保育士を1年目で辞めたい時に|新卒転職の現実と後悔しない進め方

12月のある日、職員室で次年度の意向調査の用紙が配られる。「来年度も勤務を希望しますか」の欄で、ペンが止まる。同じ養成校を出た友人は、夏にもう辞めたと聞いた。親に電話すると「せめて3年は続けなさい」と言われた。1年目で辞めたら、この先ずっと不利になるのだろうか。そもそも、1年目で辞めていいのだろうか。

保育士を1年目で辞めたいと考える人の多くは、辞めたい気持ちと同じくらい、「辞めたらどうなるのか」が分からない不安を抱えています。次の職場は見つかるのか、面接で何を聞かれるのか、お金は足りるのか。分からないことが多いほど、決断は重くなります。

この記事では、新卒1年目で保育士を辞めたい、転職したいと考えている人に向けて、1年目の転職で実際に起きること、お金と制度の現実、辞める時期の決め方、面接での伝え方までを順に整理しました。辞めるように勧める記事でも、引き止める記事でもありません。決めるための材料をそろえることを目的にしています。

この記事でわかること

  • 1年目で辞めることについて、まず知っておきたい3つの事実
  • 辞めたい理由ごとに、「今すぐ」「年度末」「続ける」のどれを考えるか
  • 雇用保険や健康保険、家賃補助など、1年目で辞めるときのお金の注意点
  • 1年目の転職で後悔しないための進め方と、面接での伝え方

結論

保育士を1年目で辞めることは、法律上も実際の転職市場の面でも可能です。期間の定めのない雇用なら退職の申し入れから2週間で雇用は終わり[1]、保育士の求人も全職種平均より多い状況です[2]。ただし、1年目の転職には現実的な注意点があります。面接では短い期間で辞める理由をほぼ確実に聞かれ、雇用保険の基本手当は原則として離職前2年間に12か月以上の被保険者期間が必要なため[3]、1年に満たずに辞めると受け取れないことが多くなります。心身の不調があるなら時期にかかわらず休むことを優先し、そうでなければ辞めたい理由を整理したうえで、在職中に次の職場を決め、年度末を区切りにする進め方が後悔の少ない選び方です。

011年目で辞めることについて、まず知っておきたい3つの事実

要点:1年目で辞めることは法律上可能で、保育士の求人も多い状況です。一方で、短い在籍期間は面接でほぼ確実に話題になります。この3つの事実を前提に考えると、必要以上に怖がることも、軽く考えることも避けられます。

事実1:法律上、1年目でも辞めることはできる

期間の定めのない雇用では、働く人はいつでも退職を申し入れることができ、申し入れの日から2週間がたつと雇用は終わります[1]。厚生労働省も、園が承諾しなくても申し入れから2週間で退職の効力が生じると説明しています[4]。「1年目だから辞められない」「担任だから年度末まで辞められない」ということはありません。

ただし、実際には担任の引き継ぎや、子どもと保護者への影響を考えて、就業規則で決められた期限を確かめたうえで、1〜3か月前に伝える人が多いものです。法律上の最短と、現実的な伝え方の両方を知っておくと、選択肢の幅が広がります。

なお、書類を出すときは「退職願」と「退職届」の違いも知っておくと安心です。合意で退職するための申し込みである退職願は、園の承諾が届くまでは撤回できますが、辞めるという意思表示である退職届は、園に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされています[5]。迷いが残っている段階では、書類を出す前に、口頭で相談するところから始めてください。

事実2:保育士の求人は、全職種平均より多い

保育士の有効求人倍率は、全職種の平均を大きく上回っています[2]。また、年度の中でも時期によって変動し、2026年1月には3.88倍でした[6]。

図1

保育士と全職種の有効求人倍率(全国)[2][6]

保育士(2026年1月)3.88倍
全職種平均(2026年1月)1.27倍
保育士(2026年7月)2.80倍
全職種平均(2026年7月)1.15倍
図1 保育士と全職種の有効求人倍率(全国)[2][6]

求人が多いということは、1年目でも次の職場を見つけられる可能性が十分にあるということです。東京都のように、全国平均よりさらに求人倍率が高い地域もあります[7]。ただ、求人が多いからこそ、焦って条件を確かめずに決めてしまうと、また同じ悩みを抱える職場を選ぶことにもなりかねません。

事実3:短い在籍期間は、面接でほぼ確実に話題になる

1年目で転職すると、面接では「なぜ1年で辞めるのですか」と聞かれることがほとんどです。採用する側は、同じ理由でまたすぐに辞めてしまわないかを知りたいからです。この質問に、前の園への不満ではなく、「次に何を大切にしたいか」で答えられれば、短い在籍期間はそれほど大きな不利にはなりません。伝え方は、この記事の後半で例文を紹介します。

02辞めたい理由で、「今すぐ」「年度末」「続ける」を仕分ける

要点:1年目で辞めたい理由は、心身の不調、労働条件の違いやハラスメント、仕事量や人間関係、漠然とした不安の4つに分けて考えると、今すぐ動くべきか、年度末を区切りにするか、続けながら様子を見るかが見えてきます。

「辞めたい」という気持ちは同じでも、その理由によって、急ぐべきかどうかは大きく違います。理由を整理しないまま辞めると、次の職場選びの基準も「とにかく今の園から離れたい」になってしまい、同じことを繰り返しやすくなります。

図2

あなたの「辞めたい」の一番の理由は?

  1. 心身の不調が続いている時期にかかわらず、まず受診して休む。辞めるかどうかは体調が落ち着いてから考える
  2. 聞いていた条件と違う・ハラスメントがある記録を残し、早めに外の相談窓口へ。条件が明示と違う場合は、すぐに契約を解除できる決まりもある
  3. 仕事量や人間関係がつらい一度は園に具体的に相談する。変わらなければ年度末を区切りに、在職中に次を探す
  4. 理由ははっきりしないが不安が大きい辞める前に、つらい場面を1か月記録して整理する。続けながら考える時間を取る
図2 1年目で辞めたい理由と、考えたい時期

心身の不調があるときは、時期を気にしなくていい

朝起きられない、出勤前に涙が出る、眠れない日が2週間以上続く。こうした状態のときは、「年度末まで」と我慢する必要はありません。まず医療機関を受診し、休むことを優先してください。働く人のための「こころの耳電話相談」(0120-565-455)は、平日17時〜22時、土日10時〜16時に相談を受け付けています[8]。

条件が違うときは、すぐに辞める権利もある

求人票や労働条件通知書で示された条件と、実際の働き方が違うこともあります。入職前に明示された労働条件が事実と違う場合、働く人はすぐに労働契約を解除できると法律で決められています[4]。また、求人を出す段階で、業務内容や就業時間、休憩、時間外労働の有無、賃金などを明示することが求められています[9]。手元の求人票と労働条件通知書を見比べ、違いを書き出しておくと、相談するときにも、次の職場を選ぶときにも役立ちます。

031年目の退職で見落としやすい、お金と制度のこと

要点:1年目で辞めると、雇用保険の基本手当を受け取れない、家賃補助の制度が使えなくなるなど、お金の面で不利になることがあります。辞める前に、空白期間をつくらない段取りと、自分が使っている制度の条件を確かめてください。

1年目の転職で、一番見落とされやすいのがお金のことです。辞めたい気持ちが強いときほど、「辞めたあと」の生活費や手続きまで考える余裕がなくなります。次の表で、1年目に特に気をつけたい項目を確かめておきましょう。

図3

項目1年目で辞めるときの注意点確かめ先
雇用保険の基本手当原則として離職前2年間に被保険者期間が通算12か月以上必要。1年未満の退職では受け取れないことが多い[3]ハローワーク
健康保険在職中の保険は退職日の翌日から使えない。任意継続は被保険者期間が継続して2か月以上あり、20日以内に申し出る必要がある[10]加入している健康保険、市区町村
国民年金次の職場が決まっていない場合は、退職日の翌日から14日以内に第1号被保険者の手続きが必要[11]市区町村の窓口
家賃補助(宿舎借り上げ)国の事業は採用から5年以内の常勤保育士が対象で、一人1回限り(やむを得ない事情による退職を除く)[12]今の園、転職先の園、自治体
修学資金の貸付養成校で借りた場合、卒業後5年間の実務従事で返還免除となる仕組み[13]貸付を受けた都道府県などの実施主体
年次有給休暇入職から6か月、8割以上出勤で10日付与。6か月前に辞めると法律上の有給休暇はない[14]就業規則
図3 1年目で辞めるときに確かめたいお金と制度

家賃補助と修学資金は、辞める前に必ず確認する

一人暮らしで、園の借り上げ社宅や家賃補助を使っている新卒の人は少なくありません。国の宿舎借り上げ支援事業は、保育士として採用された日から5年以内の常勤保育士が対象で、原則として一人1回限りとされています[12]。辞めたあと、次の園で同じ補助を受けられるかどうかは、自治体の制度や事情によって変わります。退去の期限と、次の職場での住まいの扱いを、退職を伝える前に確かめておいてください。自治体ごとの制度は借り上げ社宅の自治体ごとの違いで詳しく紹介しています。

養成校に通う間に修学資金の貸付を受けた人は、卒業後5年間の実務従事で返還が免除される仕組みになっています[13]。保育の仕事を離れる場合や、別の都道府県で働く場合に返還免除の条件がどうなるかは、貸付を受けた実施主体に必ず確かめてください。

在職中に次を決めると、空白期間の不安が小さくなる

1年目で辞める場合、雇用保険の基本手当を受け取れない可能性があるため、退職から次の入職までの空白期間の生活費は、自分の貯金でまかなうことになります。在職中に次の職場を決め、退職日の翌日に入職できるように調整すれば、健康保険や年金の切り替えの手間も減り、お金の心配もほとんどなくなります。失業保険の仕組みは保育士が退職したときの失業保険でも確かめられます。

年度末に退職して4月1日から新しい園で働く流れは、担任の区切りもつけやすく、保育の仕事ではよく選ばれる進め方です。在職中の転職活動は、見学や面接の日程を休日や勤務後に合わせる必要がありますが、年明けすぐではなく秋ごろから情報を集め始めておくと、慌てずに比べられます。

04辞める前に、試しておけること

要点:1年目で辞めたいと感じたとき、選択肢は「辞める」か「我慢して続ける」かの二つだけではありません。担当や働き方の調整、同じ法人内での異動、いったん休むことなど、辞める前に試せる道もあります。

辞めるかどうかを決める前に、次のような道が残っていないかを確かめてみてください。一つでも試してみると、辞める場合も、続ける場合も、「やれることはやった」と納得して決めやすくなります。特に、年度末の意向調査や面談は、来年度の働き方について希望を伝えられる数少ない機会です。辞めるかどうか迷っている段階でも、「この条件が変われば続けたい」という希望があるなら、その機会に具体的に伝えてみてください。

  • 担当クラスや役割の調整:年度末の面談で、来年度に担当したいクラスや、減らしてほしい役割を具体的に伝える
  • 同じ法人内での異動:複数の園を運営している法人なら、人間関係や通勤だけを変える方法がある
  • 勤務時間や雇用形態の見直し:体力的につらい場合、勤務時間を調整できる制度がないかを就業規則で確かめる
  • いったん休む:心身が疲れ切っているときは、辞めるかどうかを決める前に休んで、体調を整える

もちろん、条件の違いやハラスメントがある場合は、こうした調整を待たずに外の窓口に相談してかまいません。労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーでは、無料・予約不要で労働問題の相談ができます[15]。

退職のときに受け取っておきたい書類

退職するときは、源泉徴収票を受け取ることを忘れないでください。年の途中で退職した人には、退職の日以後1か月以内に源泉徴収票を交付することが決められています[16]。次の職場での年末調整に必要になります。受け取ったら、なくさないように、労働条件通知書や給与明細と一緒にまとめて保管しておきましょう。また、在籍期間や仕事の内容を証明する退職証明書は、請求すれば園が遅滞なく交付しなければなりません[17]。

05相談事例:条件の違いに気づいて、年度末に転職するまで

要点:求人票と実際の働き方の違いに悩んだ新卒1年目の保育士が、記録と相談を重ね、在職中に次の園を決めて年度末に転職したモデルケースです。家賃補助をめぐる予想外の出来事も含めて紹介します。

「1年もたなかった」ではなく「1年で決めた」

相談事例(モデルケース)

お名前
はるのさん(仮名)・22歳
保育士歴
1年目で転職(4年制大学を卒業して新卒入職)
勤務先
私立の認可保育園(定員約70名)、1歳児クラス → 2年目から別法人の認可保育園
変化
休憩 ほぼ0分 → 毎日45〜60分/持ち帰り 週5日 → ほぼなし

編集部辞めたいと思ったきっかけは何でしたか。

はるのさん

求人票には「休憩60分、持ち帰りなし」って書いてあったんです。でも実際は、午睡中もずっと連絡帳と製作で、休憩はほぼゼロ。家でも毎日、壁面の飾りを作っていました。6月くらいに「あれ、話が違う」って思い始めて。

編集部そこから、どう動きましたか。

はるのさん

最初は自分が遅いせいだと思っていたので、主任に「どうすれば休憩が取れますか」って相談しました。でも「みんなそうだから」で終わってしまって。それから、休憩が取れなかった日と、持ち帰った時間を手帳に書くようにしました。11月まで続けたら、休憩が取れた日は5か月で3日しかなかったんです。

編集部辞めると決めたのは、いつでしたか。

はるのさん

12月の意向調査のときです。記録を見返したら、もう迷いはなかったです。ただ、子どもたちのことを考えて、辞めるのは年度末にしようと決めました。1月から転職活動を始めて、見学では「休憩はどこで、何分取っていますか」って必ず聞きました。

編集部転職活動で、予想外だったことはありますか。

はるのさん

借り上げ社宅です。今の園で使っていたので、次の園でもそのまま使えると思い込んでいたんですよ。確かめたら、引っ越し先の自治体の制度では対象にならないと分かって。結局、実家から通える園を選びました。家賃の補助はなくなったけど、そのぶん、通勤時間と生活費で考え直せたのはよかったです。

1年もたなかったんじゃなくて、1年かけて、ちゃんと確かめて決めたんだと思っています。

はるのさん(仮名)

はるのさんは2月に内定を受け、3月末に退職、4月1日から新しい園で働き始めました。今の園では午睡中に交代で休憩を取る仕組みがあり、毎日45〜60分は休めているそうです。面接では「求人票と実際の働き方の違いを経験したので、見学で確かめたうえで長く働ける園を選びたい」と伝え、前の園の不満は口にしなかったと話しています。

このケースから持ち帰れるのは、記録を残したことで「自分が遅いせい」という思い込みから抜け出せたこと、そして、家賃補助のように自分が使っている制度を事前に確かめておく大切さです。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

061年目の転職で後悔しないための進め方

要点:1年目の転職は、理由の整理、今の園への一度の相談、条件の絞り込み、在職中の情報収集、退職の伝達という順番で進めると、勢いで決めてしまうことを防げます。全体で3か月ほどを見込んでおくと安心です。

図4

  1. 辞めたい理由を書き出す

    つらい場面と回数を1か月ほど記録し、心身・条件・仕事量・人間関係・不安のどれが中心かを確かめる

  2. 今の園に一度だけ相談する

    主任や園長に、場面と回数を添えて具体的に相談する。変わったか、変わらなかったかを記録する

  3. 次の職場の条件を3つに絞る

    「休憩が取れる」「持ち帰りがない」など、今の園でつらかったことを条件に言い換える

  4. お金と制度を確かめる

    家賃補助、修学資金、健康保険、年金の手続きを、退職を伝える前に確かめる

  5. 在職中に情報を集め、見学する

    求人票の条件を、見学と面接で具体的に確かめる

  6. 退職を伝え、引き継ぐ

    就業規則の期限を確かめ、1〜3か月前を目安に園長へ伝える。引き継ぎの資料を用意する

図4 1年目の保育士が後悔しない転職を進める手順

退職の伝え方に不安があるときは、新人保育士の退職の伝え方で、切り出し方や伝える順番を紹介しています。

面接では「次に大切にしたいこと」で答える

1年目の転職の面接で一番大切なのは、短い在籍期間の理由を、前向きな言葉で伝えることです。たとえば次のような伝え方があります。

  • 条件の違いが理由の場合:「勤務の実態が求人の内容と異なっていたため、勤務時間内に休憩や記録の時間を確保できる環境で、長く働きたいと考えました」
  • 仕事量が理由の場合:「行事の準備や制作の量が多く、子どもと向き合う時間を十分に取れませんでした。一人ひとりと関わる時間を大切にできる園で働きたいと考えています」
  • 人間関係が理由の場合:「クラス内で手順を共有する機会が少なく、迷うことが多くありました。チームで話し合いながら保育を進める環境で学びたいと考えています」

どの場合も、前の園を悪く言わず、事実を短く伝えたうえで、次の園で何を大切にしたいかを話すのがこつです。答えは丸暗記するより、自分の言葉で30秒ほどで話せるように、声に出して練習しておくと本番で落ち着けます。退職理由の答え方は、面接で退職理由を伝えるときの例文でも詳しく紹介しています。

07「1年目だから」で決めつけないために

要点:1年目で辞めることは、失敗ではありません。ただし、理由を整理しないまま辞めると、次の職場でも同じ悩みを抱えやすくなります。我慢しすぎないことと、勢いで決めないことの両方が大切です。

「せめて3年」は、誰にでも当てはまる正解ではない

「最低3年は続けるべき」という言葉は、今もよく聞かれます。経験を積むことに意味があるのは確かですが、心身を壊したり、条件の違う職場で無理をしたりしてまで守るべき年数ではありません。大切なのは年数ではなく、その期間に何を経験し、次に何を大切にしたいかを言葉にできるかどうかです。

勢いで辞めると、同じ悩みを繰り返しやすい

一方で、つらいことがあった日の夜に退職を決め、次の条件を考えないまま転職すると、新しい職場でも同じ理由で悩むことがあります。辞めたい気持ちが強い日ほど、一晩眠り、記録を見返してから決めるようにしてください。

辞めても、1年目の経験は次の職場で生きる

「1年で辞めた自分には、何も積み上がっていない」と感じる人もいます。けれども、1年目に経験した午睡チェックの手順、保護者への伝え方、行事の準備の流れは、どの園でも通用する力です。面接で「1年目に一番学んだことは何ですか」と聞かれたら、具体的な場面を一つ挙げて話せるように準備しておくと、短い在籍期間がむしろ経験として伝わります。

新人のつらさ全体の整理の仕方は、新人保育士がつらいときの判断基準と職場の見つけ方にまとめています。

1年目で辞めるかどうかを一人で決めるのは、とても心細いことです。ほいくの相談室では、転職するかどうかを決めていない新卒の方の相談も受けています。辞める場合のお金の段取りや、続ける場合に園へ何を伝えるかを、一緒に整理するところから始められます。

よくある質問

新卒1年目で辞めると、次の就職先は見つかりませんか?

見つかる可能性は十分にあります。保育士の有効求人倍率は2026年7月時点で2.80倍と、全職種平均の1.15倍を大きく上回っています[2]。ただし面接では短期間で辞める理由を聞かれるので、次に大切にしたいことを言葉にして準備しておきましょう。

1年未満で辞めると、失業保険はもらえませんか?

雇用保険の基本手当には、原則として離職日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上必要です。ただし、特定受給資格者や特定理由離職者に当たる場合は、離職日以前1年間に通算6か月以上でも受給資格を満たすことがあります[3]。自分がどれに当たるかは、ハローワークに確かめてください。

担任なのに、年度の途中で辞めてもいいのでしょうか?

法律上は、期間の定めのない雇用なら申し入れから2週間で退職できます[1]。ただ、子どもや保護者、同僚への影響を考えて年度末を区切りにする人も多くいます。心身の不調がある場合は、年度の途中であっても休むことと退職を優先してかまいません。

1年目で辞めたら、履歴書に書かなければいけませんか?

職歴は、短い期間でも正確に書くのが基本です。書かずにいると、あとで分かったときに信頼を失うことがあります。在籍期間よりも、その期間に経験したことと、次に大切にしたいことをどう伝えるかに力を注いでください。

親に「せめて3年は続けなさい」と反対されています。

家族は、あなたを心配して引き止めていることが多いものです。休憩が取れない日数や持ち帰りの時間など、記録した事実を見せながら話すと、気持ちだけでなく状況が伝わります。次の職場の条件や、お金の段取りまで考えていることを伝えると、安心してもらいやすくなります。

1年目の冬に辞めたくなりました。いつ伝えればいいですか?

年度末に辞める場合は、就業規則で退職の申し出の期限を確かめたうえで、1〜3か月前を目安に園長へ伝える人が多いです。年度末の意向調査がある園では、その時期に合わせて伝えると、次年度の体制を考えてもらいやすくなります。

参考にした資料

  1. e-Gov法令検索「民法」
  2. こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
  3. ハローワーク「基本手当について」
  4. 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
  5. スタートアップ労働条件Q&A(厚生労働省)
  6. こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.1)」
  7. こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」
  8. こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
  9. 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
  10. 協会けんぽ「任意継続」
  11. 日本年金機構「国民年金に加入するための手続き」
  12. こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算の概要」
  13. こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算の概要」
  14. 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」
  15. 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
  16. 国税庁 タックスアンサーNo.7411
  17. e-Gov法令検索「労働基準法」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

ほいくの相談室

転職するかは、まだ決めなくていい。保育士の悩みを、まず相談。

1年目の悩みは、1年目だからこそ相談しにくいもの。小さなことからで大丈夫です。

  • 保育士の悩み専門
  • 転職の前提なし
  • LINE・オンラインで全国対応

LINEで相談する(友だち追加)

LINEが使えない方、文章でじっくり伝えたい方は、下のフォームから送ってください。

    相談内容がまとまっていなくても大丈夫です。「何から話せばいいか分からない」の一行からでも受け付けています。送信後、入力したメールアドレスに確認のメールが届きます。 個人情報の扱いはプライバシーポリシーをご覧ください。