保育士の新卒の園選びで失敗したと感じたら|次の転職先の選び方

就職活動で見学したとき、その園はとても明るく見えました。新しい園舎、広い園庭、笑顔で迎えてくれた先生たち。駅からも近く、給与も少し高い。「ここなら大丈夫」と思って決めたはずなのに、働き始めて半年。行事の練習に追われる毎日、相談できる先輩がほとんどいない職員室。帰り道、「園選び、失敗したのかな」という言葉が頭から離れません。

新卒で園選びに失敗したと感じる人は、決して少なくありません。それは、あなたの見る目がなかったからではなく、学生のうちは比べる基準も、確かめる方法も持っていないことが多いからです。見学は一度きり、見たのは午前中の一時間だけ。それで働く毎日のすべてを見抜くのは、誰にとっても難しいことです。

この記事では、新卒の園選びがなぜ「失敗」に感じやすいのかを整理し、失敗の中身を次の職場の条件に言い換える方法、求人票・見学・面接で転職先を見極める具体的な手順を紹介します。今の園で感じた違和感は、次の園選びでは確かな基準になります。

この記事でわかること

  • 新卒の園選びが「失敗」に感じやすい理由
  • 失敗の中身を5つに分けて、次の職場の条件に言い換える方法
  • 園の種類や規模による働き方の違い
  • 求人票・見学・面接で、次の転職先を見極める具体的な手順

結論

保育士が新卒の園選びで失敗したと感じるのは、学生のうちは比べる基準がなく、一度の見学と求人票の情報だけで決めることが多いからです。次の転職先を選ぶときは、まず今の園で合わなかったことを「保育方針」「園の規模とクラス編成」「職員の構成と人間関係」「労働条件」「通勤と生活」の5つに分け、それぞれを次の職場の条件に言い換えて3つに絞ります。そのうえで、求人票で休憩や時間外労働などの明示事項を確かめ[1]、見学は午睡中や夕方など普段の様子が分かる時間帯に行い、面接では新人の育て方や行事の数を具体的に聞きます。新卒のときの失敗は、次の園を選ぶための基準になります。

01新卒の園選びが「失敗」に感じやすい理由

要点:新卒の園選びは、比べる基準がない、見学の機会が少ない、実習先の印象に引っ張られるという3つの理由で、入職後のずれが起きやすくなります。失敗したと感じるのは、見る目がないからではありません。

学生の就職活動は、授業や実習と並行して進みます。見学に行ける園の数は限られ、一つの園を見る時間も1〜2時間ほど。しかも、見学で案内されるのは、多くの場合、子どもたちが元気に遊んでいる午前中です。午睡中の職員室の雰囲気や、夕方の延長保育の様子、行事前の残業の多さは、見学ではなかなか見えません。

また、学生のうちは「働く」こと自体が初めてです。休憩の取り方、持ち帰り仕事の量、職員の入れ替わりの多さといった、働いてみて初めて気になる条件を、そもそも確かめる発想がないことも少なくありません。

図1

場面新卒の就職活動で見ていたこと働いてみて気になったこと
園の印象園舎の新しさ、園庭の広さ、明るい雰囲気職員同士の声かけ、職員室の空気
仕事の中身保育理念、園の特色行事の数、書類や制作の量、持ち帰りの有無
人見学で案内してくれた先生の笑顔新人を教える先輩がいるか、職員の入れ替わり
条件給与の額、駅からの距離休憩が取れるか、早番・遅番の回数、時間外の仕事
図1 新卒のときに見ていたことと、働いてみて気になったこと

左の列が間違っていたわけではありません。ただ、それだけでは足りなかったということです。今、右の列の何が気になっているのかを知ることが、次の園選びの出発点になります。右の列の項目は、どれも入職前の数時間では見えにくいものばかりです。だからこそ、2回目の園選びでは、見えにくいものを見に行く工夫が必要になります。

実習先の印象に引っ張られることもある

実習でお世話になった園の雰囲気がよかったから、同じような園を選んだ。あるいは、実習でつらい思いをしたから、その反対の園を選んだ。実習の経験は大切な判断材料ですが、実習生として見た園と、職員として働く園は、見え方がまったく違います。実習生には見せない書類の量や、職員同士の役割分担は、働いてから初めて分かるものです。実習の印象と今の園との違いに戸惑っている人も、自分を責める必要はありません。

02失敗の中身を5つに分けて、次の条件に言い換える

要点:「園選びに失敗した」という気持ちを、保育方針、規模とクラス編成、職員の構成と人間関係、労働条件、通勤と生活の5つに分けて書き出します。合わなかったことを次の条件に言い換えると、転職先を選ぶ基準ができあがります。

「失敗した」という言葉は、園のすべてが合わなかったように感じさせます。けれども、分けて書き出してみると、合わなかったのは一部分だけということが多いものです。そして、合わなかった部分こそが、次の園選びで最も大切にすべき条件になります。

図2

  • 1

    保育方針

    一斉保育が中心で、子どもの「やりたい」を待つ時間がない。行事の練習が多い

  • 2

    園の規模とクラス編成

    大人数のクラスで一人ひとりを見られない。または少人数で相談相手がいない

  • 3

    職員の構成と人間関係

    経験の浅い職員ばかりで教わる人がいない。派閥や入れ替わりが多い

  • 4

    労働条件

    休憩が取れない、持ち帰りが多い、求人票と実際の条件が違う

  • 5

    通勤と生活

    早番の時間に通勤が間に合わない、家賃補助の条件が合わない

図2 新卒の園選びで「失敗した」と感じやすい5つの中身

書き出すときに、自分に聞いてみたい問い

5つに分けて書き出すときは、次の問いを手がかりにすると言葉が出やすくなります。「この1か月で、一番帰りたくなったのはどの場面か」「その場面は、園が変われば起きないことか」「逆に、今の園でよかったと思えることは何か」。最後の問いも大切です。今の園でよかったことは、次の園でも守りたい条件になります。たとえば「給食が手作りでおいしい」「園長が保護者対応の前に出てくれる」といったことも、立派な条件の一つです。

合わなかったことを、次の条件に言い換える

書き出したら、一つずつ「次の職場の条件」に言い換えていきます。言い換えるときは、「〇〇がない園」ではなく、「〇〇がある園」という形にすると、求人票や見学で確かめやすくなります。

  • 「行事の練習ばかりで疲れた」→「行事の数や内容を、子どもの様子に合わせて見直している園」
  • 「先輩がいなくて教わる人がいない」→「経験年数の長い職員がいて、新人の相談相手が決まっている園」
  • 「午睡中も書類で休憩が取れない」→「休憩の時間と場所が決まっていて、交代で取れる園」
  • 「早番の通勤がつらい」→「自宅から30分以内で通え、早番の回数が月に何回か分かる園」

言い換えた条件が10個以上になったら、その中から「これだけは譲れない」というものを3つ選びます。3つを超えた条件は「あればうれしいこと」に回しておくと、求人を比べるときに迷いにくくなります。条件の絞り方は、新人保育士がつらいときの判断基準と職場の見つけ方でも紹介しています。

失敗ではなく、「基準ができた」と考える

新卒のときは、何を大切にすればいいのか分からないまま園を選んでいました。でも今は違います。行事の多さが自分には合わないこと、相談できる先輩がいることがどれだけ大切か。一度働いたからこそ分かったことが、あなたの中にはたくさんあります。新卒の園選びは「失敗」ではなく、次の園選びのための「基準づくり」だったと考えることもできます。

03園の種類や規模によって、働き方はこう変わる

要点:同じ保育士の仕事でも、認可保育園、小規模保育、認定こども園、企業主導型保育など、園の種類や規模によって、クラスの人数や職員の数、行事の多さが変わります。今の園の何が合わなかったかと照らし合わせて、次の園の種類を考えます。

新卒で選んだ園が「大きな園」だったなら、次は小さな園を考えてみる。「行事が多い園」だったなら、行事を絞っている園を探してみる。園の種類や規模は、働き方を大きく左右します。

図3

種類特徴の例合いやすい人の例
認可保育園(中〜大規模)職員数が多く、行事や研修の仕組みが整っていることが多い先輩から学びたい、いろいろな年齢を経験したい人
小規模保育0〜2歳児が中心で定員が少なく、一人ひとりと関わる時間が長い少人数でじっくり関わりたい人
認定こども園保育と教育の両方の機能があり、子どもの在園時間がさまざま幼児教育にも関わりたい人
企業主導型保育企業が従業員のために設けることが多く、園によって規模や方針の差が大きい働く時間や立地の条件を重視したい人
図3 園の種類による働き方の違いの例

たとえば小規模保育事業のA型やB型では、保育所の基準で必要な人数に1人を加えた数以上の職員を配置することになっています[2]。少人数の子どもを、比較的多い職員で見る形です。企業主導型保育事業では、令和5年度に助成が決まった施設の大半が、保育従事者をすべて保育士とする施設でした[3]。

ただし、同じ種類の園でも、運営する法人や園長の考え方によって、働き方は大きく違います。表はあくまで一例として、最終的には一つひとつの園を見学や面接で確かめることが欠かせません。園の種類ごとの選び方は、職場のタイプごとの選び方で詳しく紹介しています。

04次の転職先を見極める3つの場面:求人票・見学・面接

要点:転職先を見極める場面は、求人票、見学、面接の3つです。求人票では明示事項を、見学では普段の様子を、面接では新人の育て方や行事の数を具体的に確かめます。新卒のときより一歩踏み込んで確かめることが、次の失敗を防ぎます。

場面1:求人票で、明示されている条件を確かめる

求人を出す園や法人には、業務の内容、契約期間、試用期間、就業場所、就業時間・休憩・休日、時間外労働の有無、賃金、加入する保険などを明示することが求められています[1]。2024年4月からは、これに加えて、従事する業務と就業場所の「変更の範囲」も明示事項になりました[4]。複数の園を運営する法人なら、入職後に別の園へ異動する可能性があるかどうかも、求人票で確かめられるようになっています。

新卒のときに見落としがちなのは、休憩と時間外労働の欄です。「休憩60分」と書かれていても、実際にどこで、どう取っているのかは求人票だけでは分かりません。気になった点はメモしておき、見学や面接で質問します。求人票の読み方は保育士の求人票で見るべきポイントにまとめています。

場面2:見学は「普段の様子」が見える時間に行く

新卒のときの見学は、多くの場合、午前中の活動の時間でした。次は、できれば違う時間帯にも見学をお願いしてみてください。

図4

  • 午睡中の職員の過ごし方書類に追われているか、交代で休憩を取れているかが分かります
  • 職員同士の声かけ「ありがとう」「手伝おうか」が自然に出ているかで、職場の空気が見えます
  • 新人や若手の職員の様子一人で抱えていないか、誰かに相談している様子があるかを見ます
  • 掲示物や壁面の量手作りの飾りが多い園は、制作の負担が大きいことがあります
  • 夕方の延長保育の様子職員の人数と、子どもへの関わり方に余裕があるかを確かめます
  • 職員室の書類の置き方記録をICTで管理しているか、手書きが中心かの手がかりになります
図4 転職先の見学で確かめたいこと

書類や連絡帳の負担は、ICTの導入の度合いによって大きく変わります。登降園管理、計画・記録、保護者連絡、キャッシュレス決済の4つの機能をすべて導入している施設は11.7%、いずれかを導入している施設は80.8%という調査があります[5]。見学で「連絡帳はアプリですか、手書きですか」と聞くだけでも、毎日の書類の量がある程度想像できます。見学で確かめることの全体は、園見学のチェックリストで詳しく紹介しています。

場面3:面接では「新人の育て方」と「行事の数」を聞く

面接は、園があなたを見る場であると同時に、あなたが園を見る場でもあります。質問をするのは失礼なことではなく、長く働くための確認です。新卒の園選びで失敗したと感じた理由に合わせて、次のような質問を用意しておきましょう。

  • 新人や経験の浅い職員は、誰に相談しながら仕事を覚えていますか
  • 1年間の行事の数と、準備は勤務時間内に行っていますか
  • 休憩は、どの時間に、どこで取っていますか
  • 連絡帳や日誌は、手書きとアプリのどちらですか
  • 職員の方の経験年数は、どのくらいの方が多いですか

質問に具体的に答えてくれる園は、働く人のことを考えている園であることが多いものです。答えがあいまいなときは、「たとえば先月は、どうでしたか」と一歩踏み込んで聞いてみてください。

複数の園を比べるときは、同じ質問を同じ順番で

2つ以上の園を比べるときは、どの園でも同じ質問を、同じ順番でするようにします。答えをノートの同じ欄に書いておけば、あとで横に並べて比べられます。見学や面接の直後は、その園の印象が強く残りがちです。その日のうちに、3つの条件それぞれについて「満たしている」「分からない」「満たしていない」の3段階で印をつけておくと、印象に流されずに比べることができます。

05新卒の次の転職で陥りやすい3つの落とし穴

要点:新卒の園選びに失敗したと感じた人ほど、「今の園の反対」を探す、給与や立地だけで決める、1つの園だけ見て決める、という3つの落とし穴に入りやすくなります。

落とし穴1:「今の園の反対」だけを探す

大規模園がつらかったから小規模園へ、行事が多くてつらかったから行事がない園へ。反対を選ぶこと自体は悪くありませんが、反対の園には反対の大変さがあります。小規模園では職員が少ないぶん、一人が担う役割が広くなることもあります。反対を探すのではなく、「何がつらかったのか」の中身から条件をつくるようにしてください。

落とし穴2:給与や駅からの距離だけで決める

給与や通勤は大事な条件ですが、新卒のときにそれだけで決めて合わなかったなら、同じ選び方を繰り返さないことが大切です。給与が月に1万円高くても、持ち帰りが毎日続けば、時間あたりの負担は大きくなります。お金と時間、気持ちの負担を合わせて考えてみてください。

落とし穴3:1つの園だけを見て決める

今の園から早く離れたい気持ちが強いと、最初に見学した園に決めてしまいがちです。けれども、比べる相手がいなければ、その園のよしあしは判断できません。少なくとも2〜3の園を見てから決めると、それぞれの違いがはっきりします。

06相談事例:失敗ノートから3つの条件をつくり、2つ目の園を選んだ

要点:新卒で選んだ園に違和感を抱えた保育士が、合わなかったことを5つに分けて書き出し、3つの条件に絞って転職先を選んだモデルケースです。見学の時間帯を変えたことが決め手になりました。

「新しくてきれい」から「人を見て選ぶ」へ

相談事例(モデルケース)

お名前
ともみさん(仮名)・24歳
保育士歴
2年目の途中で転職(4年制大学を卒業して新卒入職)
勤務先
新卒時は駅前に新しく開園した認可保育園(定員約130名)、4歳児クラス担任 → 住宅街の社会福祉法人の認可保育園(定員約60名)
変化
相談できる先輩 0人 → 3人/持ち帰り 月15時間ほど → 月2時間ほど

編集部新卒のとき、どうやって園を選びましたか。

ともみさん

正直、見た目です。新しくてきれいで、駅から近くて、給与も周りより少し高かった。見学は午前中に1時間だけで、先生たちもみんな笑顔だったので、ここだって決めました。

編集部働き始めて、何がつらかったですか。

ともみさん

開園したばかりで、職員のほとんどが経験3年以内だったんです。1年目から4歳児の担任になって、分からないことを聞ける人がいなかった。行事も多くて、運動会と発表会の前は、毎晩家で小道具を作っていました。

編集部転職を考えたとき、何から始めましたか。

ともみさん

保育の仕事に詳しい相談窓口で話を聞いてもらったら、「まず合わなかったことを書き出してみましょう」って言われて。保育の言葉をいちいち説明しなくても分かってもらえたのが、すごく話しやすかったです。書き出したら、いちばんつらかったのは「教わる人がいないこと」でした。それで条件を、経験の長い先輩がいること、行事の準備が勤務時間内であること、通勤30分以内、の3つにしました。

編集部見学で、新卒のときと変えたことはありますか。

ともみさん

時間帯です。3つの園を見学したんですけど、1つは午睡の時間にお願いしました。職員室で先輩が新人の先生の日誌を一緒に見ているのを見て、「あ、ここだ」って思ったんです。面接でも「新人の相談相手は決まっていますか」って聞いたら、具体的に名前と仕組みを教えてくれました。

新卒のときは園舎を見ていたけど、2回目は人を見て選びました。

ともみさん(仮名)

ともみさんは2年目の3月末で最初の園を退職し、4月から住宅街にある定員60名ほどの園で働き始めました。今は2歳児クラスで、20年目のベテランの先輩と組んでいます。行事の準備はシフトの中に時間が組まれていて、持ち帰りは月に2時間ほどになったそうです。

このケースで大切なのは、新卒のときの選び方を責めるのではなく、「何を見ていなかったか」を次の選び方に生かしたことです。見学の時間帯を一つ変えるだけでも、見えるものは大きく変わります。そして、条件を3つに絞っていたからこそ、3つの園を同じものさしで比べることができました。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

07次こそ失敗しないために、知っておきたい限界

要点:どれだけ丁寧に調べても、完璧に合う園を入職前に見抜くことはできません。それでも、確かめた条件と、入職後に違いがあったときの対処を知っておけば、失敗を小さくすることはできます。

どの園にも、合わない部分は少しずつある

3つの条件を満たす園を見つけても、働き始めれば、思っていたのと違う部分はたいていどこかに出てきます。大切なのは、譲れない3つが守られているかどうかです。それ以外の小さな違いは、働きながら調整したり、慣れたりしていけることも多いものです。「完璧な園」を探し続けると、どの園にも決められなくなってしまいます。保育方針の合う園の探し方は、保育方針が合う園の見つけ方も参考にしてください。

入職後に「聞いていた条件と違う」と分かったら

入職前に明示された労働条件が、実際と違っていた場合、働く人はすぐに労働契約を解除できると法律で決められています[6]。また、労働契約を結ぶときには、就業場所や業務の内容に加えて、それらの「変更の範囲」も明示されることになっています[7]。入職のときに受け取る労働条件通知書は、求人票と見比べたうえで大切に保管してください。違いがあったときに、話し合いや相談の手がかりになります。園との話し合いで解決しないときは、労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーで、無料・予約不要で相談することもできます[8]。

2回目の園選びは、新卒のときより選べることが多い

新卒のときは、4月の一斉入職に向けて、限られた時間の中で園を決めなければなりませんでした。2回目の園選びでは、在職中に時間をかけて探すことができ、働いた経験があるからこそ聞ける質問もあります。1年でも2年でも、現場で働いた経験は、園を見る目を確実に育てています。焦って決めずに、その目を信じて選んでください。

新卒の園選びをやり直したいと感じている人は、一人で求人を眺めるより、合わなかったことを誰かと一緒に整理するところから始めると、条件が絞りやすくなります。ほいくの相談室では、転職するかどうかを決めていない段階から、新卒で入った園で感じた違和感の整理を一緒に行っています。

よくある質問

新卒で入った園が合わないと感じるのは、私の選び方が悪かったからですか?

そうとは限りません。学生のうちは比べる基準がなく、見学の機会も限られているため、入職後にずれを感じる人は多くいます。合わなかったことを書き出せば、それが次の園選びの基準になります。

新卒で入った園を、どのくらい続けてから転職するべきですか?

決まった年数はありません。心身の不調があるなら、時期にかかわらず休むことを優先してください。そうでなければ、合わなかったことを整理し、在職中に次の職場を探して、年度末を区切りにする人が多いです。

次の転職先は、新卒のときと同じ種類の園を選ぶべきですか?

何が合わなかったかによります。保育方針や規模が合わなかったなら、別の種類や規模の園も候補に入れてみてください。職員の構成が合わなかっただけなら、同じ種類の園でも、運営する法人が変われば働き方が大きく変わることがあります。

見学で、職員室や午睡中の様子を見せてもらえるものですか?

園によって対応は違いますが、「普段の様子を知りたいので」と理由を添えてお願いすると、時間帯を調整してくれる園もあります。難しい場合は、面接で休憩の取り方や書類の管理方法を具体的に聞いて補いましょう。

新卒の園選びで失敗したことを、面接で話してもいいですか?

話してかまいませんが、前の園を悪く言うのではなく、「働いてみて、新人を育てる仕組みがあることの大切さが分かりました」のように、学んだことと次に大切にしたいことを伝えるのがこつです。前向きな理由として受け止めてもらいやすくなります。

求人票に書かれていることは、どこまで信じていいですか?

求人票には、業務内容や就業時間、休憩、時間外労働の有無、賃金などを明示することが求められています[1]。ただ、実際の様子までは分からないので、気になる点は見学や面接で確かめ、入職時の労働条件通知書と見比べてください。

参考にした資料

  1. 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
  2. 家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準 第29・31・34・35条
  3. こども家庭庁「企業主導型保育事業の実施状況について【速報版】」
  4. 厚生労働省「職業安定法施行規則改正|労働条件明示等」
  5. こども家庭庁「省力化投資促進プラン―保育―」
  6. 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
  7. 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
  8. 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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