履歴書の職歴欄の、6行目に差しかかったところでペンが止まりました。新卒で入った園、引っ越しで移った園、半年で辞めた園、派遣で勤めた園。書き並べるほど、「この人はまたすぐ辞めるのでは」と思われる気がしてきます。いっそ、短く勤めた園は書かずにおこうか。そんな考えが頭をよぎります。
保育士は、結婚や出産、配偶者の転勤、家族の介護など、生活の変化と働く場所が結びつきやすい仕事です。人間関係や働き方が合わずに、短い期間で園を移った人もいるでしょう。転職の回数が多いこと自体は、この仕事では珍しいことではありません。それでも書類選考で落ちる経験が続くと、回数がすべての原因のように思えてしまいます。
この記事では、転職回数が多い、短期離職がある保育士さんに向けて、履歴書の職歴欄をどう書けば伝わるか、退職理由をどう一言で添えるか、職務経歴書で経験のつながりをどう見せるかを、例文を交えて紹介します。面接で回数を聞かれたときの答え方もまとめました。
この記事でわかること
- 転職回数が多い保育士の書類で、採用側が気にしていること
- 職歴欄を省略せずに、読みやすく書く方法
- 短期離職の理由を一言で添える例文
- 職務経歴書で「どの園でも続けてきたこと」を見せる手順と、面接での答え方
結論
保育士で転職回数が多い場合も、履歴書の職歴はすべて正確に書くのが基本です。そのうえで、各職歴の退職の行に「(配偶者の転勤に伴う転居のため)」のように理由を短く添え、職務経歴書で「どの園でも続けてきたこと」と「次の園で長く働きたい理由」を示すと、回数よりも中身で判断してもらいやすくなります。短期離職は隠さず、理由を事実として一言で書き、詳しい事情は面接で補足できるように準備します。職歴の省略や在籍期間の書き換えは、あとで分かったときに信頼を大きく損なうため避けてください。
01転職回数が多い履歴書で、採用側が気にしていること
要点:採用側が気にしているのは回数そのものより、「なぜ辞めたのか」と「次は長く働けそうか」です。理由が見えない職歴ほど、不安を持たれやすくなります。
園長や採用担当者が履歴書を見るとき、職歴の行数だけで判断しているわけではありません。気にしているのは、それぞれの退職に納得できる理由があるか、同じ理由でまたすぐに辞めてしまわないか、という点です。言いかえると、回数が多くても理由が見える履歴書は、回数が少なくても理由が見えない履歴書より、安心して読んでもらえることがあります。
図1
理由が見える・期間が長め
転居や家庭の事情など、理由が一言で分かる。在籍がそれぞれ数年ずつある
安心して読まれやすい
理由が見える・期間が短い
短期離職でも、体調や労働条件の違いなど理由が分かる
面接で補足すれば伝わる
理由が見えない・期間が長め
在籍は長いが、なぜ辞めたのかが書かれていない
一言添えるだけで変わる
理由が見えない・期間が短い
短い職歴が続き、理由も分からない
不安を持たれやすい
右下の「理由が見えない・期間が短い」に当てはまる職歴があっても、あきらめる必要はありません。理由を一言添えるだけで、職歴は一つ上の段に移ります。書類でできるのは、読み手の「なぜ」に先回りして答えておくことです。
書類を読む人が確かめている3つのこと
転職回数が多い人の書類を読むとき、採用側は次の3つを確かめています。
- それぞれの退職に、納得できる理由があるか
- 職歴を通して、続けてきた経験や得意なことがあるか
- 今は、長く働ける状況になっているか
この3つに、書類のどこかで答えられていれば、回数が多いことはそれほど大きな問題にはなりません。履歴書の職歴欄で1に、職務経歴書の要約で2に、自己PRや本人希望欄で3に答える、と役割を分けて考えると、書く内容を整理しやすくなります。
保育士が職場を移ることは、珍しくない
保育士が職場を移ることは、この仕事ではよくあることです。少し古いデータですが、平成29年の調査では、保育所の常勤保育士の離職率は9.3%でした[1]。
図2
辞めた理由として多いのも、本人だけではどうにもならないものです。東京都の調査では、過去に保育士として働いた人が辞めた理由の上位に、職場の人間関係(31.5%)、仕事量が多い(23.1%)、給料が安い(22.1%)が並んでいます[2]。転職回数が多いことを、自分の根気のなさだけに結びつけて考える必要はありません。大切なのは、それぞれの退職の理由を、読み手に伝わる言葉にしておくことです。
02職歴欄の書き方:省略せず、一行で理由を添える
要点:職歴は入職と退職を1行ずつ、すべて書きます。退職の行のうしろに、カッコ書きで理由を短く添えると、読み手の疑問に先回りできます。
基本の書き方
- 学歴の最後の行のあとに「職歴」と書き、入職と退職を時系列で並べる
- 園名は正式名称で書く。法人名と園名の両方を書くと分かりやすい
- 雇用形態(正社員・パート・派遣など)と担当クラスを添える
- 最後の職歴の下に、在職中なら「現在に至る」、そのあとに右寄せで「以上」を書く
履歴書全体の書き方は保育士の履歴書の書き方で詳しく紹介しています。ここでは、転職回数が多い人がとくに気をつけたい点に絞って説明します。
図3
| 場面 | 伝わりにくい書き方 | 伝わる書き方 |
|---|---|---|
| 退職の行 | 「一身上の都合により退職」だけ | 「一身上の都合により退職(配偶者の転勤に伴う転居のため)」 |
| 短期離職 | 在籍5か月の園を書かずに省く | 省かずに書き、「(体調を崩したため。現在は回復)」と添える |
| 派遣 | 派遣先の園名だけを書く | 「派遣会社名に登録、○○保育園に派遣(1歳児クラス補助)」と書く |
| 法人内の異動 | 異動のたびに入職・退職を書く | 「同法人△△保育園へ異動」と1行で書き、転職と区別する |
| 閉園・事業縮小 | 「退職」とだけ書く | 「閉園に伴い退職」と事実を書く |
職歴欄の記入例
例として、派遣を含めて4つの勤め先を経験した人の職歴欄を書いてみます。
- 2014年4月 社会福祉法人○○会 ○○保育園 入職(正社員・2歳児クラス担任)
- 2018年3月 一身上の都合により退職(配偶者の転勤に伴う転居のため)
- 2018年5月 株式会社△△ △△保育園(小規模保育事業)入職(正社員・1歳児担当)
- 2020年3月 一身上の都合により退職(配偶者の転勤に伴う転居のため)
- 2020年6月 社会福祉法人□□会 □□保育園 入職(正社員・0歳児クラス担任)
- 2020年10月 体調を崩したため退職(現在は回復)
- 2021年10月 株式会社◇◇に派遣保育士として登録、◇◇保育園に派遣(1・2歳児クラス)
- 現在に至る
カッコの中は、長くても20字程度にとどめます。詳しい事情を書きすぎると、かえって言い訳のように読めてしまうからです。
職歴と職歴の間に空白の期間があるとき
退職してから次の園に入るまでに数か月以上の空白がある場合、読み手は「その間に何をしていたのか」が気になります。療養、育児、介護、引っ越しの準備など、理由があるなら、次の入職の行の前か、退職の行のカッコ書きに短く添えておきます。例:「2020年10月 体調を崩したため退職(約1年間療養し、現在は回復)」。空白の期間に保育に関わる勉強や、一時保育のボランティアなどをしていたなら、職務経歴書や自己PRで触れておくと、ブランクを前向きな時間として伝えられます。
欄が足りないときは
職歴が多くて履歴書の欄に収まらないときは、職歴欄の多い様式を選ぶか、職歴欄には園名と期間だけを書き、「詳細は職務経歴書に記載」と添えて職務経歴書にまとめます。どちらの場合も、勤めた園の数と期間は、書類のどこかで必ず分かるようにしておきます。
03短期離職の理由の書き方と例文
要点:短期離職の理由は、事実を一言で、今は問題がないことが伝わる形で書きます。前の園の批判や長い説明は、書類ではなく面接で必要に応じて話します。
図4
- 1
体調を崩した場合
「体調を崩したため退職。現在は回復し、通常の勤務に支障はありません」
- 2
労働条件が違った場合
「入職時に伺った勤務条件と実際の勤務に相違があったため退職」
- 3
家庭の事情の場合
「家族の介護のため退職。現在は介護の体制が整っています」
- 4
保育の考え方の違いの場合
「保育の進め方についての考えの違いから退職」
- 5
閉園や事業縮小の場合
「園の閉園に伴い退職」
「人間関係」は、言葉を選んで書く
短期離職の理由が人間関係だった場合、そのまま「人間関係のため」と書くと、読み手は「この人にも問題があったのでは」と考えてしまいがちです。人間関係のつらさの奥には、多くの場合、保育の進め方の違いや、相談しにくい体制といった具体的な事情があります。「保育の進め方についての考えの違いから」「職員間で情報を共有する体制が整っていなかったため」のように、事情のほうを言葉にすると、誰かを責める印象を与えずに済みます。
「労働条件が違った」は、正当な理由になる
求人票や面接で聞いていた条件と、実際の勤務がまったく違っていたために辞めた人もいるはずです。明示された労働条件が事実と違う場合、労働者は即時に労働契約を解除できると定められています[3]。こうした退職は、本人の根気の問題ではありません。履歴書には事実として短く書き、面接では「次の園では、条件を書面で確かめてから入職したい」と、そこから学んだことを添えて話すと伝わりやすくなります。
書かないほうがよいこと
- 前の園や特定の人を批判する言葉
- 診断名などの詳しい病状(回復していることと、今の勤務に支障がないことが伝われば十分)
- 「我慢できなかった」「耐えられなかった」など、感情だけを表す言葉
04職務経歴書で「つながり」を見せる
要点:転職回数が多い人ほど、職務経歴書が力を発揮します。園ごとの経験を並べるだけでなく、どの園でも続けてきたことを冒頭にまとめると、回数が「経験の幅」として読まれます。
履歴書の職歴欄は、どうしても「いつ入って、いつ辞めたか」の一覧になります。そこで、職務経歴書のほうで、その一覧を一本の線につなぎます。
図5
勤めた園を一覧にする
園名、園種、在籍期間、雇用形態、担当クラス、退職理由を一つの表に書き出します
どの園でも続けてきたことを探す
担当したクラス、任された役割、続けてきた工夫など、園を移っても続いていることに印をつけます
冒頭の要約を書く
経験の全体像を3〜4行でまとめ、通算の経験年数と、得意な年齢やクラスを書きます
園ごとの経験を短く書く
1園につき3〜4行で、担当、役割、工夫したことを書きます。短期の園も1〜2行で触れます
次の園で長く働きたい理由を書く
自己PRの最後に、次の園で大事にしたいことと、今は腰を据えて働ける状況であることを書きます
冒頭の要約の例文
例:保育士として通算11年、5つの保育施設で0〜5歳児の保育に携わってきました。認可保育園、小規模保育事業、企業主導型保育園と園種は幅広いものの、どの園でも乳児クラスの担当が長く、一人ひとりの生活リズムに合わせた環境づくりを大切にしてきました。配偶者の転勤による転居が続きましたが、現在は生活の拠点が定まり、腰を据えて長く働ける園を探しています。
この数行があるだけで、読み手は職歴の一覧を「転々としている人」ではなく、「乳児保育の経験を、いくつもの現場で積んできた人」として読み始めます。職務経歴書の基本的な書き方は保育士の職務経歴書の書き方を参考にしてください。
園ごとの経験の書き方の例
要約のあとには、園ごとの経験を短くまとめます。在籍期間の長い園は3〜4行、短い園は1〜2行が目安です。
例:□□保育園(2020年6月〜2020年10月、正社員)。0歳児クラス(園児9名、保育士3名)の担任として、授乳・離乳食・午睡チェックを担当。入職後に体調を崩し、5か月で退職。短い期間でしたが、月齢の低い子の受け入れ時の体制づくりを学びました。
短い期間の園でも、何を担当し、何を学んだかを1行でも書いておくと、その職歴が「空白」ではなく「経験」として読まれます。在籍期間が短いからといって、書く量までゼロにしないことがこつです。
園の種類や規模の違いも、強みとして書く
転職回数が多い人は、そのぶん、いろいろな種類の園を経験していることが多いものです。定員100名を超える認可保育園と、定員19名の小規模保育事業所では、職員の連携の仕方も、保護者との距離感も違います。「大規模園では行事の運営を、小規模園では少人数での細やかな関わりを経験してきました」のように、違いを経験として書くと、どんな園にもなじめる柔軟さとして伝わります。
05相談事例:書類選考の通過が8園中1園から、4園中3園へ
要点:転職4回、短期離職ありの経歴で書類選考に落ち続けていた保育士さんのモデルケースです。何を書き足し、何を隠すのをやめたのかに注目してください。
隠していた5か月を書いたら、話しやすくなった
相談事例(モデルケース)
- お名前
- かりんさん(仮名)・35歳
- 保育士歴
- 12年(5つの保育施設を経験)
- 勤務先
- 派遣保育士として企業主導型保育園(定員約30名)の1・2歳児クラスを担当
- 変化
- 書類選考の通過 8園中1園 → 4園中3園
編集部相談に来られたきっかけは何でしたか。
正社員に戻りたくて、2か月で8つの園に応募したんですが、書類が通ったのは1つだけでした。転職回数のせいだと思って、5か月で辞めた園は書かずに出していたんです。それでも落ちるから、もう何を書いても無理なんだと思ってました。
編集部履歴書を見直して、何が分かりましたか。
退職の理由が全部「一身上の都合」だったんです。自分では、夫の転勤が2回あったのは当たり前のことだと思っていたので、わざわざ書く必要はないと思い込んでいて。カッコで「配偶者の転勤に伴う転居のため」と添えるだけで、読み手の受け取り方が全然違うと言われて、ああ、そういうことかと思いました。
編集部書かずにいた5か月の園については、どうしましたか。
正直、書くのは怖かったです。体調を崩して辞めたので。でも、隠したまま入って、あとで何かのきっかけで分かったらと考えると、そっちのほうがずっと怖いなと思って。「体調を崩したため退職。現在は回復」と書いて、職務経歴書には、そのあと派遣で2年間フルタイムで働いていることを書きました。相談した人が「無理に良く見せなくていいですよ」と言ってくれて、肩の力が抜けました。
編集部職務経歴書では何を工夫しましたか。
一番上に「5つの園で、乳児クラスを通算8年担当してきました」と書きました。園が変わっても、ずっと0〜2歳児を見てきたことに、書いてみて自分でも気づいたんです。バラバラだと思っていた経歴が、一本の線になった感じでした。
回数を隠すより、ずっと続けてきたことを先に書いたほうが、気持ちがずっと楽でした。
かりんさん(仮名)
かりんさんは書き直した書類で4つの園に応募し、3つの園で書類選考を通過しました。面接では5か月で辞めた園について聞かれましたが、書類に書いた一言を補足する形で、落ち着いて答えられたそうです。現在は、乳児クラスに力を入れている認可保育園で、正社員として1歳児クラスを担当しています。
このケースから持ち帰れるのは、転職回数そのものより、「理由が見えないこと」と「経験のつながりが見えないこと」が、書類選考でのつまずきになりやすいということです。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図6
書類選考の通過
退職理由を添えた職歴
職務経歴書の冒頭要約
06面接で転職回数を聞かれたときの答え方
要点:面接では「なぜ転職が多いのか」の説明は短くし、「次はなぜ長く働けるのか」を中心に話します。過去の話を3割、これからの話を7割にするくらいがちょうどよい配分です。
書類選考を通過すると、面接では高い確率で転職回数や短期離職について質問されます。聞かれることが分かっているなら、答えを準備しておけば怖くありません。
答え方の例
「これまで5つの園で働いてきました。2回は夫の転勤による転居、1回は体調を崩したことが理由です。今は生活の拠点が決まり、体調も安定していて、この2年間は派遣でフルタイム勤務を続けています。どの園でも乳児クラスを担当してきたので、その経験をこちらの0歳児クラスで活かしながら、長く腰を据えて働きたいと考えています」
よく聞かれる質問と、答えるときのこつ
- 「前の園はなぜ短期間で辞めたのですか」:書類に書いた一言を、事実として補足します。前の園の批判にならないよう、自分が困っていたことを中心に話します。
- 「今回はどのくらい働くつもりですか」:「長く働きたい」だけでなく、そう言える根拠(生活の拠点が決まった、通勤が近いなど)を添えます。
- 「同じことが起きたらどうしますか」:一人で抱え込まずに早めに相談すること、入職前に条件を確かめることなど、前回から学んだ行動を具体的に話します。
答えるときに避けたいこと
転職回数を聞かれたとき、つい「すみません、回数が多くて」と謝ってしまう人がいます。気持ちは分かりますが、謝る必要はありません。謝ると、相手も「やはり問題があるのかな」と受け取りやすくなります。また、一つひとつの退職理由を長く説明しすぎると、話がまとまらず、言い訳のように聞こえてしまいます。1つの退職につき一文、合わせて30秒ほどで説明し、残りの時間を「これからどう働きたいか」に使うのが理想です。
退職理由の話し方は面接での退職理由の伝え方と例文でも紹介しています。
07書類を整えたあとに残る、2つの注意点
要点:書類の工夫で選考は通りやすくなっても、次の園で長く働けるかどうかは園選びで決まります。また、体調が理由の退職が続いているなら、書類より先に回復を優先してください。
1. 次の園は「長く働ける条件」で選ぶ
書類が通り、内定が出ると、それだけでほっとしてしまいがちです。けれど、転職回数が多いことに悩んできた人にとって本当に大事なのは、次の園で長く働けるかどうかです。これまでの退職理由を並べて、その裏返しを「次の園で確かめる条件」にしてください。人間関係で辞めたなら、見学で職員同士の会話や、新人へのフォローの仕組みを確かめる。条件の違いで辞めたなら、労働条件を書面で確かめてから承諾する。働きやすい園の見分け方は働きやすい園の見分け方にまとめています。
2. 体調が理由の離職が続いているなら、回復を先に
体調を崩して辞めることが続いている場合は、書類を整えることよりも、心と体の回復を優先してください。無理をして次の園に入ると、同じことを繰り返してしまうおそれがあります。眠れない、朝起きられない、涙が出るといった状態が続いているなら、まずはかかりつけ医や心療内科に相談しましょう。働く人のための「こころの耳電話相談」(0120-565-455、平日17時〜22時、土日10時〜16時。祝日・年末年始は休止)や[4]、24時間受け付けている「こころの耳メール相談」も利用できます[5]。
転職回数のことを誰かに話すのは、勇気がいるものです。ほいくの相談室では、「次こそ長く働きたいけれど、今すぐ転職するかは決めていない」という段階でも、これまでの職歴を一緒に振り返りながら、書類の書き方や園選びの考え方を整理しています。書類を出したあとの選考の進み方は、保育士の転職活動の流れで確認できます。
よくある質問
1か月で辞めた園も、履歴書に書く必要がありますか?
書いておくのが安心です。在籍期間が短くても、雇用保険などの手続きで記録が残っていることがあり、後から分かると「なぜ書かなかったのか」と信頼を損ないかねません。理由を一言添えて書けば、短い在籍でも説明はつきます。
試用期間中に辞めた場合も、職歴に入りますか?
試用期間中でも、雇用契約を結んで働いていれば職歴になります。「試用期間中に退職」と書く必要はありませんが、入職と退職の年月は正確に書き、理由を一言添えておきましょう。
保育以外のアルバイトやパートの経歴も書くべきですか?
保育の仕事のパートや派遣は、保育の経験として書くと評価につながります。保育と関係のない短期のアルバイトは、ブランクの期間を説明する必要がある場合に、簡単に触れる程度で十分です。
派遣でいくつもの園に行った場合、派遣先はすべて書くべきですか?
派遣会社への登録を一つの職歴としてまとめ、主な派遣先の園と担当クラスを書き添える形が読みやすくなります。派遣先がとても多い場合は、履歴書には主な派遣先だけを書き、すべての派遣先と期間は職務経歴書に一覧でまとめておくと十分です。
転職回数が多いと、正社員として採用されるのは難しいですか?
回数だけで一律に判断されるわけではありません。保育士の有効求人倍率は2026年7月時点で2.80倍と、人を求めている園は多い状況です[6]。理由と経験のつながりを示し、長く働きたい根拠を伝えられれば、正社員として採用される可能性は十分にあります。
またすぐに辞めてしまいそうで、次の転職に踏み出せません。
その不安があるのは、これまでの経験を真剣に受け止めているからです。過去の退職理由を書き出し、次の園で確かめる条件に置き換えておくと、同じ理由で辞める可能性を減らせます。すぐに辞めることへの向き合い方はすぐ辞めてしまうことが不安なときも参考にしてください。
参考にした資料
- 厚労省「保育士の現状と主な取組」(2020年8月24日 検討会参考資料1)
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
- 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
- こころの耳「働く人の『こころの耳メール相談』」
- こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。