午睡の時間に連絡帳を書き終え、ロッカーのスマートフォンを見ると、先週面接を受けた園から留守番電話が入っていました。かけ直すと「ぜひ来ていただきたいと思っています。お返事は今週の金曜日までにいただけますか」。うれしいはずなのに、真っ先に頭に浮かんだのは、来週に面接を控えているもう一つの園のことでした。
内定の連絡は、ほっとする知らせであると同時に、決断の期限を突きつけられる瞬間でもあります。「待ってほしいと言ったら、内定を取り消されるのでは」「断るなら、どう言えば角が立たないのか」。保育の仕事では、子どもや同僚の都合を先に考える習慣が身についている人が多く、自分の希望を伝えることにためらいを感じやすいものです。
この記事では、保育士の内定の返事の期限の考え方、期限を延ばしてもらいたいときの頼み方、返事の前に確かめる労働条件、そして内定を辞退するときの電話とメールの例文を、順番にまとめました。
この記事でわかること
- 保育士の内定の返事の期限の考え方と、期限が示されなかったときの対応
- 返事の期限を延ばしてもらいたいときの頼み方と例文
- 内定を承諾する前に、書面で確かめておきたい労働条件
- 内定を辞退するときの電話とメールの例文、承諾後に辞退する場合の注意点
結論
保育士の内定の返事は、園から期限を示された場合はその日までに、期限が示されなかった場合は自分から「○日までにお返事します」と日付を伝え、1週間以内を目安に返すのが基本です。返事の期限は、園が新年度のクラス編成や職員の配置に合わせて決めているものなので、ほかの園の結果を待ちたいときは、理由と希望の日付を添えて期限の前に相談すると、延ばしてもらえることがあります。承諾する前には労働条件を書面で確かめ、辞退すると決めたら、その日のうちに電話で伝え、メールでも残しておくと行き違いを防げます。
01内定の返事の期限は、示された日まで。なければ自分で区切る
要点:期限を示されたら、その日までに返事をします。期限が示されなかったときや「なるべく早く」と言われたときは、自分から具体的な日付を伝えておくと、お互いに予定が立てやすくなります。
保育園の採用は、クラス編成や職員の配置と結びついています。4月入職の採用なら、園は新年度のクラス担任や早番・遅番のシフトを組むために、誰が入職するかを早めに確定させたいと考えています。年度途中の採用なら、退職した職員の穴を埋めるために、できるだけ早く来てほしいという事情があることもあります。返事の期限には、こうした園の側の予定が反映されています。
だからこそ、期限を守ることは信頼のスタートになります。一方で、期限が示されないまま「お返事お待ちしています」と言われると、いつまでに答えればいいのか分からず、かえって落ち着かないものです。その場合は、こちらから日付を区切ります。
図1
| 連絡のされ方 | 考え方 | その場で返す言葉の例 |
|---|---|---|
| 「○日までにお返事ください」 | 示された日が期限。間に合わないなら、その時点で相談する | 「承知しました。○日までにお返事いたします」 |
| 期限の指定がない | 自分から日付を伝える。1週間以内が目安 | 「家族とも相談し、○日までにお返事してもよろしいでしょうか」 |
| 「なるべく早く」 | 2〜3日で返事ができるか考え、難しければ日付を相談する | 「○日までにはお返事いたしますが、よろしいでしょうか」 |
| その場で返事を求められる | 即答しなくてよい。少なくとも一晩は考える時間をもらう | 「大切なことなので、一晩考えて明日お電話いたします」 |
その場で返事を求められたときは
電話や面接の場で「今決めてもらえますか」と言われると、断ったら内定がなくなるのではと不安になります。ただ、働く場所を決めるのは、数年の生活を左右する大きな選択です。迷いがあるなら、「大切なことなので、一晩考えさせてください」と伝えて構いません。それでも即答を強く求められる場合は、その対応自体が、入職後の職場の雰囲気を知る手がかりになります。
返事を伝える手段は、電話が基本
内定の返事は、承諾でも辞退でも、電話で伝えるのが基本です。園から内定の連絡がメールで来た場合は、メールで返しても失礼にはあたりませんが、大事な連絡ほど声で伝えたほうが行き違いが起きにくくなります。電話をかける時間は、登園や降園で慌ただしい朝夕を避け、午睡の時間帯にあたる13時〜15時ごろにすると、園長や主任がつかまりやすくなります。
返事の前に、自分がどの状態かを確かめる
内定の連絡を受けたら、すぐに「承諾か辞退か」を決めようとせず、まず今の自分がどの状態にあるかを確かめます。状態によって、次にすることが変わるからです。
図2
今の自分はどの状態か
- 迷いがなく、条件も書面で確認済み期限を待たずに承諾の電話をする
- ほかの園の結果を待ちたい期限の前に、理由と希望の日付を添えて延長を相談する
- 条件に分からない点がある承諾の前に質問し、書面で確かめてから判断する
- 家族の同意が必要話し合う日を決め、その翌日を返事の日として園に伝える
- 気持ちが向かない期限を待たずに、早めに辞退の電話をする
02返事をする前に、労働条件を書面で確かめる
要点:内定を承諾する前に、求人票や面接で聞いた条件と、内定時に示される書面の内容が一致しているかを確かめます。一致していない点があれば、承諾の前に質問します。
内定の連絡と一緒に、あるいは承諾の前後に、労働条件通知書や雇用契約書が渡されます。求人の段階でも、業務内容、契約期間、就業場所、就業時間、休日、賃金、加入保険などは、原則として最初の面接等までに明示されることになっています[1]。さらに2024年4月からは、労働契約を結ぶときに、雇い入れ直後の就業場所と業務に加えて、その「変更の範囲」も明示することが必要になりました[2]。法人内で複数の園を運営しているところでは、異動の可能性がここに表れます。
図3
- 雇用形態と契約期間正社員か有期契約か。有期なら更新の有無と、更新の上限も確かめます
- 就業場所とその変更の範囲法人内の別の園への異動があり得るか、範囲がどこまでかを確かめます
- 担当する業務と変更の範囲担任かフリーか、乳児・幼児クラスのどちらを想定しているかを確かめます
- 勤務時間とシフト早番・遅番の時間帯、土曜保育の頻度、延長保育の担当を確かめます
- 賃金の内訳基本給と手当、処遇改善の反映方法、固定残業代があればその内訳を確かめます
- 試用期間期間と、その間の給与や条件が本採用後と違うかを確かめます
- 休日と有給休暇年間休日、夏季や年末年始の休み、有給休暇の取り方を確かめます
- 入職日今の園の退職日と無理なくつながるかを確かめます
有期契約の場合は、更新の上限があるかどうかとその内容も、契約を結ぶときに明示されることになっています[3]。パートや契約職員として内定をもらった人は、とくに見落とさないようにしたい項目です。
書面の内容が、求人票や面接で聞いた内容と違っていた場合は、承諾の前に「求人票では○○と伺っていたのですが、こちらの書面では△△となっています。どちらが正しいでしょうか」と質問してください。入職後に、明示された労働条件が事実と違っていた場合には、労働者は即時に労働契約を解除できるという決まりもあります[4]。ただ、入職してから気づくより、承諾の前に解消しておくほうがずっと負担は少なくて済みます。入職前の確認項目は入職前に確認しておくことでも詳しく紹介しています。
書面がまだ届いていないときは
内定の連絡が電話だけで、労働条件の書面がまだ届いていないこともあります。その場合は、「お返事の前に、勤務時間やお給料の条件を書面で確認させていただきたいのですが、お送りいただくことは可能でしょうか」と頼んでみてください。口頭で聞いた条件は、時間がたつと記憶があいまいになります。書面が届くまで返事を待ってほしいとお願いするのも、正当な理由になります。書面を受け取ったら、求人票と並べて、数字と言葉が一つずつ合っているかを見比べます。
03返事の期限を延ばしてほしいときの頼み方
要点:延長をお願いするときは、理由・希望する日付・入職を前向きに考えていることの3つを、期限の前に伝えます。理由は正直に話して構いません。
ほかの園の選考結果を待ちたい、家族と話し合う時間がほしい、見学をもう一度させてほしい。期限を延ばしてもらいたい理由は人によって違います。延長を頼むことは失礼ではありませんが、伝え方とタイミングで相手の受け止め方が変わります。
図4
- 待ちたい理由を整理するほかの園の結果待ちか、家族との相談か、条件の確認か。理由を一つにまとめる
- 希望する日付を決める「いつまで待ってほしいか」を具体的な日付で決める。1週間程度の延長が頼みやすい
- 期限の前に電話する期限の当日ではなく、決めた時点で連絡する。午睡の時間帯がつながりやすい
- お礼と理由と日付を伝える内定へのお礼、待ってほしい理由、希望の日付の順に話す
- 決まった日付をメールで残す電話で合意した日付を、確認のためにメールでも送っておく
延長をお願いする電話の例文
「お世話になっております。先日、内定のご連絡をいただきました○○です。このたびはありがとうございました。大変ありがたく思っているのですが、実はもう一園、選考が進んでいるところがあり、その結果が○日に出る予定です。両方の結果がそろったうえで、きちんと考えてお返事したいと考えております。大変恐縮ですが、お返事を○日まで待っていただくことは可能でしょうか」
ほかの園の選考を受けていることは、正直に話して大丈夫です。保育士の有効求人倍率は2026年7月時点で2.80倍と高く[5]、複数の園を受けることは採用する側にとっても珍しいことではありません。隠そうとして理由があいまいになるより、事情をはっきり伝えたほうが、相手も判断しやすくなります。
電話のあとに送る確認メールの例文
電話で延長を認めてもらえたら、その日のうちに短いメールを送っておくと、日付の行き違いを防げます。
件名:内定のお返事の期日について(氏名)
お世話になっております。本日お電話でご相談いたしました○○です。お返事の期日を○月○日(○曜日)までお待ちいただけるとのこと、ご配慮いただき誠にありがとうございます。○日までに、改めてお電話にてお返事いたします。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
家族と相談したいときの伝え方
家族と話し合ってから決めたいという理由も、遠慮なく伝えて構いません。勤務時間や通勤が変われば、子どもの送迎や家事の分担も変わります。「家族の送迎の分担にも関わるため、週末に家族と話し合い、○日の月曜日にお返事させていただけますか」と、話し合う日と返事の日をセットで伝えると、相手も見通しが立てやすくなります。
延長を断られたときは
園の事情で、延長が難しいと言われることもあります。その場合は、今ある情報で決めるしかありません。決めきれないときは、「今の時点でどちらか一つしか選べないなら、どちらを選ぶか」を自分に問いかけてみてください。複数の候補の比べ方は複数内定で迷うときの決め方にまとめています。
04内定を承諾するときの伝え方
要点:承諾は電話で伝え、入職日、提出書類、次の連絡の予定をその場で確認します。今の園を退職できる日が決まっていない場合は、その見通しも正直に伝えます。
承諾の電話では、まずお礼と入職の意思をはっきり伝えます。「このたびは内定のご連絡をありがとうございました。ぜひ貴園で働かせていただきたく、お受けいたします」と、最初の一言で結論を伝えると、相手も安心して次の話に進めます。そのうえで、次のことを確認しておくと、その後の準備がスムーズになります。
- 入職日(仮の日付でもよいので、いつを予定しているか)
- 入職までに提出する書類と、その期限
- 今後の連絡の窓口(園長、主任、法人の担当者など)
- 入職前の見学や健康診断、研修の予定
在職中の人は、承諾の時点で今の園を辞める日がまだ決まっていないことも多いはずです。その場合は、「現在の園には○月中に退職の意思を伝える予定です。退職日が決まり次第、すぐにご連絡いたします」と、見通しを伝えておきます。承諾から入職までの進め方は内定後の退職交渉と転職先への伝え方で詳しく紹介しています。
05内定を辞退するときの電話とメールの例文
要点:辞退すると決めたら、その日のうちに電話で伝えます。理由は詳しく話さなくても構いません。電話のあとにメールでも辞退の旨を送っておくと確実です。
辞退の連絡は気が重いものです。つい先延ばしにしたくなりますが、園はあなたの返事を待って、ほかの応募者への連絡やクラス編成を止めているかもしれません。決めたら早く伝えることが、いちばんの誠意になります。
電話で辞退を伝える例文
「お世話になっております。先日、内定のご連絡をいただきました○○です。園長先生はいらっしゃいますでしょうか。(園長に代わって)このたびは内定のご連絡をいただき、本当にありがとうございました。大変申し訳ないのですが、慎重に考えた結果、今回は内定を辞退させていただきたく、お電話いたしました。面接ではお時間をいただき、園の中も案内していただいたのに、ご期待に添えず申し訳ありません」
理由を聞かれたら、短く正直に答えれば十分です。辞退する園の気になった点を伝える必要はありません。
図5
- 1
ほかの園に決めた
「検討した結果、ほかの園とのご縁があり、そちらでお世話になることにいたしました」
- 2
通勤や勤務時間が合わない
「家庭の事情で、通勤時間と勤務時間を優先することにいたしました」
- 3
今の園に残る
「今の職場でもう少し続けることにいたしました」
- 4
条件が合わなかった
「条件面を改めて検討し、今回は見送らせていただくことにいたしました」
メールで辞退を伝える例文
電話がつながらないときや、電話のあとに改めて記録を残したいときは、メールを送ります。次の文面を、自分の状況に合わせて書き換えて使ってください。
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
○○保育園 園長 ○○様
お世話になっております。○月○日に面接をしていただきました○○です。
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。せっかくのお話をいただきながら大変恐縮ですが、検討を重ねた結果、内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
面接では保育の様子まで丁寧にご案内いただき、心より感謝しております。本来であれば直接お伺いしてお詫びすべきところ、メールでのご連絡となりますことをお許しください。
貴園のますますのご発展をお祈りいたします。
(氏名・電話番号)
電話がつながらないときは
園長が保育に入っていたり、行事の準備で外出していたりして、電話がつながらないこともあります。その場合は、電話に出た職員に「内定のお返事の件でお電話しました。園長先生のご都合のよい時間を教えていただけますか」と伝え、折り返しの時間を決めておきます。期限の日に連絡がつかないときは、先にメールで辞退の旨を送り、「改めてお電話いたします」と書き添えておくと、期限を過ぎてしまう心配がありません。
承諾したあとに辞退することになったら
いったん承諾したあとに、事情が変わって辞退せざるを得なくなることもあります。承諾後の辞退は、園がすでにほかの応募者を断り、新年度の配置を組み始めている場合が多いため、影響はより大きくなります。それでも辞退すると決めたなら、メールだけで済ませず、必ず電話で直接お詫びを伝えてください。入職日が近い、制服や備品の準備がすでに進んでいるなどで話がこじれそうなときは、労働問題を無料・予約不要で相談できる総合労働相談コーナーに確認する方法もあります[6]。
06相談事例:期限を延ばしてもらい、2つの園を比べてから選んだ
要点:返事の期限が短く、もう一つの園の面接を受けられそうになかった保育士さんのモデルケースです。延長を頼んだことで何が変わったかを追ってみてください。
「待ってください」と言えたから、選び直せた
相談事例(モデルケース)
- お名前
- ちなつさん(仮名)・34歳
- 保育士歴
- 11年目(相談当時)
- 勤務先
- 小規模保育事業所(定員19名)、1・2歳児クラス担当
- 家族
- 夫、小学2年生の子ども
- 変化
- 返事の期限 連絡から2日後 → 9日後に延長。比べられた園 1園 → 2園
編集部内定の連絡を受けたとき、どう感じましたか。
うれしかったです。でも「金曜までに」と言われて、その日が水曜日だったので、実質2日しかなくて。翌週の火曜にもう一つの園の面接があったんです。待ってくださいと言ったら印象が悪くなって、内定がなくなるんじゃないかと思って、電話を切ったあと手が震えてました。
編集部延長をお願いしようと決めたのは、なぜですか。
相談したときに「延長をお願いすること自体は珍しくないですよ。ただ、期限の前に、日付を決めて連絡するのが大事です」と言われて。断られるかどうかより、頼み方の問題なんだって分かったら、少し気が楽になりました。次の日の午睡の時間に電話して、もう一つの園の結果が出る翌週の金曜まで待ってほしいとお願いしました。
編集部園の反応はどうでしたか。
「正直に言ってくださってありがとうございます。その日まで待ちますね」って。拍子抜けするくらいあっさりでした。しかも「迷っていることがあれば何でも聞いてください」と言われたので、土曜保育の回数を聞いたら、月1回の当番制だと教えてくれたんです。それも判断の材料になりました。
編集部最終的には、どちらを選びましたか。
最初に内定をくれた園です。もう一つの園からも内定をいただいたんですが、比べてみたら、子どもの学童のお迎えに間に合う遅番の時間は最初の園だったんです。もう一つの園には、結果をいただいた次の日に電話でお断りしました。すごく緊張したけど、例文を手元に置いて話したら2分くらいで終わって。園長先生に「またご縁があれば」と言っていただけて、ほっとしました。
待ってくださいと言えたから、どちらを選んでも後悔しないと思えたんです。
ちなつさん(仮名)
ちなつさんはその後、3月末で今の事業所を退職し、4月から最初に内定をくれた園で2歳児クラスを担当しています。最初の期限のままなら、もう一つの園の面接すら受けられていませんでした。延長を頼んだことで、2つの園を同じ条件で比べることができ、結果として最初の園を「自分で選び直す」ことができたのです。
このケースから持ち帰れるのは、延長を頼むことは相手を困らせる行為ではなく、納得して入職するための準備だということです。期限の前に、理由と日付をそろえて連絡する。それだけで、相手の受け止め方は大きく変わります。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
07返事を急かされたときに、思い出してほしいこと
要点:一つは、焦って承諾するより、条件を確かめる時間を取るほうが結果的に早道だということ。もう一つは、辞退を申し訳なく思いすぎなくてよいということです。
1. 焦って承諾しない
内定が出ると、「ここを逃したら次はないかもしれない」と感じがちです。特に、面接がつらかった人や、不採用が続いたあとの内定ほど、すぐに飛びつきたくなります。けれど、条件を確かめないまま承諾して、入職後に「聞いていた話と違う」となれば、また転職活動をやり直すことになります。返事の前に、少なくとも一度は労働条件の書面に目を通し、気になる点を質問する時間を取ってください。
2. 辞退は失礼なことではない
辞退の電話をかけるとき、「せっかく選んでもらったのに」と自分を責める人は少なくありません。それは、相手の立場を考えられる保育士さんらしいやさしさです。ただ、採用する側も、内定を出した全員が入職するとは限らないことを前提に動いています。辞退の連絡を早く、丁寧にすれば、それで誠意は十分に伝わります。
内定の返事に迷ったとき、条件の読み方や伝え方を誰かと一緒に整理したい人もいるはずです。ほいくの相談室には、内定を受けるかどうかの相談だけでなく、「やっぱり今の園に残るべきか」という、転職そのものを決めきれていない段階の相談も寄せられています。内定の前後で何をしておくとよいかは、転職活動の流れとやることの一覧にまとめています。
よくある質問
内定の返事を期限までにしなかったらどうなりますか?
園によっては辞退したものとして扱い、ほかの応募者に連絡を進めることがあります。期限に間に合わないと分かった時点で、すぐに電話で事情を伝えてください。連絡がないまま期限を過ぎることが、いちばん印象を悪くします。
内定の承諾はメールだけでもいいですか?
園からメールで連絡が来ていれば、メールで返しても問題はありません。ただ、入職日や書類の確認など話すことが多い場面なので、電話で伝えてからメールで残すほうが行き違いを防げます。
辞退の理由は正直に言うべきですか?
詳しく話す必要はありません。「ほかの園とのご縁があった」「家庭の事情」など、短く伝えれば十分です。園への不満が理由の場合も、あえて伝える必要はありません。
内定をもらったあとに、給料などの条件を相談してもいいですか?
承諾する前であれば、質問や相談をすることはできます。経験年数や担任経験をどう評価してもらえるかを、具体的に確認するのが現実的です。給料の確かめ方は面接で給料を聞くときのコツも参考にしてください。
返事の前に、もう一度見学させてもらってもいいですか?
お願いしてみる価値はあります。「入職後の働き方を具体的にイメージしたいので」と目的を伝えると、受け入れてもらいやすくなります。前回とは違う時間帯、たとえば朝の受け入れや夕方の降園の様子を見せてもらうと、新しい発見があります。
返事を待ってもらっている間に、もう一方の園から不採用の連絡が来たら?
その時点で残っている園について、改めて条件を確かめて判断します。待ってもらっていた園には、期限より前でも決まった時点で返事をすると、相手の準備も早く進められます。
参考にした資料
- 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
- 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
- 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
- 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
- こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。