保育士の園種別 給料・休み・残業の比較|差が出る理由

机の上に、印刷した求人票が3枚。月給は22万円、24万円、21万8千円。年間休日は105日、120日、そしてもう1枚は「シフト制」としか書かれていない。残業の欄は、どれも「月10時間程度」。並べて見比べているはずなのに、どれがいちばん条件の良い職場なのか、まったく判断がつきません。

保育士の求人は、公立、私立の認可保育園、認定こども園、小規模保育、企業主導型、認可外、学童、児童発達支援と、職場の種類がとても多いのが特徴です。「公立は給料が高い」「企業主導型は休みが多い」といった話も耳にしますが、実際には同じ種類の園でも条件は大きく違い、うわさだけで判断すると、入ってから「思っていたのと違う」となりかねません。

この記事では、園の種類ごとに給料・休み・残業がどう違うのかを一覧で整理し、その差がどこから生まれるのかを、公的な資料をもとに説明します。そのうえで、手元の求人を同じ物差しで比べる手順もまとめました。

この記事でわかること

  • 保育士の給料の全体像と、全産業との比較
  • 園種別の給料・休み・残業の傾向の一覧
  • 給料や働き方に差が生まれる3つの理由(運営費、体制、法人の方針)
  • 年間休日と残業を比べるときに確かめること
  • 求人を同じ物差しで比べる手順と、比較表だけでは分からないこと

結論

保育士の給料・休み・残業は、園の種類そのものよりも、「運営費の出どころ」「開所時間と職員の体制」「運営する法人の方針」の3つで差が生まれます。公的な統計で、園の種類ごとの平均給与を同じ条件で比べられる数字は限られていて、保育士全体では、令和7年の賃金構造基本統計調査に基づく年収が427.6万円とされています[1]。公立は自治体の給与の決まり、私立の認可保育所は国が定める公定価格をもとにした運営費と処遇改善の仕組み、そのほかの施設は運営者の給与規程が土台になります。比べるときは、月給の額面ではなく、手当の内訳、賞与の実績、年間休日、残業の実態と記録の仕方を、同じ物差しで並べることが大切です。

01まず全体像:保育士の給料は全産業と比べてどうか

要点:保育士の給料は少しずつ上がっていますが、全産業の平均との差は今も残っています。園の種類ごとの差を考える前に、この全体の水準を押さえておきましょう。

こども家庭庁が賃金構造基本統計調査をもとに作成した資料では、毎月決まって支給される給与に年間賞与の12分の1を加えた「月収換算」で、2025年の保育士は34.3万円、全産業は39.6万円でした[2]。2012年は保育士26.3万円、全産業35.0万円だったので、この13年で保育士の給与は上がり、全産業との差も縮まってきています[2]。

図1

保育士と全産業の月収換算の比較(役職者を除く)[2]

2012年 保育士26.3万円
2012年 全産業35.0万円
2025年 保育士34.3万円
2025年 全産業39.6万円
図1 保育士と全産業の月収換算の比較(役職者を除く)[2]

公定価格の保育士等の人件費は、令和6年度に10.7%、令和7年度に5.3%改善されました[3]。ただし、同じ資料は、令和6年度の改善は2024年12月から適用されたため2025年の賞与などに反映しきれておらず、令和7年度の5.3%は2025年12月の適用のため、2025年の保育士の賃金には影響していないと注記しています[4]。令和8年度の公定価格でも、この5.3%の改善は継続して確保されることになっています[5]。

つまり、公的な統計に表れている保育士の給与は、最新の改善がまだ十分に反映される前の数字です。求人票の金額を見るときは、昨年の実績だけでなく、今年度の給与改定がどう反映されているかを確かめることも大切です。

02園種別の給料・休み・残業の傾向を一覧で比べる

要点:園の種類ごとに、給料の土台になる仕組み、休みの取り方、残業が生まれやすい場面が違います。ただし、ここに挙げるのは一般的な傾向で、同じ種類の園でも条件は大きく違います。

図2

職場給料の土台休みの傾向残業が生まれやすい場面
公立保育園(正規)自治体の給与の決まり。勤続年数に応じた昇給の仕組みがはっきりしているシフト制。休暇の制度は自治体の規則による行事、書類、欠員の穴埋め
公立保育園(会計年度任用職員)自治体の条例と募集要項。条例で勤勉手当を支給できる仕組みがある[6]契約で決まる勤務日数と時間契約時間外の業務の扱いは自治体による
私立認可保育園公定価格をもとにした運営費と処遇改善の加算、法人の給与規程[7]法人による。年間休日の差が大きい行事、書類、持ち帰りの制作
認定こども園法人の給与規程。教育と保育の両方の役割を持つシフト制。長期休みの扱いは園による行事、教育時間の準備、会議
小規模保育運営法人の給与規程シフト制。少人数のため休みの調整が難しい場合も少人数ゆえの業務の集中
企業主導型保育国の助成を受ける運営会社の給与規程[8]設置企業の勤務に合わせた開所日になる場合も運営会社の体制による
認可外保育施設運営者の給与規程施設による施設による
学童保育・児童発達支援・放デイ運営者の給与規程。保育所とは別の基準で運営[9][10]学校休業日の勤務が増える記録、送迎、長期休みの活動準備
図2 園種別に見る給料・休み・残業の傾向(一般的な傾向)

この表を見て分かるとおり、「どの種類の園が一番給料が高い」と一言で言うことはできません。公立と私立の違いをさらに詳しく知りたい場合は、公立と私立の給料の比較で、昇給の仕組みや手当の違いを確かめてみてください。

03給料や働き方に差が生まれる3つの理由

要点:差が生まれる理由は、大きく「運営費の出どころ」「開所時間と職員の体制」「運営する法人の方針」の3つです。この3つを知っておくと、求人票の数字の背景が読めるようになります。

図3

  • 1

    運営費の出どころ

    公立は自治体の予算、私立の認可保育所は公定価格をもとにした運営費、そのほかは運営者の収入が土台になる

  • 2

    開所時間と職員の体制

    開所時間が長く、職員に余裕がない園ほど、シフトが複雑になり、残業や休みの取りにくさにつながる

  • 3

    運営する法人の方針

    同じ運営費でも、給与と賞与への配分、行事や書類の量、ICTの導入は法人ごとに違う

図3 園による給料・休み・残業の差が生まれる3つの理由

理由1:運営費の出どころ

私立の認可保育所では、国が定める公定価格をもとに運営費が支払われます。令和8年度の公定価格では、保育士の本俸の基準額は254,694円とされ、賞与や地域手当などを含めた人件費の年額は、全国平均で491万円と積算されています[7]。ただし、これは予算を積算するための額で、処遇改善等加算の区分1〜3を含まない額です。また、この額を理由に給与水準を下げることは不適切だと明記されています[7]。

公定価格には地域区分があり、20/100から「その他」まで8つの区分に分かれています[11]。人件費の年額は、20/100地域で548万円、その他地域で458万円と、地域によって差があります[7]。同じ私立の認可保育園でも、地域によって給与の水準が違うのは、この仕組みも一つの理由です。

さらに、処遇改善等加算は令和7年度から一本化され、平均経験年数に応じた区分1、全職員を対象とする賃金改善分の区分2、月額4万円分と5千円分からなる質の向上分の区分3に整理されました[12]。この加算をどのように職員の給与に配分しているかは法人によって違うため、同じ地域の私立認可保育園でも、手当の額や支給の方法に差が出ます。

公立の保育園では、正規職員の給与は自治体の職員の給与の決まりに沿って決まります。一方で、公立の園で非常勤として働く人の多くは会計年度任用職員として採用されます。この制度は2020年4月に始まり、2024年4月からはパートタイムの会計年度任用職員にも、条例で勤勉手当を支給できるようになりました[6]。同じ公立の園でも、正規か会計年度任用職員かで、給与の決まり方も賞与の扱いも違う点に注意してください。

自治体が独自に上乗せをしている場合もあります。たとえば東京都の保育士等キャリアアップ補助金では、職務分野別リーダー等として発令された職員を対象とする賃金改善が設けられています[13]。住まいの面では、国の宿舎借り上げ支援事業の対象は、採用から5年以内の常勤の保育士とされています[14]。こうした支援が対象になるかどうかも、実質的な待遇の差につながります。

理由2:開所時間と職員の体制

開所時間の長い園では、早番・遅番などのシフトを組んで運営します。朝7時から夜7時まで開いている園なら、1日の開所時間は12時間になり、1人の職員が1日8時間働いても、1日を通して見るには複数の職員の勤務を重ねる必要があります。職員の数に余裕がない園では、誰かが休むと残りの職員の負担が増え、休みが取りにくくなったり、残業が増えたりします。

国も職員の体制の改善を進めていて、1歳児については、2025年4月から公定価格上の「1歳児配置改善加算」で、職員1人あたりの子どもの数を6人から5人にする取り組みが始まっています[15]。ただし、この加算は処遇改善等加算の区分1〜3の取得、ICTの活用、職員の平均経験年数10年以上が要件で、取得している施設の割合は47.1%(2025年7月1日時点)でした[16]。同じ私立の認可保育園でも、こうした加算を取って職員を厚く配置しているかどうかで、働きやすさは変わります。

理由3:運営する法人の方針

同じ運営費を受け取っていても、それを給与と賞与にどう配分するか、行事をどれだけ行うか、書類をどこまで簡素にするかは、法人ごとに違います。ICTの導入もその一つで、登降園管理、計画・記録、保護者連絡、キャッシュレス決済の4つの機能をすべて導入している施設は11.7%、いずれかを導入している施設は80.8%という調査結果があります(2024年9〜10月調査)[17]。書類の作成にICTを活用している園と、すべて手書きの園とでは、残業の量に差が出やすくなります。

04休みと残業を比べるときに確かめること

要点:休みは「年間休日」と「有給休暇の取りやすさ」、残業は「時間」と「記録の仕方」で比べます。求人票の数字だけでなく、その数字がどう数えられているかを確かめることが大切です。

年間休日の数え方をそろえる

法律で定められた労働時間は、原則として1日8時間、1週40時間です[18]。例として、1日8時間勤務で週40時間に収める場合、年間の休日はおよそ105日になる計算です。年間休日が120日前後の求人は、それより休日が15日ほど多いことになります。年間休日が書かれていない求人や「シフト制」とだけ書かれている求人は、月の休日数と、年末年始や夏季休暇の扱いを確かめてください。

有給休暇は、6か月継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤した人に10日が付与され、勤続年数に応じて増えていきます[19]。また、年10日以上の有給休暇が付与される人には、使用者が1年以内に5日を取得させる義務があります[20]。ただ、制度があっても、実際に希望した日に取れるかは園によって違います。昨年度の有給休暇の取得日数の平均を聞いてみると、実態が見えてきます。休日の多い職場の探し方は、年間休日が多い園の探し方にまとめています。

残業は「時間」と「記録の仕方」で比べる

時間外労働をさせるには36協定の締結と届出が必要で、その上限は原則として月45時間・年360時間です[21]。時間外労働には25%以上の割増賃金を支払うことが定められています[22]。求人票の「残業月10時間程度」という数字が、記録された残業だけなのか、持ち帰りや早めの出勤も含めた実態なのかで、意味は大きく変わります。

東京都が保育士に行った調査では、現在の職場で改善を希望する項目として、給与・賞与等の改善が62.7%、職員数の増員が48.6%、事務・雑務の軽減が40.1%にのぼりました[23]。給料だけでなく、人の足りなさや書類の多さに悩む人が多いことが分かります。

図4

  • 残業の時間月の平均と、行事の前の多い月の時間を分けて聞く
  • 残業の記録の仕方時間外の記録をどう付けているか。自己申告か、打刻か
  • 持ち帰り仕事制作物や書類を家で仕上げることがあるか
  • 書類の作成時間指導計画や連絡帳を書く時間が、勤務の中に確保されているか
  • ICTの導入登降園管理や記録、保護者連絡にICTを使っているか
  • 行事の数と準備行事の数と、準備を勤務時間内に進めているか
  • 休憩休憩を実際に取れているか。子どもから離れて休める場所があるか
  • 職員の数と欠員配置基準より多く職員を置いているか。欠員が出たときの対応
  • 早出と会議早出や勤務後の会議が、勤務時間として扱われているか
  • 固定残業代の有無給与に固定残業代が含まれている場合、その時間と金額の内訳
図4 求人票と面接で残業の実態を確かめる10項目

固定残業代を含む給与の場合は、求人の段階でその内訳を明示することになっています[24]。面接で残業について聞くのは気が引けるかもしれませんが、聞き方を工夫すれば印象を悪くせずに確かめられます。具体的な聞き方は面接で残業について聞く方法を参考にしてください。

05求人を同じ物差しで比べる手順

要点:求人票の月給をそのまま比べるのではなく、年収、休日、残業を同じ単位にそろえて並べると、条件の違いがはっきりします。

図5

  1. 比べる求人を3つまでに絞る

    多すぎると比べきれない。通勤時間など、譲れない条件で先に絞る

  2. 月給の内訳を書き出す

    基本給、処遇改善の手当、資格手当、住宅手当などに分けて書く

  3. 年収の見込みを出す

    月給の12か月分に、賞与の実績(何か月分か)を足す。処遇改善の一時金があれば加える

  4. 年間休日と有給をそろえる

    年間休日の日数と、有給休暇の取得日数の平均を並べる

  5. 残業を実態で比べる

    月の平均残業時間、持ち帰りの有無、記録の仕方を並べる

  6. 時給に換算してみる

    年収を年間の実労働時間で割り、1時間あたりの給料で比べる

図5 保育士の求人を同じ物差しで比べる手順

最後の「時給に換算する」は、意外な発見につながる手順です。月給が高くても、休日が少なく残業が多い職場は、1時間あたりの給料にすると低くなることがあります。ちなみに、賃金構造基本統計調査に基づく保育士の1時間あたりの賃金は、残業代や賞与を含めて一般労働者で2,147円とされています[1]。自分の換算した金額と比べる目安にしてみてください。給与明細の内訳の読み方に不安がある場合は、保育士の給与明細の見方を先に読んでおくと、手当の分け方が分かりやすくなります。

06相談事例:3つの求人を同じ表で比べたえれなさん

要点:ここでは、園の種類が違う3つの求人を、同じ物差しで比べて転職先を決めたモデルケースを紹介します。どの項目が決め手になったかに注目してください。

月給がいちばん低い求人を選んだ理由

相談事例(モデルケース)

お名前
えれなさん(仮名)・28歳
保育士歴
7年目
勤務先(相談当時)
都市部の小規模保育事業(定員19名)、正社員、2歳児担当
転職先
私立の認可保育園(定員90名)、正社員
変化
年間休日 108日 → 120日/月の残業 約12時間 → 約5時間

編集部転職を考えたとき、何に迷っていましたか。

えれなさん

求人がありすぎて、決められなかったんです。気になったのは、私立の認可保育園、企業主導型、それから公立の会計年度任用職員の3つ。月給だけ見ると企業主導型がいちばん高くて、正直そこに傾いてました。

編集部どうやって比べたのですか。

えれなさん

相談した人に、「月給じゃなくて、年収と休みと残業を同じ表に並べてみませんか」って言われて、一緒に表を作りました。基本給、手当、賞与の実績、年間休日、残業、持ち帰り。項目をそろえたら、見え方がまったく変わったんです。押しつけられる感じはなくて、表を埋めながら自分で気づかせてもらった感じでした。

編集部何が決め手になりましたか。

えれなさん

賞与と休みです。企業主導型は月給が2万円高かったけど、賞与が年2か月分。認可保育園は月給が低いぶん、賞与が年4か月分あって、年間休日も12日多かったんです。年収にすると認可保育園のほうが少し上で、時給に直すとさらに差が開きました。公立の会計年度任用職員は、勤勉手当の扱いが自治体の条例しだいで、契約が1年ごとだったので、今回は見送りました。

編集部入ってみて、どうですか。

えれなさん

残業は月5時間くらいに減りました。連絡帳と記録がタブレットになっていて、書類の時間がシフトの中に入っているんです。前の園では、手書きの記録を休憩中に書いていたので、それだけで全然違います。

月給がいちばん低い求人が、表にしたらいちばん条件が良かった。数字は並べ方で変わるんだと知りました。

えれなさん(仮名)

えれなさんは今、2歳児クラスの担任をしながら、処遇改善の手当が給与明細のどこに入っているかを毎月確かめるようにしています。転職前に作った比較表は、今も手帳に挟んでいるそうです。

このケースのポイントは、月給という一つの数字ではなく、年収、休日、残業を同じ表に並べたことです。比べ方を変えるだけで、選ぶ求人が逆転することもあります。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図6

小規模保育事業私立の認可保育園

年間休日

108日
120日

月の残業

約12時間
約5時間

年収の見込み

約330万円
約355万円

記録を書く時間

休憩中に手書き
シフト内でタブレット
図6 えれなさんの働き方の変化(入職半年後)

07比較表だけでは分からないこと

要点:園種別の傾向や比較表は判断の助けになりますが、職場の人間関係や園長の考え方、実際の働きやすさまでは映し出しません。数字で比べたあとは、必ず見学と面接で中身を確かめてください。

一つ目に知っておきたいのは、公表されているデータの限界です。たとえば、保育所の常勤保育士の離職率は、公営で5.9%、私営で10.7%という数字がありますが、これは平成29年の調査に基づくもので、最新の状況とは限りません[25]。園の種類ごとの差を示す公的な数字は、年が古かったり、条件がそろっていなかったりすることが多いので、傾向をつかむ材料として使うのにとどめましょう。

二つ目は、同じ種類の園の中の差です。私立の認可保育園だけを見ても、給与の配分、行事の量、ICTの導入、職員の数は法人ごとに違います。「認可だから安心」「企業主導型だから休みが多い」といった決めつけは、比べる目を曇らせます。

三つ目は、給料だけで選ぶことのリスクです。東京都の調査で、保育士を辞めた理由の上位には、職場の人間関係(31.5%)が挙がっていました[26]。給料が高くても、人間関係が合わなければ長く続けるのは難しくなります。数字で絞り込んだあとは、見学で職員同士の会話や、園長の話し方を見ておくことが大切です。

四つ目は、通勤時間です。同じ東京都の調査では、過去に保育士として働いた人が復職する場合の希望条件として、勤務時間(73.8%)、給与等(69.0%)に続いて、通勤時間(61.6%)が挙がっていました[27]。毎日の通勤が片道で30分違えば、月に20日出勤する場合、1か月で20時間ほどの差になります。給料や休日と同じように、通勤にかかる時間も比較表の1行に加えておくと、実際の暮らしに近い比べ方ができます。

園の種類ごとの特徴をもっと広く知りたいときは、保育士の職場タイプの選び方で、それぞれの職場の働き方を確かめてみてください。

比較表を作ってみたものの、どこを重視すべきか決められないこともあります。ほいくの相談室では、転職を決めていない段階でも、手元の求人をどう比べればいいかの相談を受けています。表を一緒に埋めていくだけでも、自分が何を大切にしたいのかが見えてきます。

よくある質問

公立保育園と私立保育園では、どちらが給料が高いですか?

一概には言えません。公立の正規職員は自治体の給与の決まりに沿って勤続年数に応じて昇給する仕組みがはっきりしていることが多く、私立は法人の給与規程や処遇改善の配分によって差があります。同じ地域の求人を、年収と休日と残業の3つで比べてみてください。

企業主導型保育園は、休みが多いのでしょうか?

設置する企業の勤務日に合わせて開所日を決めている施設では、土日や祝日が休みになることもあります。ただし、運営会社の方針や施設の開所時間によって違うため、年間休日と月の休日数を求人票で確かめてください。

年間休日は、何日あれば多いと言えますか?

1日8時間勤務で週40時間に収める場合、年間の休日はおよそ105日になる計算なので、それを大きく上回る日数があれば多い方だと考えられます。ただし、休日数だけでなく、有給休暇を実際に取れているかもあわせて確かめることが大切です。

処遇改善の手当は、どの園でも同じ金額ですか?

同じではありません。処遇改善等加算は区分1〜3に整理されていて[12]、加算の取得状況や、法人が職員にどう配分するかによって、手当の額や支給の方法が変わります。月々の手当なのか、一時金なのかも、面接で確かめておきましょう。

認可外保育施設は、認可保育園より給料が低いのですか?

一概には言えません。認可外保育施設の給与は運営者の給与規程で決まるため、認可保育園より高い施設もあれば、低い施設もあります。認可外保育施設には、保育に従事する者のおおむね3分の1以上が保育士または看護師であることなどの指導監督の基準があります[28]。給与とあわせて、職員の体制も確かめてください。

給料と休みのどちらを優先すべきか迷っています。

どちらを優先するかは、今の生活で何に困っているかで変わります。生活費が足りないなら給料、体の疲れが抜けないなら休み、というように、今いちばん困っていることを一つ書き出してから比べると、判断しやすくなります。

参考にした資料

  1. 厚労省 職業情報提供サイト(job tag)「保育士」
  2. こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
  3. こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
  4. こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
  5. こども家庭庁「令和8年度 公定価格・基準等の見直し事項」(2026年4月)
  6. 総務省「地方自治法の一部を改正する法律について(会計年度任用職員制度関係)」(2023年5月30日)
  7. こども家庭庁通知「令和8年度における私立保育所の運営に要する費用について」(2026年7月31日 こ成保第536号)
  8. こども家庭庁「企業主導型保育事業の実施状況について【速報版】」
  9. 放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準 第10条
  10. 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第5条・第66条
  11. こども家庭庁「公定価格における地域区分に関する対応について」(2024年12月19日 子ども・子育て支援等分科会 資料7)
  12. こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
  13. 東京都福祉局「東京都保育士等キャリアアップ補助金 東京都保育サービス推進事業補助金 令和8年度当初交付申請について」(2026年2月2日)
  14. こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算の概要」
  15. こども家庭庁「基礎資料(保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等))」令和8年3月版
  16. こども家庭庁「基礎資料(保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等))」令和8年3月版
  17. こども家庭庁「省力化投資促進プラン―保育―」
  18. 厚生労働省 FAQ「法定労働時間と割増賃金について教えてください。」
  19. 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」
  20. 確かめよう労働条件「年次有給休暇」
  21. 確かめよう労働条件「時間外・休日労働と割増賃金」
  22. 厚生労働省 FAQ「法定労働時間と割増賃金について教えてください。」
  23. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
  24. 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
  25. 厚労省「保育士の現状と主な取組」(2020年8月24日 検討会参考資料1)
  26. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
  27. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 結果の概要」
  28. こども家庭庁通知「認可外保育施設に対する指導監督の実施について」(2024年3月29日 こ成保第206号)

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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