保育士の書類仕事が終わらない|個人と園でできる効率化

月末の金曜日。机の左には来月の月案の下書き、右には個人記録のファイルが10人分、引き出しには書きかけのおたより。午睡の時間に少しでも進めようと開いた連絡帳は、3冊目で子どもが目を覚ましてしまった。「書類が終わらない」という焦りは、保育士なら一度は経験があるはずです。

書類が終わらない理由を「自分の書くのが遅いから」と考えてしまう人は多いのですが、実際には、書類の量、書き方の重複、書く時間のなさという、いくつもの原因が重なっています。原因によって効く対策はまったく違い、個人の工夫で減らせるものもあれば、園の仕組みを変えないと減らないものもあります。

この記事では、書類が終わらない原因の見分け方から、今日から一人でできる時短、園全体でできる業務改善、そしてICT導入で楽になること・ならないことまでを順に整理します。保育の記録の質を落とさずに、書類にかける時間を減らすための道筋をまとめました。

この記事でわかること

  • 書類が終わらない原因を「量・やり方・時間」で見分ける方法
  • 今日から一人でできる、書類の時短の工夫
  • 園全体でできる業務改善と、国のガイドラインの考え方
  • ICT導入で楽になること、楽にならないこと
  • 効率化だけでは解決しない場合の考え方

結論

保育士の書類仕事が終わらない原因は、書類の量が多い、書き方が重複している、書く時間が勤務時間内にない、の3つに分けられます。個人の工夫で減らせるのは主に「やり方」の部分で、記録のタイミングを決める、言い回しを型にするといった方法が効きます。一方、量と時間の問題は、園で書式を見直したり、記録の時間をシフトに組み込んだり、ICTを導入したりしないと解決しにくいのが実情です。国も業務負担軽減のガイドラインやICT導入の補助を用意しているため[1][2]、個人の時短と並行して、園に重複書類の整理と記録時間の確保を提案するのが近道です。

01書類が終わらない原因は「量・やり方・時間」のどれか

要点:書類が終わらないときは、まず原因が「量が多すぎる」「やり方に無駄がある」「書く時間がない」のどれに当たるかを見分けます。原因によって、自分でできることと園に頼むべきことが変わります。

保育士が日々扱う書類は、思っている以上に種類があります。年間・月・週・日の指導計画、保育日誌、個人記録や児童票、連絡帳、おたより、保育要録、ヒヤリハットや事故の報告、午睡チェック表、行事の計画書と反省。乳児クラスなら、一人ひとりの個別指導計画も加わります。これらが毎日・毎週・毎月の締め切りで重なるのですから、終わらないと感じるのは無理もありません。

しかも、書類の締め切りは保育の忙しさと重なりやすくできています。月末は月案と個人記録、学期末は行事の反省、年度末は保育要録と次年度への引き継ぎ。子どもの生活にも節目がある時期に、書類の山も一緒にやってきます。「いつも終わらない」のではなく「この時期に終わらない」のなら、時期をずらして書ける書類がないかを考えることも、対策の一つになります。

図1

いちばん足りないと感じるのは何か

  1. 書類の種類や枚数が多すぎる量の問題。同じ内容を複数の書類に書いていないかを洗い出し、園に書式の整理を提案する
  2. 書き始めるまでに時間がかかるやり方の問題。書き出しの型や言い回しを決め、記録のタイミングを固定する
  3. 清書や書き直しに時間を取られるやり方と園の決まりの問題。手書きの清書が必要か、下書きのチェック方法を見直せないか相談する
  4. そもそも書く時間が勤務中にない時間の問題。午睡中の記録時間やノンコンタクトタイムをシフトに組み込んでもらう
  5. 何をどこまで書けばよいか分からない基準の問題。先輩の記録を見本にもらう、書く項目を園で決めてもらう
図1 書類が終わらない原因を見分ける

多くの人は、いくつかの原因を同時に抱えています。それでも「いちばん時間を取られているのはどれか」を一つ決めると、手を付ける順番が見えてきます。1週間、書類ごとにかかった時間をメモしてみると、意外なものが時間を食っていることに気づくはずです。たとえば、記録そのものより、清書や書き直しに時間を取られていた、ということはよくあります。

東京都の調査では、現在の職場で改善を希望する項目として「事務・雑務の軽減」を挙げた保育士が40.1%いました[3]。書類の悩みは、一人ひとりの能力の問題ではなく、保育の現場全体の課題です。

02今日から一人でできる、書類の時短の工夫

要点:個人で効果が出やすいのは、記録のタイミングを決めること、書き出しや言い回しを型にすること、完璧な文章を目指さないことです。どれも、保育の質を下げずに時間を減らせます。

図2

  • 1

    その場で一言メモ

    子どもの様子を、エプロンのポケットのメモ帳に単語だけ書いておく。思い出す時間が減る

  • 2

    書き出しの型を作る

    「〜する姿が見られた」「次は〜を援助したい」など、よく使う文の型を自分用にまとめる

  • 3

    前月・前週を下敷きにする

    指導計画は前月の振り返りから書き始めると、ゼロから考える時間が減る

  • 4

    書く時間を決める

    毎日書く連絡帳、週1回の週案、月1回の月案と、締め切りの近い順に書く時間を決めておく

  • 5

    1回に書く量を区切る

    個人記録は「1日3人分」のように区切り、月末にためこまない

  • 6

    迷ったら先に聞く

    書き方に迷ったまま何度も書き直すより、先輩や主任に一度確認したほうが早く終わる

図2 一人でできる書類の時短の工夫

記録は「その日のうちに、短く」

いちばん効果が大きいのは、記録のタイミングです。子どもの姿は、時間がたつほど思い出すのに時間がかかります。散歩先で見つけた葉っぱを友だちに見せていた、初めてスプーンを自分で持った。そうした場面を、その場で単語だけメモしておくと、記録を書くときに「何があったっけ」と考える時間がほとんどなくなります。メモには子どもの名前を書かず、イニシャルや記号にしておくと、万が一落としても安心です。

言い回しの「自分用の辞書」を作る

記録やおたよりで時間がかかるのは、文章を考える部分です。よく使う表現を、自分用にまとめておきましょう。「友だちと一緒に〜を楽しむ姿が見られた」「〜に興味を持ち、繰り返し取り組んでいた」「次は〜できるよう、そばで見守りたい」。型があると、子どもの具体的な姿を書くことに集中できます。型に頼りすぎて、どの子も同じ記録になってしまわないよう、一文だけはその子だけのエピソードを入れるのがこつです。

完璧な文章を目指さない

書類が終わらない人ほど、一文一文を丁寧に整えようとします。けれど、指導計画や記録で大切なのは、子どもの姿と保育の意図が伝わることです。最初は箇条書きで中身を書き出し、あとから文章に整えるほうが、全体の時間は短くなります。保育の記録の書き方そのものに悩んでいるときは、保育記録の書き方に悩んだときのヒントも参考にしてください。

1日の中に「書類の枠」を先に置く

書類が終わらない日は、たいてい「時間が空いたら書こう」と考えています。けれど保育の現場では、時間はなかなか空きません。そこで、1日の中で書類に使う枠を先に決めておきます。たとえば次のような形です。

  • 午睡に入って15分後から30分:連絡帳とその日の個人記録(3人分)
  • 降園のピークが過ぎた17時台の15分:翌日の準備物の確認と週案のメモ
  • 週に1回、午睡中の45分:週案の清書と、月案に向けた振り返り

枠を決めると、「今は書類の時間ではない」と割り切れるようになり、保育中に書類のことで気が散ることも減ります。枠の中で終わらなかった分は、翌日の枠に回すか、主任に相談します。枠そのものが取れないなら、それは個人の工夫ではなく、園に相談すべき問題だというサインです。

書類を家に持ち帰らないための線を引く

時短の工夫を重ねても、締め切り前にはどうしても書類が残ります。そのとき、すぐに家へ持ち帰るのではなく、「どの書類なら翌日に回せるか」を主任に確認する習慣をつけておくと、持ち帰りが当たり前になるのを防げます。持ち帰り仕事との付き合い方は持ち帰り仕事がつらいときの考え方と断り方で詳しく扱っています。

03園全体でできる業務改善

要点:個人の工夫では減らせない量と時間の問題は、園全体で書類を見直すことで減らせます。国のガイドラインも、記録・書類の見直しやICTの活用、保育補助者の活用を業務改善の柱として示しています。

国が示した「保育分野の業務負担軽減・業務の再構築のためのガイドライン」では、改善の進め方とICTの活用、保育補助者の活用、記録・書類の見直し、働き方の見直しの事例が紹介されています[1]。書類の負担を減らすことは、個人のわがままではなく、国も後押ししている取り組みです。

同じことを何度も書いていないか洗い出す

園の書類で多いのが、同じ内容をいくつもの書類に書いている重複です。保育日誌に書いたことを個人記録にも書き、さらに連絡帳にも書く。週案の反省と月案の反省で同じことを書く。こうした重複は、書式を見直すだけで減らせます。

図3

見直す書類見直し前見直し後
保育日誌と個人記録同じ出来事を、日誌と個人記録の両方に書く日誌には全体の様子、個人記録には個別の姿だけを書く
週案と日案週案のほかに、毎日の日案を清書する週案に日ごとの欄を設け、日案は廃止する
連絡帳(乳児)食事・睡眠・排泄まで文章で細かく書く食事・睡眠・排泄はチェック欄にし、文章は様子を一言にする
指導計画の清書下書きを手書きで清書し直して提出する下書きのまま、またはパソコンで作って提出する
行事の反省行事ごとに長文の反省を全員が書く担当者がまとめ、ほかの職員は一言ずつ付け足す
図3 書類の重複を整理した例

この表は一例ですが、どの園でも「書く理由がはっきりしない書類」が一つや二つはあるものです。職員会議で「この書類は誰が、何のために読んでいるか」を一つずつ確かめていくと、減らしてもよいものが見えてきます。

記録の時間を、勤務の中に組み込む

もう一つの柱は、書類を書く時間をシフトに組み込むことです。子どもから離れて記録や準備をする時間(ノンコンタクトタイム)を、午睡の時間などに交代で設けます。保育士の業務を補助する人の雇い上げを支援する保育補助者雇上強化事業[4]や、周辺業務を担う保育支援者の配置を支援する保育体制強化事業[5]を活用すれば、担任が記録に入る時間を作りやすくなります。

園に提案するときの伝え方

業務改善の提案は、若手ほど言い出しにくいものです。いきなり「書類を減らしてください」と言うより、「保育日誌と個人記録で同じことを書いているので、どちらかにまとめられないか試してみたい」のように、一つの書類に絞り、試す期間を区切って伝えると受け入れられやすくなります。自分のクラスだけで1か月試し、その結果を職員会議で報告する形なら、園全体を一度に変える必要もありません。

04ICT導入で楽になること、ならないこと

要点:ICTの導入は、登降園の管理や保護者への連絡、記録の転記など、繰り返しの多い作業を減らします。ただし、導入してすぐ楽になるとは限らず、使い方の取り決めがないと、かえって手間が増えることもあります。

保育のICTには、登降園管理、計画・記録、保護者連絡、キャッシュレス決済の4つの機能があります。国の調査では、4機能のいずれかを導入している施設は80.8%でしたが、4機能すべてを導入している施設は11.7%にとどまりました。国は、すべてを導入する施設の割合を2026年度に20%以上、2029年度に50%以上にする目標を掲げています[6]。

図4

保育所等のICT導入の現状と国の目標(現状は2024年9〜10月調査)[6]

いずれかの機能を導入(現状)80.8%
4機能すべてを導入(現状)11.7%
4機能すべて導入の目標(2026年度)20%以上
4機能すべて導入の目標(2029年度)50%以上
図4 保育所等のICT導入の現状と国の目標(現状は2024年9〜10月調査)[6]

導入を後押しする仕組みもあります。保育所等におけるICT化推進等事業では、4機能を導入する場合、端末の購入などを含めて上限130万円まで補助されます[2]。2026年度には保育ICT推進加算(保育所等30万円)も創設されました[7]。また、1歳児の職員配置を手厚くするための加算ではICTの活用が要件の一つになっており、加算を取得していない施設のうち52.7%がICT活用の要件を満たしていないことが課題とされています[8][9]。ICTは、書類を減らすだけでなく、職員配置の改善にもつながる取り組みになっています。

ICTで楽になりやすい作業

  • 登降園の時刻を手書きで記録し、月末に集計する作業
  • 連絡帳の定型部分(食事・睡眠・排泄)の記入と、家庭からの連絡の確認
  • 欠席連絡やお知らせの電話対応、おたよりの印刷と配布
  • 指導計画や記録を、前月のデータから引き継いで書く作業
  • 延長保育料などの集金と、その記録

導入しても楽にならないケース

一方で、ICTを入れれば自動的に書類が減るわけではありません。紙の書類をそのまま残して、ICTにも同じことを入力する「二重記録」になると、かえって手間が増えます。タブレットの台数が足りず、使う順番待ちが生まれることもあります。導入するときは、紙をやめる書類を決めること、入力する時間を勤務の中に確保すること、操作に慣れない職員へのフォローを決めることの3つを、園全体で話し合っておく必要があります。

図5

  • 紙をやめる書類はどれか決めないまま導入すると、紙とICTの二重記録になります
  • 入力する時間はいつか勤務の中に時間がないと、入力が残業や持ち帰りに変わります
  • 端末の台数と置き場所台数が足りないと順番待ちが生まれ、入力が後回しになります
  • 操作が苦手な職員へのフォロー隣で一緒に入力する人を決めておくと、職員間の差が広がりにくくなります
  • 保護者への説明連絡帳や欠席連絡の方法が変わるため、切り替えの時期と使い方を伝えます
  • 写真や記録の扱いのルール子どもの個人情報を扱うため、撮影・共有・保存の決まりを先に作ります
図5 ICTを導入する前に、園で決めておきたいこと

この確認を導入前に済ませておくかどうかで、最初の数か月の負担は大きく変わります。現場の保育士がこの話し合いに加わることで、実際に使う人の困りごとが仕組みに反映されやすくなります。

05相談事例:重複書類の洗い出しから、ICTの導入へ

要点:ここでは、書類の重複を洗い出してからICTを導入し、書類の時間を減らしたモデルケースを紹介します。導入直後のつまずきと、それをどう乗り越えたかにも注目してください。

書類の「二重書き」をやめたら、記録が楽しくなった

相談事例(モデルケース)

お名前
なおきさん(仮名)・36歳
保育士歴
13年目
勤務先
私立の認可保育園(定員約100名)、1歳児クラス担任・ICT担当
変化
書類にかかる時間 月約40時間 → 約22時間、持ち帰り 週3回 → 月1回程度

編集部当時、書類はどのくらい負担でしたか。

なおきさん

1歳児は一人ひとりの個別計画があって、連絡帳も毎日手書き。保育日誌と個人記録にも同じようなことを書いていました。家では妻と小学生の子どもが待っているのに、週3回は夜にノートを広げていて。子どもに「パパまたお仕事?」って言われたのが、いちばんこたえました。

編集部何から手を付けたのですか。

なおきさん

園長に頼まれてICT担当になったのがきっかけです。いきなりシステムを入れる前に、まず全クラスの書類を机に並べて、同じことを書いている欄に色を付けてみたんです。そしたら、日誌と個人記録と連絡帳で、同じ場面を3回書いていることが分かって。みんなで笑っちゃうくらい、重なっていました。

編集部導入はスムーズにいきましたか。

なおきさん

最初の3か月は、正直しんどかったです。紙とタブレットの両方に書く期間があって、ベテランの先生からは「前のほうが早かった」とも言われました。そこで、紙をやめる書類を一つずつ決めて、入力の時間を午睡中に20分ずつ取ることにしたんです。操作が苦手な先生には、隣に座って一緒に入力しました。

編集部今はどう変わりましたか。

なおきさん

連絡帳の食事や睡眠はチェックだけでよくなって、日案もなくなりました。書類の時間は月40時間くらいから22時間くらいに減って、持ち帰りは月に1回あるかないか。何より、空いた時間で子どもの写真を見返しながら記録を書けるようになったのがうれしいですね。

編集部同じように書類に悩んでいる人に、伝えたいことはありますか。

なおきさん

書類が終わらないのを、自分の能力のせいにしないでほしいです。僕も最初はそう思っていたけど、並べてみたら書式のほうに無駄がありました。一人で全部変えなくていいので、まず自分のクラスの書類を机に並べてみてください。それだけで、話し合いの材料になります。

書類を減らしたら、子どものことを考える時間が戻ってきました。

なおきさん(仮名)

なおきさんの園では、書類の見直しとICTの導入をあわせて進めたことで、1年目の終わりには全クラスで紙の日案を廃止し、連絡帳もアプリに切り替えました。導入当初の3か月は一時的に負担が増えましたが、「やめる書類」を先に決めたことで、二重記録の期間を短く抑えられたそうです。

このケースのポイントは、システムの導入より先に、書類の重複を洗い出したことです。何を減らすかを決めずにICTを入れると、仕事が増えるだけになりかねません。順番を間違えなかったことが、効率化を形にしました。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図6

見直し前見直しから1年後

書類にかかる時間(月)

約40時間
約22時間

持ち帰りの回数

週3回
月1回程度

同じ場面を書く回数

3回
1回
図6 なおきさんの書類の負担の変化

06効率化だけでは解決しないこと

要点:書類の効率化には限界もあります。人手が足りない園では、空いた時間に別の仕事が入るだけになることもあり、記録を削りすぎると保育の振り返りが浅くなります。効率化で解決できない部分は、働く場所を含めて考え直すことも選択肢です。

空いた時間に、別の仕事が入ることがある

書類が減っても、人手不足の園では、空いた時間がすぐに別の仕事で埋まってしまうことがあります。行事の準備、欠員の穴埋め、新しく増えた書類。効率化の成果が自分の休む時間にならないなら、それは書類ではなく、仕事量全体の問題です。残業の構造と減らし方は保育士の残業が多い理由と減らし方にまとめています。

記録を削りすぎない

書類は、ただの事務作業ではありません。子どもの姿を振り返り、次の保育を考えるための道具でもあります。時短を追いかけるあまり、記録が「〜していた」の羅列になると、保育の振り返りが浅くなります。削るのは重複や清書などの「形式」の部分で、子どもの姿を見つめる部分は残す、という線引きを意識しておきましょう。

書類の少ない職場を選ぶという考え方

園で相談しても書類の量が変わらない、ICTの導入にも消極的。そんな職場で一人だけ効率化を続けるのは、消耗するばかりです。書類の書式が整理されている園や、ICTを活用している園は実際にあります。職場選びの視点は書類が少ない園の見つけ方で紹介しています。

書類の悩みを誰かに話すと、「みんな書いているから」で終わってしまいがちです。ほいくの相談室では、今の園で書類を減らす相談の仕方から、書類の負担が少ない職場の探し方まで、転職を決める前の段階でも一緒に考えています。

よくある質問

書類を早く書くために、いちばん効果がある方法は何ですか?

多くの人に効果が出やすいのは、子どもの様子をその場で一言メモしておくことです。記録を書くときに思い出す時間が減り、文章を考えることに集中できます。あわせて、よく使う言い回しを自分用にまとめておくと、さらに時間が短くなります。

園にICTを入れてほしいと提案してもいいですか?

提案して構いません。国もICT導入を補助する事業や加算を設けているため[2][7]、「補助が使えるようなので検討してもらえませんか」と、園の負担が少ない形で伝えると話が進みやすくなります。あわせて、紙をやめる書類を決める必要があることも伝えておきましょう。

手書きの清書をやめたいのですが、どう伝えればいいですか?

清書に毎月何時間かかっているかを記録し、その時間を子どもの記録や保育の準備に使いたい、と伝えるのが効果的です。パソコンでの作成や下書きのままの提出を、まず1か月試してみたいと期間を区切ってお願いすると、受け入れてもらいやすくなります。

書類が苦手で、自分は保育士に向いていないのではと感じます。

書類が苦手なことと、保育士に向いていないことは別の話です。書類の書き方には型があり、慣れと工夫で時間は短くなります。子どもと関わる時間を大切にしたいからこそ書類が負担に感じるのだ、と考えてみてください。

ICTが入ったのに、かえって仕事が増えました。

紙とICTの二重記録になっていないかを確かめてください。紙をやめる書類を決め、入力の時間を勤務の中に確保しないと、導入直後は手間が増えがちです。困っている点を具体的にまとめて、ICTの担当者や主任に相談してみましょう。

保育補助の人に、書類の一部を手伝ってもらってもいいのでしょうか?

子どもの発達の記録や指導計画は担任が書く必要がありますが、おたよりの印刷、掲示物の準備、集計や配布など、周辺の作業は手伝ってもらえることがあります。どこまでを任せてよいかは園の決まりによるため、主任や園長と分担を決めておくと、お互いに気持ちよく働けます。

参考にした資料

  1. 保育分野の業務負担軽減・業務の再構築のためのガイドライン(こども家庭庁掲載)
  2. こども家庭庁「省力化投資促進プラン―保育―」
  3. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
  4. こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算の概要」
  5. こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算の概要」
  6. こども家庭庁「省力化投資促進プラン―保育―」
  7. こども家庭庁「令和8年度 公定価格・基準等の見直し事項」(2026年4月)
  8. こども家庭庁「基礎資料(保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等))」令和8年3月版
  9. こども家庭庁「基礎資料(保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等))」令和8年3月版

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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