3歳児クラスの朝の会。みんなが輪になって歌い始めると、部屋のすみで耳をふさいでしゃがみこむ子がいる。そばに行きたいのに、ほかの19人から目を離すわけにはいかない。加配の先生がいない日は、その子に声をかけられたのは、午前中でたった一回だけでした。
発達に特性のある子ともっとじっくり関わりたい。そう感じた保育士が、次の職場として調べ始めるのが児童発達支援です。ただ、「療育」という言葉は知っていても、毎日どんな仕事をするのか、保育士の経験がどこまで通用するのか、専門知識がなくても大丈夫なのかは、求人票を読んでもなかなか見えてきません。
この記事では、児童発達支援の仕事内容と1日の流れ、保育園との違い、向いている人の特徴、そして事業所を選ぶときに見学で確かめたいことを、順にまとめました。最後に、実際に保育園から移ったモデルケースも紹介します。
この記事でわかること
- 児童発達支援とはどんな場所か、保育園との違い
- 療育の仕事内容と1日の流れ(例)
- 児童発達支援に向いている人の5つの特徴と、苦労しやすい点
- 事業所を選ぶときに見学で確かめる8つのこと
- 転職したあとに戸惑いやすいことと、その備え方
結論
児童発達支援は、主に小学校に上がる前の、障害のある子どもや発達に支援が必要な子どもが通い、遊びや生活の中で成長を支える「療育」を受ける場所です。保育士は児童指導員と並んで配置が定められている職種で、障害児10人までは児童指導員または保育士を2人以上置くことになっています[1]。仕事は、個別や少人数での遊びを通した関わり、一人ひとりの支援の計画に沿った記録、保護者の相談に応じることが中心です。小さな変化を一緒に喜べる人、同じ関わりを根気よく続けられる人、ほかの職種から学ぶことを楽しめる人に向いています。事業所を選ぶときは、療育の方針、児童発達支援管理責任者との連携、送迎の有無、研修の体制を見学で確かめると、入ってからのずれを防げます。
01児童発達支援とは:保育園との違いを先に押さえる
要点:児童発達支援は、子ども一人ひとりの発達に合わせた支援を目的とする通所の場です。保育園よりも少ない人数の子どもに、計画を立てて関わる点が大きく違います。
保育園は、保護者が働いているなどの理由で家庭で保育できない子どもを預かり、生活と遊びを通して育ちを支える場所です。児童発達支援は、障害のある子どもや発達に支援が必要な子どもが、保護者と一緒に、あるいは子どもだけで通い、言葉、体の動き、身の回りのこと、人との関わりなどを、遊びや活動を通して伸ばしていく場所です。
保育園と並行して通う子どももいれば、児童発達支援だけに毎日通う子どももいます。週に1回だけ来る子、毎日来る子がいるので、曜日によってメンバーが入れ替わることも珍しくありません。
事業所の規模にも幅があります。定員10人ほどで職員が数人の小さな事業所もあれば、複数の部屋を持ち、言葉や運動の専門職が常に勤務している大きな施設もあります。小さな事業所では、保育士が送迎、療育、記録、保護者対応まで一通りを担うことが多く、大きな施設では役割が分かれていて、専門職から学べる機会が多い傾向があります。どちらが合うかは、幅広く任されたいか、一つのことを深めたいかで変わります。
図1
| 項目 | 保育園 | 児童発達支援 |
|---|---|---|
| 目的 | 保護者の就労などで家庭で保育できない子どもの保育 | 障害や発達に支援が必要な子どもの発達の支援 |
| 職員の配置 | 3歳児はおおむね15人に1人以上など、年齢ごとに決まる[2] | 障害児10人までは児童指導員または保育士を2人以上[1] |
| 子どもとの関わり | クラス全体の活動の中で一人ひとりを見る | 個別や少人数の活動で、一人ひとりの目標に沿って関わる |
| 計画 | 年間・月・週の指導計画 | 子ども一人ひとりの支援の計画と、それに沿った記録 |
| 保護者との関わり | 送迎時の会話と連絡帳 | 子育ての悩みや就学への不安の相談、家での関わり方の共有 |
| 一緒に働く職種 | 保育士、調理員、看護師(園による) | 児童指導員、児童発達支援管理責任者、言語や運動の専門職(事業所による) |
児童発達支援管理責任者との関係
児童発達支援の事業所には、児童発達支援管理責任者を1人以上置くことになっています[1]。現場では「児発管(じはつかん)」と呼ばれることが多く、子ども一人ひとりの支援の計画づくりの中心になる人です。保育士は、日々の関わりの中で見えた子どもの変化を児発管に伝え、計画の見直しに活かしてもらう役割を担います。児発管との連携がうまくいっている事業所ほど、保育士の観察が支援に反映されやすく、仕事のやりがいも感じやすくなります。
02療育の仕事内容と1日の流れ
要点:児童発達支援の保育士の仕事は、子どもの受け入れ、個別や小集団の療育、生活の動作の支援、記録、保護者への報告が中心です。送迎を担当する事業所もあります。
療育と聞くと、特別な訓練をイメージするかもしれません。けれど、多くの事業所で行われているのは、遊びや生活の中に、その子に合った小さな目標を組み込む関わりです。たとえば、ボタンをはめる練習を着替えの時間に入れる、順番を待つ練習をサーキット遊びに入れる、言葉のやりとりをごっこ遊びの中で増やす、といった形です。保育園で毎日していた関わりの延長に、療育があると考えると分かりやすいでしょう。
図2
- 送迎と受け入れ9時ごろから、車での送迎または保護者の送りで子どもが来る。体調と前日の様子を確かめる
- 朝の会名前を呼ぶ、絵カードで1日の予定を見せるなど、見通しを持てるようにする
- 個別の療育一人10〜20分ほど、机の上の課題や手先の遊び、言葉のやりとりに取り組む
- 小集団の活動サーキット、感覚遊び、リトミック、制作などを少人数で行う
- 昼食と生活の動作食事、手洗い、着替え、トイレなど、その子の目標に合わせて支援する
- 帰りの会と送り今日できたことを振り返り、送迎または保護者のお迎えで帰る
- 記録と打ち合わせ一人ひとりの様子を記録し、職員で共有して翌日の関わりを決める
この流れはあくまで一例です。午前と午後で別の子どもが来る事業所、保護者が一緒に参加する親子通園の形をとる事業所、言語聴覚士や作業療法士などの専門職が個別の療育を担当する事業所もあり、保育士の役割は事業所ごとに違います。
送迎を担当する場合に知っておきたいこと
送迎のある事業所では、保育士が社用車を運転して、子どもを自宅や保育園まで迎えに行くことがあります。運転そのものに加えて、チャイルドシートへの乗せ降ろし、車内で不安定になった子への声かけ、保護者への短い引き継ぎまでが送迎の仕事です。運転に自信がない人は、応募の段階で「運転を担当しない働き方ができるか」「慣れるまで同乗の期間があるか」を確かめておくと、入職後の不安が小さくなります。普通自動車の運転免許を応募の条件にしている求人もあるので、求人票の応募資格の欄も見落とさないようにしてください。
保育園の経験が活きる場面、学び直しが必要な場面
保育園での経験がそのまま活きるのは、子どもの生活の流れを整える場面です。食事、着替え、トイレ、午睡の前後の関わりは、保育士が毎日積み重ねてきた得意分野です。季節の遊びや手遊び、制作のアイデアも、小集団の活動で喜ばれます。子どもの体調の変化に気づき、保護者に伝える力も同じように役立ちます。
一方で、学び直しが必要になるのは、行動の理由を分析して関わり方を決める場面です。たとえば、活動の途中で部屋を飛び出す子がいたとき、保育園では「戻っておいで」と声をかけて連れ戻すことが多いかもしれません。児童発達支援では、音がつらかったのか、次に何をするか分からなくて不安だったのかを考え、予定を絵カードで見せる、静かに過ごせる場所を用意するといった工夫をチームで決めていきます。こうした考え方は、入職後の研修や先輩職員とのやりとりの中で、少しずつ身についていきます。
保護者支援は「伝える」より「一緒に考える」
児童発達支援では、保護者との関わりが保育園よりも深くなります。発達について不安を抱えている保護者、診断を受けたばかりで気持ちの整理がついていない保護者、就学先の選び方に悩んでいる保護者もいます。保育士に求められるのは、専門用語で説明することではなく、「今日はブロックを3つ積めましたよ」のように、子どもの小さな変化を具体的に伝え、家でできる関わりを一緒に考えることです。
03児童発達支援に向いている人の5つの特徴
要点:児童発達支援に向いているのは、子どもの小さな変化に気づいて喜べる人、同じ関わりを根気よく続けられる人です。保育園での経験の長さよりも、子どもの見方が合うかどうかが大きく影響します。
図3
- 1
小さな変化を喜べる
「目が合う時間が1秒長くなった」といった変化に気づき、意味のあることだと感じられる
- 2
同じ関わりを続けられる
結果がすぐに出なくても、決めた関わり方を毎日同じように続けられる
- 3
行動の理由を考えられる
泣く、たたく、走り回るといった行動の背景に、何があるのかを考えようとする
- 4
ほかの職種から学べる
言語や運動の専門職、児発管の意見を取り入れ、自分の関わりを見直せる
- 5
保護者の気持ちに寄り添える
不安や焦りを否定せず、話を聞いたうえで具体的な関わりを提案できる
保育園で「気になる子」の担当になることが多かった人、加配として一人の子に関わった経験がある人は、その経験がそのまま強みになります。発達の個人差への対応に不安を感じている人は、発達の個人差への対応が不安なときを読んでおくと、自分が何に不安を感じているのかを整理しやすくなります。
苦労しやすいのはこんな場面
反対に、苦労しやすいのは、集団をまとめて大きな活動を進めることにやりがいを感じてきた人です。児童発達支援では、行事や発表会のような大きな活動は少なく、一人ひとりの小さな目標に向き合う時間が中心になります。また、かみつきやパニックなど、子どもの強い行動に向き合う場面もあります。そうした行動に感情的に反応せず、チームで対応の仕方をそろえられるかどうかが、長く続けられるかの分かれ目になります。強い行動を受け止めた日は、気持ちが沈むこともあります。その日のうちに職員同士で振り返る時間がある事業所かどうかも、見学で聞いておきたい点です。
04事業所を選ぶときに見学で確かめる8つのこと
要点:児童発達支援の事業所は、療育の方針、職員の構成、送迎の有無などが事業所ごとに大きく違います。求人票の条件だけで決めず、見学で次の8つを確かめてください。
事業所を選ぶときにまず見たいのは、どんな方針で療育をしているかです。運動を中心にする事業所、言葉やコミュニケーションを中心にする事業所、特定の療育の手法を取り入れている事業所、遊びや生活の中での支援を大切にしている事業所など、方針はさまざまです。自分がどんな関わり方をしたいかと、事業所の方針が合っているかで、毎日の働きやすさは大きく変わります。
図4
- 療育の方針運動、言葉、生活の動作など、何を大切にしているか。説明が具体的か
- 1日の子どもの数と職員の数子ども一人に対して、何人の職員が関わっているか
- 児発管との連携支援の計画の見直しに、保育士の観察がどう活かされているか
- 専門職の有無言語や運動の専門職がいるか。保育士が相談できる機会があるか
- 送迎と運転送迎があるか。保育士が運転するのか、運転の練習の機会があるか
- 記録の量と時間記録を勤務時間内に書けるか。書式が決まっているか
- 研修の体制入職後の研修、外部研修への参加、事例検討の時間があるか
- 異動の可能性複数の事業所を持つ法人なら、ほかの事業所への異動があるか
8つ目の異動については、2024年4月から、労働契約を結ぶときに、就業場所と業務の「変更の範囲」も明示することが必要になりました[3]。求人を出すときにも、就業の場所と業務の変更の範囲を示すことになっています[4]。複数の事業所を運営している法人では、雇用契約書や求人票に変更の範囲がどう書かれているかを確かめておくと、入職後の思わぬ異動を防げます。
求人の探し方と、応募書類で伝えたいこと
児童発達支援の求人は、保育士向けの求人サイトのほか、ハローワーク、運営する法人のホームページにも出ています。自治体のホームページには、市内の障害児通所支援の事業所の一覧が載っていることがあるので、通える範囲の事業所を先に調べておくと、求人が出たときにすぐ動けます。
応募書類では、保育園で「気になる子」とどう関わったかを、具体的な場面で書くと伝わりやすくなります。「集団に入りにくい子に、活動の前に一日の流れを個別に伝えるようにしたら、朝の会に座っていられる時間が延びた」のように、何に気づき、何を工夫し、どう変わったかを書くと、療育の現場で求められる見方を持っていることが伝わります。
見学の受け方そのものに不安がある人は、保育士の園見学チェックリストも参考になります。保育園向けの内容ですが、職員の声かけや記録の扱いなど、児童発達支援の見学でもそのまま使える視点が多く含まれています。
05相談事例:3歳児クラスの担任から児童発達支援へ移ったゆなさん
要点:ここでは、保育園の担任から児童発達支援の事業所に転職したモデルケースを紹介します。何に迷い、どこで決め手を得たかに注目してください。
「できた」の幅が小さくていいと分かった日
相談事例(モデルケース)
- お名前
- ゆなさん(仮名)・29歳
- 保育士歴
- 7年目(うち児童発達支援1年目)
- 勤務先
- 未就学児を対象とする児童発達支援の事業所(定員10名)、正社員
- 変化
- 一人の子と向き合う時間 1日数分 → 1日40分以上/退勤時刻 19時ごろ → 18時15分ごろ
編集部児童発達支援への転職を考えたきっかけは何でしたか。
3歳児クラスで、集団に入るのが難しい子を担当したときです。加配の先生がつかない日は、その子に関われる時間が本当に少なくて。毎日、帰りの電車で「今日もあの子とちゃんと話せなかった」って思ってました。
編集部転職先を決めるときに、何で迷いましたか。
専門知識がない私で大丈夫なのか、ということです。療育ってもっと専門的な訓練をするイメージがあって。でも見学に行ったら、職員さんが着替えの時間に、ボタンを一つはめるまでじっと待っていて。保育園で私がやりたかったのはこれだって、そのとき思いました。
編集部いくつかの事業所を見学したそうですね。
3か所見ました。1か所目は運動の療育が中心で、すごくきびきびしていて。2か所目は記録がとても細かくて、勤務時間内に書き終わらないと言われました。3か所目は遊びの中での支援を大切にしていて、児発管の方が「保育士さんの観察がいちばんの材料なんです」と言ってくれたんです。それで決めました。
編集部実際に働いてみて、どうですか。
最初の3か月は、記録の書き方に苦労しました。保育日誌みたいに書いたら、「その子の目標に対して、何がどうだったかを書いてね」って何度も直されて。でも慣れると、記録を読み返すだけでその子の変化が分かるようになるんです。帰りも、前より1時間近く早くなりました。
編集部印象に残っている場面はありますか。
発語がほとんどなかった男の子が、半年たったころに、おやつの時間に「ちょうだい」って言ったんです。お母さんに伝えたら、その場で泣いてしまって。私も一緒に泣いちゃいました。
「できた」の幅が、こんなに小さくていいんだって。保育園にいたころの自分に教えてあげたいです。
ゆなさん(仮名)
ゆなさんは今、運転の練習を重ねて、週に2回の送迎も担当しています。社用車での送迎は入職前に聞いていたものの、ペーパードライバーだったため、最初の1か月は先輩の車に同乗して道順と乗せ降ろしの手順を覚えたそうです。
このケースのポイントは、3か所を見学して、療育の方針と記録の量、児発管との関係を比べたことです。条件の一覧だけでは見えない「保育士の観察がどう扱われるか」を、見学で確かめたことが決め手になりました。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
一人の子と向き合う時間
同時に見る子どもの数
退勤時刻
持ち帰り仕事
06転職してから「こんなはずでは」となりやすいこと
要点:児童発達支援はやりがいの大きい仕事ですが、療育の方針の違い、保護者の期待の大きさ、記録の書き方、待遇の幅といった点で、入ってから戸惑う人もいます。先に知っておけば、備えることができます。
一つ目は、療育の方針の違いです。保育園では「子どもの気持ちを尊重して待つ」ことを大切にしてきた人が、課題に取り組む時間をきっちり区切る方針の事業所に入ると、違和感を覚えることがあります。どちらが正しいということではなく、事業所の考え方と自分の保育観が合うかどうかの問題です。見学では、子どもが活動を嫌がったときに職員がどう対応しているかを見ておくと、方針の違いが分かります。
二つ目は、保護者の期待の大きさです。保護者の中には、「ここに通えば話せるようになる」と大きな期待を寄せている人もいます。成長はゆっくりで、すぐに目に見える変化が出ない時期もあります。保護者の焦りに巻き込まれず、小さな変化を共有し続けることが、長い目で見たときの信頼につながります。
三つ目は、記録の書き方です。ゆなさんの事例のように、保育日誌とは違う書き方を求められることが多く、最初の数か月は時間がかかります。記録を勤務時間内に書けるか、書き方を教えてもらえるかは、見学の段階で確かめておきたい点です。
四つ目は、待遇の幅です。児童発達支援は、運営している法人の規模も考え方もさまざまで、給与や賞与、昇給の仕組み、休日の取り方は事業所ごとに大きく違います。求人票の月給だけでなく、賞与の実績、年間休日、残業の実態まで確かめてから決めてください。
図6
誰と、どんな形で関わりたいか
- 保育園で加配として関わる集団生活の中で、一人の子の育ちを支えたい。今の職場や働き方を大きく変えたくない
- 児童発達支援で働く未就学の子どもに、個別や少人数で計画的に関わりたい
- 放課後等デイサービスで働く小学生から高校生までの子どもの放課後や休日を支えたい
- 保育園で経験を積んでから移る今は不安が大きいので、まずは今の園で「気になる子」への関わりを学びたい
学校に通う年齢の子どもの支援にも関心があるなら、放課後等デイサービスの仕事内容と求人の選び方もあわせて読んでみてください。対象の年齢と1日の流れが違うので、比べることで自分に合う方が見えてきます。保育園以外の職場を一覧で比べたいときは、保育士の職場タイプの選び方で全体像をつかんでおくと迷いにくくなります。
療育の現場に飛び込むかどうかは、見学に行く前から悩むものです。自分に務まるのかという不安は、言葉にしてみると「記録が心配」「強い行動が怖い」のように、確かめられる形に変わっていきます。ほいくの相談室では、転職を決めていない段階でも保育士さんの話を聞いています。自分の保育観に合いそうな事業所の特徴を、一緒に言葉にするところから始められます。
よくある質問
発達障害についての専門知識がなくても、児童発達支援で働けますか?
保育園での経験をもとに働き始め、入職後の研修や日々の事例検討で知識を身につけていく保育士もいます。最初から専門家である必要はありませんが、学び続ける姿勢は求められます。研修の体制が整っているかを、見学のときに確かめておくと安心です。
児童発達支援と放課後等デイサービスは、何が違いますか?
大きな違いは対象の年齢です。児童発達支援は主に小学校に上がる前の子ども、放課後等デイサービスは学校に通う年齢の子どもが対象です。どちらも、児童指導員または保育士を、障害児10人までは2人以上置くことになっています[1]。
保育士の経験が少なくても応募できますか?
応募できる求人もあります。ただし、子どもの強い行動に向き合う場面や、保護者の相談に応じる場面も多いので、経験が浅い場合は、研修や先輩職員のサポートが手厚い事業所を選ぶと安心です。見学のときに、新しく入った職員がどのように仕事を覚えているかを聞いてみてください。
将来、児童発達支援管理責任者を目指すことはできますか?
目指すことはできます。ただし、児童発達支援管理責任者になるには、一定の実務経験と研修の修了が求められます。必要な年数や研修の内容は、自治体の案内や勤務先の事業所で確かめてください。
児童発達支援の仕事は、体力的にきついですか?
子どもの人数は保育園より少なくても、抱きかかえての移動や、走り出した子を追いかける場面、送迎の乗せ降ろしなど、体を使う場面はあります。一方で、大きな行事の準備や持ち帰りの制作は少ない事業所が多く、疲れ方の種類が変わったと感じる人もいます。見学のときに、1日の中で体力を使う場面を聞いておくと判断しやすくなります。
児童発達支援から保育園に戻るとき、経験は評価されますか?
発達に支援が必要な子どもへの関わり方、保護者の相談に応じた経験、記録の力は、保育園でも役に立ちます。面接では、どんな子どもに、どのような関わりをして、何が変わったかを具体的に話せるようにしておくと伝わりやすくなります。
参考にした資料
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第5条・第66条
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項
- 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
- 厚生労働省「職業安定法施行規則改正|労働条件明示等」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。