見学を終えて園の門を出たとき、「いい園だった気がする」と思った。けれど帰りの電車で家族に「どこが良かったの?」と聞かれると、うまく答えられない。子どもたちがかわいかった、園舎が明るかった。思い出せるのはそれくらいで、手元のメモには3行しか書かれていない。そんな経験をした人は少なくないはずです。
園見学は、求人票では分からないことを自分の目で確かめられる、ほとんど唯一の機会です。とくに、職員どうしの関係や職場の雰囲気は、見学でしか見えません。ただ、1時間ほどの見学で、案内に沿って歩いているだけでは、見るべきところを見ないまま終わってしまいます。
この記事では、保育士が園見学で使えるチェックリストを、「場所」「時間帯」「人」の3つの視点で整理しました。人間関係や雰囲気を見るための具体的な場面、見学中のメモの取り方、帰ってからの整理の仕方まで、そのまま使える形でまとめています。
この記事でわかること
- 園見学の前に決めておく3つのことと、時間帯の選び方
- 玄関・保育室・事務室・休憩室など、場所ごとのチェックリスト
- 人間関係を見る具体的なポイントと、良いサイン・気になるサイン
- 職場の雰囲気を、目・耳・肌・会話で確かめる方法
- 見学中のメモの取り方と、帰ってからの整理の仕方
結論
保育士が園見学で使うチェックリストは、「場所」「時間帯」「人」の3つの視点で作ると見落としが少なくなります。場所では保育室の掲示物や事務室の書類の量、休憩室の有無を、時間帯では登園・午睡・降園の時間の職員の動きを、人では職員どうしの声かけ、園長と職員の距離、子どもへの言葉づかいを見ます。とくに人間関係は、職員が困ったときに誰が手を貸すか、あいさつが返ってくるかといった短い場面に表れます。見学中はキーワードだけでもメモを残し、帰ってすぐに〇△×で整理すると、印象ではなく事実で園を比べられます。
01見学の前に決めておく3つのこと
要点:見学の時間帯、自分が一番確かめたいこと3つ、記録の方法の3つを先に決めておくと、限られた時間で見るべきところを見られます。準備がないまま行くと、案内に沿って歩くだけで終わりがちです。
1. 見学の時間帯を選ぶ
保育園は、時間帯によってまったく違う顔を見せます。多くの園が見学を受け入れるのは、朝の主活動の時間帯(10時前後)です。子どもの活動が見やすい一方で、職員が一番落ち着いて見える時間でもあります。可能であれば、職員の動きや関係が表れやすい時間帯を選ぶか、2回目の見学で時間帯を変えてもらうと、見えるものが増えます。
図1
- 7時〜9時(登園)早番の職員の人数、保護者への声かけ、受け入れの慌ただしさ
- 10時前後(主活動)保育の内容、子どもへの言葉づかい、クラスの職員の連携
- 11時半〜12時半(給食)アレルギー対応の確認の仕方、職員が食事をどこでとっているか
- 13時〜15時(午睡)午睡チェックの体制、書類の時間の有無、職員どうしの会話
- 15時半〜17時(おやつ・降園)保護者対応、遅番への引き継ぎ、職員の表情の変化
- 18時以降(延長保育)遅番の人数、残っている職員の数、退勤の様子
午睡の時間帯は、見学を受け入れていない園も多いですが、職員の働き方が最もよく表れる時間です。見学の申し込みのときに「お昼寝の時間の様子も少し見せていただけますか」と聞いてみる価値はあります。見学の申し込み方や当日の服装、質問の仕方は園見学で聞く質問と服装、断り方にまとめています。
2. 自分が一番確かめたいことを3つにしぼる
チェックリストの項目を全部見ようとすると、どれも中途半端になります。今の職場でつらいことの裏返しを、見学で確かめたいこととして3つ書き出してください。「先輩の言い方がきつい」がつらいなら「職員どうしの声のかけ方」、「持ち帰りが多い」なら「書類の時間があるか」という具合です。3つにしぼっておけば、見学の途中で案内の話に気を取られても、どこに目を戻せばよいかが分かります。この記事のチェックリストは、3つ以外の項目を「余裕があれば見る」ものとして使ってください。
3. 記録の方法を決めておく
見学中にノートを広げて書き続けるのは、相手にも気をつかわせます。小さなメモ帳に、確かめたい3つと、場所ごとの項目を前もって書いておき、見学中は〇や一言だけを書き込むのがおすすめです。詳しい記録の手順は、この記事の後半で紹介します。
02場所ごとのチェックリスト
要点:玄関・廊下、保育室、事務室・職員室、休憩室・トイレの4か所には、それぞれ職場の状態が表れます。きれいかどうかより、「人の手がどう入っているか」を見るのがこつです。
図2
- 玄関の掲示物が今月のものになっているか掲示が古いままなら、手が回っていないサインのことがあります
- 靴箱や傘立てが整理されているか職員が日々の環境整備に時間を使えているかが分かります
- 保育室の壁面が子どもの作品中心か職員が夜遅くまで作る壁面ばかりなら、制作の負担が大きい可能性があります
- 保育室の子どもの人数と大人の人数国の配置基準と比べて、どのくらい余裕があるかの目安になります
- おもちゃや絵本が子どもの手の届く場所にあるか保育の考え方が環境に表れている部分です
- 事務室の机に書類が積み上がっていないか書類が多すぎる、または処理の時間がないサインのことがあります
- 記録用のタブレットやパソコンがあるかICTで書類の手間を減らそうとしているかが分かります
- 休憩室や職員がくつろげる場所があるか休憩を子どもから離れて取れるかどうかに関わります
- 職員用のトイレや更衣室が確保されているか毎日の小さなストレスに直結する部分です
- 職員会議の予定や連絡がどこに掲示されているかパートや非常勤にも情報が届く仕組みがあるかが分かります
玄関・廊下:園の「手入れの具合」が見える
玄関は、保護者も職員も毎日通る場所です。掲示物が今月のものに替わっているか、落とし物や不要な物が置きっぱなしになっていないかを見ます。掲示の新しさは、職員が日々の業務に手を回せているかどうかの目安です。
保育室:子どもと大人の人数を数えてみる
保育室では、子どもの人数と、その部屋にいる大人の人数を数えてみてください。保育所の保育士の数には、子どもの年齢ごとに国の最低基準があり、1・2歳児はおおむね6人に1人以上、3歳児はおおむね15人に1人以上などと決められています[1]。基準より大人が多ければ、休憩の交代や書類の時間を取る余裕がある可能性があります。人数の数え方や配置の読み方は職員数や職員配置の確かめ方で詳しく紹介しています。
給食の時間帯に見学できたら、食物アレルギーのある子への配膳の確認の仕方も見ておきます。国のガイドラインでは、生活管理指導表に基づいて対応し、原因となる食品は「完全除去」を基本とすることが示されています[2]。トレーの色や名札で区別している、配膳の前に2人で声に出して確かめている、といった仕組みが決まっている園は、一人の注意力に頼らずに安全を守ろうとしている園です。こうした仕組みは、職員の負担や不安の大きさにも関わります。
事務室・職員室:仕事の量と仕組みが見える
事務室を案内してもらえたら、机の上と壁を見ます。書類が山積みになっている、付箋だらけのホワイトボードがある、といった様子は、仕事が追いついていないサインのことがあります。一方で、記録用のタブレットやパソコンが置かれていれば、書類の手間を減らす工夫をしている園かもしれません。国も、登降園管理や計画・記録、保護者連絡などのICT化を進めていて、いずれかの機能を入れている施設は8割を超えています[3]。
休憩室・トイレ・更衣室:毎日の小さな負担が見える
休憩室があるか、あるならどのくらいの広さで、職員の私物がどう置かれているかを見ます。法律では、休憩は労働時間の途中に与え、自由に利用させることになっています[4]。子どもから離れて休憩できる場所があるかどうかは、毎日の疲れ方に直結します。案内に含まれていなければ、「休憩はどちらで取られていますか」と聞いてみてください。
03人間関係を見る具体的なポイント
要点:人間関係は、職員どうしのあいさつ、困ったときの声のかけ合い、園長や主任と若手の距離感に表れます。1つの場面で判断せず、複数の場面で同じ傾向が見えるかを確かめます。
東京都の調査では、保育士を辞めた理由として最も多かったのが職場の人間関係で、31.5%でした[5]。求人票ではほとんど分からない部分だからこそ、見学で見られることは見ておきたいところです。
図3
- 1
あいさつ
見学者へのあいさつが、案内役以外の職員からも自然に返ってくるか
- 2
職員どうしの声かけ
「ありがとう」「お願いします」など、短い言葉が行き交っているか
- 3
困ったときの動き
子どもが泣いたり、手が足りなくなったりしたとき、近くの職員がすっと手を貸すか
- 4
園長や主任との距離
園長が保育室に入ったとき、職員の表情がこわばらないか
- 5
若手の表情
若い職員が、先輩の近くで萎縮せずに動けているか
- 6
指示の出し方
保育中の指示が、大声や命令口調ではなく、落ち着いた声で伝えられているか
良いサインと、気になるサイン
見学で見かける場面は、受け取り方によってどちらにもとれることがあります。次の表を目安に、メモに〇か△をつけていくと、あとで比べやすくなります。
図4
| 場面 | 良いサイン | 気になるサイン |
|---|---|---|
| 見学者へのあいさつ | 多くの職員が目を合わせてあいさつする | 案内役以外はほとんど目を合わせない |
| 職員どうしの会話 | 短い言葉でも、笑顔や感謝の言葉がある | 業務連絡だけで、声のトーンが硬い |
| 子どもが泣いたとき | 近くの職員が自然に手を貸す | 担任だけが一人で対応し、周りは見ていない |
| 園長が入ってきたとき | 職員が普段どおりに保育を続ける | 職員の動きが急にぎこちなくなる |
| 若手の職員 | 先輩に質問したり、相談したりしている | 先輩の顔色をうかがいながら動いている |
| 保育中の指示 | 落ち着いた声で、理由も添えて伝えている | 大きな声で、命令口調の指示が飛ぶ |
「案内役」以外の職員を見る
見学の案内をしてくれるのは、多くの場合、園長や主任です。案内役の先生はどの園でも丁寧なので、そこだけでは比べられません。見たいのは、案内役以外の職員です。廊下ですれ違う先生、保育室の奥で子どもと遊んでいる先生、事務室で電話を受けている先生。その人たちの表情や声に、職場のふだんの空気が出ます。人間関係の面から園を見分けるポイントは、人間関係の良い園の見分け方でも詳しく紹介しています。
04雰囲気は、目・耳・肌・会話の4つで確かめる
要点:職場の雰囲気は、見た目だけでなく、聞こえてくる声、空気の張りつめ方、短い会話の中に表れます。4つの感覚を使って確かめると、「なんとなく良かった」を言葉にできます。
図5
目で見る
職員の表情、子どもの表情、掲示物の内容、物の置き方
環境と表情
耳で聞く
笑い声、叱る声の大きさと回数、職員どうしの会話の量
声と音
肌で感じる
見学者が入ったときの空気の張りつめ方、職員の動きの速さ
空気感
話して確かめる
案内の先生に勤続年数や園の好きなところを聞いてみる
短い会話
目で見る:子どもの表情は、職員の余裕を映す
子どもたちは、大人の空気にとても敏感です。職員がせかせかと動き、いつも時計を気にしている園では、子どもも落ち着かない様子を見せることがあります。反対に、子どもが職員のそばに寄っていったり、自分から話しかけたりしている園は、職員にも子どもを受け止める余裕がある場合が多いものです。子どもの表情を見ることは、間接的に職員の働き方を見ることでもあります。
耳で聞く:叱り声と笑い声のバランス
保育室の外にいても、声はよく聞こえます。子どもを叱る声が何度も聞こえる、職員が別の職員を大きな声で呼びつける、といった場面が続く場合は、職員に余裕がないサインのことがあります。反対に、子どもの声に混じって職員の笑い声が聞こえる園は、職員どうしの関係にもゆとりがあることが多いものです。
話して確かめる:一言だけ聞いてみる
案内の途中、案内役の先生に「この園で働いていて、好きなところはどこですか」と聞いてみてください。すぐに具体的な答えが返ってくる園は、職員が自分の職場を前向きに見ている証拠です。「この園は長いんですか」と勤続年数を自然に聞くのも、職員の定着を知る手がかりになります。
05見学当日の動き方と、記録の取り方
要点:見学中は〇とキーワードだけを書き、帰り道ですぐに〇△×で整理します。翌日にもう一度見直すと、その場の気分に流されない記録になります。
図6
到着前に外から見る
少し早めに着き、園の外観、送迎の様子、職員の出入りを数分だけ見ておく
案内中は〇と一言だけ書く
前もって書いた項目の横に、〇△×とキーワードだけを書き込む
質問は最後にまとめる
気になったことは印をつけておき、案内の最後にまとめて聞く
帰り道ですぐに整理する
記憶が新しいうちに、確かめたい3つの項目に〇△×をつけ、理由を一行ずつ書く
翌日に見直す
一晩おいてから読み返し、印象だけで書いた部分がないかを確かめる
見学の前後に、外から見られること
見学の時間だけでは見えないことも、園の外から少し見るだけで分かることがあります。たとえば、夕方の降園の時間帯に園の前を通ると、保護者への対応の様子や、遅番の職員の人数がなんとなく見えます。夜、事務室の灯りが遅くまでついているかどうかも、残業の多さを想像する手がかりになります。もちろん、のぞき込んだり長く立ち止まったりするのは避け、通りすがりに目に入る範囲にとどめてください。
パートや非常勤で働く予定の人が見ておきたいこと
パートや非常勤で働く予定なら、正職員とは違う視点も持っておきます。見ておきたいのは、パートの先生が保育の中でどんな役割を任されているか、クラスの担任と打ち合わせをする時間があるか、職員会議の内容がどう共有されているかです。パートの先生が「補助」として端に立っているだけなのか、クラスの一員として声をかけられているのか。その違いは、働き始めてからの居心地を大きく左右します。
2園以上を見学して、同じ項目で比べる
見学が1園だけだと、その園が良いのか悪いのかを判断する基準がありません。できれば2〜3園を見学し、同じチェックリストで記録してください。同じ項目で比べると、「A園はあいさつが返ってきたが、B園は返ってこなかった」のように、違いがはっきり見えてきます。
06相談事例:建物より、先生たちの声で選んだ
要点:人間関係が理由で前の園を辞めた人が、5年のブランクを経て復職先を選んだモデルケースです。見学で何を見るかを先に決めたことが、選び方そのものを変えました。
新しくてきれいな園を選ばなかった理由
相談事例(モデルケース)
- お名前
- あゆみさん(仮名)・41歳
- 保育士歴
- 通算11年(うちブランク5年)
- 勤務先
- 相談当時は求職中(以前は私立の認可保育園〔定員約60名〕で3歳児担任)、パート勤務を希望
- 変化
- 見学で記録できた項目 約3つ → 1園あたり24項目、気軽に相談できる同僚 前の園で0人 → 3人
編集部最初の見学は、どんな様子でしたか。
5年ぶりに保育園に入ったら、もう子どもたちがかわいくて、それだけで胸がいっぱいになっちゃって。帰ってから夫に「どうだった?」って聞かれて、「きれいな園だった」しか言えなかったんです。前の園を辞めたのは人間関係が理由だったのに、そこを全然見ていなかったんですよね。
編集部チェックリストを使ってから、何が変わりましたか。
見る場所が変わりました。子どもより先に、先生どうしのやりとりを見るようにしたんです。メモ帳に「あいさつ」「困ったときの動き」「園長が来たときの空気」って書いておいて、見学中は〇か△だけ。それだけで、1園あたり24項目くらい記録できました。
編集部見学した園で、印象に残ったことはありますか。
1つ目のA園は、開園して2年の新しい園で、建物も設備も本当にきれいでした。でも、事務室の前を通ったときに、主任さんが若い先生をかなり強い口調で注意していて。職員どうしの会話も、業務連絡ばっかりだったんです。休憩室もなくて、荷物は廊下のロッカーでした。B園は建物が古くて、正直最初はがっかりしました。でも、子どもが泣いたときに隣のクラスの先生がすっと来て抱っこしていたり、午睡の時間に先生たちが小声で笑いながら相談していたりして。
編集部最終的にB園を選んだ決め手は何でしたか。
帰り道に〇△×をつけたら、B園は人間関係の項目がほとんど〇で、A園は△と×ばっかりでした。前の私だったら、絶対にきれいなA園を選んでいたと思います。B園では、パートの先生も職員会議の内容が分かるように、ホワイトボードに要点が書いてあって。そこも大きかったですね。
建物がきれいかどうかより、先生たちの笑い声が聞こえるかどうかのほうが、私には大事でした。
あゆみさん(仮名)
あゆみさんはB園にパートとして復職し、半年がたちました。週4日、9時から16時までの勤務で、困ったときに気軽に声をかけられる同僚が3人いるそうです。前の園では、同じクラスの先輩にも質問しにくく、相談できる相手は誰もいませんでした。
あゆみさんの選び方の土台になったのは、「自分にとって何が大事か」を見学の前に決め、その項目だけは必ず記録したことです。記録が残っていたから、見た目の印象に引っぱられずに比べられました。ブランクからの職場選びについてはブランクからの求人選びも参考になります。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図7
建物・設備
職員どうしの声かけ
困ったときの動き
休憩室
パートへの情報共有
07見学で分かること、分からないこと
要点:見学で見えるのは、園の一日の一部分です。分からないことがあるのを前提に、見学で見たことを面接で確かめる、という順番で使うと、チェックリストがいちばん生きます。
1. 見学の日は、いつもより整っている
外の人を迎える日、園はいつもより片づいていて、職員の言葉づかいも丁寧かもしれません。それは悪いことではありませんが、ふだんの姿とは少し違う可能性があります。気になったことは、面接で「見学のときに〇〇を見かけたのですが、ふだんもそうですか」と聞いてみると、確かめやすくなります。面接での質問の仕方は面接で職場環境を確かめる質問リストにまとめています。
2. 1回の見学で、人間関係のすべては分からない
職員どうしの関係は、何か月も一緒に働いてみて初めて分かる部分があります。見学で見えるのは、その入り口です。〇が多かった園でも、合わない人がいる可能性はあります。だからこそ、見学では「困ったときに助け合う仕組みがあるか」という、人が替わっても残りやすい部分に目を向けるのがこつです。
3. 迷ったら、もう一度見せてもらう
見学のあとで判断に迷ったら、時間帯を変えて2回目の見学をお願いしてもかまいません。「もう一度、夕方の様子を見せていただけますか」と頼んで快く受けてくれる園は、それだけで信頼の材料が一つ増えます。
見学のメモを人に見せながら話すと、自分がどこに〇をつけ、どこで迷ったのかが整理されます。ほいくの相談室では、見学のメモを手元に置いたまま、どの園が自分に合いそうかを整理する相談にも応じています。園選び全体の考え方は働きやすい園の見分け方で紹介しています。
よくある質問
園見学には、どのくらいの時間がかかりますか?
園によって違いますが、30分から1時間ほどのことが多いです。見たいところを見きれなかった場合は、別の日にもう一度お願いしてもかまいません。時間が極端に短い場合は、その理由を聞いてみると園の事情が分かります。
見学中にメモを取ってもいいですか?
多くの園では問題ありません。ただ、子どもの名前や顔が分かる情報は書かないようにし、ノートを広げて書き続けるより、小さなメモ帳に〇や一言を書き込む程度にすると、相手にも気をつかわせずに済みます。
写真を撮ってもいいですか?
子どもや職員が写る写真は、撮らないのが基本です。どうしても記録したいものがある場合は、必ず許可を取ってからにしてください。写真の代わりに、帰り道ですぐにメモを整理するほうが確実です。
見学で人間関係が悪そうだと感じたら、応募をやめたほうがいいですか?
1つの場面だけで決めつける必要はありません。気になった場面を面接で確かめ、ほかの項目の〇△×とあわせて判断してください。複数の場面で同じ傾向が見えた場合は、慎重に考えたほうが安心です。
オンラインの見学や説明会だけでも判断できますか?
園の方針や設備を知るには役立ちますが、職員どうしの声のかけ方や空気感までは伝わりにくいものです。オンラインで候補をしぼったうえで、最後に決める前の1〜2園だけでも、実際に足を運んで確かめることをおすすめします。
在職中で、平日に見学に行けません。どうすればいいですか?
有給休暇を使うか、土曜保育の時間帯に見学できないかを園に相談してみてください。土曜は子どもと職員の人数が少なく、平日とは様子が違うため、可能なら平日にもう一度見せてもらうと安心です。
参考にした資料
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項
- 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)
- こども家庭庁「省力化投資促進プラン―保育―」
- e-Gov法令検索「労働基準法」
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。