保育士の退職交渉と転職先への伝え方|内定後〜入職の流れ

内定の電話を切ったとき、うれしさより先に胸に広がったのは、「園長にいつ、どう言おう」という重たい気持ちでした。カレンダーを見ると、転職先の入職予定日は4月1日。今は12月の半ば。年明けには発表会があり、2月には次年度のクラス編成の話が始まります。担任をしている子どもたちの顔も浮かんで、言い出すタイミングが分からなくなります。

内定が出たあとは、転職活動の中でもいちばん気をつかう時期です。今の園には退職を伝えて引き継ぎを進め、転職先とは入職日や書類のやりとりを進める。二つの園の間に立って、両方に誠実でいようとするほど、どちらに何を先に言えばいいのか迷います。引き止めにあって退職日が決まらず、転職先への連絡が遅れてしまう、という行き違いも起こりがちです。

この記事では、保育士が内定をもらってから入職するまでにやることを、順番に整理しました。今の園との退職交渉の進め方、引き止められたときの対応、転職先への伝え方と、入職前に聞いておくことまで、例文を交えて紹介します。

この記事でわかること

  • 内定から入職までにやることの順番と、期間の目安
  • 今の園に退職を伝える順番と言い方、退職願と退職届の違い
  • 引き止められたときの対応と、話が進まないときの相談先
  • 転職先への退職日の伝え方と、入職前に聞いておくこと

結論

保育士が内定から入職までにやることは、転職先と入職日の目安を決める、今の園の就業規則で退職の申し出の期限を確かめる、園長に退職を伝えて退職日を確定させる、転職先に退職日と入職日を連絡する、引き継ぎと有給休暇の消化を進める、の順番です。転職先には退職交渉の見通しを正直に伝え、入職日に少し幅を持たせておくと、引き止めにあっても慌てずに済みます。期間の定めのない雇用なら、法律上は申し入れから2週間で退職できますが[1]、担任の引き継ぎを考え、園の規則に沿って余裕をもって伝えることが、両方の園と良い関係を保つこつです。

01内定から入職までの流れと、期間の目安

要点:内定から入職までは、4月入職なら3〜4か月、年度途中の入職なら1〜2か月ほどを目安に見込んでおくと、引き継ぎと有給休暇の消化まで無理なく進められます。

内定後にやることは多く見えますが、順番さえ決まっていれば、一つずつ片づけていけます。まずは全体の流れを確かめておきましょう。

図1

  1. 12月上旬内定を承諾し、入職日の目安を転職先と確認する。今の園の就業規則で、退職の申し出の期限を確かめる
  2. 12月中旬園長に退職の意思を伝える。退職日の候補を自分から示す
  3. 12月下旬退職日が確定したら、その日のうちに転職先へ連絡する。退職願(退職届)を提出する
  4. 1月〜2月クラスの子どもの様子や保護者対応の注意点をまとめ、引き継ぎの資料を作る。転職先に提出書類を確認する
  5. 3月上旬後任や次年度の担任に引き継ぎを行い、残っている有給休暇の消化の日程を決める
  6. 3月下旬最終出勤。貸与品を返却し、退職後に受け取る書類を確認する
  7. 4月1日転職先に入職
図1 内定から入職までの流れ(4月入職の場合の例)

内定の承諾から退職を伝えるまで、間を空けすぎない

内定を承諾したあと、「いつ言おう」と迷っているうちに、1か月、2か月と過ぎてしまう人がいます。けれど、伝えるのが遅れるほど、引き継ぎの期間は短くなり、園長の受け止め方も厳しくなります。次年度のクラス編成や職員の配置が話し合われる前に伝えられると、園も後任の採用や配置を考えやすくなります。承諾から1〜2週間以内に園長に伝える日を決めて、その日を手帳に書いておくと、先延ばしを防げます。

年度途中で入職する場合

年度途中の入職では、この流れを1〜2か月に詰めることになります。担任を持っている場合は、子どもや保護者にとっても急な変化になるため、引き継ぎの期間を少なくとも1か月は確保できるよう、転職先とも相談して入職日を決めてください。転職先が「なるべく早く」と言っている場合も、「引き継ぎに1か月ほどいただきたいので、入職は○月○日を考えています」と、理由と日付を添えて伝えれば、多くの場合は事情を理解してもらえます。

02今の園に退職を伝える:順番と言い方

要点:退職の意思は、同僚より先に園長(または就業規則で決められた上司)に伝えます。「相談」ではなく「決めたこと」として、退職日の候補と一緒に伝えるのがこつです。

法律と就業規則、両方を確かめる

期間の定めのない雇用(正社員など)では、退職の申し入れから2週間が過ぎると雇用は終了し、園が承諾しなくても効力が生じるとされています[1][2]。一方で、園の就業規則には「退職の1か月前までに申し出ること」のように、申し出の期限が書かれていることがあります。法律上の最短と、園の規則の両方を確かめたうえで、引き継ぎを考えた日程を組みましょう。

契約期間の決まった有期契約で働いている人は、扱いが少し違います。有期契約でも、やむを得ない事由があるときはすぐに契約を解除できますが[3]、契約期間が1年を超える有期契約の場合は、契約の初日から1年を過ぎれば、申し出によりいつでも退職できるとされています(高度の専門的知識を持つ人や満60歳以上の人との契約は対象外)[4]。自分の契約がどれに当たるか分からないときは、雇用契約書を確かめてください。

伝える相手と、伝える時間

最初に伝える相手は、多くの園では園長です。法人によっては主任や施設長が窓口になっている場合もあるので、就業規則や、過去に退職した先輩の例を参考にしてください。伝える時間は、子どもが降園したあとや午睡の時間など、園長が落ち着いて話を聞ける時間を選びます。「少しご相談したいことがあるので、15分ほどお時間をいただけますか」と、事前に時間を取ってもらうと、立ち話で済まされずに済みます。

退職を伝えるときの例文

「お忙しいところお時間をいただき、ありがとうございます。突然のことで申し訳ないのですが、3月末で退職させていただきたいと考えています。新しい職場が決まり、4月から勤めることになりました。担任をしている○○組の引き継ぎは、責任を持って進めます。退職日について、ご相談させていただけますか」

最初の一言で「退職したい」と結論を伝え、そのあとに理由と引き継ぎへの姿勢を添えます。「辞めようか迷っていて」と相談の形で切り出すと、引き止めの話し合いが長引きやすくなります。退職の伝え方は保育士の退職の伝え方でも詳しく紹介しています。

退職願と退職届の違い

退職の意思を書面で出すときは、「退職願」と「退職届」の違いを知っておくと安心です。

図2

項目退職願退職届
意味「退職させてください」という合意退職の申し込み「退職します」という一方的な意思表示
撤回園の承諾が届くまでは撤回できる園に届いた時点で効力が生じ、撤回できない
使う場面園長と話し合いながら退職日を決めたいとき退職日が決まっているとき、引き止めが強いとき
図2 退職願と退職届の違い

退職願は園の承諾が届くまで撤回できますが、退職届は園に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされています[5]。実際には二つが厳密に区別されずに使われることも多いため、園から指定の様式があれば、それに従って提出します。

書面は、退職日について園長と口頭で合意してから出すのが一般的です。様式の指定がない場合は、白い便箋に縦書きで、次のような内容を書きます。

例:「私儀 このたび一身上の都合により、令和○年3月31日をもちまして退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。」のあとに、提出する日付、所属(○○組担任など)と氏名、宛名(園長名または法人の代表者名)を書きます。

退職の理由は「一身上の都合」で十分です。転職先の名前や、今の園への不満を書く必要はありません。書き方の細かい決まりは退職手続きのチェックリストでも確認できます。

03引き止められたときの対応

要点:引き止めの言葉には、よくある型があります。型ごとに返し方を準備しておくと、気持ちが揺れても、退職日を決めるところまで話を進められます。

保育園は慢性的に人手が足りない職場が多く、退職を伝えると引き止められることは珍しくありません。引き止められるのは、それだけ必要とされている証拠でもあります。ただ、転職先と入職日の約束をしている以上、話し合いを長引かせるわけにはいきません。

図3

「後任が決まるまで待って」

後任探しは園の仕事。「○月○日までは責任を持って引き継ぎます」と期限を区切って伝える

期限を区切る

「担任なんだから年度末まで」

年度末退職ならそのまま合意する。年度途中なら、引き継ぎの計画を具体的に示す

計画を示す

「給料を上げるから残って」

給料が理由でなければ、気持ちは変わらないと伝える。本当に迷うなら一晩持ち帰る

理由に立ち返る

「みんなに迷惑がかかる」

迷惑を減らすための引き継ぎを約束し、退職の意思は変わらないと伝える

意思は変えない

図3 よくある引き止めと、返し方の例

引き止めにあっても、園長の言葉を否定する必要はありません。「そう言っていただけてありがたいです。それでも、気持ちは変わりません」と、感謝と意思をセットで伝えるのが基本です。話し合いが2回、3回と続くときは、毎回同じ言葉で、同じ退職日を伝え続けてください。言うことが変わらなければ、相手も少しずつ受け止めていきます。引き止めへの向き合い方は引き止められたときの対応でも紹介しています。

話し合いの内容は、メモに残しておく

引き止めの話し合いが長引くときは、いつ、誰と、何を話したかを、その日のうちにメモしておきます。「○月○日、園長に3月31日での退職を伝えた。後任が決まるまで待ってほしいと言われた」のように、事実だけを短く書けば十分です。話し合いの途中で厳しい言葉を向けられたり、「辞めるなら損害を払ってもらう」のような言葉が出たりしたときも、その場で言い返さず、記録を残して外部の窓口に相談してください。記録があると、第三者に状況を説明するときに役立ちます。

話が進まないときの相談先

退職の申し出を何度しても受け取ってもらえない、有給休暇の消化を認めてもらえない、という場合は、一人で抱え込まずに外部に相談できます。退職前に残りの有給休暇をすべて取得したいと申請した場合、園は時季を変更できないとされています[6]。総合労働相談コーナーは各都道府県労働局や全国の労働基準監督署内などにあり、無料・予約不要で相談できます[7]。平日の夜や土日に電話したいときは、労働条件相談「ほっとライン」(0120-811-610、平日17時〜22時、土日祝9時〜21時)も利用できます[8]。

04転職先への伝え方:退職日が決まるまでの連絡

要点:転職先には、退職交渉の状況を、決まったこと・決まっていないことに分けて伝えます。悪い知らせほど早く伝えるのが、信頼を守るこつです。

転職先の園も、4月の配置やシフトを組むために、あなたの入職日を待っています。退職交渉が難航していることを伝えるのは気が重いものですが、黙っているより、状況を正直に伝えて相談するほうが、ずっと信頼されます。連絡は電話を基本にし、決まったことはメールでも残しておくと、行き違いを防げます。

図4

  1. 内定を承諾したとき「現在の園には○月中に退職の意思を伝える予定です。退職日が決まり次第ご連絡します」
  2. 今の園に退職を伝えた日「本日、園長に退職の意思を伝えました。退職日は来週中に決まる見込みです」
  3. 退職日が決まったとき「3月31日で退職が決まりました。予定どおり4月1日から勤務できます」
  4. 退職日が遅れそうなとき「引き止めにあっており、退職日の確定が1週間ほど遅れそうです。○日までに改めてご連絡します」
  5. 入職の1〜2週間前「初日の集合時間と持ち物を改めて確認させてください」
図4 転職先への連絡のタイミングと伝え方

入職日を変えてもらいたいとき

引き継ぎの都合で、どうしても入職日を後ろにずらしたいことがあります。その場合は、「引き継ぎのため、入職日を○日に変更していただくことは可能でしょうか」と、理由と希望の日付を添えて、分かった時点ですぐに相談してください。一方的に「○日からにします」と伝えるのではなく、相手の都合を聞く形にするのがこつです。逆に、転職先から入職日を早めてほしいと頼まれた場合も、今の園での引き継ぎに必要な期間を伝え、無理のない日を相談しましょう。

05入職前に転職先に聞いておくこと

要点:入職日が決まったら、提出書類、初日の流れ、担当クラス、勤務シフトを確認しておきます。労働条件通知書の内容も、入職前にもう一度見直します。

図5

  • 提出書類と期限源泉徴収票、年金の番号が分かる書類、雇用保険の書類など、何をいつまでに出すかを確かめます
  • 初日の集合時間と持ち物出勤時間、服装、上履き、エプロン、印鑑など、初日に必要なものを確かめます
  • 担当クラスと最初の役割担任かフリーか、最初の数週間はどう動くことになるかを確かめます
  • 勤務シフト早番・遅番が始まる時期と、最初の月のシフトの組み方を確かめます
  • 労働条件通知書求人票や面接で聞いた内容と、書面の内容が一致しているか見直します
  • 入職前の健康診断健康診断書の提出が必要か、費用はどちらが負担するかを確かめます
  • 研修やオリエンテーション入職前後に研修があるか、日程と内容を確かめます
  • 制服や貸与品制服の有無、サイズの申告、ロッカーの準備などを確かめます
図5 入職前に転職先に確認しておきたいこと

源泉徴収票は、年の途中で退職した人には、退職の日から1か月以内に交付されることになっています[9]。年金の番号が分かる書類は、2022年4月以降に初めて年金制度に加入した人なら「基礎年金番号通知書」、それより前から加入している人は年金手帳です[10]。

労働条件通知書には、2024年4月から就業場所と業務の「変更の範囲」も明示されるようになりました[11]。法人内の異動の可能性なども含めて、入職前に確認しておくと安心です。入職前の確認ポイントは入職前に確認しておくことにもまとめています。

今の園から受け取る書類も一覧にしておく

退職時には、今の園から受け取る書類もあります。源泉徴収票のほか、必要に応じて離職票、預けていた年金手帳などです。また、退職する人が請求すれば、園は使用期間や業務の種類、退職の事由などを記した退職証明書を遅滞なく交付しなければならないとされています[12]。受け取る書類と、転職先に出す書類を一枚の紙に並べておくと、漏れを防げます。

入職までの期間の過ごし方

最終出勤から入職までに数日でも休みがあるなら、まずは体を休めることを優先してください。退職前の数か月は、引き継ぎと通常の保育が重なり、思っている以上に疲れがたまっています。そのうえで余裕があれば、転職先の保育方針や園だより、ホームページを読み返し、担当するクラスの年齢の発達や、季節の手遊び、絵本を少し見直しておくと、初日の緊張がやわらぎます。通勤経路を実際にたどって、かかる時間を確かめておくのも安心材料になります。

06相談事例:引き止めに、気持ちではなく計画で答えた

要点:「後任が決まるまで」と引き止められ、転職先との入職日の約束が守れなくなりそうだった保育士さんのモデルケースです。両方の園とどう話を進めたかに注目してください。

引き継ぎの計画を出したら、退職日が決まった

相談事例(モデルケース)

お名前
ひなのさん(仮名)・27歳
保育士歴
5年目(相談当時)
勤務先
幼保連携型認定こども園(定員約150名)、3歳児クラス担任
変化
退職日が決まるまで 約3週間。退職前の有給休暇の消化 0日の見込み → 8日

編集部退職を伝えたとき、園長の反応はどうでしたか。

ひなのさん

「後任が見つかるまでは待ってほしい。見つからなかったら5月の連休明けまで」って言われました。転職先には4月1日からと約束していたので、頭が真っ白になって。その場では「考えます」としか言えなかったんです。

編集部そのあと、どうしましたか。

ひなのさん

まず、転職先の園長先生に電話しました。正直に「引き止められていて、退職日がまだ決まっていません。来週中に改めてご連絡します」って。怒られるかと思ったら、「よくあることですよ。4月1日が難しければ相談しましょう」と言ってくださって、少しほっとしました。

編集部今の園長との話し合いは、どう進めましたか。

ひなのさん

相談したときに、「退職日を延ばすかどうか」じゃなくて「3月末までに何を引き継げば安心してもらえるか」を話してみたら、と言われたんです。それで、クラスの子ども一人ひとりの様子と、保護者とのやりとりで気をつけていることをまとめた引き継ぎの資料を、1月中に作りますと伝えました。2回目の面談で、園長が「そこまでやってくれるなら」と3月31日で合意してくれました。最初に伝えてから3週間くらいです。

編集部有給休暇はどうなりましたか。

ひなのさん

14日残っていて、最初は「年度末は無理だよね」という空気でした。でも、引き継ぎを2月中に終わらせる計画を出して、3月の後半に8日だけ取りたいとお願いしたら、認めてもらえました。全部は取れなかったけど、ゼロだと思っていたので。新しい園の初日の前に、ゆっくり休めたのは大きかったです。

引き止められたとき、気持ちで返すのをやめて、引き継ぎの計画で答えたら、話が前に進みました。

ひなのさん(仮名)

ひなのさんは3月31日に退職し、4月1日から新しい園で2歳児クラスの担任になりました。転職先には、退職日が決まった日の夕方に電話で伝え、その日のうちにメールでも同じ内容を送ったそうです。

このケースから持ち帰れるのは、引き止めには「気持ち」で返すより「計画」で返すほうが、相手も受け止めやすいということです。そして、転職先への連絡は、決まっていないことがあっても、決まっていないと正直に伝えることで信頼を保てるということです。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

ひなのさんが作った引き継ぎの資料は、子ども一人ひとりの生活の様子、アレルギーや配慮が必要なこと、保護者とのやりとりで気をつけていること、クラスの年間の行事の進め方の4つに分けてまとめたものでした。引き継ぎの中身を具体的に示すことは、残る職員の不安を減らし、退職日の合意を得る近道になります。

07円満退職にこだわりすぎないために

要点:一つは、全員に気持ちよく送り出してもらえる退職はなかなかないということ。もう一つは、退職日と入職日の間が空く場合は、健康保険と年金の手続きが必要になることです。

1. 「円満」は、自分ができることを尽くした状態のこと

どれだけ丁寧に引き継ぎをしても、残念がる人や、不満を口にする人はいるものです。園長が最後まで納得してくれないこともあります。それでも、退職の意思を早めに伝え、引き継ぎの資料を残し、最終日まで子どもたちと普段どおりに過ごしたなら、それで十分に誠実な退職です。全員に笑顔で送り出してもらうことを目標にすると、引き止めに応じ続けてしまい、転職先との約束を守れなくなることがあります。自分ができることを尽くしたら、あとは相手の気持ちの問題だと割り切ってください。

2. 退職日と入職日の間が空くなら、保険と年金の手続きを

3月31日に退職して4月1日に入職するように、退職日の翌日に入職すれば手続きの空白は生まれません。一方で、1日でも間が空く場合は注意が必要です。退職日の翌日以降は、在職時の健康保険で受診することはできません[13]。国民健康保険に加入する場合は14日以内に市区町村へ届け出る必要があり[14]、国民年金も退職日の翌日から14日以内に第1号被保険者の手続きをします[15]。在職時の健康保険を任意継続する場合は、退職日の翌日から20日以内の申し出が必要です[16]。間が空くかどうかは、退職日と入職日を決める時点で確かめておきましょう。

退職交渉と転職先との連絡を同時に進めるのは、思っている以上に気力を使います。ほいくの相談室では、内定後の進め方の相談はもちろん、引き止められて「本当に辞めていいのか」と揺れている段階の相談も受けています。内定より前の段階も含めた全体の流れは、保育士の転職活動の流れにまとめています。

よくある質問

内定をもらったら、すぐに今の園に伝えるべきですか?

内定を承諾し、入職日の目安が決まってから伝えるのが基本です。承諾前に伝えてしまうと、条件が合わずに辞退した場合に、今の園での立場が難しくなります。

退職理由は正直に話すべきですか?

「新しい職場が決まった」「別の形で保育に関わりたい」など、前向きな理由を短く伝えれば十分です。不満を伝えると話が長引き、改善を約束されて引き止めの材料にもなりやすくなります。

転職先の園の名前を聞かれたら、答えるべきですか?

伝えなくても構いません。「まだ手続きの途中なので、落ち着いたらお伝えします」と答えれば十分です。同じ地域の園どうしで関係がある場合もあるため、退職日が確定するまでは伏せておく人も多くいます。

有給休暇が残っているのに、消化させてもらえないと言われました。

退職前に残りの有給休暇をまとめて取得したいと申請した場合、園は時季を変更できないとされています。まずは引き継ぎの計画と合わせて取得の日程を提案し、それでも認められない場合は労働条件の相談窓口に相談してください。進め方は退職時の有給消化の進め方も参考になります。

退職日が決まる前に、転職先に入職日を約束してもいいですか?

目安として伝えるのは問題ありませんが、「今の園との話し合い次第で前後する可能性があります」と添えておくと安心です。退職日が確定した時点で、改めて正式な入職日を連絡してください。

退職の挨拶は、子どもや保護者にいつ伝えればいいですか?

子どもや保護者に伝える時期は、園の方針に従うのが基本です。園長と相談し、クラスだよりや最終日の挨拶など、伝える方法と時期を決めておきましょう。自分だけの判断で先に伝えると、園の対応と食い違うことがあります。

参考にした資料

  1. e-Gov法令検索「民法」
  2. 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
  3. e-Gov法令検索「民法」
  4. 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
  5. スタートアップ労働条件Q&A(厚生労働省)
  6. 確かめよう労働条件「年次有給休暇」
  7. 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
  8. 確かめよう労働条件「労働条件相談ほっとライン」
  9. 国税庁 タックスアンサーNo.7411
  10. 日本年金機構「基礎年金番号・基礎年金番号通知書・年金手帳について」
  11. 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
  12. e-Gov法令検索「労働基準法」
  13. 協会けんぽ宮城支部「マイナ保険証や資格確認書の使用について」
  14. e-Gov法令検索「国民健康保険法施行規則」
  15. 日本年金機構「国民年金に加入するための手続き」
  16. 協会けんぽ「任意継続」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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