面接の前の夜、洗面所の鏡の前で、自分に向かって質問してみる。「前の園を辞めた理由を教えてください」。口を開いて「人間関係が……」と言いかけたところで、言葉が止まりました。本当のことを話せば前の園の悪口になりそうで、ごまかせば嘘をついているようで落ち着かない。どちらにしても、面接官の顔が曇る場面ばかりが浮かびます。
退職理由は、保育士の面接でほとんど必ず聞かれる質問です。そして多くの人が、いちばん答えにくいと感じる質問でもあります。理由がつらい出来事と結びついているほど、思い出すだけで気持ちが揺れ、うまく話せなくなってしまいます。
退職理由の答えは、面接官の意図を知り、型に沿って組み立てれば、嘘をつかずに前向きな形にできます。以下では、聞かれる意図、事実をゆがめずに伝える3つのステップ、理由別の言い換えの例文、退職時期の答え方を順にまとめました。自分を守りながら話せる答えを、一緒に組み立てていきましょう。
この記事でわかること
- 面接官が退職理由を聞く本当の意図
- 事実をゆがめずに前向きに伝える3つのステップ
- 人間関係・仕事量・給与など、理由別の言い換えと例文
- 「いつから働けますか」と聞かれたときの退職時期の答え方
結論
保育士が面接で退職理由を聞かれたら、「事実を短く1文で」→「そこから考えたこと」→「次の園で実現したいこと」の順に、30秒〜1分で答えます。人間関係や給与、仕事量が本当の理由でも、嘘をつく必要はありません。特定の人や前の園への不満として話すのではなく、「自分はどんな環境で保育をしたいか」という言葉に置き換えれば、前向きな転職理由として伝わります。退職時期を聞かれたときは、在職中なら「就業規則に沿って○月に申し出て、引き継ぎを終えた○月末に退職する予定です」のように、具体的な月と理由をセットで答えると、採用する側も入職後の配置を考えやすくなります。
01面接官が退職理由を聞く3つの理由
要点:面接官が退職理由を聞くのは、粗探しのためではありません。「同じ理由ですぐ辞めないか」「物事をどう受け止める人か」「いつから来てもらえるか」の3つを確かめるためです。意図が分かれば、何を答えればいいかが見えてきます。
保育園にとって、採用した保育士が1年もたたずに辞めてしまうことは、子どもにも保護者にも、残る職員にも大きな負担です。だからこそ面接官は、退職理由から「この人はうちの園で長く働いてくれそうか」を知ろうとします。責めるための質問ではなく、相性を確かめるための質問だと考えると、少し肩の力が抜けるはずです。
図1
- 1
同じ理由で辞めないか
前の園で困ったことが、自分の園でも起きないかを確かめています。だから理由は、具体的なほうが安心されます
- 2
物事をどう受け止める人か
つらい出来事を、人のせいだけにせず、自分の考えとして話せるかを見ています
- 3
いつから来てもらえるか
退職の時期と引き継ぎの状況から、入職の時期とクラスの配置を考えています
この3つに当てはめると、答えるべきことは自然に決まります。「何があったか」を短く話し、「そこから自分は何を大切にしたいと思ったか」を話し、「だからこの園で働きたい」とつなげる。そして最後に、退職の時期をはっきり伝える。これが退職理由の答えの骨組みです。
02前向きに伝える3つのステップ
要点:退職理由は「事実→考えたこと→次の園で実現したいこと」の3ステップで話します。事実は1文で短く、話の中心は「次の園で実現したいこと」に置くのがこつです。
図2
- 事実を1文で話す何があって辞めるのかを、人の名前や細かい出来事に触れずに、1文で伝えます
- 考えたことを話すその経験を通して、自分が保育で大切にしたいと気づいたことを話します
- 次の園で実現したいことにつなぐ応募先の園の取り組みと結びつけて、ここでなら実現できると考えた理由を話します
たとえば、持ち帰りの仕事が多くて辞める場合は、次のように組み立てます。
例文:前の園では、行事の準備や書類を家で仕上げる日が週に3日ほどあり、子どもと向き合う力を保つことが難しくなっていました(事実)。その中で、保育の質を保つには、勤務時間の中で計画的に準備を進められる環境が欠かせないと考えるようになりました(考えたこと)。貴園では、行事の準備をシフトの中で進め、職員で分担していると伺い、ここでなら一人ひとりの子どもに丁寧に関わる保育ができると思い、応募しました(次の園で)。
この例文で、前の園への不満を言っている部分はありません。でも、持ち帰りが多かったという事実はきちんと伝わっています。事実を隠すのではなく、事実の「置き場所」を話の入り口だけにとどめ、話の重心を未来に移す。これが、嘘をつかずに前向きに話すための考え方です。
話す長さは30秒〜1分
退職理由の答えは、30秒から1分ほど、文字にすると150〜300字が目安です。長く話すほど、前の園での出来事を細かく説明することになり、聞き手には不満の話に聞こえやすくなります。詳しく聞きたいことがあれば、面接官のほうから質問してくれます。自分から全部を説明しようとしなくて大丈夫です。
練習はスマートフォンで録音して聞き直す
答えを組み立てたら、一度スマートフォンで録音して聞き直してみてください。自分では短く話しているつもりでも、実際には1分半を超えていたり、「でも」「やっぱり」が何度も入っていたりします。聞き直して気になったところを直し、3回ほど繰り返すと、言葉が自然に出てくるようになります。退職理由以外の質問も含めた準備は保育士の面接でよく聞かれる質問と答え方で紹介しています。
03よくある退職理由と、言い換えの例文
要点:保育士が辞める理由で多いのは、職場の人間関係、仕事量の多さ、給料の安さ、健康上の理由です。どの理由も、「自分がどんな環境で保育をしたいか」に置き換えれば、前向きな転職理由として話せます。
東京都が保育士を対象に行った調査では、過去に保育士として働いた人が辞めた理由として、職場の人間関係が31.5%、仕事量が多いが23.1%、給料が安いが22.1%、健康上の理由(体力を含む)が20.6%、労働時間が長いが18.6%挙げられています[1]。面接官もこうした事情はよく知っています。理由そのものよりも、それをどう話すかが見られていると考えてください。
図3
保育士を辞めた理由(東京都保育士実態調査〔令和4年度〕・複数回答の上位5項目)[1]
人間関係が理由の場合
人間関係は、最も話しにくい理由です。特定の人の言動を説明するのではなく、「職員どうしでどう保育を進めたいか」に置き換えます。
例文:前の園では、保育の進め方について職員どうしで話し合う機会が少なく、担任の間で子どもへの声かけがそろわないことに悩んでいました。その経験から、職員が意見を出し合い、同じ方向を向いて保育を進められる環境で働きたいと考えるようになりました。貴園では、週に一度クラスの打ち合わせの時間を設けていると伺い、チームで保育をつくる一員になりたいと思い、志望しました。
人間関係の理由の伝え方は、人間関係が理由の退職理由の例文でさらに詳しく紹介しています。
仕事量・残業・持ち帰りが理由の場合
仕事量の話は、「楽をしたい」と受け取られないように、子どもと向き合う時間の話につなげます。前の段の例文のように、「保育の質を保つために、時間の中で計画的に仕事を進めたい」という軸で話すと伝わりやすくなります。残業の多さが転職のきっかけになった場合の考え方は残業が多いことを理由に転職するときの考え方にまとめています。
給与・待遇が理由の場合
給与を理由にするときは、金額への不満ではなく、「長く保育を続けるための生活の安定」として話します。
例文:保育の仕事を長く続けていくために、生活の見通しを立てられる職場で働きたいと考えるようになりました。前の園では昇給の仕組みが分かりにくく、将来の見通しを持ちにくかったのですが、貴園では経験年数や役割に応じた給与の仕組みを示されていて、目標を持って働けると感じました。
保育方針の違いが理由の場合
保育方針の違いは、前の園の方針を否定するのではなく、自分が大切にしたい保育を語る形にします。「前の園の保育は間違っていた」ではなく、「自分は子どもが自分で遊びを選べる環境を大切にしたい」と話すと、応募先の園との相性の話として受け止めてもらえます。
体調や家庭の事情が理由の場合
体調を崩して辞めた場合は、病名や詳しい経緯まで話す必要はありません。「体調を崩したため退職しましたが、現在は回復しており、勤務に支障はありません」と、今の状態を中心に伝えます。引っ越しや介護、子育てなど家庭の事情の場合は、事情を短く伝えたうえで、「今は勤務の条件が整い、長く働ける状況です」と付け加えると、面接官の不安が和らぎます。
新しい経験を積みたいことが理由の場合
乳児クラスだけでなく幼児クラスも経験したい、小規模な園で保護者と近い距離で関わりたい、といった前向きな理由は、そのまま話してかまいません。ただし「今の園ではできないから」と前の園を下げる言い方は避け、「これまでの経験を土台に、次は○○に挑戦したい」と、積み重ねの形で話します。今の園で何を学んだかを一言添えると、ただの不満ではなく成長のための転職として伝わります。
04避けたい言い方と、言い換えのコツ
要点:避けたいのは、特定の人を責める言い方、「なんとなく」のようにあいまいな言い方、受け身で終わる言い方の3つです。どれも、主語を「私」にして、次にしたいことで締めくくると前向きに変わります。
図4
| 理由 | 避けたい言い方 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 人間関係 | 主任が厳しくて、毎日責められていました | 職員どうしで話し合いながら保育を進められる環境で働きたいと考えました |
| 仕事量 | 仕事が多すぎて、とてもやっていられませんでした | 子どもと向き合う時間を守るため、勤務時間の中で計画的に働きたいと考えました |
| 給与 | 給料が安すぎたので辞めました | 長く保育を続けるため、生活の見通しを立てられる職場を探しています |
| 保育方針 | 前の園の保育は子どもにとってよくないと思いました | 子どもが自分で遊びを選べる保育を大切にしたいと考えるようになりました |
| あいまいな理由 | なんとなく合わないと感じて | 自分が大切にしたい保育を見つめ直し、それを実現できる環境を探しています |
言い換えの例は、どれも「〜したいと考えました」「〜を探しています」で終わっています。過去の不満で終わる話は聞き手を不安にさせ、未来の希望で終わる話は聞き手に期待を持たせます。最後の一文を未来の話にするだけでも、印象は大きく変わります。
嘘はつかない。ただし全部を話す必要もない
言い換えは、事実を隠すことでも、作り話をすることでもありません。面接で「実は人間関係はとてもよかったのですが」と事実と違うことを言えば、あとの質問で話がかみ合わなくなります。一方で、つらかった出来事を一つ残らず話す義務もありません。話すのは事実のうちの1文だけ、残りは自分の考えと次の希望。この配分を守れば、正直さと前向きさは両立できます。
05「いつから働けますか」退職時期の答え方
要点:退職時期は、在職中なら「申し出の予定と退職予定日」、退職済みなら「勤務を始められる日」を具体的に答えます。法律では退職の申し入れから2週間で雇用は終わりますが、担任の引き継ぎを考えた時期を示すほうが、責任感のある人として受け止められます。
期間の定めのない雇用の場合、法律上は、退職の申し入れから2週間を過ぎると雇用が終わります[2]。厚生労働省の解説でも、会社が承諾しなくても申し入れから2週間後に退職の効力が生じるとされています[3]。ただ、面接で「2週間後には辞められます」と答えると、今の園の子どもたちへの責任をどう考えているのかと、かえって心配されることがあります。応募先の園も、引き継ぎを大事にする人に来てほしいと考えているからです。
図5
今の状況は?
- 在職中で、まだ申し出ていない「内定をいただけましたら、就業規則に沿って2か月前に申し出て、3月末に退職する予定です」
- 在職中で、すでに申し出ている「2月に園長に伝えており、3月31日付で退職が決まっています。4月1日から勤務できます」
- 退職済み「現在は退職しており、○月○日から勤務できます」と、手続きの都合も含めて始められる日を伝える
- 年度の途中で辞める予定「担任の引き継ぎのため、行事の区切りの○月末を退職日として相談しています」
- 残りの有給休暇を使う予定「最終出勤日は3月中旬で、その後は有給休暇を消化し、3月31日付で退職予定です」
有給休暇の消化を予定している場合
最終出勤日のあとに有給休暇を使う予定がある場合は、「最終出勤日」と「退職日」を分けて伝えると、話がずれません。年休の権利は退職日をもって消えるため、退職前に残りの年休をすべて取りたいと申請された場合、使用者は時季を変えることができないとされています[4]。面接では細かい事情まで話す必要はなく、「○月○日付で退職し、翌日から勤務できます」と、入職できる日をはっきり伝えれば十分です。
入職の時期を早めてほしいと言われたら
面接で「もう少し早く来てもらえませんか」と言われることもあります。その場で無理に約束すると、今の園との話し合いがこじれ、結局どちらにも迷惑をかけることになりかねません。「今の園と相談して、○日までにお返事します」と持ち帰って大丈夫です。退職時期の考え方は保育士の転職活動の流れの中でも紹介しています。
06相談事例:3分の弁明が、45秒の前向きな答えに
要点:退職理由を聞かれて、前の園の出来事を話しすぎてしまっていた保育士が、3ステップで答えを組み立て直したモデルケースです。答えの長さと中身がどう変わったかを見てください。
前の園の話を減らしたら、自分の話ができた
相談事例(モデルケース)
- お名前
- はなさん(仮名)・27歳
- 保育士歴
- 5年目(相談当時)
- 勤務先
- 私立の認可保育園(定員約70名)、2歳児クラス担任
- 住まい
- 実家暮らし、通勤は電車で40分
- 変化
- 退職理由の答え 約3分 → 約45秒
編集部相談に来たきっかけを教えてください。
最初の面接で、退職理由を聞かれて、3分くらい話し続けちゃったんです。主任に言われたこととか、持ち帰りが週3日あったこととか。話しながら、園長先生の表情がどんどん固くなっていくのが分かって。結果は不採用でした。正直、本当のことを言っただけなのに、って悔しかったです。
編集部答えを組み立て直すとき、どこから始めましたか。
「辞めたい理由を、1文で言うとしたら?」って聞かれて、しばらく考えました。それで出てきたのが、「チームで話し合いながら保育をしたかった」だったんです。主任の言葉がつらかったのも本当だけど、その奥にあったのは、相談しながら保育をしたいって気持ちだったんだなって。保育の現場の空気をそのまま分かってもらえたから、そこまで言葉にできた気がします。
編集部実際の答えは、どう変わりましたか。
「前の園では、担任どうしで保育の進め方を話し合う機会が少なく、悩むことがありました。その経験から、職員が意見を出し合える環境で働きたいと考えています。貴園の週1回の打ち合わせのお話を伺い、ぜひ一員になりたいと思いました」。これで45秒くらいです。主任の話は一言も出てきません。
編集部次の面接では、どうでしたか。
園長先生が「うちも、打ち合わせでは若い先生にも必ず意見を聞くようにしているんですよ」って、打ち合わせの様子を詳しく教えてくれたんです。退職理由の質問が、怖い質問じゃなくて、園のことを知るきっかけになりました。相談先で「答え方は直せるけれど、合わない園に受かっても意味がないですよ」とはっきり言われたのも、かえって気が楽になりました。
本当のことを全部話すのが正直なんじゃなくて、本当の気持ちを一言で言えるのが正直なんだと思いました。
はなさん(仮名)
はなさんは、その後に受けた2園の面接でどちらも次の段階に進み、職員の打ち合わせを大切にしている保育園から内定を受けました。退職の申し出は就業規則に沿って2か月前に行い、2歳児クラスを年度末まで担任してから退職しています。
このケースで変わったのは、話した事実の量ではなく、話の重心です。前の園の出来事を説明する時間を減らしたことで、自分が何を大切にしたいのかを話す時間が生まれました。退職理由は、過去の説明ではなく、これからの希望を伝える質問だと考えると、答えの形が変わります。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図6
答えの長さ
前の園の出来事の説明
次の園でしたいことの話
07正直に話すことと、話しすぎないことの境目
要点:パワハラや体調不良など、つらい理由で辞める場合でも、面接で詳しく話す必要はありません。ただし、つらさを一人で抱えたままにせず、面接とは別の場所で相談することを考えてください。
つらい出来事は、面接の外で相談する
前の園での出来事が、パワーハラスメントにあたるかもしれないと感じている人もいるはずです。職場のパワハラは、優越的な関係を背景とした言動で、業務上必要かつ相当な範囲を超え、働く人の就業環境が害されるもの、と定義されています[5]。こうした出来事は、面接で詳しく説明するより、専門の窓口に相談するほうが、自分を守ることにつながります。各都道府県の労働局や労働基準監督署などにある総合労働相談コーナーでは、パワハラを含むあらゆる労働問題について、無料・予約不要で相談できます[6]。相談先の選び方はパワハラの相談先にまとめています。
気持ちがつらいときは、面接より休むことを優先する
退職理由を思い出すだけで涙が出る、眠れない日が続いている、という状態なら、面接の練習より先に、心と体を休めることを優先してください。かかりつけ医や心療内科への受診も考えましょう。働く人の心の悩みは、厚生労働省の「こころの耳電話相談」(0120-565-455、平日17時〜22時、土日10時〜16時)でも相談できます[7]。面接は、気持ちが落ち着いてからでも遅くありません。
短い期間で辞める場合も、話す順番は同じ
入職して1年たたずに辞める場合、面接ではほぼ確実に理由を深く聞かれます。そのときも、事実を短く、考えたことを話し、次の園で実現したいことにつなぐ順番は変わりません。「短い期間で辞めることになり、申し訳ない気持ちもあります」と一言添えたうえで、次は長く働くために何を確かめて応募したのかを話すと、同じことを繰り返さないための準備が伝わります。
退職理由を言葉にする作業は、つらい出来事を思い出す作業でもあります。誰かに聞いてもらいながら進めると、出来事と気持ちを分けて整理しやすくなります。ほいくの相談室では、辞めるかどうかもまだ決まっていない段階の、気持ちの整理から相談を受けています。
よくある質問
退職理由は、正直に「人間関係」と言ってもいいですか?
言ってもかまいませんが、特定の人の言動の説明で終わらせないことが大切です。「職員どうしで話し合いながら保育を進めたい」のように、自分が望む環境の言葉に置き換えると、前向きな理由として伝わります。事実と違う理由を作る必要はありません。
履歴書には「一身上の都合」と書きました。面接で詳しく話す必要はありますか?
履歴書は「一身上の都合により退職」と書くのが一般的で、面接で理由を聞かれたときに、3ステップで具体的に話せば十分です。履歴書に詳しい理由を書かなかったことが、不利になることはありません。
退職理由と志望動機が、同じような内容になってしまいます。
つながっているのは、むしろ自然なことです。退職理由は「前の園で何があって、何を大切にしたいと思ったか」、志望動機は「なぜこの園でそれが実現できると思ったか」と、役割を分けて話すと、重なりではなく一つの流れとして伝わります。
転職先が決まる前に退職している場合、どう答えればいいですか?
退職した事実と、その理由を3ステップで話したうえで、「現在は○○の準備をしながら、自分に合う園を探しています」と、退職後の過ごし方を一言添えます。「いつから働けますか」には、始められる日を具体的に答えましょう。
面接で、前の園のことを悪く言わないか不安です。
話す前に、退職理由の答えを紙に書き出し、人の名前や「〜された」という受け身の言葉が入っていないかを確かめてみてください。最後の一文が「〜したいと考えています」で終わっていれば、悪口に聞こえることはほとんどありません。
退職理由を話すと、思い出して泣きそうになります。
つらい経験のあとでは、自然なことです。面接では、事実の部分を1文に短くし、話の大半を次の園でしたいことにあてると、気持ちが揺れにくくなります。それでも涙が出そうなときは、少し間を置いて「失礼しました」と言えば大丈夫です。気持ちのつらさが続く場合は、面接より先に休むことや受診を考えてください。
参考にした資料
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
- e-Gov法令検索「民法」
- 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
- 確かめよう労働条件「年次有給休暇」
- 厚生労働省 パワーハラスメント対策リーフレット
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。