「それ、なんで先に聞かなかったの?」
お迎えが一段落した夕方、先輩にそう言われて言葉に詰まりました。本当は午前中から聞きたかったのです。けれど先輩は午睡の時間もずっと指導計画に向かっていて、声をかけるタイミングが見つからなかった。一度だけ話しかけたときに「今?」と短く返されてから、聞く前に頭の中で何度も練習するようになってしまいました。
質問できない状態が続くと、自己判断が増え、ミスが起き、責められ、さらに聞けなくなるという悪循環に入ります。これは性格の弱さではなく、聞くための「型」と「タイミング」がまだ決まっていないことが原因である場合がほとんどです。
ここからは、職場で質問できない保育士に向けて、忙しい先輩にも通じる聞き方の型と例文、報連相が怖いときの伝え方の順番、ミスを個人の注意力ではなく仕組みで減らす方法をまとめました。新人の方だけでなく、転職したばかりで園のやり方に戸惑っている方にも使える内容です。
この記事でわかること
- 職場で質問できなくなる理由と、ミスが増える悪循環の仕組み
- 忙しい先輩にも通じる「聞き方の型」と場面別の例文
- 報連相が怖いときに使える、伝える順番とメモの残し方
- ミスを責められにくくする、園の仕組みとしての対策と提案の仕方
結論
職場で質問できないときは、勇気を出すことより先に「聞き方の型」と「聞くタイミング」を決めるのが効果的です。型は「何の件か→自分はこう考えた→ここを確認したい」の3つで、30秒以内にまとめます。タイミングは、子どもの安全や健康、保護者対応に関わることはその場ですぐに、それ以外はメモにためて午睡中や終礼前にまとめて聞きます。ミスを責められる状況が続くなら、自分の注意力だけに頼らず、チェック表や確認の手順など、園の仕組みとしてミスを減らす方法を主任に提案してください。質問できないのは性格ではなく、聞き方と場の問題であることが多いからです。
01質問できないのは、性格より「場」と「タイミング」の問題
要点:質問できない理由の多くは、聞く側の気の弱さではなく、相手が忙しく見える、前に嫌な顔をされた、何が分からないのかを言葉にできない、といった状況にあります。放っておくと、ミスと叱責の悪循環に入りやすくなります。
質問できなくなる4つの理由
保育士から聞く「質問できない」の中身は、おおむね次の4つに分かれます。
- 先輩が常に忙しそうで、声をかける隙がない
- 前に聞いたとき、ため息や「前も言ったよね」が返ってきた
- 何が分からないのかを、自分でもうまく言葉にできない
- 「こんなことも知らないの」と思われるのが怖い
保育の現場には、質問しにくくなる事情が重なっています。保育中は子どもから目を離せないので、先輩と落ち着いて話せる時間がほとんどありません。午睡の時間も、連絡帳、日誌、月案・週案の作成で手が埋まっています。そのうえ、おむつ替えの記録の付け方、午睡チェックの表の使い方、アレルギー児の配膳の順番など、園ごとに決まったやり方が多いのに、文書のマニュアルがない園も珍しくありません。聞かなければ分からないことが多いのに、聞く時間がない。この矛盾が、質問できない状態をつくっています。
放っておくと、悪循環に入る
質問できないまま働き続けると、多くの人が同じ流れをたどります。
図1
- 聞けない忙しそう、怖いと感じて、確認を後回しにする
- 自己判断する前の園のやり方や、なんとなくの推測で進める
- ミスが起きる園のルールとずれて、記入漏れや手順の違いが出る
- 責められる「なんで聞かなかったの」と言われ、自信がさらに下がる
- もっと聞けなくなる次も責められるのが怖く、確認を避けるようになる
この輪を断ち切るのに、性格を変える必要はありません。変えるのは「聞き方」と「聞くタイミング」の2つです。どちらも型があるので、練習で身につけられます。
中途入職やパートの人ほど、聞きにくさを抱えやすい
質問できない悩みは、新人だけのものではありません。経験を積んでから転職した人は「経験者なのに、こんなことも知らないと思われたくない」とためらいます。パートや派遣で入った人は、正規の職員が集まる打ち合わせに出られず、情報が後から伝わってくることもあります。どちらも、本人の力の問題ではなく、情報が届く経路の問題です。経験がある人ほど「前の園ではこうでした」という具体的な比較ができるので、それを質問の材料に使えます。仕事を覚えるペースそのものに不安がある場合は、仕事を覚えられないと感じるときの工夫も参考になります。
02忙しい先輩にも通じる「聞き方の型」
要点:質問は「何の件か→自分はこう考えた→ここを確認したい」の3つで、30秒以内にまとめます。自分の考えを一言添えるだけで、丸投げの質問ではなく「確認」になり、相手も一言で答えやすくなります。
型:件名→自分の考え→確認したいこと
たとえば、連絡帳の書き方が分からないとき、「連絡帳って、どう書けばいいですか」と聞くと、相手は最初から説明しなければなりません。忙しいときほど、この「最初から」が負担になります。一方で「○○先生、連絡帳の件で確認させてください。食事量は『完食・半分・少し』の3段階で書こうと思っているのですが、この園の書き方で合っていますか」と聞けば、相手は「合ってる」「うちは量をグラムで書いてる」と、一言で返せます。
自分の考えを添えるのは、間違っていてもかまいません。むしろ間違っていれば、そこがずれていたと分かります。「何も考えずに聞いてきた」と受け取られにくくなるのも利点です。
図2
| 場面 | 伝わりにくい聞き方 | 伝わりやすい聞き方 |
|---|---|---|
| 連絡帳 | 「連絡帳って、どう書けばいいですか」 | 「食事量は3段階で書こうと思うのですが、この園の書き方で合っていますか」 |
| 午睡チェック | 「午睡チェック、どうするんでしたっけ」 | 「午睡チェックの記入は、0歳児も1歳児もこの表で合っていますか。間隔はクラスで違いますか」 |
| 保護者からの伝言 | 「○○ちゃんのお母さんが何か言ってました」 | 「○○ちゃんのお母さんから明日は17時お迎えと伝言です。延長の申請は私がしておけばいいですか」 |
| 制作の準備 | 「明日の制作、何を用意すればいいですか」 | 「明日の制作は画用紙とのりを人数分用意します。ほかに必要なものはありますか」 |
| 行事の役割 | 「運動会、私は何をすればいいですか」 | 「運動会は入場門の係と聞きました。前日の準備から入ればいいですか」 |
聞くタイミングを3段階に分ける
質問には、すぐ聞くべきものと、あとでまとめて聞けるものがあります。全部を同じように「今聞かなきゃ」と思うと、タイミングを探すだけで疲れてしまいます。
図3
- 1
すぐ聞く
子どもの安全・健康、アレルギー、与薬、保護者からの急な連絡。相手が忙しくても、その場で確認します
- 2
その日のうちに聞く
翌日の準備、連絡帳の書き方、行事の段取り。午睡中や終礼前など、相手の手が空く時間を選びます
- 3
まとめて聞く
園のルールの理由、保育の進め方の考え方。メモにためて、週1回の打ち合わせや面談で聞きます
「すぐ聞く」に入るものは、遠慮しなくてかまいません。「お忙しいところすみません、△△くんのアレルギーのことなので、今確認させてください」と最初に理由を言えば、相手も手を止めてくれます。安全に関わる質問で嫌な顔をする先輩はほとんどいませんし、もしいたとしても、確認しなかったときのほうがずっと大きな問題になります。
話しかける前の「最初の一言」を決めておく
質問の中身より、最初に声をかける瞬間がいちばん緊張する、という人は多いものです。最初の一言を決めておくと、そこで止まらずに済みます。
- 時間を区切る:「1分だけ確認させてください」「午睡のあとで5分ほどいいですか」
- 急ぎ度を伝える:「急ぎではないので、手が空いたときで大丈夫です」
- 用件を先に言う:「明日の延長保育の件で一つだけ」
「1分だけ」「急ぎではない」と先に伝えると、相手は今答えるか、あとにするかを自分で選べます。断られても「では午睡のあとにもう一度来ます」と返せばよく、拒否されたと受け取る必要はありません。相手の「今?」は、あなたへの評価ではなく、手が離せないという状況の説明であることがほとんどです。
「質問メモ」で、聞く回数そのものを減らす
ポケットに入る小さなノートを一冊、質問専用にします。書くのは、日付、聞きたいこと、もらった答え、答えてくれた人の4つです。急ぎのものには丸をつけ、それ以外はまとめて聞く。答えを書き残すので、同じことを二度聞く回数が減り、「前も言ったよね」と言われる場面も少なくなります。ノートを持っていること自体が、「覚えようとしている人」という印象にもつながります。
03報連相が怖いときは「順番」と「記録」で自分を守る
要点:報告は「結論→経過→今の状態→次にすること」の順で伝えると、話が短くなり、相手も状況をつかみやすくなります。伝えた内容をメモに残しておくと、「聞いていない」と言われたときの支えにもなります。
報告の順番の例
報告が怖いのは、話している途中で「それで?」「何が言いたいの?」と遮られるからでもあります。順番を決めておけば、遮られる前に要点が伝わります。たとえば子どもがけがをしたときは、次のように伝えます。
「○○先生、△△くんの報告です。園庭で転んで、右ひざをすりむきました。10時20分ごろ、すべり台の下を走っていて転びました。流水で洗って絆創膏を貼り、今は泣き止んで遊んでいます。お迎えのときにお母さんに伝えるつもりですが、伝え方を一緒に確認してもらえますか」
最初の一文で「誰の、何の報告か」が分かり、最後の一文で「相手に何をしてほしいか」が分かります。この2つがあるだけで、聞く側の受け止め方は大きく変わります。
悪い報告ほど、早く短く
言いにくい報告ほど後回しにしたくなります。けれど保育の現場では、報告が遅れると、保護者への説明が遅れる、受診の判断が遅れる、他の職員が同じ場面で同じミスをする、といった影響が広がります。結果として、叱られる内容も重くなりがちです。「怒られるのが怖いから、早く言う」と考え方を逆にすると、報告のハードルは少し下がります。
「前にも言ったよね」と言われたときの返し方
同じことを二度聞いてしまったときは、言い訳より、次の手立てを一言添えるのが効果的です。
- 「すみません、メモしたつもりでしたが抜けていました。もう一度教えてください。今度は質問メモに書いておきます」
- 「前に教えていただいた○○のところまでは分かるのですが、△△の場合はどうするかが分からなくて」
後者のように、どこまで分かっていて、どこからが分からないのかを示すと、相手は「全部忘れている」のではないと分かり、説明も短く済みます。
メモは、自分を守る記録にもなる
報告や確認をしたときは、日時と相手、伝えた内容を一行でメモしておきます。「聞いていない」と言われたときに、「10時半に○○先生にお伝えしました」と落ち着いて返せます。また、叱責が指導の範囲を超えていると感じたときにも、このメモは状況を説明する材料になります。
04ミスを責められる職場で、ミスを仕組みで減らす方法
要点:ミスを「自分の注意力が足りないから」と一人で抱えると、緊張でかえってミスが増えます。起きた場面を記録して共通点を見つけ、確認の手順やチェック表など、仕組みで減らす方法を園に提案するのが近道です。
保育の安全は、もともと個人の注意力だけに任せるものではなく、園全体で取り組むものです。国も、教育・保育施設等の事故防止と事故発生時の対応について、施設・事業者向け、自治体向け、発生時対応の3つの文書からなるガイドラインを2016年3月に示しています[1]。また、保育士の業務負担を軽くするためのガイドラインでは、記録・書類の見直しやICTの活用などの事例が紹介されています[2]。ミスを減らす工夫は、個人の頑張りではなく、園の仕事の進め方の問題として扱ってよいのです。
図4
- 午睡チェックの記入漏れ記入する人と時間帯を表に書き込み、交代のときにサインをする
- 与薬の確認預かった薬、与薬の依頼書、与薬した人の3点を、2人で声に出して確かめる
- アレルギー児の配膳生活管理指導表に基づく除去の内容[3]を、配膳前に2人で確かめる手順にする
- 保護者からの伝言口頭で受けた伝言は決まった用紙かボードに書き、担任が確認したら消す
- 連絡帳の書き漏れ午睡中に書く順番を決め、書き終えた子の名前にチェックを入れる
- 持ち物・配布物の渡し忘れお迎え前に確認する一覧を、帰りの支度の場所に貼っておく
ミスを減らす提案は、この順番で進める
いきなり「仕組みを変えてください」と言うと、園のやり方を否定しているように聞こえることがあります。自分のミスの記録から始めて、小さな手順を一つだけ提案するほうが、受け入れてもらいやすくなります。
図5
ミスを記録する
自分のミスやヒヤリとした場面を、日時・場面・何が起きたかだけ書き留めます
共通点を探す
時間帯(お迎え前、午睡明けなど)や作業(記入、配膳など)で分けて、重なる場面を見つけます
確認の手順を一つ決める
一番多い場面について、「誰が・いつ・何を見て確かめるか」を一つだけ決めます
主任に提案する
「私が抜けやすいので」と自分の課題として切り出し、手順の案を見せて相談します
2週間試す
実際にやってみて、続けにくい点や抜けた日を記録します
振り返って残す
続けられる形に直し、クラスの手順として掲示やマニュアルに残します
提案するときの言い方の例です。「最近、保護者からの伝言を伝え忘れることがあって、申し訳なく思っています。伝言をボードに書いて、担任が見たら消す形を試してみてもいいでしょうか」。主語を「私」にして、園や先輩を責める言葉を入れないのがこつです。手順ができると、自分だけでなく他の職員のミスも減るので、結果的に職場全体の空気が和らぐこともあります。
「ミスした自分」と「ミスが起きた場面」を分けて考える
ミスをすると、「自分はこの仕事に向いていない」と考えてしまいがちです。けれど、記録を見返すと、ミスの多くは「お迎えが重なる17時台」「午睡明けの着替えの時間」など、特定の場面に集まっていることが分かります。それは能力の問題ではなく、その時間帯の手が足りていないという場面の問題です。ミスをしたときの気持ちの立て直し方や、保護者への伝え方は保育中にミスしたときの対応でも詳しく紹介しています。
05相談事例:聞く時間を決めたら、注意される回数が減った
要点:聞く時間と確認の手順を決めたことで、注意される回数が週3〜4回から月2回ほどに減ったモデルケースを紹介します。主任へのお願いの言葉は、そのまま使える形になっています。
「質問メモ」と終礼前の5分で、聞けない毎日が変わった
相談事例(モデルケース)
- お名前
- ひかりさん(仮名)・22歳
- 保育士歴
- 1年目(入職7か月)
- 勤務先
- 都市部の小規模保育事業A型(定員19名)、0〜2歳児の混合保育
- 変化
- 聞けずにためていた疑問 1日5〜6個 → 終業前に1〜2個
編集部相談に来たとき、どんな状態でしたか。
職員が6人の小さな園で、先輩はみんな私より15歳以上年上なんです。聞けば教えてくれるんですけど、毎回手を止めさせるのが申し訳なくて。気づいたら聞きたいことが1日5〜6個たまっていて、結局自己判断で進めて、週に3〜4回は「なんで聞かなかったの」って言われていました。
編集部何から変えましたか。
まず、ポケットに入る小さなノートを「質問メモ」にしました。聞きたいことを書いて、急ぎのものには丸をつける。丸がついていないものは、終礼前にまとめて聞く。それで、終礼前の5分を「確認タイム」にしてもらえないか、主任にお願いしたんです。
編集部主任にはどうやってお願いしたんですか。
心臓がばくばくしていました。「私が聞くタイミングをつかめなくて、それがミスにつながっているので」って、自分の課題として話したんです。そうしたら「それなら毎日5分取ろうか」って、あっさり。半年近く悩んでいたのは何だったんだろうって、ちょっと笑ってしまいました。
編集部ミスのほうは、どう変わりましたか。
一番多かったのが保護者からの伝言の伝え忘れで、月に4〜5回はあったんです。それでホワイトボードに書いて、担任が見たら消す形を提案しました。それから伝え忘れはほとんどなくなって、注意されるのは月に2回くらいです。「前も言ったよね」も、メモを見返すようになってからは言われていません。
聞けないのは私の性格のせいだと思っていたけど、聞く時間が決まっていなかっただけでした。
ひかりさん(仮名)
ひかりさんは、その後も同じ園で働いています。質問メモは3冊目になり、最近は新しく入ったパートの先生に、メモの使い方を教える側にもなったそうです。終礼前の5分は、今ではクラス全員の確認の時間として定着しています。
このケースのポイントは、質問できない悩みを「勇気」ではなく「時間と手順」の問題として扱ったことです。主任へのお願いも、相手を責めずに自分の課題として切り出したことで、すんなり受け入れられました。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図6
聞けずにためていた疑問
「なんで聞かなかったの」と言われる回数
保護者からの伝言の伝え忘れ
主任と確認する時間
06聞き方を工夫しても責められ続けるなら
要点:聞き方の型や仕組みづくりは、指導が厳しい職場では役に立ちますが、指導の範囲を超えた叱責には効きません。責められ方が「指導」なのか「ハラスメント」なのかを分けて考え、必要なら園の外に相談してください。
指導とハラスメントの境目
厚生労働省の示す考え方では、パワーハラスメントに当たるのは、優越的な関係を背景にした言動のうち、業務上必要かつ相当な範囲を超えて、働く環境を害するものです。一方で、客観的にみて業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な指示や指導は、パワハラには当たりません[4]。
たとえば「連絡帳の記入が漏れていたから、次はこの順番で書いてね」は、言い方が厳しくても指導の範囲です。けれど「こんなこともできないなら、保育士なんて辞めたら」「あなたには何を言っても無駄」といった人格を否定する言葉や、他の職員や保護者の前で繰り返し大声で叱ることは、指導の範囲を超えている可能性があります。質問したことそのものを責める、わざと必要な情報を伝えない、といった状態が続く場合も同じです。
相談できる場所は、園の中にも外にもある
事業主には、ハラスメントの相談に応じて適切に対応する体制を整える義務があり、相談したことを理由とする不利益な扱いは禁止されています[5]。園や法人に相談窓口があるか、就業規則や掲示を確かめてみてください。園の中で相談しにくい場合は、全国の労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーでも、面談か電話で相談できます。費用はかからず、予約もいりません[6]。
質問するのが怖くて出勤前におなかが痛くなる、眠れない日が続くといった状態なら、聞き方の工夫より先に体を守ることが優先です。内科や心療内科で今の状態を伝えてみてください。電話をする時間や気力がないときは、24時間受け付けている「こころの耳メール相談」もあり、受理から1週間以内に回答が届きます[7]。
一人で抱えないための読みもの
先輩そのものが怖くて話しかけられない場合は先輩が怖いと感じるときの関わり方を、入職1年目で人間関係につまずいている場合は新人保育士の人間関係がつらいときを参考にしてください。質問しにくさの奥に、職場の人間関係そのものの重さがあると感じるなら、保育士の人間関係のつらさの整理の仕方も役に立ちます。
「聞けない」という悩みは、打ち明けること自体が難しいものです。主任へのお願いの言葉を一緒に考えてほしい、というだけの相談でも、ほいくの相談室は受け付けています。転職の予定がなくてもかまいませんし、保育の現場の言葉のまま話せるので、園のルールや担任の事情を一から説明する必要もありません。
よくある質問
新人なのに、何度も同じことを聞いてしまいます。
覚える前に次の仕事が来る保育の現場では、同じことを聞くのはよくあることです。2回目に聞くときは「前に教えていただいたのにすみません、メモが抜けていました」と添え、答えを質問メモに書いてください。3回目を防ぐ手立てを見せれば、相手の受け止め方も変わります。
先輩によって言うことが違い、どれに従えばいいか分かりません。
やり方が人によって違うのは、どの園でも起こることです。「A先生にはこう教わったのですが、B先生はこうされていて、クラスとしてはどちらに合わせればいいですか」と担任リーダーや主任に確認すると、どちらの先輩も立てたまま答えを決めてもらえます。
質問しようとすると、緊張して頭が真っ白になります。
話す前に、質問メモに「件名・自分の考え・確認したいこと」を一行ずつ書き、それを見ながら聞いてください。メモを見て話すのは失礼ではなく、正確に伝えるための工夫として受け取られます。
ミスを報告したら、強く叱られそうで言い出せません。
報告が遅れるほど、保護者への説明や子どもへの対応も遅れ、叱られる内容も重くなりがちです。「結論→経過→今の状態→次にすること」の順で、気づいた時点ですぐに伝えてください。報告したこと自体を責める言動が続くなら、指導の範囲を超えていないかを考える段階です。
転職したばかりで、前の園のやり方との違いに戸惑っています。
中途入職の場合、経験があるぶん「こんなことを聞いていいのか」とためらいがちです。「前の園では○○でしたが、こちらではどうしていますか」と前の園のやり方を添えて聞くと、相手も違いを説明しやすくなります。入職から3か月ほどは、確認の多さを遠慮しなくてかまいません。
参考にした資料
- こども家庭庁「事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」
- 保育分野の業務負担軽減・業務の再構築のためのガイドライン(こども家庭庁掲載)
- 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)
- 厚生労働省 パワーハラスメント対策リーフレット
- 厚生労働省 職場のハラスメント対策リーフレット
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
- こころの耳「働く人の『こころの耳メール相談』」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。