保育士の職場選びの相談先と、自分に合う園の簡単診断

日曜の夜、夕飯の片付けをしながら家族に「次はどんな園がいいの?」と聞かれて、言葉に詰まった。今の園を離れたい気持ちははっきりしているのに、どんな園なら合うのかと聞かれると、何も出てこない。求人サイトを開いても、検索条件の欄に何を入れればいいのか分からず、結局「新着順」を眺めて閉じてしまう。

相談できる相手がいないことも、迷いを長引かせます。同じ園の同僚には言いにくい。保育士ではない友達に話しても、早番や持ち帰りの大変さはなかなか伝わらない。家族は心配してくれるけれど、「どこでもいいんじゃない」「今のところで頑張れば」と言われると、かえって一人で抱え込みたくなります。

この記事では、まず簡単な診断で自分に合う園の傾向をつかみ、そのうえで職場選びを誰に、どう相談すればよいかを紹介します。診断は数分で終わります。結果を手に相談すれば、相手にも自分にも、何を探しているのかが伝わりやすくなります。

この記事でわかること

  • 自分に合う園が分からなくなる理由と、その抜け出し方
  • 3分でできる「自分に合う園」の簡単診断と、タイプ別の探し方
  • 職場選びの相談先ごとの得意なことと、気をつけたいこと
  • 相談を役に立てるための準備と、伝え方の例

結論

保育士の職場選びは、一人で求人を眺め続けるより、まず自分に合う園の傾向をつかみ、それを持って保育の現場を知る第三者に相談すると進みやすくなります。自分に合う園は、園の規模や人との距離感の好みと、保育の内容と生活の条件のどちらを重く見るかの2つの軸で考えると絞り込みやすく、この記事の簡単診断で傾向が分かります。相談先は、家族、元同僚、保育士・保育所支援センター、転職相談などでそれぞれ得意なことが違うので、聞きたいことに合わせて使い分けます。どの相談先を使っても、最後に決めるのは自分だと意識しておくことが大切です。

01自分に合う園が分からなくなるのは、「合う」の中身がまだ言葉になっていないから

要点:「合う園がいい」と思っていても、何が合えばいいのかが言葉になっていないと、求人を何十件見ても決められません。まずは、自分が大事にしたいことを言葉にするところから始めます。

自分に合う園が分からなくなる理由は、だいたい次の3つです。

  • 今の園や前の園が唯一の基準になっていて、「今の園と違うところ」しか探せない
  • 求人票の言葉がどこも似ていて、「アットホーム」「働きやすい」の違いが分からない
  • 条件を挙げはじめると10個も20個も出てきて、どれが大事なのか分からなくなる

一つめの「今の園が基準」は、特に長く同じ園で働いてきた人に起こりやすいものです。「今の園は人間関係がつらいから、人間関係が良い園」と考えるのは自然ですが、人間関係の良し悪しは求人票からは分かりません。何がつらかったのかを分けて考えると、「職員の人数が少なく、一人ひとりと深く関わる園のほうが楽」「逆に、大勢の中で適度な距離がとれる園のほうが楽」のように、園の形に置き換えられることがあります。

「今の園の不満」を「次の園の条件」に言い換える

今の園への不満は、そのままでは次の園を探す条件になりません。不満を一つずつ、「次の園ではどうなっていてほしいか」に言い換えてみてください。

  • 「園長にいつも急に仕事を振られる」→「仕事の分担が前もって決まっている園」
  • 「職員が多すぎて、誰に聞けばいいか分からない」→「相談する相手が決まっている園」
  • 「行事の準備で毎年秋は持ち帰りばかり」→「行事の数が少ないか、準備が勤務時間内で終わる園」
  • 「子どもとゆっくり関わる時間がない」→「1クラスの子どもの人数が少ない園」

言い換えると、不満の裏にある「自分が大事にしたいこと」が見えてきます。そして、その多くが園の規模や人との距離感、保育の進め方といった、園の「形」と結びついていることに気づくはずです。

多くの保育士が重く見ている条件

保育士として職場に戻るときに何を重く見るかを調べた東京都の調査では、1日の勤務時間、年収などの給与、片道の通勤時間、週の勤務日数を挙げた人が多くなっています[1]。

図1

復職する場合の希望条件(東京都保育士実態調査〔令和4年度〕・過去就業経験者・複数回答の上位4項目)[1]

勤務時間(1日)73.8%
給与等(年収)69.0%
通勤時間(片道)61.6%
勤務日数(週)57.3%
図1 復職する場合の希望条件(東京都保育士実態調査〔令和4年度〕・過去就業経験者・複数回答の上位4項目)[1]

時間、お金、通勤、日数。こうした条件は数字で比べられるので、求人選びの土台になります。ただ、数字の条件がそろっていても「合う」と感じられないことがあります。その差を生むのが、園の規模や人との距離感、保育の進め方といった、数字にしにくい好みです。次の診断では、そこを言葉にしていきます。

023分でできる「自分に合う園」の簡単診断

要点:8つの質問にAかBで答え、前半4問と後半4問でどちらが多かったかを見ます。組み合わせで4つのタイプのどれに近いかが分かります。結果は目安なので、「当てはまるところを拾う」くらいの気持ちで使ってください。

直感で、近いほうを選んでください。迷ったら、今の職場で「こうだったらいいのに」と思ったほうを選びます。

前半:園の規模と、人との距離感

  1. 子どもとの関わりは、A:少人数の子どもと毎日じっくり関わりたい B:いろいろな年齢の大勢の子どもと関わりたい
  2. 職員との関係は、A:少ない人数で、全員の顔と性格が分かる関係がいい B:大勢の中で、気の合う人と適度な距離で働きたい
  3. 困ったときは、A:園長にすぐ直接相談できるほうが安心 B:主任やリーダーなど、相談できる人が何人かいるほうが安心
  4. 仕事の幅は、A:一人で何役もこなすほうがやりがいを感じる B:役割が分かれていて、担当の仕事に集中したい

後半:保育の内容と、生活の条件

  1. 園を選ぶとき、A:保育方針や子どもへの関わり方が合うかを先に見たい B:勤務時間や通勤、休みの取りやすさを先に見たい
  2. 行事は、A:子どもと一緒に作り上げる過程が好き B:負担が少ないほうがありがたい
  3. 研修や学びは、A:保育の勉強ができる機会が多い園がいい B:勤務時間内で完結するなら最低限でよい
  4. 今いちばん守りたいのは、A:保育をする楽しさ B:家庭や自分の時間

前半(1〜4)でAが多かった人は「少人数」、Bが多かった人は「チーム」。後半(5〜8)でAが多かった人は「保育重視」、Bが多かった人は「生活重視」です。2つずつ同じ数になった場合は、それぞれの見出しの説明を読んで、近いと感じるほうを選んでください。

図2

少人数×保育重視

子ども一人ひとりとじっくり関わり、保育の工夫にも力を入れたい。少人数の園や異年齢で過ごす園で力を発揮しやすい

小規模・少人数の園を中心に

少人数×生活重視

顔の見える関係の中で、決まった時間で働きたい。固定の勤務時間や、行事の少ない園が合いやすい

小規模・固定時間の求人を中心に

チーム×保育重視

大勢の職員と学び合いながら、保育の質を高めたい。研修や役割分担のしっかりした中〜大規模の園が合いやすい

方針の明確な中〜大規模園を中心に

チーム×生活重視

役割分担のある職場で、休みやシフトを調整し合いながら働きたい。職員数の多い園や法人が合いやすい

職員数の多い園・法人を中心に

図2 簡単診断の4つのタイプ

診断の結果は「検索条件」と「見学メモ」に書き写す

結果が出たら、タイプの名前を覚えるだけで終わらせず、2つの場所に書き写しておくと使いやすくなります。一つは求人を探すときの検索条件のメモ。「定員60名以下」「固定時間」など、タイプに合う園の形を条件として書いておきます。もう一つは見学のメモ。「園長に直接相談できる雰囲気か」「職員どうしで保育の話をしているか」など、タイプに合わせて見たいことを書いておきます。

この診断は、あくまで今のあなたの傾向を映すものです。子育ての時期や体力、経験年数によって、同じ人でもタイプは変わります。結果がしっくりこない場合は、強く迷った質問をもう一度読み、なぜ迷ったのかを考えてみてください。その迷いの中に、あなたが大事にしたいことのヒントがあります。

03タイプ別・求人の探し方と見学で見ること

要点:診断の結果は、求人の検索条件と、見学で見るポイントに置き換えて使います。タイプに合う園の形を中心に探しつつ、譲れない条件は別に持っておきます。

図3

  • 1

    少人数×保育重視

    定員の少ない認可保育園や小規模保育を中心に探す。見学では、子ども一人ひとりへの声かけと、保育の工夫を職員で話し合う時間があるかを見る

  • 2

    少人数×生活重視

    小規模保育や企業内保育など、固定時間の求人を中心に探す。見学では、急な休みのときの代わりの体制と、行事の数を確かめる

  • 3

    チーム×保育重視

    研修制度や保育方針を詳しく公開している中〜大規模の園を探す。見学では、職員どうしが保育について話す場面があるかを見る

  • 4

    チーム×生活重視

    職員数が多く、シフトの調整がしやすい園や法人を探す。見学では、有給の取り方や、早番・遅番の回数の決め方を聞く

図3 タイプ別の探し方

たとえば「少人数×保育重視」の人が、大規模園の求人ばかり見ていたなら、それだけで疲れてしまうのは無理もありません。逆に「チーム×生活重視」の人が、少人数の園に「アットホームだから」という理由だけで入ると、一人で何役もこなす忙しさに戸惑うかもしれません。園の種類や規模ごとの特徴は保育士の職場タイプの選び方で詳しく紹介しています。

タイプに合う園の候補がいくつか見つかったら、同じ物差しで並べて比べる段階です。比べ方は職場選びで失敗しない比較表の作り方を参考にしてください。

04職場選びを、誰に相談するか

要点:相談先には、それぞれ得意なことと気をつけたいことがあります。気持ちを聞いてほしいのか、求人の情報がほしいのか、条件を整理したいのかで、相談先を選び分けます。

職場選びの相談先は一つではありません。誰に何を聞くかを分けておくと、相談したあとに「聞きたかったことと違う答えが返ってきた」とがっかりすることが減ります。

図4

相談先得意なこと気をつけたいこと
家族・パートナー生活との両立や通勤、お金の面から一緒に考えてもらえる保育の現場の事情は伝わりにくく、心配から引き止められることもある
元同僚・保育士の友人現場の大変さが通じる。地域の園の評判を知っていることもあるその人の経験が基準になりやすく、自分と合う園とは限らない
今の園の園長・主任異動や担当替えなど、今の園の中での選択肢を一緒に探せる転職の相談は切り出しにくく、伝え方とタイミングに配慮が必要
保育士・保育所支援センター都道府県などが設置する公的な窓口で、職業紹介などの就業支援を行う地域ごとに名称や窓口が違うので、公式サイトで確かめて連絡する
転職サービス・相談窓口求人の情報が多く、条件の整理や面接の日程調整を手伝ってもらえる求人の紹介が前提の場合もあるので、相談だけしたいなら最初に伝える
図4 職場選びの相談先ごとの特徴

元同僚や保育士の友人に相談するときのこつ

同じ保育士の知り合いは、早番や行事前の忙しさを説明しなくても分かってくれる、心強い相談相手です。その一方で、相手の答えはその人が働いてきた園の経験に強く影響されます。「私の園はこうだったよ」という話は、そのまま自分に当てはめるのではなく、「そういう園もある」という一つの例として受け止めてください。

相談するときは、「どの園がいいと思う?」と答えを求めるより、「私は少人数で子どもと関わりたいんだけど、小規模の園で働いた経験がある人に話を聞いてみたい」のように、自分の考えを先に伝えると、相手も具体的な経験を話しやすくなります。知り合いの知り合いに、その園で働いた人がいないかを聞いてもらう方法もあります。

公的な窓口:保育士・保育所支援センター

保育士・保育所支援センターは、保育の仕事への関心を高める広報、保育士への職業紹介などの就業支援、保育所への勤労環境の助言などを行う窓口で、全国に75か所設置されています(2025年12月時点)[2]。2024年度には、センターの登録者は18,802人で、就職につながった件数は4,708件でした[3]。2025年10月からは法律に位置づけられ、都道府県に保育人材確保の拠点の体制を整えることが義務づけられています[4]。住んでいる都道府県や市の公式サイトで、名称と連絡先を確かめてみてください。

転職サービスの仕組みも知っておく

民間の転職サービスを使う場合は、費用の仕組みを知っておくと安心です。有料の職業紹介事業者は、求職者からは原則として手数料を受け取ってはならないと法律で決められています[5]。多くの場合、求人を出す園や法人の側が紹介の手数料を支払う仕組みです。そのため、相談の流れの中で求人を紹介されることがよくあります。相談だけしたい場合は、最初にそう伝えておくとすれ違いが減ります。転職サイトと相談窓口の違いは転職サイトと相談窓口の違いで整理しています。

05相談を役に立てる準備と伝え方

要点:相談の前に、診断の結果、譲れない条件、聞きたいことの3つをメモにまとめていきます。「何を相談したいか」が相手に伝わると、返ってくる答えも具体的になります。

図5

  1. 今の園でつらいことを書き出す

    仕事量、人間関係、待遇、保育の進め方などに分けて、具体的な場面で書き出します

  2. 簡単診断で傾向をつかむ

    8つの質問に答え、4つのタイプのどれに近いかを確かめます

  3. 譲れない条件を3つに絞る

    時間、通勤、給与など、満たされなければ入らない条件を3つまでにします

  4. 聞きたいことを3つ決める

    「このタイプに合う園の探し方」「この条件は現実的か」など、相談で聞きたいことを決めます

  5. 相談先を選んで話す

    聞きたいことに合った相談先を選び、メモを見ながら話します

  6. 持ち帰って自分で決める

    相談で出てきた意見をメモに残し、一晩おいてから自分で判断します

図5 職場選びの相談を役立てるための手順

相談の切り出し方の例

相談するときは、最初のひとことで「どんな段階で、何を聞きたいか」を伝えると、話がかみ合いやすくなります。

  • 「まだ転職するかは決めていないんですが、自分に合う園の方向性を整理したくて相談しました」
  • 「診断では少人数の園が合いそうだと出たんですが、給料が下がらないか心配です。実際のところを知りたいです」
  • 「今の園の人間関係がつらくて。次は同じことにならないように、見学で何を見ればいいかを聞きたいです」

気持ちを聞いてほしいだけのときは、「今日はアドバイスより、話を聞いてもらえるとうれしいです」と最初に伝えてもかまいません。相談する側が目的を伝えるのは、わがままではなく、相手への思いやりでもあります。転職を決める前の相談のしかたは転職相談だけしたいときの使い方でも紹介しています。

06相談事例:「大きい園しか見ていなかった」と気づいた日

要点:経験を活かすために大規模園を探していた保育士が、診断と相談で自分の傾向に気づき、少人数の園を選んだモデルケースです。誰の意見をどう受け止めたかに注目してください。

診断の結果を持って相談したら、探す園の形が変わった

相談事例(モデルケース)

お名前
まいさん(仮名)・31歳
保育士歴
9年目(相談当時)
勤務先
私立の認可保育園(定員約120名)、5歳児クラスのリーダー
暮らし
一人暮らし、地方の中核市在住
変化
見ていた求人 大規模園ばかり約30件 → 定員60名以下に絞って6件、決めるまで 約4か月 → 1か月

編集部相談する前は、どんなふうに園を探していましたか。

まいさん

9年も大きい園にいたので、経験を活かすなら同じくらいの規模じゃないとって思い込んでいて。定員100名以上の求人ばかり30件くらい保存していました。でも、どれを見てもぴんとこなくて、4か月くらい何も決められずにいたんです。

編集部簡単診断をやってみて、どうでしたか。

まいさん

前半はほとんどAで、「少人数×保育重視」でした。えっ、て声が出ました。でも考えてみたら、この9年でいちばん楽しかったのは、コロナの時期に登園する子が少なくて、5人くらいの子とじっくり遊べた数週間だったんです。リーダーの仕事でいちばんしんどいのは、職員20人の調整でした。

編集部誰に相談しましたか。

まいさん

最初は元同僚に話したら「大きい園のほうがキャリアになるよ」って言われて、また迷っちゃって。そのあと、保育士向けの相談窓口で話を聞いてもらいました。「楽しかった場面を教えてください」って聞かれて、さっきの5人の話をしたら、保育の言葉をいちいち説明しなくても、すぐに分かってもらえたんです。小規模の園は給料が下がることもあると、数字で正直に教えてくれたのもありがたかった。転職を勧めるんじゃなくて、「どちらを選んでも、まいさんが決めたことなら」って感じでした。

編集部最終的には、どう決めましたか。

まいさん

定員60名以下に絞ったら、候補は6件になりました。2園見学して、定員40名の園に決めました。園長先生に直接相談できて、職員は9人。給料は月に1万円ほど下がりましたけど、リーダー手当がなくなった分くらいで、納得しています。

経験を活かすって、同じ規模の園に行くことだと思い込んでいたんです。

まいさん(仮名)

まいさんは今の園で2歳児クラスの担任をしています。子ども12人を3人の保育士で見ていて、一人ひとりの「今日できたこと」を連絡帳に書く時間が、前の園よりずっと長くとれるようになったと話しています。

このケースのポイントは、元同僚の意見も、相談窓口の意見も、最後は自分の「楽しかった場面」と照らし合わせて受け止めたことです。相談は答えをもらう場ではなく、自分の答えに気づく場として使うと、迷いがほどけやすくなります。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図6

相談前相談後

保存していた求人

約30件(大規模園のみ)
6件(定員60名以下)

見学した園

0園
2園

決めるまでの期間

約4か月(決められず)
約1か月
図6 まいさんの職場探しの変化

07診断も相談も、最後に決めるのはあなた

要点:診断は傾向、相談相手の意見はその人の経験と立場からの見え方です。どちらも判断の材料として使い、最後は自分で決めたと言える形にしておくと、入職後に迷ったときの支えになります。

診断の結果に、自分を合わせすぎない

診断で「少人数」と出たからといって、大規模園が合わないと決まるわけではありません。診断は、今のあなたが求めていることを言葉にするための道具です。結果を見て「違う」と感じたら、その感覚のほうを大事にしてください。

相談相手には、それぞれの立場がある

家族は生活を守りたい立場から、元同僚は自分の経験から、転職サービスは求人を紹介する立場から意見を言います。どの意見も間違いではありませんが、同じ質問に違う答えが返ってくるのは当然です。複数の相談先から意見を聞いたら、自分の譲れない条件と照らし合わせて、取り入れるものを選びましょう。

心と体がつらいときは、職場選びより先に休む

今の園のことを考えると眠れない、出勤前に涙が出る。そんな状態が続いているなら、職場選びの前に、休むことと受診を考えてください。働く人の「こころの耳電話相談」(0120-565-455)は、平日17時〜22時、土日10時〜16時に相談を受けています(祝日・年末年始は休止)[6]。

職場選びを一人で考え続けるのがしんどいときは、保育の現場を知っている人に話してみるだけでも、頭の中が整理されます。ほいくの相談室では、転職を決めていない段階でも、診断の結果をもとに「自分に合う園」を一緒に考える相談を受けています。働きやすい園の見分け方全体は働きやすい園の見分け方にまとめています。

よくある質問

診断の結果が、どのタイプにもしっくりきません。

結果はあくまで目安なので、しっくりこなくても問題ありません。強く迷った質問をもう一度読み、なぜ迷ったのかを書き出してみてください。「本当は少人数がいいけれど、給料が心配」のように、迷いの理由そのものが、相談で聞くべきことになります。

相談したら、転職しなければいけなくなりませんか?

相談したからといって、転職しなければならないわけではありません。最初に「まだ転職するかは決めていない」と伝えておけば、今の園で続ける道も含めて考えてもらいやすくなります。求人の紹介が前提のサービスもあるので、相談の前に確かめておくと安心です。

保育士・保育所支援センターは、どこにありますか?

都道府県や一部の市が設置していて、地域ごとに名称や窓口が違います。住んでいる都道府県や市の公式サイトで「保育士・保育所支援センター」と検索して、連絡先や相談の方法を確かめてください。

今の園の園長に、職場選びの相談をしてもいいですか?

異動や担当替えなど、今の園の中で変えられることを相談するなら、園長や主任はいちばん身近な相談先です。ただし、転職を考えていることを伝えるかどうかは、伝えたあとの関係も考えて慎重に決めてください。迷う場合は、先に外部の相談先で気持ちを整理してから話すと落ち着いて伝えられます。

相談先は、一つに絞ったほうがいいですか?

一つに絞る必要はありません。気持ちの整理は保育士の友人に、求人の情報は公的な窓口や転職サービスに、生活との両立は家族に、というように、聞きたいことごとに相談先を分けるほうが、それぞれの得意なところを活かせます。ただし、相談先を増やしすぎると意見がばらばらになって迷いやすいので、2〜3か所くらいが目安です。

家族に相談すると、いつも反対されてしまいます。

家族は職場の事情が分からないぶん、心配から反対することがあります。診断の結果や、譲れない条件を書いたメモを見せながら話すと、気持ちだけでなく、何を変えたいのかが伝わりやすくなります。家族の意見は、生活の面からの大事な材料として受け止めつつ、最後は自分で決めてかまいません。

参考にした資料

  1. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 結果の概要」
  2. こども家庭庁「保育人材の確保のための総合的な対策」令和8年3月版
  3. こども家庭庁「保育人材の確保のための総合的な対策」令和8年3月版
  4. こども家庭庁「児童福祉法等の一部を改正する法律(令和7年法律第29号)の概要」
  5. e-Gov法令検索「職業安定法」
  6. こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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