「はい、早くお片付けして。次はトイレね」。いつものように声をかけたあと、ふと自分の声に引っかかりを覚える。積み木の続きをしたそうな子の手を止めさせて、全員を一列に並ばせる。行事の前には、同じ振り付けを何十回も繰り返す。本当は、もう少し子どもが遊び込むのを待ちたい。その子のペースに合わせて声をかけたい。そう思っている自分と、毎日していることのずれが、少しずつ重くなっていきます。
次の職場こそ方針の合う園で働きたい。そう思って求人を開くと、どの園にも「子ども主体の保育」「一人ひとりを大切に」「のびのび保育」と書いてあります。言葉だけを見ると、どこも同じに見える。見学に行っても、案内された30分で何を見ればいいのか分からず、「雰囲気はよかった」という感想しか残らない。
この記事では、保育方針が合う園を探すために、自分の保育観を場面の言葉にする方法、見学で方針の違いを見抜くチェックポイント、そして園の方針を形づくる園長の人柄の見極め方を紹介します。理念の言葉の奥にある、毎日の保育の姿を見る目を持つことが目的です。
この記事でわかること
- 求人票の理念の言葉だけでは、保育方針を比べられない理由
- 自分の保育観を、具体的な場面の言葉にする方法
- 見学で保育方針を確かめる10のチェックポイント
- 園長の人柄を、職員や子どもへの接し方と質問への答え方で見極める方法
結論
保育方針が合う園を見つけるには、まず自分の保育観を「泣いている子にどう関わるか」「行事の練習をどこまでするか」のような具体的な場面で言葉にします。そのうえで、求人票の理念の言葉ではなく、見学で見える子どもの過ごし方、保育士の声かけ、掲示物、職員どうしの会話で方針を確かめます。園長の人柄は、話のうまさより、職員や子どもへの接し方と、「うまくいかなかったこと」を聞いたときの答え方で見極めます。理念が似て見える園どうしでも、1日の流れと行事の進め方を比べると、違いははっきり見えてきます。
01「子ども主体」は、どの園の求人にも書いてある
要点:保育所の保育は共通の指針をもとにしているため、理念の言葉はどの園も似てきます。方針の違いが表れるのは言葉ではなく、1日の流れ、遊びの時間、行事の進め方といった毎日の場面です。
保育所の保育は、国が定める保育所保育指針をもとに行われています。現在の指針は2018年4月から適用され、総則、保育の内容、健康及び安全、子育て支援、職員の資質向上の5章で構成されています[1]。どの園も同じ指針を土台にしているので、理念に並ぶ言葉が似てくるのは自然なことです。
違いが出るのは、その言葉を毎日の保育でどう形にしているかです。同じ「子ども主体」でも、ある園では子どもが自分で遊びを選べるようにコーナーを用意していることを指し、別の園では一斉活動の中で一人ひとりの発言を大切にすることを指しています。理念を読んでも違いが分からないのは、読み方が悪いのではなく、言葉だけでは違いが表れないからです。
保育の進め方には、いくつかの傾向がある
園ごとの保育の進め方は、大まかに次のような傾向に分けられます。どれが正しいというものではなく、同じ園の中でも年齢やクラスによって組み合わせていることがほとんどです。
図1
一斉活動が中心
朝の会、設定保育、製作などをクラス全員で同じ時間に行う。行事に向けた練習も計画的に進める
見通しを立てて進めたい人に合いやすい
自由遊びが中心
子どもが遊びを選べるよう、ままごと・積み木・製作などのコーナーを用意し、保育士は見守りと環境づくりに回る
子どものペースを待ちたい人に合いやすい
異年齢で過ごす
幼児クラスを年齢で分けず、縦割りのグループで生活する時間を多くとる
きょうだいのような関わりを大事にしたい人に
組み合わせる
午前は自由遊び、決まった曜日に設定保育など、時間や曜日で両方を取り入れる
一つに偏らずにバランスをとりたい人に
求人票やホームページを見るときは、理念の言葉より、1日の流れの表、年間行事の数、園の写真に写っている子どもの様子に目を向けてください。行事の写真がそろった衣装の発表会ばかりなのか、泥んこ遊びや散歩の写真が多いのか。それだけでも、園が何を大事にしているかの手がかりになります。
02自分の保育観を、場面の言葉にする
要点:「子ども主体の保育がしたい」のような大きな言葉ではなく、「泣いている子にはまず抱っこして落ち着くまで待ちたい」のように、具体的な場面での自分の関わり方を書き出します。場面の言葉にできると、見学で何を見ればいいかが決まります。
自分の保育観を言葉にしようとすると、多くの人は「子どもの気持ちに寄り添う保育」のような大きな言葉で止まってしまいます。けれども、その言葉では園どうしの違いを比べることができません。自分が大事にしたいことを、毎日の保育の場面に落とし込んでみてください。
図2
- 1
泣いている子がいたとき
まず抱っこして落ち着くのを待つか、言葉で気持ちを受け止めて次の活動に誘うか
- 2
遊びを切り上げるとき
時間で区切って片付けるか、遊びの区切りがつくまで少し待つか
- 3
行事の練習
本番の完成度を大事にするか、子どもが楽しめる範囲の練習にとどめるか
- 4
食事と午睡
全員そろって食べ始めるか、食べ終わった子から自分のペースで過ごすか
- 5
保護者への伝え方
できるようになったことを中心に伝えるか、その日の様子を細かく伝えるか
それぞれの場面で「今の園ではこうしている」「本当はこうしたい」「これだけは避けたい」を書き出してみてください。全部の場面で答えを出す必要はありません。「本当はこうしたい」と強く思う場面が1つか2つ見つかれば、それがあなたにとっての保育方針の軸です。
たとえば、ある保育士は次のように書き出しました。
- 遊びを切り上げるとき:今は時計を見て一斉に片付けている。本当は、遊びの区切りがつくまで5分でも待ちたい。避けたいのは、遊びの途中で玩具を取り上げること
- 行事の練習:今は本番前の1か月、毎日同じ振り付けを練習している。本当は、子どもが考えた動きを少し入れたい。避けたいのは、泣いている子を無理に列に戻すこと
このように書くと、「子ども主体の保育がしたい」という大きな言葉が、「遊びの区切りを待てる園」「練習を詰め込まない園」という、見学で確かめられる条件に変わります。
「合わない」と感じた場面から逆算する
「本当はこうしたい」がうまく書けないときは、今の園や前の園で「これは違う」と感じた場面を思い出すほうが早いこともあります。運動会の練習で泣いている子を列に戻したとき。給食を残した子に「全部食べるまで遊べないよ」と言わなければならなかったとき。その違和感の裏側に、あなたが大事にしたいことが隠れています。違和感を書き出したら、「では、どうしたかったのか」を一行添えてください。それが見学で探すべき園の姿になります。
03見学で保育方針を確かめる10のチェックポイント
要点:見学では、園長の説明より、子どもと保育士の実際の姿を見ます。子どもの表情、待たされている時間、保育士の声の大きさと言葉、掲示物、職員どうしの会話の5つが特に手がかりになります。
見学の時間は限られています。漠然と見ていると「明るい園だった」という印象しか残りません。次のポイントをメモに書いて持っていき、見たことをその場で書き込んでいくと、ほかの園とも比べやすくなります。
図3
- 子どもが自分で遊びを選べる環境があるか玩具や素材が手の届く場所にあるかで、自由遊びへの考え方が分かります
- 子どもが何もせずに待っている時間が長くないか列に並ぶ、全員がそろうのを待つ時間の長さに、1日の進め方が表れます
- 保育士の声の大きさと言葉づかい遠くから大きな声で指示しているか、近くに行って話しているかで関わり方が分かります
- 「早く」「ちゃんと」が多く聞こえないか急かす言葉の多さは、時間の流れの余裕を映します
- 壁の作品が、みんな同じ形になっていないか同じ見本どおりの作品ばかりなら、製作の進め方が分かります
- 食事の始まり方と終わり方全員でそろえるか、一人ひとりのペースに合わせるかが見えます
- 午睡の部屋の様子と、眠れない子への対応子どもの個人差をどう受け止めているかが分かります
- 職員どうしが、どんなふうに声をかけ合っているか方針を職員みんなで共有できているかが見えます
- クラスにいる保育士の人数基準よりゆとりのある配置かどうかで、一人ひとりに関われる余裕が分かります
- 記録や掲示に、子どもの言葉や姿が書かれているか子どもの姿から保育を考える園かどうかの手がかりになります
保育士の人数を見るときは、国の最低基準を知っておくと目安になります。保育所の保育士の数は、乳児おおむね3人につき1人以上、1〜2歳児おおむね6人につき1人以上、3歳児おおむね15人につき1人以上、4歳以上児おおむね25人につき1人以上と決められています[2]。ただし、4・5歳児については、当分の間は以前の基準である30人につき1人での運営も妨げないとされています[3]。見学したクラスで、子どもの人数に対して何人の保育士がいたかをメモしておくと、園の余裕の度合いが見えてきます。
見学の時間帯によって、見えるものが違う
朝の受け入れ、午前の活動、給食、午睡、夕方の降園。どの時間帯に見学するかで、見える保育の姿は変わります。保育方針を確かめたいなら、子どもが遊んでいる午前中と、給食の時間を含めてもらえるとよく分かります。可能なら、自由遊びの時間と設定保育の時間の両方を見せてもらえないか、見学の申し込みのときにお願いしてみてください。見学で聞いてよいことや、お願いの伝え方は園見学で聞いておきたい質問でも紹介しています。
04園長の人柄は、話より「接し方」と「答え方」で見る
要点:園の方針を形づくるのは、多くの場合、園長です。園長の人柄は、自分への話し方の丁寧さより、職員や子どもへの接し方と、うまくいかなかったことを聞いたときの答え方で見極めます。
保育方針が合う園かどうかは、園長の考え方に大きく左右されます。理念は変わらなくても、園長が替われば保育の進め方が変わることもあります。だからこそ、見学や面接では、園長がどんな人かをよく見ておきたいところです。
ただ、見学者や応募者に対しては、どの園長も丁寧に話します。自分への話し方だけで人柄を判断するのは難しいものです。見るべきは、自分以外の人への接し方です。
職員と子どもへの接し方を見る
- 見学の案内中に、すれ違った職員にどんな声をかけているか
- 子どもに名前で話しかけているか、子どもが園長に寄ってくるか
- 職員が園長に話しかけるときの表情が、こわばっていないか
- 保育中の職員に、見学者の前で注意したり指示を出したりしていないか
職員が園長のそばで自然に笑っている園は、相談しやすい雰囲気があることが多いものです。逆に、園長が近づくと職員の会話が止まる園では、上下関係の強さを感じるかもしれません。
質問への答え方を見る
面接や見学の最後に、次のような質問をしてみると、園長の考え方や人柄がよく表れます。
図4
| 質問 | 合いやすいサイン | 気をつけたいサイン |
|---|---|---|
| この園が保育でいちばん大事にしていることは何ですか | 具体的な子どもの姿やエピソードを交えて、自分の言葉で話す | 理念の文章をそのまま読み上げるだけ |
| 最近、うまくいかなかったことはありますか | 失敗とそのあと変えたことを率直に話す | 「特にありません」で終わる |
| 職員の意見が分かれたときは、どう決めていますか | 話し合いの場や、決め方の仕組みを説明する | 「最終的には私が決めます」だけで終わる |
| 保育のやり方で、職員に任せている部分はどこですか | クラスごとの工夫を認めている具体例がある | すべて園で統一していると答える |
| 新しく入った職員は、どうやって園の方針を覚えていきますか | 研修や先輩との振り返りの時間など、具体的な仕組みがある | 「見て覚えてもらいます」で終わる |
見学や面接の「前後」のやりとりも手がかりになる
園長の人柄は、面接の席の外にも表れます。見学の日程を相談したときの返事の早さや丁寧さ、当日に質問しきれなかったことを後日たずねたときの対応、面接の結果の伝え方。こうしたやりとりは、入職したあとに職員の相談にどう応じるかと、どこかでつながっています。たとえば「確認して後日お返事します」と言われた質問に、約束どおりに答えが返ってくる園は、職員との約束も大切にしている園であることが多いものです。小さなやりとりも、メモに残しておくと比べやすくなります。
特に「うまくいかなかったこと」を聞く質問は、園長の人柄をよく映します。失敗を率直に話せる園長は、職員の失敗にも向き合える人であることが多いからです。答えに困っている様子なら、「たとえば行事の進め方で、見直したことはありますか」と範囲を絞ってみてください。園長との相性で悩んだ経験がある人は、園長と合わないときの考え方も参考になります。
05相談事例:「子ども主体」の言葉ではなく、待つ時間の長さで選んだ
要点:一斉保育中心の大規模園から、子どもの遊びを大切にする園へ移った保育士のモデルケースです。2つの園を見学して、何を見て決めたのかに注目してください。
見学で数えたのは、子どもが「待っている」時間だった
相談事例(モデルケース)
- お名前
- るいさん(仮名)・29歳
- 保育士歴
- 8年目(相談当時)
- 勤務先
- 社会福祉法人の認可保育園(定員約150名)、3歳児クラス担任から転職
- 暮らし
- パートナーと2人暮らし、通勤は自転車
- 変化
- 行事前の練習 本番前1か月は毎日 → 週2回程度、保育が楽しいと思える日 週1日 → 週4日
編集部転職を考えたきっかけは何でしたか。
運動会の練習で、泣いている子を列に戻したときです。先輩に「全体が遅れるから」って言われて、そうするしかなくて。家に帰ってから、私は何のために保育士になったんだろうって、しばらく動けませんでした。園が悪いというより、私のやりたい保育と、園が大事にしていることが違うんだなって。
編集部見学では、どんなところを見ましたか。
求人票はどこも「子ども主体」って書いてあったので、言葉は信じないことにしたんです。代わりに、子どもが何もせずに待っている時間を、時計を見ながら数えました。1つめの園は、説明は素敵だったんですけど、給食の前に全員がそろうまで10分以上座って待っていて。2つめの園は、食べ終わった子から絵本コーナーに行っていて、待っている子がほとんどいませんでした。
編集部園長先生には、どんな質問をしましたか。
両方の園長先生に「最近うまくいかなかったことはありますか」って聞きました。1つめの園は「特にないですね」で終わってしまって。2つめの園の園長先生は、少し考えてから「去年、異年齢保育を毎日にしたら職員が疲れてしまって、週2日に減らしたの」って。そんなことまで話してくれるんだって、びっくりしました。
編集部入職してみて、どうでしたか。
運動会の練習は、本番前の1か月でも週2回くらいです。子どもがやりたいと言った種目を入れることもあって、最初は「これで本番大丈夫かな」ってそわそわしました。でも当日、子どもたちがすごく楽しそうで。保育が楽しいと思える日が、前は週に1日あるかどうかだったのが、今は週に4日くらいあります。
「子ども主体」って言葉より、給食の前に子どもが何分待っているかのほうが、ずっと正直でした。
るいさん(仮名)
るいさんは2つめの園に入職して1年がたちました。給料は前の園とほぼ同じで、通勤も自転車で15分ほどと大きくは変わりません。変わったのは、子どもの「もう少し遊びたい」に応えられる時間が増えたことだと話しています。
このケースで役立ったのは、自分の保育観を「待たせたくない」という具体的な場面の言葉にしていたことです。見るべきものが一つに決まっていれば、30分ほどの見学でも、理念の文章からは読み取れない園の素顔に気づけます。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
行事前1か月の練習
給食前に子どもが待つ時間
保育が楽しいと思える日
06見学から応募までの進め方
要点:見学の前に自分の保育観を書き出し、見学では決めたポイントを見て、その日のうちにメモを残します。2〜3園を同じポイントで見比べてから応募すると、方針の違いがはっきりします。
図6
- 見学の1週間前5つの場面で自分の保育観を書き出し、「本当はこうしたい」を1〜2つに絞る
- 見学の申し込み自由遊びと給食の時間を含めて見学できないか、日時を相談する
- 見学の当日チェックポイントのメモを持ち、子どもの待ち時間や保育士の声かけを書き込む
- 見学のその日の夜見たことと感じたことを分けてメモに残す。印象が薄れないうちに書く
- 2〜3園の見学後同じチェックポイントで園どうしを並べ、方針が合いそうな園を絞る
- 面接園長に「うまくいかなかったこと」などを質問し、答え方から考え方を確かめる
見学したその日のうちにメモを残すことは、思っている以上に大事です。何園も見学すると、どの園で何を見たのかが混ざってしまいます。「見たこと」(給食前に全員がそろうまで10分待っていた)と「感じたこと」(少し窮屈に感じた)を分けて書いておくと、あとで冷静に比べられます。見学全体で見るべき点は園見学のチェックリストにまとめています。
07方針が合えばうまくいく、とは限らない
要点:保育方針は大切な条件ですが、働きやすさのすべてではありません。人間関係、仕事量、給料、体力とのバランスがとれてこそ、合う園で長く働けます。
1. 方針が合っても、ほかの条件で疲れることがある
保育士が職場を辞めた理由を見ると、上位には職場の人間関係、仕事量の多さ、給料の安さ、健康上の理由が並びます[4]。保育方針がぴったり合っていても、持ち帰りが多かったり、通勤が長すぎたりすれば、長く続けるのは難しくなります。方針は「譲れない条件」の一つとして持ちつつ、ほかの条件とのバランスも見てください。働きやすさ全体の見方は働きやすい園の見分け方で紹介しています。
2. 「理想どおりの園」を探しすぎない
自分の保育観がはっきりしているほど、どの園にも物足りなさを感じることがあります。100点の園を探すより、「本当はこうしたい」の1〜2つが実現できる園を探すほうが現実的です。入ってから少しずつ、自分のクラスで工夫を重ねていく余地があるかも、園長への質問で確かめておきましょう。
3. 方針は変わることがあるし、あなたの保育観も変わる
園の方針は、園長の交代や法人の考え方の変化で変わることがあります。そしてあなた自身の保育観も、経験を重ねるうちに変わっていきます。今の園の方針と合わないと感じていても、話し合いで変えられる部分があるかもしれません。今の職場で方針の違いに悩んでいる人は、保育方針が合わないときの向き合い方も読んでみてください。
自分の保育観をうまく言葉にできないときは、保育の現場を知っている人に話しながら整理すると、思いがけない言葉が出てくることがあります。ほいくの相談室では、転職するかどうかを決める前の段階でも、どんな保育がしたいのかを一緒に言葉にする相談を受けています。
よくある質問
見学のときに、保育に少し入らせてもらうことはできますか?
園によっては、見学とは別に保育体験の時間を設けているところもあります。希望する場合は、見学の申し込みのときに「可能であれば保育の様子を近くで見せていただきたい」と伝えてみてください。無理なお願いにならないよう、園の都合を優先する姿勢で頼むと受け入れてもらいやすくなります。
面接で、自分の保育観をどう伝えればいいですか?
「子ども主体の保育がしたい」と大きな言葉で伝えるより、「遊びの区切りがつくまで少し待てる保育がしたい」のように、具体的な場面で伝えるほうが相手に届きます。前の園でのエピソードを一つ添えると、なぜそう考えるのかも伝わります。
求人票の理念が抽象的で、どんな保育なのか分かりません。
理念より、1日の流れ、年間行事の数、ホームページやおたよりの写真を見てください。行事の衣装写真が多いのか、散歩や泥んこ遊びの写真が多いのかで、園が大事にしていることの手がかりになります。最後は見学で確かめるのが確実です。
保育方針が合いそうな園は、どうやって探し始めればいいですか?
まずは通える範囲の園のホームページを開き、1日の流れ、年間行事、写真、園だよりなどを見比べてください。気になる園が3〜5つ見つかったら、求人が出ていなくても見学を受け付けているか問い合わせてみる方法もあります。転職サービスや相談窓口を使う場合は、条件だけでなく「遊びの区切りを待てる園」のように、保育の場面で希望を伝えると探してもらいやすくなります。
面接官が園長ではなく法人の担当者だった場合、園長の人柄はどう確かめればいいですか?
見学の機会をつくってもらい、そこで園長と話す時間をもらえないかお願いしてみてください。園長に会えない場合は、主任やクラスの担任の先生に、園長とどんなふうに相談しているかを聞くのも手がかりになります。
今の園の方針が合わないと感じたら、転職するしかないのでしょうか?
必ずしもそうではありません。担当クラスが変わる、主任と話し合うことで、自分のクラスの中で工夫できる部分が広がることもあります。話し合っても変わらない、方針の違いがつらくて心身に影響が出ているという場合は、環境を変えることも選択肢に入れてよいと思います。
参考にした資料
- 保育所保育指針(こども家庭庁掲載)
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項
- こども家庭庁「基礎資料(保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等))」令和8年3月版
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。