薄暗い午睡室で、一人ひとりの胸が上下しているのを確かめていく。少し顔の向きが変わった子のそばに行き、もう一度呼吸を見る。午前中、園庭の遊具の端で、走ってきた子がつまずきかけた瞬間がよみがえる。あのとき手が届かなかったら、と考えると、背中が冷たくなります。その夜、布団に入ってからも、同じ場面が何度も頭の中で再生される。
子どもの命を預かる仕事だと分かってはいても、「もし自分の担当のときに事故が起きたら」と考えると、怖くてたまらなくなることがあります。ヒヤリとした出来事を報告書に書こうとすると、「注意不足だと思われる」「自分の責任にされる」と手が止まってしまう人もいるはずです。
この記事では、事故が怖い、子どもの安全の責任が重いと感じている保育士の方に向けて、保育中の事故の実態、責任を一人で背負わないための考え方、ヒヤリハットを「情報」として生かす方法、場面別の見守りのポイントをまとめました。怖さを消すのではなく、怖さを子どもを守る力に変えるための内容です。
この記事でわかること
- 保育中の事故がどのくらい起きているか(国の集計)
- 安全の責任を、一人で背負わなくていい理由
- ヒヤリハットを責任追及ではなく「情報」として書き、共有する手順
- 午睡・食事・水遊び・園庭・散歩など、場面別の見守りのポイント
結論
保育士が事故を怖いと感じるのは、子どもの命と安全を預かる責任を真剣に受け止めているからです。ただ、事故を防ぐのは一人の保育士の注意力ではなく、安全計画やマニュアル、職員の配置と役割分担、ヒヤリハットの共有といった園の仕組みです。ヒヤリハットの報告は、誰かの責任を追及するためのものではなく、事故が起きる前に危険を見つけるための情報です。怖さを一人で抱え込まず、気づいたことを書いて共有することが、子どもと自分自身を守ることにつながります。
01保育中の事故は、どのくらい起きているのか
要点:2025年に国へ報告された教育・保育施設等の事故は3,130件で、そのうち骨折が2,533件と約8割を占めています。死亡事故は1件でした。数字を知ると、どんな事故に備えるべきかが具体的に見えてきます。
漠然とした怖さは、実態が見えないことで大きくなります。まずは、国が公表している事故の集計を見てみましょう。
こども家庭庁の集計によると、2025年(1〜12月)の教育・保育施設等における事故報告件数は3,130件で、前年より61件減りました。そのうち負傷等が3,129件で、骨折が2,533件(81%)を占めています。死亡は1件で、前年より2件減りました[1]。施設の種類別では、認可保育所が1,313件、放課後児童健全育成事業が776件でした[1]。
図1
数字から分かること
この集計から分かるのは、報告される事故の多くが骨折などのけがだということです。園庭や室内で、転ぶ、ぶつかる、高い所から落ちるといった場面は、日常の保育の中にあります。一方で、死亡事故は件数としては少ないものの、一件でも起きれば取り返しがつきません。だからこそ、午睡中や食事中、水遊びなど、重大な事故につながりやすい場面では、特に手厚い見守りの仕組みが必要です。数字は、怖がるためではなく、どの場面に力を注ぐかを決めるために使うものです。すべての場面を同じ緊張感で見続けるより、重点を置く場面を職員でそろえるほうが、限られた人数でも安全を守りやすくなります。
国は2016年(平成28年)3月に「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」を策定し、現在はこども家庭庁のサイトに掲載されています。このガイドラインは「施設・事業者向け」「自治体向け」「発生時対応」の3つの文書で構成されています[2]。自分の園の安全マニュアルが、こうした国の考え方をもとに作られているかを、一度確かめておくと安心です。
02責任が重いと感じる理由と、一人で背負わなくていい理由
要点:子どもの安全の責任が重く感じるのは、「事故は担当者の不注意で起きる」と考えているからです。実際には、事故を防ぐのは園全体の仕組みであり、安全計画の策定なども園として求められています。
「自分が見ていなかったから」「自分の注意が足りなかったから」。事故やヒヤリハットのたびにそう考えていると、責任はどんどん重くなります。けれど、一人の保育士がクラスの子ども全員の動きを、一瞬も途切れずに見続けることはできません。それができる前提で安全を考えること自体に、無理があります。
保育所保育指針でも、第3章「健康及び安全」で事故防止などが扱われ、安全は保育の基本の一つとして位置づけられています[3]。また、2026年7月からは、安全計画の策定等をしていない施設には公定価格の減算が行われることになりました[4]。安全の仕組みづくりは、園として取り組むべきことだと制度の上でも示されています。
図2
| 項目 | 一人で背負う考え方 | 園で担う考え方 |
|---|---|---|
| 事故の防ぎ方 | 自分がもっと注意すれば防げる | 配置、役割分担、環境の工夫で防ぐ |
| ヒヤリハット | 自分の失敗なので、できれば書きたくない | 危険を見つける情報なので、積極的に書いて共有する |
| 見守り | 全員を一人で見ようとする | 誰がどこを見るか、立ち位置を職員で決める |
| 事故が起きたとき | 担当した保育士の責任になる | 園として対応し、原因を仕組みの面から振り返る |
| 振り返り | 反省文を書いて終わる | 同じことが起きないよう、環境やルールを見直す |
「誰のせいか」より「何が起きたか」
事故やヒヤリハットのあとに「誰のせいか」を探し始めると、職員は報告をためらうようになります。報告されないヒヤリハットは、次の事故の芽として残り続けます。「何が起きたか」「どうすれば防げるか」を考える園では、職員が安心して報告でき、危険が早く見つかります。
もし自分の園が「誰のせいか」を責める雰囲気なら、それは個人の努力では変えにくい問題です。一人で抱え込まず、主任や園長に、振り返りの進め方そのものを相談してみてください。
03ヒヤリハットを「責任」ではなく「情報」として扱う
要点:ヒヤリハットは、事故には至らなかったけれどヒヤリとした、ハッとした出来事です。その日のうちに事実を書き、人ではなく場面や環境に原因を探し、職員で共有して対策を決める。この流れが回ると、事故の芽を早く摘めます。
ヒヤリハットの報告を書くとき、多くの人が「注意不足だった」「今後気をつけます」と書きます。けれど、それでは同じ場面がまた起きます。大切なのは、なぜその場面が起きたのかを、環境や流れの面から考えることです。
図3
その日のうちに書く
時間がたつと記憶があいまいになります。短くてもいいので、その日のうちに書きます
事実を書く
いつ、どこで、誰が、何をしていて、どうなりかけたかを、評価を混ぜずに書きます
場面と環境から原因を考える
「注意不足」ではなく、人数、立ち位置、物の配置、活動の流れなど、場面の条件に目を向けます
職員で共有する
昼礼や職員会議などで、ほかのクラスの職員にも伝えます
対策を一つ決める
物の配置を変える、見守る人の立ち位置を決めるなど、具体的な対策を一つ決めます
対策を確かめる
1〜2週間後に、対策が実際に効いているかを確かめます
書き方の例
例として、園庭でのヒヤリハットをこう書くことができます。
- 事実:10時15分、園庭の滑り台の階段付近で、4歳児が後ろから来た子に押される形でバランスを崩し、手すりにつかまって落下を免れた
- 場面の条件:滑り台に5人ほどが集まっていた。保育士は砂場側に立っており、滑り台の階段が死角になっていた
- 対策:滑り台に3人以上集まったら順番を声かけする。自由遊びのときは、職員の一人が滑り台と砂場の両方が見える位置に立つ
このように書けば、読んだ職員全員が、同じ場面で何に気をつければいいかが分かります。「注意不足でした」と書くよりも、ずっと事故を防ぐ力になります。
ヒヤリハットが多いことは、悪いことではない
ヒヤリハットの件数が増えると、「事故が増えている」と心配になるかもしれません。けれど、多くの場合は、職員が危険に気づき、報告できるようになった証拠です。反対に、ヒヤリハットがほとんど報告されない園は、危険がないのではなく、気づかれていないか、報告しにくい雰囲気があるのかもしれません。
報告しにくい雰囲気の園で、できること
ヒヤリハットを書くと注意される、会議で名前を出して責められるといった園では、書くこと自体が怖くなります。その場合は、まずクラスの職員どうしで、ヒヤリとした場面を口頭で共有するところから始めてみてください。「今日、滑り台のところで危なかったね。明日はここに立とうか」という短い会話でも、立派な安全の取り組みです。そのうえで、主任に「責める場ではなく、対策を考える場にしたい」と提案すると、園全体の書き方や共有の仕方を見直すきっかけになります。
04場面別に押さえたい見守りのポイント
要点:重大な事故につながりやすいのは、午睡、食事、水遊び、園庭や遊具、散歩などの場面です。それぞれの場面で、園のマニュアルに沿って、誰が何を確かめるかを決めておくことが基本です。
具体的な確認の方法や間隔は、子どもの年齢や園の環境によって違うため、必ず自分の園のマニュアルを確かめてください。ここでは、どの園でも共通して意識したい考え方をまとめます。
図4
- 1
午睡
園で決めた間隔で、呼吸、顔色、寝ている姿勢を確かめ、記録する。確認する人が交代するときは、引き継ぎを声に出して行う
- 2
食事
食べるときの姿勢や、口に入れる量を見守る。アレルギーのある子の確認手順を守る。食べながら立ち歩かない環境をつくる
- 3
水遊び・プール
見守り専任の職員を決め、その人は指導や片付けをしない。水の深さに関係なく、目を離さない
- 4
園庭・遊具
遊具ごとに見守る人と立ち位置を決める。混み合う遊具では、順番や人数のルールを子どもと確認する
- 5
散歩・園外
出発前と到着後、移動の途中で人数を確かめる。道路では大人が車道側を歩き、横断の仕方を決めておく
- 6
室内の移動・おもちゃ
小さなおもちゃや部品を口に入れていないか確かめる。家具の角や、つまずきやすい物の置き場所を見直す
立ち位置を決めるだけで、見える範囲が変わる
複数の職員で見守る場面では、「なんとなく全員で見ている」状態がいちばん危険です。誰もが「誰かが見ているだろう」と思い、結果的に誰も見ていない場所ができてしまうからです。園庭なら、一人は遊具の近く、一人は全体が見渡せる位置、というように立ち位置と担当範囲を決めておくと、死角が減ります。トイレや着替えで職員がその場を離れるときは、「今、離れます」と声に出して伝えるルールも効果があります。
人数と配置を、自分の感覚だけで判断しない
保育所の保育士の配置の最低基準は、乳児おおむね3人につき1人以上、1〜2歳児おおむね6人につき1人以上、4歳以上児おおむね25人につき1人以上などとされています[5]。基準を満たしていても、活動の内容によっては、見守りの手が足りないと感じる場面があるはずです。「この活動は、この人数では見きれない」と感じたら、それは大切な安全の情報です。活動の内容を変える、時間帯を変える、ほかの職員の応援を頼むなど、園長や主任に具体的に相談してください。
05相談事例:子どものけが以来、事故が怖くなった保育士
要点:担任していた子どものけがをきっかけに、事故への怖さで保育が萎縮していたモデルケースです。ヒヤリハットを書いて共有するようになったことで、怖さとの付き合い方が変わりました。
「失敗の記録」から「子どもを守る地図」へ
相談事例(モデルケース)
- お名前
- だいきさん(仮名)・28歳
- 保育士歴
- 6年目(相談当時)
- 勤務先
- 社会福祉法人の私立認可保育園(定員約120名)、5歳児クラス担任(園児28名を担任2人で担当)
- 変化
- クラスのヒヤリハット報告 月1件ほど → 月8件ほど、遊具で遊べる日 週1〜2日 → ほぼ毎日
編集部相談に来たとき、どんな状態でしたか。
前の年に担任していた4歳児クラスで、園庭の鉄棒から子どもが落ちて、腕を骨折したんです。そのとき僕は少し離れた砂場にいて。それ以来、園庭に出るのが怖くて、遊具で遊ぶ日を週に1〜2日に減らしていました。夜も、あの場面を思い出して眠れない日が週に3日くらいありました。
編集部ヒヤリハットの報告は書いていましたか。
ほとんど書いていませんでした。書くと、また僕の注意不足だと思われる気がして。クラスで月に1件くらい、どうしても書かなきゃいけないものだけ書いていました。今思うと、怖いから見ないようにしていたんだと思います。
編集部何がきっかけで変わりましたか。
主任に「遊具の時間を減らしてるのは、子どもが怖いから? 自分が怖いから?」って聞かれて、答えられなかったんです。そのあと主任と一緒に、去年のけがの場面を、責任じゃなくて場面の条件で振り返りました。鉄棒の近くに職員がいなかったこと、遊具ごとの見守りの担当が決まっていなかったこと。僕一人の問題じゃなかったんだって、そのとき初めて思えました。
編集部その後、クラスではどんなことを変えましたか。
もう一人の担任と、遊具ごとの立ち位置を決めました。それと、ヒヤリとしたことは小さなことでも書くようにしたんです。最初の月は8件くらい出てきて、ちょっと驚きました。でも、書いたものを昼礼で共有したら、ほかのクラスの先生も「うちも同じ場所で危なかった」って言ってくれて、園全体で滑り台の使い方のルールを見直すことになりました。
ヒヤリハットを書くのは、自分の失敗を書くことじゃなくて、子どもを守る地図を作ることなんだと思えるようになりました。
だいきさん(仮名)
だいきさんのクラスでは、その後、子どもたちとも遊具の使い方を話し合い、自分たちで決めたルールを園庭の掲示板に貼りました。遊具で遊ぶ日はほぼ毎日に戻り、夜に場面がよみがえって眠れない日もほとんどなくなったそうです。
このケースから持ち帰れるのは、事故への怖さを「自分がもっと注意すれば」と一人で抱え込むと、保育が萎縮し、かえって子どもの育ちの機会を減らしてしまうということです。怖さを書いて共有する仕組みに変えたことで、だいきさんは子どもの遊びを守りながら、安全も高めることができました。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
クラスのヒヤリハット報告
遊具で遊べる日
場面を思い出して眠れない日
06事故への怖さと、どう付き合っていくか
要点:事故の可能性を完全になくすことはできませんが、重大な事故を防ぐための仕組みはつくれます。怖さを理由に子どもの遊びを狭めすぎないこと、そして怖さで心身がすり減っていたら助けを借りることを忘れないでください。
1. 怖さで、子どもの遊びを奪いすぎない
事故が怖いと、走る、登る、跳ぶといった遊びを止めたくなります。けれど、子どもは体を動かす遊びの中で、転び方や危険の見分け方を身につけていきます。危険をすべて取り除くと、子どもが自分で危険に気づく力を育てる機会も失われます。止めるべきなのは、大きなけがや命に関わる危険です。小さな転倒やすり傷まで防ごうとすると、保育士も子どもも息苦しくなります。どこまでを見守り、どこからを止めるかは、園の職員で話し合って基準をそろえておくと、一人で判断する重さが減ります。
2. 事故が起きたら、一人で対応しない
もし事故が起きたら、子どもの安全を確保したうえで、すぐにほかの職員と園長に知らせ、園のマニュアルに沿って対応します。国のガイドラインにも、事故が起きたときの対応をまとめた文書があります[2]。保護者への連絡や説明も、担当した保育士一人で行うのではなく、園として行うのが基本です。事故やミスのあとの気持ちの整理については保育中にミスしたときの対処法で詳しく紹介しています。
3. 怖さで眠れない日が続くなら
事故の場面を何度も思い出す、眠れない、出勤前に動悸がするといった状態が続いているなら、それは心と体が限界に近づいているサインかもしれません。医療機関の受診を考えるとともに、働く人のための「こころの耳電話相談」(0120-565-455、平日17時〜22時、土日10時〜16時)も利用できます[6]。責任の重さ全般に悩んでいる場合は責任が重いと感じるときの考え方も参考にしてください。
4. 怖さを感じられることは、安全を守る力でもある
事故が怖いと感じる保育士は、危険に敏感な保育士でもあります。慣れてくると、多くの人は危険を見過ごしやすくなります。怖さを感じるたびに「自分は向いていない」と考える必要はありません。その感覚を、ヒヤリハットの報告や、見守りの立ち位置の提案という形で園に返していけば、怖さはクラス全体の安全を高める力になります。大切なのは、怖さを一人の胸にしまい込まず、言葉にして職員の間に出すことです。
07安全の仕組みが整っている園かを確かめる
要点:事故への怖さが強いとき、その原因が自分ではなく園の仕組みにあることもあります。安全計画、マニュアル、ヒヤリハットの共有、配置と役割分担が整っているかを確かめてみてください。
図6
- 安全計画やマニュアルがあり、職員が内容を知っているか園として何を大切にしているかが分かり、判断に迷いにくくなります
- ヒヤリハットを書く様式と、共有する場があるか書いたものが生かされる仕組みがあると、報告しやすくなります
- ヒヤリハットを書いた職員が責められない雰囲気か報告が責任追及につながる園では、危険が見えなくなります
- 午睡や水遊びなど、重要な場面の確認手順が決まっているか確認する人と方法が決まっていると、抜けが起きにくくなります
- 遊具や園外活動の見守りの担当と立ち位置が決まっているか「誰かが見ているだろう」という死角を減らせます
- 事故が起きたときの役割分担を、職員全員が知っているかいざというときに、迷わず動けます
- 事故を想定した訓練を定期的に行っているか手順を体で覚えておくと、本番で慌てにくくなります
- 事故やヒヤリハットのあと、職員の話を聞く時間があるか担当した職員が一人で抱え込まずに済みます
当てはまらない項目が多い場合は、一つずつ園長や主任に提案していくことができます。それでも変わらず、毎日怖さを抱えながら働いているなら、安全の仕組みが整った園を選ぶという考え方もあります。働きやすい園の見分け方は働きやすい保育園の見分け方で紹介しています。配慮が必要な子やアレルギー対応の不安が重なっている場合は発達の個人差やアレルギー対応が不安なときも参考にしてください。保育の悩み全体の整理の仕方は保護者対応がつらい・苦手なときの考え方と対処法でもまとめています。
事故への怖さは、一人で考えるほど大きくなります。ほいくの相談室では、転職を考えていない段階でも、安全の責任の重さや、職場の仕組みについての悩みを聞いています。保育の現場を知る人に話すことで、怖さの中身を整理しやすくなります。
よくある質問
保育中に事故が起きたら、保育士個人が責任を問われますか?
事故の状況によって扱いは異なり、一概には言えません。ただ、事故の防止や事故が起きたときの対応は、園として取り組むべきものです。不安がある場合は、園の安全マニュアルや、事故が起きたときの対応の流れを確かめておき、具体的な法律上の問題は弁護士などの専門家に相談してください。
ヒヤリハットを書くと、評価が下がりそうで怖いです。
ヒヤリハットは、事故を防ぐための情報です。書くことで危険が共有され、園全体の安全が高まります。もし書いた職員が責められる雰囲気があるなら、それは園の振り返りの進め方の問題です。主任や園長に、振り返りの仕方そのものを相談してみてください。
午睡チェックのとき、不安で何度も確認してしまいます。
不安から確認を重ねるのは、子どもを守りたい気持ちの表れです。ただ、自分なりの回数で確認を増やすより、園で決めた間隔と方法で、記録を残しながら確認するほうが確実です。不安が強いときは、確認の手順や記録の様式が今の形で十分かを、園の職員と話し合ってみてください。
事故が怖くて、子どもに外遊びをさせたくなくなります。
怖さを感じるのは自然なことですが、体を動かす遊びは子どもの育ちに欠かせません。止めるべきなのは、大きなけがや命に関わる危険です。遊具ごとの見守りの担当や立ち位置、遊び方のルールを職員で決めておくと、怖さを抱えたままでも外遊びを続けやすくなります。
新人で、安全の責任の重さに押しつぶされそうです。
新人のうちは、何が危ないのかの見分けがつきにくく、責任の重さを強く感じるのは当然です。分からないことは先輩に聞き、園の安全マニュアルを一度読んでおくだけでも、判断の基準が持てます。一人で全部を見ようとせず、困ったときはすぐに声をかけてください。
ヒヤリハットはどのくらいの頻度で書けばいいですか?
決まった件数はなく、ヒヤリとした、ハッとした出来事があれば、その都度書くのが基本です。件数が多いことは、職員が危険に気づけている証拠でもあります。小さなことでも書いて共有する習慣が、重大な事故を防ぐ土台になります。
参考にした資料
- こども家庭庁「令和7年教育・保育施設等における事故報告集計」
- こども家庭庁「事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」
- 保育所保育指針(こども家庭庁掲載)
- こども家庭庁「令和8年度 公定価格・基準等の見直し事項」(2026年4月)
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。