保育士の転職で後悔する5つのパターンと成功する人の共通点

前の園の同僚から「元気にしてる?」とメッセージが届いたのは、新しい園に移って2か月がたったころでした。すぐには返事ができませんでした。給料は上がった。通勤も短くなった。それなのに、朝の会の手遊びが前の園と違うたびに、職員会議で誰に話しかければいいか分からないたびに、「前のほうがよかったのかも」という気持ちがよぎります。

転職の後悔について調べている人には、2通りいます。すでに転職して、今まさに後悔しかけている人。そして、これから転職しようとしていて、後悔だけはしたくないと思っている人です。どちらの人にとっても知りたいのは、「後悔はどこから生まれ、どうすれば防げるのか」ということではないでしょうか。

この記事では、保育士の転職で後悔や失敗につながりやすい5つのパターンと、うまくいく人に共通する進め方をまとめました。内定前に確かめたい項目と、転職後に後悔したときの立て直し方も紹介します。

この記事でわかること

  • 保育士の転職で後悔・失敗しやすい5つのパターン
  • 後悔した人とうまくいった人の、進め方の違い
  • 転職がうまくいく人に共通する4つのこと
  • 内定を受ける前に確かめたい10項目
  • 転職後に後悔したときの立て直し方

結論

保育士の転職での後悔の多くは、「今の園から離れることだけを考えて次を選んだ」「条件を書面で確かめなかった」「見学で見るべきところを見なかった」といった、転職前の進め方から生まれます。うまくいく人は、転職で得たいものを一つに絞り、その条件を求人票、見学、面接、労働条件通知書の4つで確かめてから決めています。後悔は運だけで決まるものではなく、準備でかなり減らせるものです。すでに転職して後悔しているなら、慣れの問題か、条件の食い違いか、根本的な合わなさかを見分けると、次の一手が決まります。

01保育士の転職で後悔する5つのパターン

要点:後悔につながりやすいのは、逃げるように決める、数字だけで選ぶ、見学で大事なところを見ない、口約束を信じる、前の園と比べ続ける、の5つです。どれも、転職前か入職直後の過ごし方で防げます。

図1

  • 1

    逃げるように決めた

    今の園から早く離れたい一心で、最初に内定が出た園に決めてしまう

  • 2

    数字だけで選んだ

    月給や休日数は良くなったが、保育方針や職員の雰囲気が合わなかった

  • 3

    見学で大事なところを見なかった

    園舎や設備は見たが、保育中の職員の動きや声かけを見ていなかった

  • 4

    口約束を信じた

    「持ち帰りはない」と聞いて安心し、書面で確かめなかった

  • 5

    前の園と比べ続けた

    慣れるまでの時期に、前の園の良いところばかり思い出してしまう

図1 保育士の転職で後悔につながりやすい5つのパターン

パターン1:逃げるように決めた

今の園がつらいほど、「とにかく早くここを出たい」という気持ちが強くなります。その状態で転職活動をすると、最初に内定をくれた園が救いのように見え、ほかと比べないまま決めてしまいがちです。けれども、離れたい気持ちだけで選んだ園は、「今の園ではない」という以外に選んだ理由がありません。入ってから別の不満が見えたとき、支えになる理由がないのです。

パターン2:給与や休日の数字だけで選んだ

給与や年間休日は、求人票で比べやすい数字です。比べやすいぶん、ほかの条件より重く見えてしまいます。月給が上がっても、行事が多くて残業が増えたり、保育方針が合わずに毎日もやもやしたりすれば、「お金のために我慢している」感覚が残ります。東京都の調査では、保育士として働く人が退職を考える理由として、給料の安さに加え、仕事量の多さ、労働時間の長さ、職場の人間関係が上位に挙がっています[1]。給与だけを良くしても、ほかの理由が残っていれば同じ悩みに戻ってしまいます。

パターン3:見学で大事なところを見なかった

見学では、つい園舎の新しさや園庭の広さ、園長の話に目が向きます。けれども、入ってから毎日向き合うのは、職員同士の関係と保育の進め方です。保育中に職員がどんな声をかけ合っているか、子どもへの声かけは穏やかか、休憩室や職員室に人がいて会話があるか。こうしたところを見ないまま決めると、「設備は良いけれど、働きにくい園」を選んでしまうことがあります。見学のポイントは園見学のチェックリストにまとめています。

パターン4:口約束を信じた

「持ち帰りの仕事はほとんどないですよ」「残業も少ないです」。面接で聞いたその言葉を信じて入ったのに、実際は違った、という後悔は少なくありません。2024年4月からは、求人や募集の段階で示す労働条件に、業務や就業場所の変更の範囲などが加わりました[2]。求人の明示事項は、原則として最初の面接などまでにすべて示すこととされています[3]。口頭の説明で安心せず、書面で確かめることが後悔を防ぐいちばんの近道です。

パターン5:前の園と比べ続けた

新しい園に入ってしばらくは、やり方の違いに戸惑うのが当たり前です。それなのに、比べる相手が「何年もかけて慣れた前の園」だと、新しい園はどうしても見劣りします。手遊びの歌が違う、午睡チェックの記録の仕方が違う、連絡帳の書き方が違う。どれも慣れれば気にならなくなることですが、慣れる前に「やっぱり前のほうが」と決めつけてしまうと、本当は合っている園でも後悔の対象になってしまいます。

02後悔した人とうまくいった人は、どこが違ったのか

要点:後悔した人とうまくいった人の差は、能力や運より、転職のそれぞれの場面で「何を確かめたか」にあります。同じ場面でも、確かめ方を一つ変えるだけで結果は大きく変わります。

図2

場面後悔しやすい進め方うまくいく人の進め方
転職の目的「今の園から離れたい」で止まっている転職で得たいものを一言で言える
求人の見方月給と休日数だけを見る手当の内訳、残業、持ち帰り、職員の配置を見る
見学設備と園長の話だけで判断する保育中の職員の動きと声かけを見る
面接聞きにくいことは聞かずに終える気になることを一つは質問する
内定後口頭の説明で納得してしまう労働条件通知書で確かめてから返事をする
入職後3か月前の園と比べて落ち込む慣れる期間と割り切り、違和感はメモに残す
図2 後悔しやすい進め方と、うまくいく人の進め方

この表を見ると、うまくいく人が特別なことをしているわけではないことが分かります。違いは「一つ確かめるかどうか」の積み重ねです。たとえば面接で、「行事の準備は勤務時間内に行っていますか」と一つ質問するだけで、入ってからの「こんなはずじゃなかった」をかなり減らせます。

辞めた理由と、次を選ぶ基準がずれていないか

後悔した人の話を聞くと、辞めた理由と次の園を選んだ基準がずれていることがよくあります。人間関係で辞めたのに、給与で次を選んだ。仕事量で辞めたのに、通勤の近さで選んだ。もちろん給与や通勤も大切ですが、辞めた理由を解決する条件が、次の園にそろっているかを確かめなければ、同じ理由で悩む可能性は残ります。応募先を選ぶ前に、「前の園を辞めた理由」と「この園を選ぶ理由」を一行ずつ並べて書いてみてください。

うまくいく人は「入ってから困りそうなこと」も想像している

もう一つの違いは、良いところだけでなく、入ってから困りそうなことを先に想像しているかどうかです。「通勤は近いけれど、遅番の日は19時まで」「給与は上がるけれど、行事が年に2回多い」。こうした弱点を内定前に一つずつ書き出し、「それでも選ぶか」を考えておくと、入職後に弱点が見えても「知っていたこと」として受け止められます。後悔の多くは、弱点そのものより、「知らなかった」という驚きから生まれます。

03転職がうまくいく人の4つの共通点

要点:転職がうまくいく人は、得たいものを一つに絞り、自分の目と書面で確かめ、小さな違和感を流さず、慣れるまでの期間を見込んでいます。どれも、今日から意識できることです。

1. 得たいものを一つに絞っている

うまくいく人は、転職で得たいものを一つに絞っています。「持ち帰りをなくしたい」「乳児クラスを担当したい」「子ども主体の保育をしたい」。一つに絞れていると、求人を見る目が定まり、ほかの条件で多少の妥協をしても「これが手に入ったから」と納得できます。条件の優先順位のつけ方は転職の希望条件の優先順位の決め方で詳しく紹介しています。

2. 自分の目と書面で確かめている

求人票、見学、面接、労働条件通知書。うまくいく人は、この4つで同じ条件を何度も確かめています。求人票に「持ち帰りなし」と書いてあれば、見学で書類の時間がどう取られているかを見て、面接で質問し、最後に通知書で就業時間を確かめる。一つの情報だけで判断せず、複数の目で重ねて見ることで、思い込みを防いでいます。

3. 小さな違和感を流さない

見学のとき、職員に笑顔がなかった。面接で残業の質問をしたら、話をそらされた。うまくいく人は、こうした小さな違和感をメモに残し、内定の返事をする前にもう一度考えています。違和感があるから辞退するとは限りませんが、確かめないまま入職すると、その違和感が入職後に大きくなって返ってくることがあります。

4. 慣れるまでの期間を見込んでいる

最後の共通点は、入職直後のしんどさを「想定内」としていることです。新しい園のやり方を覚え、職員の名前と性格を知り、子どもたちに顔を覚えてもらうまでには、少なくとも数か月かかります。その期間に感じる戸惑いを「転職の失敗」と結びつけず、「慣れる途中」と受け止められる人ほど、結果的に長く働けています。

04内定を受ける前の確認リスト

要点:内定の返事をする前に、次の10項目を確かめてください。特に、就業時間・休憩・時間外労働・給与の内訳は、口頭ではなく書面で確かめることが後悔を防ぐ鍵です。

図3

  • 就業時間と休憩の取り方6時間を超える勤務では45分以上、8時間を超える勤務では1時間以上の休憩が必要です[4]
  • 時間外労働の有無と、固定残業代の内訳求人時に示すべき項目です。固定残業代があれば内訳を確かめます[3]
  • 試用期間の有無と期間試用期間中の条件が、本採用後と違う場合があります
  • 就業場所と業務の変更の範囲2024年4月から、契約を結ぶときに明示が必要になりました[5]
  • 持ち帰り仕事と書類の時間書類の時間がシフトに組まれているかを確かめます
  • 行事の数と準備の分担準備が勤務時間内か、特定の人に偏っていないかを見ます
  • 配属予定のクラスと担任の人数入職後に担当が変わる可能性も聞いておきます
  • 給与の内訳と賞与の算定方法基本給、処遇改善の手当、賞与の計算の仕方を確かめます
  • 有給休暇の取りやすさ付与のルールは法律で決まっています。実際に取れているかを聞きます[6]
  • 募集の理由増員か欠員補充か。欠員なら、差し支えない範囲で理由を聞きます
図3 内定を受ける前に確かめたい10項目

10項目すべてを面接で聞く必要はありません。求人票と労働条件通知書で分かるものは書面で確かめ、書面で分からない持ち帰りや行事の分担、募集の理由を、見学や面接で聞くようにすると、質問の数を絞れます。入職前に確かめることの全体像は入職前に確認することにもまとめています。

聞きにくいことは、「働く姿を想像したいので」と添える

残業や持ち帰り、募集の理由は、聞くと印象が悪くなるのではと心配になる質問です。そんなときは、質問の前に理由をひと言添えると、角が立ちにくくなります。たとえば「入職後の一日の流れを具体的にイメージしたいので伺いたいのですが、週案や連絡帳はどの時間帯に書いている方が多いですか」。条件を問いただすのではなく、働く姿を想像するための質問として聞けば、多くの園は普通に答えてくれます。反対に、こうした質問にはっきり答えない園なら、そのこと自体が判断の材料になります。

書面の条件と、入ってからの実際の条件がはっきり違っていた場合、働く人はすぐに労働契約を解除できるとされています[7]。だからこそ、どんな条件で約束したのかを書面で残しておくことに意味があります。労働条件通知書は、入職後もすぐに取り出せる場所に保管しておきましょう。

05体験談:1回目の転職で後悔し、2回目で納得できた

要点:1回目の転職で「給与だけで選んだ」後悔をした人が、2回目に確かめ方を変えて納得のいく園に移ったモデルケースです。後悔の原因を書き出したことが、2回目の選び方を決めました。

給与で選んで後悔し、保育方針で選び直した

相談事例(モデルケース)

お名前
しゅんさん(仮名)・31歳
保育士歴
9年目(転職を2回経験)
勤務先
社会福祉法人の認可保育園(定員約100名)、5歳児クラス担任
変化
月の残業 約25時間 → 約5時間

編集部1回目の転職は、どんな理由で決めたのですか。

しゅんさん

27歳のときです。最初の園の給料に不満があって、月給が2万円上がる園の求人を見つけて、ほとんどそれだけで決めました。正直、給料が上がるってことに舞い上がってたんですよね。見学もしたんですけど、園舎がきれいだなって思ったくらいで。

編集部入ってみて、何が違いましたか。

しゅんさん

行事がとにかく多くて、運動会の準備や大道具づくりは、男性だからってほとんど僕に回ってきました。月の残業が25時間くらい。あと、一斉に同じ活動をさせる保育が中心で、子どもが自分で遊びを選ぶ時間がほとんどなかったんです。3か月目には「やらかしたな」って思っていました。

編集部2回目の転職では、何を変えたのですか。

しゅんさん

まず1回目の後悔を全部書き出しました。そうしたら、給料しか見ていなかったことと、保育方針を確かめなかったこと、この2つに行きつきました。相談したときに「男性だから任される仕事が偏ることはありますか、って面接で聞いてもいいんですよ」と言われたのも大きかったです。そんなこと聞いていいんだって、目からうろこでした。

編集部実際に、どう確かめたのですか。

しゅんさん

3つの園を見学して、子どもが遊びを選んでいる時間があるかを自分の目で見ました。面接では行事の準備の分担と、男性職員の役割を質問して。今の園は、給料は1回目の園と同じくらいですけど、行事の準備は全員で分担して勤務時間内にやっています。労働条件も書面で確かめてから返事をしました。

1回目の後悔があったから、2回目は何を確かめればいいか分かっていたんです。

しゅんさん(仮名)

しゅんさんは今の園に移って2年目で、5歳児クラスの担任をしています。月の残業は約5時間に減り、家で行事の準備をする日もほとんどなくなりました。子どもたちが自分で選んだ遊びをじっくり見守れる保育ができていることが、何よりの手ごたえだそうです。

このケースから持ち帰りたいのは、しゅんさんが1回目の転職を「失敗」で終わらせず、2回目の判断材料に変えたことです。後悔の原因を言葉にできれば、次に確かめることがはっきりします。一度後悔した経験は、次の選び方を確かなものにする材料にもなります。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図4

1回目の転職後2回目の転職後

月の残業

約25時間
約5時間

家で行事の準備をする日

月8日ほど
月1日以下

見学した園の数

1園
3園

面接でした質問

なし
3つ
図4 しゅんさんの働き方の変化(モデルケース)

06転職して後悔しているときの立て直し方

要点:転職後の後悔は、まず原因を見分けることから始めます。慣れの問題なら時間が解決することが多く、条件の食い違いなら確認と相談が、根本的な合わなさなら次の選択肢の検討が必要です。

図5

後悔の原因を見分ける

  1. まだ慣れていないだけ入職から3か月は様子を見る。気になることはメモに残す
  2. 聞いていた条件と違う労働条件通知書と照らし、まず園に確認する。解決しなければ相談窓口へ
  3. 人間関係で孤立している話しやすい人を一人見つける。主任や園長に早めに相談する
  4. 保育方針が根本的に合わない半年ほど働いて変わらなければ、次の転職を視野に入れる
  5. 心身に不調が出ている時期を問わず、受診と休養を優先する
図5 転職後の後悔は、どこから来ているか

慣れの問題か、合わなさの問題かを見分ける

入職から3か月ほどは、どんな園でも戸惑いが多い時期です。「やり方が違う」「誰に聞けばいいか分からない」といった後悔は、慣れによって薄れることが多いものです。一方で、「子どもへの関わり方に納得できない」「法律に反するような働き方が当たり前になっている」といった後悔は、時間がたっても変わりにくいものです。手帳に、後悔した場面を1行ずつ書いていくと、どちらが多いかが見えてきます。

新しい園になじむための、小さな工夫

慣れの問題が中心なら、なじむまでの時間を少し短くする工夫があります。まず、職員の名前と担当クラスを1週間で覚える。次に、1日に1回は自分から質問する。そして、「前の園ではこうでした」という言い方を、最初の3か月は控える。前の園のやり方が良いと感じても、まずは新しい園のやり方を一通り経験してから提案したほうが、聞いてもらいやすくなります。休憩時間に保育以外の話をする相手が一人できるだけでも、園の空気は驚くほど違って感じられるものです。

条件が違っていたら、記録して確かめる

求人票や労働条件通知書と実際の条件が違っていたら、まず園長などに確認します。そのときに、勤務時間や持ち帰りの記録があると話が進みやすくなります。園と話しても解決しない場合は、都道府県労働局や労働基準監督署にある総合労働相談コーナーで、無料・予約不要で相談できます[8]。労働局のあっせんなどを無料で使える個別労働紛争解決制度もあり、利用したことを理由に不利益な扱いをすることは法律で禁止されています[9]。

心と体がつらいときは、時期を気にしない

眠れない、食欲がない、出勤前に涙が出るといった状態が続いているなら、「入ったばかりだから」と我慢を重ねないでください。受診して休むことが先です。話を聞いてほしいときは、働く人の「こころの耳電話相談」(0120-565-455、平日17時〜22時、土日10時〜16時)も使えます[10]。入職して間もない時期に再び転職する場合の考え方は、すぐ辞めると不利かと伝え方の工夫を参考にしてください。

07後悔をゼロにはできない、という前提で

要点:どれだけ準備しても、転職で後悔がまったくなくなることはありません。大事なのは後悔をゼロにすることではなく、後悔したときに「自分で確かめて選んだ」と思える状態にしておくことです。

1. どの園にも、合わないところはある

完璧な園はありません。持ち帰りがなくても行事が多い、人間関係は良くても給与は少し低い。どこかに合わないところがあるのは、転職の失敗ではなく、職場というものの性質です。自分が絶対に譲れない一つの条件が満たされているかどうかで、転職の成否を判断してください。

2. 比べる相手は、前の園の「良いところだけ」になりやすい

後悔しているとき、頭に浮かぶのは前の園の良かったところです。けれども、前の園にも辞めたいと思った理由がありました。後悔の気持ちが強くなったら、前の園を辞めた理由を書いたメモを読み返してみてください。新しい園への評価が、少し公平になります。

3. 転職しなかったことへの後悔もある

「転職して後悔した」という話は目立ちますが、「転職しなかったことを後悔している」という人もいます。どちらを選んでも、後悔の可能性はあります。だからこそ、転職するかどうか自体を丁寧に判断することが大切です。判断の基準は保育士が転職するべきかの判断基準で詳しく紹介しています。

後悔しない転職のために必要なのは、確かめる項目を知っていることと、迷ったときに話せる相手がいることです。内定の返事をする前に、確認リストのどこが引っかかっているのかを誰かと整理したくなったら、ほいくの相談室を使ってみてください。転職を決めきれていない、迷っている途中のままで話してもらって大丈夫です。

よくある質問

転職して後悔を感じやすいのは、いつごろですか?

新しい園のやり方に慣れていない入職後の数か月は、前の園と比べて後悔を感じやすい時期です。この時期の後悔は慣れとともに薄れることも多いので、すぐに結論を出さず、気になったことをメモに残しながら様子を見るのがおすすめです。

転職に失敗したと感じたら、すぐに辞めてもいいですか?

心身の不調やハラスメント、聞いていた条件との大きな違いがあるなら、早めに動いてかまいません。ただ、慣れの問題であれば、数か月で気持ちが変わることもあります。原因を見分けてから決めると、同じ後悔をくり返しにくくなります。

前の園に戻ることはできますか?

園によっては、辞めた職員を再び受け入れることもあります。前の園との関係が良好で、辞めた理由が解決している見込みがあるなら、園長に相談してみる価値はあります。ただし、戻ってもまた同じ理由で悩まないかは、冷静に考えてから決めてください。

転職の体験談は、どこまで参考にしていいですか?

体験談は、どんな場面で後悔が生まれやすいかを知る材料として役立ちます。ただし、同じ園でも担当クラスや時期、本人の希望によって感じ方は大きく変わります。体験談の結論ではなく、その人が「何を確かめなかったか」「何を確かめたか」に注目して読むと、自分の転職に生かしやすくなります。

内定の返事を少し待ってもらってもいいですか?

返事の期限を確かめたうえで、検討の時間をもらうこと自体は失礼ではありません。「労働条件通知書を確認したうえでお返事したいです」のように理由を添えて伝えると、相手も受け止めやすくなります。確かめたいことがあるのに急いで返事をするほうが、後悔の原因になりやすいものです。

失敗しないためには、何園くらい見学すればいいですか?

決まった数はありませんが、1園だけだと比べる基準がなく、良し悪しを判断しにくくなります。2〜3園を見学すると、職員の動きや声かけの違いが分かりやすくなります。本命の園は、時間帯を変えて2回見られると、朝の受け入れと午睡後など、違う場面の雰囲気も確かめられます。

参考にした資料

  1. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 結果の概要」
  2. 厚生労働省「職業安定法施行規則改正|労働条件明示等」
  3. 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
  4. e-Gov法令検索「労働基準法」
  5. 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
  6. 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」
  7. 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」(厚生労働省)
  8. 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
  9. 厚生労働省「個別労働紛争解決制度」
  10. こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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