降園後の保育室で、子どもたちの椅子を一脚ずつ重ねていた。今日も職員が一人休み、午睡の見守りから散歩の引率まで、座る間もなく動き回った一日だった。「私まで辞めたら、この園はどうなるんだろう」。そう考えた次の瞬間、「辞めたいなんて、やっぱり甘えだよね」と自分に言い聞かせていた。
辞めたいと思うたびに、頭の中で別の声が聞こえてきます。「子どもたちを置いていくの?」「人が足りないのを知っていて抜けるの?」「もっと大変な園で頑張っている人もいるのに」。その声にうまく言い返せないまま、罪悪感だけが少しずつ積み重なっていきます。
この記事では、保育士が「辞めたいのは甘えでは」と感じてしまう理由を、本人の性格ではなく、仕事と職場の構造からほどいていきます。辞めるか続けるかの結論を急がせるつもりはありません。自分を責めることに使っている時間とエネルギーを、本当に考えるべきことに回せるようにするための記事です。
この記事でわかること
- 保育士が「辞めたいのは甘え」と感じてしまう3つの出どころ
- 公的なデータから見る、辞めたい気持ちの広がりと人手不足の実態
- 罪悪感が大きくなる構造と、「甘え」と「限界」を分けるための問い
- 自分を責める言葉を事実の言葉に置き換え、次の一手を選ぶ手順
01「辞めたいのは甘え」と感じてしまう3つの出どころ
要点:罪悪感の出どころは、たいてい「子どもへの責任感」「人手不足への遠慮」「周りの声」の3つです。どれも、あなたが真面目に働いてきたからこそ生まれるものです。
図1
- 1
子どもへの責任感
担任として一年を一緒に過ごすと約束したような気持ちがあり、途中で離れることが裏切りに思える
- 2
人手不足への遠慮
自分が抜けたらシフトが回らない、同僚の負担が増えると分かっているから言い出せない
- 3
周りの声
「みんな大変」「3年は続けないと」「どこに行っても同じ」という言葉が、頭の中でくり返される
責任感が強い人ほど、自分を責めやすい
保育士は、子どもの育ちを一年単位で見守る仕事です。4月には玄関で泣いていた子が、秋には自分から靴をそろえて「せんせい、みて」と言うようになる。その変化をいちばん近くで見てきたからこそ、途中で手を離すことに強い抵抗を感じます。
責任感は保育士にとって大切な資質です。ただ、責任感が強い人ほど「辞めたい」という気持ちを、自分の弱さや無責任さの表れとして受け取ってしまいます。本当は体が悲鳴を上げているのに、それを「気持ちが足りないからだ」と解釈してしまうのです。責任感そのものに問題があるのではなく、責任感が自分を守る方向に働いていないことが問題です。
人手不足は「あなたが抜けたら困る」を生む
人が足りない園では、一人の退職がそのままシフトに響きます。早番や遅番の回数が増え、同僚が休みを取りにくくなる様子が目に浮かぶので、「辞めたい」と口にすること自体が、仲間を裏切る行為のように感じられます。定時で帰ることにさえ後ろめたさを覚える人は、定時で帰ると罪悪感がわくときの考え方も読んでみてください。
けれど、ここで一度立ち止まって考えてほしいのです。人が足りないのは、あなたが決めたことでしょうか。採用や配置を決めるのは園長や法人です。あなたが抜けたら困る状態になっていること自体が、職場の側の課題なのです。
「みんな大変」という言葉の重さ
先輩や家族から「みんな頑張っているよ」「石の上にも三年」と言われることがあります。多くの場合、悪気はなく、励ますつもりの言葉です。けれど、この言葉には、あなたのつらさを他の人のつらさと比べて小さく見せる働きがあります。つらさは比べて決めるものではありません。隣の人が耐えられていることでも、あなたにとっては限界ということは十分にあり得ます。
「3年は続けないと次で通用しない」という言葉も、よく耳にします。けれど、何年続けなければならないという決まりがあるわけではありません。採用する側が気にするのは、年数そのものよりも、なぜ辞めたのか、次の職場で何を大切にしたいのかを本人が説明できるかどうかです。3年という数字に縛られて体を壊してしまえば、その先の選択肢のほうが狭くなってしまいます。
02データで見ると、辞めたい気持ちは特別なものではない
要点:今働いている保育士のうち、およそ5人に1人が「保育士を辞めて別の職種で働きたい」と答えた調査があります[3]。保育士の人手不足も全職種と比べて際立っており[2]、辞めたい気持ちは一部の人の甘えではありません。
東京都が令和4年度に行った保育士実態調査は、1万8千件を超える回答を集めた大きな調査です[4]。その中で、現在保育士として働いている人の78.7%が「今後も保育士として働き続けたい」と答える一方で、19.4%が「保育士を辞め、保育士以外の職種で働きたい」と答えています[3]。辞めたいと考える理由の上位は、給料が安い61.6%、仕事量が多い54.0%、労働時間が長い35.4%、職場の人間関係30.1%でした[3]。
この数字から分かるのは、辞めたい気持ちを抱えながら働いている保育士が、職場に一人はいてもおかしくないということです。そして、その理由は「やる気がない」「根性がない」ではなく、給料、仕事量、労働時間、人間関係という、職場の条件に関わるものが並んでいます。
図2
有効求人倍率は、仕事を探している人1人に対して求人がどのくらいあるかを示す指標です。2026年7月の保育士の有効求人倍率は全国で2.80倍で、全職種平均の1.15倍を大きく上回っています[2]。東京都では4.04倍です[5]。保育の現場が人手不足なのは、あなたの園だけの話ではなく、社会全体の構造でもあります。人が足りない場所で働いていれば、一人ひとりの負担が増え、辞めたくなる人が出てくるのは自然な流れです。
03罪悪感の正体:責任感と人手不足が重なる構造
要点:罪悪感は、心の弱さから生まれるのではありません。子どもへの責任感が強い人が、人手の足りない職場で働くと、「辞めたい」と思うたびに罪悪感が生まれる仕組みになっているのです。
図3
- 人が足りない欠員が埋まらず、一人ひとりの担当や行事の負担が増える
- 休みにくくなる自分が休むと同僚が困るので、体調が悪くても出勤する
- 疲れがたまる持ち帰りや残業が続き、休日も回復しきれない
- 辞めたいと思う心と体が限界に近づき、自然な反応として辞めたい気持ちが出る
- 自分を責める「抜けたら困る人がいる」と考え、辞めたいと思った自分を責める
- 我慢を続ける罪悪感から何も言えず、さらに疲れがたまって最初に戻る
この流れの中に、あなたが自分で選んだものはほとんどありません。人が足りないのも、担当が増えたのも、休みにくい雰囲気も、職場の側で起きていることです。それなのに、最後の「自分を責める」だけは、あなたが一人で引き受けています。
この循環を止められる場所は、「辞めたいと思う」の次です。辞めたいと思ったときに、その気持ちを責めるのではなく、「疲れがたまっている」という事実として受け取る。そこから、何を変えればいいのかを考えはじめることができます。
人手の問題を背負うのは、本来は園と制度の役割
保育士の配置は、国の基準で最低限の人数が決められています。4・5歳児の基準は、2024年度に子ども30人に保育士1人から25人に1人へ改善されましたが、こども家庭庁はこの基準について「制度発足以来75年間一度も改善されてこなかった」と説明しています[6]。さらに、経過措置として当分の間は従来の基準での運営も妨げないとされています[7]。
つまり、保育の現場は長いあいだ、制度が現場の実感に追いつかない中で、保育士一人ひとりの頑張りによって支えられてきたとも言えます。同じ東京都の調査では、今の職場で改善してほしいこととして「職員数の増員」を挙げた人が48.6%にのぼりました[8]。人が足りないと感じているのは、あなただけではありません。人員を確保するのは園長や法人の仕事であり、一人の保育士が退職を我慢することで埋め合わせるものではないのです。
「子どもがかわいそう」と言われたときに
辞めたいと伝えたとき、あるいは自分の頭の中で、「子どもがかわいそう」という言葉が出てくることがあります。子どもにとって担任が替わるのは、確かに小さくない出来事です。けれど、子どもにとって大切なのは、担任が誰かということと同じくらい、そばにいる大人が落ち着いて関われていることです。
疲れ切って毎日いらだちを抑えながら続けるより、引き継ぎを丁寧にして区切りをつけるほうが、結果として子どもにとってよい場合もあります。子どもへの申し訳なさが特に強い人は、子どもに申し訳ないと感じるときの向き合い方でその気持ちの扱い方を詳しく紹介しています。
04「甘え」と「限界」を分けるための問い
要点:「甘えかどうか」は、考え続けても答えの出ない問いです。代わりに、「何がつらいのか」「それは自分の努力で変えられるか」「体に影響が出ているか」を問うと、自分を責めずに状況を整理できます。
図4
- つらさの中身を、具体的な場面で言えるか「全部つらい」のままだと、甘えかどうかの堂々巡りから抜け出せないため
- その場面は、自分の努力で変えられるか人員や給与など、自分では変えられないものを背負っていないかを見るため
- 眠りや食欲など、体に影響が出ているか体のサインがあるなら、甘えかどうかより休むことが先になるため
- 園長や主任に、具体的に相談したことがあるか一度も伝えていないなら、変わる余地が残っているかもしれないため
- 相談したのに、何も変わらなかったか変わらなかったなら、それは環境を変える十分な理由になるため
- 誰かと比べて「まだましだ」と言い聞かせていないか比べるほど、自分のつらさの大きさが分からなくなるため
- 辞めたい気持ちが、1か月以上続いているか一時的な気分なのか、続いている状態なのかを見分けるため
- お金や次の仕事への不安が、罪悪感に混ざっていないか不安と罪悪感を分けると、それぞれに合った手が打てるため
この問いに答えていくと、自分が背負っているものの正体が少しずつ見えてきます。「自分の努力で変えられるか」に「いいえ」がいくつも並ぶなら、それは甘えではなく、環境の問題です。反対に、まだ一度も相談していないことが見つかったなら、それは希望でもあります。変わる余地が残っているということだからです。
それでも「甘えかも」が消えないときの確かめ方
問いに答えても、どこかで「やっぱり甘えなのでは」という声が消えない人もいます。そのときは、少しだけ時間を味方につけてみてください。有給休暇を使って数日しっかり休み、眠れて食事もとれる状態になってから、もう一度同じ問いに答えてみるのです。
休んだあとでも「この園の、この働き方はもう続けられない」と思うなら、それは疲れが言わせている言葉ではなく、あなたの本心です。反対に、休んだら「来年度の担当が変われば続けられそう」と思えたなら、それも大事な答えです。どちらになっても、甘えかどうかで悩む必要はありません。休む前と休んだあとで答えを比べることが、自分の気持ちを確かめるいちばん確かな方法です。
頭の中の言葉を、事実の言葉に置き換える
自分を責める言葉は、たいてい抽象的で、答えを出してくれません。同じ気持ちを、回数や時間や人数の入った言葉に置き換えてみてください。
図5
| 頭の中の言葉 | 事実に置き換えると |
|---|---|
| 「私が弱いから続けられない」 | 「持ち帰りの仕事が週4日あり、平日の睡眠が5時間を切っている」 |
| 「みんな我慢しているのに」 | 「同じクラスの3人のうち、2人が今年度中の退職を考えている」 |
| 「子どもを見捨てることになる」 | 「年度末まで勤めれば、担任として一年を見届けられる」 |
| 「人が足りないのに抜けるなんて」 | 「欠員が半年間埋まっておらず、補充の見通しを聞かされていない」 |
| 「どこに行っても同じだ」 | 「今の園しか知らないので、ほかの園の働き方をまだ見ていない」 |
右側の言葉にしてみると、次にやることが見えてきます。持ち帰りが週4日なら、書類の時間を確保してもらえないかを相談できます。欠員の補充の見通しを聞かされていないなら、聞くことができます。ほかの園の働き方を知らないなら、見学という方法があります。自分を責める言葉は行き止まりですが、事実の言葉は次の行動につながる入り口になります。
05相談事例:「甘えだ」と言い聞かせるのをやめた日
要点:ここでは、人手不足の小さな園で罪悪感を抱えていた人が、気持ちを事実に置き換えたことで判断がついたモデルケースを紹介します。
背負わなくていいものに気づいた
相談事例(モデルケース)
- お名前
- あかりさん(仮名)・26歳
- 保育士歴
- 4年目(相談当時)
- 勤務先
- 小規模保育事業所(定員19名)、1歳児担当
- 変化
- 休日に園のグループLINEを見る回数 1日10回以上 → 0回/休日の応援出勤 月2〜3回 → なし
編集部相談する前は、どんなふうに考えていましたか。
職員が6人しかいない園で、一人辞めてから半年、補充がなかったんです。私が辞めたら残りの5人で回すことになる。それが分かっていたから、辞めたいって思うたびに「甘えだ、甘え」って自分に言い聞かせてました。
編集部考え方が変わったきっかけは何でしたか。
学生時代の友達に話したら、「それ、あかりのせいじゃなくて、人が足りないのは園の問題じゃない?」って言われて。え、そうなの?って。ずっと自分の気持ちの問題だと思っていたので、言われて初めて、背負わなくていいものまで背負っていたんだなって気づきました。
編集部その後、どんなことをしましたか。
頭の中の「私が弱いから」を、紙に事実で書き直しました。休日に月2〜3回は応援で出ていること、休みの日もグループLINEが気になって1日10回以上は見てしまうこと。それを持って、園長に「来年度は補充をお願いしたいです。難しければ年度末で辞めることも考えています」と伝えました。
編集部園長の反応はどうでしたか。
「探してはいるけど、約束はできない」って。正直、がっかりしました。でも同時に、すっきりもしたんです。私が我慢しても、人が増えるわけじゃないんだって。それで年度末での退職を決めて、1月の面談で正式に伝えました。
甘えかどうかを考えていた時間を、何がつらいのかを書き出す時間に変えたら、答えは思っていたよりすぐに出ました。
あかりさん(仮名)
あかりさんはその年度の3月末で退職し、4月からは職員が手厚めに配置されている定員60名ほどの認可保育園で、1歳児クラスを担当しています。休日にグループLINEを見る習慣はなくなり、休日の出勤もありません。最後の3か月は、子ども一人ひとりの食事や午睡の様子、保護者との約束ごとをまとめた引き継ぎのメモづくりに力を注いだそうです。
このケースで大切なのは、あかりさんが罪悪感をなくそうとしたのではなく、罪悪感の中身を「半年間補充がない」という事実に置き換えたことです。事実になったことで、園長に伝える言葉が生まれ、園が変わるかどうかを確かめることができました。罪悪感が消えたから決められたのではなく、背負うべきものとそうでないものを分けられたから、決められたのです。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
06自分を責めずに次を考えるための整理の手順
要点:罪悪感は無理に消さなくて構いません。言葉を事実に置き換え、自分のものと園のものに分けると、罪悪感を抱えたままでも次の一手を選べるようになります。
図6
罪悪感の言葉を書き出す
「甘えだ」「申し訳ない」など、頭の中でくり返している言葉をそのまま書きます
事実の言葉に置き換える
それぞれを、回数・時間・人数が入った具体的な場面に書き直します
自分のものと園のものに分ける
自分の努力で変えられることと、人員や給与など園が決めることに印をつけます
園のものを一つだけ伝える
園が決めることのうち、いちばん重いものを一つ選び、園長や主任に具体的に相談します
2週間ほど様子を見る
何が変わり、何が変わらなかったかをメモに残します
次の一手を選ぶ
続ける、働き方を変える、環境を変えるのどれにするかを、メモをもとに考えます
この手順の中で、いちばん勇気がいるのは「園のものを一つだけ伝える」でしょう。人手不足の園で補充をお願いするのは、わがままを言うようで気が引けるかもしれません。けれど、伝えなければ、園はあなたが困っていることを知らないままです。伝えても変わらなかったなら、そのときは堂々と環境を変えることを考えてよいのです。辞める・続けるを決める判断の軸を詳しく知りたい人は、保育士を辞めるべきか迷うときの判断基準も参考にしてください。
辞めると決めた場合の、罪悪感との付き合い方
辞めると決めても、罪悪感はすぐには消えません。そのときは、罪悪感を消そうとするのではなく、行動で区切りをつけることを考えます。年度の区切りまで勤める、引き継ぎのメモを丁寧に作る、最後の日まで普段どおりに子どもと関わる。こうした行動は、子どもや同僚への誠実さとして残ります。退職をどう切り出せばいいか分からない人は、園長に辞めたいと言えないときの切り出し方も読んでみてください。
続けると決めた場合も、我慢とは違う
続けると決めたなら、それは「甘えを克服した」のではなく、自分で選んだということです。選んだ以上、来年度の担当や働き方について、変えてほしいことを早めに伝えておくことができます。罪悪感から我慢を続けるのと、条件を伝えたうえで続けるのとでは、同じ「続ける」でも一年後の疲れ方がまったく違ってきます。
07正直に伝えたいこと:罪悪感がゼロになる日は来なくてもいい
要点:辞めても続けても、罪悪感が完全に消えるとは限りません。けれど、罪悪感が残ることと、選んだ道が間違っていることは別の話です。
1. 「甘え」と言われても、言い返さなくていい
家族や同僚から「それは甘えだよ」と言われることがあるかもしれません。そのときに正面から反論しようとすると、ますます疲れてしまいます。相手を説得できなくても構いません。判断の材料は、相手の言葉ではなく、あなたが書き出した事実です。事実の言葉で話すと、気持ちだけを伝えるより、状況が相手に伝わりやすくなるという利点もあります。
2. 体にサインが出ているなら、考え方より休むことが先
この記事は、考え方を整理するための記事です。ただ、眠れない、食べられない、出勤前に涙が出るといった状態が2週間以上続いているなら、考え方を変えるより先に、休むことと受診を優先してください。働く人の悩みを聞く「こころの耳電話相談」(0120-565-455、平日17時〜22時、土日10時〜16時)のような公的な窓口もあります[9]。限界のサインの見分け方は「もう限界」のサインと今日できることにまとめています。
事実の言葉に置き換える作業は、一人だと途中で手が止まることもあります。誰かと話しながら進めたいときは、ほいくの相談室で「甘えなのかな」と迷っている段階の気持ちから聞かせてください。辞めるかどうかを決めていなくても、整理するための相談として受けています。
よくある質問
1年目で辞めたいのは、さすがに甘えですか?
年数で甘えかどうかが決まるわけではありません。1年目は仕事を覚えることと人間関係を築くことが同時に押し寄せるため、つらさを感じやすい時期です。眠れないなどの体のサインがあるなら、年数に関係なく休むことと相談を優先してください。
人手不足の園で辞めるのは、無責任ですか?
人員を確保するのは園長や法人の役割で、一人の保育士が我慢して埋めるものではありません。就業規則に沿って早めに伝え、引き継ぎを丁寧に行えば、責任を果たして辞めることは十分にできます。
「どこに行っても同じ」と言われました。本当ですか?
人手不足は保育業界全体の課題ですが、職員の配置、行事の数、書類の量、休みの取りやすさは園によって違います。今の園しか知らない場合は、見学や情報収集でほかの園の働き方を見てから判断しても遅くありません。
辞めたい気持ちを、同僚に話してもいいですか?
信頼できる相手なら、気持ちを話すことで楽になることもあります。ただ、退職が決まる前に職場の中で広まると、話がこじれることがあります。最初に話す相手は、職場の外の人や相談窓口にしておくと安心です。
罪悪感が強くて、園長に退職を切り出せません。
罪悪感を消してから切り出そうとすると、いつまでも言えないままになりがちです。伝える内容を「退職したい時期」と「引き継ぎについての考え」の2つに絞り、メモを見ながら話すと、気持ちに飲まれにくくなります。
参考にした資料
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
- こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 結果の概要」
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査結果(報告書)」
- こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」
- こども家庭庁「基礎資料(保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等))」令和8年3月版
- こども家庭庁「基礎資料(保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等))」令和8年3月版
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。