞けない、働きぶりへの反応が見えにくい、といったさびしさが出てきます。

働き方を、体の負担と一人で抱える負担で分ける(編集部の目安)
体の負担一人で抱える心の負担
夜勤のある病棟(体はきついが、チームで支え合える)
訪問看護(移動があり、一人で訪問して判断する)
日勤の外来・健診(体は軽めで、近くに人がいる)
在宅勤務(体は軽めだが、相談の相手が遠い)

在宅勤務は右下に入ります。体の負担が軽くなる分、一人で抱える負担は増えやすい位置です。今つらいのが体なのか、心なのかで、在宅勤務で楽になるかどうかは変わります。つらさの中心が体で、一人で判断する時間が苦にならないなら、在宅は合いやすいでしょう。反対に、人に囲まれていることで支えられてきた人は、在宅で心の負担が増えることがあります。その備え方は在宅ワークの孤独の乗り越え方にまとめています。

体と心のどちらがつらいのかは、休みの日の過ごし方で見分けるのも1つの方法です。2日休めば体は戻るのに、職場のことを考えると気持ちが沈むなら、つらさの中心は心のほうかもしれません。反対に、気持ちは前向きなのに夜勤明けの疲れが抜けないなら、体のほうです。どちらとも言えないほどつらいときは、比べる前に休むことを優先し、必要なら医療機関に相談してください。

成長と家族:キャリアと暮らしはどう変わる?

成長:伸びる力と、離れる力がある

在宅の電話や画面の仕事で毎日使うのは、話から状態を見立てる力、受診の目安を伝える力、文章で記録を残す力です。予防や健康相談の知識も増えていきます。その代わり、採血や点滴の手技、新しい医療機器、急変の現場からは遠ざかります。

在宅で働いた期間も、看護師として働いた経験です。電話で状態を見立てた経験や、記録の工夫は、病院に戻ったときにも生かせます。いつか病院に戻る可能性があるなら、離れる力を補う方法を先に決めておくと安心です。戻るときの準備は在宅から臨床に戻るときの準備、在宅のままできる学び方は看護師のオンライン研修で紹介しています。

家族:在宅に移る前に、病院のままで使える制度も確かめる

家族の面のメリットは、子どもの帰宅時間に家にいられること、家族の通院に合わせやすいことです。デメリットは、「家にいるなら」と頼みごとをされやすいこと、電話の声が家族に聞こえない場所が必要になることです。

家族の事情で働き方を変えたい人は、在宅に移る前に、病院のままで使える制度も確かめておきましょう。雇われて働く人には、育児・介護休業法による子育て中の制度があります。

病院のままでも使える、子育て中の働き方の制度(雇われて働く人の場合)
子どもの年齢制度中身
3歳になるまで短時間勤務1日原則6時間とする措置を会社が用意
3歳〜小学校入学前柔軟な働き方の措置会社が2つ以上用意し、1つを選べる
小学校入学前時間外労働の制限請求すれば月24時間・年150時間まで
小学校入学前深夜業の制限請求すれば22時〜5時に働かない

出典:厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし「育児・介護休業法における制度の概要」」、京都労働局 雇用環境・均等室(厚生労働省)「育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法 改正ポイントのご案内」[5][6]

3歳に満たない子を育てる人には、1日の所定労働時間を原則6時間とする措置を含む、短時間勤務の制度があります[5]。小学校に入るまでの子を育てる人が請求すれば、時間外労働は1か月24時間・1年150時間までに制限されます(勤続1年未満の人などは対象外)[5]。請求すれば、午後10時から午前5時までの深夜に働かせることもできなくなります。ただし、保育ができる同居の家族がいる人などは対象外です[5]。

2025年10月からは、3歳から小学校に入るまでの子を育てる人について、新しい仕組みができました。会社が始業時刻の変更やテレワーク、短時間勤務などのうち2つ以上を用意し、働く人がその中から1つを選べます[6]。会社が選んだものの中から選ぶ仕組みなので、テレワークが必ず選べるとは限りません。制度で夜勤を外れられれば、手技やチームから離れずに家族の時間を増やせることもあります。夜勤と子育ての両立に悩む人は、子育てと看護師の夜勤が両立できないときの選択肢も参考にしてください。

親の介護が理由の場合も、病院のままで使える制度があります。介護休業は、対象家族1人につき3回まで、通算93日まで取れます(勤め始めて1年未満の人などは、労使協定で対象外になる場合があります)[5]。介護休暇は1年度に5労働日まで(対象家族が2人以上なら10労働日まで)で、時間単位でも取れます[5]。在宅に移るかどうかは、こうした制度を使っても両立が難しいかを確かめてからでも遅くありません。介護や子育てと両立する働き方の組み合わせは、看護師が介護・子育てと両立する在宅ワークにまとめています。

自分に合うかは、どう判断する?

6つの面を並べたら、次は自分の答えを出す番です。次の5つの手順で進めると、迷いが少なくなります。

在宅勤務が自分に合うかを判断する5つの手順
  1. 16つの面に◯をつける

    表の面ごとに、今の自分にとって在宅と病院のどちらがよいかに◯をつけます。

  2. 2今いちばん大事な面を2つ選ぶ

    「子どもが小さい今は、時間と家族」のように、今の時期で選びます。

  3. 3その2つを求人で確かめる

    時給、シフトの枠、相談の仕組みを、求人票と面接で事実として集めます。

  4. 4期限をつけて決める

    「下の子が小学生のうちは在宅」のように、見直す時期を先に決めます。

  5. 5決めた時期に見直す

    6つの面に◯をつけ直し、続けるか、戻るか、組み合わせるかを決めます。

大事なのは、2つ目の「今いちばん大事な面」を、一生の話ではなく、今の時期の話として選ぶことです。子どもの年齢、親の体調、自分の体力は、数年で変わります。在宅勤務を「ずっと続けるかどうか」ではなく「この数年をどう過ごすか」として選ぶと、決めやすくなります。

在宅に移る前に、今の職場のままで解決できないかも確かめておきましょう。

在宅勤務に移る前に、今の職場で変えられるかを考える

困っていることは、今の職場の制度や部署の異動で変えられそうですか?

はい

まず短時間勤務や深夜業の制限、異動などを職場に相談してみましょう。手技やチームから離れずにすみます。

いいえ

在宅勤務を候補に入れ、次の問いで考えます。

収入が下がっても、時間と体の負担を減らすほうを優先したいですか?

はい

在宅勤務の求人を、時給とシフトの枠で比べてみましょう。

いいえ

日勤のみの病院やクリニックなど、収入を保ちやすい働き方も比べてみましょう。

6つの面を点数にして、在宅以外の働き方とも比べたい人は、働き方に悩む看護師の決め方で5つの軸で採点する方法を紹介しています。

モデルケース:比べる表を作り、期限をつけて在宅を選んだWさん

モデルケース(架空の例)

在宅勤務と病院勤務を6つの面で比べ、「下の子が小学4年生になるまでは在宅」と期限をつけて決めた

  • 月5回0回夜勤の回数
  • 2日5日子どもと夕食をとる日(1週間)
  • ほぼ0時間約4時間学びに使う時間(1か月)

このモデルケースは、在宅ワークを考える看護師が抱えやすい状況を想定して、編集部が作成した架空の例です。実在の人物・団体とは関係ありません。数字は説明のための例で、同じ結果になることを約束するものではありません。

成果

Wさんは、在宅勤務と病院勤務を6つの面で比べる表を作りました。そして「下の子が小学4年生になるまでは在宅、そのあとは病院に戻る」と、期限をつけて決めました。いまは在宅の電話健康相談で週4日働き、月に約4時間を学びの時間にあてています。

Wさん:どっちが正しいかではなく、今の私にはどっちか、と考えたら決められました。

背景

Wさんは、小児科病棟で11年働いてきました。子どもは3歳と6歳の2人です。夫も交代勤務のため、夜勤の日は実家の母に子どもを預けてきました。その母が腰を痛め、頼りにくくなっていました。

困っていたこと

在宅勤務を考え始めてから半年、Wさんは決められずにいました。夜勤がなくなるのは助かる一方で、小児の手技が落ちること、病院に戻れなくなることが怖かったからです。調べるほど、よい面だけを書いた記事と、悪い面だけを書いた記事が出てきて、どちらを信じればよいのかわからなくなっていました。

選んだ理由

Wさんは、6つの面に◯をつける表を作りました。時間・体・家族は在宅に、お金と成長は病院に◯がつき、心はどちらとも言えませんでした。そのうえで「今いちばん大事なのは、時間と家族」と決めました。成長の面は、学び続けることと、病院に戻る時期を決めることで補うことにしました。夫も「期限があるなら」と賛成してくれました。

始め方と工夫

応募の前に在宅の求人を3件比べ、研修の形とシフトの枠、相談の仕組みを面接で確かめました。働き始めてからは、月に約4時間を、小児看護の本の読み直しとオンラインの勉強会にあてています。毎年4月には、6つの面の表をつけ直します。病棟を辞めるときには師長に「いずれ戻りたい」と伝え、年に一度、近況を知らせています。

Wさん:表を1年ごとにつけ直すと決めたら、「戻れなくなるかも」という怖さが小さくなりました。

Wさんの働き方の予定(モデルケース)
  1. いま在宅の電話健康相談で週4日

    9時〜15時に働き、月に約4時間を学びにあてます。

  2. 毎年4月6つの面の表をつけ直す

    子どもの年齢と家族の状況を見て、予定どおりでよいかを確かめます。

  3. 下の子が小学3年生臨床に戻る準備を始める

    研修や単発の仕事で、手技と病棟の流れを思い出します。

  4. 下の子が小学4年生病院へ戻る

    日勤の多い部署から、病院勤務を再開する予定です。

Wさんの決め方で大事だったのは、在宅か病院かを一生の選択にしなかったことです。期限と見直しの時期を決めたことで、手放すものへの不安を、学び続ける計画に置きかえられました。

気をつけたいこと:比べるときの4つの落とし穴

6つの面で比べる方法にも、落とし穴があります。決める前に、次の4つに当てはまっていないか確かめてください。

1つ目は、疲れ切った日に比べることです。夜勤明けのいちばんつらい日の病棟と、理想の姿の在宅勤務を比べると、在宅がよく見えすぎます。休みの日の、落ち着いた頭で比べましょう。

2つ目は、この記事の表を、そのまま自分に当てはめることです。表はよくある傾向をまとめたもので、実際の時給やシフト、相談の仕組みは求人ごとに違います。大事な2つの面は、必ず求人票と面接で確かめてください。

3つ目は、お金を最後に考えることです。気持ちが決まってから計算して、思ったより収入が減ると気づく人もいます。夜勤手当の額と在宅の時給は、比べ始めた最初の週に確かめておきます。

4つ目は、「一度決めたら戻れない」と思い込むことです。在宅から病院に戻る道もあります。ただし、離れていた期間が長いほど、戻るための準備は増えます。

表で比べて決めるよいところ・気をつけたいところ

よいところ

  • よい面と悪い面を、同じ重さで見られる
  • 家族に説明するときの材料になる
  • 見直すときに、前の自分の考えと比べられる

気をつけたいところ

  • 表の中身は、求人や職場によって違う
  • ◯の数だけで決めると、大事な1つを見落とす
  • 疲れている日につけると、片方に偏りやすい

今日からできること

比べる表は、材料がそろってからのほうが正確につけられます。まずは、次の6つの材料を集めるところから始めてみてください。

比べる前に集めておくこと

チェックした数:

在宅勤務に移ると決めたら、条件の決め方から働き始めるまでの進め方を、看護師の在宅ワークの始め方ガイドで7つの段階に分けて紹介しています。

よくある質問

在宅勤務のメリットとデメリットは、どちらが大きいですか?

どちらが大きいかは、人と時期によって変わります。体の負担を減らしたい人にはメリットが大きく、人に囲まれて支えられてきた人にはデメリットが大きく感じられることがあります。6つの面のうち、今の自分に大事な2つで比べてみてください。

看護師が在宅勤務に移ると、収入は下がりますか?

日中の仕事に移ると夜勤手当がなくなるので、夜勤のある病棟より収入が下がることがあります。給与明細で夜勤手当の額を確かめ、在宅の求人の時給で何時間働けば補えるかを計算しておくと安心です。計算には月収シミュレーターも使えます。

在宅勤務から病院に戻ることはできますか?

戻ることはできますが、手技や機器から離れた期間が長いほど準備は増えます。戻る時期の目安を決め、研修などで学び続けておくと戻りやすくなります。くわしくは在宅から臨床に戻るときの準備をご覧ください。

子育て中は、在宅勤務と病院の短時間勤務のどちらがいいですか?

手技やチームから離れたくないなら、病院の短時間勤務や夜勤の制限も選択肢です。3歳に満たない子を育てる人には、1日原則6時間とする措置を含む短時間勤務の制度があります[5]。通勤の時間も減らしたいなら、在宅勤務が合いやすくなります。

テレワークで働く人は増えているのですか?

国土交通省の令和7年度の調査では、直近1年間のテレワーク実施率は16.8%で、令和6年度の調査から1.2ポイント増えました[7]。ただし看護師に限った数字ではなく、看護の仕事は対面が中心です。

在宅勤務と訪問看護は、同じ意味ですか?

違います。この記事でいう在宅勤務は、看護師が自宅で電話や画面の仕事をする働き方です。訪問看護は、利用者の家を訪ねて看護をする仕事です。違いは在宅看護師とは?訪問看護と在宅勤務の違いで説明しています。

メリットとデメリットを比べても、決められません。

決められないときは、今の仕事を続けながら、在宅の仕事を少しだけ試す方法もあります。勤め先で副業ができるかは、就業規則で確かめてください。採点しながら考える方法は働き方に悩む看護師の決め方で紹介しています。

まとめ

在宅勤務のメリットとデメリットは、裏表の関係にあります。通勤や夜勤がなくなる分、収入や相談の相手、手技に触れる機会は減りやすくなります。だからこそ、時間・お金・体・心・成長・家族の6つの面で病院勤務と並べ、今の自分にとって大事な面で選ぶことが大切です。

  • 6つの面に◯をつけ、今いちばん大事な面を2つ選ぶ
  • お金とシフトの枠は、決める前に求人で確かめる
  • 期限と見直しの時期を決めて、一生の選択にしない

比べてみても迷うときは、LINEやフォームから気軽に相談してください。

zaitakuwork

ほいくの相談室 編集部。保育士の方からの相談で多く聞かれる悩みをもとに、公的な資料で確認できる情報をまとめています。