新人保育士のストレス対処法|メンタルの限界と甘えの境目

朝、玄関で靴を履いたまま、5分動けなくなる。ドアノブに手をかけると、胸がぎゅっと苦しくなる。0歳児クラスの午睡チェックで子どもの胸の動きを確かめる自分の手が、夢の中でも動いている。それでも、時間になれば家を出て、園では笑顔で「おはよう」と言う。

新人保育士のストレスは、外からは見えにくいものです。周りの先輩も同じように大変そうで、「1年目なんだから、これくらい当たり前」と自分に言い聞かせてしまう。辞めたいと思うたびに「甘えなのかな」と自分を責め、気づいたときには、休日も気持ちが休まらなくなっていることがあります。

この記事では、新人保育士のストレスがどこから来るのかを整理したうえで、職場と家で今日からできる対処法、メンタルの限界が近いときのサイン、「辞めたいのは甘えなのか」という問いへの考え方をまとめました。受診のタイミングや、公的な相談窓口の情報もあわせて載せています。

この記事でわかること

  • 新人保育士のストレスが生まれやすい4つの理由
  • 職場と家で今日からできるストレス対処法
  • メンタルの限界が近いときのサインと、受診・相談のタイミング
  • 「辞めたいのは甘えなのか」と迷ったときの考え方

結論

新人保育士のストレス対処は、「負担を減らす」「気持ちを外に出す」「体を回復させる」の3つを組み合わせるのが基本です。職場では質問をまとめて聞く、書類の見本をもらうなどで負担を減らし、家では睡眠を優先して持ち帰り仕事に線を引きます。ただし、眠れない、食欲がない、出勤前に涙や動悸が出るといった状態が2週間以上続いているなら、自分で対処できる範囲を超えている可能性があります。その場合は早めに医療機関を受診し、こころの耳などの公的な相談窓口も頼ってください。辞めたいと感じるのは甘えではなく、負担と回復のバランスが崩れているというサインです。

01新人保育士のストレスは、どこから来るのか

要点:新人保育士のストレスは、仕事の量、人との関係、命を預かる緊張、自分への評価の4つが同時にかかることで生まれます。どれか一つではなく、重なっていることが新人期のつらさの特徴です。

図1

仕事の量

保育の流れ、書類、行事の準備を、覚えながら同時にこなす

慣れと仕組みで軽くなる部分がある

人との関係

先輩、園長、保護者、同期。気をつかう相手が一気に増える

相談相手が一人いるだけで変わる

命を預かる緊張

午睡、食事、散歩。一瞬も気を抜けない時間が一日中続く

緊張をほどく時間を意識してつくる

自分への評価

できない自分を責め、周りと比べて落ち込む

事実と気持ちを分けると軽くなる

図1 新人保育士にかかりやすい4つのストレス

覚えることと、こなすことが同時にやってくる

新人の4月は、登園から降園までの流れを覚えながら、同時にクラスの一員として動くことを求められます。連絡帳の書き方、午睡チェックの記録、おむつ替えや食事の介助の手順、月案・週案の書き方。一つひとつは覚えられても、それを子どもの前で同時にこなすとなると、頭も体も追いつきません。「覚える」と「こなす」が重なる時期は、誰にとっても負荷が高いものです。

命を預かる緊張が、一日中続く

保育の仕事には、子どもの安全という、一瞬も気を抜けない責任があります。とくに乳児クラスでは、午睡中の呼吸の確認や、食事中の誤えんへの注意など、張りつめた時間が長く続きます。先輩は慣れているように見えても、新人にとってはその一つひとつが大きな緊張です。この緊張が、家に帰ってもほどけずに残ることが、眠れなさや疲れの抜けなさにつながります。

生活のリズムが一気に変わる

早番の7時出勤、遅番の19時退勤など、シフトによって起きる時間も寝る時間も変わります。学生時代とはまったく違う生活リズムに、体が慣れるまでには時間がかかります。睡眠のリズムが乱れると、気持ちの落ち込みや疲れやすさも強くなります。

「できない自分」を責めてしまう

「同期はもっとできているのに」「先輩は何でもすぐにこなすのに」。新人のうちは、比べる相手がたくさんいます。注意を受けるたびに、それを「自分はだめだ」という評価として受け取ってしまうと、ストレスはどんどん大きくなります。実際には、注意は行動へのフィードバックであって、あなたという人への評価ではありません。

心と体の負担は、保育士が辞める大きな理由の一つ

東京都の調査では、過去に保育士として働いていた人が辞めた理由として、職場の人間関係、仕事量の多さ、給料の安さに続いて、健康上の理由(体力を含む)が2割を超えていました[1]。心と体の負担は、多くの保育士が実際に向き合ってきた問題です。

図2

保育士を辞めた理由(東京都保育士実態調査〔令和4年度〕・複数回答の上位5項目)[1]

職場の人間関係31.5%
仕事量が多い23.1%
給料が安い22.1%
健康上の理由(体力含む)20.6%
労働時間が長い18.6%
図2 保育士を辞めた理由(東京都保育士実態調査〔令和4年度〕・複数回答の上位5項目)[1]

この数字は、新人だけを対象にしたものではありません。それでも、心と体の負担が「弱い人だけの問題」ではないことは、はっきりと伝えてくれます。

02今日からできるストレス対処:職場で・家で

要点:ストレスへの対処は、「負担を減らす」「気持ちを外に出す」「体を回復させる」の3つの方向で考えます。職場でできることと、家でできることを一つずつ選んで、今日から試してみてください。

図3

  • 1

    負担を減らす

    質問をまとめる、書類の見本をもらうなど、仕事の量や迷う時間そのものを減らす

  • 2

    気持ちを外に出す

    書き出す、誰かに話すなど、頭の中にたまったものを外に出す

  • 3

    体を回復させる

    睡眠、食事、休憩など、体が回復する時間を守る

図3 ストレス対処の3つの方向

職場でできること

  • 分からないことはメモにためて、降園後などに1日1回まとめて聞く
  • 連絡帳やおたより、指導計画の「見本」や「型」を先輩にもらう
  • 休憩時間は、できるだけ仕事から離れて過ごす
  • その日できたことを、帰る前に一つだけメモに書く
  • 分からないときに「分かりません、教えてください」と言う練習をする

休憩は、6時間を超えて働く場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間を、労働時間の途中に与えられ、自由に使えることが法律で定められています[2]。休憩中に連絡帳を書くことが当たり前になっている場合は、それ自体が負担の原因になっていないかを見直してください。

家でできること

  • 寝る1時間前には、仕事の物(連絡帳や制作物)を目に入らない場所に置く
  • 持ち帰り仕事をしない曜日を、週に1日でも決める
  • 朝食を、少しでもいいので口に入れてから家を出る
  • 寝る前に、気になっていることを紙に書き出して頭の外に出す
  • 仕事と関係のない人と話す時間を、週に一度はつくる

気持ちを外に出す「3行の書き出し」

誰かに話すのが難しい日は、紙に書き出すだけでも、頭の中にたまったものを外に出せます。おすすめは、次の3行だけを書く方法です。1行目に「今日あった出来事」、2行目に「そのとき感じたこと」、3行目に「本当はどうしてほしかったか」。たとえば「お迎えの時間に、保護者の前で先輩に注意された」「恥ずかしくて、泣きそうだった」「あとで二人のときに言ってほしかった」。3行目まで書くと、つらさの奥にある自分の願いが見えてきます。その願いは、あとで誰かに相談するときの言葉にもなります。

やらなくていいこと

新人のうちは、「やらなければ」と思っていることの中に、実はやらなくていいことが混ざっています。休日のすべてを壁面や制作の準備に使う、SNSで同期やほかの園の保育と比べる、注意されたことを一晩中思い返す。こうしたことは、手放しても仕事は回ります。手放すものを一つ決めるのも、立派なストレス対処です。

小さな対処でも、続けると変わる

ここに挙げた対処は、一つひとつは小さなものです。けれど、たとえば「質問を1日1回まとめて聞く」を2週間続けると、迷っている時間が減り、先輩との会話も少しずつ増えていきます。全部をやろうとせず、職場で一つ、家で一つを選んで続けてみてください。それでも楽にならない場合は、次の「限界のサイン」に当てはまっていないかを確かめます。

03メンタルの限界が近いときのサイン

要点:眠れない、食べられない、出勤前に涙や動悸が出るといった状態が2週間以上続いているなら、自分の工夫だけで乗り切れる段階を超えている可能性があります。次のサインに当てはまるものが多いときは、早めに受診してください。

図4

  • 眠れない、夜中や明け方に何度も目が覚める日が2週間以上続く睡眠が崩れると、気持ちの回復も追いつかなくなります
  • 食欲がない、または食べすぎてしまう体がストレスに反応しているサインです
  • 出勤前に涙が出る、動悸や吐き気がする体が職場を負担に感じている状態です。受診を考えてください
  • 休日も仕事のことが頭から離れない回復の時間が取れず、疲れがたまり続けます
  • 好きだったことを楽しめなくなった気持ちのエネルギーが減っているサインです
  • 集中できず、ミスが増えた疲れが判断力に影響しています。さらに自分を責める悪循環に入りやすい状態です
  • 子どもの声や泣き声が、以前よりつらく感じる心の余裕がなくなっています。あなたの保育が悪いのではありません
  • 頭痛や胃痛など、体の不調が続いている心の負担が体に出ていることがあります
  • 「消えてしまいたい」と思うことがあるすぐに下の相談窓口に電話し、医療機関を受診してください
図4 メンタルの限界が近いときのサイン(当てはまるものを確かめる)

一つでも強く当てはまるものがある、またはいくつかの状態が2週間以上続いているなら、心療内科や精神科、またはかかりつけ医に相談してください。「この程度で病院に行っていいのか」と迷う人は多いのですが、早めに受診するほど、回復にかかる時間は短くてすみます。受診を迷ったときの考え方は心療内科に行くべきか迷ったとき、限界のサインについてはストレスが限界のときのサインと対処でも詳しく紹介しています。

図5

  1. 記録をつける眠れた時間、食事、気分を1日1行でメモし、何日続いているかを確かめる
  2. 誰かに話す家族や友人、公的な相談窓口に、今の状態をそのまま話す
  3. 受診する心療内科や精神科、かかりつけ医で、メモを見せながら状態を伝える
  4. 園に伝える医師の助言をもとに、園長に勤務の調整や休みを相談する
  5. 休む・調整する休む期間をとる、担当を一時的に変えてもらうなどで回復を優先する
図5 限界のサインに気づいてから、受診・相談するまでの流れ

公的な相談窓口

受診の前に誰かに話を聞いてほしいときは、厚生労働省の「こころの耳」が使えます。電話相談(0120-565-455)は平日17時〜22時、土日10時〜16時です[3]。LINEのSNS相談は平日17時〜22時、土日10時〜16時に受け付けています[4]。メール相談は専用フォームから24時間送れて、受理から1週間以内に回答されます[5]。

「消えてしまいたい」と感じるほどつらいときは、いのちの電話(フリーダイヤル0120-783-556、毎日16時〜21時)や、24時間無料のよりそいホットライン(0120-279-338)に電話してください[6]。

ストレスチェックの結果も手がかりになる

常時50人以上の労働者がいる事業場では、年に1回のストレスチェックが義務づけられています[7]。50人未満の事業場への義務化は2028年4月1日に施行される予定です[8]。受けたことがあるなら、その結果も、自分の状態を知る手がかりになります。結果を本人の同意なく園に伝えることや、受けなかったことを理由に不利益な扱いをすることは禁止されています[7]。

04「辞めたいのは甘え?」と思ったときの考え方

要点:辞めたいと感じるのは、甘えではなく、負担が回復を上回っているというサインです。「甘えかどうか」ではなく、「少し休めば戻れる疲れか、環境を変えないと戻らない疲れか」で考えると、次の一手が見えてきます。

「みんな同じように大変なのに、自分だけ辞めたいなんて甘えだ」。新人保育士の多くが、この言葉で自分を責めます。けれど、ストレスの感じ方は、仕事の量だけでなく、職場の人間関係、担当するクラス、相談できる相手がいるかどうかで大きく変わります。同じ園にいても、置かれている状況は一人ひとり違います。他の人が平気そうに見えることは、あなたが甘えている証拠にはなりません。

辞めたいと感じているのは、あなただけではありません。東京都の調査では、現在保育士として働く人の19.4%が「保育士を辞め、保育士以外の職種で働きたい」と答えていました[9]。辞めたい気持ちは、珍しいものでも、恥ずかしいものでもありません。

図6

見分ける点少し休めば戻れる疲れ環境を変えたほうがいい疲れ
休日の回復休日にしっかり眠れば、月曜には気持ちが戻っている休日も仕事のことが頭から離れず、回復しない
続いている期間行事前など、特定の時期だけつらい時期に関係なく、何か月も続いている
つらさの中心慣れないことが多く、覚えれば軽くなりそう特定の人の言動や、職場の仕組みが変わらない
相談したあと相談すると、分担や声かけが変わった相談しても、何も変わらなかった
体の状態疲れはあるが、眠れて食べられている睡眠や食欲に、はっきりした変化が出ている
図6 少し休めば戻れる疲れと、環境を変えたほうがいい疲れ

左の列に当てはまるものが多いなら、今のつらさは、休み方や仕事の進め方を工夫することで軽くなる可能性があります。右の列に当てはまるものが多いなら、あなたの努力が足りないのではなく、環境の側に無理がかかっています。どちらの場合も、甘えという言葉で片付ける必要はありません。罪悪感との向き合い方は、辞めたいのは甘えかと悩むときの考え方でも紹介しています。

判断は、少し回復してから

心身が疲れ切っているときは、物事を実際より悲観的に見やすく、「もう全部だめだ」という判断になりがちです。辞めるかどうかを決めるのは、受診をして、少し眠れるようになってからでも遅くありません。決めることを先延ばしにするのではなく、決める力を取り戻してから決める、と考えてみてください。

05まいこさんの場合:「甘えかも」と考えるのをやめて、受診した

要点:ここでは、0歳児クラスの緊張から眠れなくなった新人保育士のモデルケースを紹介します。まいこさんが変わったきっかけは、「甘えかどうか」を考えるのをやめて、体の声を優先したことでした。

悩んだ3か月より、病院に行った1時間

相談事例(モデルケース)

お名前
まいこさん(仮名)・22歳
保育士歴
1年目(相談当時)
勤務先
株式会社が運営する都市部の認可保育園(定員約90名)、0歳児クラス
変化
眠れる時間 約4時間 → 約6時間半、出勤前の動悸 毎朝 → 週1回以下

編集部最初に異変を感じたのは、いつごろですか。

まいこさん

6月くらいです。午睡チェックで赤ちゃんの呼吸を確かめる時間がすごく怖くて。夜中の3時に目が覚めて、夢の中でも胸の動きを確認しているんです。8月には、毎朝家を出る前に心臓がどきどきするようになりました。

編集部そのとき、どう考えていましたか。

まいこさん

先輩たちは普通にやっているし、私が弱いだけ、甘えてるだけだって思っていました。辞めたいなんて言ったら、根性がないと思われる。だから、誰にも言わずに3か月くらい我慢していました。

編集部受診したきっかけは何でしたか。

まいこさん

実家の母に電話したとき、声を聞いただけで「眠れてないでしょう」って言われたんです。それで初めて、眠れていない日数をメモに書いてみたら、ほとんど毎日でした。数字で見たら、ああ、これはもう甘えとかの話じゃないなって、すとんと腑に落ちて。9月の終わりに、駅前の心療内科に行きました。

編集部受診したあと、何が変わりましたか。

まいこさん

お医者さんに、しばらく休んで負担を減らしたほうがいいと言われて、そのことを園長に伝えました。10月に有給休暇が付いたので、それを使って1週間休ませてもらいました。復帰してからは、午睡チェックを一人で担当する日を週5日から週2日に減らしてもらって、記録も先輩と二人で確認する形に変えてもらえたんです。

「甘えかも」って悩んでいた3か月より、病院に行った1時間のほうが、ずっと前に進めました。

まいこさん(仮名)

まいこさんは今も同じ園で働いています。眠れる時間は約4時間から約6時間半に戻り、出勤前の動悸は週に1回あるかどうかになりました。来年度も0歳児クラスを続けるか、別の年齢のクラスを希望するかは、年明けに園長と話す予定だそうです。

このケースから持ち帰れるのは、受診が「辞めるか続けるか」を決める前の一歩になったことです。まいこさんは、体を立て直してから、どう働くかを考えるという順番を選びました。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図7

受診する前受診して2か月後

眠れる時間

約4時間
約6時間半

出勤前の動悸

毎朝
週1回以下

午睡チェックを一人で担当する日

週5日
週2日

「辞めたい」と思う日

ほぼ毎日
週1〜2日
図7 まいこさんの心と体の変化

数字だけを見ると大きく変わったように見えますが、まいこさん自身は「劇的に元気になったわけではない」と話しています。それでも、つらい日があっても回復できる日が戻ってきたことで、「辞めるかどうか」を自分で考えられる状態になりました。

06ストレスを一人で抱えないために、知っておいてほしいこと

要点:ストレス対処には限界があり、職場の環境が原因のつらさは、個人の工夫だけでは解決しません。休むことは辞めることとは違う一つの選択肢であり、判断は回復してからで十分間に合います。

自分でできる対処には、限界がある

この記事で紹介した対処法は、あくまで自分でできる範囲のものです。休憩が取れない、持ち帰り仕事が当たり前になっている、特定の人から強い言葉を受け続けているといった職場の問題は、睡眠や考え方の工夫だけでは解決しません。対処しても楽にならないのは、あなたのやり方が悪いからではなく、問題の中心が別の場所にあるからです。

休むことは、辞めることとは違う

「休んだら迷惑がかかる」と考えて、限界まで出勤を続ける新人は少なくありません。けれど、休むことは、辞めることとは違う一つの選択肢です。入職から6か月継続勤務し、8割以上出勤していれば、有給休暇が10日付与されます[10]。入職して半年未満で有給休暇がない場合や、長く休む必要がある場合は、医師の助言をもとに、休み方を園長と相談してください。

環境を変えることも、回復の一つの形

受診して休み、勤務の調整もしてもらったのに、職場に戻るとまた同じ症状が出る。そんなときは、今の環境そのものが体に合っていない可能性があります。担当クラスを変えてもらう、同じ法人の別の園に移る、働き方を変える、別の園に転職する。環境を変えることは、逃げではなく、回復のための選択肢の一つです。ただし、大きな決断は、医師とも相談しながら、少し回復してから行うようにしてください。

一人で抱えず、相談先を一つ持つ

職場の中で相談できる人がいないときは、園の外にも相談先があります。悩みの種類ごとの相談先は、1年目の悩みの相談先にまとめています。ストレスの先にある「辞めるかどうか」を順を追って考えたいときは、新人保育士がつらいときの判断基準で確かめられます。

眠れない日が続いているなら、まずは受診を優先してください。そのうえで、職場のことや今後の働き方を誰かと整理したくなったら、ほいくの相談室も選択肢の一つです。辞めるかどうかを決めていなくても、今の状態を話すところから始められます。

よくある質問

新人保育士がストレスで休むのは、甘えではありませんか?

甘えではありません。心と体の不調は、気持ちの強さとは関係なく、負担が回復を上回ったときに起こります。休むことで回復すれば、また自分らしく保育に向き合えるようになります。

心療内科を受診したら、園に知られますか?

受診したことを園にどこまで伝えるかは、基本的に本人が決めることです。休みや勤務の調整が必要な場合は、本人から園長に伝えることになります。何をどこまで話すかは、医師とも相談しながら決めて大丈夫です。

ストレスで眠れないとき、まず何をすればいいですか?

まずは、眠れた時間と気分を1日1行でメモしてみてください。2週間以上眠れない日が続いているなら、医療機関を受診してください。受診の前に誰かに話したいときは、こころの耳の電話・SNS・メール相談を利用できます[3]。

1年目で、まだ有給休暇がありません。どう休めばいいですか?

有給休暇は、入職から6か月継続勤務した時点で付与されます[10]。それより前に休む必要がある場合は、医師の助言をもとに、欠勤や勤務の調整について園長と相談してください。体調を崩したまま働き続けるより、早めに相談するほうが、結果として休む期間も短くすみます。

ストレスで辞めたいとき、すぐに辞めてもいいのでしょうか?

辞めることは選択肢の一つですが、心身が疲れ切っているときは判断が偏りやすくなります。可能であれば、受診や休養で少し回復してから決めるのがおすすめです。ただし、職場にいること自体が心身に大きな負担になっている場合は、まず休むことを優先してください。

同期に相談したら、かえって落ち込みそうで不安です。

同期は同じ立場で気持ちを分かってもらいやすい一方、相手も手探りの時期のため、比べてしまって落ち込むこともあります。同期とは気持ちを分かち合う相手、仕事の進め方は先輩や主任、心の疲れは医療機関や公的な窓口というように、相談の中身で相手を分けると負担が減ります。話してつらくなる相手なら、無理に話さなくてかまいません。

参考にした資料

  1. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
  2. e-Gov法令検索「労働基準法」
  3. こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
  4. こころの耳「働く人の『こころの耳SNS相談』」
  5. こころの耳「働く人の『こころの耳メール相談』」
  6. 厚生労働省「まもろうよ こころ」電話相談
  7. 確かめよう労働条件「ストレスチェックってな〜に?」
  8. こころの耳「ストレスチェック制度について(労働者数50人未満の事業場)」
  9. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 結果の概要」
  10. 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

ほいくの相談室

転職するかは、まだ決めなくていい。保育士の悩みを、まず相談。

1年目の悩みは、1年目だからこそ相談しにくいもの。小さなことからで大丈夫です。

  • 保育士の悩み専門
  • 転職の前提なし
  • LINE・オンラインで全国対応

LINEで相談する(友だち追加)

LINEが使えない方、文章でじっくり伝えたい方は、下のフォームから送ってください。

    相談内容がまとまっていなくても大丈夫です。「何から話せばいいか分からない」の一行からでも受け付けています。送信後、入力したメールアドレスに確認のメールが届きます。 個人情報の扱いはプライバシーポリシーをご覧ください。