保育士の退職届の書き方|退職願との違いと見本

仕事帰りに文房具店へ寄って、白い便箋と白い封筒を買いました。家のテーブルに広げて、ボールペンを持ったところで手が止まります。書くのは「退職願」なのか「退職届」なのか。書き出しはどう始めるのか。宛名は園長なのか、法人の理事長なのか。インターネットで見本を探しても、出てくるのは会社員向けのものばかりで、「社会福祉法人の保育園の場合はどうなるのだろう」と、また迷ってしまう。

退職届は、人生でそう何度も書くものではありません。書き方を知らなくて当然です。ただ、退職願と退職届には、言葉の違い以上の差があります。一度出すと取り消せないかどうか、という差です。ここを知らないまま出してしまうと、迷いが残っていたときに引き返せなくなることがあります。

この記事では、保育士が退職届や退職願を書くときに迷いやすい点を、違い、選び方、書き方、渡し方の順にまとめました。便箋を前にしたまま止まっている人が、今夜のうちに一枚を書き上げられるように、項目ごとの書き方を具体的に紹介します。

この記事でわかること

  • 退職願と退職届の違いと、撤回できるかどうかの差
  • 保育士がどちらを、どのタイミングで出せばよいかの判断
  • 縦書きの退職届の構成と、項目ごとの書き方
  • 封筒の書き方と、園長への渡し方

結論

退職願は「退職させてほしい」とお願いする合意退職の申し込みで、園の承諾が届く前なら撤回できます。退職届は「退職します」という意思表示で、園に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされています[1]。保育士の場合は、まず園長に口頭で退職の意思を伝え、退職日を話し合って決めたあとに退職届を出す流れが、円満に進めやすい形です。園に指定の書式があればそれを使い、なければ白い便箋に縦書きで、表題「退職届」、書き出し「私儀」、本文「一身上の都合により、令和○年○月○日をもちまして退職いたします」、提出日、所属と氏名、宛名(法人の代表者)の順に書きます。

01退職願と退職届、分かれ目は「撤回できるか」

要点:退職願は園との合意を求める書面、退職届は辞める意思を一方的に伝える書面です。前者は承諾前なら撤回でき、後者は届いた時点で撤回できません。この違いが、どちらを出すかを決める一番の基準になります。

図1

項目退職願退職届
意味退職させてほしいとお願いする(合意退職の申し込み)退職することを知らせる(辞職の意思表示)
撤回園の承諾が届く前なら撤回できる園に届いた時点で効力が生じ、撤回できない
向いている場面退職について話し合いを始めるとき退職日が決まったあと、手続きとして出すとき
本文の結び「退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」「退職いたします」
出したあとに必要なこと承諾の返事と退職日の確定を確かめる提出日と受け取った人を記録しておく
図1 退職願と退職届の違い

厚生労働省の解説では、合意退職の申し込み(退職願など)は、使用者の承諾が届くまでは撤回できる一方、辞職の意思表示(退職届など)は、使用者に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされています[1]。また、どちらなのか区別がつかない場合は合意退職の申し込みと考えられ、実際の職場では「退職願」「退職届」が厳密に区別されずに使われることも多いとされています[1]。

つまり、表題に何と書いたかだけで決まるわけではありませんが、自分の意図をはっきりさせるためにも、表題と本文の結びの言葉はそろえておくほうが安全です。「退職届」と書いて「お願い申し上げます」と結ぶと、読む側も扱いに迷います。

「辞表」は使わなくてよい

「辞表」という言葉を思い浮かべる人もいますが、これは一般に役職に就いている人が職を辞するときに使われる言葉です。保育士が園に出す書面としては、退職願か退職届のどちらかで足ります。

書面は「口頭で伝えたことを形にするもの」

退職届や退職願は、それだけで退職の話を始めるためのものではありません。保育の現場では、まず園長に面談の時間をもらい、口頭で退職の意思を伝え、そのうえで書面を出す順番が一般的です。書面は、話し合った内容と日付を形に残すためのものと考えると、出すタイミングで迷いにくくなります。口頭での伝え方は退職の伝え方と本音の扱い方で紹介しています。

02保育士はどちらを出す?場面ごとの選び方

要点:園に指定の書式があればそれが最優先です。指定がなければ、話し合いを始める段階なら退職願、退職日が決まったあとなら退職届、と段階で選びます。

図2

今、どの段階にいる?

  1. 園に指定の書式がある書式の名前が「退職願」でも「退職届」でも、指定された書式で出す
  2. まだ園長に話していない書面より先に、口頭で面談をお願いする
  3. 話し合いを始めたが、退職日がまだ決まっていない撤回の余地を残す退職願を出し、承諾と退職日の返事をもらう
  4. 退職日について園と合意した手続きとして退職届を出す
  5. 引き止めが続き、話が進まない退職日を書いた退職届を出し、提出日の記録を残す
図2 退職願と退職届、どちらを出す?

退職願を出したら、返事の期限を決めておく

退職願は、園が承諾して初めて退職が決まる書面です。渡したまま「考えておく」「預かっておく」で止まってしまうと、退職日がいつまでも決まりません。退職願を渡すときは、「○月○日までにお返事をいただけますか」と、返事の期限を自分から添えておきましょう。承諾の返事をもらえたら、その日付と相手の言葉をメモしておきます。期限を過ぎても返事がない場合は、退職日を書いた退職届に切り替えることを考えます。

迷ったときの考え方はシンプルです。自分の中に少しでも「条件次第では残るかもしれない」という気持ちがあるなら、退職届はまだ出さないこと。残る可能性がまったくないなら、退職日を合意したうえで退職届を出すこと。この二つを押さえておけば、大きく間違えることはありません。

指定の書式があるかを、最初に確かめる

社会福祉法人や株式会社が運営する園では、法人として退職の書式を決めていることがあります。就業規則に書式の名前が書かれていたり、事務室に用紙が置いてあったりします。指定の書式がある場合は、自分で便箋に書いたものより、書式のほうが法人内の手続きがスムーズに進みます。公立園の職員は、自治体の定める手続きに従うことになるので、所属の担当者に書式を確認してください。

パートや契約職員でも書く?

パートや契約職員でも、退職の意思を書面で残しておくことに変わりはありません。契約期間の満了で辞める場合は、「契約期間満了により、令和○年○月○日をもちまして退職いたします」と書けば、自己都合の退職と区別できます。契約期間の途中で辞める場合のルールは、正職員とは異なります[2]。

03退職届の書き方:構成と項目ごとのポイント

要点:縦書きの退職届は、右から「表題、書き出し、本文、提出日、所属と氏名、宛名」の順に並べます。白い便箋に黒のボールペンか万年筆で書き、消せるペンや修正液は使いません。

図3

  1. 表題1行目の中央に「退職届」と書く
  2. 書き出し2行目の下のほうに「私儀」(わたくしぎ)と書く
  3. 本文「このたび一身上の都合により、令和○年○月○日をもちまして退職いたします。」
  4. 提出日本文の次の行に、実際に提出する日付を書く
  5. 所属と氏名下寄せで「○○保育園 ○○組担任」と書き、その下に氏名
  6. 宛名最後の行の上のほうに「社会福祉法人○○会 理事長 ○○○○様」
図3 縦書きの退職届の構成(右から順に)

用紙は白無地の便箋で、大きさはB5かA4が一般的です。パソコンで作ることを禁じる決まりが一般にあるわけではなく、横書きでも内容が整っていれば問題になることはまれですが、迷ったら手書きの縦書きにしておくと、どの園でも失礼にあたりません。書き損じたら修正液は使わず、新しい便箋に書き直します。

書き写して使える本文の例

縦書きの便箋に、右の行から次の順で書いていきます。1行目に「退職届」。2行目の下寄せに「私儀」。3行目から「このたび一身上の都合により、令和○年三月三十一日をもちまして退職いたします。」。次の行に提出日として「令和○年一月十五日」。その左に下寄せで「○○保育園 四歳児クラス担任」、続けて自分の氏名。最後の行の上寄せに「社会福祉法人○○会 理事長 ○○○○様」。縦書きの場合、日付の数字は漢数字にすると読みやすくなります。全体で便箋1枚に収まる長さで、2枚目にまたがらないように行の間隔を調整してください。

表題と書き出し

1行目の中央に「退職届」と書きます。2行目の下のほうに「私儀」と書くのは、「私ごとですが」という意味のへりくだった書き出しです。省略しても内容に問題はありませんが、書いておくと改まった書面らしくなります。

本文:理由は「一身上の都合」で足りる

自分の都合で辞める場合、本文の理由は「一身上の都合により」と書くのが一般的です。人間関係のつらさや待遇への不満など、具体的な理由を書く必要はありません。書面に感情的な言葉が残ると、あとで読み返したときに自分がつらくなりますし、園にとっても扱いに困ります。理由を伝えたいことがあれば、面談で口頭で話せば十分です。

ただし、長時間の残業やハラスメントなど、園側の事情で辞めざるを得なかった場合は、少し慎重になってください。失業保険の手続きでは、事情によっては「特定受給資格者」として扱われる可能性があります[3]。離職票の離職理由が実際と違う場合は、ハローワークに異議を述べて事情を説明できます[4]。退職届に「一身上の都合」と書いたかどうかよりも実際の事情が見られるとはいえ、気になる場合は書く前にハローワークや労働相談の窓口で確かめておくと安心です。詳しくは失業保険と会社都合・自己都合の違いで説明しています。

退職日と提出日

退職日は、園長と合意した日付を書きます。最終出勤日ではなく、有給休暇の消化期間を含めた「雇用が終わる日」です。提出日は、実際に園長に渡す日の日付にします。和暦か西暦かは、どちらかにそろえれば構いません。法人の書類が和暦で統一されているなら、和暦に合わせておくと違和感がありません。

所属・氏名・押印

所属は「○○保育園 ○○組担任」や「○○こども園 保育教諭」のように、園名と立場が分かる書き方にします。氏名は所属の下にフルネームで書きます。押印が必要かどうかは園によって違うため、指定の書式や就業規則に従います。印鑑を押す場合は、氏名の下に、かすれないように押します。

宛名:園長か、理事長か

宛名は、雇用契約を結んでいる相手、つまり法人の代表者にするのが基本です。社会福祉法人なら理事長、株式会社なら代表取締役、学校法人なら理事長になります。宛名は自分の氏名より上の位置に書き、敬称は「様」または「殿」を使います。就業規則で「園長に提出する」と定められていても、宛名は法人の代表者にして、渡す相手を園長にする形がよく見られます。迷ったら、就業規則の提出先の書き方に合わせてください。

退職願の場合に変わるところ

退職願を書く場合は、表題を「退職願」にし、本文の結びを「退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」に変えます。それ以外の項目は退職届と同じです。退職願は承諾をもらって初めて意味を持つ書面なので、渡したあとに「いつ、どのような形でお返事をいただけますか」と確認しておくことを忘れないでください。

04書き終えたら確かめる8つのこと

要点:書き終えたら、封をする前に日付、宛名、表題と結びのそろい方を見直し、コピーを取ります。とくに退職日の書き間違いは、そのまま手続きに使われるので注意が必要です。

図4

  • 表題と本文の結びがそろっている「退職届」なら「退職いたします」、「退職願」なら「お願い申し上げます」
  • 退職日が園長と合意した日になっている最終出勤日ではなく、雇用が終わる日を書きます
  • 提出日が実際に渡す日になっている前日に書いた場合でも、渡す日の日付に直します
  • 和暦と西暦がそろっている一枚の中で混ざっていないかを見ます
  • 宛名が法人の代表者になっている法人名、役職、氏名に誤字がないかを確かめます
  • 理由に具体的な不満を書いていない自己都合なら「一身上の都合により」で足ります
  • 消せるペンや修正液を使っていない書き損じたら新しい便箋に書き直します
  • コピーを取った提出した内容と日付を、手元に残しておきます
図4 退職届を出す前の最終チェック

コピーは、スマートフォンで撮影しておくだけでも構いません。退職日や提出日について、あとで園との認識が食い違ったときに、何を書いて出したかを確かめられます。提出したあとは、渡した日時と、受け取った人の名前を手帳に書き添えておくと、なお安心です。

清書の前に、一度コピー用紙に鉛筆で下書きをしてみるのもおすすめです。行の配置や文字の大きさを確かめてから便箋に書くと、書き損じが減り、何枚も書き直して疲れてしまうことを防げます。書き上げたら一晩おいて、翌朝もう一度読み返してから封筒に入れると、日付の間違いにも気づきやすくなります。

05封筒の書き方と、渡し方・タイミング

要点:封筒は白無地の長形を使い、表に「退職届」、裏に所属と氏名を書きます。渡すのは退職日を合意したあと、園長に直接、落ち着いて話せる場所で手渡しするのが基本です。

図5

  • 1

    封筒

    郵便番号の枠のない白無地の封筒。便箋を三つ折りにして入れる

  • 2

    表書き

    中央に「退職届」(または「退職願」)と書く

  • 3

    裏書き

    左下に所属と氏名を書く。手渡しなら封はしなくてもよい

  • 4

    渡す相手

    原則として園長。法人の指定があれば、その担当者

  • 5

    渡す場所

    職員室ではなく、園長室や面談室など他の職員がいない場所

図5 封筒と渡し方の基本

渡すタイミングは「退職日が決まってから」

退職届を渡すのは、園長と退職日について話がまとまったあとが基本です。面談で退職の意思を伝え、日付が決まったら、数日から1週間ほどのうちに渡します。就業規則に「退職予定日の○か月前までに書面で」とある場合は、その期限にも間に合うようにします。期限の考え方は、退職手続きのチェックリストでも時期ごとに整理しています。

便箋の折り方と、渡すときの流れ

便箋は、書いた面を内側にして下から3分の1、上から3分の1の順に三つ折りにし、書き出しが封筒の裏側の上にくるように入れます。受け取った人が封筒から出したときに、すぐ表題が読める向きです。

当日は、朝のうちに「本日、降園後に5分ほどお時間をいただけますか」と園長に声をかけておきます。面談室に入ったら、封筒の表書きが相手から読める向きにして両手で渡し、「先日お話しした件で、退職届をお持ちしました」と一言添えます。その場で中身を確かめてもらえれば、日付の食い違いにもすぐ気づけます。渡し終えたら、引き継ぎの段取りについて短く話しておくと、その後のやりとりが前向きなものになります。

メールやLINEの連絡は、書面の代わりになる?

退職の意思をメールやLINEで伝えた場合でも、就業規則で書面の提出が求められているなら、別に書面を出す必要があります。メールは「いつ伝えたか」の記録としては役立ちますが、法人の手続きでは、署名のある書面を前提にしていることが多いためです。メールで先に伝え、あとから書面を郵送か手渡しで出す、という組み合わせにしておけば、どちらの面でも安心です。

手渡しできないときは、記録の残る方法で

体調不良で出勤できない、園長が長く不在にしている、といった事情で手渡しが難しい場合は、郵送も選択肢になります。その場合は、送った日と届いた日が記録に残る方法を選び、送る前に電話かメールで「退職届を郵送します」と一言伝えておくと、相手も受け止めやすくなります。

06相談事例:「丁寧なつもり」の退職願が、話を宙に浮かせていた

要点:退職願を出したまま、退職日が決まらない状態が続いたモデルケースです。退職願と退職届の性質の違いを知ったことで、どう話を前に進めたかに注目してください。

退職願を「預かっておくね」と言われてから5週間

相談事例(モデルケース)

お名前
そらさん(仮名)・30歳
保育士歴
8年目(相談当時)
勤務先
学校法人の認定こども園(定員約150名)、4歳児クラス担任
家族
妻と2人暮らし
変化
退職日が決まらない期間 約5週間 → 退職届の提出から1週間で確定

編集部最初に退職願を出したのは、なぜですか。

そらさん

インターネットで「退職願のほうが丁寧」と読んだからです。12月の初めに口頭で伝えて、その場で退職願を渡しました。園長は「預かっておくね」と言って引き出しにしまって。僕はそれで受け取ってもらえた、つまり決まったんだと思っていたんです。

編集部おかしいと気づいたきっかけは何でしたか。

そらさん

1月の職員会議で配られた来年度の担任の案に、僕の名前が入っていたんです。4歳児からの持ち上がりで、5歳児の担任。園長に聞いたら「まだ正式には決まっていないから」と言われて。正直、頭が真っ白になりました。

編集部それからどうしましたか。

そらさん

相談窓口で、願と届の違いを一から説明してもらいました。退職願は園が承諾して初めて成立するものだから、預かったままでは何も決まっていないのと同じだと。ただ、いきなり退職届を出すんじゃなくて、まず「3月31日で確定させてください。2週間以内にお返事をいただけますか」と、日付と期限を入れてもう一度お願いしました。押しつけじゃなく、順番を一緒に考えてもらえたのがありがたかったです。

編集部返事はありましたか。

そらさん

2週間たっても返事がなかったので、退職届を書きました。理由は「一身上の都合」、退職日は3月31日。コピーを取ってから、園長室で手渡しして、日時を手帳に書きました。1週間後に法人の理事長と面談があって、3月31日で決まりました。拍子抜けするくらいあっさりで。

丁寧にしたつもりの退職願が、逆に話を宙に浮かせていたんですよね。

そらさん(仮名)

5歳児クラスの担任は別の先生に決まり、そらさんは2月から少しずつ、子ども一人ひとりの様子や保護者とのやりとりの経緯を引き継ぎました。あとで聞くと、園長も法人にどう報告すればよいか迷っていて、返事を先延ばしにしていたそうです。

このケースから持ち帰れるのは、退職願を出したら「承諾の返事」と「退職日の確定」をセットで確かめる、ということです。そして退職届は、話し合いの手順を踏んだうえで使う書面だということ。順番を守ったからこそ、そらさんは最後の2か月を、気まずさを引きずらずに過ごせました。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

07退職届を出す前に、立ち止まってほしい2つのこと

要点:一つは、退職届は出したら戻れないと考えておくこと。もう一つは、受け取ってもらえなくても焦らなくてよいということです。

1. 退職届は「出したら戻れない書面」と考える

退職届は、園に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされています[1]。つらいことがあった日の夜に書いた退職届を、翌朝そのまま出してしまうと、気持ちが落ち着いたあとに後悔しても取り消せないことがあります。書くことで気持ちを整理するのは悪いことではありません。ただ、出すのは、少なくとも数日おいて、迷いがないことを確かめてからにしてください。すでに出してしまって取り消したいと感じている場合は、退職を撤回したいときの考え方を読んでみてください。

2. 受け取ってもらえなくても、焦らなくていい

「退職届は受け取れない」「後任が決まるまで預かる」と言われることもあります。期間の定めのない雇用であれば、法律上は退職の申し入れから2週間で雇用が終わり、厚生労働省の解説では会社の承諾がなくても効力が生じるとされています[5][6]。受け取りを断られた場合は、渡そうとした日時と状況を記録し、記録の残る方法で改めて提出します。話し合いが進まないときの対応は、引き止められたときの返し方にもまとめています。一人で抱えきれないときは、総合労働相談コーナーで無料・予約不要で相談できます[7]。

書類一枚のことでも、迷っているときは手が止まるものです。ほいくの相談室では、退職届を書く前の気持ちの整理や、出すタイミングの相談も、転職を決めていない段階から受けています。

よくある質問

退職届は、パソコンで作ってもいいですか?

パソコンで作った退職届でも、内容が整っていれば受け付けてもらえることがほとんどです。園に指定の書式があればそれに従い、指定がなく迷う場合は、手書きの縦書きにしておくと、どの園でも失礼にあたりません。氏名だけは自筆で書いておくと丁寧です。

退職届を出さずに、口頭だけで辞められますか?

就業規則で書面の提出を定めている園では、書面を出すのが手続きの一部になります。口頭だけだと、いつ申し出たかがあいまいになりやすいので、日付を残す意味でも書面を出しておくほうが安心です。

退職届を出したあとに、退職日を変えたくなったらどうすればいいですか?

退職届は園に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされているため[1]、自分の都合だけで日付を変えることは難しくなります。変えたい理由がある場合は、早めに園長に相談し、園が合意すれば書き直す、という形になります。

退職届を渡すとき、何と言えばいいですか?

「先日お話しした件で、退職届をお持ちしました。○月○日付でお願いいたします。最後まで引き継ぎに力を尽くします」と、短く伝えれば十分です。改めて理由を説明し直す必要はありません。

退職届の控えは、園からもらえますか?

控えを渡す決まりがない園も多いため、自分でコピーや写真を取っておくのが確実です。受け取った人の名前と日時を手帳に書き添えておけば、あとで確認が必要になったときに役立ちます。

参考にした資料

  1. スタートアップ労働条件Q&A(厚生労働省)
  2. e-Gov法令検索「民法」
  3. ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」
  4. 確かめよう労働条件Q&A「退職勧奨後、離職票に自己都合退職と記載されました…」
  5. e-Gov法令検索「民法」
  6. 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
  7. 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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