園内研修の資料を作り終えたのは、夜の11時でした。来月は外部研修が2回あり、その報告書も書かなければなりません。今年度から幼児クラスのリーダーを任され、園長からは「来年は副主任をお願いしたい」と声をかけられています。ありがたい話のはずなのに、返事を考えると胸のあたりが重くなります。
10年以上続けてきて、保育そのものが嫌になったわけではありません。けれど、研修を受けて、役割が増えて、それで自分の何が変わったのかが見えない。上を目指し続けることに少し疲れてしまった。そう打ち明ける中堅の保育士は少なくありません。
この記事では、「キャリアアップに疲れた」という気持ちを4つに分け、主任や園長だけではないキャリアの広げ方を整理します。園長補佐のような役職の求人を見るときの確かめ方や、役割を選び直したモデルケースも紹介します。昇進を受けるかどうかを、今日決める必要はありません。
この記事でわかること
- 「キャリアアップに疲れた」と感じる理由を4つに分ける方法
- キャリアの停滞を感じやすい時期と、その裏で起きていること
- 主任・園長以外のキャリアアップの方向と、向いている人
- 園長補佐など役職つきの求人で確かめる項目
- 疲れたときに役割を選び直す手順
結論
保育士がキャリアアップに疲れたと感じたら、まず疲れの中身を「研修・学び」「役割・責任」「評価・処遇」「先の見通し」の4つに分け、どれが一番重いかを確かめます。保育士のキャリアは、主任・園長へ上がる道だけではありません。専門分野のリーダーとして保育を深める道、園長補佐のように運営を支える道、担任として現場に専念する道、保育園以外に場所を移す道もあります。疲れの正体が分かれば、昇進を受けるか断るかの二択ではなく、自分に合う方向を選び直せます。
01「キャリアアップに疲れた」は4つの疲れが重なった状態
要点:キャリアアップの疲れは一つの大きな疲れではなく、研修・役割・評価・見通しの4つが重なったものです。どれが一番重いかによって、取るべき手が変わります。
中堅になると、担任の仕事に加えて、後輩の指導、行事の取りまとめ、会議の進行、園内研修の企画などが少しずつ積み重なっていきます。一つひとつは「経験があるからお願いしたい」という信頼の表れです。ただ、手放すものがないまま増えていけば、どこかで限界がきます。そこに「次は副主任」「そろそろ主任」という声がかかると、ありがたさより重さが先に立つのは自然なことです。
図1
研修・学びの疲れ
外部研修や園内研修が続き、報告書や伝達研修の準備で休日がつぶれる
量の調整で軽くなることが多い
役割・責任の疲れ
リーダー、行事担当、後輩指導が重なり、自分のクラスに集中できない
何を手放すかの相談が必要
評価・処遇の疲れ
役割が増えたのに、給与や評価にどう反映されたかが見えない
賃金規程と面談で確かめられる
見通しの疲れ
この先も同じことの繰り返しに見え、どこへ向かっているのか分からない
方向を選び直すと変わる
分けるときは、気持ちだけでなく時間も書き出すのがこつです。1週間のうち、研修・会議・書類・行事の準備・後輩の相談にそれぞれ何時間使ったかを、勤務時間内と持ち帰りに分けてメモしてみてください。「何となく全部しんどい」が、「行事の取りまとめに週4時間、しかも半分は家で」のように具体的な形に変わります。
疲れの正体は「成長」ではなく「積み上がり」のことが多い
話を聞いていると、「学ぶこと自体は嫌いじゃない」という人がとても多いことに気づきます。保育所保育指針にも「職員の資質向上」という章が設けられており[1]、学び続けることは保育の仕事の一部です。
問題は、学びや役割が「足し算」でしか増えないことです。新しい研修を受けたら、その分どこかの書類が減る。リーダーを任されたら、行事の担当から外れる。こうした引き算がないまま年数を重ねると、どれだけ意欲がある人でも疲れます。疲れたのは、あなたの向上心が足りないからではありません。
さらに、中堅の仕事は成果が見えにくいという特徴があります。後輩が一人で保護者対応をこなせるようになっても、行事が滞りなく終わっても、それは「当たり前」として流れていきます。手をかけた分だけ評価されている実感がないと、同じ量の仕事でも疲れ方は大きくなります。
02キャリアの停滞を感じやすい時期と、その裏で起きていること
要点:停滞感は、仕事に慣れて新しい挑戦が減る時期と、役割だけが増えて手応えが減る時期に強くなります。停滞を感じるのは成長が止まったからではなく、成長の見え方が変わったからです。
新人のころは、できなかったことが一つずつできるようになり、成長が目に見えました。中堅になると、毎日の保育は大きな失敗なく回せるようになります。その分、自分の変化に気づきにくくなります。
図2
- 3〜5年目ひととおりの年齢を担任し、次に何を学べばいいかが見えにくくなる
- 6〜9年目リーダーや行事の中心を任され、保育より調整の時間が増えてくる
- 10年目前後副主任・主任の打診が来て、受けるか断るかで迷い始める
- 15年目以降役職に空きがない、または役職に就いて現場から離れたことに違和感が出る
- 50代体力と役割のバランスを考え直し、働き方そのものを見直す
園の中の役職は数が限られています。主任の席が埋まっていれば、どれだけ経験を積んでも「上が詰まっている」状態になり、停滞感はさらに強まります。反対に、早くに役職に就いた人が「保育から離れてしまった」と感じて停滞を覚えることもあります。停滞の形は一つではありません。
もう一つ見落とされやすいのが、比べる相手の変化です。若いころは昨日の自分と比べていたのに、中堅になると同期の役職や、SNSで見かける他園の保育士と比べるようになります。比べる相手が外に移ると、自分の積み上げは小さく見えがちです。停滞感が強いときほど、去年の同じ月の自分と比べてみてください。連絡帳の書き方、保護者への伝え方、クラスの落ち着かせ方。去年より楽にできていることが、きっと一つは見つかります。
「止まっている」と感じたときに確かめたい3つのこと
- この1年で、初めて担当したことは何か(年齢の違うクラス、新しい役割、難しい保護者対応など)
- 後輩から相談される回数は、以前より増えているか
- 給与明細の役職手当や処遇改善の手当は、ここ数年でどう変わったか
1と2に当てはまるものがあるなら、あなたは止まってはいません。成長はしているのに、それが評価や処遇の形で返ってきていないだけかもしれません。その場合は、キャリアの方向より先に「評価のされ方」を確かめる段階です。主任や役職の給与の目安は主任保育士の給料と手当の内訳にまとめています。
03管理職以外のキャリアアップには4つの方向がある
要点:主任・園長へ進む縦の道のほかに、専門を深める道、運営を支える道、現場の保育に専念する道、保育園以外に場所を変える道があります。どれもキャリアアップであり、上下の関係ではありません。
「キャリアアップ」と聞くと、役職が上がることを思い浮かべがちです。けれど、保育士として積み上げてきたものの広げ方は、上に伸ばすだけではありません。横に深めることも、場所を変えて活かすこともできます。
図3
| 方向 | 主な役割の例 | 向いている人 | 確かめること |
|---|---|---|---|
| 主任・園長へ進む | 職員全体の調整、シフト作成、保護者や行政への対応 | 人と組織を動かすことにやりがいを感じる | 現場の保育から離れる時間の多さ |
| 専門を深める | 乳児保育、食育、保健、障害児保育などの分野のリーダー | 一つの分野を掘り下げるのが好き | 分野別の役割や手当が園にあるか |
| 運営を支える | 園長補佐、書類や行事の仕組みづくり、新人育成の担当 | 段取りや仕組みを整えるのが得意 | 役割の範囲と決める権限があるか |
| 現場に専念する | 担任として保育の質を高め、若手の手本になる | 子どもと過ごす時間を一番大切にしたい | 役職を受けない場合の評価と給与 |
| 場所を変える | 児童発達支援、学童保育、子育て支援の場など | 保育の経験を別の形で活かしたい | 求められる資格や研修 |
専門を深める道と、処遇の仕組み
専門を深める道は、管理職にならずにキャリアを積む代表的な形です。保育士の処遇改善の仕組みは令和7年度に「処遇改善等加算」として一本化され、平均経験年数に応じた基礎分(区分1、キャリアパス要件あり)、全職員が対象の賃金改善分(区分2)、質の向上分(区分3。月額4万円分と5千円分)に整理されました[2]。
自治体によっては独自の上乗せもあります。たとえば東京都のキャリアアップ補助金Ⅱは、職務分野別リーダー等として発令された職員を対象に、原則月5,000円の賃金改善を行う仕組みです[3]。ただし、加算や補助金をどの役割の職員にどれだけ配分するかは園ごとに違います。自分の園の賃金規程を確かめ、分からなければ事務担当や園長に「分野別のリーダーになった場合、手当はどう変わりますか」と聞いてみてください。
現場に専念するのも、れっきとしたキャリア
役職を受けないことは後退ではありません。担任として積み上げてきた、子どもの小さな変化に気づく目や、保護者との信頼の築き方は、肩書きでは測れない力です。若手は、役職者の指示よりも、隣のクラスのベテランが実際にどう動いているかを見て育ちます。
一方で、現場に専念する道を選ぶと、手当や評価の面で差がつく園もあります。選ぶ前に、その差がどのくらいかを数字で知っておくと、あとで「こんなはずでは」となりにくくなります。
場所を変える道は「降りる」ではなく「移す」
保育園の外にも、保育士の経験がそのまま求められる場はあります。発達がゆっくりな子どもと一対一で関わる児童発達支援、小学生の放課後を支える学童保育、地域の親子が集まる子育て支援の場などです。どこも、集団の中で一人ひとりを見てきた経験や、保護者と話してきた経験が活きます。
ただし、職場によって求められる資格や研修、働く時間帯が違います。「今の園の役割に疲れた」という理由だけで移ると、新しい職場で一から覚えることの多さに驚くこともあります。移す道を選ぶなら、何を活かし、何を新しく学ぶのかを先に言葉にしておくと、迷いが少なくなります。
04園長補佐の求人を見るときに確かめること
要点:「園長補佐」は園によって中身がまったく違う役職です。求人票の言葉だけで判断せず、現場に入る割合、任される業務、決める権限、手当の4点を確かめてから応募を考えます。
園長補佐、副園長、主任補佐、エリアリーダー。役職つきの求人には似た名前が並びますが、中身はさまざまです。実質的には主任と同じ仕事の場合もあれば、書類や行政対応が中心の場合、新しく開く園の園長候補として募集している場合もあります。名前が同じでも、一日の過ごし方はまったく違います。
求人を出す側は、業務内容、就業場所、就業時間、賃金(固定残業代がある場合はその内訳)などを明示する決まりになっています[4]。2024年4月からは、将来の「業務の変更の範囲」「就業の場所の変更の範囲」も明示事項に加わりました[5]。役職つきの求人では、この変更の範囲が特に大切な手がかりになります。
図4
- 現場の保育に入る割合担任を持つのか、フリーなのか。週に何日保育に入るかで一日の過ごし方が変わる
- 任される業務の範囲シフト作成、保護者対応、行政への書類、職員面談のどこまでを担うのか
- 決める権限があるか責任だけ重くて決められない状態は、疲れの大きな原因になる
- 役職手当の金額と根拠基本給に含まれるのか、別の手当なのか。賃金規程や労働条件通知書で確かめる
- 業務と就業場所の変更の範囲将来、園長や別の園への異動がありうるか[5]
- 前任者がいたかどうか新しくできた役職か、前任者が辞めたのか。聞ける範囲で経緯を聞く
- 役職者の残業と持ち帰り役職者の残業は求人票に出にくい。面接で具体的に聞く
面接では、「園長補佐の方は、1週間のうち何日くらい保育に入っていますか」「前任の方は、どんな業務を中心にされていましたか」のように、場面と数字で聞くと答えが具体的になります。キャリアアップに疲れて転職を考える人ほど、役職名の響きよりも、毎日の時間の使い方を確かめてください。
園長補佐が合う人、合わない人
園長補佐の仕事が合いやすいのは、自分が前に出るより、園長や職員が動きやすいように段取りを整えることに手応えを感じる人です。書類の締め切りを逆算して声をかける、新人が質問しやすい空気をつくる、行事の役割分担表を作り直す。こうした「縁の下」の仕事を楽しめるなら、管理職とは違う形で力を発揮できます。
反対に、今の疲れの中心が「調整役」にあるなら、園長補佐は同じ疲れを大きくするおそれがあります。役職名が変わっても、職員の間に立って話をまとめる場面はむしろ増えるからです。求人に惹かれたときは、前の見出しで書き出した4つの疲れのうち、どれが軽くなり、どれが重くなりそうかを当てはめてみてください。
05相談事例:主任の打診を断って、役割を選び直した
要点:ここでは、疲れの中身を分けたことで、昇進でも現状維持でもない役割を選んだモデルケースを紹介します。何を手放し、何を残したかに注目してください。
昇進か現状維持かではなく「何を手放すか」を決めた
相談事例(モデルケース)
- お名前
- れいさん(仮名)・37歳
- 保育士歴
- 15年目(相談当時)
- 勤務先
- 社会福祉法人の認可保育園(定員約100名)、4歳児クラス担任・幼児リーダー
- 変化
- 研修・会議・行事の取りまとめの時間 月約40時間 → 月約22時間
編集部相談に来られたとき、どんな状況でしたか。
園長に「来年度は主任を」と言われて、1か月返事ができずにいました。断ったら期待を裏切るし、受けたら、たぶん私つぶれるなって。でも、何がそんなに嫌なのか、自分でもうまく説明できなかったんです。
編集部疲れを4つに分けてみて、何が見えましたか。
1か月分の時間を書き出したら、外部研修と報告書で12時間、会議で10時間、行事の取りまとめで10時間くらいありました。後輩の相談に乗る時間も8時間くらいあったんですけど、そこは全然苦じゃなかった。疲れていたのは調整役の部分で、育てる部分じゃなかったんだって、そこで初めて分かりました。
編集部園長にはどう伝えたのですか。
「主任はお受けできません。でも、新人と2〜3年目の育成は続けたいです」と、やりたいことを先に言いました。それから、行事の取りまとめを幼児リーダーの仕事から外してほしいとお願いして。怒られるかもと身構えていたんですけど、園長は「育成の担当として役割をはっきりさせよう」と言ってくれました。
編集部相談してみて、よかったと思うことはありますか。
相談員さんが、受けるべきとも断るべきとも言わなかったことですね。「主任を受けた場合と受けない場合で、手当と仕事がどう変わるか、先に確かめてみませんか」って、数字の話から一緒に整理してくれて。決めるのは私なんだって、肩の力が抜けました。
上に行くか止まるかじゃなくて、何を手放したいかを言えたこと。それが私にとってのキャリアアップでした。
れいさん(仮名)
れいさんは翌年度から、4歳児クラスの担任を続けながら、新人育成の担当として役割を任されました。行事の取りまとめは職員の持ち回りになり、研修・会議・行事にかかる時間は月約40時間から約22時間に減っています。主任になった場合より手当は少ないものの、「時間と引き換えなら納得できる」と話しています。
このケースで大切なのは、昇進を断ったことではありません。疲れの中身を時間で確かめ、「手放したいもの」と「続けたいもの」をセットで伝えたことです。断るだけでは園も困りますが、代わりに何を担うかが分かれば、相手も役割を組み直しやすくなります。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
外部研修と報告書
会議
行事の取りまとめ
新人・若手の育成
06疲れたときにキャリアを組み直す手順
要点:時間を書き出し、手放したいものと続けたいものを1つずつ決め、給与の変化を確かめてから園長と話します。1か月ほどかけて順番に進めると、感情的にならずに伝えられます。
図6
1週間の時間を書き出す
研修、会議、書類、行事、後輩指導に使った時間を、勤務中と持ち帰りに分けてメモする
4つの疲れに分ける
研修・役割・評価・見通しのどれに一番時間と気持ちを取られているかを確かめる
手放したいものを1つ決める
すべてをやめるのではなく、最も重いものを1つだけ選ぶ
続けたいものを1つ決める
後輩の育成、乳児保育、食育など、疲れていても続けたい役割を言葉にする
給与と手当の変化を確かめる
役職を受けた場合と受けない場合で、手当がどう変わるかを賃金規程で確認する
園長と面談する
手放したいことと続けたいことをセットで伝え、来年度の役割を相談する
伝える時期は、次年度のクラス編成や役割が固まる前が現実的です。決まってから「やっぱり無理です」と言うより、決める材料として早めに伝えるほうが、園も調整しやすくなります。
面談では、「疲れました」とだけ伝えるより、「行事の取りまとめに月10時間かかっていて、そのうち半分は持ち帰りです。来年度はここを外していただけると、育成のほうに時間を使えます」のように、数字と代わりの提案を一緒に出してください。リーダー業務そのものがつらい場合は、リーダー業務がつらいときの負担の減らし方も参考になります。
園の中で選び直せないときは
園によっては、主任以外の役割がほとんど用意されていないこともあります。相談しても「みんなやっているから」で終わるなら、法人内の別の園への異動や、役割の分け方が違う園への転職も選択肢に入ってきます。主任の立場そのものに悩んでいる人は、主任を辞めたいと感じたときの考え方も読んでみてください。
07選び直す前に知っておきたい、正直な話
要点:役割を降りたり方向を変えたりすると、手当や周りからの見られ方が変わることがあります。また、疲れの背景に心身の不調が隠れている場合は、キャリアの話より先に体を休めることが優先です。
1. 方向を変えると、手放すものもある
主任の打診を断れば、役職手当は入りません。分野別のリーダーや育成担当の役割があっても、手当がつくとは限りません。「現場に専念したい」と伝えたあとで、後輩が先に主任になることもあります。その場面を想像して、それでも自分の選んだ方向に納得できるかを一度考えておくと、あとで気持ちが揺れにくくなります。
逆に、「今回は受けて、2年やってみてから考える」という選び方もあります。受けたら戻れないわけではありません。期間を区切って試す方法も、キャリアを自分で決める一つの形です。
2. 「疲れた」が長く続くなら、キャリアより先に体を見る
眠れない、休日も研修の準備が頭から離れない、出勤前に涙が出る。こうした状態が2週間以上続いているなら、役割の選び直しより先に、休むことと受診を考えてください。働く人向けの「こころの耳電話相談」(0120-565-455)は、平日17時〜22時、土日10時〜16時に受け付けています[6]。
キャリアの悩みは、一人で考えていると「受けるか、断るか」「続けるか、辞めるか」の二択に狭まりがちです。中堅・ベテランの悩み全体の整理の仕方はベテラン保育士が辞めたいと感じたときの整理の仕方に、外部の人に話す方法は保育士のキャリア相談の使い方にまとめています。昇進の返事に迷っている段階でも、ほいくの相談室では転職を前提にせず、役割の選び直しを一緒に考えています。
よくある質問
主任の打診を断ると、評価が下がりますか?
園の評価の仕組みによって違います。断り方が大切で、「できません」だけでなく、代わりに担いたい役割を伝えると、意欲がないと受け取られにくくなります。評価や手当への影響が心配なら、断る前に賃金規程や評価の基準を確認しておくと安心です。
キャリアアップのための研修を断ってもいいですか?
研修の受講が、手当や役割の条件になっている場合があります。断る前に、その研修が何の条件になっているかを園長や事務担当に確認してください。量がつらいだけなら、受講の時期をずらす、報告書の形式を簡単にしてもらうといった相談から始める方法もあります。
園長補佐の求人は、主任経験がないと応募できませんか?
応募条件は求人によって違います。主任経験を必須とする求人もあれば、リーダー経験や後輩指導の経験を評価する求人もあります。条件が書かれていない場合は、どんな経験の人を求めているかを応募前に問い合わせても問題ありません。
停滞感はあるけれど、転職するほどではない気がします。
転職しないと停滞が解消しないわけではありません。今の園で役割を一つ入れ替える、担当の年齢を変える、分野を決めて学び直すといった方法でも、手応えは戻ってきます。転職は、園の中で選び直す余地がないと分かってから考えても遅くありません。
参考にした資料
- 保育所保育指針(こども家庭庁掲載)
- こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
- 東京都福祉局「東京都保育士等キャリアアップ補助金 東京都保育サービス推進事業補助金 令和8年度当初交付申請について」(2026年2月2日)
- 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
- 厚生労働省「職業安定法施行規則改正|労働条件明示等」
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。