久しぶりに、2年前に異業種へ移った元同僚とランチをした。「土日が休みなのは本当に最高。持ち帰りもないしね」。そう笑ったあとで、少しだけ声を落として続けます。「でも、給料は下がったよ。たまに、子どもたちの声が恋しくなる」。帰り道、自分が異業種に移ったらどうなるのかを考えて、答えが出ないまま駅に着きました。
保育士から異業種への転職を考えるとき、多くの人が気にするのが年収です。「保育士は給料が安いから、異業種に行けば上がるはず」と考える人もいれば、「未経験だから下がるのでは」と不安になる人もいます。そして、その奥には「移ってから後悔したらどうしよう」という気持ちがあります。
この記事では、保育士と全産業の賃金を公的なデータで比べたうえで、異業種転職で年収が上がりやすい人・下がりやすい人の違い、よくある失敗と後悔のパターン、転職後の生活で変わることを整理しました。異業種へ移ることを勧めるためでも、止めるためでもありません。移るなら後悔しない形で、移らないなら納得して残れるように、判断の材料をそろえることが目的です。
この記事でわかること
- 保育士と全産業の賃金を公的データで比べたときの差と、その読み方
- 異業種転職で年収が上がりやすい人・下がりやすい人の違いと、正しい比べ方
- 異業種転職でよくある失敗・後悔の4つのパターンと防ぎ方
- 休日、有給、税金など、転職後の生活で変わること
- 異業種に移ってから「戻りたい」と思ったときに使える道
結論
保育士の異業種転職で年収が上がるかどうかは、移る職種と雇用形態で大きく変わり、「異業種なら上がる」とは限りません。公的な統計では保育士の月収換算は全産業の平均より低めですが、その差は縮まってきており、全産業の平均には長く勤めた人や専門職も含まれます。未経験で入る場合、1年目は下がることも珍しくありません。後悔の多くは、年収だけ、休日だけといった一つの条件で決めたことから生まれます。年収は年額・手取り・時給換算で比べ、休日、残業、仕事の手応えまで含めて「何を得て、何を手放すか」を書き出してから決めることが、失敗を防ぐ近道です。
01公的データで見る、保育士と全産業の賃金
要点:こども家庭庁の資料では、2025年の保育士の月収換算は34.3万円、全産業は39.6万円で、保育士のほうが低い水準です。ただし、その差は2012年から縮まっており、最近の処遇改善はまだ十分に反映されていません。
こども家庭庁が賃金構造基本統計調査をもとに作成した資料では、毎月決まって支給される給与に年間賞与の12分の1を加えた月収換算(役職者を除く)を比べています[1]。2025年は保育士が34.3万円、全産業が39.6万円でした。2012年は保育士が26.3万円、全産業が35.0万円だったので、差は8.7万円から5.3万円に縮まっています[1]。
図1
保育士と全産業の月収換算の比較(決まって支給する給与+年間賞与の12分の1、役職者を除く)[1]
さらに、この2025年の数字には、最近の処遇改善が十分に反映されていません。同じ資料は、令和6年度の公定価格の改定率10.7%は2024年12月の適用のため2025年の賞与などに反映しきれておらず、令和7年人事院勧告に伴う改定率5.3%は2025年12月の適用のため2025年の賃金には影響していないと注記しています[2]。令和8年度の公定価格でも、この5.3%の改善は継続して確保されています[3]。
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、令和7年賃金構造基本統計調査に基づく保育士の賃金(年収)は427.6万円、平均年齢は40.3歳とされています[4]。自分の年収がこの数字と比べてどうかを確かめておくと、異業種の求人を見たときの比較の基準になります。
「全産業の平均」は、未経験で入る人の給与ではない
注意したいのは、全産業の平均には、同じ会社で長く働いてきた人や、専門的な資格や技術を持つ人の給与も含まれていることです。保育士から未経験で異業種に入る人の1年目の給与が、この平均と同じになるわけではありません。「全産業の平均のほうが高いから、異業種に移れば年収が上がる」と考えると、提示された金額を見て驚くことになりかねません。比べるべきは、平均の数字ではなく、実際に応募する求人の条件です。
まずは自分の今の年収を正しく知る
異業種の求人と比べる前に、自分の今の年収を正確に把握しておきましょう。いちばん確かなのは、前の年の源泉徴収票の「支払金額」の欄です。月給に賞与や各種手当を加えた、1年間の税引き前の総額が書かれています。毎月の手取りだけで考えていると、賞与や手当の分を見落とし、異業種の求人を実際より高く感じてしまうことがあります。給与明細を3か月分並べ、基本給、処遇改善の手当、残業代がそれぞれいくらかも書き出しておくと、比べるときの物差しになります。
02異業種で年収が上がりやすい人・下がりやすい人
要点:異業種転職で年収が上がるか下がるかは、職種の名前より、雇用形態、給与の仕組み、保育の経験がどう評価されるか、手当の有無で決まります。応募前に、これらを求人ごとに確かめることが大切です。
図2
| 要素 | 上がる方向に働くこと | 下がる方向に働くこと |
|---|---|---|
| 雇用形態 | 正社員として採用される | 契約社員やパートから始める |
| 給与の仕組み | 昇給や成果給の仕組みがはっきりしている | 賞与がない、または少ない |
| 保育の経験の評価 | 管理や育成の経験がそのまま評価される | 経験が評価されず、新卒に近い扱いになる |
| 手当 | 住宅手当や家族手当がある | 保育士のときの処遇改善の手当がなくなる |
| 残業代 | 働いた分の残業代が支払われる | 固定残業代の範囲内で働くことが前提になる |
処遇改善の手当がなくなることも計算に入れる
保育士の給与には、処遇改善等加算による改善分が含まれていることがあります。令和7年度からは旧来の3つの加算が「処遇改善等加算」に一本化され、経験年数に応じた基礎分、全職員を対象とした賃金改善分、リーダーなどの職務に応じた質の向上分(月額4万円分と5千円分)に整理されました[5]。副主任や専門リーダーとして手当を受けている人は、異業種に移るとその分がなくなります。今の給与明細で、手当の内訳を確かめておきましょう。
年収は「年額」「手取り」「時給換算」の3つで比べる
求人の給与を比べるときは、月給だけでなく、賞与を含めた年額で見ます。そのうえで、社会保険料や税金を引いた手取りの見込み、そして働いた時間で割った時給換算でも比べると、本当の損得が見えてきます。
例:保育士のときの年収が360万円で、持ち帰りを含めた1年間の実際の労働時間が2,200時間なら、時給換算は約1,640円です。異業種の年収が330万円でも、持ち帰りがなく1年間の労働時間が1,900時間なら、時給換算は約1,740円になります。年額は下がっても、時間あたりで見れば上がっている、ということは珍しくありません。年収が下がるときの受け止め方は、転職で年収が下がるときの考え方でもくわしく整理しています。
03異業種転職でよくある失敗・後悔の4つのパターン
要点:異業種転職の後悔は、「年収だけで選んだ」「休日だけで選んだ」「逃げるように辞めた」「保育の良さを小さく見積もった」の4つに分けられることが多く、どれも事前の確かめ方で防ぎやすくなります。
図3
年収だけで選んだ
年収は上がったが、成果の数字に毎月追われ、休日も気が休まらない
仕事の中身と評価の仕組みを確かめる
休日だけで選んだ
土日休みにはなったが、仕事に手応えを感じられず、毎日が長く感じる
楽しめそうな場面があるかを確かめる
逃げるように辞めた
理由を整理しないまま移り、新しい職場でも同じ悩みを抱えた
辞めたい理由が異業種で解決するかを確かめる
保育の良さを小さく見積もった
子どもの成長に立ち会う喜びが、思っていた以上に支えだったと気づいた
保育で好きだったことを書き出しておく
パターン1と2:一つの条件だけで決めてしまう
年収か休日、どちらか一つの条件だけで転職先を決めると、ほかの条件で思わぬ負担を抱えることがあります。年収が上がった代わりに、毎月の目標に追われる。休日が増えた代わりに、仕事に手応えがない。どちらも、条件そのものは手に入っているのに、満足できないという後悔です。防ぐには、譲れない条件を3つまで決め、そのうえで「その仕事の1日を楽しめそうか」を確かめることです。
パターン3:「とにかく保育以外」で移ってしまう
人間関係や仕事量に追い詰められて、「とにかく今の職場を離れたい」という気持ちで異業種に移ると、移った先でも同じ悩みにぶつかることがあります。人間関係の悩みは、どの業界にもあるからです。辞めたい理由が「今の園の人間関係」なら、別の園に移るだけで解決することもあります。理由を書き出し、それが異業種でなければ解決しないのかを一度確かめてから動きましょう。転職全般の後悔の防ぎ方は転職で後悔しないための考え方で整理しています。
パターン4:保育の喜びを手放す覚悟がないまま移る
異業種に移った人の中には、「給食の前の『いただきます』の声がない昼休みが、こんなに静かだとは思わなかった」と話す人がいます。保育のつらさばかりに目が向いていると、保育の中で自分を支えていた喜びを見落としがちです。移る前に、保育で好きだった場面を3つ書き出し、それを手放しても大丈夫かを自分に問いかけてみてください。
後悔は、気づいた時点で立て直せる
4つのパターンのどれかに当てはまったとしても、それで転職が失敗に終わるわけではありません。後悔に気づいたら、まず「何が足りないのか」を一つに絞ります。お金なら昇給や登用の条件を確かめる、手応えなら任せてもらえる仕事を増やす、子どもとの関わりなら休日のボランティアや副業で補う、という手もあります。それでも埋まらないと分かったら、別の会社や保育の現場に移ることを考えればよいのです。後悔を「自分の選択は間違いだった」で終わらせず、次の選択の材料にすることが、異業種転職を本当の意味で失敗にしないこつです。
04転職後の生活は、こう変わる
要点:異業種に移ると、休日の形、勤務時間、有給休暇の日数、仕事の評価のされ方、体の疲れ方が変わります。税金や書類の手続きにも、転職した年ならではの注意点があります。
図4
| 項目 | 保育士のとき | 異業種に移ったあと |
|---|---|---|
| 休日 | シフト制で、土曜出勤が月に数回ある | 土日祝休み、または平日休みのシフト |
| 勤務時間 | 早番・遅番があり、行事前は持ち帰りもある | 時間は一定のことが多いが、月末や繁忙期に残業がある |
| 有給休暇 | 勤続年数に応じて増え、6年6か月以上なら年20日 | 入社6か月後に10日から始まる[6] |
| 仕事の評価 | 子どもの成長や保護者の言葉で手応えを感じる | 数字や成果、上司の評価で手応えを感じる |
| 疲れ方 | 抱っこや中腰による体の疲れ | 目や肩の疲れ、慣れない仕事による気疲れ |
有給休暇は、入社後しばらく使えない
年次有給休暇は、雇い入れから6か月継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤した人に10日が付与されるのが原則です[6]。保育士として長く働いてきた人ほど、年20日あった有給が、新しい職場では最初の半年はゼロになるという変化を大きく感じます。子どもの行事や通院の予定は、入社前に新しい職場と相談しておくと安心です。
転職した年の税金と書類
退職した園からは、退職日以後1か月以内に源泉徴収票が交付されることになっています[7]。新しい職場の年末調整で必要になるので、届いたら大切に保管しておきましょう。また、住民税を給与から天引き(特別徴収)されていた人が6月1日から12月31日の間に退職すると、残りの税額は原則として自分で納める形(普通徴収)に切り替わります[8]。転職した年は、住民税の納付書が自宅に届くことがあると知っておけば慌てずにすみます。
手応えの種類が変わることに慣れるまで
保育の手応えは、子どもができるようになった瞬間や、保護者の「ありがとう」という言葉で、毎日のように届きます。異業種では、手応えが届くまでの時間が長くなることがあります。月末の締めを終えたとき、半年かけた案件がまとまったとき、上司の評価面談のとき。小さな手応えに慣れていた人ほど、最初の数か月は「自分は役に立っているのだろうか」と不安になりがちです。毎日の仕事で「今日できたこと」を一行だけメモしておくと、手応えの少ない時期を乗り切る支えになります。
05相談事例:年収が下がって後悔した1年目と、立て直した2年目
要点:ここでは、異業種に移った1年目に年収の大きな低下と寂しさで後悔し、2年目に働き方を立て直したモデルケースを紹介します。
後悔の原因は「異業種」ではなく「確かめなかった契約」だった
相談事例(モデルケース)
- お名前
- あかねさん(仮名)・31歳
- 保育士歴
- 8年(異業種に移って2年目)
- 前職
- 私立の認可保育園(定員約70名)、0歳児クラス担任
- 現在
- 通販会社のカスタマーサポート(契約社員から正社員に登用)
- 変化
- 年収 約350万円 → 約290万円(1年目)→ 約330万円(2年目)
編集部異業種に移ったのは、どんな理由からでしたか。
0歳児の抱っこで腰を痛めて、整体に週1回通っていたんです。早番と遅番の繰り返しもつらくて、とにかく保育以外ならどこでもいいと思っていました。最初に内定が出た通販会社に、ほとんど迷わずに決めました。
編集部移ってから、後悔したことはありましたか。
ありました。契約社員で賞与がないことを、ちゃんと見ていなかったんです。1年目の年収は60万円近く下がりました。それと、毎日同じ席で電話を受けていると、子どもの笑い声がない静けさが急に寂しくなって。夏ごろには「戻ったほうがいいのかな」と毎晩考えていました。
編集部そこから、どうやって立て直したんですか。
思い切って相談してみたら、戻るか残るかを決める前に、移って得たものと失ったものを両方書き出してみましょうと言われました。書いてみたら、腰の痛みが軽くなったこと、土日に休めることは、手放したくなかった。足りないのは、お金と手応えの2つだけだったんです。「戻るのも残るのも、どちらも間違いじゃないですよ」と言ってもらえたのが、すごく楽でした。
編集部具体的に何をしましたか。
上司に正社員登用の条件を聞いて、評価の基準を紙に書いてもらいました。それと、新人さんの研修の補助を自分から申し出たんです。保育で新人に教えていた経験があったので、マニュアルを分かりやすく作り直したら喜ばれて。2年目に正社員になって、今は新人研修の担当もしています。
後悔したのは、異業種に来たことじゃなくて、契約の中身を見ないで決めたことでした。
あかねさん(仮名)
あかねさんの年収は、2年目に正社員に登用されて約330万円まで戻りました。保育士のころよりはまだ少ないものの、持ち帰りがなくなり、年間休日は約105日から約120日に増えています。整体に通う回数も月1回ほどに減りました。
あかねさんのケースから持ち帰れるのは、後悔を感じたときに、すぐに「戻る」か「我慢する」かを決めなかったことです。得たものと失ったものを並べてみると、足りないものだけを補う道が見えてくることがあります。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
年収
年間休日
持ち帰りの日数(月)
整体に通う回数(月)
06後悔しないための確認リスト
要点:異業種へ移る前に、次の10項目を確かめておくと、よくある後悔のほとんどを事前に防げます。特に、雇用形態と賞与、評価の仕組み、保育で手放すものの3つは見落としやすい項目です。
図6
- 雇用形態(正社員・契約社員・パート)と、正社員登用の条件契約社員から始まる場合、登用の基準と時期を書面で確かめます
- 賞与の有無と、支給の実績賞与がないと、月給が同じでも年額で大きな差が出ます
- 年収を、年額・手取り・時給換算の3つで比べたか年額だけでは分からない損得が見えてきます
- 処遇改善などの手当が、転職でいくらなくなるか今の給与明細で、手当の内訳を確かめておきます
- 固定残業代の有無と、何時間分か求人では固定残業代の内訳を示すことになっています[9]
- 評価の仕組みと、目標の有無何で評価され、どうすれば給与が上がるのかを確かめます
- 1日の仕事の流れと、忙しい時期楽しめそうな場面が一つでもあるかを想像します
- 辞めたい理由が、異業種で解決するか別の園で解決する悩みなら、異業種でなくてもよいかもしれません
- 保育で好きだったことを、手放しても大丈夫か移ってから寂しさに気づく人は少なくありません
- 入社後半年間の休みの取り方有給休暇がまだない時期の、通院や家庭の予定を考えておきます
07「戻りたい」と思ったときのために
要点:異業種に移ったあとで保育に戻りたくなっても、それは失敗ではありません。保育士資格はなくならず、保育の現場の求人は多く、再就職を支える公的な仕組みもあります。
異業種に移ったあとに保育へ戻ることは、決して珍しい選択ではありません。東京都の調査(令和4年度)では、過去に保育士として働いたことがある人のうち59.0%が「雇用の条件さえ合えば働きたい又は保育の仕事に転職したい」と答えています[10]。異業種での経験を経て、「やはり保育が好きだった」と気づくことは、遠回りではなく、自分の気持ちを確かめた結果です。
資格は消えず、求人も多い
東京都は、「登録をしないからといって、保育士資格が消滅するわけではありません」と案内しています[11]。2026年7月の保育士の有効求人倍率は2.80倍で、同じ月の全職種平均1.15倍の2倍を超える水準です[12]。異業種で身につけたパソコンの操作や接客の経験は、園の事務や保護者対応でも役立ちます。
再就職を支える仕組みも使える
保育士として働いていない人が再就職するときには、就職準備金(上限40万円)の貸付があり、再就職後2年間、貸付を受けた都道府県等の施設で保育の仕事に従事すると返還が免除されます[13]。実施しているのは都道府県や指定都市で、条件や受付の時期は地域によって違います。また、都道府県などが設置する保育士・保育所支援センターは全国75か所にあり、再就職の相談や職業紹介を行っています[14]。戻ることを考え始めたら、住んでいる地域のセンターや自治体の案内を確かめてみてください。ブランクがあるときの不安との向き合い方は、ブランクがある保育士の復職の不安で紹介しています。
異業種へ移るかどうかを判断する全体の流れは保育士から異業種へ転職する方法の総合ガイドに、未経験の職種に挑戦するときの準備は未経験の職種へ異業種転職するときの現実と準備にまとめています。移る前の迷いも、移ったあとの後悔も、一人で抱えていると判断が偏りがちです。ほいくの相談室では、転職するかどうかを決めていない段階から、得るものと手放すものを一緒に書き出すところまで相談できます。
よくある質問
保育士から異業種に転職すると、年収は上がりますか、下がりますか?
移る職種や雇用形態によって違い、一概には言えません。公的な統計では保育士の月収換算は全産業の平均より低い水準ですが[1]、未経験で入る場合は1年目の給与が平均より低めに提示されることもあります。応募する求人ごとに、年額・手取り・時給換算で今の給与と比べてください。
異業種に移って後悔したら、すぐに保育士に戻るべきですか?
すぐに決める必要はありません。まずは、移って得たものと失ったものを書き出し、後悔の中身が「仕事内容」「収入」「人間関係」「やりがい」のどれなのかを確かめてください。足りないものが一つか二つなら、今の職場で補える場合もあります。それでも保育に戻りたい気持ちが強いなら、戻ることも立派な選択です。
転職した年は、税金や書類で何に気をつければいいですか?
処遇改善の手当がなくなると、どのくらい年収が変わりますか?
受けている手当の種類や金額によって違います。処遇改善等加算には、経験年数に応じた基礎分、全職員を対象とした賃金改善分、リーダーなどの職務に応じた質の向上分があります[5]。給与明細でどの手当をいくら受けているかを確かめ、12か月分を年額に直して比べると、移ったときの差がはっきりします。
異業種転職で失敗しないために、在職中にできることは何ですか?
辞めたい理由と譲れない条件を書き出すこと、応募先の雇用形態と賞与、評価の仕組みを確かめること、そして保育で好きだったことを書き出しておくことの3つです。在職中に次を決めれば、収入が途切れる心配もなく、条件を冷静に比べられます。
異業種に移ってから保育に戻ると、年収は元に戻りますか?
戻る先の園の給与の決め方によって違います。前の経験年数をどこまで給与に反映するかは園ごとに異なるため、面接で「保育士としての経験年数の扱い」と「異業種での期間の扱い」を確かめてください。保育士の処遇は公定価格の改善が続いているため[3]、以前より条件のよい求人に出会えることもあります。
参考にした資料
- こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
- こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
- こども家庭庁「令和8年度 公定価格・基準等の見直し事項」(2026年4月)
- 厚労省 職業情報提供サイト(job tag)「保育士」
- こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
- 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」
- 国税庁 タックスアンサーNo.7411
- 東京都主税局「特別徴収にかかる手続きについて」
- 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 結果の概要」
- 東京都福祉局「保育士に関すること」
- こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
- こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算の概要」
- こども家庭庁「保育人材の確保のための総合的な対策」令和8年3月版
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。