保育士の転職活動に疲れたとき|決まらない原因と立て直し方

「残念ながら、今回はご希望に添いかねる結果となりました」。遅番を終えた帰りの電車でそのメールを開き、画面を閉じる。面接の日程を合わせるために同僚にシフトを代わってもらい、休日は履歴書の書き直しに使ってきたのに、また振り出しに戻った気がする。今の園の仕事も手を抜けないまま、転職活動がもう一つの仕事のように重くのしかかっている。

転職活動に疲れたと感じるのは、頑張りが足りないからではありません。保育士の転職活動は、多くの場合、早番・遅番のシフトや行事の準備と並行して進みます。体力も気持ちも、すでに日々の保育で使っているところに、応募・面接・連絡のやりとりが上乗せされているのです。

この記事では、転職活動に疲れた保育士が、いったん立ち止まる方法と、転職先が決まらない原因を見つけて立て直す方法をまとめました。読み終えたときに「今週は休む」と決められたなら、それも十分な前進です。

この記事でわかること

  • 転職活動に疲れたときに「一時停止」してよい理由と、止めたほうがいいサイン
  • 疲れの原因を4つのタイプで見分ける方法
  • 転職先が決まらないときに、つまずいている段階を見つける方法
  • 休む前に決めておくことと、再開するときの立て直しの手順

結論

保育士の転職活動に疲れたときは、無理に続けず、2〜3週間など期間を決めていったん止めてかまいません。止める前に、疲れが「時間が足りない」「結果が出ない」「決めきれない」「連絡のやりとりが多い」のどれから来ているかを見分けておくと、再開するときに直すべきところが分かります。転職先が決まらない原因は、応募先の選び方、書類、面接、内定後の判断のどこかの段階にあることが多く、段階ごとに見直せば立て直せます。眠れない、食欲がないといった状態が続くときは、活動の立て直しより休養と受診を優先してください。

01疲れたら、期間を決めて「一時停止」していい

要点:転職活動に疲れたら、やめるのではなく「止める」という選択肢があります。休む期間を決めて止めれば、再開するときに同じ疲れ方を繰り返さずに済みます。

転職活動をいったん止めると、「せっかくここまで進めたのに」「今やめたら二度と動けなくなるかも」と不安になるかもしれません。でも、在職中に活動しているなら、止めても収入が途切れるわけではありません。今の園で働きながら、体と気持ちを立て直す時間を取ることができます。

求人の面でも、保育士の場合は止めることのリスクがそれほど大きくありません。求職者1人に対して何件の求人があるかを示す有効求人倍率は、保育士では2026年7月に2.80倍でした(全職種は1.15倍)[1]。東京都に限ると、同じ月で4.04倍です[2]。2〜3週間休んだからといって、応募できる求人がなくなってしまう状況ではないのです。

「やめる」と「止める」は違う

転職活動を「やめる」のは、今の園に残ると決めることです。一方、「止める」のは、期限を決めて休むことです。疲れているときに「やめるか、続けるか」の二択で考えると、どちらを選んでも気持ちが追いつきません。「3週間止めて、そのあとでもう一度考える」と決めれば、やめる決断も続ける決断も、先に送ることができます。

止めている間に「やっぱり今の園に残りたい」と思ったなら、それも一つの答えです。転職するべきかどうかを改めて整理したいときは、保育士が転職するべきかを見極める基準を読み直してみてください。

一度止めたほうがいいサイン

次の項目に当てはまるものが多いほど、今は活動を続けるより止めるほうが、結果的に早く進めることがあります。

図1

  • 求人サイトを開くと気分が沈む情報を見ること自体が負担になっています。判断も悲観的に偏りやすい状態です
  • 不採用の連絡が怖くてメールを開けない結果への不安が強く、次の行動に移れなくなっています
  • 面接の準備が手につかない準備不足のまま面接を受けると、さらに結果が出にくくなります
  • 今の園の保育に集中できない日が増えた子どもの安全にかかわる仕事なので、優先順位を見直す必要があります
  • 休日がすべて転職活動で埋まっている回復の時間がなく、疲れが週ごとに積み重なります
  • 「どこでもいいから早く決めたい」と思う焦りが判断を動かしています。合わない園を選ぶ原因になります
図1 転職活動を一度止めたほうがいいサイン

眠れない、食欲がない、出勤前に涙が出るといった状態が2週間以上続いているときは、転職活動の立て直しより、休養と受診を先にしてください。夜や週末に電話で気持ちを聞いてもらいたいときは、厚生労働省の働く人の「こころの耳電話相談」が利用できます。番号は0120-565-455で、平日は17時〜22時、土日は10時〜16時です(祝日・年末年始は休止)[3]。気持ちの不調で相談できる場所は保育士のメンタル不調の相談先にもまとめています。

02その疲れはどこから来ている?4つのタイプで見分ける

要点:転職活動の疲れは、時間・結果・決断・連絡の4つのタイプに分けられます。タイプによって、休み方も立て直し方も変わります。

同じ「疲れた」でも、原因はさまざまです。毎日の時間が足りずに疲れている人と、不採用が続いて自信をなくしている人とでは、必要な手当てがまったく違います。まずは自分の疲れがどのタイプに近いかを確かめてください。いくつか重なっていることもあります。

図2

時間が足りない疲れ

遅番のあとに書類を書き、休日は面接と見学で埋まる。睡眠時間が削られている

活動の量とペースを減らす

結果が出ない疲れ

書類や面接で不採用が続き、「自分はどこにも必要とされない」と感じ始めている

つまずいている段階を探す

決めきれない疲れ

内定や候補はあるのに、どれにも決めきれず、比べることに疲れている

譲れない条件を見直す

連絡のやりとりの疲れ

求人の案内や日程調整の電話・メールが多く、通知を見るだけで気が重い

連絡の窓口と頻度を整理する

図2 転職活動の疲れの4つのタイプ

時間が足りない疲れ

在職中の転職活動でいちばん多いのが、このタイプです。保育士の勤務は早番・遅番で生活リズムが変わりやすく、遅番の日は帰宅が夜になります。そこに書類作成や面接の準備が加わると、睡眠時間から削るしかなくなります。このタイプの人は、応募の数を減らしてでも、1週間に転職活動に使う時間の上限を決めることから始めます。

結果が出ない疲れ

不採用が続くと、自分のこれまでの保育まで否定されたように感じてしまいます。でも、不採用の理由は「あなたの保育がだめだったから」とは限りません。園が求めている経験や勤務形態と合わなかった、募集人数が少なかったなど、本人には変えられない事情も多く含まれています。このタイプの人に必要なのは、自分を責めることではなく、どの段階で止まっているかを冷静に見ることです。

決めきれない疲れ

候補が複数あるのに決められない状態も、大きな疲れの原因になります。見学に行くたびに「ここもいい」「でもあそこも」と比べる軸が増え、どの園にも決めきれなくなっていきます。このタイプの人は、新しい園を探すのをいったん止めて、譲れない条件を3つに絞り直すことが近道です。

連絡のやりとりの疲れ

転職サイトや紹介会社に複数登録していると、電話やメールの数が一気に増えます。一つひとつに返事をしなければと思うほど、通知が来るたびに気が重くなります。このタイプの人は、連絡を受ける窓口を絞り、連絡の手段や時間帯を自分で決めることで、疲れの多くが軽くなります。

03転職先が決まらないときは、つまずいている段階を探す

要点:転職先が決まらないときは、「応募先が見つからない」「書類で止まる」「面接で止まる」「内定が出ても決められない」のどの段階でつまずいているかを確かめます。段階が分かれば、直すところは一つか二つに絞れます。

「なかなか決まらない」と感じているとき、多くの人は活動全体を見直そうとして、かえって手が止まります。実際には、うまくいっていない段階は一部だけということがよくあります。これまでの応募を振り返り、どこで止まっているかを書き出してみてください。

図3

段階よくある状態見直すこと
応募先が見つからない条件に合う求人がなく、応募まで進めない譲れない条件が多すぎないか、下限を決めていない条件がないか
書類で止まる応募しても面接に呼ばれないことが続く職務経歴の書き方、志望動機が園ごとに書き分けられているか
面接で止まる面接までは進むが、そこで不採用になる退職理由の伝え方、園の保育方針と自分の考えのすり合わせ
内定が出ても決められない内定をもらっても、断ったり返事を迷ったりする応募の段階で条件を確かめていたか、比べる軸が多すぎないか
図3 転職先が決まらないときの段階別の見直し方

応募先が見つからないとき

求人は多いのに応募したい園が見つからないなら、条件の持ち方を見直すときです。「持ち帰りなし」「土日祝休み」「通勤20分以内」「年収アップ」をすべて譲れない条件にしていると、当てはまる求人はほとんど残りません。譲れない条件を3つに絞り、残りには「ここまでなら許せる」という下限をつけると、候補が現れることがあります。

書類で止まるとき

書類で止まることが続くなら、職務経歴書に「何をしてきたか」が具体的に書けているかを見直します。「乳児クラスの担任を経験」だけでなく、「0歳児6名の担任として、午睡チェックの記録方法を見直し、職員間で共有した」のように、場面と工夫が伝わる書き方にすると、読む側の印象が変わります。志望動機を全部の園で同じ文面にしていないかも確かめてください。

面接で止まるとき

面接で不採用が続く場合、もっとも多いつまずきは退職理由の伝え方です。今の園への不満が中心になっていると、採用する側は「うちでも同じ不満を持つのでは」と心配します。不満の裏にある「次の職場でやりたいこと」を中心に組み立て直すと、同じ事実でも受け取られ方が変わります。伝え方の例は面接で退職理由を伝えるときの例文に、面接そのものが苦手な人向けの準備は面接が苦手な保育士の対策にまとめています。

内定が出ても決められないとき

内定が出ても決められないのは、応募の段階で確かめておくべきことを確かめていなかったサインかもしれません。内定のあとで「残業はどれくらいか」「行事の準備は誰がするか」が気になり始めたなら、次からは見学や面接の段階で聞くようにします。今ある内定については、返事の期限を確かめたうえで、気になる点を問い合わせてから判断してかまいません。

04立ち止まり方:休む前に決めておく3つのこと

要点:転職活動を止めるときは、休む期間、連絡の止め方、進行中の選考の扱いの3つを決めておきます。決めずに止めると、休んでいる間も連絡や罪悪感に追いかけられてしまいます。

図4

  1. 休む期間を決める2〜3週間など、終わりの日をカレンダーに書きます。「なんとなく休む」は再開しにくくなります
  2. 連絡の窓口に伝える転職サイトや紹介会社に「○日まで連絡を控えてほしい」と伝え、通知を切ります
  3. 進行中の選考を整理する面接の予定があれば延期を相談するか辞退し、返事を待っている園には期限を確かめます
  4. 休む間にやることを一つだけ決める応募記録を表にするなど、立て直しにつながる作業を一つだけ決め、それ以外はしません
図4 転職活動を一時停止するときの段取り

連絡を控えてもらうときの伝え方

転職サイトや紹介会社には、休むことを短く伝えれば十分です。たとえば「今の園の行事が重なっているため、○月○日まで転職活動を休みます。それまでは求人のご案内をお控えいただけますか。再開するときはこちらから連絡します」といった文面です。理由を詳しく書く必要はありません。連絡の多さそのものに悩んでいる場合は、転職エージェントの連絡がしつこいときの対処も参考にしてください。

進行中の選考を辞退・延期するとき

面接の予定が入っている園には、休むと決めた時点で早めに連絡します。延期をお願いするなら「大変申し訳ありませんが、勤務の都合で予定の日にうかがうことが難しくなりました。○月○日以降で改めて日程をご相談できますか」と伝えます。今は気持ちが向かない園なら、無理に延期せず辞退してかまいません。連絡を先延ばしにすると、それ自体が休んでいる間の重荷になります。

休んでいる間は、転職のことを考えない日をつくる

休む期間に入ったら、求人サイトのアプリは通知を切るか、スマホのホーム画面から外しておくと気持ちが切り替わりやすくなります。休日の一日は、転職とはまったく関係のないことに使ってください。好きなものを食べる、長く眠る、友人と会う。そうした時間が、再開するときの判断力を戻してくれます。

05立て直し方:再開するときの手順

要点:再開するときは、いきなり応募を増やすのではなく、これまでの記録を振り返ってから、ペースを決めて少しずつ動き出します。量より、一つひとつの応募の精度を上げることを優先します。

図5

  1. 応募記録を表にする

    応募した園、応募日、進んだ段階、不採用や辞退の理由を一覧にします

  2. つまずいている段階を特定する

    表を見て、応募先・書類・面接・内定後のどこで止まっているかを確かめます

  3. 譲れない条件を絞り直す

    条件が多すぎたなら3つまでに絞り、残りには下限をつけます

  4. 1週間のペースを決める

    応募は週2件まで、面接は週1回までなど、続けられる量を先に決めます

  5. 書類と面接の言葉を直す

    つまずいていた段階に合わせて、職務経歴書や退職理由の伝え方を見直します

  6. 話せる相手を一人決める

    結果に一喜一憂しすぎないよう、経過を話せる人を一人決めておきます

図5 転職活動を立て直して再開する手順

応募記録は「感想」も一緒に書く

応募記録の表には、園名や日付だけでなく、そのとき感じたことも一言ずつ書いておきます。「見学で職員の声かけが温かかった」「面接で退職理由を聞かれて言葉に詰まった」といったメモが、次の応募の判断材料になります。表にしてみると、不採用が続いていた原因が面接の一つの質問に集中していた、ということもよくあります。

ペースは「減らしすぎ」くらいでちょうどいい

再開したばかりのころは、また遅れを取り戻そうとして応募を増やしたくなります。でも、ここで休む前と同じペースに戻すと、同じ疲れ方を繰り返します。最初の2週間は「少なすぎるかな」と感じるくらいのペースにとどめ、余裕があることを確かめてから増やしてください。全体の進め方を組み立て直したいときは、在職中と退職後、どちらで転職活動を進めるかも参考になります。

話す相手は「結果」ではなく「経過」を聞いてくれる人に

手順の最後に「話せる相手を一人決める」を入れたのは、転職活動の疲れの多くが、結果を一人で受け止めることから来ているからです。家族や友人に話すと、「まだ決まらないの?」「早く決めたら?」と結果を急かされて、かえって疲れることがあります。話す相手は、不採用の連絡を受けた日に「そうだったんだ、どの質問で詰まった?」と経過を一緒に見てくれる人が向いています。保育の現場を知っている人なら、面接での受け答えや園の選び方についても、具体的に一緒に考えてもらえます。

06ある保育士の場合:14園に応募して決まらず、3週間止めてから立て直した

要点:ここでは、応募を重ねても決まらず疲れ切っていた保育士が、いったん活動を止め、つまずいていた段階を見つけて立て直したモデルケースを紹介します。

止まったから、どこで転んでいたかが見えた

相談事例(モデルケース)

お名前
ことねさん(仮名)・27歳
保育士歴
6年目(相談当時)
勤務先
小規模保育事業A型(定員19名)、1・2歳児の合同クラスを担当
変化
応募14園で内定0 → 3週間休んで再開後、応募4園で内定1園

編集部転職活動を止める前は、どんな状態でしたか。

ことねさん

幼児クラスも経験したくて、小規模から大きめの認可園に移ろうと思ってたんです。3つのサイトに登録して、2か月で14園に応募しました。遅番の日も夜に書類を直して、睡眠は5時間くらい。不採用のメールが来るたびに、ああまただ、って。最後のほうは、通知が鳴るだけで胃がきゅっとなってました。

編集部止めようと思ったきっかけは何でしたか。

ことねさん

午睡の見守り中に、ぼーっとして寝ている子の呼吸チェックの時間を一回飛ばしかけたんです。すぐ気づいたけど、ぞっとしました。これはだめだと思って、3週間だけ全部止めることにしました。サイトにも連絡して、アプリの通知も切りました。

編集部再開する前に、何を見直しましたか。

ことねさん

相談窓口で、応募記録を一緒に表にしてもらったんです。そしたら14園のうち9園は書類が通っていて、面接で落ちてたんですよね。私、書類がだめなんだと思い込んでたので、びっくりしました。それと「その条件の組み合わせで残業がほぼない園は、正直かなり少ないです」って、はっきり言われて。ちょっと悔しかったけど、ごまかされないほうがありがたかったです。

編集部面接では何を変えたんですか。

ことねさん

退職理由を聞かれると、小規模だと幼児の経験が積めないとか、職員が少なくて休めないとか、今の園の足りないところばかり話してたんです。それを「1・2歳児の合同保育で育ちの違いを見てきたから、その先の幼児期まで続けて関わりたい」に変えました。中身は同じなのに、自分で言っていて気持ちが前を向くのが分かりました。

止まったら負けだと思ってたけど、止まったから、どこで転んでいたかが見えたんです。

ことねさん(仮名)

ことねさんは再開後、応募は週2件まで、面接は週1回までと決め、譲れない条件を「幼児クラスを担当できる」「早番が週2回まで」「通勤40分以内」の3つに絞りました。4園に応募して3園で面接に進み、2園目で内定を受け、定員約80名の認可保育園で3歳児クラスの副担任から始めることになりました。

このケースのポイントは、休んだことで「書類がだめ」という思い込みが外れ、本当につまずいていた面接の段階に手を入れられたことです。応募の数を増やしていたら、同じ伝え方のまま不採用を重ねていたかもしれません。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図6

休む前再開後

1週間の応募数

4〜5件
2件まで

転職活動に使う時間(週)

約10時間
約4時間

平日の睡眠時間

約5時間
約7時間

内定までにかかった応募

14園で内定なし
4園目までで内定
図6 ことねさんの休む前と再開後

07疲れているときほど、避けたい2つの決め方

要点:疲れているときに避けたいのは、「どこでもいいから」と内定を受けることと、勢いで今の園に退職を伝えることです。どちらも、疲れが取れたあとに後悔しやすい決め方です。

「どこでもいいから」で内定を受けない

不採用が続いたあとに内定が出ると、それだけでほっとして、すぐに承諾したくなります。でも、譲れない条件を満たしていない園を「疲れたから」という理由で選ぶと、入職後に同じ悩みを抱えることになりかねません。内定を受けるかどうかは、少なくとも一晩眠ってから、最初に決めた譲れない条件と照らし合わせて判断してください。返事の期限が短いときは、期限を延ばせるかを率直に相談してもかまいません。

勢いで今の園に退職を伝えない

転職活動に疲れると、「いっそ先に辞めてから探したほうが楽かもしれない」と考えることがあります。たしかに、退職してから探すほうが時間は取れます。ただし、収入が途切れる中で不採用が続くと、焦りは在職中よりも強くなります。辞めてから探すかどうかは、疲れている今ではなく、生活費の見通しを立てたうえで決めてください。

疲れの正体が、転職活動そのものではなく、今の職場での働き方にあることもあります。その場合は、転職活動を止めている間に、今の園で一つだけ働き方の相談をしてみるのも手です。

立て直しても、うまくいかない時期はある

ここまで紹介した方法を試しても、すぐに結果が出るとは限りません。地域によって求人の数や園の種類には差がありますし、希望する勤務形態の募集が少ない時期もあります。立て直しは、内定を早く得るための方法というより、同じ疲れ方を繰り返さないための方法だと考えてください。うまくいかない時期が続いたときは、もう一度止める期間を取ってもかまいません。止めることを何度繰り返しても、それは失敗ではありません。

一人で活動を続けていると、不採用の理由を全部自分のせいにしてしまいがちです。経過を誰かと一緒に振り返るだけで、見え方が変わることがあります。ほいくの相談室では、転職を続けるか、いったん休むかを決める前の段階の相談も受けています。応募記録を広げて、どこで止まっていたかを一緒に探すところから始められます。

よくある質問

転職活動は、どれくらいの期間で決まるのが普通ですか?

決まった期間はありません。在職中でシフトの合間に活動している場合、見学や面接の日程を合わせるだけで数か月かかることも珍しくありません。期間の長さより、自分が続けられるペースで進んでいるかを目安にしてください。

不採用が続くのは、自分に問題があるからですか?

そうとは限りません。園が求めている経験や勤務形態と合わなかった、募集人数が少なかったなど、本人には変えられない理由も多く含まれます。ただ、同じ段階で止まり続けているなら、その段階の進め方を見直す価値があります。

一度辞退した園に、もう一度応募してもいいですか?

応募すること自体は可能です。その場合は、前回辞退した理由と、今回改めて応募した理由を、正直に短く説明できるようにしておきます。前回の辞退の連絡を丁寧にしていたかどうかで、受け止められ方は変わります。

休んでいる間に、良い求人を逃してしまわないか心配です。

休む期間を2〜3週間と決めておけば、その間に出た求人も再開後に確かめられることが多いです。どうしても気になる場合は、週に1回だけ求人を見る時間を決め、応募は再開してからにすると、休みの効果を保てます。

転職サイト以外に、公的な相談先はありますか?

都道府県や指定都市・中核市が設置する保育士・保育所支援センターがあり、保育士への職業紹介などの就業支援を行っています。2025年12月時点で全国75か所に設置されています[4]。お住まいの自治体の公式サイトで、名称や連絡先を確かめてみてください。

転職活動をやめて、今の園に残るのはありですか?

もちろんありです。活動を通して他の園を見たことで、今の園の良さに気づく人もいます。残ると決めた場合も、転職活動で分かった自分の譲れない条件をもとに、今の園で一つ働き方を相談してみると、続ける理由がはっきりします。

参考にした資料

  1. こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
  2. こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」
  3. こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
  4. こども家庭庁「保育人材の確保のための総合的な対策」令和8年3月版

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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