3か月ごとに届く契約更新の書類に名前を書きながら、「来年の4月も、私はこの園にいられるのかな」と考える。派遣やパートで働く保育士の方から、こうした話をよく聞きます。子どもたちの前では担任の先生と同じように動いているのに、職員会議の内容はあとから聞かされ、賞与の時期になると少しだけ居心地が悪くなる。
正社員になりたい気持ちはあっても、踏み出せない理由もあります。担任を持つ自信がまだない。家庭との両立が崩れないか心配。そもそも今の園に正社員の枠があるのか分からない。派遣会社に相談したら、派遣先との関係が気まずくならないかという不安もあるはずです。
この記事では、派遣やパートから正社員になる具体的な道筋と、求人票に書かれた「正社員登用あり」の中身を確かめる方法をまとめました。正社員になることだけが正解ではありません。自分にとってどの道が合うのかを決める材料として、読み進めてください。
この記事でわかること
- 派遣・パートから正社員になる3つの道と、それぞれに向いている人
- 「正社員登用あり」の求人で、登用の実態を確かめる質問のしかた
- 正社員になると収入・保険・仕事の範囲がどう変わるか
- 今の仕事を続けながら正社員を目指す手順
結論
保育士が派遣やパートから正社員になる道は、主に「正社員の求人に応募して転職する」「今の職場で正規登用を目指す」「派遣先の園に直接雇用してもらう」の3つです。保育士は求人の多い職種で、2026年7月の有効求人倍率は2.80倍あり[1]、経験がある人なら正社員の求人に直接応募する方法が最も早く動けることが多いです。今の園で続けたい場合は、登用の実績・時期・条件を面接や書面で確かめたうえで目指すと、待ち続けて時間を失うことを防げます。
01派遣・パートから正社員になる道は3つある
要点:保育士が非正規から正社員になる方法は、「正社員の求人に応募する」「今の職場で正規登用を目指す」「派遣先の園に直接雇用してもらう」の3つに分けられます。どれを選ぶかで、かかる期間も、最初に話す相手も変わります。
正社員になりたいと思ったとき、多くの人が最初に考えるのは「今の園で正社員にしてもらえないか」です。慣れた子どもたちと職員のいる場所で続けられれば、それがいちばん安心だからです。ただ、今の園に正社員の空きがなければ、どれだけ頑張っても登用されないことがあります。道を一つに決めつけず、3つを並べて考えるところから始めてください。
図1
- 1
正社員の求人に応募する
別の園や法人の正社員募集に応募して転職する。経験を条件どおりに評価してもらいやすい
- 2
今の職場で正規登用を目指す
パートや契約職員から、園の登用の仕組みや欠員の補充で正社員に切り替わる
- 3
派遣先に直接雇用してもらう
派遣で働いている園と合意し、派遣会社を通じて手続きを整えてから園の職員になる
1. 正社員の求人に応募する
いちばん選択肢が広いのがこの方法です。保育士の有効求人倍率は2026年7月時点で2.80倍で、全職種平均の1.15倍を大きく上回っています[1]。地域や時期による差はありますが、経験のある保育士が正社員の求人をまったく見つけられない状況は起きにくいといえます。派遣やパートで積んだ経験も、職歴としてそのまま書けます。複数の園で乳児クラスに入った、延長保育を毎日担当した、といった経験は、面接で具体的に話せる強みになります。
2. 今の職場で正規登用を目指す
パートや契約職員として働いている園に登用の仕組みがある場合や、年度替わりに正社員の欠員が出る場合に使える道です。職場の雰囲気や子どもの様子を知ったうえで正社員になれるので、入ってからのギャップが小さいのが利点です。一方で、登用の時期や人数は園の事情で決まるため、自分の努力だけでは時期を早められません。「いつか声がかかるかもしれない」と待ち続けて、気づけば数年がたっていたという人も少なくありません。
3. 派遣先の園に直接雇用してもらう
派遣で入っている園から「うちの職員にならない?」と声がかかることがあります。園の側から見れば、仕事ぶりを知っている人を採用できる安心感があるからです。ただし、派遣会社と派遣先の園の間には契約があり、直接雇用に切り替える時期や手続きについて取り決めがあることもあります。園の人と二人だけで話を進めず、派遣会社の担当者に早めに伝えて、契約の内容を確認してもらってください。誘われた雇用形態が正社員なのか、パートなのかも、最初に確かめておきたい点です。
02今の働き方別:どの道から始めるかの選び方
要点:派遣で働いている人は「派遣先への直接雇用」か「求人への応募」、パートで働いている人は「今の園での登用」か「求人への応募」が中心になります。今の職場に残りたい気持ちの強さと、いつまでに正社員になりたいかで選びます。
図2
| 比べる点 | 求人に応募する | 今の職場で登用 | 派遣先に直接雇用 |
|---|---|---|---|
| 向いている人 | 半年以内に正社員になりたい人、条件を比べて選びたい人 | 今の園の子どもや職員が好きで、時期を待てる人 | 派遣先の方針が合い、園からも声がかかっている人 |
| 動き出す時期の目安 | いつでも。4月入職を狙うなら秋から冬に探し始める | 年度替わりの前、次年度の体制を決める時期 | 派遣契約の区切りに合わせる |
| 最初に話す相手 | 応募先の園(見学・面接) | 園長や主任、法人の人事担当 | 派遣会社の担当者 |
| 確かめること | 正社員の労働条件、試用期間、担当クラス | 登用の実績、時期、条件、登用後の給与 | 派遣契約の取り決め、雇用形態、開始日 |
| 注意したい点 | 新しい職場の人間関係を一から作る | 登用されない場合の見切りの時期を自分で決めておく | 園と二人だけで話を進めない |
派遣で働いている場合
派遣で働いている人は、まず「今の派遣先で正社員になりたいのか」「園はどこでもよいから正社員になりたいのか」を分けて考えます。今の園にこだわらないなら、派遣の仕事を続けながら正社員の求人に応募するのが、収入を途切れさせずに動ける方法です。
注意したいのは、派遣の契約期間の途中で辞める場合です。期間を定めた契約では、途中で辞められるのは原則として「やむを得ない事由」があるときとされています[2]。次の職場の入職日は、今の派遣契約の満了日に合わせて調整するのがいちばん揉めにくい方法です。応募先の面接で「現在の契約が○月末までなので、その翌月から勤務できます」と伝えれば、多くの園は事情をくんでくれます。
パートで働いている場合
パートの人は、今の園の登用の可能性を確かめてから、求人に応募するかどうかを決めると無駄がありません。園長に「来年度、正社員になれる可能性はありますか」と聞くのは勇気がいりますが、聞かないまま待つより、可能性が低いと分かるほうが次の手を打てます。
聞く時期は、次年度のクラス編成や職員体制を考え始める秋から冬が目安です。年が明けて体制がほぼ決まってから聞くと、「今年はもう枠がない」と言われやすくなります。契約期間が決まっているパートなら、契約の満了に合わせて移ることで、引き継ぎの時間も取りやすくなります。
03「正社員登用あり」の求人は、中身を確かめてから応募する
要点:「正社員登用あり」と書かれていても、実績がほとんどない園もあれば、毎年何人も登用している園もあります。登用の実績、時期、条件、登用後の待遇の4点を、面接や見学で具体的に聞いて確かめます。
求人票の「正社員登用あり」は、パートや契約職員の募集でよく見かける言葉です。ただ、この一文だけでは、どのくらいの人が、どのくらいの期間で、どんな条件で正社員になっているのかは分かりません。登用の仕組みは園や法人がそれぞれ決めているものなので、中身の差が大きいのです。
求人を出すときに示さなければならない項目は、職業安定法のルールで決まっています。業務内容、契約期間、契約を更新する場合の基準、試用期間、就業時間や休日、賃金、加入する保険などは、原則として最初の面接までにすべて示されることになっています[3]。2024年4月からは、更新の上限(通算の契約期間や更新回数)があるかどうかも、求人の段階で示すことになりました[4]。こうした項目を手がかりにすると、登用までの道筋を具体的に聞きやすくなります。
図3
- 登用の実績(ここ数年で何人か)仕組みがあっても、実際に登用された人がいなければ期待しにくい
- 登用の時期(年度替わりか、随時か)自分の生活の予定と合うかを考える材料になる
- 登用の条件(勤続年数、面接、推薦など)何をすれば登用の対象になるのかが分かる
- 登用後の給与と賞与月給だけでなく、賞与と手当を含めた年収で比べる
- 登用後の担当(担任を持つか、勤務時間)正社員になったとたんに働き方が大きく変わらないかを確かめる
- 契約期間、更新の基準と上限登用されなかった場合に、いつまで今の契約で働けるかが分かる
- 登用後の試用期間の有無正社員になってからもう一度試用期間があるかを確かめる
- 働く場所と仕事内容の変更の範囲正社員になると系列の園へ異動する可能性がないかを確かめる
最後の項目は見落とされがちです。2024年4月から、労働契約を結ぶときには、働く場所や仕事内容について「将来変わる可能性がある範囲」も示すことになりました[5]。複数の園を運営する法人では、正社員になると系列園への異動の対象になる場合があります。今の園で働き続けたいから正社員を目指しているのに、登用後すぐに別の園へ移ることになれば、目的が変わってしまいます。
聞きにくいことは、こう聞く
面接で登用の実績を聞くと、条件ばかり気にしていると思われないか心配になる人もいます。聞き方を少し変えるだけで、印象は前向きになります。
- 「長く働きたいと考えています。パートから正社員になった先生は、これまでにいらっしゃいますか」
- 「正社員を目指すうえで、どんな経験を積んでおくとよいでしょうか」
- 「登用のお話は、年度替わりの時期に出ることが多いのでしょうか」
答えが「前例はあまりない」「時期は決まっていない」なら、その園での登用は気長に構える必要があるというサインです。そこで落ち込むのではなく、正社員の求人への応募も並行して考える目安にしてください。求人票全体の読み方は保育士の求人票で見るポイントでも詳しく紹介しています。
04正社員になると、何がどう変わるか
要点:正社員になると、収入が安定し、賞与や手当、休みの制度が手厚くなることが多い一方で、担任や行事の中心を任され、勤務時間の自由度は下がります。プラスとマイナスの両方を並べてから決めると、なってからの後悔が少なくなります。
保育士の賃金は、働き方によって差があります。厚生労働省の職業情報提供サイトに掲載されている令和7年賃金構造基本統計調査にもとづく数字では、保育士の1時間当たりの賃金は、フルタイムで働く一般労働者が2,147円(残業代・賞与を含む)、短時間労働者が1,419円でした[6]。同じ人を比べた数字ではありませんが、賞与や手当があるかどうかで、1時間あたりに直した収入に差が出ることが分かります。
図4
お金以外にも、変わることはいくつもあります。主な違いを並べると、次のようになります。
図5
| 項目 | 派遣・パート | 正社員 |
|---|---|---|
| 契約期間 | 期間を決めた契約が多く、更新のたびに先の見通しを考える | 期間の定めのない契約が一般的 |
| 収入の形 | 時給制が多く、休むとその分収入が減る | 月給制が多く、賞与や手当がつくことが多い |
| 社会保険 | 週20時間以上で従業員51人以上の企業なら加入。2026年10月から賃金の要件はなくなった[7] | 加入するのが基本 |
| 有給休暇 | 週の勤務日数や時間が少ない場合は比例して付与[8] | 6か月勤務し8割以上出勤で10日から付与[9] |
| 仕事の範囲 | 補助や時間帯の担当が中心になりやすい | 担任、指導計画、行事の中心を任されやすい |
| 働く時間 | 曜日や時間帯を選びやすい | シフトや残業、行事前の準備が発生しやすい |
住まいの支援も、正社員かどうかで変わることがあります。国の保育士宿舎借り上げ支援事業では、対象は「保育士として採用された日から起算して5年以内の常勤の保育士」とされています[10]。実際に家賃の補助を受けられるかどうかは自治体や園によって異なるため、住まいの負担が大きい人は、正社員の求人を見るときに確かめておきたい項目です。
逆に、正社員になることで増えるものもあります。担任になれば、月案や週案、個人記録、連絡帳、保護者面談が自分の仕事になり、発表会や運動会の担当も回ってきます。派遣やパートから正社員になった人が最初にとまどうのは、子どもと関わる時間以外の仕事の量です。正社員とパートのどちらが自分に合うかを広く考えたいときは、正社員とパートのどちらを選ぶかの考え方もあわせて読んでみてください。
05相談事例:派遣3年目、更新の書類を前に決めたこと
要点:派遣で働いていた保育士が、派遣先の園の正社員になったモデルケースです。何が変わったかに加えて、誰に、どの順番で話したかに注目してください。
「声がかかるのを待つ」のをやめた
相談事例(モデルケース)
- お名前
- まゆみさん(仮名)・34歳
- 保育士歴
- 10年目(正社員で6年、出産を機に退職し、派遣で3年)
- 勤務先
- 私立の認可保育園(定員約80名)、2歳児クラスの複数担任
- 家族
- 夫と小学2年生の子ども
- 変化
- 契約の更新 3か月ごと → 期間の定めなし、年収 約250万円 → 約330万円(見込み)
編集部正社員になって、いちばん変わったことは何ですか。
来年の4月もこの園にいられると分かっていること、ですね。お金も、賞与が出るようになって年収は見込みで80万円くらい上がりそうなんですけど、それより気持ちの面が大きいです。更新の書類が来るたびにどきどきしなくていいって、こんなに楽なんだと思いました。
編集部派遣で働いていたころは、どんなことが気がかりでしたか。
園長先生も主任も優しくて、仕事は楽しかったんです。でも、3か月ごとの更新のたびに「次はないかも」と考えてしまって。子どもが小さいうちは、派遣で時間を選べるのがありがたかったんですけど、小学生になって学童に慣れてきたころから、そろそろ先のことを考えたいと思うようになりました。
編集部正社員になりたいと、どこで切り出したのですか。
最初は、園から声をかけてもらえるのを待っていたんです。2年目の終わりに主任から「来年もいてくれるよね」と言われて、それで満足しちゃって。でも3年目の秋に、待っているだけじゃ何も変わらないと気づいて、派遣会社の担当の方に「この園で正社員になりたい」と正直に伝えました。
編集部派遣会社の反応はどうでしたか。
嫌な顔をされるかなと思っていたら、「園の意向を確認しますね」とあっさり言ってもらえました。園との契約で、直接雇用に切り替えるときの決まりがあって、それに沿って進めますと説明されて。そのとき初めて、私が園長に直接お願いしていたら話がややこしくなっていたかもしれない、と知ったんです。
編集部正社員になって、大変になったことはありますか。
月案を書くようになって、最初の2か月は正直しんどかったです。派遣のときは17時に帰れていたのが、今は週に2回くらい18時過ぎになります。ただ、遅番は週1回までにしてもらう約束を最初にしていたので、学童のお迎えは夫と分担して回せています。
「来年もいてくれるよね」に安心していたけど、その言葉は契約じゃなかったんです。
まゆみさん(仮名)
まゆみさんは派遣会社を通じて園と条件を確かめ、年度替わりの4月から正社員として働き始めました。担任を持つにあたって、遅番は週1回まで、早番を中心にすることを、事前に園長と話し合い、労働条件通知書の勤務時間の欄でも確認しています。
このケースから持ち帰れるのは、正社員になりたい気持ちを言葉にして、正しい相手に伝えることの大切さです。派遣で働いている場合、最初に話す相手は園ではなく派遣会社です。そして、なったあとの働き方(担任、遅番の回数、残業の見込み)まで先に話しておいたことで、家庭との両立が崩れるのを最小限にできました。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図6
契約の見通し
年収
18時を過ぎる日
書類の担当
06正社員を急ぐ前に、立ち止まって考えたい2つのこと
要点:一つは、正社員になれば安心とは限らないこと。もう一つは、「無期雇用になること」と「正社員になること」は同じではないことです。どちらも、なってから気づくと修正に時間がかかります。
1. 安定と引き換えに、増える仕事がある
契約の不安がなくなる代わりに、担任や行事、書類の責任が増えます。派遣やパートを選んだ理由が「家庭との両立」だった人は、その理由が今も残っていないかを確かめてください。子どもの年齢が上がって夕方の時間に余裕ができたのか、それとも今も夕方の時間は譲れないのか。後者なら、正社員の中でも早番中心にできるか、残業の少ない園かを条件に入れる必要があります。
条件は、面接で口頭の約束をもらうだけでなく、労働条件通知書などの書面で確かめておくと安心です。子育てとの両立を前提に正社員を考えている人は、子育て中に正社員で働くときの考え方も参考になります。
2. 「無期雇用」と「正社員」は同じではない
有期の契約を更新しながら長く働いていると、契約期間の定めのない雇用(無期雇用)に転換できる場合があります。2024年4月からは、無期転換を申し込める権利が発生する更新のときに、申し込めることと転換後の労働条件を示すことが、雇う側に求められるようになりました[11]。
ただし、無期雇用になっても、給与や仕事の範囲はパートのときと変わらないことがあります。「期間の定めがなくなる」ことと「正社員の待遇になる」ことは別のものとして、条件を一つずつ確認してください。制度の詳しい条件や自分が対象になるかどうかは、都道府県労働局などにある総合労働相談コーナーで、無料・予約不要で相談できます[12]。
07今の仕事を続けながら正社員を目指す手順
要点:条件を決める→今の職場の可能性を確かめる→求人と比べる→書面で確かめる→契約の区切りで切り替える、の順に進めると、今の仕事を続けながら3か月ほどで判断できます。
図7
正社員で譲れない条件を書き出す
勤務時間帯、担任を持てるか、通勤時間、年収の下限など、譲れないものを3つまでに絞ります
今の職場の可能性を確かめる
パートなら園長や主任に登用の実績と時期を、派遣なら派遣会社に直接雇用の可能性を聞きます
正社員の求人を並行して見る
返事を待つ間に、同じ地域の正社員求人を3〜5件見て、給与や勤務時間の相場をつかみます
見学と面接で働き方を確かめる
担当クラス、遅番の回数、持ち帰りの有無、入職後や登用後の試用期間を具体的に聞きます
条件を書面で受け取る
労働条件通知書などで、給与、勤務時間、契約期間、働く場所と仕事内容の変更の範囲を確かめます
今の契約の区切りで切り替える
派遣は契約満了に、パートは契約期間や就業規則に合わせ、引き継ぎの時間をとって伝えます
手順の2と3は、同時に進めて構いません。今の園の返事を待っている間に求人を見ておくと、「登用は2年後になるかもしれない」と言われたときに、すぐ次の判断ができます。
履歴書や職務経歴書では、派遣で入った園の数、担当した年齢、延長保育や早番の担当といった経験を具体的に書くと、正社員の求人でも伝わりやすくなります。派遣という働き方そのものの特徴や、派遣から転職するときの進め方は派遣で働く保育士の転職の進め方にまとめています。
一人で条件を整理するのが難しいときは、保育の働き方を知っている人に話すと、自分が何を優先したいのかが見えやすくなります。ほいくの相談室では、正社員を目指すかどうかをまだ決めていない段階でも、今の契約の状況や家庭の事情を聞きながら、どの道が合いそうかを一緒に整理しています。
よくある質問
派遣先の園から「うちに来ない?」と直接言われました。そのまま話を進めてもいいですか?
その場では返事をせず、まず派遣会社の担当者に伝えてください。派遣会社と園の間には契約があり、直接雇用に切り替える時期や手続きについて取り決めがあることもあります。手順を踏んで進めるほうが、あとでトラブルになりにくくなります。
パートから正社員になると、給料は必ず上がりますか?
賞与や手当が加わって年収が上がることが多いものの、時給の高いパートから移ると、残業や行事前の準備を含めて時間あたりで見たときに大きく変わらないこともあります。月給だけでなく、賞与、手当、勤務時間をそろえて比べてください。
ブランクがあっても、いきなり正社員で応募できますか?
応募はできます。保育士の求人は多く[1]、経験年数やブランクの事情を面接で具体的に説明できれば、正社員で採用されることもあります。不安が大きい場合は、パートで現場の感覚を取り戻してから登用を目指す方法もあります。
正社員登用の面接では、何を聞かれますか?
園によって違いますが、これまでの働きぶりに加えて、担任を持つ意欲、勤務できる時間帯、長く働く見通しを聞かれることが多いようです。家庭の事情で難しい時間帯があるなら、隠さずに伝え、そのうえでできることを具体的に話すほうが、登用後の働き方のずれを防げます。
正社員になったものの合わなかったら、パートに戻れますか?
園の就業規則や人員の事情によるため、戻れるとは限りません。登用や入職の前に、「家庭の事情でパートに切り替えた先生はいるか」を聞いておくと、その園の柔軟さが分かります。戻る道があるかどうかを知っているだけでも、正社員に挑戦する不安は小さくなります。
参考にした資料
- こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
- e-Gov法令検索「民法」
- 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
- 厚生労働省「職業安定法施行規則改正|労働条件明示等」
- 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
- 厚労省 職業情報提供サイト(job tag)「保育士」
- 日本年金機構「2026(令和8)年10月に…賃金要件が撤廃されました」
- 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」
- 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」
- こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算の概要」
- 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。